ランデブー ポイント
ランデブー ポイント(RP)は、デバイスが PIM(Protocol Independent Multicast)スパース モード(SM)で動作している場合にデバイスが実行するロールです。RP が必要になるのは、PIM SM を実行しているネットワークだけです。PIM-SM
モデルでは、マルチキャスト データを明示的に要求したアクティブなレシーバを含むネットワーク セグメントだけにトラフィックが転送されます。マルチキャスト データの配信方法は、PIM デンス モード(PIM DM)とは対照的です。PIM DM では、マルチキャスト
トラフィックが最初にネットワークのすべてのセグメントにフラッディングされます。ダウンストリーム ネイバーを持たないルータ、または直接レシーバに接続されているルータは、不要なトラフィックをプルーニングします。RP は、マルチキャスト データのソースとレシーバの接点として機能します。PIM
SIM ネットワークでは、ソースが RP にトラフィックを送信する必要があります。このトラフィックは、それから共有配信ツリーを下ってレシーバに転送されます。
デフォルトでは、レシーバのファースト ホップ デバイスがソースを認識すると、ソースに Join メッセージを直接送信し、ソースからレシーバへのソース ベースの配信ツリーを作成します。ソースとレシーバ間の最短パス内に RP が配置されていない限り、このソース
ツリーに RP は含まれません。ほとんどの場合、ネットワークにおける RP の配置は複雑な判断を必要としません。
デフォルトでは、RP が必要になるのは、ソースおよびレシーバとの新しいセッションを開始する場合だけです。その結果、RP では、トラフィックのフローまたは処理によるオーバーヘッドはほとんど発生しません。PIM バージョン 2 で実行される処理は
PIM バージョン 1 よりも少なくなっています。これは、ソースを定期的に RP に登録するだけでステートを作成できるためです。
PIM 許可 RP
ネットワークには、パブリッシャ、コンシューマ、トランスポートの 3 種類があります。多くのパブリッシャ ネットワークはコンテンツを発信でき、多くのコンシューマ ネットワークがそのコンテンツに関心を持つことがあり得ます。サービス プロバイダーが所有および運用するトランスポート
ネットワークは、パブリッシャとコンシューマ ネットワークを接続します。
コンシューマとトランスポート ネットワークは、次のように接続されます。特定のグループ範囲またはすべてのグループ範囲(デフォルト ルートと同様)に対して、サービス プロバイダーは、RP-A などの特定のランデブー ポイント(RP)を定義します。コンシューマ
デバイスからの RP-A のリバース パス転送により、(*, G) Join がトランスポート ネットワークに送信されます。同じグループに対して、サービス プロバイダーは、RP-B などの異なる RP を定義できます。RP-B は、G のトランスポート
ネットワーク内で共有ツリーを構築するために使用されます。RP-A と RP-B は通常、異なる RP であり、各 RP は異なるグループ範囲に対して定義されます。RFC 4601 では、デバイスが (*, G) Join を受信したとき、(*,
G) Join で指定された RP が、受信デバイスが予期するものと異なる場合(不明な RP)、着信 (*, G) Join は無視する必要があると定めています。
PIM 許可 RP 機能は、Cisco NX-OS Release 8.4(1) で導入されました。この機能により、受信デバイスは、着信 (*, G) Join が処理されて別の RP が識別されたとき、独自の RP を使用して状態を作成し、共有ツリーを構築できます。これにより、受信デバイスは別の
RP からの (*, G) Join を受け入れることができます。ルート マップは、(*,G) join の対象となる RP アドレスまたはグループ アドレス(あるいはその両方)を制御するために使用されます。(*,G) join メッセージの
RP アドレスとグループ アドレスは、ルート マップで指定された RP とグループ アドレスと照合されます。
PIM Allow RP は、ダウンストリーム トラフィックにのみ適用されます。