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Cisco IP Phone の基本的なリセットを実行すると、電話機にエラーが発生している状態から復旧したり、各種の設定およびセキュリティ設定をリセットまたは復元したりすることができます。
次の表で、基本的なリセットの実行方法を説明します。電話機が起動した後は、これらのいずれかの操作で電話機をリセットできます。状況に応じて適切な操作を選択します。
操作 |
アクション |
説明 |
---|---|---|
電話機の再起動 |
アプリケーション ボタン を押し、 の順に選択します。 |
ユーザ セットアップおよびネットワーク セットアップに変更を加えていても、電話機がフラッシュ メモリに書き込んでいない場合は、以前に保存された設定にリセットされ、その後、電話機が再起動されます。 |
設定のリセット |
設定をリセットするには、[アプリケーション ボタン(Applications )] を押し、 の順に選択します。 |
電話の設定を工場出荷時の初期状態に復元します。 |
ネットワーク内で送受信されるコールの音声品質を測定するために、Cisco IP Phone では隠匿イベントに基づいて次の統計メトリックを使用します。DSP は、音声パケット ストリーム内でフレーム損失の部分をマスクするために、隠蔽フレームを再生します。
フレーム損失率のメトリック:音声フレームの総数に対する隠蔽フレームの比率を示します。直近フレーム損失率は、3 秒ごとに計算されます。
フレーム損失発生秒数のメトリック:損失フレームが原因で DSP が隠蔽フレームを処理する場合の処理秒数を示します。深刻な「フレーム損失発生秒数」は、DSP が 5 % を超える隠蔽フレームを再生する秒数です。
(注) | フレーム損失率とフレーム損失発生秒数は、フレーム損失に基づいた主要な測定値です。フレーム損失率がゼロの場合は、IP ネットワークが損失なく時間どおりにフレームやパケットを配信していることを示しています。 |
[コール統計(Call Statistics)] 画面を使用して、Cisco IP Phone から音声品質メトリックにアクセスできます。また、[ストリームの統計(Streaming Statistics)] 画面を使用してリモートにアクセスすることもできます。
メトリックに大幅な変化が継続的に見られた場合は、次の表の一般的なトラブルシューティング情報を使用してください。
メトリックの変化 |
条件 |
---|---|
フレーム損失率とフレーム損失発生秒数が大幅に増加した |
パケット損失または高いジッターによるネットワーク障害。 |
フレーム損失率はほとんどゼロであるが、音声品質が悪い。 |
送信パケット(TxCnt)と受信パケット(RxCnt)のカウンタをチェックし、音声パケットが流れていることを確認します。 |
MOS LQK スコアが著しく減少 |
パケット損失または高いジッター レベルによるネットワーク障害。 フレーム損失率とフレーム損失発生秒数を照合して、パケット損失やジッターがないか確認してください。 |
MOS LQK スコアが著しく増加 |
(注) | 音声品質メトリックでは、ノイズや歪みは考慮されません。フレーム損失だけが考慮されます。 |
Session Initiation Protocol(SIP)イベント パッケージを使用すると、Voice over Internet Protocol(VoIP)セッションの音声品質メトリックをキャプチャできます。RTP から取得した通話の品質情報と SIP から取得したコール情報が、セッションのユーザ エージェント(レポート側)からサード パーティ(コレクタ)に伝送されます。
Cisco IP Phone では、User Datagram Protocol(UDP)を使用して SIP PUBLISH メッセージをコレクタ サーバに送信します。
現在、音声品質レポートをサポートしているのは基本的な通話シナリオのみです。基本的な通話は、ピアツーピアの着信または発信コールのいずれかに該当します。通話が終了すると、電話機から SIP Publish メッセージが送信されます。
音声品質メトリックでは、平均オピニオン評点(MOS)を使用して品質を評価します。MOS 評価 1 が最低の品質、MOS 評価 5 が最高の品質です。次の表に、コーデックと MOS スコアの説明を記載します。これ以外のコーデックについては、電話機は SIP Publish メッセージを送信しません。
コーデック |
複雑度および説明 |
MOS |
有効な MOS 値を得るための最小通話時間 |
---|---|---|---|
G.711(A-law および u-law) |
非常に低い複雑度。圧縮されていない 64 kbps デジタル音声伝送をパケットあたり 1 ~ 10 個の 5 ms 音声フレームでサポートします。このコーデックは最高の音声品質を提供しますが、使用可能なコーデックの中で最も多くの帯域幅を使用します。 |
最小値 4.1 で良好な音声品質を示します。 |
10 秒 |
G.729A |
低から中の複雑度 |
最小値 3.5 で良好な音声品質を示します。 |
30 秒 |
G.729AB |
G.729A と同じ低減された複雑度が含まれています。 |
最小値 3.5 で良好な音声品質を示します。 |
30 秒 |
Web インターフェイスを使用して、電話機で音声品質レポートが生成されるように設定することができます。電話機の内線番号ごとに個別の音声品質レポートが生成されます。電話機の内線番号のそれぞれについて、対応する [音声品質レポートのアドレス(Voice Quality Report Address)] フィールドを使用して音声品質レポートの生成を設定します。
ステップ 1 | [設定ユーティリティ(Configuration Utility)] ページで、 の順に選択します。 |
ステップ 2 | [SIP 設定(SIP Settings)] セクションで、[音声品質レポートのアドレス x(Voice Quality Report Address x)] フィールドに値を入力します。このフィールドには、ドメイン名または IP アドレスを入力できます。 また、このフィールドにドメイン名または IP アドレスと併せてポート番号を追加することもできます。ポート番号を入力しない場合、[SIP UDP ポート(SIP UDP Port)] フィールドのデフォルト値として 5060 が使用されます。コレクタ サーバの URL パラメータが空白の場合、SIP PUBLISH メッセージは送信されません。 |
ステップ 3 | [すべての変更を送信(Submit All Changes)] をクリックします。 |
Cisco IP Phone をクリーニングするには、必ず乾いた柔らかい布で軽く電話機とスクリーンを拭いてください。液体や粉末を直接電話機に付けないでください。すべての非耐候性の電子機器と同様に、液体や粉末はコンポーネントを損傷し、障害を引き起こすことがあります。
電話機がスリープ モードになっているときは、スクリーンは空白で、選択ボタンは点灯しません。電話機がこの状態のときはスクリーンをクリーニングできますが、クリーニングを終了するまで電話機のスリープ状態が続くことがわかっている場合に限ります。
電話機では、更新または再起動の理由について、直近の 5 つまで保存します。電話機が工場出荷時のデフォルトにリセットされると、この情報は削除されます。
次の表に、Cisco IP Phone の再起動および更新の理由を説明します。
再起動は、IP Phone 画面または電話機 Web ユーザ インターフェースからパラメータ値を変更した際に、または同期を実行した際に行われます。 |
|
[情報(Info)] > [システムステータス(System Status)] ページの [再起動履歴(Reboot History)] セクションには、デバイス再起動履歴、直近 5 つの再起動日時、および再起動の理由が表示されます。各フィールドには、再起動の理由および再起動が発生した日時を示すタイム スタンプが表示されます。
Reboot Reason 1: [08/13/14 06:12:38] User Triggered Reboot Reason 2: [08/10/14 10:30:10] Provisioning Reboot Reason 3: [08/10/14 10:28:20] Upgrade
再起動履歴は時系列の逆順で表示されます。最新の再起動の理由が [再起動履歴1(Reboot Reason 1)] に表示されます。
再起動履歴は、 メニューの下にあります。電話機 Web ユーザ インターフェースと同様、再起動項目は [再起動履歴(Reboot History)] ウィンドウで時系列の逆順で表示されます。
再起動履歴はステータス ダンプ ファイル(http://<phone_IP_address>/admin/status.xml)に保存されます。
この例に示すように、このファイルのタグ Reboot_Reason_1 ~ Reboot_Reason_3 は、再起動履歴を格納します。
<Reboot_History> <Reboot_Reason_1>[08/10/14 14:03:43]Provisioning</Reboot_Reason_1> <Reboot_Reason_2>[08/10/14 13:58:15]Provisioning</Reboot_Reason_2> <Reboot_Reason_3>[08/10/14 12:08:58]Provisioning</Reboot_Reason_3> <Reboot_Reason_4> <Reboot_Reason_5> <Reboot_History/>
ネットワーク パフォーマンスを低下させるすべての要因によって Cisco IP Phone の音声とビデオの品質が影響を受ける可能性があり、場合によっては通話が切断されることもあります。ネットワーク速度低下の原因として、たとえば次のようなアクティビティがあります。
電話機への悪影響を減らしたり、なくしたりするには、電話機が使用されていない時間に管理上のネットワーク タスクをスケジュールするか、テストから電話機を除外してください。