Amazon GovCloud（米国）の統合

簡素化と一貫性を実現するために、Cisco SD-WAN ソリューションは Cisco Catalyst SD-WAN としてブランド名が変更されました。さらに、Cisco IOS XE SD-WAN リリース 17.12.1a および Cisco Catalyst SD-WAN リリース 20.12.1 以降、次のコンポーネントの変更が適用されます。Cisco vManage から Cisco Catalyst SD-WAN Manager への変更、Cisco vAnalytics から Cisco Catalyst SD-WAN Analytics への変更、Cisco vBond から Cisco Catalyst SD-WAN Validator への変更、Cisco vSmart から Cisco Catalyst SD-WAN コントローラへの変更、および Cisco コントローラから Cisco Catalyst SD-WAN 制御コンポーネントへの変更。すべてのコンポーネントブランド名変更の包括的なリストについては、最新のリリースノートを参照してください。新しい名前への移行時は、ソフトウェア製品のユーザーインターフェイス更新への段階的なアプローチにより、一連のドキュメントにある程度の不一致が含まれる可能性があります。

表 1. 機能の履歴

機能名

リリース情報

説明

Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud での AWS GovCloud（米国）のサポート

Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a

Cisco vManage リリース 20.9.1

Amazon Web Services（AWS）GovCloud（US）と Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud を統合することで、米国政府とその取引先の Federal Risk and Authorization Management Program（FedRAMP）の要件を満たす分離されたクラウドに、非常に機密性の高いワークロードを保存することができます。

Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud との AWS 統合で使用できる機能と同じ機能が、Amazon GovCloud（米国）でも使用できます。AWS Transit Gateway を使用して、ブランチデバイスを AWS GovCloud（米国）に接続します。

AWS GovCloud（米国）統合に関する情報

サポートされている最小リリース：Cisco IOS XE Catalyst SD-WAN リリース 17.9.1a、Cisco vManage リリース 20.9.1

Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud は、AWS GovCloud（米国）のサポートを拡張し、非常に機密性の高いワークロードを AWS GovCloud（米国）で保存および管理できるようにします。

次に、AWS GovCloud（米国）に保存できる非常に機密性の高いワークロードの例を示します。

  • コントローラの未分類情報（CUI）

  • 個人識別情報（PII）

  • 機密性の高い患者の医療記録

  • 財務データ

  • 法執行データ

  • データのエクスポート

Transit Gateway Network Manager（TGNM）のサポートを除き、AWS 統合で使用できるのと同じ機能とワークフローを AWS GovCloud（米国）統合でも使用できます。


（注）  
TGNM は AWS でサポートされていますが、TGNM は AWS GovCloud（米国）ではサポートされていません。

トランジットゲートウェイは、仮想プライベートクラウド（VPC）とオンプレミスネットワークを相互接続するために使用できるネットワーク トランジット ハブです。VPC または VPN 接続をトランジットゲートウェイに接続できます。トランジットゲートウェイは、VPC および VPN 接続の間を流れるトラフィックの仮想ルータとして機能します。トランジットゲートウェイは、VPC と VPN を相互接続する方法を提供します。

Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud は、AWS Transit Gateway を使用して、ブランチデバイスを AWS GovCloud（米国）に接続します。Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud の構成ウィザードは、AWS GovCloud（米国）アカウントへのトランジットゲートウェイの起動を自動化し、オーバーレイネットワーク内で、AWS GovCloud（米国）アプリケーションとブランチのユーザーとの間の接続を自動化します。

AWS GovCloud の詳細については、AWS GovCloud（米国）のドキュメントを参照してください。

Cisco SD-WAN Manager を使用して AWS GovCloud（米国）での Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud を設定します。

AWS GovCloud（米国）統合の利点

  • 米国政府とその取引先の FedRAMP 要件を満たす、AWS GovCloud（米国）の機密データワークロードを移動および保存できます

  • AWS 統合と同じ機能とワークフローをサポートしています

  • データセンターからクラウドへのセキュアな Cisco Catalyst SD-WAN トンネルを使用した高度なルーティング機能とパス選択をサポートしています

  • データセンターと AWS GovCloud（米国）間のテレメトリデータの交換をサポートしています

AWS GovCloud（米国）でサポートされるデバイス

サポートされるプラットフォーム

AWS GovCloud（米国）でサポートされるプラットフォームの詳細については、「Overview of AWS Integration」を参照してください。

AWS GovCloud（米国）でサポートされるインスタンス

  • c5.large

  • c5.xlarge

  • c5.2xlarge

  • c5.9xlarge

  • c5n.large

  • c5n.xlarge

  • c5n.2xlarge

  • c5n.4xlarge

  • c5n.9xlarge

  • c5n.18xlarge

  • t3.medium


（注）  

AWS と AWS GovCloud（米国）のインスタンスサイズは同じです。

AWS GovCloud（米国）統合の前提条件

  • AWS GovCloud（米国）クラウドアカウントが必要です。


    （注）  

    AWS GovCloud（米国）アカウントは、AWS アカウントとは異なります。

  • AWS GovCloud（米国）マーケットプレイスのサブスクリプションが必要です。

  • 新しいアカウントを作成するために自由に使用できる 2 つの Cisco SD-WAN Manager クラウドルータライセンスが必要です。

AWS GovCloud（米国）統合の制約事項

  • AWS GovCloud（米国）の TGNM はサポートされていません。

AWS GovCloud（米国）統合のユースケース

Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud と AWS GovCloud（米国）を使用すると、米国政府とその取引先の FedRAMP 要件を満たす分離されたクラウドにコンプライアンス ワークロードを移動および保存できます。

次に、AWS GovCloud（米国）に保存できる機密データの例を示します。

  • コントローラの未分類情報（CUI）

  • 個人識別情報（PII）

  • 機密性の高い患者の医療記録

  • 財務データ

  • 法執行データ

  • データのエクスポート

AWS GovCloud（米国）の設定

AWS GovCloud（米国）を設定するためのワークフローは、AWS を使用した Cisco Catalyst SD-WAN Cloud OnRamp for Multicloud を設定するためのワークフローと同じです。

  1. AWS GovCloud（米国）クラウドアカウントを作成します。

    AWS GovCloud（米国）アカウントの作成の詳細については、「Create AWS Cloud Account」を参照してください。

  2. クラウド トランジット ゲートウェイのグローバル設定を構成します。

    クラウド トランジット ゲートウェイのグローバル設定の構成の詳細については、「Configure Cloud Global Settings」を参照してください。

  3. AWS GovCloud（米国）リージョン全体のすべてのアカウントのホスト仮想プライベートクラウド（VPC）を検出します。

    AWS のホスト VPN の検出の詳細については、「Discover Host Private Networks」を参照してください。

  4. クラウドゲートウェイを作成します。

    クラウドゲートウェイの作成の詳細については、「Create Cloud Gateway」を参照してください。

  5. クラウドゲートウェイにサイトをアタッチします。

    クラウドゲートウェイへのサイトのアタッチの詳細については、「Configure Site Attachment」を参照してください。

  6. Cisco Catalyst SD-WAN VPN と VPC 間の接続を有効にします。

    Cisco Catalyst SD-WAN VPN と VPC 間の接続の有効化の詳細については、「Intent Management - Connectivity」を参照してください。

  7. 異なる AWS GovCloud（米国）リージョンのトランジットゲートウェイ間のピア接続を有効にします。

    異なる AWS GovCloud（米国）リージョン内のトランジットゲートウェイ間のピア接続の有効化の詳細については、「Transit Gateway Peering」を参照してください。

  8. 監査を実施し、Cisco SD-WAN Manager インテントとクラウドで実現された内容の間の乖離または不一致を特定します。

    監査管理レビューの実施の詳細については、「Audit Management」を参照してください。