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この章では、ビルディングまたは環境に存在するデバイスに対して実行可能な異なるタイプの分析について説明します。次の 2 種類の分析を実行できます。
• 一般的なパス分析
一般的なロケーション分析では、ビルディングのさまざまな領域を作成して分析し、ビルディング内のユーザの移動を測定します。ロケーション分析は、領域で検出されたすべてのポイントを代表的な領域にセグメント化する方法で、その領域上でパラメータが計算されます。
プロセスは、観測対象の地理的なレイアウトによって決定される領域に、すべてのデバイスを数学的にクラスタリングすることにより開始されます。各ポイントは領域に割り当てられ、各領域はセンター ポイントで表されます。いったん領域のセットが確立されると、ビルディング内のその領域を通過する人の動きを反映する、各領域に関連付けられたパラメータが計算可能になります。
ロケーション分析を実行した結果は、Wi-Fi 検出領域において、デバイス パラメータの拡がりを示すセンター ポイントによって表される、領域のセットです。
領域とゾーンは、概念は異なりますが連動しています。次の点を検討する必要があります。
• ゾーンは、ユーザ定義の領域で、名前を持っておりレポートまたはパス ルールの目的に使用できます。
• ゾーンはオーバーラップ可能で、ビルディングすべてをカバーする必要はありません。
• 領域は観測可能な Wi-Fi ポイントに対する、数学的クラスタリングによって定義されます。
• クラスタ領域は、確立された既知のゾーンが存在しない場合、またはロケーション スペースの全部を確実に分析対象とする場合に使用できます。
• 各領域には、アイコンで表示されている、一連の動作パラメータが関連付けられています。
• 滞在時間:滞在時間または待機時間とは、人がビルディング内で移動する際に、その領域にとどまっていると見なされる時間です。滞在時間のカラー コードは、次のとおりです。
• 混雑度:混雑度は、特定の領域における一定時間の人の密度によって測定されます。混雑度は、全領域に対する相対的な測定値です。これは、その領域内の観測対象のデバイス数と、その領域のサイズの測定値から算出されます。
• 通過しているデバイス数:これは、その領域内で識別された一意の MAC アドレスの数を示しており、ユーザがフィルタリングした条件によって定義されています。訪問数も計算されます。一定の時間が経過した後に同じ領域にデバイスが再出現した場合は、2 回目の訪問としてカウントされます。
次の図は、同じロケーション内でのデバイス パラメータの数を示します。
次の図は、滞在時間中央値の分布を 2D マップで表示したものです。
一般的なパスは、デバイスまたは人がビルディング内を移動する動作を分析します。一般的なパスでは、使用されたパスのセットと、そのパスに関連付けられたパラメータが提供されます。この分析は、パスを同程度のセットに集約する、クラスタリングによって実行されます。各結果セットは実際のパスで表され、エッジでリンクされた観測対象ポイントのセットにより、グラフィカルに表示されます。クラスタリングにより、人が通常利用する共通ルートを識別することができます。
ここでは、一般的なパス分析を使用したビルディングの領域の分析について説明します。
ビルディングで一般的なパス分析を使用している場合に、さまざまな領域を分析するには、次の手順に従います。
ステップ 1 [Analysis group] ボックスで、次の手順を実行します。
• [Type] ドロップダウン リストから、[Typical path] を選択します。
• 黒の逆三角形のアイコンをクリックして、分析に含めるロケーションまたはパスの数を設定します。
– [Number of Locations] テキスト ボックスに、ロケーションまたはパスの数を入力します。
• [Building] ドロップダウン リストで、分析するビルディングを選択します。
ステップ 2 [Rules] グループ ボックスから、パラメータ化されたルールを分析に適用できます。詳細については、「[Rules] グループ ボックス」を参照してください。
ステップ 4 結果を 3D 環境で表示するには [3D Analytics] を、結果を 2D 環境で表示するには [2D Analytics] をクリックします。
利用されたパスのセットを表示した一般的なパスが表示され、右側のペインにはその関連パラメータが示されます。次の図に、特定日時におけるあるショッピング モール全体での一般的なパスを 3D で示します。パスの観測対象ポイントが表示され、直線で並べられます。
次の図に、特定日時におけるあるショッピング モール全体での一般的なパスを 2D で示します。
ステップ 5 パラメータに関連付けられた情報を取得するには、ノードをクリックするか、[Auxiliary Information] ダッシュレットからロケーション セレクタを使用します。次の図に、開始ノードにおけるパス パラメータを示します。
次の図に、エッジ ノードにおけるパス パラメータを示します。