Cisco Unified Communications Manager トラブルシューティング ガイド Release 6.0(1)

Cisco Unified Communications Manager サービスの問題

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この項では、Cisco Unified Communications Manager サービスに関連する、次のような一般的な問題の解決方法について説明します。

• 「使用可能な会議ブリッジがない」

• 「ハードウェア トランスコーダが期待どおりに機能しない」

• 「確立されたコールで補助的なサービスが使用できない」

使用可能な会議ブリッジがない

症状

「会議ブリッジがありません」というメッセージが表示されます。

考えられる原因

これは、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれかに問題があることを示している可能性があります。

推奨処置

1. Cisco Unified Communications Manager に登録されている使用可能なソフトウェアまたはハードウェアの会議ブリッジ リソースがあるかどうかを確認します。

2. Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool を使用して、Unicast AvailableConferences の数を確認します。

Cisco IP Voice Media Streaming アプリケーションは、会議ブリッジ機能を実行します。次のトレースに示されているように、Cisco IP Voice Media Streaming の 1 つのソフトウェア インストールは、16 個の Unicast Available Conferences（3 人/会議）をサポートします。

（注） サポートされるデバイスの数は、Cisco Unified Communications Manager のリリースによって異なる場合があります。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_callmg/index.htm で、該当するバージョンの Cisco Unified Communications Manager のマニュアルを参照してください。

次のトレースに示されているように、1 個の E1 ポート（WS-X6608-E1 カードには 8 個の E1 ポートがあります）は、5 個の Unicast Available Conferences（最大会議サイズ = 6）を提供します。

次の Cisco Catalyst 6000 8 Port Voice T1/E1 および Services Module のハードウェア トレースは、カードの E1 ポート 4/1 が会議ブリッジとして Cisco Unified Communications Manager に登録されていることを示しています。

3. Ad Hoc 会議または Meet-Me 会議に設定されている最大ユーザ数を調べて、この数を超過したために問題が発生したかどうかを確認します。

4. ［ロケーションの設定（Location Configuration）］ウィンドウの［オーディオ帯域幅（Audio Bandwidth）］フィールドの設定を確認します。コールの帯域幅がこの設定済みの制限値を超えると、会議は失敗します。この問題を解決するには、［無制限（Unlimited）］オプション ボタンを選択します。［ロケーションの設定（Location Configuration）］ウィンドウの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。

ハードウェア トランスコーダが期待どおりに機能しない

症状

Cisco Catalyst 6000 8 Port Voice T1/E1 および Services Module にインストールしたハードウェア トランスコーダが期待どおりに機能しません（共通のコーデックを持たない 2 人のユーザ間でコールを発信できません）。

考えられる原因

Cisco Unified Communications Manager に登録された使用可能なトランスコーダ リソース（ハードウェア）がない可能性があります。

推奨処置

Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool を使用し、Cisco MTP Device オブジェクト内の ResourceAvailable カウンタを表示して、使用可能なリソースの数を確認します。

次のトレースに示されているように、1 個の E1 ポート（WS-X6608-E1 カードには 8 個の E1 ポートがあります）は、16 件のコールに対応するトランスコーダ/MTP リソースを提供します。

（注） サポートされるデバイスの数は、Cisco Unified Communications Manager のリリースによって異なる場合があります。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_callmg/index.htm で、該当するバージョンの Cisco Unified Communications Manager のマニュアルを参照してください。

次の Cisco Catalyst 6000 8 Port Voice T1/E1 および Services Module のハードウェア トレースは、カードの E1 ポート 4/2 が MTP/トランスコーダとして Cisco Unified Communications Manager に登録されていることを示しています。

（注） 会議ブリッジとトランスコーダ/MTP の両方に同一の E1 ポートを設定することはできません。

ビット レートの低いコード（G.729 や G.723 など）を使用していて、同一のコーデックをサポートしていない 2 つのデバイス間でコールを発信するには、トランスコーダ リソースが必要です。

Region1 と Region2 間のコーデックが G.729 になるように Cisco Unified Communications Manager が設定されていると仮定します。この場合、次のシナリオが該当します。

• 発信者が Phone A でコールを開始した場合、Cisco Unified Communications Manager は G.729 をサポートする Cisco Unified IP Phone 7960 モデルであると認識します。番号が収集された後に、Cisco Unified Communications Manager は、コールの宛先が Region2 にいる User D であると判別します。宛先デバイスも G.729 をサポートしているので、コールが確立され、音声が Phone A と Phone D 間を直接流れます。

• Cisco Unified IP Phone 12SP+ モデルの Phone B で発信者が Phone D に対するコールを開始した場合、Cisco Unified Communications Manager は、発信側の電話機が G.723 または G.711 だけをサポートすると認識します。Phone B とトランスコーダ間は G.711 として、Phone D とトランスコーダ間は G.729 として、それぞれ音声が流れるように、Cisco Unified Communications Manager はトランスコーディング リソースを割り当てる必要があります。使用可能なトランスコーダがない場合、Phone D では呼び出し音が鳴りますが、そこで応答すると、そのコールはすぐに接続解除されます。

• Phone B で Cisco Unified IP Phone 12SP+ モデルの Phone F にコールを発信した場合は、そのリージョン間で使用されるコーデックとして G.729 が設定されていても、この 2 台の電話機は G.723 を使用します。G.723 が使用されるのは、両方のエンドポイントで G.723 がサポートされており、G.729 よりも小さい帯域幅を使用するためです。

確立されたコールで補助的なサービスが使用できない

症状

コールは確立されますが、補助的なサービスが使用できません。

考えられる原因

コールが確立されていても、H323v2 をサポートしない H.323 デバイスで補助的なサービスが使用できない場合は、MTP リソースの問題がトランスコーディングの問題の原因になっている可能性があります。

推奨処置

1. Cisco Unified Communications Manager に登録されている使用可能なソフトウェアまたはハードウェアの MTP リソースがあるかどうかを確認します。

2. Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool のパフォーマンス モニタリングを使用して、使用可能な MTP デバイスの数を確認します。

次のトレースに示されているように、H.323v2 をサポートしない H.323 デバイスで MTP を使用して補助的なサービスをサポートすると、1 つの MTP ソフトウェア アプリケーションが 24 件のコールをサポートできます。

（注） サポートされるデバイスの数は、Cisco Unified Communications Manager のリリースによって異なる場合があります。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_callmg/index.htm で、該当するバージョンの Cisco Unified Communications Manager のマニュアルを参照してください。

次のトレースに示されているように、1 個の E1 ポート（WS-X6608-E1 カードには 8 個の E1 ポートがあります）は、16 件のコールに対応する MTP リソースを提供します。

次の Cisco Catalyst 6000 8 Port Voice T1/E1 および Services Module のハードウェア トレースは、カードの E1 ポート 4/2 が MTP/トランスコーダとして Cisco Unified Communications Manager に登録されていることを示しています。

3. Cisco Unified Communications Manager の管理ページの［ゲートウェイの設定（Gateway Configuration）］ウィンドウで、 ［メディアターミネーションポイントが必須（Media Termination Point Required）］ チェックボックスがオンになっているかどうかを確認します。

4. Cisco Unified Communications Manager が必要な数の MTP デバイスを割り当てていることを確認します。