Cisco Unity Connection 8.x でのクロスサーバ ログイン
クロスサーバ ログイン機能では、ユーザがホーム サーバとしているサーバがどれであるかに関係なく、ユーザは組織外から同じ番号でコールでき、ログイン対象の該当するホーム サーバに接続できます。クロスサーバ ログインが有効になっていない場合、ユーザはそれぞれのホーム サーバの電話番号をコールしてログインする必要があります。
クロスサーバ ログインのプロセスは次のとおりです。
1. クロスサーバ ログインに設定されているサーバをユーザがコールします。この発信者番号でユーザが識別されます。そうでない場合は、ユーザに ID の入力が求められます。
2. ユーザがコールしたサーバでは、データベースで発信者の ID を検索し、そのアカウントがホームとしているサーバがローカル サーバであるのか、またはネットワーク接続されたサーバであるのかを判断します。
– ユーザ アカウントがローカル サーバをホームとしている場合は、通常どおりにログインが継続します。
– ユーザ アカウントが別のサーバをホームとしている場合は、ユーザを保留状態にし、そのユーザがコールしたポートをそのまま使用してユーザのホーム サーバをコールします。このとき、「しばらくお待ちください(One moment please)」プロンプトが設定されていれば、そのプロンプトが使用されます。ユーザがプライマリ内線番号または代行内線番号からコールしている場合は、通常、ユーザが最初に聞くプロンプトは、「しばらくお待ちください(One moment please)」プロンプトです。
受信サーバが応答すると、発信サーバでは、このコールをクロスサーバ ログインとして識別する DTMF トーンのシーケンスを送信します。
3. 受信ロケーションが、DTMF トーンのシーケンスで応答します。
4. 発信ロケーションから、処理対象としてコールを受信サーバにハンドオフします。受信サーバでのカンバセーションで、ユーザのパスワードの入力が求められます。この時点で、ユーザが受信サーバを直接コールしているように見える動作が実現します。
この機能は、組織外からコールするユーザによる使用だけに限定されています。クロスサーバ ログインでは、内部コールもホーム サーバに転送されますが、多人数のユーザにそのような転送を設定すると、サーバに対する負荷が増大します。したがって、ユーザの電話にある「メッセージ」やボイスメールのスピードダイヤル ボタンは、ユーザのホーム サーバを直接コールするように設定しておく必要があります。複数のサーバ間でユーザ アカウントを移動するときは、その移動内容に応じて電話システムの設定を適切に更新します。
前提条件:クロスサーバ ログインの有効化
• Cisco ボイスメール組織で Cisco Unity サーバを使用している場合は、クロスサーバ ログインの発信ロケーションとして設定するネットワーク接続されたすべての Cisco Unity サーバを、この Cisco Unity のサイト ゲートウェイが属するダイヤル発信ドメインに属するように設定する必要があります。ダイヤル発信ドメインは、Cisco Unity Administrator の [ネットワーク(Network)] > [プライマリ ロケーション(Primary Location)] > [プロファイル(Profile)] ページで設定します。
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるための Cisco Unity Connection 受信ロケーションの設定
デフォルトでは、各 Cisco Unity Connection サーバはクロスサーバ ハンドオフ要求を無視するように設定されています。クロスサーバ機能を有効にするには、要求を受け入れるように受信ロケーションを設定する必要があります。また、そのロケーションに着信するクロスサーバ コールがコール ハンドラにルーティングされることを確認する必要もあります。次の 2 つの手順を実行して、ハンドオフを受け入れるように各受信 Connection ロケーションを設定します。(これらを実行すると、すべてのタイプのハンドオフ(ログイン、転送、Live Reply)をこのロケーションで受信できるようになります)。
• 「クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるように Cisco Unity Connection 受信ロケーションを設定するには」
• 「コールルーティング ルールが、コールをコール ハンドラのグリーティングにルーティングするように設定されていることを確認するには」
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるように Cisco Unity Connection 受信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、そのロケーションをホームとするユーザのクロスサーバ ハンドオフを受け入れるロケーション(受信ロケーション)から [システム設定(System Settings)] > [アドバンス(Advanced)] を展開し、[カンバセーション(Conversations)] を選択します。
ステップ 2 [クロスサーバ ハンドオフ要求に応答する(Respond to Cross-Server Handoff Requests)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 3 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
コールルーティング ルールが、コールをコール ハンドラのグリーティングにルーティングするように設定されていることを確認するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、クロスサーバ ハンドオフを受け入れるロケーションから [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] を展開し、[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] を選択します。
ステップ 2 発信ロケーションからの着信クロスサーバ コールに割り当てるルーティング ルールの表示名を選択します。
ステップ 3 ルールに一致するコールが、コール ハンドラにルーティングされていることを確認します。
ステップ 4 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
受信 Cisco Unity ロケーションでコールがガイダンスにルーティングされることの確認
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるために、コールをガイダンス コール ハンドラにルーティングするように各 Cisco Unity サーバを設定する必要があります。(Cisco Unity が最初からインストールされている場合は、これがデフォルトです)。各受信 Cisco Unity サーバで次の手順を実行して、ハンドオフを受け入れるようにコールルーティング ルールが適切に設定されていることを確認します。
(注) フェールオーバー システムの場合は、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方で手順を実行します。
着信をガイダンスにルーティングするようにルーティング ルールが設定されていることを確認するには
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、クロスサーバ ログインのハンドオフを受け入れるロケーションから [コールルーティング(Call Routing)] > [直接コール(Direct Calls)] ページに移動します。
ステップ 2 発信ロケーションからの着信クロスサーバ コールが、ガイダンスにルーティングされることを確認します。
デフォルト コール ハンドラ ルーティング ルール(削除または変更不可)は、着信をガイダンスに送信します。したがって、ルーティング ルールを追加していない場合、サーバは、クロスサーバを正しく処理するようにすでに設定されています。
ステップ 3 残りの Cisco Unity 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
Cisco Unity ロケーションからのクロスサーバ DTMF のシーケンスを許可するための Cisco Unity Connection 受信ロケーションの設定
発信 Cisco Unity ロケーションから受信ロケーションに送信される DTMF トーンのシーケンスは、#(ポンド)で始まります。デフォルトでは、Cisco Unity Connection ガイダンスやその他のコール ハンドラは、# キー以降の発信者の入力を無視するように設定されています。このような設定では、クロスサーバ ハンドオフはすべて失敗します。
クロスサーバ ハンドオフが正常に実行されるように、Connection 受信ロケーションでの動作を変更する方法は 2 つあります。
• # キーに続く追加の入力を許可するようにガイダンス(またはルーティング ルール設定に基づいてクロスサーバ ハンドオフ コールを受信するその他の既存コール ハンドラ)を変更します。
• クロスサーバ コール処理専用の新しいコール ハンドラと直接コールルーティング ルールを作成します。新しいコール ハンドラでは、# キーに続いて追加の入力ができる必要があります。直接コールルーティング ルールが、クロスサーバ コールに適用された条件(発信 Cisco Unity ロケーションの発信者番号、または発信ロケーションがダイヤルすると受信ロケーションに接続できるクロスサーバのダイヤル文字列など)に基づいて、新しいコール ハンドラにコールをルーティングします。(他のコールをルーティング ルールに一致させたくない場合は、クロスサーバ コールに固有の条件を選択してください)。
各 Connection 受信ロケーションで次の手順を実行して、# キー以降の追加の入力を許可するようにガイダンスまたはその他のコール ハンドラを構成するか、またはオプションで、新しい直接コールルーティング ルールを作成します。
Cisco Unity Connection ロケーションからのクロスサーバ DTMF のシーケンスを許可するように Cisco Unity 受信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、クロスサーバのログイン ハンドオフを受け入れるロケーションから [コール管理(Call Management)] を展開し、[システム コール ハンドラ(System Call Handlers)] を選択します。
ステップ 2 [コール ハンドラの検索(Search Call Handlers)] ページで、変更するガイダンスまたはその他のコール ハンドラの表示名を選択するか、[新規追加(Add New)] を選択してクロスサーバ コール専用の新しいコール ハンドラを作成します。
ステップ 3 ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成した場合は、[コール ハンドラの新規作成(New Call Handler)] ページで必要に応じて基本設定を入力します。(フィールド情報については、[ヘルプ(Help)] メニューで、[このページ(This Page)] を選択してください)。
ステップ 4 クロスサーバ DTMF シーケンスを受け入れるようにコール ハンドラを設定するには、次のサブステップを実行します。
a. [編集(Edit)] メニューで、[発信者入力(Caller Input)] を選択します。
b. [発信者入力(Caller Input)] ページで [#] を選択します。
c. [追加入力を無視(Ignore Additional Input)] チェックボックスをオフにします。
d. [保存(Save)] を選択します。
ステップ 5 ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成しなかった場合は、ステップ 6 までスキップします。ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成した場合は、Cisco Unity サーバからそのコール ハンドラにコールを送信する新しい直接コールルーティング ルールを次の手順で作成し、コールを処理できるようにします。
a. [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] を展開して、[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] を選択します。
b. [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] ページで [新規追加(Add New)] を選択します。
c. [直接ルールの新規作成(New Direct Rule)] ページの [表示名(Display Name)] フィールドに新しいルールの名前を入力します。
d. [保存(Save)] を選択します。
e. [直接ルールの編集(Edit Direct Rule)] ページで、[コールの移行先(Send Call To)] に [コール ハンドラ(Call Handler)] を選択して、ステップ 2 で追加したコール ハンドラの名前を選択します。
f. [保存(Save)] を選択します。
g. [ルーティング ルールの条件(Routing Rule Conditions)] の下で [新規追加(Add New)] を選択します。
h. Cisco Unity サーバからのクロスサーバ コールに一致するように、ルーティング ルール条件を設定します。たとえば、[発信者番号(Calling Number)] フィールドを使用して、ユーザのコールに応答する Cisco Unity ポートの電話番号に一致させます。
i. [保存(Save)] を選択します。
j. [編集(Edit)] メニューで [直接ルーティング ルールの編集(Edit Direct Routing Rule)] を選択します。
k. クロスサーバ コールに一致させる必要がある追加の番号または数字のパターンに対して、g. ~ j. を繰り返します。
ステップ 6 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ ログイン要求を実行するための Cisco Unity Connection 発信ロケーションの設定
デフォルトの Cisco Unity Connection ロケーションでは、他のロケーションをホームとしているユーザのクロスサーバ ログインを実行しません。次の手順を実行して、すべての Connection 発信ロケーションでクロスサーバ ログインを有効にします。
クロスサーバ ログイン要求を実行するように Cisco Unity Connection 発信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、リモート ユーザのログイン コールを扱うロケーション(発信ロケーション)から [ネットワーク(Networking)] を展開し、[ロケーション(Locations)] を選択します。
ステップ 2 [ロケーションの検索(Search Locations)] ページで、このロケーション(受信ロケーション)をホームとするユーザのクロスサーバ ログイン要求を受け入れるリモート ロケーションの名前を [表示名(Display Name)] で選択します。
ステップ 3 受信ロケーションの [ロケーションの編集(Edit Location)] ページで、次の内容を実行して、この受信ロケーションに対するクロスサーバ機能を開始します。
a. このリモート ロケーションへのクロスサーバ ログインを有効にするには、[このリモート ロケーションへのクロス サーバ サインインを許可する(Allow Cross-Server Sign-In to this Remote Location)] チェックボックスをオンにします。
b. ハンドオフを実行するときにこのロケーションで受信ロケーションへのコールに使用するダイヤル文字列(たとえば、ホーム サーバのパイロット番号)を入力します。
(注) それぞれの受信ロケーションに入力できるダイヤル文字列は 1 つだけです。発信ロケーションが複数の電話システムと連動するように設定されている場合、すべての電話システムの連動で受信ロケーションへの接続に使用できるダイヤル文字列を入力します。
ステップ 4 ステップ 2 とステップ 3 を繰り返して、このロケーションからのクロスサーバ ログインのハンドオフを受け入れる各受信ロケーションを設定します。
ヒント ページの変更内容を保存したら、[次へ(Next)] ボタンと [前へ(Previous)] ボタンを使用すると、組織内の各ロケーションをすばやく移動できます。
ステップ 5 残りの Connection 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ ログイン要求を実行するための Cisco Unity 発信ロケーションの設定
デフォルトの Cisco Unity 発信ロケーションでは、他のロケーションをホームとしているユーザのクロスサーバ ログインを実行しません。次の手順を実行して、すべての Cisco Unity 発信ロケーションでクロスサーバ ログインを有効にします。
(注) フェールオーバーを使用している場合、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページのほとんどの設定がレジストリに保存されているため、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方でこの手順を実行します。(レジストリ設定は、セカンダリ サーバに複製されません)。
クロスサーバ ログイン要求を実行するように Cisco Unity 発信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページに移動します。
(注) [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] リンクが使用できない場合は、まず Cisco Unity Administrator の [プライマリ ロケーションの設定(Primary Location Settings)] ページで、ダイヤル発信ドメインを設定する必要があります。
ステップ 2 [クロスサーバ ログイン(Cross Server Logon)] セクションで [ユーザは Cisco Unity にログインするときと同じ番号をダイヤルする(Subscribers Dial the Same Number to Log On to Cisco Unity)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 3 [クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply 用パイロット番号(Pilot Numbers for Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply)] セクションで、表に表示された各サーバの [ダイヤル文字列(Dial String)] フィールドにパイロット番号を入力します。(入力するパイロット番号が、Cisco Unity サーバ上の SQL Server データベース UnityDb に保存されることに注意してください。したがって、システムがフェールオーバーを使用している場合は、パイロット番号がセカンダリ サーバに複製されます)。
ステップ 4 [呼び出しを行っている方に処理していることがわかるように、クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply中には、プロンプトを再生する(Play Prompt During Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply so That Callers Know Something Is Happening)] チェックボックスをオンにします。「しばらくお待ちください(One moment please)」プロンプトの再生はオプションですが、受信サーバでパスワードの入力要求がユーザに表示されるまで、クロスサーバ処理には数秒かかる場合があるため、このチェックボックスをオンにすることをお勧めします。
ステップ 5 [保存(Save)] を選択します。
ステップ 6 残りの Cisco Unity 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ ログインのテスト
クロスサーバ ログインの機能は、テストを経たうえでユーザによる使用を許可することをお勧めします。
フェールオーバー システムの場合は、まずプライマリ宛先サーバがクロスサーバ コールに応答することをテストします。その後、宛先のサーバに対して手動でフェールオーバーを実行し、セカンダリ サーバがクロスサーバ コールに応答することを確認します。宛先のサーバがフェールオーバーに正しく設定されている場合、プライマリ サーバが使用できないときにセカンダリ サーバがクロスサーバ コールに応答する必要があります。
クロスサーバ ログインをテストするには
ステップ 1 それぞれの宛先サーバで、テスト用に新しいユーザ アカウントを作成します(または既存のアカウントを使用します)。テストするすべてのサーバにそのユーザ アカウントの情報をレプリケートしていることを確認してください。ユーザ データのレプリケートにかかる時間は、ネットワーク設定とレプリケーション スケジュールによって異なります。
ステップ 2 ユーザ アカウントごとに、クロスサーバ ログインを設定したサーバのパイロット番号に電話をかけ、ログインを試します。次のことを確認します。
• 「しばらくお待ちください(One moment please)」というプロンプトが再生されます(設定している場合)。
• 正常にログインしています。
Cisco Unity Connection 8.x でのクロスサーバ転送
クロスサーバ転送は、コールに対する制御を自動応答機能またはディレクトリ ハンドラから着信側ユーザのホーム サーバに渡す、管理された転送の特殊な形態です。
1. 発信者は、オーディオ テキスト アプリケーションが設定されている Cisco Unity サーバまたは Cisco Unity Connection サーバをコールします。
2. 発信者は次のいずれかを実行します。
– ガイダンスなどのコール ハンドラで、他のサーバに存在するユーザの内線番号を入力します。
– ディレクトリ ハンドラで、他のサーバに存在するユーザの名前を入力します。
3. このコールを扱っているサーバでは、この発信者を保留状態にして、指定されたユーザのホーム サーバをコールします。
4. 受信サーバが応答すると、発信サーバでは、このコールをクロスサーバ転送として識別する DTMF トーンのシーケンスを送信します。
5. 受信サーバが、DTMF トーンのシーケンスで応答します。
6. 発信サーバから、処理対象としてコールを受信サーバにハンドオフします。この時点で、発信者が受信サーバの自動応答機能またはディレクトリ ハンドラを直接コールしたような動作が実現します。
クロスサーバ転送が設定されていれば、ユーザの着信転送、通話の発信者名確認、コールの保留、および通知の各機能を利用できます。
前提条件:クロスサーバ転送の有効化
• Cisco ボイスメール組織にネットワーク接続された Cisco Unity サーバが組み込まれている場合、次のことを行います。
– クロスサーバ転送の発信ロケーションとして設定するすべての Cisco Unity サーバを、この Cisco Unity のサイト ゲートウェイが属するダイヤル発信ドメインに属するように設定する必要があります。ダイヤル発信ドメインは、Cisco Unity Administrator の [ネットワーク(Network)] > [プライマリ ロケーション(Primary Location)] > [プロファイル(Profile)] ページで設定します。
– Cisco Unity サーバごとに、アドレス指定、ディレクトリ ハンドラ、および自動応答機能の検索範囲をダイヤル発信ドメインまたはグローバル ディレクトリに設定する必要があります。詳細については、 http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps2237/products_feature_guides_list.html から入手可能な、該当する『 Networking Guide for Cisco Unity 』の「Digital Networking」の章にある「Setting the Addressing, Directory Handler, and Automated Attendant Search Scopes」の項を参照してください。
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるための Cisco Unity Connection 受信ロケーションの設定
デフォルトでは、各 Cisco Unity Connection サーバはクロスサーバ ハンドオフ要求を無視するように設定されています。クロスサーバ機能を有効にするには、要求を受け入れるように受信ロケーションを設定すると同時に、受信ロケーションが着信コールをコール ハンドラにルーティングすることを確認する必要があります。次の 2 つの手順を実行して、ハンドオフを受け入れるように各受信 Connection ロケーションを設定します。(これらを実行すると、すべてのタイプのハンドオフ(ログイン、転送、Live Reply)をこのロケーションで受信できるようになります)。
• 「クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるように Cisco Unity Connection 受信ロケーションを設定するには」
• 「コールルーティング ルールが、コールをコール ハンドラのグリーティングにルーティングするように設定されていることを確認するには」
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるように Cisco Unity Connection 受信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、そのロケーションをホームとするユーザのクロスサーバ ハンドオフを受け入れるロケーション(受信ロケーション)から [システム設定(System Settings)] > [アドバンス(Advanced)] を展開し、[カンバセーション(Conversations)] を選択します。
ステップ 2 [クロスサーバ ハンドオフ要求に応答する(Respond to Cross-Server Handoff Requests)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 3 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
コールルーティング ルールが、コールをコール ハンドラのグリーティングにルーティングするように設定されていることを確認するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、クロスサーバ ハンドオフを受け入れるロケーションから [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] を展開し、[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] を選択します。
ステップ 2 発信ロケーションからの着信クロスサーバ コールに割り当てるルーティング ルールの表示名を選択します。
ステップ 3 ルールに一致するコールが、コール ハンドラにルーティングされていることを確認します。
ステップ 4 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
受信 Cisco Unity ロケーションでコールがガイダンスにルーティングされることの確認
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるために、コールをガイダンス コール ハンドラにルーティングするように各 Cisco Unity サーバを設定する必要があります。(Cisco Unity が最初からインストールされている場合は、これがデフォルトです)。各受信 Cisco Unity サーバで次の手順を実行して、ハンドオフを受け入れるようにコールルーティング ルールが適切に設定されていることを確認します。
(注) フェールオーバー システムの場合は、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方で手順を実行します。
着信をガイダンスにルーティングするようにルーティング ルールが設定されていることを確認するには
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、クロスサーバ転送のハンドオフを受け取るロケーションから [コールルーティング(Call Routing)] > [直接コール(Direct Calls)] ページに移動します。
ステップ 2 発信ロケーションからの着信クロスサーバ コールが、ガイダンスにルーティングされることを確認します。
デフォルト コール ハンドラ ルーティング ルール(削除または変更不可)は、着信をガイダンスに送信します。したがって、ルーティング ルールを追加していない場合、サーバは、クロスサーバを正しく処理するようにすでに設定されています。
ステップ 3 残りの Cisco Unity 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
Cisco Unity ロケーションからのクロスサーバ DTMF のシーケンスを許可するための Cisco Unity Connection 受信ロケーションの設定
発信 Cisco Unity ロケーションから受信ロケーションに送信される DTMF トーンのシーケンスは、#(ポンド)で始まります。デフォルトでは、Cisco Unity Connection ガイダンスやその他のコール ハンドラは、# キー以降の発信者の入力を無視するように設定されています。このような設定では、クロスサーバ ハンドオフはすべて失敗します。
クロスサーバ ハンドオフが正常に実行されるように、Connection 受信ロケーションでの動作を変更する方法は 2 つあります。
• 追加の入力を許可するようにガイダンス(またはルーティング ルール設定に基づいてクロスサーバ ハンドオフ コールを受信するその他の既存コール ハンドラ)を変更します。
• クロスサーバ コール処理専用の新しいコール ハンドラと直接コールルーティング ルールを作成します。直接コールルーティング ルールが、クロスサーバ コールに適用された条件(発信 Cisco Unity ロケーションの発信者番号、または発信ロケーションがダイヤルすると受信ロケーションに接続できるクロスサーバのダイヤル文字列など)に基づいて、新しいコール ハンドラにコールをルーティングします。(他のコールをルーティング ルールに一致させたくない場合は、クロスサーバ コールに固有の条件を選択してください)。
各 Connection 受信ロケーションで次の手順を実行して、# キー以降の追加の入力を許可するようにガイダンスまたはその他のコール ハンドラを構成するか、またはオプションで、新しい直接コールルーティング ルールを作成します。
Cisco Unity Connection ロケーションからのクロスサーバ DTMF のシーケンスを許可するように Cisco Unity 受信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、クロスサーバ転送のハンドオフを受け入れるロケーションから [コール管理(Call Management)] を展開し、[システム コール ハンドラ(System Call Handlers)] を選択します。
ステップ 2 [コール ハンドラの検索(Search Call Handlers)] ページで、変更するガイダンスまたはその他のコール ハンドラの表示名を選択するか、[新規追加(Add New)] を選択してクロスサーバ コール専用の新しいコール ハンドラを作成します。
ステップ 3 ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成しなかった場合は、ステップ 6 までスキップします。ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成した場合は、[コール ハンドラの新規作成(New Call Handler)] ページで必要に応じて基本設定を入力します。(フィールド情報については、[ヘルプ(Help)] メニューで、[このページ(This Page)] を選択してください)。
ステップ 4 クロスサーバ DTMF シーケンスを受け入れるようにコール ハンドラを設定するには、次のサブステップを実行します。
a. [編集(Edit)] メニューで、[発信者入力(Caller Input)] を選択します。
b. [発信者入力(Caller Input)] ページで [#] を選択します。
c. [追加入力を無視(Ignore Additional Input)] チェックボックスをオフにします。
d. [保存(Save)] を選択します。
ステップ 5 ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成した場合は、Cisco Unity サーバからコール ハンドラにコールを送信する新しい直接コールルーティング ルールを作成して、次の処理を行います。
a. [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] を展開して、[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] を選択します。
b. [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] ページで [新規追加(Add New)] を選択します。
c. [直接ルールの新規作成(New Direct Rule)] ページの [表示名(Display Name)] フィールドに新しいルールの名前を入力します。
d. [保存(Save)] を選択します。
e. [直接ルールの編集(Edit Direct Rule)] ページで、[コールの移行先(Send Call To)] に [コール ハンドラ(Call Handler)] を選択して、ステップ 2 で追加したコール ハンドラの名前を選択します。
f. [保存(Save)] を選択します。
g. [ルーティング ルールの条件(Routing Rule Conditions)] の下で [新規追加(Add New)] を選択します。
h. Cisco Unity サーバからのクロスサーバ コールに一致するように、ルーティング ルール条件を設定します。たとえば、[発信者番号(Calling Number)] フィールドを使用して、ユーザのコールに応答する Cisco Unity ポートの電話番号に一致させます。
i. [保存(Save)] を選択します。
j. [編集(Edit)] メニューで [直接ルーティング ルールの編集(Edit Direct Routing Rule)] を選択します。
k. クロスサーバ コールに一致させる必要がある追加の番号または数字のパターンに対して、g. ~ j. を繰り返します。
ステップ 6 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ転送要求を実行するための Cisco Unity Connection 発信ロケーションの設定
デフォルトの Cisco Unity Connection ロケーションでは、クロスサーバ転送を実行しません。Connection でクロスサーバ転送を有効にすると、クロスサーバ Live Reply が自動的に有効になります。次の手順を実行して、任意の Connection 発信ロケーションでクロスサーバ転送とクロスサーバ Live Reply を有効にします。
クロスサーバ転送とクロスサーバ Live Reply のハンドオフ要求を実行するように Cisco Unity Connection 発信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、コールをリモート ユーザに転送するロケーション(発信ロケーション)から [ネットワーク(Networking)] を展開し、[ロケーション(Locations)] を選択します。
ステップ 2 [ロケーションの検索(Search Locations)] ページで、このロケーション(受信ロケーション)をホームとするユーザのクロスサーバ転送ハンドオフを受け入れるリモート ロケーションの名前を [表示名(Display Name)] で選択します。
ステップ 3 受信ロケーションの [ロケーションの編集(Edit Location)] ページで、次の内容を実行して、この受信ロケーションに対するクロスサーバ機能を開始します。
a. リモート ロケーションへのクロスサーバ転送と Live Reply を有効にするには、[このリモート ロケーションへのクロス サーバ転送を許可する(Allow Cross-Server Transfer to this Remote Location)] チェックボックスをオンにします。
b. ハンドオフを実行するときにこのロケーションが受信ロケーションへのコールに使用するダイヤル文字列(たとえば、受信ロケーションのパイロット番号)を入力します。
(注) それぞれの受信ロケーションに入力できるダイヤル文字列は 1 つだけです。発信ロケーションが複数の電話システムと連動するように設定されている場合、すべての電話システムの連動で受信ロケーションへの接続に使用できるダイヤル文字列を入力します。
ステップ 4 このロケーションからのクロスサーバ転送ハンドオフを受け入れる各受信ロケーションに対して、ステップ 2 と ステップ 3 を繰り返します。
ヒント ページの変更内容を保存したら、[次へ(Next)] ボタンと [前へ(Previous)] ボタンを使用すると、組織内の各ロケーションをすばやく移動できます。
ステップ 5 残りの Connection 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ転送要求を実行するための Cisco Unity 発信ロケーションの設定
デフォルトの Cisco Unity 発信ロケーションでは、他のロケーションへのクロスサーバ転送を実行しません。次の手順を実行して、任意の Cisco Unity 発信ロケーションでクロスサーバ転送を有効にします。
(注) システムフェールオーバーを使用している場合は、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページのほとんどの設定がレジストリに保存されているため、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方で次の手順を実行します。(レジストリ設定は、セカンダリ サーバに複製されません)。
クロスサーバ転送要求を実行するように Cisco Unity 発信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページに移動します。
(注) システムで [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] リンクが使用できない場合、Cisco Unity Administrator の [プライマリ ロケーションの設定(Primary Location Settings)] ページで、ダイヤル発信ドメインを設定する必要があります。
ステップ 2 [クロスサーバ転送:着信側ユーザの Cisco Unity サーバに制御を渡す(Cross-server Transfer: Pass Control to the Called Subscriber's Cisco Unity Server)] チェックボックスをオンにします。(電話システムへのコールのリリースを選択すると、このサーバから発信されるクロスサーバ転送は無効になります。ユーザのホーム サーバにコールをハンドオフする代わりに、Cisco Unity では、そのユーザに設定されたクロスサーバ転送先内線番号へのリリース転送を試みます。Connection ユーザにクロスサーバ転送先内線番号が設定されていない場合、この処理は失敗します)。
ステップ 3 [クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply 用パイロット番号(Pilot Numbers for Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply)] セクションで、表に表示された各サーバの [ダイヤル文字列(Dial String)] フィールドにパイロット番号を入力します。(入力するパイロット番号が、Cisco Unity サーバ上の SQL Server データベース UnityDb に保存されることに注意してください。したがって、システムがフェールオーバーを使用している場合は、パイロット番号がセカンダリ サーバに複製されます)。
ステップ 4 [呼び出しを行っている方に処理していることがわかるように、クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply中には、プロンプトを再生する(Play Prompt During Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply so That Callers Know Something Is Happening)] チェックボックスをオンにします。「しばらくお待ちください(One moment please)」プロンプトの再生はオプションですが、発信者が転送されるまでのクロスサーバ処理には数秒かかる場合があるため、このチェックボックスをオンにすることをお勧めします。
ステップ 5 [保存(Save)] を選択します。
ステップ 6 残りの Cisco Unity 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ転送のテスト
クロスサーバ転送の機能は、テストを経たうえで発信者による使用を許可することをお勧めします。
フェールオーバー システムの場合は、まずプライマリ宛先サーバがクロスサーバ コールに応答することをテストします。その後、宛先のサーバに対して手動でフェールオーバーを実行し、セカンダリ サーバがクロスサーバ コールに応答することを確認します。宛先のサーバがフェールオーバーに正しく設定されている場合、プライマリ サーバが使用できないときにセカンダリ サーバがクロスサーバ コールに応答する必要があります。
クロスサーバ転送をテストするには
ステップ 1 それぞれの宛先サーバで、テスト用に新しいユーザ アカウントを作成します(または既存のアカウントを使用します)。テストするすべてのサーバにそのユーザ アカウントの情報をレプリケートしていることを確認してください。ユーザ データのレプリケートにかかる時間は、ネットワーク設定とレプリケーション スケジュールによって異なります。
ステップ 2 ユーザ アカウントごとに、クロスサーバ転送を設定したサーバのパイロット番号をコールし、ガイダンスでユーザの内線番号を入力します。次のことを確認します。
• 「しばらくお待ちください(One moment please)」というプロンプトが再生されます(設定している場合)。
• コールは、着信側ユーザの着信転送設定に応じて、ユーザの電話またはグリーティングに転送されます。
Cisco Unity Connection 8.x でのクロスサーバ Live Reply
Live Reply を有効にすると、電話でメッセージを聞くユーザは、メッセージを送信したユーザへの転送操作によってそのメッセージに返答できます。ユーザが Live Reply にアクセスできるかどうかは、サービス クラスで制御します。
クロスサーバ Live Reply を有効にしておくと、次の処理が実行されます。
1. ネットワーク接続された別のロケーションにいるユーザからのメッセージを聞いた後、メッセージ受信者はそのメッセージを残したユーザをコールします。
メッセージを録音したロケーションで Identified Subscriber Messaging(ISM)が無効になっている場合、クロスサーバ Live Reply のオプションを使用できるのは特定のメッセージだけに限られます。そのメッセージとは、自分のメールボックスにログインし、そのメールボックスからアドレスを指定してメッセージを送信するユーザが送信したメッセージです。
2. 発信ロケーションでは、メッセージに返答するユーザを保留状態にし、データベースで内線番号を検索して、返答先のユーザが現在のユーザと同じサーバに存在するのか、ネットワーク接続された別のサーバに存在するのかを判断します。返答先のユーザが同じサーバに存在する場合は、通常どおりに処理が進みます。
返答先のユーザが別のサーバに存在する場合、発信ロケーションでは該当の受信ロケーションをコールします。
3. 受信ロケーションが応答すると、発信ロケーションでは、コールをクロスサーバ Live Reply として識別する DTMF トーンのシーケンスを送信します。
4. 受信ロケーションが、DTMF トーンのシーケンスで応答します。
5. 発信ロケーションから、処理対象としてコールを受信ロケーションにハンドオフします。
前提条件:クロスサーバ Live Reply の有効化
• Cisco ボイスメール組織にネットワーク接続された Cisco Unity サーバが組み込まれている場合、次のことを行います。
– クロスサーバ Live Reply の発信ロケーションとして設定するすべての Cisco Unity サーバを、この Cisco Unity のサイト ゲートウェイが属するダイヤル発信ドメインに属するように設定する必要があります。ダイヤル発信ドメインは、Cisco Unity Administrator の [ネットワーク(Network)] > [プライマリ ロケーション(Primary Location)] > [プロファイル(Profile)] ページで設定します。
– ユーザは、ユーザ間の Live Reply を有効にしたサービス クラスに属している必要があります。Cisco Unity のユーザの場合、Cisco Unity Administrator の [ユーザ(Subscribers)] > [サービス クラス(Class of Service)] > [メッセージ(Messages)] ページで [別のユーザからのメッセージに対してユーザは電話から直接返信できる(Subscribers Can Reply to Messages from Other Subscribers by Calling Them)] チェックボックスをオンにすると、ユーザ間の Live Reply が有効になります。
– 認識されている電話番号から発信者が受信者をコールし、Cisco Unity に転送されたときに送信したメッセージに対し、クロスサーバ Live Reply を使用できるようにするには、ネットワーク接続された Cisco Unity サーバ間で Identified Subscriptions Messaging を設定し、Connection ネットワーキング ユーザが含まれるように拡張する必要があります。手順については、「Connection ネットワーキング ユーザを含めるための Cisco Unity に認識されたユーザ メッセージの拡張」を参照してください。
• ユーザは、ユーザ間の Live Reply を有効にしたサービス クラスに属している必要があります。Cisco Unity Connection ユーザの場合、Cisco Unity Connection Administrationの [サービス クラス(Class of Service)] > [サービス クラスの編集(Edit Class of Service)] ページで [他のユーザをコールすることでそのユーザからのメッセージに返答する(Users Can Reply to Messages from Other Users by Calling Them)] チェックボックスをオンにすると、ユーザ間の Live Reply が有効になります。
手順:クロスサーバ Live Reply の有効化
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるための Cisco Unity Connection 受信ロケーションの設定
デフォルトでは、各 Cisco Unity Connection サーバはクロスサーバ ハンドオフ要求を無視するように設定されています。クロスサーバ機能を有効にするには、要求を受け入れるように受信ロケーションを設定すると同時に、受信ロケーションが着信コールをコール ハンドラにルーティングすることを確認する必要があります。次の 2 つの手順を実行して、ハンドオフを受け入れるように各受信 Connection ロケーションを設定します。(これらを実行すると、すべてのタイプのハンドオフ(ログイン、転送、Live Reply)をこのロケーションで受信できるようになります)。
• 「クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるように Cisco Unity Connection 受信ロケーションを設定するには」
• 「コールルーティング ルールが、コールをコール ハンドラのグリーティングにルーティングするように設定されていることを確認するには」
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるように Cisco Unity Connection 受信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、そのロケーションをホームとするユーザのクロスサーバ ハンドオフを受け入れるロケーション(受信ロケーション)から [システム設定(System Settings)] > [アドバンス(Advanced)] を展開し、[カンバセーション(Conversations)] を選択します。
ステップ 2 [クロスサーバ ハンドオフ要求に応答する(Respond to Cross-Server Handoff Requests)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 3 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
コールルーティング ルールが、コールをコール ハンドラのグリーティングにルーティングするように設定されていることを確認するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、クロスサーバ ハンドオフを受け入れるロケーションから [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] を展開し、[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] を選択します。
ステップ 2 発信ロケーションからの着信クロスサーバ コールに割り当てるルーティング ルールの表示名を選択します。
ステップ 3 ルールに一致するコールが、コール ハンドラにルーティングされていることを確認します。
ステップ 4 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
受信 Cisco Unity ロケーションでコールがガイダンスにルーティングされることの確認
クロスサーバ ハンドオフ要求を受け入れるために、コールをガイダンス コール ハンドラにルーティングするように各 Cisco Unity サーバを設定する必要があります。(Cisco Unity が最初からインストールされている場合は、これがデフォルトです)。各受信 Cisco Unity サーバで次の手順を実行して、ハンドオフを受け入れるようにコールルーティング ルールが適切に設定されていることを確認します。
(注) フェールオーバー システムの場合は、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方で手順を実行します。
着信をガイダンスにルーティングするようにルーティング ルールが設定されていることを確認するには
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、クロスサーバ Live Reply のハンドオフを受け入れるロケーションから [コールルーティング(Call Routing)] > [直接コール(Direct Calls)] ページに移動します。
ステップ 2 発信ロケーションからの着信クロスサーバ コールが、ガイダンスにルーティングされることを確認します。
デフォルト コール ハンドラ ルーティング ルール(削除または変更不可)は、着信をガイダンスに送信します。したがって、ルーティング ルールを追加していない場合、サーバは、クロスサーバを正しく処理するようにすでに設定されています。
ステップ 3 残りの Cisco Unity 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
Cisco Unity ロケーションからのクロスサーバ DTMF のシーケンスを許可するための Cisco Unity Connection 受信ロケーションの設定
発信 Cisco Unity ロケーションから受信ロケーションに送信する DTMF トーンのシーケンスは、先頭のトーンが # で、これにハンドオフの種類(ログイン、転送、または Live Reply)を示す 2 番目のトーンが続きます。デフォルトでは、Cisco Unity Connection ガイダンスやその他のコール ハンドラは、# キー以降の発信者の入力を無視するように設定されています。このような設定では、クロスサーバ ハンドオフはすべて失敗します。
クロスサーバ ハンドオフが正常に実行されるように、Connection 受信ロケーションでの動作を変更する方法は 2 つあります。
• 追加の入力を許可するようにガイダンス(またはルーティング ルール設定に基づいてクロスサーバ ハンドオフ コールを受信するその他の既存コール ハンドラ)を変更します。
• クロスサーバ コール処理専用の新しいコール ハンドラと直接コールルーティング ルールを作成します。直接コールルーティング ルールが、クロスサーバ コールに適用された条件(発信 Cisco Unity ロケーションの発信者番号、または発信ロケーションがダイヤルすると受信ロケーションに接続できるクロスサーバのダイヤル文字列など)に基づいて、新しいコール ハンドラにコールをルーティングします。(他のコールをルーティング ルールに一致させたくない場合は、クロスサーバ コールに固有の条件を選択してください)。
各 Connection 受信ロケーションで次の手順を実行して、# キー以降の追加の入力を許可するようにガイダンスまたはその他のコール ハンドラを構成するか、またはオプションで、新しい直接コールルーティング ルールを作成します。
Cisco Unity Connection ロケーションからのクロスサーバ DTMF のシーケンスを許可するように Cisco Unity 受信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、クロスサーバのログイン ハンドオフを受け入れるロケーションから [コール管理(Call Management)] を展開し、[システム コール ハンドラ(System Call Handlers)] を選択します。
ステップ 2 [コール ハンドラの検索(Search Call Handlers)] ページで、変更するガイダンスまたはその他のコール ハンドラの表示名を選択するか、[新規追加(Add New)] を選択してクロスサーバ コール専用の新しいコール ハンドラを作成します。
ステップ 3 ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成しなかった場合は、ステップ 6 までスキップします。ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成した場合は、[コール ハンドラの新規作成(New Call Handler)] ページで必要に応じて基本設定を入力します。(フィールド情報については、[ヘルプ(Help)] メニューで、[このページ(This Page)] を選択してください)。
ステップ 4 クロスサーバ DTMF シーケンスを受け入れるようにコール ハンドラを設定するには、次のサブステップを実行します。
a. [編集(Edit)] メニューで、[発信者入力(Caller Input)] を選択します。
b. [発信者入力(Caller Input)] ページで [#] を選択します。
c. [追加入力を無視(Ignore Additional Input)] チェックボックスをオフにします。
d. [保存(Save)] を選択します。
ステップ 5 ステップ 2 で新しいコール ハンドラを作成した場合は、Cisco Unity サーバからコール ハンドラにコールを送信する新しい直接コールルーティング ルールを作成して、次の処理を行います。
a. [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] を展開して、[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] を選択します。
b. [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] ページで [新規追加(Add New)] を選択します。
c. [直接ルールの新規作成(New Direct Rule)] ページの [表示名(Display Name)] フィールドに新しいルールの名前を入力します。
d. [保存(Save)] を選択します。
e. [直接ルールの編集(Edit Direct Rule)] ページで、[コールの移行先(Send Call To)] に [コール ハンドラ(Call Handler)] を選択して、ステップ 2 で追加したコール ハンドラの名前を選択します。
f. [保存(Save)] を選択します。
g. [ルーティング ルールの条件(Routing Rule Conditions)] の下で [新規追加(Add New)] を選択します。
h. Cisco Unity サーバからのクロスサーバ コールに一致するように、ルーティング ルール条件を設定します。たとえば、[発信者番号(Calling Number)] フィールドを使用して、ユーザのコールに応答する Cisco Unity ポートの電話番号に一致させます。
i. [保存(Save)] を選択します。
j. [編集(Edit)] メニューで [直接ルーティング ルールの編集(Edit Direct Routing Rule)] を選択します。
k. クロスサーバ コールに一致させる必要がある追加の番号または数字のパターンに対して、g. ~ j. を繰り返します。
ステップ 6 残りの Connection 受信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ Live Reply 要求およびクロスサーバ転送要求を実行するための Cisco Unity Connection 発信ロケーションの設定
デフォルトの Cisco Unity Connection ロケーションでは、クロスサーバ Live Reply を実行しません。Connection でクロスサーバ Live Reply を有効にすると、クロスサーバ転送が自動的に有効になります。次の手順を実行して、任意の Connection 発信ロケーションでクロスサーバ転送とクロスサーバ Live Reply を有効にします。
クロスサーバ Live Reply とクロスサーバ転送のハンドオフ要求を実行するように Cisco Unity Connection 発信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administrationで、コールをリモート ユーザに転送するロケーション(発信ロケーション)から [ネットワーク(Networking)] を展開し、[ロケーション(Locations)] を選択します。
ステップ 2 [ロケーションの検索(Search Locations)] ページで、このロケーション(受信ロケーション)をホームとするユーザのクロスサーバ Live Reply とクロスサーバ転送のハンドオフを受け入れるリモート ロケーションの名前を [表示名(Display Name)] で選択します。
ステップ 3 受信ロケーションの [ロケーションの編集(Edit Location)] ページで、次の内容を実行して、この受信ロケーションに対するクロスサーバ機能を開始します。
a. リモート ロケーションへのクロスサーバ転送と Live Reply を有効にするには、[このリモート ロケーションへのクロス サーバ転送を許可する(Allow Cross-Server Transfer to this Remote Location)] チェックボックスをオンにします。
b. ハンドオフを実行するときにこのロケーションが受信ロケーションへのコールに使用するダイヤル文字列(たとえば、受信ロケーションのパイロット番号)を入力します。
(注) それぞれの受信ロケーションに入力できるダイヤル文字列は 1 つだけです。発信ロケーションが複数の電話システムと連動するように設定されている場合、すべての電話システムの連動で受信ロケーションへの接続に使用できるダイヤル文字列を入力します。
ステップ 4 このロケーションからのクロスサーバ転送ハンドオフを受け入れる各受信ロケーションに対して、ステップ 2 と ステップ 3 を繰り返します。
ヒント ページの変更内容を保存したら、[次へ(Next)] ボタンと [前へ(Previous)] ボタンを使用すると、組織内の各ロケーションをすばやく移動できます。
ステップ 5 残りの Connection 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ Live Reply 要求を実行するための Cisco Unity 発信ロケーションの設定
デフォルトの Cisco Unity 発信ロケーションでは、他のロケーションへのクロスサーバ Live Reply を実行しません。次の手順を実行して、任意の Cisco Unity 発信ロケーションでクロスサーバ Live Reply を有効にします。
(注) システムフェールオーバーを使用している場合は、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページのほとんどの設定がレジストリに保存されているため、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方で次の手順を実行します。(レジストリ設定は、セカンダリ サーバに複製されません)。
クロスサーバ Live Reply 要求を実行するように Cisco Unity 発信ロケーションを設定するには
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページに移動します。
(注) システムで [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] リンクが使用できない場合、Cisco Unity Administrator の [プライマリ ロケーションの設定(Primary Location Settings)] ページで、ダイヤル発信ドメインを設定する必要があります。
ステップ 2 [Live Reply] セクションで、[サービスクラス権限を持つユーザは、他の Cisco Unity サーバに登録されたユーザからのメッセージにコールして返信することができます。(Subscribers with Class of Service Rights Can Reply to Messages from Subscribers Homed on Other Cisco Unity Servers by Calling Them)] チェックボックスをオンにして [クロスサーバ Live Reply:着信側ユーザの Cisco Unity サーバに制御を渡す(Cross-Server Live Reply: Pass Control to the Called Subscriber's Cisco Unity Server)] を選択します。(電話システムへのコールのリリースを選択すると、このサーバから発信されるクロスサーバ転送は無効になります。ユーザのホーム サーバにコールをハンドオフする代わりに、Cisco Unity では、そのユーザに設定されたクロスサーバ転送先内線番号へのリリース転送を試みます。Connection ユーザにクロスサーバ転送先内線番号が設定されていない場合、この処理は失敗します)。
ステップ 3 [クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply 用パイロット番号(Pilot Numbers for Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply)] セクションで、表に表示された各サーバの [ダイヤル文字列(Dial String)] フィールドにパイロット番号を入力します。(入力するパイロット番号が、Cisco Unity サーバ上の SQL Server データベース UnityDb に保存されることに注意してください。したがって、システムがフェールオーバーを使用している場合は、パイロット番号がセカンダリ サーバに複製されます)。
ステップ 4 [呼び出しを行っている方に処理していることがわかるように、クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply中には、プロンプトを再生する(Play Prompt During Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply so That Callers Know Something Is Happening)] チェックボックスをオンにします。「しばらくお待ちください(One moment please)」プロンプトの再生はオプションですが、発信者が転送されるまでのクロスサーバ処理には数秒かかる場合があるため、このチェックボックスをオンにすることをお勧めします。
ステップ 5 [保存(Save)] を選択します。
ステップ 6 残りの Connection 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ Live Reply のテスト
クロスサーバ Live Reply の機能は、テストを経たうえで発信者による使用を許可することをお勧めします。
フェールオーバー システムの場合は、まずプライマリ宛先サーバがクロスサーバ コールに応答することをテストします。その後、宛先のサーバに対して手動でフェールオーバーを実行し、セカンダリ サーバがクロスサーバ コールに応答することを確認します。宛先のサーバがフェールオーバーに正しく設定されている場合、プライマリ サーバが使用できないときにセカンダリ サーバがクロスサーバ コールに応答する必要があります。
クロスサーバ Live Reply をテストするには
ステップ 1 それぞれのロケーションで、テスト用に新しいユーザ アカウントを作成します(または既存のアカウントを使用します)。Live Reply を有効にしたサービス クラスにユーザが属していることを確認します。また、テストするすべてのサーバにユーザ アカウント情報をレプリケート済みであることも確認します。ユーザ データのレプリケートにかかる時間は、ネットワーク設定とレプリケーション スケジュールによって異なります。
ステップ 2 発信ロケーションのユーザとしてログインし、他のロケーションのテスト ユーザにメッセージを送信します。
ステップ 3 このテスト メッセージを受信するユーザごとに、ログインしてこのメッセージを聞き、発信者を選択します。次のことを確認します。
• 「しばらくお待ちください(One moment please)」というプロンプトが再生されます(設定している場合)。
• コールは、着信側ユーザの着信転送設定に応じて、ユーザの電話またはグリーティングに転送されます。
Cisco Unity Connection 8.x のクロスサーバ ログイン、クロスサーバ転送、およびクロスサーバ Live Reply で注意すべき動作
ここでは、クロスサーバ ログイン、クロスサーバ転送、およびクロスサーバ Live Reply に関して想定される、注意すべき動作について説明します。
次の項を参照してください。
• 「クロスサーバ ログインではユーザ ワークステーション クライアントへのログイン アクセスは不可能」
• 「Cisco Unity Connection と Cisco Unity の間のクロスサーバ ログインではパスワード入力が必須」
• 「クロスサーバのハンドオフで遅延が発生する要因」
• 「クロスサーバ機能によるポート使用率の増加」
• 「クロスサーバ転送での転送の優先」
• 「Display Original Calling Number on Transfer パラメータを指定してクロスサーバ機能を使用する」
クロスサーバ ログインではユーザ ワークステーション クライアントへのログイン アクセスは不可能
Cisco Personal Communications Assistant(Cisco PCA)や IMAP クライアントなどのクライアント アプリケーションを使用する場合は、それぞれのホーム サーバ(クラスタ)にアクセスする必要があります。電話インターフェイスは、クロスサーバ ログインの機能を提供する唯一のクライアントです。
Cisco Unity Connection と Cisco Unity の間のクロスサーバ ログインではパスワード入力が必須
既知の内線から Cisco Unity Connection ユーザが Cisco Unity ロケーションをコールし、クロスサーバ ログインでホーム ロケーションへの転送を実行する場合、受信 Connection ロケーションではそのユーザを識別できますが、既知の内線からコールしていることは認識できません。この理由から、ユーザには必ずパスワードの入力が求められます。Cisco Unity Connection Administrationの [システム設定(System Settings)] > [アドバンス(Advanced)] > [カンバセーション(Conversation)] ページで [既知の内線から発信するときのパスワードをスキップする(Skip Password When Calling From a Known Extension)] を選択していても同様です。
同様に、既知の内線から Cisco Unity ユーザが Cisco Unity Connection ロケーションをコールし、クロスサーバ ログインでホーム ロケーションへの転送操作を実行する場合も、必ずパスワードの入力を求められます。そのユーザの [電話パスワード(Phone Password)] ページにある [電話パスワードの入力要求(Prompt for Phone Password)] を [不明な内線からコールした場合だけ(Only When User Calls from an Unknown Extension)] に設定していても同様です。
クロスサーバのハンドオフで遅延が発生する要因
次の事項は、クロスサーバ呼び出しのハンドオフが遅延する大きい要因となる場合があります。
• ユーザの内線番号が長すぎる場合。ハンドオフでダイヤル処理に要する時間は、10 桁の内線番号よりも 4 桁の内線番号のほうが短くなります。
• 受信ロケーションを呼び出すダイヤル文字列が長すぎる場合。10 文字のダイヤル文字列よりも、4 文字のダイヤル文字列のほうが所要時間は短くなります。
• 発信ロケーションから受信ロケーションまでの通話パスに多数の要素(PIMG/TIMG 装置、ボイス ゲートウェイ、TDM トランク、PSTN インターフェイスなど)が存在する場合。通話パスにある要素が増えるほど、クロスサーバ呼び出しのハンドオフにかかる処理時間は長くなります。
使用する環境では、これらの要因によって遅延時間が発生するため、発信者がクロスサーバ機能を使用できなかったり実行できなかったりすることがあります。使用する環境の代表的な通話パスでクロスサーバ コンフィギュレーションをテストして、発信者が体験する遅延時間が許容できるかどうかを判断する必要があります。
クロスサーバ機能によるポート使用率の増加
クロスサーバ機能では、発信ロケーションと受信ロケーションの両方でポートを使用する必要があります。サーバの使用率によっては、クロスサーバ機能を有効にする前にポートの追加やサーバの増設が必要になることがあります。ポートの設定を調整することも必要になる場合があります。たとえば、着信コールを受け付けるために、より多くのポートを有効にする必要がある場合があります。
クロスサーバ機能を有効にした後は、増加した負荷を現状のサーバで十分に処理できる確証が得られるまで、サーバのアクティビティを詳しく監視し続けることをお勧めします。Cisco Unity Connection サーバでは、Cisco Unity Connection Serviceability で Port Activity レポートを使用してポートの使用率を監視できます。Cisco Unity サーバでは、このタスクの Port Usage Analyzer を使用できます。Port Usage Analyzer は、Tools Depot の [レポート ツール(Report Tools)] セクションで使用できます。詳細な手順については、Port Usage Analyzer のヘルプを参照してください。発信および受信の各 Cisco Unity サーバで Windows のイベント ビューアも必ず監視し、ポートの問題に関連するイベント ログ メッセージが記録されていないか確認します。
クロスサーバ転送での転送の優先
発信者が自動アテンダントに続く内線番号を入力してから番号「#2」を入力すると、発信者は、転送を試行されずに、入力された内線番号に対するガイダンスに直接ルーティングされます。これは、転送オーバーライド ディジット シーケンスと呼ばれます。
Cisco Unity Connection8.x では、ネットワーク接続されたロケーション間で転送優先シーケンスを自動的にサポートしています。Cisco Unity サーバでは、末尾に「#2」が続く内線番号に関連付けられたユーザが、ダイヤル発信ドメインの中で別のサーバをホームとしている場合に、転送優先ディジット シーケンスがデフォルトで無視されます。ダイヤル発信ドメインの中で Connection ロケーションなどの他のロケーションをホームとしているユーザに対し、転送優先ディジット シーケンスを有効にするには、クロスサーバ転送要求を発信する Cisco Unity サーバごとに次の手順を実行します。
Cisco Unity ロケーションからのクロスサーバ転送に対して転送優先を有効にするには
ステップ 1 Cisco Unity サーバのデスクトップ上にある [Cisco Unity Tools Depot] アイコンをダブルクリックします。
ステップ 2 左側のペインで、[管理ツール(Administrative Tools)] の下の [詳細設定ツール(Advanced Settings Tool)] をダブルクリックします。
ステップ 3 [Unity 設定(Unity Settings)] ペインで [ネットワーク:クロスサーバ転送ハンドオフで転送の無効を許可する(Networking--Allow Transfer Override on Cross-Server Transfer Handoff)] を選択します。
ステップ 4 [項目の新しい値(New Value)] リストで [1] を選択し、[設定(Set)] を選択します。
ステップ 5 プロンプトで [OK] を選択します。
変更する場合に Cisco Unity のソフトウェアまたはサーバを再起動する必要はありません。
(注) Cisco Unity フェールオーバーの場合、レジストリ変更は複製されないため、1 つの Cisco Unity サーバで行われたレジストリ変更は、他の Cisco Unity サーバで、手動で行う必要があります。
Display Original Calling Number on Transfer パラメータを指定してクロスサーバ機能を使用する
Cisco Unity Connection(と Cisco Unity の両方またはいずれか)が Cisco Unified Communications Manager と統合されると、Cisco Unified CM の Display Original Calling Number on Transfer from Cisco Unity サービス パラメータがクロスサーバ ハンドオフを妨害する可能性があります。これは、クロスサーバ ハンドオフ コールが別のロケーションからの着信であることを、受信ロケーションが認識しないためです。
Cisco Unified CM でこのサービス パラメータが設定されるとき、ロケーション間でクロスサーバ ハンドオフが正しく完了するように、次のタスクを実行します。タスク リストで、クロスサーバ ハンドオフ時にのみ使用される各受信ロケーションの特別な電話番号を作成します。これによって、受信ロケーションがコールをハンドオフとして認識するようになります。
クロスサーバ機能のクロスサーバ電話番号を設定するためのタスク リスト
1. Cisco Unified Communications Manager Administration で、クロスサーバ ログイン、クロスサーバ転送、またはクロスサーバ Live Reply 通話を受信する各ロケーションに対して、新しい電話番号を(たとえば、CTI ルート ポイント上に)作成します。新しい電話番号は、常にそのロケーションのパイロット番号へ通話を転送するように設定します。ご使用のリリースの Cisco Unified CM の『 Cisco Unified Communications Manager Administration Guide 』の「Directory Number Configuration」の章を参照してください。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/products/sw/voicesw/ps556/prod_maintenance_guides_list.html から入手可能です。
2. 転送元内線番号がガイダンス コール ハンドラへの新しいクロスサーバ電話番号と一致する、コールを送信する転送コール ルーティング ルールを使用して、各受信ロケーションを設定します。「転送コール ルーティング ルールをクロスサーバ通話の宛先ロケーションに追加する」を参照してください。
3. クロスサーバ コール中に、パイロット番号ではなく受信ロケーションのクロスサーバ電話番号をダイヤルするように、各発信ロケーションを更新します。「クロスサーバ電話番号を発信ロケーションのダイヤル文字列として設定する」を参照してください。
転送コール ルーティング ルールをクロスサーバ通話の宛先ロケーションに追加する
この項は 2 つの手順で構成されています。Cisco Unity Connection 受信ロケーションおよび Cisco Unity 受信ロケーションがあるかどうかによって、以下のいずれかまたは両方の手順を実行します。
• 「転送コール ルーティング ルールを Cisco Unity Connection 受信ロケーションに追加する」
• 「転送コール ルーティング ルールを Cisco Unity 受信ロケーションに追加する」
転送コール ルーティング ルールを Cisco Unity Connection 受信ロケーションに追加する
ステップ 1 Connection 受信ロケーションのいずれか 1 つの Cisco Unity Connection の管理で、新しい転送ルーティング ルールを作成します。
a. [コール管理(Call Management)] を展開し、[コールルーティング(Call Routing)] を展開します。
b. [転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] を選択します。
c. [転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] ページで [新規追加(Add New)] を選択します。
d. [転送ルールの新規作成(New Forwarded Rule)] ページの [表示名(Display Name)] フィールドに、新しいルールの名前を入力します。
e. [保存(Save)] を選択します。
f. [転送ルーティング ルールの編集(Edit Forwarded Routing Rule)] ページで、[コール ハンドラ(Call Handler)] を選択します。コール ハンドラのドロップダウン リストから、[ガイダンス(Opening Greeting)] を選択します。
g. [保存(Save)] を選択します。
h. [転送ルーティング ルールの編集(Edit Forwarded Routing Rule)] ページの [ルーティング ルールの条件(Routing Rule Conditions)] の下で、[新規追加(Add New)] を選択します。
i. [転送ルーティング ルールの条件の新規作成(New Forwarded Routing Rule Condition)] ページで [転送元内線番号(Forwarding Station)] を選択します。転送元内線番号のドロップダウン リストから、[が次と等しい(Equals)] を選択します。テキスト ボックスに、このロケーションの新しいクロスサーバ電話番号を入力します。
j. [保存(Save)] を選択します。
ステップ 2 [転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] > [転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] を選択するか、[コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] > [転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] に移動して、[転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] ページに戻ります。
ステップ 3 このページで、転送ルーティング ルールの順序を確認します。ステップ 1 で作成した新しいルーティング ルールがテーブル(優先順位順)の一番上にない場合は、次のサブステップを実行して転送ルーティング テーブルの一番上に新しいルーティング ルールを移動します。
a. [転送ルーティング ルール(Forwarded Routing Rules)] ページで [順序の変更(Change Order)] を選択します。
b. [転送ルーティング ルールの順序の編集(Edit Forwarded Routing Rule Order)] ページで、ステップ 1 で作成した新しいルーティング ルールの表示名を選択します。
c. テーブルの下にある上向き矢印のアイコンを選択して、このルールを一番上に移動します。(このアイコンを何度も選択しなければならない場合もあります)。
d. [保存(Save)] を選択します。
ステップ 4 残りの各 Connection 受信ロケーションに対して、この手順を繰り返します。
転送コール ルーティング ルールを Cisco Unity 受信ロケーションに追加する
ステップ 1 Cisco Unity 受信ロケーションのいずれか 1 つの Cisco Unity Administrator で、新しい転送ルーティング ルールを作成します。
a. [コール管理(Call Management)] > [コールルーティング(Call Routing)] に移動します。
b. [転送コール(Forwarded Calls)] を選択します。
c. [追加(Add)] アイコンを選択します。
d. [着信サービスの追加(Add a Call Routing Rule)] ダイアログボックスの [名前(Name)] フィールドに新規ルールの名前を入力します。
e. [追加(Add)] を選択します。
f. [転送元内線番号(Forwarding Station)] フィールドに、このロケーションの新しいクロスサーバ電話番号を入力します。
g. [コールの移行先(Send Call To)] フィールドで、[コール ハンドラ(Call Handler)] を選択します。次に、[コール ハンドラの選択(Select Call Handler)] を選択します。
h. [コール ハンドラの選択(Call Handler Selection)] ボックスでガイダンス コール ハンドラを選択して、[選択(Select)] を選択します。
i. [保存(Save)] を選択します。
ステップ 2 このページで、転送ルーティング ルールの順序を確認します。ステップ 1 で作成した新しいルーティング ルールがテーブル(優先順位順)の一番上にない場合は、次のサブステップを実行して転送ルーティング テーブルの一番上に新しいルーティング ルールを移動します。
a. [優先順位の変更(Change Rule Order)] を選択します。
b. [転送コール ルールの再編成(Forwarded Calls Rules Reorganization)] ページで、ステップ 1 で作成した新しいルーティング ルールの表示名を選択します。
c. [上へ(Up)] を選択して、該当するルールを一番上に移動します。([上へ(Up)] を何度も選択しなければならない場合もあります)。
d. [閉じる(Close)] を選択します。
ステップ 3 [保存(Save)] アイコンを選択します。
ステップ 4 残りの各 Cisco Unity 受信ロケーションに対して、この手順を繰り返します。
クロスサーバ電話番号を発信ロケーションのダイヤル文字列として設定する
この項は 2 つの手順で構成されています。Cisco Unity Connection 発信ロケーションおよび Cisco Unity 発信ロケーションがあるかどうかによって、以下のいずれかまたは両方の手順を実行します。
• 「クロスサーバ電話番号を Cisco Unity Connection 発信ロケーションのダイヤル文字列として設定する」
• 「クロスサーバ電話番号を Cisco Unity 発信ロケーションのダイヤル文字列として設定する」
クロスサーバ電話番号を Cisco Unity Connection 発信ロケーションのダイヤル文字列として設定する
ステップ 1 Cisco Unity Connection Administration で、クロスサーバ コールの発信元である Connection ロケーションのいずれか 1 つで [ネットワーク(Networking)] を展開し、[ロケーション(Locations)] を選択します。
ステップ 2 [ロケーションの検索(Search Locations)] ページで、受信ロケーションの表示名を選択します。
ステップ 3 該当する受信ロケーションの [ロケーションの編集(Edit Location)] ページで、このロケーションが受信ロケーションの新しいクロスサーバ電話番号のコールに使用するダイヤル文字列を変更します。
ステップ 4 ステップ 2 とステップ 3 を繰り返して、このロケーションからのクロスサーバ ハンドオフを受け入れる各受信ロケーションを設定します。
ヒント ページの変更内容を保存したら、[次へ(Next)] ボタンと [前へ(Previous)] ボタンを使用すると、組織内の各ロケーションをすばやく移動できます。
ステップ 5 残りの Connection 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。
クロスサーバ電話番号を Cisco Unity 発信ロケーションのダイヤル文字列として設定する
ステップ 1 Cisco Unity Administrator で、[ネットワーク(Network)] > [ダイヤル ドメイン オプション設定(Dialing Domain Options)] ページに移動します。
ステップ 2 [クロスサーバでのログイン、転送、Live Reply 用パイロット番号(Pilot Numbers for Cross-Server Logon, Transfer, and Live Reply)] セクションで、テーブルに表示された各サーバの [ダイヤル文字列(Dial String)] フィールドに新しいクロスサーバ電話番号を入力します。(入力するクロスサーバ電話番号が、Cisco Unity サーバ上の SQL Server データベース UnityDb に保存されることに注意してください。したがって、システムがフェールオーバーを使用している場合は、クロスサーバ電話番号がセカンダリ サーバに複製されます)。
ステップ 3 [保存(Save)] を選択します。
ステップ 4 残りの Cisco Unity 発信ロケーションで、この手順を繰り返します。