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この章は、Cisco NX-OS デバイスに対するレイヤ 3 インターフェイスを設定する方法について説明し、次のセクションがあります。
• 「関連項目」
レイヤ 3 インターフェイスは、スタティックまたはダイナミック ルーティング プロトコルを使用して別のデバイスに IPv4 および IPv6 パケットを転送します。レイヤ 2 トラフィックの IP ルーティングおよび内部 Virtual Local Area Network(VLAN)ルーティングにはレイヤ 3 インターフェイスが使用できます。
ポートをレイヤ 2 インターフェイスまたはレイヤ 3 インターフェイスとして設定できます。ルーテッド インターフェイスは、IP トラフィックを他のデバイスにルーティングできる物理ポートです。ルーテッド インターフェイスはレイヤ 3 インターフェイスだけで、スパニングツリー プロトコル(STP)などのレイヤ 2 プロトコルはサポートしません。
すべてのイーサネット ポートは、デフォルトでルーテッド インターフェイスです。CLI セットアップ スクリプトでこのデフォルトの動作を変更できます。
ポートに IP アドレスを割り当て、ルーティングをイネーブルにし、このルーテッド インターフェイスにルーティング プロトコル特性を割り当てることができます。
ルーテッド インターフェイスからレイヤ 3 ポート チャネルも作成できます。ポート チャネルの詳細については、「ポート チャネルの設定」を参照してください。
ルーテッド インターフェイスおよびサブインターフェイスは、指数関数的に減少するレート カウンタをサポートします。Cisco NX-OS はこれらの平均カウンタを用いて次の統計情報を追跡します。
レイヤ 3 インターフェイスとして設定した親インターフェイスに仮想サブインターフェイスを作成できます。親インターフェイスは物理ポートでかまいません。
親インターフェイスはサブインターフェイスによって複数の仮想インターフェイスに分割されます。これらの仮想インターフェイスに IP アドレスやダイナミック ルーティング プロトコルなど固有のレイヤ 3 パラメータを割り当てることができます。各サブインターフェイスの IP アドレスは、親インターフェイスの他のサブインターフェイスのサブネットとは異なります。
サブインターフェイスの名前は、親インターフェイスの名前(たとえば Ethernet 2/1)+ ピリオド(.)+そのインターフェイス独自の番号です。たとえば、イーサネット インターフェイス 2/1 に Ethernet 2/1.1 というサブインターフェイスを作成できます。この場合、.1 はそのサブインターフェイスを表します。
Cisco NX-OS では、親インターフェイスがイネーブルの場合にサブインターフェイスがイネーブルになります。サブインターフェイスは、親インターフェイスには関係なくシャットダウンできます。親インターフェイスをシャットダウンすると、関連するサブインターフェイスもすべてシャットダウンされます。
サブインターフェイスを使用すると、親インターフェイスがサポートするそれぞれの仮想ローカル エリア ネットワーク(VLAN)に独自のレイヤ 3 インターフェイスを実現できます。この場合、親インターフェイスは別のデバイスのレイヤ 2 トランキング ポートに接続します。サブインターフェイスを設定したら 802.1Q トランキングを使って VLAN ID に関連付けます。
図 4-1 に、インターフェイス E 2/1 のルータ B に接続するスイッチのトランキング ポートを示します。このインターフェイスには 3 つのサブインターフェイスがあり、トランキング ポートに接続する 3 つの VLAN にそれぞれ関連付けられています。
VLAN の詳細については、『 Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Layer 2 Switching Configuration Guide 』を参照してください。
VLAN インターフェイスまたはスイッチ仮想インターフェイス(SVI)は、デバイス上の VLAN を同じデバイス上のレイヤ 3 ルータ エンジンに接続する仮想ルーテッド インターフェイスです。VLAN には 1 つの VLAN インターフェイスだけを関連付けることができますが、VLAN に VLAN インターフェイスを設定する必要があるのは、VLAN 間でルーティングする場合か、または管理 VRF(仮想ルーティング/転送)以外の VRF インスタンスを経由してデバイスを IP ホスト接続する場合だけです。VLAN インターフェイスの作成をイネーブルにすると、Cisco NX-OS によってデフォルト VLAN(VLAN 1)に VLAN インターフェイスが作成され、リモート スイッチ管理が許可されます。
設定の前に VLAN ネットワーク インターフェイス機能をイネーブルにする必要があります。システムはこの機能をディセーブルにする前のチェックポイントを自動的に取得するため、このチェックポイントにロールバックできます。ロールバックとチェックポイントについては、『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS System Management Configuration Guide』を参照してください。
(注) VLAN 1 の VLAN インターフェイスは削除できません。
VLAN インターフェイスをルーティングするには、トラフィックをルーティングする VLAN ごとに VLAN インターフェイスを作成し、その VLAN インターフェイスに IP アドレスを割り当ててレイヤ 3 内部 VLAN ルーティングを実現します。IP アドレスと IP ルーティングの詳細については、『 Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide』 を参照してください。
図 4-2 に、2 つの VLAN に 2 つのホストが接続しているデバイスを示します。VLAN ごとに VLAN インターフェイスを設定し、VLAN 間の IP ルーティングを使ってホスト 1 とホスト 2 を通信させることができます。VLAN 1 は VLAN インターフェイス 1 のレイヤ 3 で、VLAN 10 は VLAN インターフェイス 10 のレイヤ 3 で通信します。
図 4-2 VLAN インターフェイスに接続した 2 つの VLAN
ループバック インターフェイスは、常にアップ状態にある単独のエンドポイントを持つ仮想インターフェイスです。ループバック インターフェイスを通過するパケットはこのインターフェイスでただちに受信されます。ループバック インターフェイスは物理インターフェイスをエミュレートします。0 ~ 1023 の番号のループバック インターフェイスを最大 1024 個の設定できます。
ループバック インターフェイスを使用すると、パフォーマンスの分析、テスト、ローカル通信が実行できます。ループバック インターフェイスは、ルーティング プロトコル セッションの終端アドレスとして設定することができます。ループバックをこのように設定すると、アウトバウンド インターフェイスの一部がダウンしている場合でもルーティング プロトコル セッションはアップしたままです。
レイヤ 3 インターフェイスは、ステートフル再起動とステートレス再起動をサポートします。切り替え後、Cisco NX-OS は実行時の設定を適用します。
ハイ アベイラビリティの詳細については、『 Cisco Nexus 9000 Series NX-OS High Availability and Redundancy Guide 』を参照してください。
レイヤ 3 インターフェイスは、仮想ルーティング/転送(VRF)インスタンスをサポートします。VRF は仮想化デバイス コンテキスト(VDC)内にあります。デフォルトでは、Cisco NX-OS のデフォルトの VDC およびデフォルトの VRF が使用されます。
VDC ごとに最大 1024 のループバック インターフェイスを設定できます。
このインターフェイスは VRF に関連付けることができます。VLAN インターフェイスの場合、VLAN と同じ VDC に設定する必要があります。
VRF でのインターフェイスの設定詳細を確認する場合には『 Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide 』を参照します。
(注) そのインターフェイスに IP アドレスを設定する前に、インターフェイスを VRF に割り当てる必要があります。
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レイヤ 3 インターフェイスにライセンスは必要ありません。ライセンス パッケージに含まれていない機能は nx-os イメージにバンドルされており、無料で提供されます。 |
ライセンス 3 インターフェイスには次の前提条件があります。
• IP アドレッシングおよび基本設定を熟知している。IP アドレッシングの詳細については 『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide』 を参照してください。
レイヤ 3 インターフェイスの設定には次の注意事項と制約事項があります。
• レイヤ 3 インターフェイスをレイヤ 2 インターフェイスに変更する場合、Cisco NX-OS はインターフェイスをシャットダウンしてインターフェイスを再度イネーブルにし、レイヤ 3 固有の設定をすべて削除します。
• レイヤ 2 インターフェイスをレイヤ 3 インターフェイスに変更する場合、Cisco NX-OS はインターフェイスをシャットダウンしてインターフェイスを再度イネーブルにし、レイヤ 2 固有の設定をすべて削除します。
• Cisco Nexus 9300 プラットフォームのサブインターフェイスはサポートされません。
(注) Cisco IOS の CLI に慣れている場合、この機能に対応する Cisco NX-OS コマンドは通常使用する Cisco IOS コマンドと異なる場合があるので注意してください。
表 4-1 は、レイヤ 3 インターフェイス パラメータのデフォルト設定です。
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2. interface ethernet slot/port
4. ip address ip-address/length
または
ipv6 address ipv6-address/length
インターフェイス メディアをポイント ツー ポイントまたはブロードキャストのどちらかとして設定するには、 medium コマンドを使用します。
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(注) デフォルト設定は broadcast であり、この設定はどの show コマンドにも表示されません。ただし、p2p に設定を変更した場合、show running config コマンドを入力すると、この設定が表示されます。
レイヤ 3 インターフェイスをレイヤ 2 インターフェイスに変換するには、 switchport コマンドを使用します。
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インターフェイスをレイヤ 2 インターフェイスとして設定し、このインターフェイス上のレイヤ 3 固有の設定を削除します。 |
switch(config)# i nterface ethernet 2/1
switch(config-if)# no switchport
switch(config-if)# ip address 192.0.2.1/8
switch(config-if)# copy running-config startup-config
インターフェイスのデフォルト設定がルーテッドされます。レイヤ 2 にインターフェイスを設定するには、 switchport コマンドを入力します。レイヤ 2 インターフェイスをルーテッド インターフェイスに変更する場合は、 no switchport コマンドを入力します。
ルーテッド インターフェイスで構成されるルーテッド インターフェイスに 1 つまたは複数のサブインターフェイスを設定できます。
親インターフェイスをルーテッド インターフェイスとして設定します。
「ルーテッド インターフェイスの設定」を参照してください。
2. interface ethernet slot/port.number
3. ip address ip-address/length
または
ipv6 address ipv6-address/length
switch(config)# i nterface ethernet 2/1.1
switch(config-if)# ip address 192.0.2.1/8
switch(config-if)# encapsulation dot1Q 33
switch(config-if)# copy running-config startup-config
show interface eth コマンドの出力は、次の例に示すように、サブインターフェイス用に拡張されました。
ルーテッド インターフェイス、ポート チャネル、またはサブインターフェイスに帯域幅を設定できます。上位層プロトコルは帯域幅パラメータを使用してパス コストを計算します。サブインターフェイスの帯域幅は、次のいずれかの方法で設定できます。
• 継承:サブインターフェイスが固有の値として、つまり親インターフェイスの帯域幅を親インターフェイスから継承するように帯域幅を設定します。
サブインターフェイスの帯域幅を設定しない場合、または親インターフェイスの帯域幅を継承しない場合、サブインターフェイスの帯域幅は次の方法で決定されます。
• 親インターフェイスがアップしている場合、サブインターフェイスの帯域幅は親インターフェイスの動作速度と同じです。ポートの場合、サブインターフェイスの帯域幅は設定されているリンク速度またはネゴシエート対象のリンク速度です。
• 親インターフェイスがダウンしている場合、サブインターフェイスの帯域幅は親インターフェイスのタイプによって異なります。
– 1 Gb/s イーサネット ポートの場合、サブインターフェイスの帯域幅は 1 Gb/s です。
– 10 Gb/s イーサネット ポートの場合、サブインターフェイスの帯域幅は 10 Gb/s です。
– 100 Gb/s イーサネット ポートの場合、サブインターフェイスの帯域幅は 100 Gb/s です。
インターフェイスの帯域幅を設定するには、インターフェイス モードで次のコマンドを使用します。
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親インターフェイスから帯域幅を継承するようにサブインターフェイスを設定するには、インターフェイス モードで次のコマンドを使用します。
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設定された帯域幅の値を継承するように、このインターフェイスのすべてのサブインターフェイスを設定します。値を設定しない場合、サブインターフェイスは親インターフェイスの帯域幅を継承します。指定できる範囲は 1 ~ 10000000(KB 単位)です。 |
4. ip address ip-address/length
または
ipv6 address ipv6-address/length
5. (任意) show interface vlan number
switch(config)# feature interface-vlan
Switch(config)# in terface vlan 10
2. interface loopback instance
3. ipv4 address ip-address
または
ipv6 address ip-address
次に、ループバック インターフェイスを作成する例を示します。
switch(config)# in terface loopback 0
2. interface interface-type number
4. ip-address ip-prefix/length
5. (任意) show vrf [ vrf-name ] interface interface-type number
次に、VRF にレイヤ 3 インターフェイスを追加する例を示します。
switch(config)# interface loopback 0
switch(config-if)# vrf member RemoteOfficeVRF
レイヤ 3 の設定を表示するには、次のいずれかの作業を行います。
レイヤ 3 統計情報を表示するには、次のコマンドを使用します。
次に、イーサネット サブインターフェイスを設定する例を示します。
次に、ループバック インターフェイスを設定する例を示します。
レイヤ 3 インターフェイスの詳細については、次の項目を参照してください。
• 『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide』
レイヤ 3 インターフェイスの実装に関する追加情報については、次の項を参照してください。
• 「関連資料」
• 「標準」
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『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Unicast Routing Configuration Guide』 |
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「 Configuring VLANs」 の章 、 『Cisco Nexus 9000 Series NX-OS Layer 2 Switching Configuration Guide』 |
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サポートされている MIB を検索およびダウンロードするには、次の URL にアクセスしてください。 ftp://ftp.cisco.com/pub/mibs/supportlists/nexus9000/Nexus9000MIBSupportList.html |
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