Cisco IOS XE ソフトウェアの使用

この章では、Cisco Catalyst 8500 シリーズ エッジ プラットフォームを設定するための準備について説明します。

ルータ コンソールを使用して CLI にアクセスする方法

ここでは、直接接続されたコンソールを使用してコマンドライン インターフェイス(CLI)にアクセスする方法や、Telnet またはモデムを使用してリモート コンソールを設定し、CLI にアクセスする方法について説明します。

直接接続されたコンソールを使用して CLI にアクセスする方法

ここでは、ルータのコンソール ポートに接続し、コンソール インターフェイスを使用して CLI にアクセスする方法について説明します。

Cisco Catalyst 8500 シリーズ エッジ プラットフォーム上のコンソールポートは、EIA/TIA-232 非同期、フロー制御なしのシリアル接続で、コネクタは RJ-45 コネクタを使用します。コンソールポートは、各ルートプロセッサ(RP)の前面パネルに位置しています。

コンソール ポートとの接続

コンソール ポートに接続する手順は次のとおりです。

SUMMARY STEPS

  1. 端末エミュレーション ソフトウェアを次のように設定します。
  2. RJ-45/RJ-45 ケーブルと RJ-45/DB-25 DTE(データ端末装置)アダプタ、または RJ-45/DB-9 DTE アダプタ(「Terminal」のラベル)を使用して、ポートに接続します。

DETAILED STEPS


Step 1

端末エミュレーション ソフトウェアを次のように設定します。

  • 9,600 bps(ビット/秒)
  • 8 データ ビット
  • パリティなし
  • 1 ストップ ビット
  • フロー制御なし

Step 2

RJ-45/RJ-45 ケーブルと RJ-45/DB-25 DTE(データ端末装置)アダプタ、または RJ-45/DB-9 DTE アダプタ(「Terminal」のラベル)を使用して、ポートに接続します。


コンソール インターフェイスの使用方法

Cisco Catalyst 8500 シリーズ エッジ プラットフォームのすべての RP には、コンソールインターフェイスがあります。デュアル RP 構成のアクティブ RP だけではなく、スタンバイ RP にもコンソール ポートを使用してアクセスできます。

コンソール インターフェイスを使用して CLI にアクセスする手順は、次のとおりです。

SUMMARY STEPS

  1. ルータのコンソール ポートに端末ハードウェアを接続し、端末エミュレーション ソフトウェアを適切に設定すると、次のプロンプトが表示されます。
  2. Return を押して、ユーザー EXEC モードを開始します。次のプロンプトが表示されます。
  3. ユーザー EXEC モードで、次のように enable コマンドを入力します。
  4. パスワード プロンプトに、システム パスワードを入力します。システムで有効なパスワードが設定されていない場合、この手順は省略します。次に、「enablepass」というパスワードを入力する例を示します。
  5. 有効なパスワードが許可されると、特権 EXEC モード プロンプトが表示されます。
  6. これで、特権 EXEC モードの CLI へのアクセスが可能になりました。必要なコマンドを入力して、必要なタスクを実行できます。
  7. コンソールセッションを終了するには、次のように quit コマンドを入力します。

DETAILED STEPS


Step 1

ルータのコンソール ポートに端末ハードウェアを接続し、端末エミュレーション ソフトウェアを適切に設定すると、次のプロンプトが表示されます。

Example:

Press RETURN to get started.

Step 2

Return を押して、ユーザー EXEC モードを開始します。次のプロンプトが表示されます。

Example:

Router>

Step 3

ユーザー EXEC モードで、次のように enable コマンドを入力します。

Example:

Router> enable

Step 4

パスワード プロンプトに、システム パスワードを入力します。システムで有効なパスワードが設定されていない場合、この手順は省略します。次に、「enablepass」というパスワードを入力する例を示します。

Example:

Password: enablepass

Step 5

有効なパスワードが許可されると、特権 EXEC モード プロンプトが表示されます。

Example:

Router#

Step 6

これで、特権 EXEC モードの CLI へのアクセスが可能になりました。必要なコマンドを入力して、必要なタスクを実行できます。

Step 7

コンソールセッションを終了するには、次のように quit コマンドを入力します。

Example:

Router# quit

Telnet を使用してリモート コンソールから CLI にアクセスする方法

ここでは、Telnet を使用してルータのコンソール インターフェイスに接続し、CLI にアクセスする方法について説明します。

Telnet を使用してルータ コンソールに接続するための準備

TCP/IP ネットワークから Telnet を使用してルータにリモートアクセスする前に、line vty グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、仮想端末回線(vty)をサポートするようにルータを設定する必要があります。また、ログインを要求するように vty を設定し、パスワードを指定する必要もあります。


Note


回線上でログインがディセーブル化されないようにするには、login ライン コンフィギュレーション コマンドを設定するときに、password コマンドでパスワードを指定する必要があります。認証、許可、アカウンティング(AAA)を使用している場合は、login authentication ライン コンフィギュレーション コマンドを設定する必要があります。login authentication コマンドを使用してリストを設定する場合に、回線上で AAA 認証に関するログインがディセーブル化されないようにするには、aaa authentication login グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、リストを設定する必要もあります。AAA サービスの詳細については、『Cisco IOS XE Security Configuration Guide』および『Cisco IOS Security Command Reference Guide』を参照してください。

また、ルータに Telnet 接続する前に、ルータの有効なホスト名、またはルータに設定された IP アドレスを取得しておく必要もあります。Telnet を使用してルータに接続するための要件の詳細、Telnet サービスのカスタマイズ方法、および Telnet キーシーケンスの使用方法については、『Cisco IOS Configuration Fundamentals Configuration Guide』を参照してください。

Telnet を使用してコンソール インターフェイスにアクセスする方法

Telnet を使用してコンソール インターフェイスにアクセスする手順は、次のとおりです。

SUMMARY STEPS

  1. 端末または PC から次のいずれかのコマンドを入力します。
  2. パスワード プロンプトで、ログイン パスワードを入力します。次に、mypass というパスワードを入力する例を示します。
  3. ユーザー EXEC モードで、次のように enable コマンドを入力します。
  4. パスワード プロンプトに、システム パスワードを入力します。次に、enablepass というパスワードを入力する例を示します。
  5. 有効なパスワードが許可されると、特権 EXEC モード プロンプトが表示されます。
  6. これで、特権 EXEC モードの CLI へのアクセスが可能になりました。必要なコマンドを入力して、必要なタスクを実行できます。
  7. Telnet セッションを終了するには、次の例のように exit または logout コマンドを使用します。

DETAILED STEPS


Step 1

端末または PC から次のいずれかのコマンドを入力します。

  • connect host [port ] [keyword ]
  • telnet host [port ] [keyword ]

この構文では、host にはルータのホスト名または IP アドレスを指定し、port には 10 進数のポート番号(デフォルトは 23)を指定します。また、keyword にはサポートされるキーワードを指定します。詳細については、『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference Guide』を参照してください。

Note

 
アクセスサーバーを使用している場合は、ホスト名や IP アドレスのほかに、 telnet 172.20.52.40 2004 などの有効なポート番号を指定する必要があります。

次の例では、telnet コマンドで、router という名称のルータに接続しています。

Example:

unix_host% telnet router
Trying 172.20.52.40...
Connected to 172.20.52.40.
Escape character is '^]'.
unix_host% connect 

Step 2

パスワード プロンプトで、ログイン パスワードを入力します。次に、mypass というパスワードを入力する例を示します。

Example:

User Access Verification
Password: mypass

Note

 
パスワードが設定されていない場合は、Return を押します。

Step 3

ユーザー EXEC モードで、次のように enable コマンドを入力します。

Example:

Router> enable

Step 4

パスワード プロンプトに、システム パスワードを入力します。次に、enablepass というパスワードを入力する例を示します。

Example:

Password: enablepass

Step 5

有効なパスワードが許可されると、特権 EXEC モード プロンプトが表示されます。

Example:

Router#

Step 6

これで、特権 EXEC モードの CLI へのアクセスが可能になりました。必要なコマンドを入力して、必要なタスクを実行できます。

Step 7

Telnet セッションを終了するには、次の例のように exit または logout コマンドを使用します。

Example:

Router# logout

キーボード ショートカットの使用方法

コマンドには、大文字と小文字の区別はありません。また、コマンドおよびパラメータは、現在使用可能な他のコマンドまたはパラメータと区別可能な文字数まで省略できます。

次の表に、コマンドの入力および編集に使用するキーボード ショートカットを示します。

Table 1. キーボードのショートカット

キーストローク

目的

Ctrl-B または Left Arrow キー 1

カーソルを 1 文字分だけ後退させます。

Ctrl-F または Right Arrow キー 1

カーソルを 1 文字分だけ進めます。

Ctrl-A

コマンドラインの先頭にカーソルを移動します。

Ctrl-E

コマンドラインの末尾にカーソルを移動します。

Esc B

カーソルをワード 1 つ分だけ後退させます。

Esc F

カーソルをワード 1 つ分だけ進めます。

1 矢印キーが使用できるのは、VT100 などの ANSI 互換端末に限られます。

履歴バッファによるコマンドの呼び出し

履歴バッファには、直前に入力した 20 のコマンドが保存されます。特別な省略コマンドを使用して、再入力せずに保存されているコマンドにアクセスできます。

次の表に、ヒストリ置換コマンドの一覧を示します。

Table 2. ヒストリ置換コマンド

コマンド

目的

Ctrl-P または Up Arrow キー 2

履歴バッファに保存されているコマンドを、最新のコマンドから順に呼び出します。キーを押すたびに、より古いコマンドが順次表示されます。

Ctrl-N または Down Arrow キー 1

Ctrl-P または Up Arrow キーを使用してコマンドを呼び出した後、履歴バッファ内のより新しいコマンドに戻ります。

Router# show history

EXEC モードで、最後に入力したいくつかのコマンドを表示します。

2 矢印キーが使用できるのは、VT100 などの ANSI 互換端末に限られます。

コマンド モードの概要

Cisco IOS XE で使用可能なコマンド モードは、従来の Cisco IOS CLI で使用可能なコマンド モードとまったく同じです。

Cisco IOS XE ソフトウェアにアクセスするには、CLI を使用します。CLI には複数のモードがあることから、利用できるコマンドはその時点で利用しているモードにより異なります。CLI プロンプトで疑問符(? )を入力すると、それぞれのコマンドモードで使用できるコマンドの一覧を取得できます。

CLI にログインしたときのモードはユーザ EXEC モードです。ユーザ EXEC モードでは、使用できるコマンドが制限されています。すべてのコマンドを使用できるようにするには、通常はパスワードを使用して、特権 EXEC モードを開始する必要があります。特権 EXEC モードからは、すべての EXEC コマンド(ユーザ モードまたは特権モード)を実行できます。また、グローバル コンフィギュレーション モードを開始することもできます。ほとんどの EXEC コマンドは 1 回限りのコマンドです。たとえば、show コマンドは重要なステータス情報を表示し、clear コマンドはカウンタまたはインターフェイスをクリアします。EXEC コマンドはソフトウェアの再起動時に保存されません。

コンフィギュレーション モードでは、実行コンフィギュレーションを変更できます。その後、実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存しておくと、変更されたコマンドはソフトウェアの再起動後も保存されます。特定のコンフィギュレーション モードを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始する必要があります。グローバル コンフィギュレーション モードでは、インターフェイス コンフィギュレーション モード、およびプロトコル専用モードなどその他のモードを開始できます。

ROM モニタ モードは、Cisco IOS XE ソフトウェアが適切にロードしない場合に使用される別個のモードです。ソフトウェアの起動時、または起動時にコンフィギュレーション ファイルが破損している場合に、有効なソフトウェア イメージが見つからなければ、ソフトウェアは ROM モニタ モードを開始することがあります。

次の表に、Cisco IOS XE ソフトウェアのさまざまな一般的なコマンド モードへのアクセス方法、またはアクセスを終了する方法について説明します。また、各モードで表示されるプロンプトの例も示します。

Table 3. コマンド モードのアクセス方法および終了方法

コマンド モード

アクセス方法

プロンプト

終了方法

ユーザー EXEC

ログインします。


Router>

logout コマンドを使用します。

特権 EXEC

ユーザー EXEC モードで、enable EXEC コマンドを使用します。


Router#

ユーザー EXEC モードに戻るには、disable コマンドを使用します。

グローバル コンフィギュレーション

特権 EXEC モードから、 configure terminal 特権 EXEC コマンドを使用します。


Router(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードから特権 EXEC モードに戻るには、exit または end コマンドを使用します。

インターフェイス コンフィギュレーション

グローバル コンフィギュレーション モードで、interface コマンドを使用してインターフェイスを指定します。


Router(config-if)#

グローバル コンフィギュレーション モードに戻るには、exit コマンドを使用します。

特権 EXEC モードに戻るには、end コマンドを使用します。

診断

ルータは、次のような場合に、診断モードを開始するか、または診断モードにアクセスします。

場合によっては、IOS プロセスで障害が発生したときに、診断モードが開始することがあります。ただし、ほとんどの場合、ルータが行います。

ユーザーが transport-map コマンドを使用して設定したポリシーにより、診断モードが開始する場合があります。アクセスポリシーの設定については、このマニュアルの 4 章「Console Port, Telnet, and SSH Handling」を参照してください。

ルータには、RP の補助ポートからアクセスされることがあります。

ブレーク信号(Ctrl-C Ctrl-Shift-6 、または send break コマンド)を入力すると、ブレーク信号を受信したルータが診断モードに移行するように設定されている場合があります。


Router(diag)#

IOS プロセスの障害によって診断モードが開始された場合は、IOS 問題を解決したあとで、ルータを再起動して診断モードを解除する必要があります。

ルータが transport-map 設定によって診断モードを開始した場合、ルータにアクセスするには、別のポートを使用するか、または Cisco IOS CLI に接続するように設定された方法を使用します。

RP の補助ポートを介してルータにアクセスしている場合は、別のポートを介してルータにアクセスします。ただし、補助ポートでルータにアクセスしても、カスタマーの要求を処理できません。

ROM モニタ

特権 EXEC モードから、reload 特権 EXEC コマンドを使用します。システムの起動時、最初の 60 秒以内に Break キーを押します。


>

ROM モニターモードを終了する場合は、continue コマンドを使用します。

ヘルプの表示

CLI プロンプトで疑問符(? )を入力すると、各コマンドモードで使用できるコマンドの一覧が表示されます。またコンテキスト ヘルプ機能を使用すると、コマンドに関連するキーワードと引数のリストを取得できます。

コマンドモード、コマンド、キーワード、または引数に固有のヘルプを参照するには、次の表に記載されているコマンドのいずれかを使用します。

Table 4. ヘルプ コマンドおよび説明

コマンド

目的

help

コマンド モードのヘルプ システムの概要を示します。

abbreviated-command-entry?

特定の文字ストリングで始まるコマンドのリストが表示されます(コマンドと疑問符の間にはスペースを入れないでください)。

abbreviated-command-entry<Tab>

特定のコマンド名を補完します。

?

特定のコマンドモードで使用可能なすべてのコマンドをリストします。

command ?

コマンドラインで次に入力する必要のあるキーワードまたは引数が表示されます(コマンドと疑問符の間にスペースを入れてください)。

コマンド オプションの検索

ここでは、コマンドの構文を表示する方法の例を示します。コマンド構文には、任意または必須のキーワードおよび引数が含まれています。コマンドのキーワードおよび引数を表示するには、疑問符(? )をコンフィギュレーション プロンプトで入力するか、またはコマンドの一部を入力した後に 1 スペース空けて入力します。Cisco IOS XE ソフトウェアでは、使用可能なキーワードおよび引数のリストと簡単な説明が表示されます。たとえば、グローバル コンフィギュレーション モードから arap コマンドのすべてのキーワードまたは引数を表示する場合は、arap ? と入力します。

コマンドヘルプ出力の中の <cr> 記号は「改行」を表します。古いキーボードでは、CR キーは Return キーです。最近のキーボードでは、CR キーは Enter キーです。コマンドヘルプの最後の <cr> 記号は、Enter を押してコマンドを完成させるオプションがあること、および <cr> 記号に先行するリスト内の引数およびキーワードはオプションであることを示します。<cr> 記号自体は、使用できる引数とキーワードがないため、Enter を押してコマンドを終了する必要があることを示します。

次の表に、 疑問符(? を使ったコマンド入力のアシスト方法を示します。

Table 5. コマンド オプションの検索

コマンド

コメント


Router> enable
Password: <password>
Router# 

enable コマンドとパスワードを入力して、特権 EXEC コマンドにアクセスします。プロンプトが「>」から「#」に変わったら(例:Router> から Router#)、特権 EXEC モードに切り替わっています。


Router# 
configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Router(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始するには、configure terminal 特権 EXEC コマンドを入力します。グローバル コンフィギュレーション モードが開始されると、プロンプトが Router(config)# に変わります。


Router(config)# interface serial ?
  <0-6>     Serial interface number
Router(config)# interface serial 4 ?
  /
Router(config)# interface serial 4/ ?
  <0-3>     Serial interface number
Router(config)# interface serial 4/0 ?
<cr>
Router(config)# interface serial 4/0
Router(config-if)#

interface serial グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、設定するシリアルインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

次にコマンドラインに入力する必要があるコマンドを表示するには、? と入力します。この例では、シリアル インターフェイスのスロット番号とポート番号を、スラッシュで区切って入力する必要があります。

<cr> 記号が表示されている場合は、Enter キーを押してコマンドを完了できます。

インターフェイス コンフィギュレーション モードが開始されると、プロンプトが Router(config-if)# に変わります。


Router(config-if)# ?
Interface configuration commands:
  .
  .
  .
  ip                  Interface Internet Protocol config commands
  keepalive           Enable keepalive
  lan-name            LAN Name command
  llc2                LLC2 Interface Subcommands
  load-interval       Specify interval for load calculation for an
                      interface
  locaddr-priority    Assign a priority group
  logging             Configure logging for interface
  loopback            Configure internal loopback on an interface
  mac-address         Manually set interface MAC address
  mls                 mls router sub/interface commands
  mpoa                MPOA interface configuration commands
  mtu                 Set the interface Maximum Transmission Unit (MTU)
  netbios             Use a defined NETBIOS access list or enable
                      name-caching
  no                  Negate a command or set its defaults
  nrzi-encoding       Enable use of NRZI encoding
  ntp                 Configure NTP
  .
  .
  .
Router(config-if)#

シリアルインターフェイスに使用できるすべてのインターフェイス コンフィギュレーション コマンドのリストを表示するには、? を入力します。次の例では、使用可能なインターフェイス コンフィギュレーション コマンドの一部だけを示しています。


Router(config-if)# ip ?
Interface IP configuration subcommands:
  access-group        Specify access control for packets
  accounting          Enable IP accounting on this interface
  address             Set the IP address of an interface
  authentication      authentication subcommands
  bandwidth-percent   Set EIGRP bandwidth limit
  broadcast-address   Set the broadcast address of an interface
  cgmp                Enable/disable CGMP
  directed-broadcast  Enable forwarding of directed broadcasts
  dvmrp               DVMRP interface commands
  hello-interval      Configures IP-EIGRP hello interval
  helper-address      Specify a destination address for UDP broadcasts
  hold-time           Configures IP-EIGRP hold time
  .
  .
  .
Router(config-if)# ip

インターフェイスの設定のためのコマンドを入力します。この例では 、ip コマンドを使用しています。

次にコマンドラインに入力する必要があるコマンドを表示するには、? と入力します。次の例では、使用可能なインターフェイス IP コンフィギュレーション コマンドの一部だけを示しています。


Router(config-if)# ip address ?
  A.B.C.D             IP address
  negotiated          IP Address negotiated over PPP
Router(config-if)# ip address

インターフェイスの設定のためのコマンドを入力します。この例では 、ipaddress コマンドを使用しています。

次にコマンドラインに入力する必要があるコマンドを表示するには、? と入力します。この例では、IP アドレスまたは negotiated キーワードを入力する必要があります。

CR(<cr>)が表示されないため、コマンドを完了するには、キーワードまたは引数をさらに入力する必要があります。


Router(config-if)# ip address 172.16.0.1 ?
  A.B.C.D             IP subnet mask
Router(config-if)# ip address 172.16.0.1

使用するキーワードまたは引数を入力します。この例では、IP アドレスとして 172.16.0.1 を使用しています。

次にコマンド ラインに入力する必要があるコマンドを表示するには、? と入力します。この例では、IP サブネット マスクを入力する必要があります。

<cr> が表示されないため、コマンドを完了するには、キーワードまたは引数をさらに入力する必要があります。


Router(config-if)# ip address 172.16.0.1 255.255.255.0 ?
  secondary           Make this IP address a secondary address
  <cr>
Router(config-if)# ip address 172.16.0.1 255.255.255.0

IP サブネット マスクを入力します。この例では、IP サブネット マスク 255.255.255.0 を使用しています。

次にコマンド ラインに入力する必要があるコマンドを表示するには、? と入力します。この例では、secondary キーワードを入力するか、Enter キーを押します。

<cr> が表示されます。Enter を押してコマンドを終了するか、別のキーワードを入力します。


Router(config-if)# ip address 172.16.0.1 255.255.255.0
Router(config-if)#

この例では、Enter を押してコマンドを完了しています。

コマンドの no 形式および default 形式の使用

ほぼすべてのコンフィギュレーション コマンドに no 形式があります。一般には、no 形式を使用して機能を無効にします。無効化されている機能を再び有効にしたり、デフォルトで無効な機能を有効にするには、no キーワードを指定しないでコマンドを使用します。たとえば、IP ルーティングはデフォルトで有効です。IP ルーティングを無効にするには、no ip routing コマンドを使用します。IP ルーティングを再び有効にするには、ip routing コマンドを使用します。Cisco IOS ソフトウェアの コマンドリファレンス には、 コンフィギュレーション コマンドの完全な構文、および no 形式のコマンドの機能が記載されています。

多くの CLI コマンドには default 形式もあります。default command-name コマンドを実行することで、コマンドをデフォルトの設定にすることができます。コマンドの default 形式が、そのプレーン形式や no 形式とは実行する機能が異なる場合、Cisco IOS ソフトウェアのコマンドリファレンスにコマンドの default 形式の機能が記載されています。システムで使用できるデフォルトコマンドを表示するには、コマンドライン インターフェイスの該当するコマンドモードで default? と入力します。

コンフィギュレーションの変更の保存

設定の変更をスタートアップ コンフィギュレーションに保存して、ソフトウェアのリロードや停電が発生した場合に変更内容が失われないようにするには、copy running-config startup-config コマンドを使用します。次に例を示します。


Router# copy running-config startup-config
Building configuration...

設定の保存には 1 ~ 2 分かかります。設定が保存されると、次の出力が表示されます。


[OK]
Router#

この作業により、コンフィギュレーションが NVRAM に保存されます。

コンフィギュレーション ファイルの管理

Cisco Catalyst 8500 シリーズ エッジ プラットフォームでは、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルは nvram: ファイルシステムに保存され、実行コンフィギュレーション ファイルは system: ファイルシステムに保存されます。このコンフィギュレーション ファイルの保存に関する設定は Cisco Catalyst 8500 シリーズ エッジ プラットフォームに固有ではなく、いくつかの Cisco ルータプラットフォームで使用されています。

Cisco ルータの日常的なメンテナンスの一環として、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを NVRAM から他のいずれかのルータファイルシステムにコピーし(さらに追加でネットワークサーバーにもコピーして)、バックアップをとっておく必要があります。スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをバックアップしておくと、何らかの理由で NVRAM 上のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルが使用できなくなったときに、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを簡単に回復できます。

スタートアップ コンフィギュレーション ファイルのバックアップには、copy コマンドを使用できます。次の例では、バック アップされる NVRAM のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを示します。

例 1:bootflash へのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルのコピー


Router# dir bootflash:
Directory of bootflash:/
  11 drwx 16384 Sep 18 2020 15:16:35 +00:00 lost+found
1648321 drwx 4096 Oct 22 2020 12:08:47 +00:00 .installer
97921 drwx 4096 Sep 18 2020 15:18:00 +00:00 .rollback_timer
12 -rw- 1910 Oct 22 2020 12:09:09 +00:00 mode_event_log
1566721 drwx 4096 Sep 18 2020 15:33:23 +00:00 core
1215841 drwx 4096 Oct 22 2020 12:09:48 +00:00 .prst_sync
1289281 drwx 4096 Sep 18 2020 15:18:18 +00:00 bootlog_history
13 -rw- 133219 Oct 22 2020 12:09:34 +00:00 memleak.tcl
14 -rw- 20109 Sep 18 2020 15:18:39 +00:00 ios_core.p7b
15 -rwx 1314 Sep 18 2020 15:18:39 +00:00 trustidrootx3_ca.ca
391681 drwx 4096 Oct 6 2020 15:08:54 +00:00 .dbpersist
522241 drwx 4096 Sep 18 2020 15:32:59 +00:00 .inv
783361 drwx 49152 Oct 27 2020 08:36:44 +00:00 tracelogs
832321 drwx 4096 Sep 18 2020 15:19:17 +00:00 pnp-info
1207681 drwx 4096 Sep 18 2020 15:19:20 +00:00 onep
750721 drwx 4096 Oct 22 2020 12:09:57 +00:00 license_evlog
946561 drwx 4096 Sep 18 2020 15:19:24 +00:00 guest-share
383521 drwx 4096 Sep 18 2020 15:34:13 +00:00 pnp-tech
1583041 drwx 4096 Oct 22 2020 11:27:38 +00:00 EFI
16 -rw- 34 Oct 6 2020 13:56:03 +00:00 pnp-tech-time
17 -rw- 82790 Oct 6 2020 13:56:14 +00:00 pnp-tech-discovery-summary
18 -rw- 8425 Oct 6 2020 15:09:18 +00:00 1g_snake
19 -rw- 6858 Oct 7 2020 10:53:21 +00:00 100g_snake
20 -rw- 4705 Oct 22 2020 13:01:54 +00:00 startup-config

26975526912 bytes total (25538875392 bytes free) 
Router# copy nvram:startup-config bootflash:
Destination filename [startup-config]? 
3517 bytes copied in 0.647 secs (5436 bytes/sec)

例 2:USB フラッシュ ディスクへのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルのコピー


Router# dir usb0:
Directory of usb0:/
43261 -rwx 208904396 Oct 27 2020 14:10:20 -07:00
c8000aep-universalk9.17.02.01.SPA.bin
255497216 bytes total (40190464 bytes free)
Router# copy nvram:startup-config usb0:
Destination filename [startup-config]?
3172 bytes copied in 0.214 secs (14822 bytes/sec)
Router# dir usb0:
Directory of usb0:/
43261 -rwx 208904396 Oct 27 2020 14:10:20 -07:00
c8000aep-universalk9.17.02.01.SPA.bin
15:40:45 -07:00 startup-config255497216 bytes total (40186880 bytes free)

例 3:TFTP サーバへのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルのコピー


Router# copy bootflash:startup-config tftp:
Address or name of remote host []? 172.17.16.81
Destination filename [pe24_asr-1002-confg]? /auto/tftp-users/user/startup-config
!!
3517 bytes copied in 0.122 secs (28828 bytes/sec)

コンフィギュレーション ファイルの管理の詳細については、『Cisco IOS XE Configuration Fundamentals Configuration Guide』の「Managing Configuration Files」のセクションを参照してください。

コアの動的割り当て

Cisco Catalyst 8500L シリーズ プラットフォームでの動的コア割り当てにより、ユーザーはさまざまなサービスや CEF/IPSec のパフォーマンスに CPU コアを柔軟に活用できます。Cisco Catalyst 8500L シリーズ プラットフォームには、12 個の CPU コアが搭載されており、データプレーンからサービスプレーンにコアを柔軟に割り当てることができます。このコア割り当ては、これらのプラットフォームで使用可能なさまざまなサービスのお客様による設定に基づいています。

Cisco IOS XE リリース 17.4 以降は、platform resource { service-plane-heavy | data-plane-heavy } コマンドを使用して、サービスプレーンとデータプレーンの間でコアを調整します。ただし、設定したプロファイルを有効にするには、デバイスを再起動する必要があります。

Router(config)# platform resource { service-plane-heavy | data-plane-heavy }

(注)  


デフォルトでは、デバイス起動時のモードは service-plane-heavy です。


次の show コマンド出力は、データプレーンへの CPU コア割り当てを示しています。

Router# show platform software cpu allocation
CPU alloc information:
 
  Control plane cpu alloc: 0-1,12-13
 
  Data plane cpu alloc: 2-11
 
  Service plane cpu alloc: 0
 
  Template used: CLI-data_plane_heavy
 

(注)  


上記の例で、データプレーンコア割り当ての最大数は 12 です。


次の show コマンド出力は、サービスプレーンへの CPU コア割り当てを示しています。

Router# show platform software cpu allocation

CPU alloc information:
  Control plane cpu alloc: 0-1,12-13
 
  Data plane cpu alloc: 6-11
 
  Service plane cpu alloc: 2-5,14-17
 
  Template used: CLI-service_plane_heavy

show および more コマンド出力のフィルタリング

show および more コマンドの出力を検索およびフィルタリングできます。この機能は、大量の出力を並べ替える必要がある場合や、不要な出力を除外する場合に役立ちます。

この機能を使うには、show または more コマンドに「パイプ」記号(|)を続け、begin include exclude のキーワードのいずれかを入力します。さらに検索またはフィルタリングの内容を正規表現で指定します(大文字と小文字は区別されます)。

show command | {append | begin | exclude | include | redirect | section | tee } regular-expression

この出力は、コンフィギュレーション ファイル内の情報の特定の行に一致します。次に、show interface コマンドに出力修飾子を使用して、「protocol」という表現が現れる行のみを出力する例を示します。


Router# show interface | include protocol
FastEthernet0/0 is up, line protocol is up
Serial4/0 is up, line protocol is up
Serial4/1 is up, line protocol is up
Serial4/2 is administratively down, line protocol is down
Serial4/3 is administratively down, line protocol is down

前面パネルの USB ポートの無効化

手順の概要

  1. enable
  2. configure terminal
  3. platform usb disable
  4. end
  5. write memory

手順の詳細

  コマンドまたはアクション 目的

ステップ 1

enable

例:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

ステップ 2

configure terminal

例:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

platform usb disable

例:

Device # platform usb disable

USB ポートを無効化します。

(注)  

 

前面パネルの USB ポートを再度有効にするには、コマンドの no 形式を使用します(no platform usb disable)。

ステップ 4

end

例:

Device(config-router-af)# end

アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了して、特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

write memory

設定を保存します。

前面パネルの USB ポートの無効化の設定例

例:自律、コントローラ、および vManage モードで前面パネルの USB ポートを無効にする

次の例は、自律、コントローラ、および vManage モードで前面パネルの USB ポートを無効にする設定を示しています。

13RU#sh run | inc usb
platform usb disable
13RU#

前面パネルの USB ポートの無効化の確認

デバイスの USB ポートが無効になっていることを確認するには、次の show コマンドを使用します。

show platform usb status

Router#show platform usb status
USB enabled
Router#

ルータの電源切断

電源モジュールをオフにする前に、シャーシがアース接続されていること、および電源モジュールでソフト シャットダウンが実行されることを確認してください。通常、ソフト シャットダウンを実行しなくても、ルータには悪影響は及びませんが、問題が発生する場合もあります。

ルータの電源を切断する前にソフトシャットダウンを実行するには、reload コマンドを入力して、システムを停止させてから、ROM モニターが実行されるのを待機し、次の手順に進みます。

次の出力では、このプロセスの例を示します。


Router# reload
Proceed with reload? [confirm]
...(Some messages are omitted here)
Initializing Hardware...
Calculating the ROMMON CRC...CRC is correct.

このメッセージを確認してから、電源モジュールのスイッチを OFF の位置にします。

プラットフォームおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポート情報の検索

シスコのソフトウェアには、特定のプラットフォームに対応したソフトウェア イメージで構成されるフィーチャ セットが含まれています。特定のプラットフォームで使用できるフィーチャ セットは、リリースに含まれるシスコ ソフトウェア イメージによって異なります。特定のリリースで使用できるソフトウェア イメージのセットを確認する場合、またはある機能が特定の Cisco IOS XE ソフトウェア イメージで使用可能かどうかを確認するには、Cisco Feature Navigator を使用するか、ソフトウェア リリース ノートを参照してください。

Cisco Feature Navigator の使用

プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームをサポートする Cisco IOS XE のソフトウェア イメージを判別できます。Cisco Feature Navigator には、http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。

Software Advisor の使用

機能が Cisco IOS XE のリリースでサポートされているかどうかを確認するか、その機能のソフトウェアマニュアルを検索する場合、またはルータに取り付けられたハードウェアとの Cisco IOS XE ソフトウェアの最低要件を確認するために、シスコでは、次の URL の Cisco.com で Software Advisor ツールを保守しています。http://www.cisco.com/cgi-bin/Support/CompNav/Index.pl

このツールにアクセスするには、Cisco.com の登録ユーザである必要があります。

ソフトウェア リリース ノートの使用

Cisco IOS XE ソフトウェア リリースには、次の情報が記載されたリリース ノートが含まれています。

  • プラットフォームのサポート情報
  • メモリに関する推奨事項
  • 新機能の情報
  • 全プラットフォームの未解決および解決済みの重大度 1 および 2 の注意事項

リリース ノートには、最新のリリースに固有の情報が記載されています。これらの情報には、以前のリリースに記載済みの機能に関する情報が含まれていないことがあります。以前の機能の情報については、Cisco Feature Navigator を参照してください。