SaaS アプリケーションリストに関する情報
サポートされている最小リリース:Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.8.1a、Cisco vManage リリース 20.8.1
SaaS アプリケーションリスト
Cisco SD-WAN Manager では、Amazon AWS、Box などのクラウドアプリケーションにとってベストパスのトラフィックを決定できるようにするために、Cloud onRamp for SaaS によるモニタリング可能なクラウドアプリケーションを記載したプリセットリストを提供しています。Cisco SD-WAN Manager ではこうしたクラウドアプリケーションはそれぞれ単一のものとして表示されますが、実は密接に関連するアプリケーションがセットとして含まれている可能性のあるリストとなっています。ただし、詳細については Cisco SD-WAN Manager に表示されません。たとえば、Amazon AWS オプションで表示されるリストには、Amazon AWS 機能のアプリケーション トラフィックに絡むアプリケーションが複数記載されたリストがあります。こうしたリストは、SaaS アプリケーションリストと呼ばれています。
Cloud onRamp for SaaS は、SaaS アプリケーションリストごとに、プローブエンドポイントと呼ばれる単一のアプリケーションサーバーをプローブして、リストにあるアプリケーションのネットワークトラフィックにとってのベストパスを決定します。
NBAR
SaaS アプリケーションリスト内の各クラウドアプリケーションは、シスコ ネットワークベース アプリケーション認識(NBAR)によって定義されたアプリケーションになっています。NBAR とは、トラフィックを生成したネットワーク アプリケーションに従ってネットワークトラフィックを識別するテクノロジーのことです。インストールされたプロトコルパックに基づき、NBAR は、識別できるアプリケーションの標準セットに合わせて動作します(「Protocol Pack」を参照)。アプリケーションは標準セットの他に、カスタムアプリケーションを定義して(「Define Custom Applications」を参照)、NBAR が識別できるアプリケーションの範囲を拡張することも可能です。
ユーザー定義の SaaS アプリケーションリスト
ユーザー定義の SaaS アプリケーションリストは、関連アプリケーションを 1 つ以上含めて作成できます。アプリケーションは、インストールされたプロトコルパックを使用して NBAR が識別する標準アプリケーション、またはカスタムアプリケーションとなります。
SaaS アプリケーションリストごとに、アプリケーションサーバーをプローブエンドポイントとして指定します。Cloud onRamp for SaaS は、このサーバーをプローブして、SaaS アプリケーションリスト内のアプリケーションによって生成されるトラフィックに使用するベストパスを決定します。
ユーザー定義の SaaS アプリケーションリストについては、モニタリング可能な SaaS アプリケーションの定義済みセットを処理するのと同じ方法で処理します。ユーザー定義リストを有効にすると、アプリケーションサーバーへのベストパスをプローブし、ベストパスを使用するように、リストにあるアプリケーションのアプリケーション トラフィックをルーティングします。
(注) |
ユーザー定義のカスタムアプリケーションとは対照的に、ユーザー定義の SaaS アプリケーションリストは、ポリシー作成時に一致するオプションとして表示されません。(『Cisco SD-WAN Policies Configuration Guide』を参照)。 |
SaaS アプリケーションリストの利点
ユーザー定義の SaaS アプリケーションリストにより、Cloud onRamp for SaaS の範囲が拡張され、追加のクラウドアプリケーションが含まれるようになります。アプリケーションリストは、Cloud onRamp for SaaS の利点を、組織にとって特に関心のあるクラウドアプリケーションに拡張します。