この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、IPT コンポーネントのアップグレード プロセス、アップグレード プロセスに関連するソフトウェア リリース、およびネットワークの規模に応じて使用できるさまざまなアップグレード方法の概要を示します。
• Cisco Unified Communications System の概要
• リリース セット
(注) IPT コンポーネントの名前の多くは、Cisco Unified Communications System のリリースの一部として変更されています。このマニュアルでは、以前のリリースの製品を指す場合でも、最新の製品名を使用しています。
Cisco Unified Communications System は、インテリジェントな IP ネットワークに組み込まれる多機能のビジネス コミュニケーション システムです。このシステムは、あらゆる規模の企業で音声、データ、およびビデオによる通信を実現します。Cisco Unified Communications System は、北米および European and Emerging Markets(EUEM)で規定された、ごく一般的に展開されるエンタープライズ トポロジ モデルです。
シスコシステムズでは、お客様のニーズを満たす統合システムを提供しています。このシステムは、1 つのエンティティとして設計、開発、テスト、ドキュメント化、販売、およびサポートされている多数のコミュニケーション製品が含まれています。このシステムは、Cisco Unified Communications Manager(Unified Communications Manager)、Cisco Unified Communications Manager Express、Cisco Unity、Cisco Unity Express、Cisco Customer Response Solutions(CRS)、音声対応のゲートウェイやルータなど、個々の IP テレフォニー製品をベースにしています。
Cisco Unified Communications System のテストは、エンタープライズ向け音声製品の相互運用性を指定(設計)して検証し、これらの製品が 1 つの統合システムとして連動することを保証するためのプロセスです。
このマニュアルで説明しているアップグレード プロセスでは、アップグレード方法、アップグレード操作の準備、操作の順序(IPT コンポーネントのアップグレード シーケンスなど)、および他の依存関係(ソフトウェアの下位互換性など)を扱っています。
ここでは、ベース リリース セット内のコンポーネントのアップグレードに関連する情報を提供します(ベース リリース セットとは、アップグレード対象のリリース セットです)。詳細については、「リリース セット」を参照してください。
ここでは、次のもののインストール手順、アップグレード手順、およびバックアップ手順については説明していません。
• 既存の実稼働ネットワークに含まれておらず、新しいリリースの一部として新規に追加されるコンポーネント。この情報については、個々のコンポーネントのマニュアルを参照してください。
• 個々のスタンドアロン コンポーネント(Unified Communications Manager や Cisco Unity など)。Cisco Unified Communications System コンポーネントのシステム レベルのアップグレード手順だけを扱っています。
• サードパーティの共存アプリケーション(ただし、アップグレード プロセスおよびバックアップ プロセス中にこのようなアプリケーションを使用する場合があります)。たとえば、次のようなものがあります。
• 追加のサードパーティ オフボード アプリケーション。たとえば、次のようなものがあります。
• コンポーネントのサーバ交換(ハードウェア アップグレード)。この情報については、個々のコンポーネントのマニュアルを参照してください。
リリース セットとは、統合された 1 つの Cisco Unified Communications System として連動することがテスト済みの製品、コンポーネント、およびソフトウェア バージョンの組み合せです。システム リリースの中にも、リリース セットと呼ばれるものがあります。
ベース リリースまたはベース リリース セットとは、アップグレード対象のリリース セットです。 ターゲット リリースまたはターゲット リリース セットとは、ベース リリース セットがアップグレードされる先のリリース セットです。
この文書では、アップグレードに関連する次のようなシステムについて説明します。
• ベース リリース:現在の環境に次のいずれかのベース リリース セットが含まれていることがあります。
–IP Communications Systems Test Release 4.4:このリリース セットをテストするために開発された展開モデルおよびトポロジの詳細については、次のマニュアルを参照してください。これらは、
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/ip_tele/gblink/system/gbtst4x/index.htm で入手可能です。
– Systems Test Architecture Reference Manual for IPCC Enterprise
– Systems Test Architecture Reference Manual for North America IPT
– Systems Test Architecture Reference Manual for EMEA IPT
–Cisco Unified Communications System Release 5.0(2):このリリース セットをテストするために開発された IPT 展開モデルおよびトポロジの詳細については、『 Review Tested Site Models for IP telephony 』を参照してください。
–Cisco Unified Communications System Release 5.1(1):このリリース セットをテストするために開発された IPT 展開モデルおよびトポロジの詳細については、『 Review Tested Site Models for IP telephony 』を参照してください。
–Cisco Unified Communications System Release 6.0(1):ベース リリース セットに関係なく、アップグレード プロセスのゴールとなる新しいソフトウェア リリース セット。このリリース セットをテストするために開発された IPT 展開モデルおよびトポロジの詳細については、『 Review Tested Site Models for IP telephony 』を参照してください。
ベース リリース セットおよびターゲット リリース セットに含まれているコンポーネントのソフトウェア バージョンの詳細については、「システム アップグレードの準備」を参照してください。
ステップ 1 ハードウェアおよびソフトウェアの要件を確認します。
たとえば、展開されているハードウェア構成およびオペレーティング システムが、ターゲット リリースをサポートし、アップグレードの準備ができていることを確認します。
Unified Communications Manager 5.x 以降でサポートされている MCS サーバのリストについては、次の URL で Cisco Unified Communications Manager サーバ アップグレード プログラムを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/voiceapp/ps378/prod_brochure0900aecd8062a4f9.html
(注) Unified Communications Manager 5.x リリースは、-EVV または -IPC というサフィックスの付いた MCS サーバだけをサポートします。モデル番号に ECS が付いたサーバはサポートしません。
ステップ 2 必要なハードウェア機器チェックをすべて実行します。
たとえば、アップグレード プロセスを開始する前に、アップグレード作業を実行するサーバの DVD ROM ドライブが動作することを確認します。
ステップ 3 既存の ネットワーク コンポーネントをベース リリース セットからターゲット リリース セットにアップグレードします。既存のコンポーネントのリストについては、 表4-1 を参照してください。
(注) 既存のネットワークには、いずれかのベース リリース セットですでにサポートされているコンポーネントが含まれています。
「システムのアップグレード パス」の項に記載されている推奨アップグレード パス、および「システム アップグレードの方法」の項に記載されているアップグレード方法を使用して、アップグレードを実行します。どのアップグレード パスおよびアップグレード方法を選択するかは、次のようなさまざまなファクタによって決まります。
• ネットワークに現在展開されているベース リリース セット
ステップ 4 ターゲット リリースでサポートされている 新しい コンポーネントをインストールして設定します。
個々のコンポーネントのインストールおよび設定に関するマニュアル(「 ターゲット リリース セット内の新しいコンポーネントおよび機能 」に記載)を参照してください。
ステップ 5 ターゲット リリースに含まれないコンポーネントや End-Of-Life(EOL; サポート終了日)または End-Of-Sale(EOS; 販売終了)になったコンポーネントを、ネットワークから削除する(取り外す)か、または置換(交換)します。
適切な手順に従って、これらのコンポーネントをアンインストールします。これらのコンポーネントのリストについては、「ターゲット リリース セットに含まれていないコンポーネント」を参照してください。
(注) 推奨される代替品のリストについては、EOS および EOL の Web サイト
(http://www.cisco.com/en/US/products/prod_end_of_life.html)を参照してください。EOS および EOL に関するシスコのポリシーについては、
http://www.cisco.com/en/US/products/products_end-of-life_policy.html の情報を参照してください。
この項では、アップグレード プロセスに関連するベース リリース セットに含まれるコンポーネント、ターゲット リリース セットで新しくインストールする必要のあるコンポーネント、およびターゲット リリース セットに含まれていないためアンインストールする必要のあるコンポーネントを示します。
• ターゲット リリース セット内の新しいコンポーネントおよび機能
• ターゲット リリース セットに含まれていないコンポーネント
表4-1 に、Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) にアップグレードするベース リリース セットに含まれているコンポーネントを示します。
(注) ダッシュ(--)は、使用不能であったため、またはベース リリース セットに含まれていなかったために、テストされなかった製品を示します。
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Cisco Customer Response Solutions(Cisco Unified Contact Center Express) |
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X 1 |
X 1 |
X 1 |
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Cisco Unified Videoconferencing 3511Multipoint Control Unit(MCU) |
X 1 |
||
X 1 |
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Cisco Unified Videoconferencing Enhanced Media Processor(EMP)Module |
|||
X 1 |
X 1 |
||
X 1 |
X 1 |
||
X 2 |
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X 1 |
|||
X 1 |
|||
X 3 |
X 3 |
||
X 1 |
|||
X 1 |
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X 4 |
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Cisco Unified IP Phone 7902G、7905G、7906G、7911G、7912G、7920、7935、7940G、7941G、7960G、7961G、7970G、7971G、7985G 5 |
|||
Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) リリース セットでは、いくつかのコンポーネントが新しく導入されています。これらの新しいコンポーネントは、ネットワーク上で(アップグレードするのではなく)インストールして設定する必要があります。新しいコンポーネントは、次のとおりです。
• Cisco Unified Communications Manager Business Edition
• Cisco Unified Business Attendant Console
• Cisco Unified Conferencing for TelePresence
• Cisco Advance Security Appliance ASA 5500 シリーズ
この項では、Release 4.4 からアップグレードする場合に Release 6.0(1) リリース セットで新規となるコンポーネントを示します。これらのコンポーネントのインストールおよび設定については、記載されている URL で各コンポーネントのマニュアルを参照してください。
• Cisco Unified Videoconferencing 3540 MCU:
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/video/ps1870/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Videoconferencing 3545 MCU:
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/video/ps1870/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Personal Communicator:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6844/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Communications Manager Business Edition:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7273/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Provisioning Manager:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7125/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Service Statistics Manager:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7285/index.html
• Cisco netManager Unified Communications:
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/systems/unified/uc601/notready.htm
• Cisco Unified Phone Proxy:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7057/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Conferencing for TelePresence:
http://www.cisco.com/en/US/docs/video/cuct/1_1/english/installation/guide/cuct11in.html
• Cisco Unified IP Phone 7931G/7942G/7962G/7945G/6965G/7975G:
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/phones/ps379/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Application Environment:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7058/tsd_products_support_series_home.html
• Cisco Adaptive Security Appliance:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6120/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Security Monitoring, Analysis, and Response System:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6241/prod_installation_guides_list.html
この項では、Release 5.0(2) からアップグレードする場合に Release 6.0(1) リリース セットで新規となるコンポーネントを示します。これらのコンポーネントのインストールおよび設定については、記載されている URL で各コンポーネントのマニュアルを参照してください。
• Cisco Unified Videoconferencing 3545 MCU:
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/video/ps1870/prod_installation_guides_list.html
• Cisco 1751(音声/データ ゲートウェイ):
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps221/tsd_products_support_install_and_upgrade.html
• Cisco Catalyst 3500 XL シリーズ(アクセス スイッチ):
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/switches/ps637/tsd_products_support_install_and_upgrade.html
• Cisco Unified Communications Manager Business Edition:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7273/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Provisioning Manager:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7125/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Service Statistics Manager:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7285/index.html
• Cisco netManager Unified Communications:
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/systems/unified/uc601/notready.htm
• Cisco Unified Phone Proxy:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7057/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Conferencing for TelePresence:
http://www.cisco.com/en/US/docs/video/cuct/1_1/english/installation/guide/cuct11in.html
• Cisco Unified IP Phone 7931G/7942/7962/7945/6965/7975:
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/phones/ps379/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Application Environment:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7058/tsd_products_support_series_home.html
• Cisco Adaptive Security Appliance:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6120/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Security Monitoring, Analysis, and Response System:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6241/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Remote Monitoring Suite:
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/custcosw/ps2068/tsd_products_support_maintain_and_operate.html
この項では、Release 5.1(1) からアップグレードする場合に Release 6.0(1) リリース セットで新規となるコンポーネントを示します。これらのコンポーネントのインストールおよび設定については、記載されている URL で各コンポーネントのマニュアルを参照してください。
• Cisco 1751(音声/データ ゲートウェイ):
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps221/tsd_products_support_install_and_upgrade.html
• Cisco Unified Communications Manager Business Edition:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7273/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Provisioning Manager:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7125/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Service Statistics Manager:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7285/index.html
• Cisco netManager Unified Communications:
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/systems/unified/uc601/notready.htm
• Cisco Unified Phone Proxy:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7057/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Conferencing for TelePresence:
http://www.cisco.com/en/US/docs/video/cuct/1_1/english/installation/guide/cuct11in.html
• Cisco Unified IP Phone 7931G/7942/7962/7945/6965/7975:
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/phones/ps379/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Unified Application Environment:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps7058/tsd_products_support_series_home.html
• Cisco Adaptive Security Appliance:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6120/prod_installation_guides_list.html
• Cisco Security Monitoring, Analysis, and Response System:
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6241/prod_installation_guides_list.html
次のコンポーネントは、ターゲット リリースではサポートされなくなったため、削除する(取り外す)か、または適切な新しいコンポーネントに置換(交換)する必要があります。
• Cisco Unified Videoconferencing 3511 MCU--Cisco Unified Videoconferencing 3515 MCU
• Cisco Unified Videoconferencing 3521 BRI Gateway--Cisco Unified Videoconferencing Gateway 3522(ISDN BRI)
• Cisco Unified Videoconferencing 3526 PRI Gateway--Cisco Unified Videoconferencing Gateway 3527(ISDN PRI)
• Cisco Catalyst 6506、6509(Supervisor Engine 32)
• Cisco Unified Mobility Manager:Cisco Unified Communications Manager 6.0(1) の一部として含まれる
• Cisco Personal Assistant:Cisco Unity で置換
(注) 上記のコンポーネントの推奨される代替品(ある場合)のリストについては、EOS および EOL の Web サイト(http://www.cisco.com/en/US/products/prod_end_of_life.html)を参照してください。EOS および EOL に関するシスコのポリシーについては、
http://www.cisco.com/en/US/products/products_end-of-life_policy.html の情報を参照してください。
この項では、一般的な始点から最新の Cisco Unified Communications System リリースに移行するときに必要となる概要情報を示します。システム リリースには、次のタイプのリリースがあります。
• メジャー リリース:主要な新しいリリース バージョンの始まりを示します。このリリース タイプは、通常、そのコンポーネントである Cisco Unified Call Manager、Cisco Unity、Cisco Unified MeetingPlace、または Cisco Customer Response Solutions の少なくとも 1 つのメジャー リリースに基づきます。
• マイナー リリース:既存のメジャー リリースに機能および修正を追加します。このリリース タイプは、既存のコンポーネントに対する修正と、コンポーネントの新しいバージョンで構成できます。
• メンテナンス リリース:1 つまたは複数のコンポーネントのバグ フィックスを含みます。このリリース タイプは、既存のメジャー リリースまたはマイナー リリースに基づきます。
IPC Systems Test リリース セットから Cisco Unified Communications System リリース セットにアップグレードする場合は、次のアップグレード パスを使用できることに注意してください。
(注) IPC Systems Test のすべてのリリースの完全なリストについては、
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/ip_tele/gblink/ipcmtrix.htm を参照してください。
• メジャー IPC Systems Test からメジャー IPC Systems Test へ。たとえば、Systems Test 3.0 から 4.0 へ。
• メジャー IPC Systems Test からマイナー IPC Systems Test へ。たとえば、Systems Test 4.0 から 4.1 へ(図4-1 では、横向きの矢印で示されています)。
• マイナー IPC Systems Test からマイナー IPC Systems Test へ。たとえば、Systems Test 4.1 から 4.2 へ(図4-1 では、横向きの矢印で示されています)。
• マイナー IPC Systems Test からメジャー Cisco Unified Communications System へ。たとえば、Systems Test 4.1 から Unified Communications 5.0 へ(図4-1 では、縦方向の矢印で示されています)。
• マイナー IPC Systems Test からマイナー Cisco Unified Communications System へ。たとえば、Systems Test 4.2 から Unified Communications 5.1(1) へ(図4-1 では、縦方向の矢印で示されています)。
上記のアップグレード パスについては、図4-1 を参照してください。
(注) 横向きの矢印は、個々のリリース内のアップグレード パスを示します。縦向きの矢印は、あるリリースから次のリリースへのアップグレード パスを示します。
Cisco Unified Communications System リリース セットからアップグレードする場合は、次のアップグレード パスを使用できることに注意してください。
• メジャー Cisco Unified Communications System からマイナー Cisco Unified Communications System へ。
• メジャー Cisco Unified Communications System またはマイナー Cisco Unified Communications System から Cisco Unified Communications System メンテナンス リリースへ。たとえば、Cisco Unified Communications System Release 5.0 から Release 5.0(2) へ。
• Cisco Unified Communications System メンテナンス リリースからマイナー Cisco Unified Communications System へ。たとえば、Cisco Unified Communications System Release 5.0(2) から Release 6.0(1) へ。
これらのアップグレード パスの一部は、図4-1 で参照できます。
図4-1 IPC Systems Test リリースおよび Cisco Unified Communications System リリースのアップグレード パス
IP テレフォニー環境では、Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) へのアップグレード パスとして、次のパスを使用できます。
• マイナー IP Communications Systems Release 4.4 からメジャー Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) へ。
• メンテナンス リリース Cisco Unified Communications System Release 5.0(2) からメジャー Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) へ。
• メンテナンス リリース Cisco Unified Communications System Release 5.1(1) からメジャー Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) へ。
(注) Cisco Unified Communications System Release 6.0(1) へのアップグレードの始点となるリリースとして、IP Communications Systems Release 4.4 および Cisco Unified Communications System Release 5.1(1) を使用することをお勧めします。
この項では、さまざまなターゲット リリース展開シナリオにおける、すべてのコンポーネントのアップグレード方法について説明します。追加情報や解説が必要である場合を除き、個々のコンポーネントのアップグレードに関する詳細は記載していません。
ターゲット リリースにアップグレードする場合は、次のアップグレード方法を使用できます。
• 既存のハードウェアを使用した単一ステージ アップグレード(flash-cut):ネットワーク上のすべてのコンポーネントを、単一のメンテナンス期間内に、ベース リリース セットからターゲット リリース セットにアップグレードできます。
• 新しいハードウェアを使用した単一ステージ アップグレード(flash-cut または shrink-and-grow):新しいハードウェアを使用してパラレル ネットワークを構築し、プレステージ設定を行って既存の実稼働ネットワークをサポートするようにする必要があります。
その後、次のいずれかの方法で、すべてのユーザを既存の実稼働ネットワークから新しいネットワークに移動できます。
–flash-cut アップグレード プロセスを使用して単一のメンテナンス期間で
–shrink-and-grow アップグレード プロセスを使用して複数のメンテナンス期間で(新しいハードウェアに新しいリリース バージョンを実装するときには単一のメンテナンス期間が使用されるが、ユーザを移行するときに複数の期間が使用される)
(注) パラレル ネットワーク上でプレステージ設定を行う場合は、バックアップと復元の手順を使用しないことをお勧めします。多くのアプリケーションでは、バックアップと復元のプロセスで、同じホスト名と IP アドレスを使用するように要求されます。この方法では、真のパラレル ネットワークを作成できません。なぜなら 2 つのシステムが同じホスト名と IP アドレスで同じネットワーク上に存在できないためです。ただし、例外があります。たとえば、Unified Communications Manager システムを IP Communications Systems Test 4.x リリース セットから Cisco Unified Communications System 6.0(1) にアップグレードする場合は、Data Migration Assistant(DMA)を使用すると、パラレル ネットワーク上にプレステージ設定を行うときに、別のホスト名と IP アドレスを使用できます。
単一ステージ アップグレードによるアップグレード方法は、ネットワーク上に少数のコンポーネントしかない小規模なサイト(300 席以下)に適切です。
• 既存のハードウェアを使用したマルチステージ システム アップグレード(ハイブリッド システム):各サイト内のコンポーネントを、別個のメンテナンス期間中に、ベース リリース セットのソフトウェアからターゲット リリース セットのソフトウェアに段階的にアップグレードできます。
各中間段階の完了時、各サイト内のネットワークは ハイブリッド システム として存在します。このハイブリッド システムは、次のような混合状態になっています。
–一部のコンポーネントは、ベース リリース セットで動作しています。
–他のアップグレード済みコンポーネントは、ターゲット リリース セットで動作しています。
(注) ハイブリッド システムとは、製品間のバージョンのことを指し、同じ製品でバージョンが異なることを意味するのではありません。たとえば、同じクラスタ内のすべての Unified Communications Manager サーバは、同じソフトウェア リリース バージョンのままとなります。
マルチステージ システム アップグレード方法は、ネットワーク上に多くのコンポーネントが存在する中規模から大規模なサイト(中規模は 301 ~ 1,499 席、大規模は 1,500 ~ 4,999 席)にお勧めします。
• マルチサイト移行(リリース セットのインターワーキングを含むハイブリッド ネットワークを介して):コンポーネントを、別個のメンテナンス期間中に、サイトごとにベース リリース セットのソフトウェアからターゲット リリース セットのソフトウェアにアップグレードします。
各メンテナンス期間の完了時、複数のサイトにまたがる ハイブリッド ネットワーク が存在します。このハイブリッド ネットワークでは、次のようなサイトが混合された状態です。
–コンポーネントがベース リリース セットで動作しているサイト
–コンポーネントがターゲット リリース セットで動作しているサイト
–コンポーネントがハイブリッド システムであるサイト(「既存のハードウェアを使用したマルチステージ システム アップグレード(ハイブリッド システム)」を参照)
このモデルは、各サイトが別個にアップグレードされることを想定しています。ただし、マルチサイト移行方法では、サイト間で共有されるコンポーネントを持つ分散アプリケーションのことを考慮する必要があります。たとえば、複数の Unified Communications Manager クラスタ、中央集中型 TFTP クラスタ、または Clustering-over-WAN(CoW; WAN 経由のクラスタリング)を使用する Unified Communications Manager クラスタをサポートする Cisco Emergency Responder を展開している場合は、これらのサイトを同時にアップグレードする必要があります。
ユーザを既存の実稼働ネットワークから、ターゲット リリース セットのソフトウェアで動作する新しいネットワークに段階的に移動できます。
マルチサイト移行方法は、ネットワーク上に非常に多くのコンポーネントが存在する大規模なマルチサイト環境(5,000 席以上)にお勧めします。
ネットワーク上のすべてのコンポーネントを、単一のメンテナンス期間内に、ベース リリース セットからターゲット リリース セットのソフトウェアにアップグレードします。すべてのコンポーネントが単一のメンテナンス期間内にアップグレードされるため、ベース リリース セットとターゲット リリース セット間の相互運用性は不要です。
既存のハードウェア上の単一ステージ アップグレード方法は、単一のメンテナンス期間内に実行する必要があるため、通常、大規模なサイトおよびネットワークではお勧めできません。
図4-2 に、既存のハードウェア上の単一ステージ アップグレード方法に関連する単一のメンテナンス期間の例を示します。
図4-2 既存のハードウェアを使用した単一ステージ アップグレード
新しいハードウェアを使用して Cisco Unified Communications System のパラレル ネットワークを構築し、プレステージ設定を行って既存の実稼働ネットワークをサポートするようにする必要があります。その後、単一のメンテナンス期間(flash-cut を使用)または複数のメンテナンス期間(shrink-and-grow を使用)のいずれかで、すべてのユーザを既存の実稼働ネットワークから、ターゲット リリース セットのソフトウェアで動作する新しいネットワークに移動できます。
新しいハードウェア上の単一ステージ アップグレード方法は、次の理由から、大規模なサイトおよびネットワークではお勧めできません。
• 単一のメンテナンス期間内にアップグレードを実行できない。
図4-3 に、新しいハードウェア上の単一ステージ アップグレード方法に関連するメンテナンス期間の例を示します。
図4-3 新しいハードウェアを使用した単一ステージ アップグレード
個々のコンポーネントまたはサイトを、別個のメンテナンス期間中に、ベース リリース セットのソフトウェアからターゲット リリース セットのソフトウェアに段階的にアップグレードできます。各中間段階の完了時、個々のサイトは ハイブリッド システム として存在します。このハイブリッド システムは、次のような混合状態になっています。
• 一部のコンポーネントは、ベース リリース セットのソフトウェアで動作しています。
• 他のアップグレード済みコンポーネントは、ターゲット リリース セットのソフトウェアで動作しています。
既存のハードウェア上のマルチステージ システム アップグレードは、中規模から大規模なネットワークにお勧めの方法です。この場合、単一サイト内の個々のコンポーネントまたはマルチサイト環境内の個々のサイトが、数日または数週間の期間で徐々にアップグレードされます。
このタイプのステージングは、次のような理由で必要となります。
• 関連するすべてのコンポーネントを完全にアップグレードするためにシステムをアウト オブ サービス状態にする時間(メンテナンス期間)を十分に確保できない。
段階的なアップグレードは、メンテナンス休止期間を挟んだ、一連のメンテナンス期間であると見なすことができます。各メンテナンス期間中に、1 つまたは複数のシステム コンポーネント、またはコンポーネントのサブセットがアップグレードされます。
企業では、通常、サービスの中断による混乱が最小限で、少数のユーザにしか影響が及ばないときに(たとえば、夜間や週末に)メンテナンス期間を確保します。
段階的なアップグレードが完了するまでは、ネットワーク全体が部分的にアップグレードされた状態で存在します。つまり、一部のコンポーネントはターゲット リリース セットのソフトウェアにアップグレードされており、残りのコンポーネントはベース リリース セットのソフトウェアで動作しています。
段階的なアップグレードの実行中は、ターゲット リリース セットのコンポーネントをベース リリース セットのコンポーネントと相互運用するために、コンポーネントの下位互換性が重要となります。下位互換性を持たないコンポーネントがある場合は、複数のメンテナンス期間にまたがる長期の(場合によっては数週間の)サービス停止が発生することがあります。
したがって、マルチステージ アップグレードの実行中は、ベース リリース セットとターゲット リリース セットのソフトウェア バージョン間の相互運用性を確保する必要があります。ソフトウェアおよび下位互換性に関する考慮事項の詳細については、「システム アップグレードの準備」を参照してください。
図4-4 に、既存のハードウェア上のマルチステージ システム アップグレード方法に関連するメンテナンス期間の例を示します。
図4-4 既存のハードウェアを使用したマルチステージ システム アップグレード(ハイブリッド システム)
コンポーネントを、別個のメンテナンス期間中に、サイトごとにベース リリース セットからターゲット リリース セットにアップグレードします。
各メンテナンス期間の完了時、複数のサイトにまたがる ハイブリッド ネットワーク が存在します。各サイト内で、単一ステージまたはマルチステージのアップグレード方法を使用して、特定のサイトのコンポーネントをベース リリース セットからターゲット リリース セットにアップグレードできます。
純粋な ベース リリース セットのバージョンを持つサイトと、 純粋な ターゲット リリース セットのバージョンを持つサイトの間のインターワーキングを期待できます。図4-5 を参照してください。ただし、これらの 純粋な サイトと ハイブリッド システム サイト間のインターワーキングは実現できません。ソフトウェアおよび下位互換性に関する考慮事項の詳細については、「システム アップグレードの準備」を参照してください。
(注) 複数のサイトに共通のコンポーネント(共有されている Cisco Emergency Responder など)が、相互運用性、サイトのアップグレード順序、または同時にアップグレードするサイトの選択に影響を及ぼすことがあります。
ユーザを既存の実稼働ネットワークから、ターゲット リリース セットのソフトウェアで動作する新しいネットワークに段階的に移動できます。既存のベース ネットワーク上のユーザ数が減り、それに応じてターゲット ネットワーク上のユーザ数が増えます。
この移行プロセスは、必要に応じて、数週間、ときには数か月にわたることがあります。このアップグレード方法を使用している間は、2 つのネットワーク(既存と新規)が相互に通信できなければなりません。
図4-5 に、マルチサイト移行方法に関連するメンテナンス期間の例を示します。
表4-2 に、アップグレード方法の概要を示します。
アップグレード |
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アップグレード |
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