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DCNM Release 4.2(1) 以降、Cisco Nexus 2000 シリーズ Fabric Extender を Cisco NX-OS デバイスと連携させることで、サーバ集約で高密度かつ低コストの接続を実現します。Fabric Extender は、ギガビット イーサネット、10 ギガビット イーサネット、ユニファイド ファブリック、ラック、ブレード サーバなどの環境全体で拡張性を高め、データセンターのアーキテクチャと運用を簡素化するように設計されています。
Fabric Extender は、親スイッチの Cisco NX-OS スイッチに統合されることで、親スイッチから提供される設定情報を使用して、自動的にプロビジョニングおよび設定を行うことができます。この統合により、単一管理ドメインで、多くのサーバやホストが、セキュリティや Quality of Service(QoS)設定パラメータを含め、親スイッチと同じフィーチャ セットを使用してサポートされます。Fabric Extender と親スイッチを統合することにより、スパニング ツリー プロトコル(STP)を使用することなく、大規模なマルチパス、ループフリー、およびアクティブ-アクティブのデータセンター トポロジが構築できます。
Cisco Nexus 2148T Fabric Extender は、すべてのトラフィックを親の Cisco NX-OS スイッチに 10 ギガビット イーサネット ファブリック アップリンクを介して転送します。このため、すべてのトラフィックが Cisco NX-OS スイッチで確立されているポリシーにより検査されます。
• 「管理モデル」
• ファブリック インターフェイス:Fabric Extender から親スイッチへの接続専用の 10 ギガビット イーサネットのアップリンク ポートです。ファブリック インターフェイスは他の目的には使用できません。親スイッチに直接接続する必要があります。
• EtherChannel ファブリック インターフェイス:Fabric Extender から親スイッチへの EtherChannel アップリンク接続です。この接続は、単一論理チャネルにバンドルされているファブリック インターフェイスで構成されます。
• ホスト インターフェイス:サーバまたはホスト システムに接続するためのイーサネット ホスト インターフェイスです。ブリッジまたはスイッチをホスト インターフェイスに接続しないでください。これらのインターフェイスは、エンド ホスト接続またはエンド サーバ接続を提供するように設計されています。
• EtherChannel ホスト インターフェイス:サーバまたはホスト システムに接続するための EtherChannel ホスト インターフェイスです。
スイッチ環境におけるオーバーサブスクリプションとは、ポート使用を最適化するために、複数のデバイスを同じインターフェイスに接続することです。インターフェイスは最大速度で動作する接続をサポートしますが、ほとんどのインターフェイスは最大速度で動作しないため、ポートを共有することにより未使用の帯域幅を有効活用できます。Cisco Nexus 2000 シリーズ Fabric Extender の場合、オーバーサブスクリプションは、アクティブなホスト インターフェイスへの利用可能なファブリック インターフェイスの機能で、イーサネット環境にコスト効果の高い拡張性と柔軟性をもたらします。
Cisco Nexus 2148T Fabric Extender には、4 つの 10 ギガビット イーサネット ファブリック インターフェイスと 48 の 1000 Base-T イーサネット ホスト インターフェイスが用意されています。このため、多くの種類の設定が可能です。たとえば次のように設定できます。
• オーバーサブスクリプションなし(4 つのファブリック インターフェイスに対して 40 のホスト インターフェイス)
• 1.2:1 のオーバーサブスクリプション(4 つのファブリック インターフェイスに対して 48 のホスト インターフェイス)
• 4.8:1 のオーバーサブスクリプション(1 つのファブリック インターフェイスに対して 48 のホスト インターフェイス)
Cisco Nexus 2248TP Fabric Extender には、4 つの 10 ギガビット イーサネット ファブリック インターフェイスと 48 の 100/1000 Base-T(100 メガビット/1 ギガビット)イーサネット ホスト インターフェイスが用意されています。ホスト インターフェイスがギガビット イーサネット モードで動作しているときは、Cisco Nexus 2148T と同様の設定が用意されています。ホスト インターフェイスが 100 メガビット モードで動作しているときは、オーバーサブスクリプションなしで簡単に動作できます。
Cisco Nexus 2232PP Fabric Extender には、8 つの 10 ギガビット イーサネット ファブリック インターフェイスと 32 の 10 GBase-T イーサネット ホスト インターフェイスが用意されています。このため、4:1(1 つのファブリック インターフェイスに対して 4 つのホスト インターフェイス)以上のオーバーサブスクリプションを使用できます。
Cisco Nexus 2000 シリーズ Fabric Extender は、親スイッチにより、ゼロタッチ設定モデルを使用してファブリック インターフェイスを介して管理されます。スイッチは Fabric Extender のファブリック インターフェイスを検出することにより、Fabric Extender を検出します。
Fabric Extender が検出され、親スイッチに正常に関連付けられていると、次のアクションが実行されます。
1. スイッチはソフトウェア イメージの互換性を確認し、必要に応じて、Fabric Extender をアップグレードします。
2. スイッチと Fabric Extender は、相互にインバンド IP 接続を確立します。スイッチは、ネットワークで使用されている可能性のある IP アドレスとの競合を避けるために、Fabric Extender にループバック アドレスの範囲(127.0.0.0/8)で IP アドレスを割り当てます。
3. スイッチは、設定データを Fabric Extender にプッシュします。Fabric Extender は、設定をローカルに保存しません。
Cisco Nexus 2000 シリーズ Fabric Extender にソフトウェアは同梱されません。Fabric Extender のイメージは、親スイッチのシステム イメージにバンドルされています。イメージは、スイッチと Fabric Extender との間の関連付け処理時に自動的に検証され、必要に応じてアップデートされます。
ホスト インターフェイスは、ホストまたはサーバとの接続用にだけ使用されます。ホスト インターフェイスは他のネットワークに接続できません。このインターフェイスは、エッジ ポートとして常にイネーブルです。このポートはアップすると、ただちにフォワーディング状態になります。ホスト インターフェイスでは、BPDU ガードが常にイネーブルです。BPDU が受信されると、ポートはエラーディセーブル状態になり、リンクはダウンしたままになります。
シスコ検出プロトコル(CDP)パケットを受け入れるようにホスト インターフェイスをイネーブルにできます。このプロトコルは、リンクの両端でイネーブルになっている場合にだけ機能します。
(注) Fabric Extender が仮想ポート チャネル(vPC)トポロジで設定されているときは、ファブリック インターフェイスで CDP がサポートされません。
Cisco Nexus 2248TP および Cisco Nexus 2232PP は、EtherChannel ホスト インターフェイス設定をサポートします。最大で 8 つのインターフェイスを EtherChannel で結合できます。EtherChannel は LACP ありでもなしでも設定できます。
(注) ホスト インターフェイス EtherChannel のサポートは、Cisco NX-OS Release 4.2(1)N1(1) から Fabric Extender に追加されました。
Cisco Nexus 2000 シリーズ Fabric Extender には 3 つのモデルがあります。
• Cisco Nexus 2148T には、サーバまたはホストへのダウンリンク接続用に 48 個の 1000 Base-T イーサネット ホスト インターフェイスが搭載されています。また、親スイッチへのアップリンク接続用に SFP+ インターフェイス アダプタが付いた 10 ギガビット イーサネット ファブリック インターフェイスが 4 個搭載されています。
• Cisco Nexus 2248TP には、サーバまたはホストへのダウンリンク接続用に 48 個の 100 Base-T/1000 Base-T イーサネット ホスト インターフェイスが搭載されています。また、親スイッチへのアップリンク接続用に SFP+ インターフェイス アダプタが付いた 10 ギガビット イーサネット ファブリック インターフェイスが 4 個搭載されています。
• Cisco Nexus 2232PP には、親スイッチへのアップリンク接続用に SFP+ インターフェイス アダプタが付いた 32 個の 10 ギガビット イーサネット ホスト インターフェイス、および SFP+ インターフェイス アダプタを備えた 8 個の 10 ギガビット イーサネット ファブリック インターフェイスが搭載されています。
Cisco NX-OS デバイス に付属する DCNM ライセンスでは、Cisco Nexus 2000 シリーズ Fabric Extender を台数制限なしで使用できます。
Fabric Extender の管理には、次の前提条件があります。
• DCNM では、Release 4.2 以降を実行する Fabric Extender を管理します。
• DCNM を使用して Fabric Extender のアソシエーションを設定する管理対象デバイスごとに、FEX のログレベルを 5(通知)以上に設定します。最低限必要なログ設定でデバイスを設定するには、デバイスのコマンドライン インターフェイスにログインし、次のコマンドを使用します。
• Fabric Extender が 2 つの NX-OS デバイスに接続されている場合は(アクティブ-アクティブ モード)、これらの NX-OS デバイスを同期する必要があります。それには、両方の NX-OS デバイスで同じ NTP サーバを使用します。
この機能をサポートするプラットフォームは次のとおりです。ガイドラインと制限事項、システム デフォルト値、設定制限などのプラットフォーム固有の情報については、対応するマニュアルを参照してください。
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図 9-1 に Fabric Extender のコンテンツ ペインを示します。
図 9-1 Fabric Extender のコンテンツ ペイン
• 「Fabric Extender とイーサネット インターフェイスの関連付け」
• 「Fabric Extender とポート チャネルの関連付け」
Fabric Extender を追加するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインでデバイスを右クリックします。
ステップ 3 ドロップダウン リストから [New] を選択します。
ステップ 4 [FEX ID] フィールドで FEX ID(100 ~ 199)を入力し、Enter を押して新しい Fabric Extender を配置します。
Fabric Extender を削除するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインでデバイスをダブルクリックして、既存の Fabric Extender のリストを表示します。
ステップ 3 削除する Fabric Extender を右クリックします。
ステップ 4 ドロップダウン リストから [Delete] を選択します。
ステップ 5 確認のポップアップ ウィンドウで [Yes] をクリックして Fabric Extender の削除を確認し、変更をデバイスに適用します。
Fabric Extender では次のフィールド値を編集できます。
• Max Pinning Links(「リンク数の変更」を参照)
Fabric Extender を編集するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインでデバイスをダブルクリックして、既存の Fabric Extender のリストを表示します。
編集したフィールドから移動すると、変更が自動的に適用されます。
静的ピン接続されたインターフェイスで Fabric Extender をプロビジョニングすると、Fabric Extender のダウンリンク ホスト インターフェイスは、最初に設定された順序でファブリック インターフェイスにピン接続されます。ファブリック インターフェイスへのホスト インターフェイスの特別な関係がリブートしても維持されるようにするには、リンクを再びピン接続する必要があります。
最初に親スイッチのポート 33 を唯一のファブリック インターフェイスとして設定すると、48 のすべてのホスト インターフェイスがこのポートにピン接続されます。別のポート(たとえば 35)をプロビジョニングした場合、この手順を実行してホスト インターフェイスを再配布する必要があります。これにより、すべてのホスト インターフェイスがダウンし、ホスト インターフェイス 1 ~ 24 はファブリック インターフェイス 33 に、ホスト インターフェイス 25 ~ 48 はファブリック インターフェイス 35 にピン接続されます。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインでデバイスをダブルクリックして、既存の Fabric Extender のリストを表示します。
ステップ 4 [Details] ペインで、[Max Pinning Links] フィールドに新しい値を入力します。
ステップ 5 メニュー バーの [File] > [Deploy] を選択して、変更をデバイスに適用します。
ホスト インターフェイスのピン接続順序は、最初、ファブリック インターフェイスが設定された順序で決定されます。
Fabric Extender を次回リブートすると、設定されたファブリック インターフェイスは、ファブリック インターフェイスのポート番号の昇順でホスト インターフェイスにピン接続されます。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 [Summary] ペインで Fabric Extender のリストを展開し、編集する対象を選択します。
ステップ 3 編集する Fabric Extender を右クリックします。
ステップ 4 ドロップダウン リストから [Redistribute Pinning] を選択します。
Cisco DCNM からデバイスへピン接続を再配布するように指示が出されます。
Fabric Extender をイーサネット インターフェイスと関連付けることができます。ここでは、次の内容について説明します。
Fabric Extender を関連付けるには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 デバイスをダブルクリックして、既存の Fabric Extender のリストを表示します。
ステップ 3 イーサネット インターフェイスと関連付ける Fabric Extender をクリックします。
ステップ 4 ウィンドウの右側にある [Association] ツールバーの [Interfaces] タブにマウスをあわせると、[Association Interfaces] ペインを表示します。
ステップ 5 [Association Interfaces] ペインでイーサネット インターフェイスを右クリックします。
ステップ 6 ドロップダウン リストから [Associate FEX] を選択します。
ブラウザ ウィンドウのステータス バーに [Deploying Configuration] 経過表示バーが表示されます。
イーサネット ポート モードを Fabric Extender に設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Ethernet] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なイーサネット インターフェイスが表示されます。
ステップ 2 設定するイーサネット インターフェイスを探し、[Mode] フィールドをダブルクリックします。
[Mode] フィールドは、ドロップダウン リストとして表示されます 。
ステップ 3 ポート モードを変更するには、[Mode] ドロップダウン メニューから [Fex Fabric] を選択します。
Fabric Extender をポート チャネルと関連付けることができます。
(注) ポート チャネルのメンバである各イーサネット インターフェイスをファブリック インターフェイスとして関連付ける必要があります。
Fabric Extender をポート チャネルと関連付けるには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Fabric Extender] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 デバイスをダブルクリックして、既存の Fabric Extender のリストを表示します。
ステップ 3 ポート チャネルと関連付ける Fabric Extender をクリックします。
ステップ 4 ウィンドウの右側にある [Association] ツールバーの [Interfaces] タブにマウスをあわせると、[Association Interfaces] ペインを表示します。
ステップ 5 [Association Interfaces] ペインでポート チャネルを右クリックします。
ステップ 6 ドロップダウン リストから [Associate FEX] を選択します。
ブラウザ ウィンドウのステータス バーに [Deploying Configuration] 経過表示バーが表示されます。
ポート モードを Fabric Extender に設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [Feature Selector] ペインで [Interfaces] > [Port Channel] を選択します。
[Summary] ペインに使用可能なデバイスが表示されます。
ステップ 2 デバイスをダブルクリックして、ポート チャネルのリストを表示します。
ステップ 4 [Port Channels Details] ペインで、[Port Channel Details] タブをクリックします。
ステップ 5 [Common Settings] セクションを表示します。
ステップ 6 [Mode] ドロップダウン リストから [Fex Fabric] を選択します。
ブラウザ ウィンドウのステータス バーに [Deploying Configuration] 経過表示バーが表示されます。
次の表では、DCNM の Fabric Extender 関連フィールドについて説明します。
• 「Fabric Extender の [Summary] ペイン」
• 「Fabric Extender の [Details] ペイン」
表 9-1 Fabric Extender の [Summary] ペイン
表 9-2 Fabric Extender の [Details] ペイン
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(注) この設定済みシリアル番号と Fabric Extender の実際のシリアル番号が同じでない場合、Fabric Extender はアクティブになりません。 | |
Fabric Extender の実装に関する追加情報については、『 Cisco Nexus 2000 Series Fabric Extender Software Configuration Guide 』を参照してください。
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