この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
このマニュアルでは、ルータの起動方法および初期設定の実行方法について次の各セクションで説明します。
• 「ルータの起動」
警告 ブランクの前面プレートおよびカバー パネルには、シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への Electromagnetic Interference(EMI; 電磁波干渉)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことという 3 つの重要な機能があります。必ずすべてのカード、前面プレート、前面カバー、および背面カバーをスロットに正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。ステートメント 1029
• 「起動手順」
• 電源コードおよびインターフェイス ケーブルが接続されている。
• 外付け CompactFlash メモリ カードがスロットに正しく装着されている。取り付け手順については、オンライン ドキュメントの 「Cisco 1900 シリーズ ルータにおける CompactFlash メモリ カードの取り付けおよび取り外し」 を参照してください。
• 端末エミュレーション プログラム(HyperTerminal または同等のもの)を搭載した PC がコンソール ポートに接続されており、9600 ボー、8 データ ビット、1 ストップ ビット、パリティなし、およびフロー制御「なし」として設定されている。
シスコのルータを起動するには、次の手順に従ってルータが初期化およびセルフテストを完了したことを確認します。手順を完了すると、ルータを設定する準備が整います。
ルータの起動時に問題が発生した場合は、Cisco.com でルータのトラブルシューティングに関するページを参照してください。
ROM モニタおよびブートストラップ プログラムについては、ルータのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの『 Using the ROM Monitor 』を参照してください。コンフィギュレーション レジスタについては、ルータのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの『 Changing the Configuration Register Settings 』を参照してください。
(注) 起動シーケンスを表示するには、シスコ ルータを起動する前に、ルータにコンソールを接続しておく必要があります。
ステップ 1 「起動チェックリスト」に記載されているように、PC が起動し、接続されていることを確認します。
• シャーシ前面の SYS OK LED がグリーンの点滅を開始します。
• コンソール ウィンドウに起動メッセージが表示されます。起動メッセージが終了すると、SYS LED がグリーンに点灯します。
(注) 設置環境によっては、シャーシ背面および搭載されているモジュールの LED の一部が点灯します。
起動プロセスで問題が発生した場合は、Cisco.com で提供されている『Troubleshooting Cisco 3900 Series, 2900 Series, and 1900 Series ISRs』を参照してください。
ステップ 3 次のいずれかのツールを使用して初期設定を行います。
• 「Cisco Configuration Professional Express」
(注) Cisco Configuration Professional Express には Web ベースのグラフィカルユーザ インターフェイスが用意されているので、このツールを使用して初期設定を行うことが推奨されます。「Cisco Configuration Professional Express」を参照してください。
Cisco Setup コマンド機能では、設定ダイアログを使用してルータの初期設定を行うことができます。次のメッセージが表示された場合、ルータは起動が完了しており、setup コマンド機能を使用して、初期設定を行うことができます。
Cisco Setup コマンド機能に従うには、「ルータにおける初期設定の実行」を参照してください。
(注) システム設定ダイアログのメッセージが表示されない場合、デフォルトのコンフィギュレーション ファイルが出荷前にルータにインストール済みです。ルータを設定するには、「Cisco Configuration Professional Express の使い方」を参照してください。
Cisco Configuration Professional Express
Web ベースのアプリケーションである Cisco Configuration Professional Express を使用してルータの初期設定を行います。詳細な手順については、Cisco.com で提供されている『 Cisco Configuration Professional Express User Guide 』を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/docs/net_mgmt/cisco_configuration_professional_express/version1_1/online_help/CCPE11.pdf
インターフェイス番号およびポート番号については、「インターフェイス番号」を参照してください。
Cisco Command Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)では、ルータの初期設定を手動で行うことができます。次のメッセージが表示された場合、ルータは起動が完了しており、CLI を使用して、初期設定を行うことができます。CLI を使用してルータを設定する方法については、「Cisco CLI を使用した手動設定」を参照してください。
(注) rommon 1>
プロンプトが表示された場合、システムは ROM モニタ モードで起動しています。ROM モニタについては、『Using the ROM Monitor』を参照してください。
表 6-1 に記載されている前面パネル LED インジケータは、起動時に役立つ電源、アクティビティ、およびステータス情報を提供します。
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オン:無線は接続済み、SSID1 は設定済み、信号は送信され、クライアントは関連付けられていますが、データを受信していないか、送信していません。 |
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オン:無線は接続済み、SSID は設定済み、信号は送信され、クライアントは関連付けられていますが、データを受信していないか、送信していません。 |
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点滅:イーサネット リンクはアップ状態です。データを受信または送信しています。 オン:イーサネット リンクはアップ状態です。ワイヤレス アクセス ポイントは、Lightweight AP Protocol(LWAPP; Lightweight AP プロトコル)コントローラと通信しています。点滅:イーサネット リンクはアップ状態です。ワイヤレス アクセス ポイントは、LWAPP コントローラと通信していません。 |
• 「Cisco Configuration Professional Express の使い方」
setup コマンド機能では、ルータを迅速に設定するために必要な情報の入力が求められます。この機能では、LAN および WAN インターフェイスを含む初期設定を順に行います。setup コマンド機能の一般情報については、次のマニュアルを参照してください。
『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Configuration Guide , Release 12.4』の「Part 2: Cisco IOS User Interfaces:Using AutoInstall and Setup」
http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/fundamentals/configuration/guide/12_4/cf_12_4_book.html
ここでは、ルータのホスト名とパスワードを設定し、管理ネットワークと通信するためのインターフェイスを設定する方法について説明します。
(注) 表示されるメッセージは、使用するルータ モデル、搭載されているインターフェイス モジュール、およびソフトウェア イメージによって異なります。次の例およびユーザ入力(太字フォント)は、例題としてだけ表示されています。
(注) setup コマンド機能の使用中に間違えた場合は、setup コマンド機能をいったん終了してから、もう一度実行できます。Ctrl キーを押した状態で C キーを押し、イネーブル EXEC モード(Router#)で setup コマンドを入力します。
ステップ 1 次のいずれかの方法を使用して、setup コマンド機能を開始します。
• Cisco IOS CLI から、イネーブル EXEC モードで setup コマンドを入力する。
Setup Configuration Utility が起動しました。
setup コマンド機能のプロンプトは、使用するルータ モデル、搭載されているインターフェイス モジュール、およびソフトウェア イメージによって異なります。次の手順およびユーザ入力(太字フォント)は、例題としてだけ表示されています。
(注) setup コマンド機能の使用中に間違えた場合は、setup コマンド機能をいったん終了してから、もう一度実行できます。Ctrl キーを押した状態で C キーを押し、イネーブル EXEC モード(Router#)で setup コマンドを入力します。setup コマンド機能の使い方については、次の URL で『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference, Release 12.2T』の「The Setup Command」の章を参照してください。http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_2t/fun/command/reference/122tfr.html
ステップ 2 setup コマンド機能の使用を続ける場合は、 yes を入力します。
ステップ 3 管理の基本設定では、十分な接続だけが設定されます。
ステップ 4 ルータのホスト名(例では myrouter)を入力します。
ステップ 5 イネーブル シークレット パスワードを入力します。このパスワードは(安全性向上のために)暗号化されるので、設定を表示しても見ることはできません。
ステップ 6 イネーブル シークレット パスワードとは異なるイネーブル パスワードを入力します。このパスワードは暗号化 されない ので(安全性が低い)、設定を表示すると見ることができます。
ステップ 7 仮想端末パスワードを入力します。このパスワードによって、コンソール ポート以外のポートからルータへの不正アクセスを防止します。
ステップ 8 使用するネットワークに基づいて、次のプロンプトに応答します。
(注) インターフェイスの要約には、ルータ モデル、および搭載されているモジュールとインターフェイス カードによって異なる、インターフェイス番号が含まれます。
ステップ 9 管理ネットワークにルータを接続するために使用できるインターフェイスを 1 つ選択します。
ステップ 10 使用するネットワークに基づいて、次のプロンプトに応答します。
次のコンフィギュレーション コマンド スクリプトが作成されます。
ステップ 11 次のプロンプトに応答します。初期設定を保存する場合は、[2] を選択します。
Cisco Setup の使用時に、この機能で求められる情報をすべて入力すると、最終設定が表示されます。ルータ設定を完了するには、次の手順に従います。
• no と応答すると、入力した設定情報は保存 されず 、ルータのイネーブル プロンプト(Router#)に戻ります。setup と入力して、システム設定ダイアログに戻ります。
• yes と応答すると、設定が保存され、ユーザ EXEC プロンプト(Router>)に戻ります。
ステップ 2 画面にメッセージが表示されなくなったら、 Return キーを押して Router> プロンプトをアクティブにします。
(注) 次のメッセージが表示された場合、ポートに接続されているネットワーク上で他のルータが検出されないことを意味します。
ステップ 3 Router> プロンプトは、ユーザがコマンドライン インターフェイス(CLI)にいて、ルータの初期設定を完了したところであることを示します。しかしながら、これは完全な設定では ありません 。この時点では、次の 2 つの選択肢があります。
• setup コマンド機能を再実行して、別の設定を作成する。
• 既存の設定を変更する、または CLI を使用して追加機能を設定する。
Web ベースのアプリケーションである Cisco Configuration Professional Express を使用してルータの初期設定を行います。詳細な手順については、Cisco.com で提供されている『 Cisco Configuration Professional Express User Guide 』を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/docs/net_mgmt/cisco_configuration_professional_express/version1_1/online_help/CCPE11.pdf
インターフェイス番号およびポート番号については、「インターフェイス番号」を参照してください。
ここでは、コマンドライン インターフェイス(CLI)にアクセスして、ルータで初期設定を行う方法について説明します。
システム設定ダイアログのメッセージが表示されない場合、デフォルトのコンフィギュレーション ファイルが出荷前にルータにインストール済みです。ルータを設定するには、 「Cisco Configuration Professional Express の使い方」 を参照してください。
インターフェイス番号およびポート番号については、「インターフェイス番号」を参照してください。
ステップ 1 ルータにシステム メッセージが表示されたら、次の応答を入力します。
ステップ 2 Return キーを押して、自動インストールを終了し、手動設定を続けます。
複数のメッセージが表示されたあと、次のような行が最後に表示されます。
ステップ 3 Return キーを押して、 Router>
プロンプトをアクティブにします。
ステップ 4 enable と入力して、イネーブル EXEC モードを開始します。
• 「ルータのホスト名の設定」(任意)
• 「イネーブル パスワードとイネーブル シークレット パスワードの設定」(必須)
• 「コンソールのアイドル イネーブル EXEC タイムアウトの設定」(任意)
• 「ギガビット イーサネット インターフェイスの設定」(必須)
• 「デフォルト ルートまたはラスト リゾート ゲートウェイの指定」(必須)
• 「IP ルーティングと IP プロトコルの計算」(必須)
• 「リモート コンソール アクセス用の仮想端末回線の設定」(必須)
• 「補助回線の設定」(任意)
• 「ネットワーク接続の確認」(必須)
• 「ルータ コンフィギュレーションの保存」(必須)
ホスト名は、CLI プロンプトおよびデフォルトのコンフィギュレーション ファイル名に使用されます。ルータのホスト名を設定しないと、出荷時に割り当てられたデフォルトのホスト名「Router」が使用されます。
ホスト名では、大文字小文字の区別は維持されません。多くのインターネット ソフトウェア アプリケーションでは、大文字と小文字は同一として処理されます。通常どおり名前を大文字化するのが適切と思うかも知れませんが、規定では、コンピュータ名はすべて小文字で表示されるように定められています。詳細については、RFC 1178『 Choosing a Name for Your Computer 』を参照してください。
ホスト名は、Advanced Research Projects Agency Network(ARPANET; 高等研究計画局)のホスト名に関する規則にも従う必要があります。名前の先頭は文字、末尾は文字または数字にする必要があります。また、名前の先頭と末尾以外には、文字、数字、およびハイフンだけを設定する必要があります。名前は、63 文字以内にする必要があります。詳細については、RFC 1035『 Domain Names--Implementation and Specification 』を参照してください。
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特にネットワークを通過する、または Trivial File Transfer Protocol(TFTP; 簡易ファイル転送プロトコル)サーバに保存されるパスワードにより強力なセキュリティを設定するには、 enable password コマンドまたは enable secret コマンドのいずれかを使用できます。どちらのコマンドも、同じ結果をもたらします。つまり、イネーブル EXEC(イネーブル)モードへのアクセスに入力が必要な、暗号化されたパスワードを設定できます。
enable secret コマンドは改良された暗号化アルゴリズムを使用するので、このコマンドを使用することが推奨されます。 enable password コマンドは、Cisco IOS ソフトウェアの古いイメージを使用する場合、または enable secret コマンドを認識しない古いブート ROM を起動する場合に使用します。
詳細については、『 Cisco IOS Security Configuration Guide 』の「Configuring Passwords and Privileges」を参照してください。『 Cisco IOS Password Encryption Facts 』テクニカル ノートおよび『 Improving Security on Cisco Routers 』テクニカル ノートも参照してください。
enable secret コマンドを設定すると、このコマンドが enable password コマンドよりも優先されます。これら 2 つのコマンドは同時には機能できません。
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(任意)ローカル パスワードを設定して、さまざまなイネーブル レベルへのアクセスを制御します。 • この手順は、Cisco IOS ソフトウェアの古いイメージを起動する場合、または enable secret コマンドを認識しない古いブート ROM を起動する場合だけ実行することが推奨されます。 |
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enable password コマンドよりも強力なセキュリティを指定します。 • ステップ 3 で入力したパスワードと同じものは使用しないでください。 |
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ここでは、コンソール回線のアイドル イネーブル EXEC タイムアウトの設定方法について説明します。デフォルトでは、イネーブル EXEC コマンド インタープリタは、タイム アウトになるまでに 10 分間待機してユーザ入力を検出します。
コンソール回線を設定すると、使用する端末の通信パラメータの設定、自動ボー接続の指定、および端末動作パラメータの設定も行うことができます。コンソール回線の詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide 』を参照してください。特に、「Configuring Operating Characteristics for Terminals」および「Troubleshooting and Fault Management」を参照してください。
次の例では、コンソールのアイドル イネーブル EXEC タイムアウトを 2 分 30 秒に設定する方法を示します。
次の例では、コンソールのアイドル イネーブル EXEC タイムアウトを 10 秒に設定する方法を示します。
ここでは、ルータのイーサネット インターフェイスに IP アドレスおよびインターフェイスの記述を割り当てる方法について説明します。
ギガビット イーサネット インターフェイスに関する設定情報の詳細については、次の URL で『 Cisco IOS Interface and Hardware Component Configuration Guide 』の「Configuring LAN Interfaces」を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_2/interface/configuration/guide/icflanin.html
show ip interface brief コマンドの出力例
ここでは、IP ルーティングをイネーブルにして、デフォルト ルートを指定する方法について説明します。その他のデフォルト ルートの指定方法については、『 Configuring a Gateway of Last Resort Using IP Commands 』テクニカル ノートを参照してください。
Cisco IOS ソフトウェアは、パケットに適切なルートが他にない場合や宛先がネットワークに接続されていない場合に、ラスト リゾート ゲートウェイ(ルータ)を使用します。ここでは、デフォルト ルート(ラスト リゾート ゲートウェイ計算の候補ルート)としてネットワークを選択する方法について説明します。ルーティング プロトコルがデフォルト ルート情報を伝播する方法はプロトコルによってさまざまです。
IP ルーティングおよび IP ルーティング プロトコルに関する設定情報の詳細については、次の URL の Cisco.com で提供される『 Cisco IOS IP Routing Protocols Configuration Guide, Release 12.4T 』を参照してください 。 http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/iproute/configuration/guide/12_4t/irp_12_4t_book.html
Inegrated Routing and Bridging(IRB)を設定して、ルータがルーティングとブリッジングを同時に行うことができます。ルータは、ルーティングがイネーブルかどうかに関係なく、ネットワーク上で IP ホストとして機能します。IRB の詳細については、次の URL の Cisco.com を参照してください。 http://www.cisco.com/en/US/tech/tk389/tk815/tk855/tsd_technology_support_sub-protocol_home.html
Cisco IOS ソフトウェアでは、IP ルーティングは自動的にイネーブルになります。IP ルーティングが設定されている場合、システムは、設定されたデフォルト ルートを含む、設定されたまたは学習されたルートを使用してパケットを転送します。
(注) このタスク セクションは、IP ルーティングがディセーブルの場合には該当しません。IP ルーティングがディセーブルの場合にデフォルト ルートを指定するには、Cisco.com で提供されている『Configuring a Gateway of Last Resort Using IP Commands』テクニカル ノートを参照してください。
ルータは、他のすべてのネットワークへのルートを判別できない場合があります。完全なルーティング機能を提供するには、通常、一部のルータをスマート ルータとして使用し、残りのルータのデフォルト ルートをスマート ルータ宛に指定します (スマート ルータには、インターネットワーク全体のルーティング テーブル情報が格納されます)。これらのデフォルト ルートはダイナミックに転送できるか、ルータごとに設定できます。
ほとんどのダイナミックな内部ルーティング プロトコルには、スマート ルータを使用してダイナミックなデフォルト情報を生成し、他のルータに転送するメカニズムがあります。
指定されたデフォルト ネットワークに直接接続されたインターフェイスがルータに存在する場合は、そのルータ上で動作するダイナミック ルーティング プロトコルによってデフォルト ルートが生成または提供されます。RIP の場合、疑似ネットワーク 0.0.0.0 がアドバタイズされます。IGRP の場合は、ネットワーク自体がアドバタイズされ、外部ルートとしてフラグが付けられます。
ネットワークのデフォルトを生成しているルータには、そのルータ自身のデフォルト ルートも指定する必要があります。ルータが自身のデフォルト ルートを生成できる方法の 1 つは、適切な装置を経由してネットワーク 0.0.0.0 に至るスタティック ルートを指定することです。
デフォルト情報がダイナミック ルーティング プロトコルを使用して転送される場合、追加設定は不要です。システムによってルーティング テーブルが定期的にスキャンされ、最適なデフォルト ネットワークがデフォルト ルートとして選択されます。RIP の場合、ネットワーク 0.0.0.0 以外の選択肢はありません。IGRP の場合は、システム デフォルトの候補となり得るネットワークが複数存在することがあります。Cisco IOS ソフトウェアは、管理ディスタンスとメトリック情報の両方を使用してデフォルト ルート(ラスト リゾート ゲートウェイ)を決定します。選択されたデフォルト ルートは、 show ip route EXEC コマンドのラスト リゾート ゲートウェイに表示されます。
ダイナミック デフォルト情報がソフトウェアに渡されていない場合、 ip default-network グローバル コンフィギュレーション コマンドでデフォルト ルートの候補が指定されます。この場合、 ip default-network コマンドは、接続されていないネットワークを引数として使用します。任意のソース(ダイナミックまたはスタティック)のルーティング テーブルにこのネットワークが表示される場合、デフォルト ルートの候補としてフラグが付けられ、デフォルト ルートの選択肢となります。
デフォルト ネットワーク上にルータのインターフェイスが存在しないものの、ネットワークへのルートが存在する場合、このネットワークは、デフォルト パスの候補と見なされます。管理ディスタンスおよびメトリックに基づいてルート候補が検討され、最適なルートが選択されます。最適なデフォルト パスへのゲートウェイが、ラスト リゾート ゲートウェイになります。
4. ip route 宛先プレフィクス マスク ネクスト ホップの IP アドレス [ 管理ディスタンス ] [ permanent ]
5. ip default-network ネットワーク番号
または
ip route 宛先プレフィクス マスク ネクスト ホップの IP アドレス
Virtual Terminal(vty; 仮想端末)回線を使用することにより、ルータへのリモート アクセスが可能になります。ここでは、仮想端末回線を設定してパスワードを指定し、許可されたユーザだけがルータにリモート アクセスできるようにする方法について説明します。
ルータにはデフォルトで 5 つの仮想端末回線が設定されています。ただし、『Cisco IOS Terminal Services Configuration Guide, Release 12.4』に記載されているように追加の仮想端末回線を作成できます。 「Configuring Terminal Operating Characteristics for Dial-In Sessions 」を参照してください。
回線パスワードおよびパスワードの暗号化については、『Cisco IOS Security Configuration Guide, Release 12.4』に記載されています。「 Security with Passwords, Privilege Levels, and Login Usernames for CLI Sessions on Networking Devices 」を参照してください。アクセス リストを使用して vty 回線のセキュリティを強化する場合は、『 Access Control Lists: Overview and Guidelines 』を参照してください。『 Cisco IOS Password Encryption Facts 』テクニカル ノートも参照してください。
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line vty line-number [ ending-line-number ] |
リモート コンソール アクセス用の仮想端末回線(vty)のライン コンフィギュレーション コマンド コレクション モードを開始します。 コマンドを使用します。 |
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次の例は、仮想端末回線を設定し、パスワードを指定する方法を示します。
• (任意)仮想端末回線のパスワードを暗号化するには、『 Cisco IOS Security Configuration Guide 』の「Configuring Passwords and Privileges」を参照してください。『 Cisco IOS Password Encryption Facts 』テクニカル ノートも参照してください。
• (任意)アクセス リストを使用して vty 回線のセキュリティを強化するには、『 Cisco IOS Security Configuration Guide 』の「Part 3: Traffic Filtering and Firewalls」を参照してください。
ここでは、補助回線のライン コンフィギュレーション モードの開始方法について説明します。補助回線の設定方法は、補助(AUX)ポートの実装によって異なります。補助回線の設定については、次のドキュメントを参照してください。
『 Configuring a Modem on the AUX Port for EXEC Dialin Connectivity 』テクニカル ノート
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk801/tk36/technologies_tech_note09186a0080094bbc.shtml
『 Configuring Dialout Using a Modem on the AUX Port 』コンフィギュレーション例
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk801/tk36/technologies_configuration_example09186a0080094579.shtml
『 Configuring AUX-to-AUX Port Async Backup with Dialer Watch 』コンフィギュレーション例
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk801/tk36/technologies_configuration_example09186a0080093d2b.shtml
『 Modem-Router Connection Guide 』テクニカル ノート
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk801/tk36/technologies_tech_note09186a008009428b.shtml
4. AUX ポートの実装に応じた回線の設定方法については、テクニカル ノートおよびコンフィギュレーション例を参照してください。
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AUX ポートの実装に応じた回線の設定方法については、テクニカル ノートおよびコンフィギュレーション例を参照してください。 |
ここでは、ルータのネットワーク接続の確認方法について説明します。
IPアドレス 192.168.7.27 に ping を送信した場合の ping コマンドの出力例を次に示します。
IPホスト名 donald に ping を送信した場合の ping コマンドの出力例を示します。
ここでは、実行コンフィギュレーションを Nonvolatile Random-Access Memory(NVRAM; 不揮発性 RAM)内のスタートアップ コンフィギュレーションに保存することにより、次回のシステム リロード時または次回の電源の再投入時にコンフィギュレーションが失われないようにする方法について説明します。NVRAM は、256KB の記憶域をルータに提供します。
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copy running-config startup-config |
ファイル破損時のファイル リカバリを円滑にし、ダウンタイムを最小限に抑えるために、サーバ上のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルおよび Cisco IOS ソフトウェアのシステム イメージ ファイルのバックアップ コピーを保存することが推奨されます。
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copy nvram:startup-config { ftp: | rcp: | tftp: } |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをサーバにコピーします。 |
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copy {flash0|flash1}: { ftp: | rcp: | tftp: } |
TFTP サーバへのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー:例
次の例では、TFTP サーバにスタートアップ コンフィギュレーションをコピーします。
次の例では、イネーブル EXEC で show {flash0|flash1}: コマンドを使用してシステム イメージ ファイルの名前を調べ、 copy {flash0|flash1}: tftp: イネーブル EXEC コマンドを使用してシステム イメージ(c3900-2is-mz)を TFTP サーバにコピーします。このルータでは、デフォルトのユーザ名とパスワードが使用されます。
(注) 完了した作業が失われないように、作業中に何度かコンフィギュレーションを保存してください。NVRAM にコンフィギュレーションを保存するには、copy running-config startup-config コマンドを使用します。
Cisco IOS で次のコマンドを入力して、ルータの初期設定を確認します。
• show version :システム ハードウェアのバージョン、インストールされているソフトウェアのバージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、ブート イメージ、搭載されている DRAM、NVRAM、およびフラッシュ メモリの容量が表示されます。
• show diag :搭載されているコントローラ、インターフェイス プロセッサ、およびポート アダプタに関する診断情報が表示されます。
• show interfaces :インターフェイスが正常に動作し、インターフェイスと回線プロトコルが正しい状態(アップまたはダウン)になっていることが表示されます。
• show ip interface brief: IP プロトコル用に設定されたインターフェイスのサマリー ステータスが表示されます。
• show configuration: 正しいホスト名とパスワードが設定されていることを確認します。
初期設定を完了して確認すると、特定の機能を設定する準備が整います。Cisco 1900 シリーズ、2900 シリーズ、および 3900 シリーズのソフトウェア コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
(注) インターフェイス番号およびポート番号について不明点がある場合は、「インターフェイス番号」を参照してください。