ユーザの追加と変更
Cisco CME に設定されたユーザは、Cisco Unity Express データベースにインポートされる場合があります。Cisco Unity Express GUI または CLI を使用して定義されたユーザは、Cisco CME データベースにはコピーされません。
ここで説明する手順を使用すると、システムに新規のユーザを作成できます。既存のユーザのプロパティを変更するときは、同じコマンドを使用します。
(注) 電話番号とユーザを関連付けるには、この手順を使用する前に、電話機を設定しておく必要があります。電話機の設定が完了していない場合、手順については、Cisco CME ドキュメントまたは Cisco Unity Express GUI を参照してください。
ユーザの特権レベル
Cisco Unity Express ソフトウェアが認識するユーザの特権は、次のとおりです。
• Superuser:管理者(スーパーユーザとも呼ばれる )は、Administration via Telephone(AvT)を含むすべての管理機能とメンテナンス機能にアクセスする権限(特権)を持っています。
• ManagePrompts:ManagePrompts 特権を持つユーザは AvT へのアクセス権を持っていますが、それ以外の管理機能へのアクセス権は持っていません。
• Broadcast:Broadcast 特権を持つユーザは、ブロードキャスト メッセージをネットワーク全体に送信できます。
• ManagePublicList:ManagePublicList 特権を持つユーザは、パブリック同報リストを作成および変更できます。
• ViewPrivateList:ViewPrivateList 特権を持つユーザは、別のユーザのプライベート同報リストを表示できます。ただし、そのプライベート リストを変更または削除することはできません。
これらの特権レベルは、グループに割り当てられます。また、グループのメンバーには、特権が付与されます。ソフトウェア初期化プロセスにより、管理者として指定されたインポート済みユーザから Administrator グループが作成されています。それ以外のグループについては、これらの特権を使用して作成できます。既存のグループにユーザを割り当てるには、CLI コマンドまたは GUI オプションの Configuration > Users を使用します。
現在の特権リストを表示するには、Cisco Unity Express EXEC モードで show privileges コマンドを使用します。
ユーザとメールボックス
Cisco Unity Express では、メールボックス数の 2 倍のユーザがサポートされます。システム管理者など、ユーザによってはボイスメールボックスが割り当てられない場合があります。メールボックスの最大数は、モジュールのライセンスによって決まります。モジュールに許容されるメールボックスの最大数については、 ソフトウェア ライセンスおよび工場で設定される制限を参照してください。
前提条件
ユーザを追加または変更するには、次の情報が必要です。
• ユーザ名:ユーザ ID。ユーザ名は 3 ~ 32 文字の長さである必要があります。Cisco Unity Express では、ユーザ ID に使用できるのは、英字、数字、下線(_)、ドット(.)、およびダッシュ(-)だけです。ユーザ ID の先頭は英字にする必要があります。ユーザ名にはスペースは使用できません。
• (オプション)ログイン ユーザ名:ユーザの姓名。この名前は、引用符(" ")で囲んで入力します。
• (オプション)グループ:このユーザが属する既存のグループの名前。
• パスワード:ユーザの一時的なパスワードパスワードの長さは、3 ~ 32 文字にする必要があります。スペースは使用できません。ユーザが初めて GUI にログインするときは、パスワードの変更を求められます。ユーザのパスワードは無期限に有効です。
• PIN:個人識別番号(Personal Identification Number)。PIN の長さは、3 ~ 16 桁の数字にする必要があります。ユーザが初めてボイスメール システムにログインするときは、PIN の変更を求められます。PIN は無期限に有効です。
概略手順
EXEC モード:
1. username name [ create | delete | fullname [ first " first-name " | last " last-name " | display " full-name " ] | group group-name | language | password password | pin number ]
2. show users
または、
show user detail username name
3. copy running-config startup-config
設定モード:
1. config t
2. username name [ create | phonenumber phone-number | phonenumberE164 full-number ]
3. exit
4. show users
または、
show user detail username name
5. copy running-config startup-config
詳細手順
EXEC モード:
|
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ステップ 1 |
username name [ create | delete | fullname [ first “ first-name ” | last “ last-name ” | display “ full-name ” ] | group group-name | language | password “password” | pin number ]
se-10-0-0-0# username user1 create se-10-0-0-0# username user2 fullname display “User 2” se-10-0-0-0# username user2 group sales se-10-0-0-0# username user2 password “green” se-10-0-0-0# username user2 pin 4444 se-10-0-0-0# username user2 delete |
ユーザ ID の値が name のユーザを作成します。ユーザに関する追加情報は、オプションのパラメータで設定します。 • name :ユーザのユーザ ID。ユーザ ID の長さは、3 ~ 32 文字にする必要があります。Cisco Unity Express では、ユーザ ID に使用できるのは、英字、数字、下線(_)、ドット(.)、およびダッシュ(-)だけです。ユーザ名にはスペースは使用できません。 • create : 他の情報を設定せずにユーザを作成します。 • delete :既存のユーザを削除します。 • fullname :このユーザのログイン ユーザ名を指定します。このログイン ユーザ名は、電話機のディスプレイに表示されます。 • group :このユーザを既存のグループと関連付けます。 • language :このユーザの言語を指定します。Release 2.1 では、システムにインストールされている言語は 1 つだけで、変更はできません。 • password : このユーザのパスワードを指定します。 password 値は、引用符(“ ”)で囲んで入力する必要があります。スペースは使用できません。使用できるパスワード文字は、a ~ z の小文字、A ~ Z の大文字、0 ~ 9 の数字、および - , . + = _ ! @ # $ ^ * ( ) ? / ~ < > & % の記号です。 • pin :このユーザの Personal Identification Number(PIN; 個人識別番号)を指定します。ユーザはボイスメール システムにアクセスするときに、電話機からこの番号を入力します。PIN には、最大 16 桁の数字を含めることができます。アスタリスク(*)とシャープ記号(#)は使用できません。 |
ステップ 2 |
show users または、 show user detail username name
se-10-0-0-0# show user detail username user2 |
設定されたすべてのユーザのユーザ名のリストを表示します。このコマンドではユーザの詳細は表示されません。 または、 name 値を持つユーザに関する詳細な設定情報を表示します。 |
ステップ 3 |
copy running-config startup-config
se-10-0-0-0# copy running-config startup-config |
コンフィギュレーションの変更部分をスタートアップのコンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
例
次の出力は、 show users コマンドと show user detail username コマンドを示しています。
se-10-0-0-0# show user detail username user2
設定モード:
|
|
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ステップ 1 |
config t
se-10-0-0-0# config t |
設定モードを開始します。 |
ステップ 2 |
username name [ create | phonenumber phone-number | phonenumberE164 full-number ]
se-10-0-0-0(config)# username user3 create se-10-0-0-0(config)# username user3 phonenumber 50180 se-10-0-0-0(config)# username user3 phonenumberE164 13335550180 |
ユーザ ID の値が name のユーザを作成します。ユーザに関する追加情報は、オプションのパラメータで設定します。 • name :ユーザのユーザ ID。ユーザ ID の長さは、3 ~ 32 文字にする必要があります。Cisco Unity Express では、ユーザ ID に使用できるのは、英字、数字、下線(_)、ドット(.)、およびダッシュ(-)だけです。ユーザ名にはスペースは使用できません。 • create :他の情報を設定せずにユーザを作成します。 • phonenumber :このユーザの電話番号または内線番号を指定します。スペースやダッシュは使用できません。 • phonenumberE164 :このユーザの電話番号および市外局番を指定します。スペースやダッシュは使用できません。 |
ステップ 3 |
exit
se-10-0-0-0(config)# exit |
設定モードを終了します。 |
ステップ 4 |
show users または、 show user detail username name
se-10-0-0-0# show user detail username user2 |
設定されたすべてのユーザのユーザ名のリストを表示します。このコマンドではユーザの詳細は表示されません。 または、 name 値を持つユーザに関する詳細な設定情報を表示します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config
se-10-0-0-0# copy running-config startup-config |
コンフィギュレーションの変更部分をスタートアップのコンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
例
次の例は、ユーザの設定方法と show コマンドの出力を示しています。
se-10-0-0-0(config)# username user3 create
se-10-0-0-0(config)# username user3 phonenumber 50180
se-10-0-0-0(config)# exit
se-10-0-0-0# show user detail username user3
グループの追加と変更
グループとは、ユーザの集合のことで、一般的に、営業、本社、カスタマー サービス、技術者など、共通の機能または目的を持ちます。グループには次の特性があります。
• グループのメンバーには、個々のユーザまたは他のグループを指定できます。
• グループには内線番号が割り当てられます。グループのメンバーに設定された内線番号が共有回線の場合、この内線番号に電話した発信者はすべて、グループのメンバーに到達します。
• 一般的に、グループにはメールボックスが割り当てられます。このメールボックスは、共用メールボックスと呼ばれます。グループのメンバーはすべて、メールボックスにアクセスし、格納されているメッセージを取得します。共用メールボックスの詳細については、メールボックスのタイプを参照してください。
• グループの所有者として、1 つ以上のユーザを指定する必要があります。所有者は、グループのユーザを追加および削除します。
• メンバーは複数のグループに属する場合があります。
• メンバーをグループに追加するには、設定モードの groupname コマンドを使用するか、EXEC モードの username コマンドを使用します。 username コマンドの詳細については、ユーザの追加と変更を参照してください。
(注) ユーザは、グループに追加する時点で存在している必要があります。ユーザの詳細情報を設定する場合は、ユーザの追加と変更を参照してください。
• グループのボイスメールボックスにあるメッセージへのアクセス権を持っているのは、メンバーだけです。所有者は、グループのメンバーとはみなされません。所有者がグループのメールボックスにアクセスする必要がある場合は、所有者をグループのメンバーとして追加します(グループでは、所有者の名前は 2 回表示されます。1 回はメンバーとして、もう 1 回は所有者として表示されます)。
• グループには特権レベルが割り当てられる場合があります。特権レベルが割り当てられたグループのメンバーは、管理機能のすべてまたは一部にアクセスできます。システムにインストールされている特権レベルを表示するには、 show privileges コマンドを使用します。各グループに割り当てられた特権を表示するには、 show groups privileges コマンドを使用します。特権レベルの詳細については、ユーザの特権レベルを参照してください。
システムに許容されるグループ、所有者、およびメンバーの最大数については、 ソフトウェア ライセンスおよび工場で設定される制限を参照してください。
ここで説明する手順を使用すると、システム内に新規のグループを作成できます。既存のグループのプロパティを変更するときは、同じコマンドを使用します。
前提条件
グループを定義するには、次の情報が必要です。
• EXEC モード:
–グループの名前
–(オプション)グループの説明
–(オプション)グループのログイン ユーザ名
• 設定モード:
–グループの名前
–(オプション)1 つ以上の既存メンバーのユーザ ID
–(オプション)所有者のユーザ ID
–(オプション)グループの内線番号または電話番号
–(オプション)グループの完全な E.164 電話番号
–(オプション)グループの特権レベル
概略手順
EXEC モード:
1. groupname name [ create | delete | description " description" | fullname " full-name" ]
2. show groups
または、
show group detail groupname name
3. copy running-config startup-config
設定モード:
1. config t
2. groupname name [ member username | owner ownername | phonenumber phone-number | phonenumberE164 full-number | privilege privilege-id ]
3. exit
4. show groups
または、
show group detail groupname name
5. copy running-config startup-config
詳細手順
EXEC モード:
|
|
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ステップ 1 |
groupname name [ create | delete | description “description” | fullname “full-name” ]
se-10-0-0-0# groupname sales fullname “Sales Department” se-10-0-0-0# groupname sales description “Retail Sales Department” se-10-0-0-0# groupname sales delete |
グループ ID の値が name のグループを作成します。ユーザに関する追加情報は、オプションのパラメータで設定します。 • create : 他の情報を設定せずにグループを作成します。 • delete :既存のグループを削除します。 • description :グループの説明を指定します。 • fullname :グループのログイン名を指定します。 |
ステップ 2 |
show groups または、 show group detail groupname name
se-10-0-0-0# show group detail groupname sales |
設定されたグループすべてのグループ名のリストを表示します。このコマンドではグループの詳細は表示されません。 または、 name 値を持つグループに関する詳細な設定情報を表示します。 |
ステップ 3 |
copy running-config startup-config
se-10-0-0-0# copy running-config startup-config |
コンフィギュレーションの変更部分をスタートアップのコンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
例
次の例では、グループが作成され、 show コマンドの出力が表示されます。
se-10-0-0-0# groupname sales fullname "Sales Department"
se-10-0-0-0# groupname sales description "CA office"
se-10-0-0-0# show group detail groupname sales
Full Name: Sales Department
設定モード:
|
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ステップ 1 |
config t
se-10-0-0-0# config t |
設定モードを開始します。 |
ステップ 2 |
groupname name [member username | owner ownername | phonenumber phone-number | phonenumberE164 full-number | privilege privilege-id]
se-10-0-0-0(config)# groupname sales member user1 se-10-0-0-0(config)# groupname sales owner user2 se-10-0-0-0(config)# groupname sales phonenumber 50163 se-10-0-0-0(config)# groupname sales phonenumberE164 14445550163 se-10-0-0-0(config)# groupname sales privilege ManagePrompts |
ユーザ ID の値が name のユーザを作成します。ユーザに関する追加情報は、オプションのパラメータで設定します。 • member :既存のユーザをこのグループのメンバーとして関連付けます。このコマンドを繰り返して、グループに複数のユーザを割り当てます。 • owner :グループの所有者を指定します。所有者は、メンバーとはみなされません。所有者にグループのボイスメールボックスへのアクセス権を割り当てる場合は、所有者をメンバーとして割り当てます。 • phonenumber :このグループに電話番号または内線番号を関連付けます。スペースやダッシュは使用できません。 • phonenumberE164 :このグループに電話番号および市外局番を関連付けます。スペースやダッシュは使用できません。 • privilege :グループの特権レベルを指定します。このグループに割り当てられたメンバーには、指定された特権が付与されます。 |
ステップ 3 |
exit
se-10-0-0-0(config)# exit |
設定モードを終了します。 |
ステップ 4 |
show groups または、 show group detail groupname name
se-10-0-0-0# show group detail groupname sales |
設定されたグループすべてのグループ名のリストを表示します。このコマンドではグループの詳細は表示されません。 name 値を持つグループに関する詳細な設定情報を表示します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config
se-10-0-0-0# copy running-config startup-config |
コンフィギュレーションの変更部分をスタートアップのコンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
例
次の例では、sales グループに所有者と 2 つのメンバーが追加され、sales に電話番号が割り当てられます。
se-10-0-0-0(config)# groupname sales member user1
se-10-0-0-0(config)# groupname sales member user2
se-10-0-0-0(config)# groupname sales owner user1
se-10-0-0-0(config)# groupname sales phonenumber 50163
se-10-0-0-0(config)# groupname sales phonenumberE164 12225550163
se-10-0-0-0(config)# groupname sales privilege ManagePrompts
sse-10-0-0-0(config)# exit
se-10-0-0-0(# show groups
se-10-0-0-0# show group detail groupname sales
Full Name: Sales Department
Phone(E.164): 12225550163
ボイスメールボックスの作成と変更
Cisco Unity Express データベースに設定されたユーザに、ボイスメールボックスを割り当てます。メールボックス ユーザは、ユーザ グループの個々のユーザまたは所有者です。ユーザには内線番号を割り当てる必要があります。
ユーザまたは内線番号の中には、ボイスメールボックスを必要としないものがあります。メールボックスを効率的に使用するには、メールボックスを割り当てる前に、ユーザまたは内線番号の機能または目的を検討してください。
ボイスメールボックスを作成または変更するコマンドは同じです。
メールボックスのタイプ
Cisco Unity Express では、次に示す 2 つのタイプのメールボックスがサポートされています。
• 個人用メールボックス:このメールボックスは、特定のユーザに割り当てられます。メールボックスにアクセスできるのは、このユーザだけです。発信者がこのメールボックスにメッセージを残すと、Message Waiting Indicator(MWI; メッセージ ウェイティング インジケータ)ライトがオンになります。
• General Delivery Mailbox(GDM; 共用メールボックス):このメールボックスは、ユーザ グループに割り当てられます(グループ メンバーの定義については、グループの追加と変更を参照してください)。グループのメンバーはすべて、メールボックスへのアクセス権を持っています。発信者がこのメールボックスにメッセージを残しても、MWI はオンになりません。代わりに、メンバーは、個人用メールボックスにログインすると、メンバーが属する各 GDM のメッセージにメールボックス メニューからアクセスできます。GDM に一度にアクセスできるメンバーは 1 人だけです。最初のメンバーが GDM のメッセージを保存または削除すると、以後のメンバーにはメッセージは「新規」として再生されなくなります。
メールボックスの制限
• メールボックスが割り当てられる IP Phone は、Cisco Unity Express モジュールと同じルータ上に存在する Cisco CME システムの制御下にある IP Phone に制限されます。別のルータ上に存在する Cisco CME の制御下にある IP Phone には、専用のオンサイト Cisco Unity Express アプリケーションが必要です。
• Cisco Unity Express でサポートされる電話は、Skinny Client Control Protocol(SCCP)を使用した IP Phone、または SCCP ゲートウェイ(Cisco VG248 や Cisco ATA など)の内側にあるアナログ電話機です。Session Initiation Protocol(SIP)または Media Gateway Control Protocol(MGCP)の IP Phone、Cisco CME ルータ上のアナログ FXS 電話機、およびソフト電話はサポートされません。
• 個人用メールボックスのメッセージを削除できるのは、個人用メールボックスの所有者だけです。GDM のメンバーは、メールボックスのメッセージを削除できます。管理者は、メッセージを削除することも、システムにメッセージを格納する期間を表示することもできません。メールボックス所有者がボイスメールボックスにログインすると、アプリケーションは期限切れメッセージすべてを所有者に通知します。所有者は各メッセージを削除または保存できます。期限切れメッセージ メニューからメッセージを保存すると、有効期限タイマーがそのメッセージから再始動します。
• メールボックスごとにストレージ サイズを変えることができます。デフォルト以外のサイズを割り当てる際は、メールボックスの用途を検討してください。すべてのメールボックスの合計が、システムに許容される最大ストレージを超えることはできません。システムにおけるメールボックスのストレージ容量については、 ソフトウェア ライセンスおよび工場で設定される制限を参照してください。また、設定されているストレージ容量を表示するには、 show voicemail usage コマンドを使用します。
前提条件
• この手順を使用する前に、ボイスメールボックスを割り当てるユーザおよびグループの設定が完了していることを確認します。ユーザおよびグループの作成が完了していない場合、手順については、ユーザの追加と変更またはグループの追加と変更を参照するか、Cisco Unity Express GUI に戻ってください。
• システム全体のメールボックスのデフォルト値は、インストール プロセスで設定されています。必要に応じて、特定のメールボックスに関する次の値を変更します。
–メールボックス サイズ
–有効期限
–メッセージ サイズ
デフォルト値を表示するには、 show voicemail limits コマンドを使用します。
• デフォルトのグリーティング タイプは、標準です。ユーザまたはグループ所有者がオプション グリーティングを録音した場合は、この値を変更します。
概略手順
1. config t
2. voicemail mailbox owner name [ size seconds ]
3. default parameter
4. description " text "
5. enable
または、
disable
6. expiration time days
7. greeting { alternate | standard }
8. mailboxsize seconds
9. messagesize seconds
10. no parameter
11. tutorial
12. zerooutnumber " number "
13. end
14. exit
15. show voicemail { detail { mailbox | user } name | limits | mailboxes [ idle days ] | usage | users }
16. copy running-config startup-config
詳細手順
|
|
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ステップ 1 |
config t
se-10-0-0-0# config t |
設定モードを開始します。 |
ステップ 2 |
voicemail mailbox owner name [ size seconds ]
se-10-0-0-0(config)# voicemail mailbox owner user3 se-10-0-0-0(config)# voicemail mailbox owner sales |
name 値、およびストレージ サイズの値として seconds を持つメールボックスを作成し、メールボックス設定モードを開始します。 |
ステップ 3 |
default parameter
se-10-0-0-0(config-mailbox)# default mailboxsize |
(オプション)メールボックス パラメータをデフォルトのシステム値にリセットします。 |
ステップ 4 |
description “ text ”
se-10-0-0-0(config-mailbox)# description “User 3 mailbox” |
(オプション)メールボックスの説明を入力します。テキストは二重引用符で囲みます。 |
ステップ 5 |
enable または、 disable
se-10-0-0-0(config-mailbox)# enable se-10-0-0-0(config-mailbox)# disable |
新しいメールボックスをアクティブまたは非アクティブにするか、無効なメールボックスを再びアクティブにします。 |
ステップ 6 |
expiration time days
se-10-0-0-0(config-mailbox)# expiration time 10 |
メールボックスにメッセージを格納する日数を設定します。デフォルトは 30 日です。 |
ステップ 7 |
greeting { alternate | standard }
se-10-0-0-0(config-mailbox)# greeting standard |
発信者がメールボックスに到達したときにどのグリーティングを使用するかを指定します。 メールボックス所有者は、Telephone User Interface(TUI; 電話ユーザ インターフェイス)から標準メッセージとオプション メッセージを録音できます。ユーザがメッセージを録音していない場合は、デフォルトの録音が使用されます。 |
ステップ 8 |
mailboxsize seconds
se-10-0-0-0(config-mailbox)# mailboxsize 300 |
メールボックスのストレージ サイズを秒単位で指定します。これは、 size パラメータと同じです。 |
ステップ 9 |
messagesize seconds
se-10-0-0-0(config-mailbox)# messagesize 120 |
着信メッセージの最大サイズを秒単位で指定します。 |
ステップ 10 |
no parameter
se-10-0-0-0(config-mailbox)# no tutorial |
メールボックス パラメータを削除するか、無効にします。 |
ステップ 11 |
tutorial
se-10-0-0-0(config-mailbox)# tutorial |
電話ユーザがボイスメール システムに最初にログインしたときに、メールボックス チュートリアル プログラムを有効にします。デフォルトでは有効になっています。メールボックスの設定後に tutorial コマンドを有効にすると、チュートリアルが再び開始されますが、その際、ユーザの以前の選択が確認されます(選択は消去されません)。 |
ステップ 12 |
zerooutnumber “ number ”
se-10-0-0-0(config-mailbox)# zerooutnumber “2100” |
発信者がユーザのメールボックスに転送された後でオペレータに連絡するために「0」を押したときに発信者を転送する内線番号を指定します。 |
ステップ 13 |
end
se-10-0-0-0(config-mailbox)# end |
メールボックス設定モードを終了します。 |
ステップ 14 |
exit
se-10-0-0-0(config)# exit |
設定モードを終了します。 |
ステップ 15 |
show voicemail { detail { mailbox | user } name | limits | mailboxes [idle days] | usage | users }
se-10-0-0-0# show voicemail detail mailbox sales se-10-0-0-0# show voicemail detail mailbox user1 se-10-0-0-0# show voicemail detail user user3 se-10-0-0-0# show voicemail limits se-10-0-0-0# show voicemail mailboxes se-10-0-0-0# show voicemail mailboxes idle 5 se-10-0-0-0# show voicemail usage se-10-0-0-0# show voicemail users |
ボイスメールボックスのプロパティを表示します。 • detail : name 値を持つ設定済みの mailbox または user の詳細が表示されます。グループ メールボックスの場合、これはメールボックスの名前であり、メールボックスの所有者ではありません。ユーザがグループ メールボックスの所有者である場合は、ユーザの個人用メールボックスとグループ メールボックスの両方の詳細が表示されます。 • limits :すべてのメールボックスのデフォルト値が表示されます。 • mailboxes :設定されたすべてのメールボックスと、その現在のメールボックス ストレージ ステータスが表示されます。 idle パラメータは、指定された日数またはそれ以上にわたって非アクティブになっていたメールボックスを表示します。 • usage :システムのボイスメールの使用容量または設定容量が表示されます。 • users :ローカル ボイスメール ユーザが一覧表示されます。 |
ステップ 16 |
copy running-config startup-config
se-10-0-0-0# copy running-config startup-config |
コンフィギュレーションの変更部分をスタートアップのコンフィギュレーション ファイルにコピーします。 |
例
次の例では、ユーザのメールボックスが設定され、 show コマンドの出力が表示されます。
se-10-0-0-0(config)# voicemail mailbox owner user3
se-10-0-0-0(config-mailbox)# description "User 3 mailbox"
se-10-0-0-0(config-mailbox)# expiration time 10
se-10-0-0-0(config-mailbox)# greeting alternate
se-10-0-0-0(config-mailbox)# mailboxsize 480
se-10-0-0-0(config-mailbox)# messagesize 120
se-10-0-0-0(config-mailbox)# no tutorial
se-10-0-0-0(config-mailbox)# zerooutnumber “2100”
se-10-0-0-0(config-mailbox)# enable
se-10-0-0-0(config-mailbox)# end
se-10-0-0-0(config)# exit
se-10-0-0-0# show voicemail detail mailbox user3
Owner: /sw/local/users/user3
Description: User 3 mailbox
Mailbox Size (seconds): 480
Message Size (seconds): 120
Created/Last Accessed: Feb 28 1993 19:31:15 PST
se-10-0-0-0# show voicemail limits
Default Mailbox Size (seconds): 3000
Default Caller Message Size (seconds): 60
Maximum Recording Size (seconds): 900
Default Message Age (days): 30
System Capacity (minutes): 6000
Default Prompt Language: en_US
se-10-0-0-0# show voicemail mailboxes
OWNER MSGS NEW SAVED MSGTIME MBXSIZE USED
se-10-0-0-0# show voicemail mailboxes idle 3
OWNER IDLE MSGS MSGTIME MBXSIZE
se-10-0-0-0# show voicemail mailboxes idle 20
OWNER IDLE MSGS MSGTIME MBXSIZE
se-10-0-0-0# show voicemail detail user user3
"/sw/local/users/user3" User 3 mailbox
-- Mailboxes accessible --
se-10-0-0-0# show voicemail usage
general delivery mailboxes: 0
capacity of voicemail (minutes): 6000
allocated capacity (minutes): 8.0
message time used (seconds): 0
average message length (seconds): 0.0
greeting time used (seconds): 0
average greeting length (seconds): 0.0
total time used (seconds): 0
total time used (minutes): 0.0
percentage used time (%): 0
ボイスメールボックスのロック解除
メールボックスがロックされた場合、電話ユーザには、メールボックスが使用できないことを知らせるメッセージが再生されます。メールボックスのロックを解除するには、 voice mailbox unlock コマンドを使用します。
Cisco Unity EXEC モードで開始し、次のコマンドを入力します。
voicemail mailbox unlock { owner name | telephonenumber tel-number }
name |
メールボックス所有者の名前 |
tel-number |
メールボックスの内線番号または電話番号 |
se-10-0-0-0# voicemail mailbox unlock owner user3
se-10-0-0-0# voicemail mailbox unlock telephonenumber 50174
このコマンドは、Voice Mail > Mailboxes を選択して Unlock アイコンをクリックする GUI 操作に相当します。
メッセージ ウェイティング インジケータの更新
ユーザの電話機にある MWI ライトは、メールボックスのボイス メッセージ ステータスと同期がとれなくなる場合があります。この状況が発生すると、メールボックスに新しいメッセージがないのに MWI ライトが点灯する、またはメールボックスに新しいメッセージがあるのに MWI ライトが点灯しない、といった現象が起きることがあります。
MWI ライトを更新して、メールボックス メッセージ ステータスと MWI ライトの同期をとるには、 mwi refresh all コマンドまたは mwi refresh telephonenumber コマンドを使用します。ユーザへのメッセージがなければ、MWI はオフになります。ユーザへのボイス メッセージがあれば、MWI ライトはオンになります。
Cisco Unity EXEC モードで開始し、次のコマンドを入力します。
mwi refresh all
または、
mwi refresh telephonenumber tel-number
ここで、 tel-number は特定の内線の電話番号です。
se-10-0-0-0# mwi refresh all
se-10-0-0-0# mwi refresh telephonenumber 50174
このコマンドは、Voice Mail > Message Waiting Indicators > Refresh を選択して Refresh All または Refresh Selected アイコンをクリックする GUI 操作に相当します。