LLDP、 LLDP-MED、およびロケーション サービスについて
ここでは、次の情報について説明します。
• 「LLDP」
• 「LLDP-MED」
• 「ロケーション サービス」
LLDP
Cisco Discovery Protocol(CDP)は、すべてのシスコ デバイス(ルータ、ブリッジ、アクセス サーバ、およびスイッチ)のレイヤ 2(データ リンク層)上で動作するデバイス検出プロトコルです。ネットワーク管理アプリケーションは CDP を使用することにより、ネットワーク接続されている 他のシスコ デバイスを自動的に検出し、識別できます。
非シスコ デバイスをサポートし、他のデバイスとの相互運用性を確保するために、スイッチは IEEE 802.1AB Link Layer Discovery Protocol(LLDP)をサポートしています。LLDP は、ネットワーク デバイスがネットワーク上の他のデバイスに自分の情報をアドバタイズするために使用するネイバー探索プロトコルです。このプロトコルはデータ リンク層で動作するため、異なるネットワーク層プロトコルが稼働する 2 つのシステムで互いの情報を学習できます。
LLDP は一連の属性をサポートし、これらを使用してネイバー デバイスを検出します。属性には、Type、Length、および Value の説明が含まれていて、これらを TLV と呼びます。LLDP をサポートするデバイスは、ネイバーとの情報の送受信に TLV を使用できます。設定情報、デバイスの機能、デバイス ID などの詳細情報は、このプロトコルを使用してアドバタイズできます。
スイッチは、以下の基本管理 TLV をサポートします(任意)。
• ポート記述 TLV
• システム名 TLV
• システム記述 TLV
• システム機能 TLV
• 管理アドレス TLV
• 電源管理 TLV
次の IEEE 固有の LLDP TLV もアドバタイズに使用されて LLDP-MED をサポートします。
• ポート VLAN ID TLV(IEEE 802.1 に固有の TLV)
• MAC/PHY コンフィギュレーション/ステータス TLV(IEEE 802.3 に固有の TLV)
LLDP-MED
LLDP for Media Endpoint Devices(LLDP-MED)は LLDP の拡張版で、IP 電話などのエンドポイント デバイスとスイッチなどのネットワーク デバイスの間で動作します。特に、Voice over IP(VoIP)アプリケーションへのサポートを提供すると同時に、機能検出、ネットワーク ポリシー、イーサネット経由の電源供給(PoE)、コンポーネント管理、およびロケーション情報に追加の TLV も提供します。デフォルトで、すべての LLDP-MED TLV がイネーブルです。
LLDP-MED では、次の TLV がサポートされます。
• LLDP-MED 機能 TLV
LLDP-MED エンドポイントが、接続されたデバイスのサポートする機能およびデバイスでイネーブルになっている機能を判別できるようにします。
設定の詳細については、「ネットワーク ポリシー プロファイルの設定」を参照してください。
• ネットワーク ポリシー プロファイル
ネットワーク接続デバイスとエンドポイントはともに、VLAN 設定、および関連するレイヤ 2 とレイヤ 3 属性をポート上の特定アプリケーションにアドバタイズできます。たとえば、スイッチは使用する VLAN 番号を IP 電話に通知できます。電話機は任意のスイッチに接続して、VLAN 番号を取得し、コール制御との通信を開始できます。
ネットワーク ポリシー プロファイル TLV を定義することによって、VLAN、サービス クラス(CoS)、Differentiated Services Code Point(DSCP)、およびタギング モードの値を指定して、音声と音声信号のプロファイルを作成できます。その後、これらのプロファイル属性は、スイッチで中央集約的に保守され、IP 電話に伝播されます。
設定の詳細については、「ネットワーク ポリシー プロファイルの設定」を参照してください。
• 電源管理 TLV
LLDP-MED エンドポイントとネットワーク接続デバイスの間で拡張電源管理を可能にします。スイッチおよび IP 電話は、デバイスの受電方法、電源プライオリティ、デバイスの消費電力などの電源情報を通知することができます。
設定の詳細については、「LLDP 電力ネゴシエーションの設定」を参照してください。
• コンポーネント管理 TLV
エンドポイントは、スイッチにエンドポイントの詳細なコンポーネント情報を送信することが可能です。コンポーネント情報には、ハードウェア リビジョン、ファームウェア バージョン、ソフトウェア バージョン、シリアル番号、メーカー名、モデル名、Asset ID TLV などがあります。
• ロケーション TLV
スイッチからのロケーション情報をエンドポイント デバイスに提供します。ロケーション TLV はこの情報を送信することができます。
– 都市ロケーション情報
都市アドレス情報および郵便番号情報を提供します。都市ロケーション情報の例には、地名、番地、郵便番号などがあります。
– ELIN ロケーション情報
発信側のロケーション情報を提供します。ロケーションは、緊急ロケーション識別番号(ELIN)によって決定されます。これは、緊急通報を Public Safety Answering Point(PSAP)にルーティングする電話番号で、PSAP はこれを使用して緊急通報者にコールバックすることができます。
設定の詳細については、「ロケーション TLV およびロケーション サービスの設定」を参照してください。
(注) スイッチは、LLDP および LLDP-MED を同時にエンド ポイント デバイスに送信できません。デフォルトでは、ネットワーク デバイスはエンドポイント デバイスから LLDP-MED パケットを受信するまで LLDP パケットだけを送信します。次にネットワーク デバイスは、LLDP パケットを受信するまで LLDP-MED パケットを送信します。
ロケーション サービス
ロケーション サービス機能を使用すると、スイッチに接続されている装置について、スイッチから Cisco Mobility Services Engine(MSE; モビリティ サービス エンジン)に、ロケーションおよび接続のトラッキング情報を提供できます。トラッキングされたデバイスは、ワイヤレス エンドポイント、ワイヤード エンドポイント、またはワイヤード スイッチやワイヤード コントローラになります。スイッチは、ネットワーク モビリティ サービス プロトコル(NMSP)のロケーションおよび接続の通知を介して、装置のリンク アップとリンク ダウンのイベントを MSE に通知します。
MSE はスイッチへの NMSP 接続を開始します。MSE がスイッチに接続すると、バージョンの互換性、サービスの交換、およびロケーション情報の同期を確立するためにメッセージが交換されます。接続が確立されると、スイッチがロケーションおよび接続の通知を定期的に MSE に送信します。この間に検出されたリンク アップ イベント、リンク ダウン イベント、またはロケーション設定の変更が集約され、接続またはロケーションの通知を使用して最後に送信されます。
ポート上のリンク アップまたはリンク ダウンのイベントでスイッチがデバイスの有無を検出すると、該当する場合、クライアントの MAC アドレス、IP アドレス、および 802.1x ユーザ名が取得されます。デバイスで LLDP-MED または CDP がイネーブルになっている場合、スイッチはモデル番号やソフトウェア バージョンなどのクライアント固有の情報を引き続き収集します。
デバイスの機能に応じて、スイッチは次のクライアントの接続情報をリンク アップ時に取得します。
• スロット、ポート、およびポート タイプ
• クライアントの MAC アドレス
• クライアントの IP アドレス
• 802.1X ユーザ名(該当する場合)。
• デバイス カテゴリは、 wired station として指定されます。
• ステートは Connected として指定されます。
• シリアル番号、UDI。
• モデル番号
• ソフトウェア バージョン
• VLAN ID および VLAN 名
デバイス機能に応じて、スイッチは次のクライアント情報をリンク ダウン時に取得します。
• 切断されたスロットおよびポート。
• クライアントの MAC アドレス
• クライアントの IP アドレス
• 802.1X ユーザ名(該当する場合)。
• デバイス カテゴリは、 wired station として指定されます。
• ステートは Disconnected として指定されます。
• シリアル番号、UDI。
• モデル番号
• ソフトウェア バージョン
• VLAN ID および VLAN 名
管理者がスイッチでロケーション アドレスを変更すると、情報は MSE に報告されます。スイッチは、変更されたアドレス情報と変更によって影響を受けるポートのリストを特定する NMSP ロケーション通知メッセージを送信します。
LLDP、LLDP-MED、およびロケーション サービスの設定
ここでは、次の設定情報について説明します。
• 「デフォルトの LLDP 設定」
• 「LLDP 特性の設定」
• 「LLDP のグローバルなディセーブルおよびイネーブル」
• 「インターフェイス上での LLDP のディセーブルおよびイネーブル」
• 「LLDP-MED TLV の設定」
• 「ネットワーク ポリシー プロファイルの設定」
• 「LLDP 電力ネゴシエーションの設定」
• 「ロケーション TLV およびロケーション サービスの設定」
• 「LLDP、LLDP-MED、およびロケーション サービスのモニタリングおよびメンテナンス」
デフォルトの LLDP 設定
表 30-1 に、デフォルトの LLDP 設定を示します。デフォルト設定を変更するには、LLDP グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび LLDP インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
表 30-1 デフォルトの LLDP 設定
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LLDP グローバル ステート |
ディセーブル |
LLDP ホールドタイム(廃棄までの時間) |
120 秒 |
LLDP タイマー(パケット更新頻度) |
30 秒 |
LLDP 再初期化遅延 |
2 秒 |
LLDP tlv-select |
すべての TLV の送受信をイネーブルに |
LLDP インターフェイス ステート |
イネーブル |
LLDP 受信 |
イネーブル |
LLDP transmit |
イネーブル |
LLDP med-tlv-select |
すべての MMDP-MED TLV の送信をイネーブルに |
LLDP 特性の設定
LLDP アップデートの頻度、情報を廃棄するまでに保持する時間、初期化遅延時間を設定できます。また、LLDP および LLDP-MED TLV が送受信されるように選択できます。ロケーション サービス機能を使用できるのは、スイッチで暗号化ソフトウェア イメージが実行されている場合だけです。
これらの特性を設定するには、次の作業を行います。
(注) ステップ 2 ~ 5 は任意であり、どの順番で実行してもかまいません。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
lldp holdtime
seconds
|
(任意)受信デバイスがこのデバイスから送信された情報を破棄せずに保持する時間を指定します。 指定できる範囲は 0 ~ 65535 秒です。デフォルトは 120 秒です。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
lldp reinit
|
(任意)インターフェイス上で LLDP を初期化するときの遅延時間(秒)を指定します。 指定できる範囲は 2 ~ 5 秒です。デフォルトは 2 秒です。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
lldp timer
seconds
|
(任意)LLDP 更新の送信頻度を秒数で設定します。 指定できる範囲は 5 ~ 65534 秒です。デフォルトは 30 秒です。 |
ステップ 5 |
Switch(config)#
lldp tlv-select
|
(任意)送受信する LLDP TLV を指定します。 |
ステップ 6 |
Switch(config)#
copy running-config startup-config
|
コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ステップ 7 |
Switch(config)#
lldp med-tlv-select
|
(任意)送受信する LLDP-MED TLV を指定します。 |
(注) デフォルト設定に戻すには、各 LLDP コマンドの no 形式を使用します。
次に、ホールドタイムを 120 秒、遅延時間を 2 秒、更新頻度を 30 に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# lldp holdtime 120
Switch(config)# lldp reinit 2
Switch(config)# lldp timer 30
次に、LLDP パケットだけを転送する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# no lldp receive
次に、再び LLDP パケットを受信する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# lldp receive
その他の LLDP show コマンドについては、「LLDP、LLDP-MED、およびロケーション サービスのモニタリングおよびメンテナンス」を参照してください。
LLDP のグローバルなディセーブルおよびイネーブル
(注) LLDP はデフォルトでディセーブルです。
LLDP をグローバルにディセーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
no lldp run
|
LLDP をディセーブルにします。 |
ステップ 3 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ディセーブルにされている LLDP をイネーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
|
LLDP をイネーブルにします。 |
ステップ 3 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
次に、LLDP をグローバルにディセーブルにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# no lldp run
次に、LLDP をグローバルにイネーブルにする例を示します。
Switch# configure terminal
インターフェイス上での LLDP のディセーブルおよびイネーブル
LLDP は、すべてのサポートされているインターフェイス上でグローバルにディセーブルにされています。デバイスで LLDP パケットを送信できるようにするためには、LLDP をグローバルでイネーブルにする必要があり余す。ただし、インターフェイス レベルでの変更は不要です。
no lldp transmit コマンドおよび no lldp receive コマンドを使用して LLDP パケットを送受信しないようにインターフェイスを設定するように選択することができます。
(注) インターフェイスがトンネル ポートに設定されていると、LLDP は自動的にディセーブルになります。
特定のインターフェイス上で LLDP をディセーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
interface
interface-id
|
LLDP をディセーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
no lldp transmit
|
インターフェイスで LLDP パケットが送信できなくなります。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
no lldp receive
|
インターフェイスで LLDP パケットが受信できなくなります。 |
ステップ 5 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
Switch(config)#
copy running-config startup-config
|
コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ディセーブルにされている LLDP をインターフェイスでイネーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
interface
interface-id
|
LLDP をイネーブルにするインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
lldp transmit
|
インターフェイスで LLDP パケットを送信します。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
lldp receive
|
インターフェイスで LLDP パケットを受信します。 |
ステップ 5 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次に、インターフェイス上で LLDP をイネーブルにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface GigabitEthernet 1/1
Switch(config-if)# lldp transmit
Switch(config-if)# lldp receive
LLDP-MED TLV の設定
デフォルトでは、スイッチはエンド デバイスから LLDP-MED パケットを受信するまで、LLDP パケットだけを送信します。デバイスは、LLDP パケットだけを受信するまで LLDP-MED パケットの送信を続けます。
lldp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すれば、インターフェイスが 表 30-2 にリストされている TLV を送信しないように設定できます。
表 30-2 LLDP-MED TLV
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inventory-management |
LLDP-MED コンポーネント管理 TLV |
location |
LLDP-MED ロケーション TLV |
network-policy |
LLDP-MED ネットワーク ポリシー TLV |
power-management |
LLDP-MED 電源管理 TLV |
TLV をインターフェイスでディセーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
interface interface-id
|
LLDP-MED TLV を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Switch(config-if)#
no lldp med-tlv-select tlv
|
ディセーブルにする TLV を指定します。 |
ステップ 4 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
TLV をインターフェイスでイネーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
interface interface-id
|
LLDP-MED TLV を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Switch(config-if)#
lldp med-tlv-select tlv
|
イネーブルにする TLV を指定します。 |
ステップ 4 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次に、インターフェイスでディセーブルにされている TLV をイネーブルにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface GigabitEthernet0/1
Switch(config-if)# lldp med-tlv-select inventory management
ネットワーク ポリシー プロファイルの設定
ネットワーク ポリシー プロファイルを作成して、ポリシー属性を設定し、それをインターフェイスに適用するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
network-policy profile
profile number
|
ネットワーク ポリシー プロファイル番号を指定し、ネットワーク ポリシー コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる範囲は 1 ~ 4294967295 です。 |
ステップ 3 |
Switch(config-network-policy)#
{voice | voice-signaling} vlan [
vlan-id
{cos
cvalue
| dscp
dvalue
}
]
| [[dot1p {cos
cva lue
| dscp
dvalue
}] | none | untagged]
|
ポリシー属性の設定: voice :音声アプリケーション タイプを指定します。 voice-signaling :音声シグナリング アプリケーション タイプを指定します。 vlan :音声トラフィックのネイティブ VLAN を指定します。 vlan-id :(任意)音声トラフィックの VLAN を指定します。指定できる範囲は 1 ~ 4094 です。 cos cvalue :(任意)設定された VLAN のレイヤ 2 プライオリティ サービス クラス(CoS)を指定します。指定できる範囲は 0 ~ 7 です。デフォルトは 0 です。 dscp dvalue :(任意)設定された VLAN の Differentiated Services Code Point(DSCP)値を指定します。指定できる範囲は 0 ~ 63 です。デフォルトは 0 です。 dot1p :(任意)IEEE 802.1p プライオリティ タギングおよび VLAN 0(ネイティブ VLAN)を使用するように電話機を設定します。 none :(任意)音声 VLAN に関して IP Phone に指示しません。IP Phone のキー パッドから入力された設定を使用します。 untagged :(任意)電話機をタグなし音声トラフィック(電話機のデフォルト)を送信するように設定します。 |
ステップ 4 |
|
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 |
Switch(config)#
interface
interface-id
|
ネットワーク ポリシー プロファイルを設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 7 |
Switch(config-if)#
network-policy profile number
|
ネットワーク ポリシー プロファイル番号を指定します。 |
ステップ 8 |
Switch(config-if)#
lldp med-tlv-select network-policy
|
ネットワーク ポリシー TLV を指定します。 |
ステップ 9 |
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特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 10 |
Switch# show network-policy profile
|
設定を確認します。 |
ステップ 11 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルト設定に戻すには、各コマンドの no 形式を使用します。
次に、CoS を持つ音声アプリケーションの VLAN 100 を設定して、インターフェイス上のネットワーク ポリシー プロファイルおよびネットワーク ポリシー TLV をイネーブルにする例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# network-policy profile 1
Switch(config-network-policy)# voice vlan 100 cos 4
Switch# configure terminal
Switch(config-if)# network-policy profile 1
Switch(config-if)# lldp med-tlv-select network-policy
次の例では、プライオリティ タギングを持つネイティブ VLAN 用の音声アプリケーション タイプを設定する方法を示します。
Switch(config-network-policy)# voice vlan dot1p cos 4
Switch(config-network-policy)# voice vlan dot1p dscp 34
(注) Cisco IOS Release 12.2(54) SG では、Catalyst 4500 シリーズ スイッチは、音声および音声シグナリングという 2 個のアプリケーションしかサポートしていません。CoS/DSCP のデフォルト値は、音声アプリケーションの場合は 5/46、音声シグナリングの場合は 3/24 です。デフォルト値を上書きする必要がある場合は、ネットワーク ポリシー プロファイルを設定し、インターフェイスに適用する必要があります。これらの値は、LLDP MED でのネットワーク ポリシー TLV の一部として送信されます。
LLDP 電力ネゴシエーションの設定
Cisco IOS Release 12.2(54)SG 以降では、Catalyst 4500 シリーズ スイッチで LLDP を使用して、IEEE 802.3at 標準で指定されているように、インライン電力ネゴシエーションを実行することができます (使用される LLDP TLV は DTE Power-via-MDI TLV です)。この機能を使用すれば、PoE+ 対応モジュール上のスイッチから IEEE 標準に基づくインライン受電デバイスに PoE+ 電力範囲(デバイス端で 12.95W ~ 25.5W)の電力を供給することができます。
(注) LLDP-MED TLV による LLDP を通してネゴシエートされたインライン電力使用を確認するには、 show lldp neighbors detail コマンドを使用します。IEEE 802.3at TLV を通してネゴシエートされたインライン電力使用を確認するには、show power inline interface detail コマンドを使用します。show power inline interface detail コマンドは、LLDP を通してネゴシエートされた電力を表示しません。
(注) 複数のプロトコル(CDP/LLDP 802.3at/LLDP-MED)を使用して電力ネゴシエーションを実行するインライン受電デバイスがスイッチに接続されている場合は、スイッチが電力ネゴシエーション TLV を含む最初のプロトコル パケット(CDP または LLDP)にロックします。LLDP 802.3at 電力ネゴシエーション TLV と LLDP-MED 電力ネゴシエーション TLV の両方がスイッチで受信された場合は、前者が優先されます。電力ネゴシエーションの単一プロトコルを常に使用する必要がある場合、スイッチ インターフェイスまたはエンド デバイスの他の電力ネゴシエーション プロトコルを管理上ディセーブルにする必要があります。
LLDP 電力ネゴシエーションをイネーブルにするには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
interface interface-id
|
LLDP 電力ネゴシエーションを設定するインターフェイスを指定します。 |
ステップ 3 |
Switch(config-if)#
lldp tlv-select power-management
|
LLDP 電力ネゴシエーションをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次に、インターフェイスのギガビット イーサネット 3/1 上で LLDP 電力ネゴシエーションをイネーブルにする例を示します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# int gi 3/1
Switch(config-if)# lldp tlv-select power-management
ロケーション TLV およびロケーション サービスの設定
エンドポイントのロケーション情報を設定し、インターフェイスに適用するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
location {admin-tag
string |
civic-location identifier
id |
elin-location
string
identifier
id}
|
エンドポイントにロケーション情報を指定します。 • admin-tag :管理タグまたはサイト情報を指定します。 • civic-location :都市ロケーション情報を指定します。 (注) LLDP-MED TLV の都市ロケーション識別情報は 250 バイト以下に制限されています。スイッチ設定時に使用可能なバッファ スペースに関するエラー メッセージの受信を避けるには、各都市ロケーション識別情報に指定したすべての都市ロケーション情報の長さの合計が 250 バイトを超えないようにしてください。 • elin-location :緊急ロケーション情報(ELIN)を指定します。 • identifier id :都市ロケーションの ID を指定します。 • string :サイト情報またはロケーション情報を英数字形式で指定します。 |
ステップ 3 |
Switch(config-civic)#
exit
|
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
interface interface-id
|
ロケーション情報を設定するインターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
Switch(config-if)#
location {additional-location-information word |
civic-location-id
id
|
elin-location-id
id}
|
インターフェイスのロケーション情報を入力します。 additional-location-information :ロケーション(位置)に関する追加情報を指定します。 civic-location-id :インターフェイスのグローバル都市ロケーション情報を指定します。 elin-location-id :インターフェイスの緊急ロケーション情報を指定します。 id :都市ロケーションまたは ELIN ロケーションの ID を指定します。指定できる ID 範囲は 1 ~ 4095 です。 word :追加のロケーション情報を指定する語またはフレーズを指定します。 |
ステップ 6 |
|
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
|
設定を確認します。 |
ステップ 8 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
デフォルト設定に戻すには、各コマンドの no 形式を使用します。
次の例では、スイッチに都市ロケーション情報を設定する方法を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# location civic-location identifier 1
Switch(config-civic)# number 3550
Switch(config-civic)# primary-road-name "Cisco Way"
Switch(config-civic)# city "San Jose"
Switch(config-civic)# state CA
Switch(config-civic)# building 19
Switch(config-civic)# room C6
Switch(config-civic)# county "Santa Clara"
Switch(config-civic)# country US
Switch(config-civic)# end
スイッチ上でロケーション サービスをイネーブルにするには、次の作業を行います。
(注) ロケーション サービス機能をイネーブルにするには、スイッチで暗号化ソフトウェア イメージを実行している必要があります。有線ロケーション サービスをサポートするには、Cisco モビリティ サービス エンジン(MSE)が Heitz 6.0 以降のソフトウェア イメージを実行している必要があります。
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ステップ 1 |
Switch#
configure terminal
|
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)#
nmsp enable
|
スイッチで NMSP 機能をイネーブルにします。 |
ステップ 3 |
Switch(config)#
ip device tracking
|
IP デバイス トラッキングをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
Switch(config)#
nmsp notification interval
{
attachment
|
location
} interval-seconds
|
NMSP 通知間隔を指定します。 attachment :接続通知間隔を指定します。 location :位置通知間隔を指定します。 interval-seconds: スイッチから MSE にロケーション更新または接続更新が送信されるまでの期間(秒)。指定できる範囲は 1 ~ 30 です。デフォルト値は 30 です。 |
ステップ 5 |
Switch(config)# interface interface-id
|
学習された接続情報がすべて MSE に送信されないようにするインターフェイスを指定します。 |
ステップ 6 |
Switch(config-if)#
nmsp attachment suppress
|
このインターフェイス上で学習された接続情報が MSE に送信されないようにします。 (注) ロケーション サービスは、スイッチに直接接続されたエンド デバイスをトラッキングすることを意図しています。不正確なトラッキング情報を避けるために、すべてのトランク インターフェイスにこのコマンドを適用してください。 |
ステップ 7 |
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特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
Switch#
show nmsp notification
|
通知間隔の設定を確認します。 |
ステップ 9 |
|
NMSP がイネーブルになっていることを確認します。 |
ステップ 10 |
Switch#
copy running-config startup-config
|
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
次の例では、スイッチ上で NMSP をイネーブルにし、ロケーション通知時間を 10 秒に設定する方法を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# nmsp enable
Switch(config)# ip device tracking
Switch(config)# nmsp notification interval location 10
(注) ロケーション サービスは、レイヤ 2 とレイヤ 3 の物理ポート上の IP デバイスだけを追跡します。SVI またはポート チャネル経由で接続された IP デバイスは、追跡されず、MSE にレポートされません。