この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco 1941 および Cisco 1941W サービス統合型ルータの設置に必要な設置環境の条件および機器について説明します。具体的な内容は、次のとおりです。
• 「安全上の注意」
• 「サイト ログ」
(注) このマニュアルに記載される警告の翻訳を確認するには、ルータに付属の『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco 1900 Series Routers』を参照してください。
• 設置の作業中および作業後は、シャーシ周辺を常に清潔にしておいてください。
• シャーシ カバーを取り外す場合は、安全な場所に保管してください。
• 工具およびシャーシ コンポーネントが通行の妨げにならないようにしてください。
• シャーシに引っ掛かるような衣服は着用しないでください。ネクタイやスカーフは固定し、袖はまくり上げてください。
• 眼を傷つける可能性がある場合は、作業時に保護眼鏡を着用してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
警告 設置手順を読んでから、システムを電源に接続してください。ステートメント 1004
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への Electromagnetic Interference(EMI; 電磁波干渉)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つこと、という 3 つの重要な役割があります。必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。ステートメント 1029
警告 けがまたはシャーシの破損を防ぐために、モジュール(電源装置、ファン、またはカードなど)のハンドルを持ってシャーシを持ち上げたり、傾けたりすることは絶対に避けてください。これらのハンドルは、シャーシの重さを支えるようには設計されていません。ステートメント 1032
警告 この製品を廃棄処分する際には、各国の法律または規制に従って取り扱ってください。ステートメント 1040
警告 雷が発生しているときには、システムに手を加えたり、ケーブルの接続や取り外しを行ったりしないでください。ステートメント 1001
警告 設置手順を読んでから、システムを電源に接続してください。ステートメント 1004
警告 装置を設置または交換するときには、必ずアースを最初に接続し、最後に取り外します。ステートメント 1046
• 作業を行う室内の緊急電源遮断スイッチの位置を確認しておいてください。電気事故が発生した場合、ただちに電源を切ることができます。
• 次の作業を行う場合は、事前にすべての電源を切断してください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや擦り切れた電源コードがないか、保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• ルータの内部電源装置の格納ラックは決して開かないでください。
– 可能であれば、医療援助を求めるために誰か別の人を呼んでもらうようにしてください。それができない場合は、負傷者の状況を見極めてから救援を要請してください。
– 負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
さらに、電源から切断されていても、電話回線または他のネットワーク配線に接続されている装置を扱う場合には、次の注意事項に従ってください。
• 雷が発生しているときには、電話線の接続を行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、湿気の多い場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には、触れないでください。
Electrostatic Discharge(ESD; 静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊は電子プリント回路カードの取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。モジュールの取り付けおよび取り外しを行うときは、静電破壊を防止するため、次の指示に従ってください。
• ルータのシャーシがアースに接続されていることを確認してください。
• 静電気防止用リスト ストラップは、必ず肌に密着させて着用してください。シャーシ フレームの塗装されていない面にクリップを取り付けて、不要な静電気を安全にアースしてください。静電破壊や感電を防止するには、リスト ストラップとコードを正しく取り付ける必要があります。
• リスト ストラップがない場合は、シャーシの金属部分に触れることによって、自分の静電気を逃がしてください。
ここでは、ルータの安全な設置と稼動に必要な設置環境の条件について説明します。設置場所での準備が適切に行われていることを確認してから、設置を始めてください。既存の装置がシャットダウンしたり、エラーの発生頻度が極端に多い場合には、ここで説明する情報が、障害の原因の特定や今後発生する可能性のある問題の防止にも役立ちます。
設置場所の電源を調べ、「クリーン」な電力(スパイクやノイズのない電力)が供給されていることを確認してください。必要に応じて、電力調整器を取り付けてください。
警告 この装置は、TN および IT 電源システムに接続するように設計されています。ステートメント 1007
• 110 V での動作または 220 V での動作のいずれかを自動選択する。
• すべての電源装置には、1.8 m(6 フィート)の電源コードが付いている(電源コード付近のラベルに装置の正しい電圧、周波数、電流引き込み、および消費電力が記載されています)。
Cisco 1941 ルータは、卓上またはラックに設置したり、壁面に取り付けたりするように設計されています。
ルータの設置場所は、適切な動作を行うための非常に重要な考慮事項となります。複数の装置を近づけて設置したり、換気が不十分であったり、手の届かないパネルがあったりすると、誤操作やシャットダウンの原因となり、メンテナンスも困難になります。ルータの前面パネルおよび背面パネルの両方に手が届くよう計画してください。
設置場所のレイアウトや装置の配置を決めるときは、「設置場所の構成」に記載されている注意事項に従い、装置の故障を防ぎ、環境によって引き起こされるシャットダウンを減少させてください。現時点で既存の装置がシャットダウンしたり、エラーの発生頻度が極端に多い場合には、この注意事項が、障害の原因の特定や今後発生する可能性のある問題の防止に役立ちます。
次の注意事項は、ルータの動作環境を適切にし、環境条件による装置の障害を防止するのに役立ちます。
• ルータが稼動する室内が十分に空気循環されていることを確認します。電気機器は放熱します。十分に空気循環されていないと、室内の温度が高くなり、機器を許容動作温度に冷却できなくなる場合があります。「シャーシの内の空気の流れを示す図」を参照してください。
• 必ず「静電破壊の防止」に記載されている静電破壊防止手順に従って、装置への損傷を防いでください。静電破壊は、装置の故障または間欠的な障害の原因になります。
• シャーシ カバーおよびモジュール背面パネルが固定されていることを確認してください。すべての未使用のインターフェイス カード スロットにはフィラー パネルを取り付ける必要があります。シャーシは、特殊設計の冷却スロットを通して、内部に冷気が送り込まれるように設計されています。シャーシが開いていると、空気が漏れ、内部コンポーネントの空気の流れが妨げられたり削減されたりします。
ワイヤレス通信は、電波の伝播に依存します。多くの環境要因が電波に影響を及ぼします。『Cisco Multiband Swivel-Mount Dipole Antenna』の「Installation Notes」には、電波に影響を及ぼす要因について記載されています。ルータの設置場所を決定する前に、これらの要因を確認することが推奨されます。
http://www.cisco.com/en/US/docs/routers/access/wireless/hardware/notes/antdip.html#wp1009743
ワイヤレス ルータで使用されるアンテナのタイプと設置場所が、ルータへのワイヤレス接続の品質に大きく影響します。Cisco 1900 シリーズ ルータでは、3 つの異なるタイプのアンテナを使用できます。ルータの背面パネルに取り付けるスイベルマウント ダイポール アンテナ、壁面マウント アンテナ、および天井マウント アンテナです。
アンテナおよびその最適な利用方法に関する詳細については、次のマニュアルを参照してください。
• 『Cisco Multiband Swivel-Mount Dipole Antenna』
• 『Cisco Multiband Diversity Omnidirectional Ceiling-Mount Antenna』
このインストレーション チェックリストのサンプルは、新しいルータを取り付ける際の項目と手順を示したものです。このチェックリストをコピーして、完了したら各項目に印を付けてください。各ルータのチェックリストのコピーは、サイト ログに添付してください(「サイト ログ」を参照)。
サイト ログは、ルータに関するすべての作業の記録です。ルータの作業者全員がすぐに参照できるように、サイト ログはシャーシのそばに保管してください。ルータの設置およびメンテナンス作業の確認には、インストレーション チェックリストを使用してください。サイト ログには、次のような内容を記録します。
• 設置の進行状況:インストレーション チェックリストのコピーをサイト ログに添付します。各作業の完了時に関連情報を記録します。
• アップグレードおよびメンテナンス作業:サイト ログを、ルータのメンテナンスおよび拡張履歴として使用します。サイト ログには、次のようなイベントを記録します。
設置準備が完了するまでは、ルータを開梱しないでください。最終的な設置場所の準備ができるまで時間がかかるときは、損傷を防止するために、シャーシを梱包した状態で保管しておいてください。ルータを設置する準備が完了したら、開梱します。
ルータ、ケーブル、マニュアル類、およびオプションで発注した機器は、複数の梱包パッケージで出荷されることがあります。
すべての部品について、配送による損傷がないかどうかを確認します。損傷が見つかった場合、またはルータの設置や設定に問題がある場合には、製品を購入された代理店に連絡してください。保証、保守、およびサポート情報は、ルータに付属のクイック スタート ガイドを参照してください。
ルータおよびコンポーネントの設置やアップグレードには、次の工具および機器が必要です。
• No.2 プラス ドライバ、およびマイナス ドライバ(CompactFlash カバーの取り外し用):小型 3/16 インチ(0.48 cm)および中型 1/4 インチ(0.63 cm)
• ルータのシャーシをアース接続するための AWG 14 のワイヤ
さらに、使用するモジュールのタイプに応じて、ポートを外部ネットワークに接続するため、次の機器が必要になることがあります。
• Wide-Area Network(WAN; ワイドエリア ネットワーク)ポートおよび Local-Area Network(LAN; ローカルエリア ネットワーク)ポートへの接続ケーブル(構成により異なる)
(注) ケーブル仕様の詳細については、Cisco.com で提供されているオンライン ドキュメント『Cisco Modular Access Router Cable Specifications』を参照してください。
• イーサネット(LAN)ポート接続用ネットワーク インターフェイス カード付きイーサネット ハブまたは PC
• 9600 ボー、8 データビット、パリティなし、1 ストップ ビットに設定されているコンソール端末(ASCII 端末または端末エミュレーション ソフトウェアを実行している PC)
• リモート管理アクセス用の AUX ポートに接続するためのモデム
• シリアル インターフェイスに応じた適切な Data Service Unit(DSU; データ サービス ユニット)または Channel Service Unit/Data Service Unit(CSU/DSU; チャネル サービス ユニット/データ サービス ユニット)
• CSU が内蔵されていない CT1/PRI モジュール向けの外部 CSU
• ISDN BRI S/T インターフェイス対応の Network Termination 1(NT1; ネットワーク終端 1)装置(サービス プロバイダーから提供されていない場合)