この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco CSR 1000V シリーズ クラウド サービス ルータの設定に使用される Cisco IOS XE ソフトウェアに関する情報を提供します。Cisco CSR 1000V シリーズは、標準の Cisco IOS XE CLI コマンドおよび表記法を使用します。
コマンドには、大文字と小文字の区別はありません。また、コマンドおよびパラメータは、現在使用可能な他のコマンドまたはパラメータと区別可能な文字数まで省略できます。
表 2-1 に、コマンドの入力および編集に使用するキーボード ショートカットを示します。
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Ctrl+B または |
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履歴バッファには、直前に入力した 10 個のコマンドが保存されます。特別な省略コマンドを使用して、再入力せずに保存されているコマンドにアクセスできます。
表 2-2 に、ヒストリ置換コマンドを示します。
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Ctrl+P または↑キー 2 |
履歴バッファに保存されているコマンドを、最新のコマンドから順に呼び出します。キーを押すたびに、より古いコマンドが順次表示されます。 |
Cisco IOS XE で使用可能なコマンド モードは、従来の Cisco IOS CLI で使用可能なコマンド モードとまったく同じです。
Cisco IOS XE ソフトウェアにアクセスするには、CLI を使用します。CLI には多くのモードがあり、使用しているモードにより利用できるコマンドが異なります。CLI プロンプトで疑問符( ? )を入力すると、各コマンド モードで使用できるコマンド リストが表示されます。
CLI にログインしたときのモードはユーザ EXEC モードです。ユーザ EXEC モードでは、使用できるコマンドが制限されています。すべてのコマンドを使用できるようにするには、通常はパスワードを使用して、特権 EXEC モードを開始する必要があります。特権 EXEC モードからは、すべての EXEC コマンド(ユーザ モードまたは特権モード)を実行できます。また、グローバル コンフィギュレーション モードを開始することもできます。ほとんどの EXEC コマンドは 1 回限りのコマンドです。たとえば、 show コマンドは重要なステータス情報を表示し、 clear コマンドはカウンタまたはインターフェイスをクリアします。EXEC コマンドはソフトウェアの再起動時に保存されません。
コンフィギュレーション モードでは、実行コンフィギュレーションを変更できます。その後、実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションに保存しておくと、変更されたコマンドはソフトウェアの再起動後も保存されます。特定のコンフィギュレーション モードを開始するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始する必要があります。グローバル コンフィギュレーション モードでは、インターフェイス コンフィギュレーション モード、およびプロトコル専用モードなどその他のモードを開始できます。
表 2-3 に、Cisco IOS XE ソフトウェアのさまざまな一般的なコマンド モードへのアクセス方法またはアクセスを終了する方法について説明します。また、各モードで表示されるプロンプトの例も示します。
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グローバル コンフィギュレーション モードから特権 EXEC モードに戻るには、 exit コマンドまたは end コマンドを使用します。 |
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CLI プロンプトで疑問符( ? )を入力すると、各コマンド モードで使用できるコマンド リストが表示されます。またコンテキスト ヘルプ機能を使用すると、コマンドに関連するキーワードと引数のリストを取得できます。
コマンド モード、コマンド、キーワード、または引数に固有のヘルプを表示するには、 表 2-4 のコマンドのいずれかを使用します。
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コマンドラインで次に入力する必要のあるキーワードまたは引数が表示されます (コマンドと疑問符の間にスペースを入れてください)。 |
ここでは、コマンドの構文を表示する方法の例を示します。コマンド構文には、任意または必須のキーワードおよび引数が含まれています。コマンドのキーワードおよび引数を表示するには、コンフィギュレーション プロンプトで疑問符(?)を入力するか、またはコマンドの一部を入力したあとに 1 スペース空けて、疑問符( ? )を入力します。Cisco IOS XE ソフトウェアでは、使用可能なキーワードおよび引数のリストと簡単な説明が表示されます。たとえば、グローバル コンフィギュレーション モードで arap コマンドのすべてのキーワードまたは引数を表示する場合は、 arap ? と入力します。
コマンド ヘルプ出力の <cr> 記号は、「CR(復帰)」を表します。旧式のキーボードでは、CR キーは Return キーです。最近のキーボードでは、CR キーは Enter キーです。コマンド ヘルプ出力の末尾に <cr> 記号が表示されている場合は、 Enter キーを押してコマンドを完了することができます。<cr> 記号の前のリストに示されている引数とキーワードはオプションです。<cr> 記号自体は、使用できる引数とキーワードがないため、Enter を押してコマンドを終了する必要があることを示します。
表 2-5 はコマンド入力の補助のため疑問符( ? )を使用する方法の例です。
ほぼすべてのコンフィギュレーション コマンドに no 形式があります。一般には、 no 形式を使用して機能をディセーブルにします。ディセーブルになっている機能を再イネーブルにしたり、デフォルトでディセーブル化されている機能をイネーブルにするには、 no キーワードを指定しないでコマンドを使用します。たとえば、IP ルーティングはデフォルトでイネーブルに設定されています。IP ルーティングをディセーブルにするには、 no ip routing コマンドを使用します。IP ルーティングを再度イネーブルにするには、 ip routing コマンドを使用します。Cisco IOS XE ソフトウェアのコマンド リファレンス マニュアルには、コンフィギュレーション コマンドの完全な構文、および no 形式のコマンドの機能が記載されています。
多くの CLI コマンドには default 形式もあります。コマンド default command-name を発行すると、コマンドをデフォルト設定に戻すことができます。Cisco IOS XE ソフトウェアのコマンド リファレンス マニュアルには、コマンドの default 形式が、プレーン形式や no 形式とは実行する機能が異なる場合におけるコマンドの default 形式の機能が記載されています。システムで使用できるデフォルト コマンドを表示するには、該当するコマンド モードで default ? と入力します。
設定の変更をスタートアップ コンフィギュレーションに保存して、ソフトウェアのリロードや停電が発生した場合に変更内容が失われないようにするには、 copy running-config startup-config コマンドを使用します。次に例を示します。
設定の保存には 1 ~ 2 分かかります。設定が保存されると、次の出力が表示されます。
Cisco CSR 1000V では、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルは NVRAM のパーティションに保存されます。シスコ ルータの日常的なメンテナンスの一環として、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを NVRAM からルータの他のファイル システムにコピーし(さらに追加でネットワーク サーバにもコピーして)、バックアップをとっておく必要があります。スタートアップ コンフィギュレーション ファイルをバックアップしておくと、何らかの理由で NVRAM 上のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルが使用できなくなったときに、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを簡単に回復できます。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルのバックアップには、 copy コマンドを使用できます。次の例では、バック アップされる NVRAM のスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを示します。
例 1:bootflash へのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルのコピー
例 2:TFTP サーバへのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルのコピー
コンフィギュレーション ファイルの管理の詳細については、 『 Cisco IOS XE Configuration Fundamentals Configuration Guide 』の「Managing Configuration Files」セクションを参照してください。
Cisco CSR 1000V は、ルータに保存されているかもしれない機密データに関するセキュリティを強化するために VM 内蔵のディスク パーティションの一部を暗号化します。たとえば、NVRAM 内の情報は、Cisco CSR 1000V が格納されている物理ハード ディスクへのアクセス権を持つ管理エンティティに表示されないように暗号化されます。
show コマンドと more コマンドの出力を検索し、フィルタリングできます。この機能は、大量の出力を並べ替える必要がある場合や、不要な出力を除外する場合に役立ちます。
この機能を使用するには、 show または more コマンドを入力し、続いて「パイプ」文字(|)といずれかのキーワード( begin 、 include 、または exclude )を入力してから、検索またはフィルタリングを行う正規表現(大文字と小文字の区別あり)を入力します。
show command | { append | begin | exclude | include | redirect | section | tee } regular-expression
Cisco CSR 1000V の電源を切断するには、ルータがインストールされている VM の電源を切る必要があります。VM の電源切断については、VM ベンダーのドキュメントを参照してください。