Cisco ASR 1013 ルータの概要
Cisco ASR 1013 ルータは全ボード幅のカード モジュールをサポートします。このルータには、1 つのインターフェイス ミッドプレーン上に複数のコネクタを装備したミッドプレーンが 1 つ搭載されています。Cisco ASR 1013 ルータでは次のものがサポートされます。
• 最大 6 台の ASR1000-SIP40G の共有ポート アダプタ モジュール
• 最大 24 台の共有ポート アダプタ(SPA)および最大 6 個の SIP
• 2 台の内蔵サービス プロセッサ(Cisco ASR1000-ESP40、Cisco ASR1000-ESP100、または Cisco ASR1000-ESP200)
• Cisco ASR1000-RP2 ルート プロセッサ
• デフォルトのクアッド電源モジュール(冗長ペア)。オプションの AC または DC 電源モジュールと、2 つの電源モジュール ゾーン。電源ゾーン 0 に 2 台の電源モジュールがあり、電源ゾーン 1 に 2 台の電源モジュールがあります(AC 電源モジュールと DC 電源モジュールを混在させないでください)。
(注) 各電源ゾーンには、冗長性をサポートするために、常に稼働する 1 台の電源モジュールと 2 台の電源モジュールが必要です。Cisco ASR 1013 ルータの電源モジュールの詳細については、「Cisco ASR 1013 ルータへの電源の接続」を参照してください。
正面図
図 11-1 に、モジュールとフィラー プレートを取り付けた Cisco ASR 1013 ルータを示します。
図 11-1 Cisco ASR 1013 ルータ - 前面図
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ASR 1000 シリーズ SIP スロット 5 |
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Cisco ASR 1000-ESP40、Cisco ASR 1000-ESP100、または Cisco ASR 1000-ESP200 を備えたスロット F0 |
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ASR 1000 シリーズ SIP スロット 4 |
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ASR 1000- RP2 を備えたスロット R0 |
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ASR 1000 シリーズ SIP スロット 3 |
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ASR 1000 シリーズ SIP スロット 2 |
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ASR 1000- RP2 を備えたスロット R1 |
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ASR 1000 シリーズ SIP スロット 1 |
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Cisco ASR 1000-ESP40、Cisco ASR 1000-ESP100、または Cisco ASR 1000-ESP200 を備えたスロット F1 |
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ASR 1000 シリーズ SIP スロット 0 |
注:スロット 10、9、8、7、6 は電源ゾーン 0 に存在し、スロット 5、4、3、2、1 は電源ゾーン 1 に存在します。
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背面図
図 11-2 に、AC 電源モジュールを搭載した Cisco ASR 1013 ルータの背面を示します。
図 11-2 Cisco ASR 1013 ルータ - 背面図
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ケーブル管理ブラケット |
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スロット 2 の AC 電源モジュール(電源ゾーン 1) |
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前面ラックマウント ブラケットが取り付けられた状態で出荷されます。 |
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スロット 1 の AC 電源モジュール(電源ゾーン 0) |
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シャーシ ハンドル |
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スロット 0 の AC 電源モジュール(電源ゾーン 0) |
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背面ラックマウント ブラケット |
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シャーシ アース スタッド |
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スロット 3 の AC 電源モジュール(電源ゾーン 1) |
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Cisco ASR 1013 ルータの電源ゾーン
内蔵ファンによって冷気がシャーシに取り入れられ、内部コンポーネントに通気されて、動作温度が許容範囲に保たれます。(図 11-2を参照)。ファンは電源モジュールに組み込まれているため、ファンと電源モジュールは交換可能です。シャーシの背面下部には 2 つの穴のあるアース ラグがあります(図 11-2 のコールアウト 6 を参照)。4 台の電源モジュール(AC 電源モジュールまたは DC 電源モジュール)は、ルータの背面から取り扱うことができます。電源ベイは下から上にそれぞれ、0、1、2、3 という番号が付いています。
Cisco ASR 1013 ルータには 2 つの電源ゾーンがあります。
• 電源ゾーン 1(シャーシの上半分)にはスロットがあります。
– PS1-A
– PS1-B
– キャリア カード スロット 3、4、および 5
– RP1
– FP1
• 電源ゾーン 0(シャーシの下半分)にはスロットがあります。
– PS0-A
– PS0-B
– キャリア カード スロット 0、1、および 2
– RP0
– FP0
(注) 同じシャーシで AC 電源モジュールと DC 電源モジュールを組み合わせて使用しないでください。
(注) Cisco ASR 1013 ルータは Cisco ASR1000-RP2 だけをサポートします。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。警告の各国語版については、各警告文の末尾に提示されている番号をもとに、この機器に付属している各国語で記述された安全上の警告を参照してください。ステートメント 1071
警告 システムの取り付け、操作、保守を行う前に、『Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco ASR 1000 Series Aggregation Services Routers』に目を通してください。このマニュアルには、システムを扱う前に理解しておく必要がある安全に関する重要な情報が記載されています。ステートメント 200
(注) シャーシを開梱し、新しい機器の現場での要件を確認したら、 取り付けを開始します。
Cisco ASR 1013 ルータのスロット番号
Cisco ASR 1013 のシャーシには、2 つのシスコ ASR100-RP2(R0、R1)スロット、2 つの内蔵サービス プロセッサ スロット(F0、F1)、および 6 個の Cisco ASR1000-SIP 専用スロット(シャーシの下から順に 0、1、2、3、4、5)があります。
Cisco ASR 1013 ルータのスロット番号は、図 11-2 に示すように割り当てられています。
(注) Cisco ASR 1013 スロットには、プラグイン カードが、動作位置であるスロットに完全に挿入されるように、回転型ガイド ピンを使用して固定されています。この固定機能によって、間違ったスロットにカードが挿入されないようにします。
Cisco ASR 1013 ルータには、3 つの SPA インターフェイス プロセッサ(SIP)スロットが含まれており、SPA を装着するためのサブ スロットを 4 つサポートしています。図 11-3 に、Cisco ASR 1013 ルータの SPA サブスロットの位置を示します。
図 11-3 Cisco ASR 1013 ルータ - ASR1000-SIP サブスロット
取り付け方法
1 組の前面ラックマウント ブラケットは Cisco ASR 1013 ルータに事前に装着されています(図 11-2 のコールアウト番号 2 を参照)。アクセサリ キットには、オプションである背面ラックマウント ブラケット(図 11-2 のコールアウト番号 4 を参照)と、別のセットの前面ラックマウント ブラケットが含まれています。
アクセサリ キットのラックマウント ブラケットを使用した 19 インチ幅(標準)の 4 支柱装置ラックまたは 2 支柱装置ラックにシャーシをマウントできます。Cisco ASR 1013 ルータは 6 つの SIP をサポートし、Cisco ASR1000-RP2 および Cisco ASR1000-ESP カード用のスーパースロット(高さおよび電力がより高い)SIP を提供します。
(注) Cisco ASR 1013 ルータは、通常はすべてのコンポーネントを取り付けた状態で出荷されます。ただし、ラック取り付け時にシャーシを軽くするためにシャーシからコンポーネントを取り外すことができます。
一般的なラック取り付けのガイドライン
ラック取り付けを計画するとき、次のガイドラインに留意する必要があります。
• Cisco ASR 1013 ルータの全体の高さは 22.75 インチ(57.8 cm)です。42RU 装置ラックに 3 台の Cisco ASR 1013 ルータを取り付けられますが、ルータとその上下の装置との間に、1 ~ 2 インチ(2.54 cm ~ 5.08 cm)以上のスペースを確保する必要があります。ラックにシャーシを設置する前に、設置を予定しているラック位置を測定してください。
• ラックを使用する前に、ラック設置の妨げとなる障害物(電源コードなど)がないか確認してください。電源コードがラック設置の障害になっている場合、シャーシを取り付ける前に電源コードを一旦外し、シャーシを取り付けた後に再度接続します。
• ラックの周りにメンテナンスに必要な空間を確保します。ラックが移動できる場合、通常の動作時は壁やキャビネットの近くに設置しておき、メンテナンス(カードの取り付け/取り外し、ケーブルの接続、コンポーネントの交換/アップグレードなど)の際に手前に引き出すことができます。移動できない場合、FRU の取り外しができるように 19 インチ(48.3 cm)の空間を確保しておいてください。
• 冷却用の吸気口と排気口のために、シャーシの前、上、左右に 3 インチ(7.62 cm)以上のスペースが必要です。シャーシを装置が過密なラックに配置したり、別の機器ラックに近接した場所に配置したりしないでください。他の機器から排出された高温の空気が吸気口に入り、ルータ内部が高温になるおそれがあります。
注意 シャーシが非常に高温になる危険があるため、Cisco ASR 1013 ルータは通気や空調が不十分な部屋に
設置しないでください。
• ラックが転倒しないように重心を低く保つため、重い機器は必ずラックの下部に設置します。
• Cisco ASR 1013 ルータに付属したケーブル管理ブラケットを使用してケーブルをまとめ、カードやプロセッサに接触しないようにします。ラックにすでに設置されている他の機器のケーブルがカードへのアクセスの妨げになったり、機器のメンテナンスやアップグレードのためだけに無関係なケーブルを外さなければならなくなったりすることがないようにしてください。
• ラック スタビライザ(ある場合)はシャーシを設置する前に取り付けます。
• シャーシを適切にアース接続します。
このガイドラインのほか、の過熱防止のための注意事項にも目を通してください。
表 11-1 に Cisco ASR 1013 ルータの寸法と重量を示します。
表 11-1 Cisco ASR 1013 ルータの寸法と重量
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奥行 |
22 インチ (558.8 cm)(ケーブル管理ブラケットおよび電源モジュール ハンドルを含む) |
高さ |
22.8 インチ (579.1 cm)- EIA RS-310 規格に基づく 13RU ラックマウント |
幅 |
17.2 インチ (437.4 cm) |
重量 |
• 重量:184.0 ポンド(83.46 kg)(冗長 AC 電源モジュール、SPA およびルート プロセッサおよび SIP ブランク カバー、Cisco ASR 1000 シリーズ内蔵サービス プロセッサ(Cisco ASR1000-ESP40)× 2、Cisco ASR 1000 シリーズ RP2(ASR1000-RP2)× 2、Cisco ASR 1000 シリーズ 40 Gbps SIP(ASR1000-SIP40)× 6 を含む。SPA は含まない) (注) Cisco ASR1000-ESP40 の代わりに Cisco ASR1000-ESP100 を使用してルータの合計重量に 2.1 ポンドを追加します。 • 以下搭載時のスーパースロット推定重量での合計重量: – AC 電源モジュール:202 ポンド(91.6256 kg) – DC 電源モジュール:208.60 ポンド(94.6193 kg) |
装置ラックの取り付けに関するガイドライン
シャーシは、設置する場所に前もって準備しておく必要があります。シャーシの設置場所が決まっていない場合は、を参考にして場所を決めてください。
Cisco ASR 1013 ルータを設置するときは、次の項目を検討してください。
• Cisco ASR 1013 ルータでは、吸気口および排気口(シャーシの前後と上)を塞がないようにするために、それぞれ 3 インチ(7.62 cm)以上のスペースが必要です。
• Cisco ASR 1013 ルータは床から離して設置する必要があります。床に溜まった埃が冷却ファンによってルータ内部に吸い込まれます。ルータが埃を過度に吸い込むと、過熱状態およびコンポーネント故障の原因になります。
• シャーシを適切に冷却するために、シャーシの前後に少なくとも 3 インチ(7.62 cm)のスペースを確保します。シャーシを装置が過密なラックに配置したり、別の機器ラックに近接した場所に配置したりしないでください。他の機器から排出された高温の空気が吸気口に入り、ルータ内部が高温になるおそれがあります。
• ラック スペースに余裕がある場合は、シャーシとその上下の機器との間に、1 ラック ユニット(1.75 インチまたは 4.45 cm)のスペースを空けておくことを推奨します。
注意 設置方法、および同じ場所にある機器の消費電力に応じて、スペースがある場合は各シャーシの間隔をあけて、他のシャーシへの残留熱の影響を減らすことを推奨します。
• シャーシの前面に設置する場合は、ケーブル管理ブラケット(Cisco ASR 1013 シャーシの上側、下側、右側、左側の 4 か所で使用)を用意してください。
• ルータのシャーシを適切にアース接続します(「シャーシのアース接続」を参照)。
• シャーシを扱うときは、に記載された正しい持ち上げ方法に従って作業してください。
背面ラックマウント ブラケットの取り付け
ここでは、背面のラックマウント ブラケットをシャーシに取り付ける方法を説明します。ラックにシャーシを取り付ける前に、シャーシの両側面にラックマウント ブラケットを取り付ける必要があります。前面ラックマウント ブラケットは Cisco ASR 1013 シャーシが設置場所に到着した時点ですでに取り付けられています。
ラックマウント ブラケットおよびケーブル管理ブラケットの取り付けに必要な部品および工具については、を参照してください。
(注) シャーシにラックマウント ブラケットを取り付け、シャーシをラックに取り付けたあとで、ケーブル管理ブラケットをシャーシに取り付けます。
背面ラックマウント ブラケットを使用してシャーシをラックに設置すると、シャーシがラックの中で奥まった位置になることを防止できます。
Cisco ASR 1013 ルータに背面ラックマウント ブラケットを取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 シャーシの後部側面にあるネジ穴の位置を確認します。背面ラックマウント ブラケットは、ラック取り付け部とその穴がシャーシ背面側を向くように取り付けます(図 11-4 のコールアウト 4 を参照)。
図 11-4 Cisco ASR 1013 ルータへの背面ラックマウント ブラケットの位置
ステップ 2 背面ラックマウント ブラケットの最も上の穴を、シャーシの上部の背面から 2 番めの穴に合わせます。
ステップ 3 ネジを差し込み、締めます。
ステップ 4 ブラケットをシャーシ側に固定したあと、残りの 2 つのコンポーネントを脇のラックマウント ブラケットに差し込みます。
ステップ 5 シャーシの反対側面についても、ステップ 1 ~ 3 を繰り返します。すべてのネジを使用してラックマウント ブラケットをシャーシに固定します。
これで、Cisco ASR 1013 ルータに背面のラックマウント ブラケットを取り付ける手順は完了です。
Cisco ASR 1013 ルータのラックマウント
Cisco ASR 1013 ルータには、前面ラックマウント ブラケットがあらかじめ取り付けられています。背面ラックマウント ブラケットはオプションであり、アクセサリ キットに同梱されている前面ラックマウント ブラケットのセットとともに出荷されます。シャーシ ラックマウント フランジをシャーシに直接固定してから、シャーシを持ち上げラックに入れます。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
• 「ラックの寸法の確認」
• 「ラックへの Cisco ASR 1013 ルータの取り付け」
ラックの寸法の確認
シャーシの取り付けを開始する前に、機器ラックの垂直設置フランジ(レール)間の距離を測定し、ラックが図 11-5 に示す測定値の要件を満たしていることを確認します。
図 11-5 機器ラックの寸法の確認
ステップ 1 左と右の設置レールの穴の中心間距離を測定します。
この距離は 18.31 インチ ± 0.06 インチ(46.5 cm ± 0.15 cm)であることが必要です。
(注) ラックの支柱が平行であることを確認するため、機器ラックの下部、中央部、上部で左右の穴の中心間距離を測定してください。
ステップ 2 機器ラックの左前面および右前面の設置フランジ内側どうしの距離を測定します。
幅が 17.25 インチ(43.8 cm)のシャーシを収容してラックの設置支柱の間に収めるには、少なくとも 17.7 インチ(45 cm)の距離が必要です。
ラックへの Cisco ASR 1013 ルータの取り付け
装置ラックにシャーシをマウントするには、付属ネジを使用して、ラックの 2 本の支柱またはマウント ストリップにラックマウント ブラケットを固定してください。ラックマウント ブラケットでシャーシ全体の重量が支持されるため、すべてのネジを使用して 2 つのラックマウント ブラケットをラックの支柱に固定してください。前面ラックマウント ブラケットまたは背面ラックマウント ブラケットを使用して装置ラックに Cisco ASR 1013 シャーシを設置できます。
次のいずれかの手順でラックにシャーシを設置できます。
• 「2 本支柱ラックへの設置」
• 「4 本支柱ラックへの設置」
前面ラックマウント ブラケットを使用したシャーシの取り付け
注意 ASR 1013 ルータをラックに取り付ける前に、ラックへのシャーシの取り付けに、ラックマウント ブラケットのラック取り付け穴のどれを使用するかを確認します。背面ラックマウント ブラケットで使用する穴を決めておくと、ケーブル管理ブラケットの取り付けも容易になります。ケーブル管理の設置手順については、
「ケーブル管理ブラケットの取り付け」を参照してください。
ラックのどの位置にシャーシを取り付けるかを決めます。ラックに複数のシャーシを設置する場合、ラックの下部または中央から順に設置してください。図 11-6 に、シャーシにブラケットを取り付けた状態を示します。使用するブラケットの穴によっては、シャーシがラックからはみ出すことがあります。
(注) Cisco ASR 1013 ルータの前面ラックマウント ブラケットはシャーシに取り付けられた状態で出荷され、アクセサリ キットにはスペア セットが同梱されています。ただし、シャーシに前面ラックマウント ブラケットを取り付ける場合は、この項の手順を参照してください。
図 11-6 に、Cisco ASR 1013 ルータ上の前面ラックマウント ブラケット(コールアウト番号 2 を参照)および背面ラックマウント ブラケット(コールアウト番号 4 を参照)を示します。
図 11-6 Cisco ASR 1013 ルータの前面ラックマウント ブラケット
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前面ラックマウント ブラケットのラック取り付け部とその穴 |
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背面ラックマウント ブラケット |
警告 ラックへのユニットの設置や、ラック内のユニットの保守作業を行う場合は、負傷事故を防ぐため、システムが安定した状態で置かれていることを十分に確認してください。安全を確保するために、次のガイドラインを守ってください。
- ラックに設置する装置が 1 台だけの場合は、ラックの一番下に取り付けます。
- 空きがあるラックに装置を設置する場合は、最も重い装置を一番下に設置して、下から順番に取り付けます。
- ラックにスタビライザが付いている場合は、スタビライザを取り付けてから、ラックに装置を設置したり、ラック内の装置を保守したりしてください。ステートメント 1006
ルータとその上下の装置との間に、1 インチまたは 2 インチ(2.54 cm または 5.08 cm)以上のスペースを確保してください。
前面ラックマウント ブラケットの使用
前面ラックマウント ブラケットを使用してシャーシをラックに設置するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 シャーシに設置されたコンポーネントのすべてのネジや固定装置がしっかり固定されていることを確認します。
ステップ 2 作業の妨げになるものが通路にないことを確認します。ラックにキャスタが付いている場合、ブレーキがかかっているか、または別の方法でラックが固定されていることを確認してください。シャーシの設置に使用できるラックの種類については次のセクションを参照してください。
ステップ 3 (任意)Cisco ASR 1013 ルータを支持するためのシェルフをラックに設置します。シェルフを使用すると、ラックへの固定時にシャーシを支持するのに役立ちます。
ステップ 4 シャーシを 2 本のラック支柱の間に持ち上げます。この作業は 2 人で行います。
ステップ 5 ブラケットのラック取り付け穴とラックの支柱の穴を合わせ、シャーシをラックに取り付けます。
(注) シェルフを使用している場合は、シャーシをシェルフの高さまで持ち上げます。シャーシをブラケットに載せた後も、引き続きシャーシを支えてください。
ステップ 6 ラックマウント フランジがラックの設置レールとぴったり合うようにシャーシを配置します。
ステップ 7 取り付けレールの前の位置にシャーシを置き、次の手順を実行します。
a. 下側のネジをラックマウント ブラケットの下から 3 番めの穴に差し込み、ドライバを使用してネジをラック レールに締め付けます。
ヒント 次に、今取り付けた上側ネジから対角線位置となる下側ネジを締め付けます。これにより、シャーシをその位置で保持できます。
b. 上側のネジをラックマウント ブラケットの上から 3 番めの穴に差し込み、ネジをラック レールに締め付けます。
c. シャーシの両側のラックマウント ブラケットの中間にネジを差し込みます。
d. シャーシの反対側でもこれらのステップを繰り返します。
(注) 指定されたラックマウント ブラケットの取り付け穴を使用すると、シャーシがラックに搭載されたあとにケーブル管理ブラケットをラックマウント ブラケットに簡単に取り付けることができます。
ステップ 8 両側のすべてのネジを締めて、シャーシをラックに固定します。
背面ラックマウント ブラケットの使用
背面ラックマウント ブラケットを使用してシャーシをラックに設置するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 シャーシに設置されたコンポーネントのすべてのネジや固定装置がしっかり固定されていることを確認します。
ステップ 2 作業の妨げになるものが通路にないことを確認します。ラックにキャスタが付いている場合、ブレーキがかかっているか、または別の方法でラックが固定されていることを確認してください。シャーシの設置に使用できるラックの種類については次のセクションを参照してください。
ステップ 3 (任意)Cisco ASR 1013 ルータを支持するためのシェルフをラックに設置します。シェルフを使用すると、ラックへの固定時にシャーシを支持するのに役立ちます。
ステップ 4 シャーシを 2 本のラック支柱の間に持ち上げます。この作業は 2 人で行います。
ステップ 5 ブラケットのラック取り付け穴とラックの支柱の穴を合わせ、シャーシをラックに取り付けます。
(注) シェルフを使用している場合は、シャーシをシェルフの高さまで持ち上げます。シャーシをブラケットに載せた後も、引き続きシャーシを支えてください。
ステップ 6 背面ラックマウント フランジがラックの取り付けレールと同一面になるまでシャーシをラックに配置します。
ステップ 7 シャーシを取り付けレールに対して所定位置で抑え、アクセサリ キットに同梱されているすべてのネジを差し込みます。
ステップ 8 両側のすべてのネジを締めて、シャーシをラックに固定します。
Cisco AR1006 シャーシを 2 支柱ラックまたは 4 支柱ラックに取り付けることができます。「2 本支柱ラックへの設置」を参照してください。4 支柱ラックへの取り付けの場合は、「4 本支柱ラックへの設置」を参照してください。
2 本支柱ラックへの設置
Cisco ASR 1013 ルータは、2 支柱の 19 インチ装置ラックに取り付けることができます。図 11-7 に、2 支柱ラックに取り付けた Cisco ASR 1013 ルータを示します。
図 11-7 2 支柱ラックへの Cisco ASR 1013 ルータの取り付け
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Cisco ASR 1013 ルータの前面ラックマウント ブラケット |
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2 支柱装置ラック レール |
(注) 内側の寸法(2 本の支柱またはレールの内側の間隔)は 19 インチ(48.26 cm)以上必要です。シャーシの高さは 10.45 インチ(26.543 cm)です。シャーシ内の通気は前面から背面に向かって流れます。
注意 2 支柱ラックを使用する場合、転倒、人身事故、コンポーネントの損傷を防ぐため、ラックを床表面に固定します。
前面ラックマウント ブラケットで Cisco ASR 1013 シャーシを 2 支柱装置ラックに取り付けるには、次の手順に従います。
ステップ 1 シャーシの前面を手前にして持ち上げ、慎重にラックに入れます。けがをすることがあるので、急に身体をよじったり、動かしたりしないでください。
ステップ 2 シャーシをラックに入れ、ブラケットがラック両側の取り付け板または支柱に触れるまで、押し込みます。
ステップ 3 ブラケットを支柱または取り付け板に押し付けた状態で、ブラケットの穴をラックまたは取り付け板の穴に合わせます。
ステップ 4 それぞれのブラケットに 2 個のネジを差し込み、左右のラックに固定します。
(注) ラックマウント ブラケットの下から 3 番めの穴とラックマウント ブラケットの上から 3 番めの穴を使用します。ラックマウント ブラケットの取り付け穴の位置と場所については、図 11-9 を参照してください。
これで、2 支柱ラックにシャーシを取り付ける手順は完了です。「シャーシのアース接続」に進み、設置作業を続けてください。
4 本支柱ラックへの設置
Cisco ASR 1013 ルータは、システムに付属したラックマウント キットを使用して 19 インチ機器ラックに取り付けることができます。Cisco ASR 1013 ルータをラックに取り付ける推奨の方法には、次の 2 通りの方法があります。
• 機器が搭載された既存のラックにシャーシを設置
• 機器が搭載されていない空のラックにシャーシを設置
(注) Cisco ASR 1013 シャーシは非常に重いため、同じラックに複数の Cisco ASR 1013 シャーシを取り付ける場合は、シャーシをラックの最下部に設置することが推奨されます。
図 11-8 に、4 支柱ラックに取り付けた Cisco ASR 1013 ルータを示します。
図 11-8 4 支柱ラックへの Cisco ASR 1013 ルータの取り付け
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4 支柱装置ラックの背面レール |
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Cisco ASR 1013 前面ラックマウント ブラケット |
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Cisco ASR 1013 背面ラックマウント ブラケット |
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4 支柱装置ラックの前面レール |
シャーシを扱う際は、持ち上げのガイドラインに従ってください。を参照してください。
(注) 内側の寸法(2 本の支柱またはレールの内側の間隔)は 19 インチ(48.26 cm)以上必要です。シャーシの高さは 22.75 インチ(57.8 cm)です。シャーシ内の通気は前面から背面に向かって流れます。
(注) ラックが安定していることを確認してください。
ステップ 1 (任意)Cisco ASR 1013 ルータを支持するためのシェルフをラックに設置します。シェルフを使用している場合は、シャーシをシェルフの高さまで持ち上げます。シャーシをブラケットに載せた後も、引き続きシャーシを支えてください。サイド ハンドルを使用し、2 人で電源ベイの底を持って、シャーシをラックの位置まで持ち上げます。
ステップ 2 ラックマウント フランジがラックの設置レールとぴったり合うようにシャーシを配置します。
(注) ラックマウント ブラケットの下から 3 番めの穴とラックマウント ブラケットの上から 3 番めの穴を使用します。ラックマウント ブラケットの金具穴の位置と場所については、図 11-9 を参照してください。
ステップ 3 シャーシを設置レールの位置に合わせながら、もう一人の作業者がシャーシの両側のラックレールのネジを手で締めます。
ステップ 4 シャーシの両側それぞれのラック レールに 4 本以上のネジを差し込み、手で締めます。
ステップ 5 両側のすべてのネジを締めて、シャーシをラックに固定します。
ステップ 6 水準器を使用して 2 つのブラケットが同じ高さにあることを確認します。または、巻き尺を使用して両方のブラケットがラックレールの上部から同じ距離であることを確認します。
これで、ラックにシャーシを取り付ける手順は完了です。「ケーブル管理ブラケットの取り付け」に進み、設置作業を続けてください。
ケーブル管理ブラケットの取り付け
ケーブル管理ブラケットは、シャーシの両側にケーブルをまとめるためのもので、シャーシのラックマウント ブラケットに取り付けられます(カードの方向と平行)。このブラケットは、ケーブルの取り付けと取り外しが容易に行えるよう、ラックマウント ブラケットにネジで固定されます。
Cisco ASR 1013 のケーブル管理ブラケットはシャーシの 4 か所で使用します。各セクションには、2 つのネジと 4 つの独立したケーブル管理用 U 字フックが含まれます(図 11-9 を参照)。Cisco ASR 1000 SIP の場合、これらのブラケットは共有ポート アダプタ製品のフィーチャ ケーブル管理デバイスとともに、ケーブルを取り外すことなく隣接するカードを取り付けたり、取り外しできます。
(注) ケーブル管理用 U 字フックの開口部が上向きになるようにケーブル管理ブラケットをシャーシに取り付けてください。
ラック内の Cisco ASR 1013 ルータの両側にケーブル管理ブラケットを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco ASR 1013 ルータ両側の上部のラックマウント ブラケットにケーブル管理ブラケットの位置を合わせます。ケーブル管理ブラケットが、シャーシのラック マウント ブラケットの一番上の穴の位置にぴったり重なります。
ステップ 2 ケーブル管理ブラケットからシャーシのラックマウント ブラケットにネジを通し、プラスドライバで締めます。
(注) シャーシに付属している 8 個入りパッケージのネジを使用してください。
ステップ 3 シャーシの両側の一番下のラックマウントの取り付け穴を使用して、ケーブル管理ブラケットからシャーシのラックマウント ブラケットにネジを差し込みます。
図 11-9 に、ラックのシャーシに取り付けられたケーブル管理ブラケットを示します。
図 11-9 Cisco ASR 1013 ルータに設置されたケーブル管理ブラケット
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ケーブル管理ブラケット ネジの位置 |
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シャーシ前面ラックマウント ブラケット |
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ケーブル管理ブラケット |
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これで、シャーシにケーブル管理ブラケットを取り付ける手順は完了です。
シャーシのアース接続
Cisco ASR 1013 ルータのシャーシのアース接続は、すべての DC 電源モジュールの設置および Telcordia 接地要件への適合が要求されるあらゆる AC 電源モジュールの設置で必須です。
注意 デュアル端子シャーシ アース スタッドを取り付ける必要があります。SIP および SPA は通信回線での危険性を回避するためしっかりと差し込み、ネジで締め、アース接続する必要があります。
この手順を開始する前に、推奨の工具と備品を用意してください。
警告 この装置は、アースさせる必要があります。絶対にアース導体を破損させたり、アース線が正しく取り付けられていない装置を稼働させたりしないでください。アースが適切かどうかはっきりしない場合には、電気検査機関または電気技術者に確認してください。ステートメント 1024
シャーシを電源に接続したり、電源をオンにする前に、シャーシを適切にアース接続してください。Cisco ASR 1013 ルータにはシャーシのアース コネクタが設けられています シャーシの背面下部にアース スタッドがあります(図 11-10 を参照)。
推奨する工具および部品
シャーシにシステムのアース接続を行うために必要な工具、機器、備品は次のとおりです。
• プラス ドライバ
• デュアル端子シャーシ アース コンポーネント
• アース線
シャーシ アースの接続
次の手順に従って、アース ラグをシャーシのシャーシ アース コネクタに取り付けます。
ステップ 1 ワイヤ ストリッパを使用して、AWG #6 アース線の一端の被覆を約 0.75 インチ(19.05 mm)取り除きます。
ステップ 2 AWG #6 アース線をアース ラグのワイヤ レセプタクルに差し込みます。
ステップ 3 圧着工具を使用して、慎重にワイヤ レセプタクルをアース線に圧着します。これは、アース線を確実にレセプタクルに接続するために必要な手順です。
ステップ 4 アース ラグをワイヤに取り付けてアース線が電源と重ならないようにします。
ステップ 5 Cisco ASR 1013 シャーシ一番下の背面のシャーシ アース コネクタの位置を確認します。
図 11-10 に、Cisco ASR 1013 ルータのアース ラグを接続する方法を示します。
図 11-10 Cisco ASR 1013 ルータのアース接続
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シャーシのアース スタッドおよび導線 |
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アース記号 |
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アース ネジ |
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ステップ 6 アース ラグの穴に 2 つのネジを差し込みます(図 11-10 を参照)。
ステップ 7 No.2 のプラス ドライバを使用して、アース ラグがシャーシに固定されるまで、慎重にネジを締めます。ネジをきつく締めすぎないようにしてください。
ステップ 8 アース線の反対側の端を設置場所の適切なアース設備に接続し、シャーシが十分にアースされるようにします。
これで、シャーシをアース接続する手順は完了です。ケーブル接続については、次のケーブル接続に関する項目を参照してください。
コンソール ポートおよび AUX ポートのケーブル接続
Cisco ASR 1013 ルータには、コンソール端末を接続するための DCE モード コンソール ポート、およびモデムまたはその他の DCE デバイス(他のルータなど)をシャーシに接続するための DTE モード補助ポートがあります。
完全冗長シャーシでは、各 Cisco ASR1000-RP2 は、ミッドプレーン上のシステムの相互接続の異なるポイントツーポイント接続で各 FP および I/O カード スロットに別に接続されます。アクティブな RP2 の選択はアクティブな内蔵サービス プロセッサの選択とは別に行われます。
図 11-11 および図 11-12 に、Cisco ASR 1000 シリーズ RP の前面プレートを示します。
図 11-11 Cisco ASR1000-RP2 前面プレートの LED
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内蔵ハード ドライブ LED |
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USB 0、USB 1 コネクタ |
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外部 USB フラッシュ LED |
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ASR1000-RP2 LED |
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内蔵 USB ブートフラッシュ LED |
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図 11-12 Cisco ASR 1000 シリーズ RP の前面プレート コネクタ
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CARRIER LED |
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MGMT イーサネット コネクタ |
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BITS コネクタ |
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CON コネクタ |
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LINK LED |
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AUX コネクタ |
(注) コンソール ポートおよび補助ポートはどちらも非同期シリアル ポートなので、これらのポートに接続する装置は、非同期伝送に対応していなければなりません (非同期は、最も一般的なシリアル装置のタイプであり、大部分のモデムは非同期装置です)。
Cisco ASR 1013 ルータでは、補助ポートとコンソール ポートの両方に RJ-45 ポートが使用されています。
RJ-45 コネクタに対するコンソール ポートおよび補助ポートのピン割り当てについては、を参照してください。両方のポートとも非同期シリアル ポートとして設定されます。
ステップ 1 コンソール ポートに端末を接続する前に、シャーシのコンソール ポートに合わせて、端末を 9600 ボー、8 データ ビット、パリティなし、1 ストップ ビット(9600 8N1)に設定します。
ステップ 2 ルータが正常に動作したあとは、端末を接続解除できます。
イーサネット管理ポートの接続
デフォルト モード(speed-auto および duplex-auto)でファスト イーサネット管理ポート(図 11-12 のコールアウト 4 を参照)を使用する場合、ポートは Auto-MDI/MDI-X モードで動作します。ポートは Auto-MDI/MDI-X 機能によって自動的に正しい信号接続を提供します。ポートは自動的にクロス ケーブルまたはストレート型ケーブルを検知し、適応します。
ただし、ファスト イーサネット管理ポートがコマンドライン インターフェイス(CLI)によって固定の速度(10 または 100 Mbps)に設定されている場合、ポートは強制的に MDI モードになります。
固定速度設定および MDI モードである場合:
• クロス ケーブルを使用して、MDI ポートに接続します。
• ストレート型ケーブルを使用して、MDI-X ポートに接続します。
Cisco ASR 1013 ルータへの電源の接続
警告 カバーは製品の安全設計のために不可欠な部品です。カバーを装着しない状態でユニットを操作しないでください。ステートメント 1077
警告 装置を取り付けるときには、必ずアースを最初に接続し、最後に接続解除します。ステートメント 1046
警告 次の手順を実行する前に、DC 回路に電気が流れていないことを確認してください。ステートメント 1003
警告 この装置の設置、交換、または保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。ステートメント 1030
Cisco ASR 1013 ルータの電源モジュールの概要
ここでは、Cisco ASR 1013 電源モジュールの入力要件および電源ケーブル オプションについて説明します。
Cisco ASR 1013 ルータ、ASR 1006 ルータ、ASR 1004 ルータ、ASR 1002 ルータの DC 電源モジュールは、それぞれの仕様に従って動作します。 表 11-2 に、共通の入力定格および回路ブレーカー要件を示します。
表 11-2 Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの DC 電源の入力要件
Cisco ASR 1000 シリーズ ルータの DC 電源
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最小ハードウェア |
最大 |
最小ハードウェア |
最大 |
Cisco ASR 1006 |
40 |
必ず 50 |
必ず AWG #6 |
Cisco ASR 1004 |
24 |
30 |
40 |
10 |
8 |
Cisco ASR 1002 |
16 |
20 |
30 |
12 |
10 |
Cisco ASR 1013 |
40 |
必ず 50 |
必ず AWG #6 |
たとえば、入力定格が 16 A の Cisco ASR 1002 ルータの DC 電源では、20 A の回路ブレーカーに AWG #12 ゲージのケーブル、30 A の回路ブレーカーに AWG #10 ゲージのケーブルを使用する必要があります。 |
Cisco ASR 1013 ルータでサポートされている電源コード
次に、Cisco ASR 1013 ルータでサポートされている電源コードを示します。
• CAB-AC20A-90L-IN:20 A AC ライトアングル電源ケーブル(国際)
• CAB-4000W-US1:電源ケーブル、250 VAC 20 A、ライトアングル C19、NEMA 6-20 プラグ(米国)
• CAB-US520-C19-US:NEMA 5-15 から IEC-C19 14ft(米国)
Cisco ASR 1013 ルータのモジュラ シャーシは冗長電源入力モジュール(PEM)をサポートします。各 1+1 冗長電源ゾーンに少なくとも 1 つの PEM がゾーンへの電源投入に作用するとともに、両方のゾーンが機能している必要があります。1 つのファンに障害が発生した場合、ファン速度を上げる必要があることもありますが、残りのファンでシャーシ全体を冷却できます。
Cisco ASR 1013 ルータ システムはデュアル ゾーン 1+1 電源モジュールの構成で設定されます。ASR 1013 ルータの消費電力仕様については、を参照してください。
次に Cisco ASR 1013 ルータの 2 つの電源ゾーンに対するシステム消費電力の最大入力および出力を示します。
• 最大入力(DC):4,200 W
• 最大入力(AC - 高圧線):4,000 W
• 最大出力(DC および AC - 高圧線):3,390 W
(注) 2 つの電源ゾーンのうち少なくとも 1 つにソフトウェアの起動前に電源が投入される必要があります。これにより、アクティブなルート プロセッサへの電力投入に使用されていないゾーンで電源障害が検出されるのを防止します。冗長性のために 2 つの独立した回線に 4 つの電源モジュールを接続する場合、各電源ゾーンから各回路に電源モジュールが接続されていることを確認します。PS0、PS1 は電源ゾーン 0 にあり、PS2 と PS3 は電源ゾーン 1 にあります。たとえばこのシナリオでは、PS0 および PS2 は 1 つの回線に接続でき、PS1 および PS3 はもう一方の回線に接続できます。また、PS0 および PS3 は 1 つの回線に接続でき、PS1 および PS2 はもう一方の回線に接続できます。
(注) Cisco ASR1000 シリーズの AC 電源モジュールおよび DC 電源モジュールの取り外しおよび交換手順については、を参照してください。
Cisco ASR 1013 ルータへの AC 入力電源の接続
次の手順に従って、AC 入力電源モジュールを Cisco 1013 シャーシに接続します。
ステップ 1 シャーシ背面の電源モジュールの電源スイッチがスタンバイの位置にあるかを確認します。
ステップ 2 電源コードを差し込み口に入れます。
(注) AC 電源コード ストレイン レリーフを追加したときのために、ナイロン製のケーブル タイをハンドルの穴に通してからコードに巻きつけて、コードを電源のハンドルに固定します。
図 11-13 に、Cisco ASR 1013 ルータの AC 電源モジュールを示します。
図 11-13 Cisco ASR 1013 ルータの AC 電源モジュール
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AC 電源モジュール ファン |
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AC 電源差し込み口 |
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DB-25 アラーム コネクタ |
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AC 電源モジュールのスタンバイ スイッチ |
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タイ ラップ タブ |
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スタンバイ スイッチの両側の保護シールド |
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AC 電源モジュールの非脱落型ネジ |
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AC 電源モジュール LED |
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AC 電源モジュール ハンドル |
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(注) AC 電源モジュールと DC 電源モジュールのいずれでも、DB-25 アラーム コネクタの接続にはシールド ケーブルを使用してください。これは、FCC、EN55022、CISPR22 の各規格で定められているクラス A の不要輻射基準を満足するために必要な措置です。を参照してください。
ステップ 3 AC 電源モジュールのコードを AC 主電源に差し込みます。
これで、AC 入力電源の接続手順は完了です。
Cisco ASR 1013 ルータへの DC 入力電源の接続
ここでは、DC 電源モジュールを Cisco ASR 1013 ルータに接続する手順について説明します。図 11-14 に、Cisco ASR 1013 ルータの DC 電源モジュールとラベルを示します。
図 11-14 Cisco ASR 1013 ルータの DC 電源モジュール
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ファン |
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DC 電源モジュールの非脱落型ネジ |
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DB-25 アラーム コネクタ* |
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DC 電源モジュールのハンドル |
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タイ ラップ タブ |
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端子ブロックとプラスチック カバーの 1 つのネジ |
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DC 電源モジュールの端子ブロックとプラスティック カバー |
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オン/オフ(|/O)回路ブレーカー スイッチ |
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アース記号 |
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端子ブロックとプラスチック カバーのスロット タブ |
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DC 電源モジュールのアース スタッド |
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電源装置の LED |
(注)AC 電源モジュールと DC 電源モジュールのいずれでも、DB-25 アラーム コネクタの接続にはシールド ケーブルを使用してください。これは、FCC、EN55022、CISPR22 の各規格で定められているクラス A の不要輻射基準を満足するために必要な措置です。 |
Cisco ASR 1013 ルータに DC 電源モジュールを取り付ける前に、次の重要事項に留意してください。
• DC 入力電源モジュールの導線のカラー コーディングは、設置場所の DC 電源のカラー コーディングによって異なります。通常、グリーンまたはグリーン/イエローはアース(GND)に、ブラックはマイナス(-)端子の -48V に、レッドはプラス(+)端子の RTN に使用します。DC 入力電源モジュールに選んだ導線のカラー コードが、DC 電源に使用されている導線のカラー コードと一致していることを確認してください。
• DC 入力電源コードには、公称 DC 入力電圧(-48/-60 VDC)での 40 A 供給に関する National Electrical Code(NEC; 米国電気規則)および地域の規則に基づいて適切なワイヤ ゲージを選択してください。配電装置(PDU)ごとに、DC 供給(-)と DC 供給リターン(+)のケーブル ペアが 3 組必要です。これらのケーブルは、一般のケーブル取扱業者から入手可能です。シャーシに接続するすべての入力電源ケーブルには同一の導体径のものを使用し、その長さは 10% の偏差の範囲内で同一にする必要があります。
DC 入力電源ケーブルは、それぞれ PDU のケーブル端子で終端します。ケーブル端子は必ず 2 つ穴でストレート タングのものを使用してください。必ず中心間距離が 0.625 インチ(15.88 mm)の 1/4 インチ端子スタッドに取り付けられるものを使用してください。
(注) DC 入力電源ケーブルは、PDU の端子ブロックに正しい極性で接続する必要があります。極性を示すラベルを付けた DC ケーブルを使用すると、安全な接続のうえで便利です。それでも、極性を確実に判断するために、DC ケーブル間の電圧を測定してください。測定を行う際には、プラス(+)導線およびマイナス(-)導線は必ず配電ユニットの(+)および(-)ラベルに一致させます。
• DC PDU ごとにアース ケーブルが必要です。このアース ケーブルには、6 AWG 以上のマルチストランド銅線の使用を推奨します。このケーブルはシスコでは用意しないため、一般のケーブル取扱業者から入手してください。
アース線ケーブル端子は 2 つ穴(図 11-15 を参照)で、中心間距離が 0.625 インチ(15.88 mm)の M6 端子スタッドに取り付けられるものを使用してください。ケーブルの導体径に適した端子の Panduit 製品番号は次のとおりです。
– LCD8-14A-L(ケーブル導体径 8AWG)
– LCD6-14A-L(ケーブル導体径 6AWG)
図 11-15 DC 入力電源ケーブル用端子
(注) 感電の危険を防止するために、DC 入力電源が露出する部分にあるすべての部品は適切に絶縁する必要があります。したがって、DC ケーブル端子を取り付ける前に、その製造元の指示に従って端子を必ず絶縁しておきます。
警告 装置を取り付けるときには、必ずアースを最初に接続し、最後に接続解除します。ステートメント 1046
DC 電源モジュールを接続する手順は次のとおりです。
ステップ 1 DC 電源モジュールを取り付ける前に、シャーシ アースが接続されていることを確認します。
ステップ 2 最初に接続する必要がある GND 接続用の DC 電源モジュールのスタッドの位置を確認し(図 11-16のコールアウト 6 を参照)、次の手順を実行します。
a. アース ラグを使用して、ワッシャとケプナット ネジを次の順序で取り付けます。
– フラット ワッシャ
– アース ケーブル端子
– ケプナット ネジ
b. 電源モジュール アース スタッドのケプナット ネジを締めます。
図 11-16 Cisco ASR 1013 ルータの DC 電源モジュールとアース スタッドおよびケーブル
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DC 電源モジュールの導線付きアース スタッド |
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フラット ワッシャ |
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アース ネジ |
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ケプナット ネジ |
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DC 電源モジュールのアース シンボル |
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(注) AC 電源モジュールと DC 電源モジュールのいずれでも、DB-25 アラーム コネクタの接続にはシールド ケーブルを使用してください。これは、FCC、EN55022、CISPR22 の各規格で定められているクラス A の不要輻射基準を満足するために必要な措置です。を参照してください。
ステップ 3 アース ケーブルの一方の端を現場のアース接続に取り付けます。
ステップ 4 端子ブロックからプラスチック カバーを外します。
注意 端子ブロックの地線を取り付ける前に中断し、ステップ 5 を実行します。これは地線の金属導線とプラスチック カバーとの接触を防ぐためです。
ステップ 5 プラスおよびマイナスの導線ケーブルをスリーブで覆う必要があります。各導線に対して、端子からワイヤまでの範囲を頑丈な収縮チューブで覆います(図 11-17 を参照)。
図 11-17 DC 電源モジュールの端子ブロック アース ケーブル ラグ端子
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ワイヤと端子の終端をスリーブで覆った、マイナス端子およびワイヤ |
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ワイヤとアース スタッドの端の周囲をラップしている絶縁チューブの位置 |
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ワイヤと端子の終端をスリーブで覆った、プラス端子およびワイヤ |
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アース ラグおよびワイヤ |
ステップ 6 ケーブル管理を容易に行うため、まずマイナスの導線ケーブルを差し込みます。端子とケーブルを次の順序で取り付けます。
a. フラット ワッシャ
b. マイナス ワイヤのあるアース ラグ
c. ケプナット ネジ
ステップ 7 プラス スタッドおよびワイヤのケプナット ネジを 18(最小)~ 22 in-lbs(最大)の推奨トルクで締めます。
(注) 端子ブロックから伸びる導線は、日常的な接触で障害が発生しないように固定します。
ステップ 8 タイ ラップを使用してワイヤを固定し、多少ワイヤに接触してもワイヤが接続部で引っ張られないようにします。タイ ラップ スタッドは電源モジュール端子ブロックの下にあります(図 11-18 を参照)。
ステップ 9 端子ブロックのプラスチック カバーを元のとおりに取り付け、ネジを締めます。端子ブロックの形状に合致するように、プラスチック カバーは形状調整が施され、ケーブルを通すスロットが空けてあります。
ステップ 10 回路ブレーカー スイッチ ハンドルからテープを取り外し、回路ブレーカーのハンドルをオン位置に移動します。
ステップ 11 回路ブレーカー スイッチをオンの位置(|)に切り替えます。
これで、Cisco ASR 1013 ルータへの DC 電源モジュールの取り付け手順は完了です。
Cisco ASR 1000 シリーズ RP コンソール ポートへの端子の接続
Cisco ASR 1013 ルータ プロセッサには、前面パネルに CON というラベルが貼付された非同期シリアル(EIA/TIA-232)RJ-45 コンソール ポートが搭載されています(図 11-18 のコールアウト 5 を参照)。Cisco ASR 1013 ルータに付属したコンソール ケーブル キットを使用して、このポートと大部分のビデオ端末を接続することができます。コンソール ケーブル キットに含まれているものは、次のとおりです。
• RJ-45/RJ-45 クロス ケーブル x 1
• RJ-45/DB-25(メス)アダプタ x 1
• RJ-45/DB-9(メス)アダプタ x 1
クロス ケーブルは一方のピン接続が反対側と逆になります。つまり、(一方の)ピン 1 と(反対側の)ピン 8、ピン 2 とピン 7、ピン 3 とピン 6 のように接続します。クロス ケーブルは、ケーブルの 2 つのモジュラ端末を比較することによって識別できます。タブが後ろにくるようにケーブルの端を並べて手に持ちます。左側プラグの外側(左端)のピン(ピン 1)に接続されたワイヤと、右側プラグの外側(右端)のピン(ピン 8)に接続されたワイヤが同じ色になります。
ルート プロセッサのコンソール ポートにビデオ端末を接続する手順は、次のとおりです。
(注) シャーシで冗長設定を行っている場合、それぞれの Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサにコンソール ポート接続(通常は端末サーバへの接続)が必要です。
コンソール ポートを使用してルータにアクセスすると、デフォルトで自動的に IOS コマンドライン インターフェイスに導かれます。
コンソール ポートを通じてルータにアクセスするとき、IOS CLI に接続する前にブレーク信号を送信すると(ブレーク信号を送信するには、Ctrl+C キーまたは Ctrl+Shift+6 キーを押すか、Telnet プロンプトで send break コマンドを入力します)、非 RPIOS サブパッケージにアクセスできる場合、デフォルトで診断モードに導かれます。
これらの設定を変更するには、コンソール ポートに設定したトランスポート マップをコンソール インターフェイスに適用します。
図 11-18 に、Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサのコンソール ポート コネクタを示します。
図 11-18 Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサのコンソール ポート コネクタ
ステップ 1 RJ-45 ケーブルの一方を Cisco ASR1000-RP2 ルート プロセッサのシリアル RJ-45 ポート(CON)に接続します。
ステップ 2 RJ-45 ケーブルをケーブル管理ブラケットの中を通して、もう一方の端を RJ-45 アダプタに接続します。
ステップ 3 アダプタとビデオ端末を接続して、ケーブル接続を完了させます。
ステップ 4 ビデオ端末の電源を入れます。
ステップ 5 ビデオ端子をコンソール ポートのデフォルト(9600 ボー、8 データ ビット、パリティ生成またはチェックなし、1 ストップ ビット、フロー制御なし)に適合するように設定します。
ステップ 6 「システム ケーブルの接続」に進み、設置作業を続けてください。
システム ケーブルの接続
Cisco ASR 1013 ルータに外部ケーブルを接続するときは、次のガイドラインに留意してください。
• 干渉を防止するため、高出力の回線がインターフェイス ケーブルと接触しないようにしてください。
• システムの電源を入れる前に、配線の限度(特に距離)を確認してください。
AUX 接続
この非同期 EIA/TIA-232 シリアル ポート(AUX)は、リモート管理アクセスのためにモデムと Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ 1 を接続するのに使用します。Cisco ASR 1013 ルータとモデムを接続するには、次の手順を実行してください。
ステップ 1 モデム ケーブルの一方の端をプライマリ Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ 1 の RJ-45 ポート(AUX というラベル)に接続します。
ステップ 2 ケーブル管理ブラケットの U 字フックの上からケーブルを通し、ケーブルの他端をモデムに接続します(図 11-18 のコールアウト 6 を参照)。
すべてのケーブル接続を完了したら、に進みます。