この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco CSR 1000V Cloud Services Router 上で Cisco IOS XE ソフトウェア イメージをアップグレードする方法について説明します。
• TFTP または RCP を使用してフラッシュ メモリにシステム イメージをコピーする方法
ここでは、VM 上の既存 Cisco CSR 1000V インストール用に Cisco IOS XE ソフトウェアをアップグレードする方法について説明します。新しい Cisco CSR 1000V のインストールについては、「VM への Cisco CSR 1000V ソフトウェアのインストールおよびブート」を参照してください。
この手順は同じ VM 上で Cisco CSR 1000V の新しいソフトウェア バージョンにアップグレードする場合専用です。別の VM で同一またはアップグレードされたソフトウェア バージョンを実行している既存の CSR 1000V をインストールまたは再ホストする方法については説明していません。
(注) Cisco CSR 1000V は In Service Software Upgrade(ISSU)をサポートしていません。
Cisco CSR 1000V ソフトウェア イメージの Cisco IOS XE バージョンをアップグレードするには、次の前提条件を必ず実施してください。
• 『 Cisco CSR 1000V Series Cloud Services Router Release Notes 』を読んで、次の内容を確認します。
– 利用しているハイパーバイザ ベンダーおよびバージョンとの互換性
– 現在実行している Cisco CSR 1000V のバージョンと異なることのある x86 ハードウェアのシステム要件
– VM の Cisco CSR 1000V ソフトウェア イメージのメモリ要件
– アップグレード Cisco IOS XE バージョンでサポートされるソフトウェア機能
• Cisco.com からの Cisco CSR 1000V ソフトウェア イメージの取得
「Cisco CSR 1000V ソフトウェアの入手」を参照してください。
新しいシステム イメージやスタートアップ コンフィギュレーションを使用することで重大な問題が発生た場合に、予期しないダウンタイムが発生するのを防ぐため、現在のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルと Cisco IOS ソフトウェア システムのイメージ ファイルのバックアップ コピーをサーバに保存することをお勧めします。
詳細については、『 Managing Configuration Files Configuration Guide, Cisco IOS XE Release 3S 』の「Managing Configuration Files」の章を参照してください。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルおよびシステム イメージ ファイルのバックアップ コピーを保存する手順は、次のとおりです。
次に、スタートアップ コンフィギュレーションを TFTP サーバにコピーする例を示します。
次に、特権 EXEC モードで dir flash0: コマンドを使用して、システム イメージ ファイルの名前を学習し、特権 EXEC モードで copy flash0: tftp: コマンドを使用してシステム イメージを TFTP サーバにコピーする場合の例を示します。このルータはデフォルトのユーザ名とパスワードを使用しています。
次に、システム イメージのアップグレード ロジスティックスの詳細を示します。
• TCP/IP 対応のワークステーションまたは PC に、TFTP サーバまたは RCP サーバ アプリケーションをインストールします。さまざまなサードパーティ ベンダーが無料の TFTP サーバ ソフトウェアを提供しています。Web の検索エンジンで「TFTP サーバ」を検索すると見つかります。
– TFTP クライアント としてではなく、TFTP サーバ として動作するように、TFTP アプリケーションを設定します。
– システム イメージをダウンロードして保管する、アウトバウンド ファイルのディレクトリを指定します。
• ワークステーションまたは PC に新しい Cisco IOS ソフトウェア イメージをダウンロードします。
• TFTP サーバまたは RCP サーバとルータ間の IP 接続を確認します。TFTP サーバまたは RCP サーバとルータ間で ping が失敗する場合は、次のいずれか 1 つを行います。
– サーバとルータのそれぞれに、同じネットワークまたは同じサブネット内の IP アドレスを与えます。
このコマンドを使用して特権 EXEC モードを開始します。プロンプトにパスワードを入力します。
上記コマンドのいずれか 1 つを使用して、サーバからフラッシュ メモリにファイルをコピーします。
ステップ 3 プロンプトに、TFTP サーバまたは RCP サーバの IP アドレスを入力します。
ステップ 4 プロンプトに、インストールする Cisco IOS ソフトウェア イメージのファイル名を入力します。
ステップ 5 プロンプトに、ルータ上で使用する予定のファイル名を入力します。通常は、ステップ 4 で使用したのと同じファイル名を入力します。
ステップ 6 「Not enough space on device」というエラー メッセージが表示された場合は、次のようにしてください。
• フラッシュ メモリ内のすべてのファイルを削除しても確実に問題がない場合は、プロンプトに y を 2 回入力し、コピーする前にフラッシュを消去することを確認します。
• フラッシュ メモリ内のすべてのファイルを消去してよいかわからない場合は、 Ctrl+Z を押します。
ステップ 7 エラー メッセージが表示されなかった場合は、プロンプトに no を入力し、コピーする前にフラッシュ メモリを消去します。
• Cisco IOS ソフトウェアから新しいシステム イメージをロードする方法
Cisco IOS ソフトウェアから新しいシステム イメージをロードするには、次の手順を実行します。
フラッシュ メモリ内のすべてのファイルおよびディレクトリを表示します。
ブート可能なイメージ リストの全エントリを削除します。このイメージ リストを使用して、次回のシステム リロード時またはオフ/オン時に、ルータにシステム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
ステップ 4 boot system flash0: system-image-filename .bin
(注) 新しいシステム イメージが、ステップ 1 で dir flash0 コマンド出力に表示される最初のファイルまたは唯一のファイルの場合は、このステップを実行する必要はありません。
次回システム リロード後またはオフ/オン後に新しいシステム イメージをロードします。次に例を示します。
ステップ 5 (任意)ステップ 4 を繰り返して、ルータにバックアップ システム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
ステップ 8 コンフィギュレーション レジスタの最終桁が 0 または 1 の場合は、ステップ 9 に進みます。コンフィギュレーション レジスタの最終桁が 2 ~ F の場合は、ステップ 12 に進みます。
ステップ 10 config-register 0x2102
次回のシステム リロード後またはオフ/オン後に、ルータがスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの boot system コマンドに基づいてシステム イメージをロードするように、コンフィギュレーション レジスタ値を設定します。
(注) 値 0x2102 はデフォルトのコンフィギュレーション レジスタ設定です。この設定をデフォルトから変更していない場合、このステップは不要です。
ステップ 12 copy running-config startup-config
実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。
このコマンドを使用してオペレーティング システムをリロードします。
ステップ 14 システム コンフィギュレーションの保存に関するプロンプトに、 no を入力します。
ステップ 15 リロードを確認するプロンプトに、 y を入力します。
GRUB モードから新しいシステム イメージをロードするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 dir flash0: [ partition-number : ]
新規システムイメージが、dir flash0: コマンドの出力結果の最初のファイルであるか、または、出力結果に表示されるファイルが 1 つだけであるかを確認します。
次回のシステム リロード後またはオフ/オン後に、ルータがスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの boot system コマンドに基づいてシステム イメージをロードするように、コンフィギュレーション レジスタ値を設定します。
ステップ 3 boot flash0: [ partition-number : ] filename
ステップ 4 新しいシステム イメージがロードされたあとで、 Return を数回押して、Cisco IOS XE CLI プロンプトを表示します。
特権 EXEC モードを開始して、プロンプトにパスワードを入力します。
ブート可能イメージ リストの全エントリを削除します。このイメージ リストには、起動時にルータがロードするシステム イメージが指定されています。
ステップ 8 新規システムイメージが、 dir flash0: コマンドの出力結果の最初のファイルであるか、または、出力結果に表示されるファイルが 1 つだけである場合、次の手順は不要です。
boot system flash0: new-system-image-filename
次回システム リロード後またはオフ/オン後に新しいシステム イメージをロードします。
ステップ 9 (任意) を繰り返して、ルータにバックアップ システム イメージのロードを試行させる順序を指定します。
ステップ 11 copy running-config startup-config
実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。
ファイルが壊れた場合でもファイルを回復できるように、また、ダウンタイムが最小限ですむように、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルと Cisco IOS ソフトウェア システム イメージ ファイルのバックアップ コピーをサーバに保存しておくことを推奨します。
ヒント システム イメージをアップグレードする前に保存したコンフィギュレーションおよびシステム イメージのバックアップ コピーがある場合は、それらを削除しないでください。新しいシステム イメージまたはスタートアップ コンフィギュレーションを使用したときに、重大な問題が発生した場合、以前の実行コンフィギュレーションおよびシステム イメージに即座に戻すことができます。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルおよびシステム イメージ ファイルのバックアップ コピーを保存する手順は、次のとおりです。
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copy nvram:startup-config { ftp: | rcp: | tftp: } |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをサーバにコピーします。 |
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copy flash0: { ftp: | rcp: | tftp: } |
• システム イメージ ファイルをサーバにコピーし、バックアップ コピーとして使用します。 |
次に、スタートアップ コンフィギュレーションを TFTP サーバにコピーする例を示します。
次に、 dir flash0: 特権 EXEC コマンドを使用してシステム イメージ ファイルの名前を学習し、 copy flash0: tftp: 特権 EXEC コマンドを使用してシステム イメージを TFTP サーバにコピーする場合の例を示します。このルータはデフォルトのユーザ名とパスワードを使用しています。
フラッシュ メモリに新しいシステム イメージをコピーし、この新しいシステム イメージをロードして新しいシステム イメージおよびコンフィギュレーションのバックアップ コピーを保存したら、VM をリブートする必要があります。インストールされた新しいシステム イメージと Cisco IOS XE ソフトウェア バージョンを使用して Cisco CSR 1000V がリブートします。