MLD の設定

この章では、IPv6 ネットワーク用に Cisco NX-OS デバイスでマルチキャスト リスナー検出(MLD)を設定する方法を説明します。

MLD について

MLD は、ホストが特定のグループにマルチキャスト データを要求するために使用する IPv6 プロトコルです。ソフトウェアは、MLD を介して取得した情報を使用し、マルチキャスト グループまたはチャネル メンバーシップのリストをインターフェイス単位で保持します。MLD パケットを受信したデバイスは、既知の受信者が含まれるネットワーク セグメントに、要求されたグループまたはチャネルに関する受信データをマルチキャスト送信します。

MLDv1 は IGMPv2 から、MLDv2 は IGMPv3 から派生したプロトコルです。IGMP は IP Protocol 2 メッセージ タイプを使用しますが、MLD は ICMPv6 メッセージのサブセットである IP Protocol 58 メッセージ タイプを使用します。

MLD プロセスはデバイス上で自動的に起動されます。インターフェイスでは MLD を手動でイネーブルにできません。MDL は、インターフェイスで次のいずれかの設定作業を行うと、自動的にイネーブルになります。

  • PIM6 のイネーブル化

  • ローカル マルチキャスト グループの静的なバインディング

  • リンクローカル グループ レポートのイネーブル化

MLD のバージョン

デバイスは MLDv1 および MLDv2 をサポートしています。MLDv2 は MLDv1 リスナー レポートをサポートしています。

デフォルトでは、ソフトウェアが MLD プロセスを起動する際に、MLDv2 がイネーブルになります。必要に応じて、各インターフェイスでは MLDv1 をイネーブルにできます。

MLDv2 には、次に示す MLDv1 からの重要な変更点があります。

  • 次の機能を提供し、各受信者から送信元までの最短パス ツリーを構築可能な Source-Specific Multicast(SSM)をサポートします。

    • グループおよび送信元を両方指定できるホスト メッセージ

    • MLDv1 ではグループについてのみ保持できたマルチキャスト ステートを、グループおよび送信元について保持可能

  • ホストによるレポート抑制が行われなくなり、MLD クエリー メッセージを受信するたびに MLD リスナー レポートが送信されるようになりました。

MLDv1 の詳細については、RFC 2710 を参照してください。MLDv2 の詳細については、RFC 3810 を参照してください。

MLD の基礎

次の図に、ルータが MLD を使用し、マルチキャスト ホストを検出する基本的なプロセスを示します。

図 1. MLD クエリー応答プロセス

ホスト 1、2、および 3 は要求外の MLD リスナー レポート メッセージを送信して、グループまたはチャネルに関するマルチキャスト データの受信を開始します。ルータ A(サブネットの代表 MLD クエリア)は、リンクスコープの全ノードを対象として、マルチキャスト アドレス FF02::1 に定期的に共通のクエリ メッセージを送信し、マルチキャスト グループに対する各ホストの受信要求を検出します。グループ固有のクエリーは、特定のグループの情報を要求するホストを検出する場合に使用されます。グループ メンバーシップ タイムアウト値を設定できます。これは、ルータがサブネット上にグループのメンバーまたは送信元が存在するかどうかを判断するための時間です。

ホスト 1 からのリスナー レポートの送出は止められており、最初にホスト 2 からグループ FFFE:FFFF:90::1 に関するリスナー レポートが送信されます。ホスト 1 はホスト 2 からレポートを受信します。ルータに送信する必要があるリスナー レポートは、グループにつき 1 つだけであるため、その他のホストではレポートの送出が止められ、ネットワーク トラフィックが軽減されます。レポートの同時送信を防ぐため、各ホストではランダムな時間だけレポート送信が保留されます。クエリの最大応答時間パラメータを設定すると、ホストが応答をランダム化する間隔を制御できます。


(注)  


MLDv1 メンバーシップ レポートが抑制されるのは、同じポートに複数のホストが接続されている場合だけです。


ルータ A は、MLDv2 の group-and-source-specific クエリを LAN に送信します。ホスト 2 および 3 は、アドバタイズされたグループおよび送信元からデータを受信することを示すリスナー レポートを送信して、そのクエリに応答します。この MLDv2 機能では、SSM がサポートされます。


(注)  


MLDv2 では、すべてのホストがクエリーに応答します。


図 2. MLDv2 グループ/ソース固有のクエリー

IP アドレスが最下位のルータが、サブネットの MLD クエリアとして選出されます。ルータは、自身よりも下位の IP アドレスを持つルータからクエリー メッセージを継続的に受信している間、非クエリアとして動作し、クエリア タイムアウト値をカウントするタイマーをリセットします。ルータのクエリア タイマーが期限切れになると、そのルータは代表クエリアになります。そのあとで、このルータが、自身よりも下位の IP アドレスを持つルータからのホスト クエリー メッセージを受信すると、ルータは代表クエリアとしての役割をドロップしてクエリア タイマーを再度設定します。

代表クエリアから送信されるメッセージの存続可能時間(TTL)値は 1 です。つまり、サブネット上の直接接続されたルータからは、メッセージは転送されません。また、MLD の起動中に送信されるクエリー メッセージの頻度および回数を個別に設定することもできます。起動時のクエリー インターバルを短く設定することで、グループ ステートの確立時間を最小限に抑えることができます。通常は不要ですが、起動後のクエリー インターバルをチューニングすることで、ホスト グループ メンバーシップへの応答性と、ネットワーク上のトラフィック量のバランスを調整できます。


注意    


クエリー インターバルを変更すると、ネットワークのマルチキャスト転送能力が著しく低下することがあります。


グループを脱退するマルチキャスト ホストは、MLDv1 に対して脱退を知らせるメッセージを送信するか、または対象のグループを除外したリスナー レポートを、リンクスコープ内の全ルータを含むマルチキャスト アドレス FF02::2 に送信する必要があります。このホストがグループを脱退する最後のホストであるかどうかを確認するために、MLD クエリー メッセージが送信されます。これにより、最終メンバーのクエリー応答インターバルと呼ばれる、ユーザが設定可能なタイマーが起動されます。タイマーが切れる前にレポートが受信されない場合は、ソフトウェアによってグループ ステートが解除されます。ルータはグループ ステートが解除されないかぎり、このグループにマルチキャスト トラフィックを送信し続けます。

輻輳ネットワークでのパケット損失を緩和するには、ロバストネス値を設定します。ロバストネス値は、MLD ソフトウェアがメッセージ送信回数を確認するために使用されます。

FF02::0/16 内に含まれるリンク ローカル アドレスには、Internet Assigned Numbers Authority(IANA)が定義したリンク スコープが設定されています。ローカル ネットワーク セグメント上のネットワーク プロトコルでは、これらのアドレスが使用されます。これらのアドレスは TTL が 1 であるため、ルータからは転送されません。MLD プロセスを実行すると、デフォルトでは、非リンク ローカル アドレスにだけリスナー レポートが送信されます。ただし、リンク ローカル アドレスにレポートが送信されるよう、ソフトウェアの設定を変更できます。

MLD スヌーピング

マルチキャスト リスナー検出(MLD)スヌーピングにより、ホストとルータ間で IPv6 マルチキャスト トラフィックを効率的に配信できます。これは、MLD クエリまたはレポートを送受信したポートのサブセットにブリッジ ドメイン内の IPv6 マルチキャスト トラフィックを制限する レイヤ 2 機能です。このように、MLD スヌーピングは、マルチキャスト トラフィックの受信に関心を示しているノードがないネットワークのセグメントでは帯域幅を節約できるという利点があります。これにより、ブリッジ ドメインでフラッディングが生じることがなく、帯域幅の使用量が削減され、ホストとルータで不要なパケット処理を節約できます。

MLD スヌーピング機能は、インターネット グループ管理プロトコル(IGMP)スヌーピングと似ていますが、MLD スヌーピングの機能は IPv6 マルチキャスト トラフィックをスヌーピングすることであり、MLDv1(RFC 2710)および MLDv2(RFC 3810)コントロール プレーン パケットで動作する点が異なります。MLD はインターネット制御メッセージ プロトコル バージョン 6(ICMPv6)のサブプロトコルです。MLD メッセージは ICMPv6 メッセージのサブセットで、IPv6 パケット内で先頭の Next Header 値 58 により識別されます。MLDv1 のメッセージ タイプには、リスナー クエリ、マルチキャスト アドレス固有(MAS)クエリ、リスナー レポート、完了メッセージが含まれます。MLDv2 は、追加のクエリ タイプであるマルチキャスト アドレスおよびソース固有(MASS)クエリを除き、MLDv1 と相互運用できるように設計されています。MLD で使用可能なプロトコル レベル タイマーは、IGMP で使用可能なものと同様です。

MLD スヌーピングがディセーブルの場合、すべてのマルチキャスト トラフィックは、関係があるかどうかに関係なく、すべてのポートにフラッディングされます。MLD スヌーピングがイネーブルの場合、ファブリックは MLD インタレストに基づいて IPv6 マルチキャスト トラフィックを転送します。不明な IPv6 マルチキャスト トラフィックは、ブリッジ ドメインの IPv6 L3 不明マルチキャスト フラッディング設定に基づいてフラッディングされます。

フラッディング モードは、不明な IPv6 マルチキャスト パケットを転送するために使用されます。フラッディング モードでは、ブリッジ ドメイン内のすべてのエンドポイント グループ(EPG) およびすべてのポートがフラッディング パケットを受信します。

MLD の前提条件

MLD の前提条件は、次のとおりです。

  • デバイスにログインしている。

  • 現在の仮想ルーティングおよびフォワーディング(VRF)モードが正しい(グローバル コンフィギュレーション コマンドの場合)。この章の例で示すデフォルトのコンフィギュレーション モードは、デフォルト VRF に適用されます。

MLD の注意事項および制限事項

MLD には、次の注意事項と制限事項があります。

  • Cisco Nexus 9200、9300、および 9300-EX シリーズ スイッチは MLD をサポートしています。

  • Cisco NX-OS リリース 10.2(1q)F 以降、MLD スヌーピングは Cisco N9K-C9332D-GX2B プラットフォーム スイッチでサポートされます。

  • Cisco Nexus 3232C および 3264Q スイッチは、MLD をサポートしていません。

  • MLDv2 (RFC 3810) に従う送信元のリストの除外またはブロックはサポートされていません。

  • インターフェイスに静的にバインドされているマルチキャスト グループを拒否するようにルート マップを変更する場合。その後の MLD レポートはローカル グループによって拒否され、グループはエージングを開始します。グループへの MLD 脱退メッセージは、影響を与えることなく許可されます。これは既知の予期された動作です。

  • MLD スヌーピングは、vPC の有無に関わりなく、新世代 ToR スイッチでのみサポートされます。これらは、スイッチ名の最後に「EX」、「FX」または「FX2」が付くスイッチ モデルです。また、「EX」および「FX」ライン カードを搭載した EoR スイッチにも当てはまります。

  • Cisco NX-OSリリース 9.3(5) 以降、IPv6 MLD スヌーピングは Cisco Nexus 9500 プラットフォーム スイッチでサポートされます。

  • MLD スヌーピングは、EOR スイッチの N9K-X9636PQ、N9K-X9408PC-CFP2、N9K-X9432PQ、N9K-X9464PX、N9K-X9464TX、N9K-X9464TX2 の T2 ラインカードでもサポートされています。

  • MLD スヌーピングは、T2、T2P、T3、TH、TH2、および T2 EOR を備えたすべての Cisco Nexus 9000 および Cisco Nexus 3000 プラットフォームでサポートされています。Cisco Nexus 9000 T2 TOR ではサポートされていません。N9K-C9372PX、N9K-C9372PX-E、N9K-C9372TX、N9K-C9372TX-E、N9K-C9332PQ、N9K-C93128TX、 N9K-C9396PX、N9K-C9396TX が該当します。

  • MLD スヌーピングは、FEX ポートおよびネットワーク負荷分散 (NLB) ではサポートされていません。VLAN が MAC モードの場合もサポートされません。

  • 以下のコマンドが設定されている場合、MLD スヌーピング設定はグローバル レベルで拒否されます。

    • ip pim cpu-punt dr-only

    • ipv6 pim cpu-punt dr-only

    • ip pim non-dr flood

    • ipv6 pim non-dr flood

  • Cisco NX-OSリリース 9.3(5) 以降、MLD スヌーピングは Cisco Nexus 9300-FX3 プラットフォーム スイッチでサポートされます。

MLD のデフォルト設定

表 1. MLD パラメータのデフォルト設定

パラメータ

デフォルト

MLD のバージョン

2

スタートアップ クエリー インターバル

30 秒

スタートアップ クエリーの回数

2

ロバストネス値

2

クエリア タイムアウト

255 秒

クエリー タイムアウト

255 秒

クエリーの最大応答時間

10 秒

クエリー インターバル

125 秒

最終メンバーのクエリー応答インターバル

1 秒

最終メンバーのクエリー回数

2

グループ メンバーシップ タイムアウト

260 秒

リンク ローカル マルチキャスト グループのレポート

無効

即時離脱

ディセーブル

MLD スヌーピングの設定

MLD スヌーピングは、グローバル コンフィギュレーション モードおよび VLAN コンフィギュレーション モードでイネーブルおよびディセーブルにできます。スヌーピングは、グローバル コンフィギュレーション モードではデフォルトで無効になっており、VLAN ごとに有効になっています。スヌーピングは、VLAN 上でスヌーピングが有効になっていて、グローバル コンフィギュレーション モードになっている場合にのみ、VLAN 上で動作します。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ipv6 mld snooping

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping

MLD スヌープ ポリシーの管理状態を有効にします。

ステップ 3

system mld snooping

例:

switch(config)# system mld snooping

これは、Cisco Nexus 9000 シリーズ プラットフォームで MLD スヌーピングを有効にするための追加要件です。Cisco Nexus 9000 シリーズ プラットフォームでスヌーピングを完全に有効にするには、ステップ 2 とステップ 3 の両方が必要です。

このコマンドを設定した後、スイッチをリロードしてください。

ステップ 4

ipv6 mld snooping vxlan

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping vxlan

VXLAN VLAN で MLD スヌーピングを有効にします。

ステップ 5

hardware access-list tcam region ing-sup tcam-size

例:

switch(config)# hardware access-list tcam region ing-sup 768

TCAM リージョンの ing-sup を 768 以上に設定します。

(注)  

 

手順 3 と 4 を実行すると、設定を保存してシステムを再起動して ACL をカービングし、v6 および v4 ルーティングの異なるハードウェア プログラミングを有効にするように求められます。

ステップ 6

ipv6 mld snooping explicit-tracking

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping explicit-tracking 

VLAN ごとに明示的ホスト トラッキングを有効または無効にします。このコマンドは、両方の MLD バージョン(v1 および v2)でデフォルトで有効になっています。

ステップ 7

ipv6 mld snooping report-suppression

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping report-suppression

レポート抑制を有効または無効にします。ホストから受信したすべての MLDv1 メンバーシップ レポートは、すべてのマルチキャスト ルータ ポートに転送されます。レポート抑制が無効になっている場合、すべての MLD メンバーシップ レポートがそのままルータに転送されるため、プロキシ レポートは実行されません。このコマンドは、デフォルトでイネーブルになっています。

ステップ 8

ipv6 mld snooping v2-report-suppression

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping v2-report-suppression 

MLDv2 レポート抑制をイネーブルにします。MLDv2 レポート抑制は、デフォルトではディセーブルにされています。

ステップ 9

ipv6 mld snooping link-local-groups-suppression

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping link-local-groups-suppression

link-local-groups-suppression を設定します。

ステップ 10

ipv6 mld snooping event-history vlan size {disabled |large |medium |small}

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping event-history vlan size medium

VLAN のイベント履歴バッファを設定します。デフォルト値は中(medium)です。

ステップ 11

ipv6 mld snooping event-history vlan-events {disabled |large |medium |small}

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping event-history vlan-events medium

VLAN イベントのイベント履歴バッファを設定します。デフォルト値は中(medium)です。

ステップ 12

ipv6 mld snooping event-history MLD-snoop-internal size {disabled |large |medium |small}

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping event-history MLD-snoop-internal size small

MLD スヌープ内部イベントのイベント履歴バッファを設定します。デフォルト値は小(small)です。

ステップ 13

ipv6 mld snooping event-history mfdm size {disabled |large |medium |small}

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping event-history mfdm size small

MLD スヌープ MFDM イベントのイベント履歴バッファを設定します。デフォルト値は小(small)です。

ステップ 14

ipv6 mld snooping event-history mfdm-sum {disabled |large |medium |small}

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping event-history mfdm-sum size small

MLD スヌープ MFDM イベント サマリーのイベント履歴バッファを設定します。デフォルト値は小(small)です。

ステップ 15

ipv6 mld snooping event-history vpc size {disabled |large |medium |small}

例:

switch(config)# ipv6 mld snooping event-history vpc size small

MLD スヌープ vPC イベントのイベント履歴バッファを設定します。デフォルト値は小(small)です。

ステップ 16

vlan configuration vlan-id

例:

switch(config)# vlan configuration 6

VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 17

[no] ipv6 mld snooping

例:

switch(config-vlan-config)# no ipv6 mld snooping

VLAN ごとに MLD スヌーピングを無効または有効にします。無効にすると、PIM6 は対応する「インターフェイス vlan」で機能しなくなります。

ステップ 18

ipv6 mld snooping fast-leave

例:

switch(config-vlan-config)# ipv6 mld snooping fast-leave

VLAN ごとに高速脱退機能をオンまたはオフにできます。これは MLDv2 ホストに適用され、1 つのホストだけがそのポートの背後で MLD を実行することがわかっているポートで使用されます。このコマンドはデフォルトでは無効になっています。これは VLAN モード コマンドです。

ステップ 19

ipv6 mld snooping mrouter interface interface-identifier

例:

switch(config-vlan-config)# ipv6 mld snooping mrouter interface port-channel 1

マルチキャスト ルータへの静的な接続を指定します。ルータへのインターフェイスは、コマンドを入力する VLAN 内にある必要があります。インターフェイスは管理上アップ状態、回線プロトコルでもアップ状態である必要があります。これは VLAN モード コマンドです。

ステップ 20

ipv6 mld snooping static-group group [ source source] interface interface-identifier

例:

switch(config-vlan-config)# ipv6 mld snooping static-group ff1e::abcd interface port-channel 2

特定の VLAN のレイヤ 2 ポートをマルチキャスト グループのメンバーとしてスタティックに設定します。これは VLAN モード コマンドです。

ステップ 21

ipv6 mld snooping last-member-query-interval [interval]

例:

switch(config-vlan-config)# ipv6 mld snooping last-member-query-interval 9

特定のマルチキャスト グループにホストがまだ関係しているかどうかを判別するグループ固有のクエリを送信した後で、スイッチが待機する時間を設定します。スイッチによって送信される IGMP クエリの待機時間を設定します。デフォルトは 1 秒です。有効な範囲は、1 ~ 25 秒です。これは VLAN モード コマンドです。

MLD 高速脱退処理と MLD クエリ時間の両方を設定した場合は、高速脱退処理が優先するものと見なされます。

ステップ 22

ipv6 mld snooping querier リンクローカル アドレス

例:

switch(config-vlan-config)# ipv6 mld snooping querier aaaa::abcd

IPv6 MLD スヌーピング クエリア処理を有効または無効にします。マルチキャスト トラフィックをルーティングする必要がないため、MLD スヌーピング クエリアは、PIM および MLD を設定していない VLAN 内で MLD スヌーピングをサポートします。

MLD パラメータの設定

MLD グローバル パラメータおよびインターフェイス パラメータを設定すると、MLD プロセスの動作を変更できます。


(注)  


MLD スヌーピングを設定する前に、ipv6 mld snooping および system mld snooping コマンドを使用して MLD 機能を有効にします。


MLD インターフェイス パラメータの設定

表 2. MLD インターフェイス パラメータ

パラメータ

説明

MLD のバージョン

インターフェイスでイネーブルにする MLD のバージョン。MLDv2 は MLDv1 をサポートしています。有効な MLD バージョンは 1 または 2 です。デフォルトは 2 です。

スタティック マルチキャスト グループ

インターフェイスに静的にバインドされるマルチキャスト グループ。(*, G) というステートでインターフェイスの加入先グループを設定するか、(S, G) というステートでグループに加入するソース IP を指定します。match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックス、グループ範囲、および送信元プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注)  

 

(S, G) ステートで設定しても、ソース ツリーが構築されるのは MLDv2 がイネーブルな場合だけです。

ネットワーク上の全マルチキャスト対応ルータを含むマルチキャスト グループを設定すると、このグループに ping 要求を送信することで、すべてのルータから応答を受け取ることができます。

発信インターフェイス(OIF)上のスタティック マルチキャスト グループ

発信インターフェイスに静的にバインドされるマルチキャスト グループ。(*, G) というステートで出力インターフェイスの加入先グループを設定するか、(S, G) というステートでグループに加入するソース IP を指定します。match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックス、グループ範囲、および送信元プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(S, G) ステートで設定しても、ソース ツリーが構築されるのは MLDv2 がイネーブルな場合だけです。

(注)  

 

ルート マップのグループ プレフィックスには、長さ 120 以上のマスクが必要です。

スタートアップ クエリー インターバル

スタートアップ クエリー インターバル。デフォルトでは、ソフトウェアができるだけ迅速にグループ ステートを確立できるように、このインターバルはクエリー インターバルより短く設定されています。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルトは 30 秒です。

スタートアップ クエリーの回数

スタートアップ クエリー間隔で区切られる、スタートアップ時の送信クエリー数。有効範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 2 です。

ロバストネス値

輻輳ネットワークでのパケット損失を許容範囲内に抑えるために使用される、調整可能なロバストネス変数。ロバストネス変数を大きくすれば、パケットの再送信回数を増やすことができます。有効範囲は 1 ~ 7 です。デフォルトは 2 です。

クエリア タイムアウト

前クエリアがクエリーを停止してから、自身がクエリアとして処理を引き継ぐまで、ソフトウェアが待機する秒数。有効範囲は 1 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 255 秒です。

クエリーの最大応答時間

MLD クエリーでアドバタイズされる最大応答時間。大きな値を設定すると、ホストの応答時間が延長され、ネットワークの MLD メッセージのバースト性を調整できます。この値は、クエリー インターバルよりも短く設定する必要があります。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルトは 10 秒です。

クエリー インターバル

MLD ホスト クエリー メッセージの送信頻度。大きな値を設定すると、ソフトウェアによる MLD クエリーの送信頻度が低くなるため、ネットワーク上の MLD メッセージ数を調整できます。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 125 秒です。

最終メンバーのクエリー応答インターバル

サブネット上の既知のアクティブ ホストから最後にホスト脱退メッセージを受信したあと、ソフトウェアが送信する MLD クエリーへの応答に対するクエリー インターバル。このインターバル中に応答が受信されない場合、グループ ステートは解除されます。この値を使用すると、サブネット上でソフトウェアがトラフィックの送信を停止するタイミングを調整できます。この値を小さく設定すると、グループの最終メンバーまたは送信元が脱退したことを、より短時間で検出できます。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルト値は 1 秒です。

最終メンバーのクエリー回数

サブネット上の既知のアクティブ ホストから最後にホスト Leave メッセージを受信したあと、最終メンバーのクエリー応答インターバル中に、ソフトウェアが MLD クエリーを送信する回数。有効範囲は 1 ~ 5 です。デフォルトは 2 です。

注意    

 

この値を 1 に設定すると、いずれかの方向でパケットが検出されなくなると、クエリー対象のグループまたはチャネルのマルチキャスト ステートが解除されます。次のクエリー インターバルが開始されるまでは、グループを再度関連付けることができます。

グループ メンバーシップ タイムアウト

ルータによって、ネットワーク上にグループのメンバーまたはソースが存在しないと見なされるまでのグループ メンバーシップ インターバル。有効範囲は 3 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 260 秒です。

リンク ローカル マルチキャスト グループのレポート

FF02::0/16 内のグループにレポートを送信できるようにするためのオプション。リンク ローカル アドレスは、ローカル ネットワーク プロトコルだけで使用されます。非リンク ローカル グループには、常にレポートが送信されます。デフォルトではディセーブルになっています。

レポート ポリシー

ルートマップ ポリシーに基づく、MLD レポートのアクセス ポリシー。

アクセス グループ

インターフェイスによりサービスを受けるサブネット上のホストが参加できるマルチキャスト グループをコントロールするため、ルートマップ ポリシーを設定するオプション。

(注)  

 

match ip multicast group コマンドだけがこのルート マップ ポリシーでサポートされます。ACL を照合するための match ip address コマンドはサポートされていません。

即時離脱

デバイスからグループ固有のクエリーが送信されないため、所定の MLD インターフェイスでの MLDv1 グループ メンバーシップを脱退するまでの待ち時間を最小限に抑えるオプション。即時脱退をイネーブルにすると、デバイスではグループに関する Leave メッセージの受信後、ただちにマルチキャスト ルーティング テーブルからグループ エントリが削除されます。デフォルトではディセーブルになっています。

(注)  

 

このコマンドは、所定のグループに対するインターフェイスの背後に 1 つの受信者しか存在しない場合に使用します。

1 ルートマップ ポリシーの設定方法については、Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guideを参照してください。

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します

ステップ 2

interface interface

例:

switch(config)# interface ethernet 2/1
switch(config-if)#

インターフェイス設定モードを開始します。

(注)  

 

ステップ 3 でリストされたコマンドを使用して、MLD インターフェイス パラメータを設定します。

ステップ 3

ipv6 mld version value

例:

switch(config-if)# ipv6 mld version 2

インターフェイスでイネーブルにする MLD のバージョン。MLDv2 は MLDv1 をサポートしています。有効な値は 1 または 2 です。デフォルトは 2 です。

このコマンドの no 形式を使用すると、バージョンは 2 に設定されます。

ステップ 4

ipv6 mld join-group {group [source source] | route-map policy-name}

例:


switch(config-if)# ipv6 mld join-group FFFE::1

マルチキャスト グループをインターフェイスに静的にバインドします。グループ アドレスのみを指定した場合は、(*, G)ステートが作成されます。送信元アドレスを指定した場合は、(S, G)ステートが作成されます。match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックス、グループ範囲、および送信元プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注)  

 

(S, G) ステートで送信元ツリーを構築できるのは、MLDv2 がイネーブルな場合だけです。

注意    

 

このコマンドを使用して生成されたトラフィックは、デバイス CPU で処理する必要があります。

ステップ 5

ipv6 mld static-oif {group [source source] | route-map policy-name}

例:

switch(config-if)# ipv6 mld static-oif FFFE::1

マルチキャスト グループを発信インターフェイスに静的にバインドし、デバイス ハードウェアで処理します。グループ アドレスのみを指定した場合は、(*, G)ステートが作成されます。送信元アドレスを指定した場合は、(S, G)ステートが作成されます。match ip multicast コマンドで、使用するグループ プレフィックス、グループ範囲、および送信元プレフィックスを示すルートマップ ポリシー名を指定できます。

(注)  

 

(S, G) ステートで送信元ツリーを構築できるのは、MLDv2 がイネーブルな場合だけです。

(注)  

 

ルート マップのエントリごとにサポートされるグループの最大数は 256 です。

ステップ 6

ipv6 mld startup-query-interval seconds

例:

switch(config-if)# ipv6 mld startup-query-interval 25

ソフトウェアの起動時に使用されるクエリー インターバルを設定します。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 31 秒です。

ステップ 7

ipv6 mld startup-query-count count

例:

switch(config-if)# ipv6 mld startup-query-count 3

ソフトウェアの起動時に使用されるクエリー数を設定します。有効範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 2 です。

ステップ 8

ipv6 mld robustness-variable value

例:

switch(config-if)# ipv6 mld robustness-variable 3

ロバストネス変数を設定します。パケット損失が発生しやすいネットワークには、より大きな値を使用します。有効値の範囲は、1 ~ 7 です。デフォルトは 2 です。

ステップ 9

ipv6 mld querier-timeout seconds

例:

switch(config-if)# ipv6 mld querier-timeout 300

クエリアとして処理を引き継ぐかどうかをソフトウェアが判断するための、クエリア タイムアウト値を設定します。有効範囲は 1 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 255 秒です。

ステップ 10

ipv6 mld query-timeout seconds

例:

switch(config-if)# ipv6 mld query-timeout 300

クエリアとして処理を引き継ぐかどうかをソフトウェアが判断するための、クエリー タイムアウト値を設定します。有効範囲は 1 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 255 秒です。

(注)  

 

このコマンドの機能は、ipv6 mld querier-timeout コマンドと同じです。

ステップ 11

ipv6 mld query-max-response-time seconds

例:

switch(config-if)# ipv6 mld query-max-response-time 15

MLD クエリーでアドバタイズされる応答時間を設定します。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルトは 10 秒です。

ステップ 12

ipv6 mld query-interval interval

例:

switch(config-if)# ipv6 mld query-interval 100

MLD ホスト クエリー メッセージの送信頻度を設定します。有効範囲は 1 ~ 18,000 秒です。デフォルト値は 125 秒です。

ステップ 13

ipv6 mld last-member-query-response-time seconds

例:

switch(config-if)# ipv6 mld last-member-query-response-time 3

メンバーシップ レポートを送信してから、ソフトウェアがグループ ステートを解除するまでのクエリー応答時間を設定します。有効範囲は 1 ~ 25 秒です。デフォルト値は 1 秒です。

ステップ 14

ipv6 mld last-member-query-count count

例:

switch(config-if)# ipv6 mld last-member-query-count 3

ホストの Leave メッセージを受信してから、MLD クエリーが送信される回数を設定します。有効範囲は 1 ~ 5 です。デフォルトは 2 です。

ステップ 15

ipv6 mld group-timeout (秒単位)

例:

switch(config-if)# ipv6 mld group-timeout 300

MLDv2 のグループ メンバーシップ タイムアウトを設定します。有効範囲は 3 ~ 65,535 秒です。デフォルト値は 260 秒です。

ステップ 16

ipv6 mld report-link-local-groups

例:

switch(config-if)# ipv6 mld report-link-local-groups

224.0.0.0/24 に含まれるグループに対して、レポート送信をイネーブルにします。非リンク ローカル グループには、常にレポートが送信されます。デフォルトでは、リンク ローカル グループにレポートは送信されません。

ステップ 17

ipv6 mld report-policy ポリシー

例:

switch(config-if)# ipv6 mld report-policy my_report_policy

ルートマップ ポリシーに基づく、MLD レポートのアクセス ポリシーを設定します。

ステップ 18

ipv6 mld access-group ポリシー

例:

switch(config-if)# ipv6 mld access-group my_access_policy

インターフェイスが接続されたサブネット上のホストについて、加入可能なマルチキャスト グループを制御するためのルートマップ ポリシーを設定します。

(注)  

 

match ip multicast group コマンドだけがこのルート マップ ポリシーでサポートされます。ACL を照合するための match ip address コマンドはサポートされていません。

ステップ 19

ipv6 mld immediate-leave

例:

switch(config-if)# ipv6 mld immediate-leave

デバイスが、グループに関する Leave メッセージの受信後、ただちにマルチキャスト ルーティング テーブルからグループ エントリを削除できるようにします。このコマンドを使用すると、デバイスからグループ固有のクエリが送信されないため、所定の MLD インターフェイスで MLDv1 グループ メンバーシップの脱退のための待ち時間が最小限になります。デフォルトではディセーブルになっています。

(注)  

 

このコマンドは、所定のグループに対するインターフェイスの背後に 1 つの受信者しか存在しない場合に使用します。

ステップ 20

(任意) copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config
(任意)

実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

MLD SSM 変換の設定

SSM 変換を設定すると、MLDv1 リスナー レポートを受信したルータで、SSM がサポートされるようになります。リスナー レポートでグループおよび送信元アドレスを指定する機能を備えているのは、MLDv2 だけです。グループ プレフィックスのデフォルト範囲は、FF3x/96 です。

表 3. SSM 変換の例

グループ プレフィックス

送信元アドレス

FF30::0/16

2001:0DB8:0:ABCD::1

FF30::0/16

2001:0DB8:0:ABCD::2

FF30:30::0/24

2001:0DB8:0:ABCD::3

FF32:40::0/24

2001:0DB8:0:ABCD::4

次の表に、MLDv1 リスナー レポートに SSM 変換を適用した場合に、MLD プロセスによって構築される M6RIB ルートを示します。複数の変換を行う場合は、ルータにより、各変換内容に対して (S,G) ステートが作成されます。

表 4. SSM 変換適用後の例

MLDv1 リスナー レポート

作成される M6RIB ルート

FF32:40::40

(2001:0DB8:0:ABCD::4, FF32:40::40)

FF30:10::10

(2001:0DB8:0:ABCD::1, FF30:10::10)
(2001:0DB8:0:ABCD::2, FF30:10::10)

手順

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

configure terminal

例:

switch# configure terminal
switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

ipv6 [icmp] mld ssm-translate group-prefix source-addr

例:

switch(config)# ipv6 mld ssm-translate FF30::0/16 2001:0DB8:0:ABCD::1

ルータが MLDv2 リスナー レポートを受信したときと同様に、(S, G) ステートが作成されるよう、MLD プロセスによる MLDv1 リスナー レポートの変換を設定します。

ステップ 3

(任意) show running-configuration ssm-translate

例:

switch(config)# show running-configuration ssm-translate
(任意)

実行コンフィギュレーションの ssm-translate 設定行を表示します。

ステップ 4

(任意) copy running-config startup-config

例:

switch(config)# copy running-config startup-config
(任意)

実行コンフィギュレーションを、スタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。

MLD の設定の確認

MLD の設定情報を表示するには、次の作業のいずれかを行います。

show ipv6 mld groups [group | interface] [vrf vrf-name | all]

グループまたはインターフェイス、デフォルト VRF、選択された VRF、またはすべての VRF について、MLD で接続されたグループのメンバーシップを表示します。

show ipv6 mld local-groups

MLD ローカル グループ メンバーシップを表示します。

次に、show ipv6 mld groups コマンドの出力例を示します。この出力は、10 個のインターフェイスがグループ ff03:0:0:1::1 に MLD join を送信していることを示しています。そのうち 9 個のインターフェイスが MLDv1 join を送信しており、10 番目のインターフェイスがソース 2005:0:0:1::2 との MLDv2 join を送信しています。 グループには 9 つのエントリがあり、10 番目のエントリがソース エントリとして追加されます。

switch# show ipv6 mld groups vrf vrf1
MLD Connected Group Membership for VRF "VRF1" - 52 total entries
Type: S - Static, D - Dynamic, L - Local, T - SSM Translated, H - Host Proxy
      * - Cache Only
Group Address      Type Interface              Uptime    Expires   Last Reporter
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.1         00:02:13  00:03:47  fe80::1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.3         00:02:13  00:04:12  fe80::2:0:0:1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.5         00:02:13  00:02:26  fe80::4:0:0:1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.4         00:02:13  00:03:31  fe80::3:0:0:1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.6         00:02:13  00:02:47  fe80::5:0:0:1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.7         00:02:13  00:03:10  fe80::6:0:0:1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.8         00:02:13  00:03:56  fe80::7:0:0:1
ff03:0:0:1::1      D   Ethernet3/25.9         00:02:13  00:03:28  fe80::8:0:0:1
  2005:0:0:1::2    D    Ethernet3/25.10        2d15h     00:03:37  fe80::9:0:0:1

MLD スヌーピングの設定の確認

MLD スヌーピングの設定情報を表示するには、次の作業のいずれかを入力します。

show ipv6 mld snooping [ vlan vlan-id]

特定の VLAN またはすべての VLAN の MLD スヌーピング ステータスと詳細を表示します。

show ipv6 mld snooping mrouter [vlan vlan-id ]

VLN ごとのマルチキャスト ルータ ポートを表示します。

show ipv6 mld snooping querier [vlan vlan-id ]

MLD スヌーピングが有効になっている VLAN の MLD クエリアの詳細を表示します。

show ipv6 mld snooping explicit-tracking vlan vlan-id

MLD スヌーピングの明示的な追跡情報を表示します。

show ipv6 mld snooping statistics global

グローバル MLD スヌーピング統計を表示します。

show ipv6 mld snooping groups [vlan vlan-id ] [ detail]

グループ、そのグループ(ホスト タイプ)に対して受信されたレポート タイプ、およびレポートが受信されたポートのリストを表示します。ポートのリストには、マルチキャスト ルーター ポートは含まれていません。これは、レポートが受信されたポートのリストであり、グループに設定された転送ポートすべてのリストではありません。詳細出力以外の */* エントリは、ルータ ポートを示します。

MLD の設定例

次に、MLD の設定例を示します。


configure terminal
  ipv6 mld ssm-translate FF30::0/16 2001:0DB8:0:ABCD::1
  interface ethernet 2/1
    ipv6 mld version 2
    ipv6 mld join-group FFFE::1
    ipv6 mld startup-query-interval 25
    ipv6 mld startup-query-count 3
    ipv6 mld robustness-variable 3
    ipv6 mld querier-timeout 300
    ipv6 mld query-timeout 300
    ipv6 mld query-max-response-time 15
    ipv6 mld query-interval 100
    ipv6 mld last-member-query-response-time 3
    ipv6 mld last-member-query-count 3
    ipv6 mld group-timeout 300
    ipv6 mld report-link-local-groups
    ipv6 mld report-policy my_report_policy
    ipv6 mld access-group my_access_policy