VLAN の概要
VLAN は、ユーザの物理的な位置に関係なく、機能、プロジェクト チーム、またはアプリケーションなどで論理的に分割されたスイッチド ネットワークです。VLAN は、物理 LAN と同じ属性をすべて備えていますが、同じ LAN セグメントに物理的に配置されていないエンド ステーションもグループ化できます。どのスイッチ ポートも VLAN に割り当てることができます。ユニキャスト、ブロードキャスト、およびマルチキャスト パケットは、VLAN 内のエンド ステーションだけに転送およびフラッディングが行われます。各 VLAN は 1 つの論理ネットワークと見なされ、VLAN に割り当てられていないステーション宛てのパケットは、ルータまたはフォールバック ブリッジングをサポートするスイッチを経由して転送しなければなりません(図 13-1を参照)。スタック全体のポートを使用して VLAN を形成できます。VLAN はそれぞれが独立した論理ネットワークと見なされるので、VLAN ごとに独自のブリッジ MIB(管理情報ベース)情報があり、スパニング ツリーの独自の実装をサポートできます。「STP の設定」 を参照してください。
(注) VLAN を作成する前に、VLAN Trunking Protocol(VTP; VLAN トランキング プロトコル)を使用してネットワークのグローバルな VLAN 設定を維持するかどうかを決定する必要があります。VTP の詳細については、「VTP の設定」を参照してください。
図 13-1 に、論理的に定義されたネットワークにセグメント化された VLAN の例を示します。
図 13-1 論理的に定義されたネットワークとしての VLAN
VLAN は通常、IP サブネットワークに対応付けられます。たとえば、特定の IP サブネットに含まれるすべてのエンド ステーションは同一の VLAN に所属させます。スイッチ上のインターフェイスの VLAN メンバシップは、インターフェイスごとに手動で割り当てます。この方法でスイッチ インターフェイスを VLAN に割り当てた場合、これをインターフェイス ベース(またはスタティック)VLAN メンバシップと呼びます。
VLAN 間のトラフィックは、ルーティングまたはフォールバック ブリッジングする必要があります。
サポートされる VLAN
スイッチは、VTP クライアント、サーバ、およびトランスペアレント モードで VLAN をサポートします。VLAN は、1 ~ 4094 の番号で識別します。VLAN ID 1002 ~ 1005 は、トークンリングおよび Fiber Distributed Data Interface(FDDI)VLAN 専用です。
VTP バージョン 1 およびバージョン 2 は、標準範囲の VLAN(VLAN ID 1 ~ 1005)だけをサポートします。これらのバージョンでは、1006 ~ 4094 の VLAN ID を作成する場合は、スイッチを VTP トランスペアレント モードにする必要があります。Cisco IOS Release 12.2(52)SE 以降では VTP バージョン 3 をサポートします。VTP バージョン 3 は、VLAN 範囲全体(VLAN 1 ~ 4094)をサポートします。拡張範囲 VLAN(VLAN 1006 ~ 4094)は、VTP バージョン 3 でだけサポートされます。拡張 VLAN がドメインに設定されている場合は、VTP バージョン 3 から VTP バージョン 2 に変換できません。
(注) スイッチが LAN Lite イメージを実行中の場合は、最大 64 の VLAN をサポートできます。
スイッチ スタックは合計 255(標準範囲および拡張範囲)の VLAN をサポートしますが、スイッチのハードウェアの使用状況は、設定済み機能の個数に左右されます。
スイッチは、最大 128 のスパニング ツリー インスタンスを持つ Per-VLAN Spanning-Tree Plus(PVST+)または Rapid PVST+ をサポートします。VLAN ごとに 1 つずつスパニング ツリー インスタンスを使用できます。スパニング ツリー インスタンス数および VLAN 数の詳細については、「標準範囲 VLAN 設定時の注意事項」を参照してください。スイッチは、イーサネット ポート経由の VLAN トラフィックの送信方式として IEEE 802.1Q トランキングのみをサポートします。
(注) スイッチが LAN Lite イメージを実行中の場合は、最大 64 のスパニング ツリー インスタンスをサポートできます。
VLAN ポート メンバシップ モード
VLAN に所属するポートは、メンバシップ モードを割り当てることで設定します。メンバシップ モードは、各ポートが伝送できるトラフィックの種類、および所属できる VLAN の数を指定します。 表 13-1 に、各種メンバシップ モード、およびそれぞれのメンバシップと VTP の特性を示します。
表 13-1 ポートのメンバシップ モードとその特性
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スタティック アクセス |
スタティック アクセス ポートは、手動で割り当てられ、1 つの VLAN だけに所属します。 詳細については、「VLAN へのスタティック アクセス ポートの割り当て」を参照してください。 |
VTP は必須ではありません。VTP を使用して情報をグローバルに伝播させない場合は、VTP モードをトランスペアレントに設定します。VTP に加入するには、別のスイッチまたはスイッチ スタックのトランク ポートに接続されているスイッチ スタック上に少なくとも 1 つのトランク ポートがなくてはなりません。 スタック構成をサポートしているのは、LAN Base イメージを実行している Catalyst 2960-S スイッチだけです。 |
トランク(IEEE 802.1Q) |
デフォルトで、トランク ポートは拡張範囲 VLAN を含むすべての VLAN のメンバです。ただし、メンバシップは許可 VLAN リストを設定して制限できます。また、プルーニング適格リストを変更して、リストに指定したトランク ポート上の VLAN へのフラッディング トラフィックを阻止することもできます。 トランク ポートの設定については、「トランク ポートとしてのイーサネット インターフェイスの設定」を参照してください。 |
VTP を推奨しますが、必須ではありません。VTP は、ネットワーク全体にわたって VLAN の追加、削除、名前変更を管理することにより、VLAN 設定の整合性を維持します。VTP はトランク リンクを通じて他のスイッチと VLAN コンフィギュレーション メッセージを交換します。 |
ダイナミック アクセス |
ダイナミックアクセス ポートは 1 つの VLAN(VLAN ID が 1 ~ 4094)にのみ所属し、VMPS によって動的に割り当てられます。VMPS には Catalyst 5000 または Catalyst 6500 シリーズ スイッチを使用できますが、Catalyst 2960 または 2960-S スイッチは使用できません。Catalyst 2960 または 2960-S スイッチは、VMPS クライアントです。 同一スイッチ上でダイナミックアクセス ポートとトランク ポートを使用できますが、ダイナミックアクセス ポートは別のスイッチではなく、エンド ステーションまたはハブに接続する必要があります。 設定情報については、「VMPS クライアント上のダイナミックアクセス ポートの設定」を参照してください。 |
VTP は必須です。 VMPS およびクライアントを同じ VTP ドメイン名で設定してください。 VTP に加入するには、別のスイッチまたはスイッチ スタックのトランク ポートに、スイッチ スタック上の少なくとも 1 つのトランク ポートが接続されている必要があります。 |
音声 VLAN |
音声 VLAN ポートは、Cisco IP Phone に接続し、電話に接続されたデバイスからの音声トラフィックに 1 つの VLAN を、データ トラフィックに別の VLAN を使用するように設定されたアクセス ポートです。 音声 VLAN ポートの詳細については、「音声 VLAN の設定」を参照してください。 |
VTP は不要です。VTP は音声 VLAN に対して無効です。 |
アクセス モードとトランク モード、および機能の定義の詳細については、表 13-4を参照してください。
ポートが VLAN に所属すると、スイッチは VLAN 単位で、ポートに対応するアドレスを学習して管理します。詳細については、「MAC アドレス テーブルの管理」を参照してください。
標準範囲 VLAN の設定
標準範囲 VLAN は、VLAN ID が 1 ~ 1005 の VLAN です。スイッチが VTP サーバまたは VTP トランスペアレント モードの場合、VLAN データベース内の VLAN 2 ~ 1001 の設定を追加、変更、または削除できます(VLAN ID 1 および 1002 ~ 1005 は自動作成され、削除できません)。
VTP バージョン 1 および 2 では、拡張範囲 VLAN(ID が 1006 ~ 4094 の VLAN)を作成する場合はスイッチを VTP トランスペアレント モードにする必要があります。ただし、これらの拡張範囲 VLAN は VLAN データベースに格納されません。VTP バージョン 3 は、VTP サーバ モードおよびトランスペアレント モードで拡張範囲 VLAN をサポートします。「拡張範囲 VLAN の設定」を参照してください。
VLAN ID 1 ~ 1005 の設定はファイル vlan.dat (VLAN データベース)に書き込まれます。この設定を表示するには、 show vlan 特権 EXEC コマンドを入力します。 vlan.dat ファイルは、スタック マスター上のフラッシュ メモリに保存されます。スタック メンバは、スタック マスターとの一貫性の取れた vlan.dat ファイルを持ちます。
注意
vlan.dat
ファイルを手動で削除しようとすると、VLAN データベースの不整合が生じる可能性があります。VLAN 設定を変更する場合は、ここに記載されたコマンド、および
このリリースに対応するコマンド リファレンスに記載されたコマンドを使用します。VTP 設定の変更手順については、
「VTP の設定」を参照してください。
さらに、インターフェイス コンフィギュレーション モードを使用して、ポートのメンバシップ モードの定義、VLAN に対するポートの追加および削除を行います。これらのコマンドの実行結果は、実行コンフィギュレーション ファイルに書き込まれます。このファイルを表示するには、 show running-config 特権 EXEC コマンドを使用します。
VLAN データベースに新しい標準範囲 VLAN を作成したり、VLAN データベース内の既存の VLAN を変更したりする場合、次のパラメータを設定できます。
• VLAN ID
• VLAN 名
• VLAN タイプ(イーサネット、FDDI、FDDI Network Entity Title(NET)、TrBRF または TrCRF、トークンリング、トークンリング Net)
• VLAN ステート(アクティブまたはサスペンド)
• VLAN の Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)
• Security Association Identifier(SAID)
• Token Ring Bridge Relay Function(TrBRF; トークンリング ブリッジ リレー機能)VLAN のブリッジ識別番号
• FDDI および TrCRF VLAN のリング番号
• Token Ring Concentrator Relay Function(TrCRF; トークンリング コンセントレータ リレー機能)VLAN の親 VLAN 番号
• TrCRF VLAN の Spanning-Tree Protocol(STP; スパニング ツリー プロトコル)タイプ
• ある VLAN タイプから別の VLAN タイプに変換するときに使用する VLAN 番号
(注) ここでは、これらのパラメータの大部分の設定手順について説明しません。VLAN 設定を制御するコマンドおよびパラメータの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。
ここでは、標準範囲 VLAN の設定情報について説明します。
• 「トークンリング VLAN」
• 「標準範囲 VLAN 設定時の注意事項」
• 「標準範囲 VLAN の設定」
• 「イーサネット VLAN のデフォルト設定」
• 「イーサネット VLAN の作成または変更」
• 「VLAN の削除」
• 「VLAN へのスタティック アクセス ポートの割り当て」
トークンリング VLAN
このスイッチはトークンリング接続をサポートしていませんが、トークンリング接続を行っている Catalyst 5000 シリーズ スイッチなどのリモート デバイスを、サポート対象スイッチのうちの 1 台から管理できます。VTP バージョン 2 が稼動しているスイッチは、次のトークンリング VLAN に関する情報をアドバタイズします。
• トークンリング TrBRF VLAN
• トークンリング TrCRF VLAN
トークンリング VLAN の詳しい設定手順については、『 Catalyst 5000 Series Software Configuration Guide 』を参照してください。
標準範囲 VLAN 設定時の注意事項
ネットワーク内で標準範囲 VLAN を作成または変更する場合には、次の注意事項に従ってください。
• スイッチは、VTP クライアント、サーバ、およびトランスペアレント モードで 255 VLAN をサポートします。
• 標準範囲 VLAN は、1 ~ 1001 の番号で識別します。VLAN 番号 1002 ~ 1005 は、トークンリングおよび FDDI VLAN 専用です。
• VLAN 1 ~ 1005 の VLAN 設定は、常に VLAN データベースに格納されます。VTP モードがトランスペアレントの場合、VTP および VLAN 設定はスイッチの実行コンフィギュレーション ファイルにも格納されます。
• VTP バージョン 1 および 2 では、スイッチが VLAN ID 1006 ~ 4094 をサポートするのは、VTP トランスペアレント モード(VTP はディセーブル)だけです。これらは拡張範囲 VLAN であり、設定オプションには制限があります。VTP トランスペアレント モードで作成された拡張範囲 VLAN は、VLAN データベースに保存されず、伝播されません。VTP バージョン 3 は、拡張範囲 VLAN(VLAN 1006 ~ 4094)データベース伝播をサポートします。拡張 VLAN を設定している場合は、VTP バージョン 3 からバージョン 1 または 2 に変換できません。「拡張範囲 VLAN の設定」を参照してください。
• VLAN を作成する前に、スイッチを VTP サーバ モードまたは VTP トランスペアレント モードにしておく必要があります。スイッチが VTP サーバである場合には、VTP ドメインを定義する必要があります。VTP ドメインを定義しないと、VTP は機能しません。
• スイッチは、トークンリングまたは FDDI メディアをサポートしません。スイッチは FDDI、FDDI-Net、TrCRF、または TrBRF トラフィックを伝送しませんが、VTP を介して VLAN 設定を伝播します。
• スイッチは 128 のスパニング ツリー インスタンスをサポートします。スイッチのアクティブな VLAN 数が、サポートされているスパニング ツリー インスタンス数よりも多い場合、スパニング ツリーは 128 の VLAN でイネーブルにできます。残りの VLAN で、スパニング ツリーはディセーブルになります。スイッチ上の使用可能なスパニング ツリー インスタンスをすべて使い切ってしまった後に、VTP ドメインの中にさらに別の VLAN を追加すると、そのスイッチ上にスパニング ツリーが稼動しない VLAN が生成されます。そのスイッチのトランク ポート上でデフォルトの許可リスト(すべての VLAN を許可するリスト)が設定されていると、すべてのトランク ポート上に新しい VLAN が割り当てられます。ネットワーク トポロジによっては、新しい VLAN 上で、切断されないループが生成されることがあります。特に、複数の隣接スイッチでスパニング ツリー インスタンスをすべて使用してしまっている場合には注意が必要です。スパニング ツリー インスタンスの割り当てを使い果たしたスイッチのトランク ポートに許可リストを設定することにより、このような可能性を防ぐことができます。
スイッチ上の VLAN の数がサポートされているスパニング ツリー インスタンスの最大数を超える場合、スイッチ上に IEEE 802.1s Multiple STP(MSTP)を設定して、複数の VLAN を単一のスパニング ツリー インスタンスにマッピングすることを推奨します。MSTP の詳細については、「MSTP の設定」を参照してください。
• スタック内のスイッチが新しい VLAN を学習するか、または既存の VLA を削除または変更すると(ネットワーク ポートを介した VTP を通じてか、または CLI を通じて)、その VLAN 情報はすべてのスタック メンバに伝達されます。
• スイッチがスタックに参加するか、またはスタックの結合が発生すると、新しいスイッチの VTP 情報(vlan.dat ファイル)のスタック マスターとの一貫性が保たれます。
(注) スタック構成をサポートしているのは、LAN Base イメージを実行している Catalyst 2960-S スイッチだけです。
標準範囲 VLAN の設定
VLAN を vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定するには、VLAN ID を入力します。新規の VLAN ID を入力して VLAN を作成するか、または既存の VLAN ID を入力してその VLAN を変更します。デフォルトの VLAN 設定を使用するか( 表 13-2 を参照)、複数のコマンドを入力して VLAN を設定できます。このモードで使用できるコマンドの詳細については、このリリースのコマンド リファレンスに記載されている vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドを参照してください。設定を終了したら、VLAN コンフィギュレーション モードを終了して、設定を有効にする必要があります。VLAN 設定を表示するには、 show vlan 特権 EXEC コマンドを入力します。
VLAN ID 1 ~ 1005 の設定は、常に VLAN データベースに保存されます(vlan.dat ファイル)。VTP モードがトランスペアレントの場合、それらの設定もスイッチの実行コンフィギュレーション ファイルに格納されます。 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを使用して、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存できます。スイッチ スタックでは、スタック全体が同一の vlan.dat ファイルと実行コンフィギュレーションを使用します。VLAN 設定を表示するには、 show vlan 特権 EXEC コマンドを入力します。
VLAN および VTP 情報(拡張範囲 VLAN 設定情報を含む)をスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存して、スイッチを再起動すると、スイッチの設定は次のように選択されます。
• スタートアップ コンフィギュレーションおよび VLAN データベース内の VTP モードがトランスペアレントで、VLAN データベースとスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの VTP ドメイン名が一致する場合は、VLAN データベースが無視され(クリアされ)、スタートアップ コンフィギュレーション ファイル内の VTP および VLAN 設定が使用されます。VLAN データベース内の VLAN データベース リビジョン番号は変更されません。
• スタートアップ コンフィギュレーション内の VTP モードまたはドメイン名が VLAN データベースと一致しない場合、最初の 1005 の VLAN のドメイン名、VTP モード、および VTP 設定には VLAN データベース情報が使用されます。
• VTP バージョン 1 および 2 では、VTP モードがサーバの場合、最初の 1005 の VLAN だけのドメイン名および VLAN 設定には VLAN データベース情報が使用されます。VTP バージョン 3 は、VLAN 1006 ~ 4094 もサポートします。
イーサネット VLAN のデフォルト設定
表 13-2 にイーサネット VLAN のデフォルト設定を示します。
(注) スイッチがサポートするのは、イーサネット インターフェイスだけです。FDDI およびトークンリング VLAN は、ローカルではサポートされないので、FDDI およびトークンリング メディア固有の特性は、他のスイッチに対する VTP グローバル アドバタイズにのみ設定します。
表 13-2 イーサネット VLAN のデフォルト値および範囲
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VLAN ID |
1 |
1 ~ 4094 (注) 拡張範囲 VLAN(VLAN ID 1006 ~ 4094)は、VTP バージョン 3 の場合だけ VLAN データベースに保存されます。 |
VLAN 名 |
VLANxxxx 。 xxxx は VLAN ID 番号に等しい 4 桁の数字(先行ゼロを含む)です。 |
範囲なし |
IEEE 802.10 SAID |
100001(100000 と VLAN ID の和) |
1 ~ 4294967294 |
MTU サイズ |
1500 |
1500 ~ 18190 |
トランスレーショナル ブリッジ 1 |
0 |
0 ~ 1005 |
トランスレーショナル ブリッジ 2 |
0 |
0 ~ 1005 |
VLAN ステート |
アクティブ |
アクティブ、サスペンド |
リモート SPAN |
ディセーブル |
イネーブル、ディセーブル |
イーサネット VLAN の作成または変更
VLAN データベース内の各イーサネット VLAN には、1 ~ 1001 の 4 桁の一意の ID が設定されています。VLAN ID 1002 ~ 1005 は、トークンリングおよび FDDI VLAN 用に予約されています。標準範囲 VLAN を作成して VLAN データベースに追加するには、VLAN に番号および名前を割り当てます。
(注) VTP バージョン 1 および 2 では、スイッチが VTP トランスペアレント モードの場合、1006 を超える VLAN ID を割り当てることができますが、それらは VLAN データベースに追加されません。「拡張範囲 VLAN の設定」を参照してください。
VLAN の追加時に指定されるデフォルト パラメータの一覧は、「標準範囲 VLAN の設定」を参照してください。
イーサネット VLAN を作成または変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vlan vlan-id |
VLAN ID を入力して、VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。新規の VLAN ID を入力して VLAN を作成するか、または既存の VLAN ID を入力してその VLAN を変更します。 (注) このコマンドで指定できる VLAN ID 範囲は 1 ~ 4094 です。1005 を超える VLAN ID(拡張範囲 VLAN)を追加する手順については、「拡張範囲 VLAN の設定」を参照してください。 |
ステップ 3 |
name vlan-name |
(任意)VLAN の名前を入力します。VLAN 名を指定しなかった場合には、デフォルトとして、VLAN という語の後ろに先行ゼロを含めた vlan-id が付加されます。たとえば、VLAN 4 のデフォルトの VLAN 名は VLAN0004 になります。 |
ステップ 4 |
mtu mtu-size |
(任意)MTU サイズ(または他の VLAN 特性)を変更します。 |
ステップ 5 |
remote-span |
(任意)リモート Switched Port Analyzer(SPAN; スイッチド ポート アナライザ)セッションに対する RSPAN VLAN として、VLAN を設定します。リモート SPAN の詳細は、「SPAN および RSPAN の設定」 を参照してください。 (注) RSPAN を使用するには、スイッチが LAN Base イメージを実行している必要があります。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show vlan { name vlan-name | id vlan-id } |
設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチが VTP トランスペアレント モードである場合、VLAN 設定は実行コンフィギュレーション ファイルと VLAN データベースに保存されます。この場合、スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定が保存されます。 |
VLAN 名をデフォルトの設定に戻すには、 no name 、 no mtu または no remote-span コマンドを使用します。
次に、イーサネット VLAN 20 を作成し、 test20 という名前を付け、VLAN データベースに追加する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config-vlan)# name test20
VLAN の削除
VTP サーバ モードのスイッチから VLAN を削除すると、VTP ドメイン内のすべてのスイッチの VLAN データベースから、その VLAN が削除されます。VTP トランスペアレント モードのスイッチから VLAN を削除した場合、そのスイッチ スタック上に限り VLAN が削除されます。
メディア タイプが異なるデフォルトの VLAN を削除することはできません。たとえば、イーサネット VLAN 1、および FDDI またはトークンリング VLAN の 1002 ~ 1005 を削除することはできません。
注意 VLAN を削除すると、その VLAN に割り当てられていたすべてのポートが非アクティブになります。これらのポートは、新しい VLAN に割り当てられるまで、元の VLAN に(非アクティブで)対応付けられたままです。
スイッチ上で VLAN を削除するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
no vlan vlan-id |
VLAN ID を入力して、VLAN を削除します。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show vlan brief |
VLAN が削除されたことを確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup config |
(任意)スイッチが VTP トランスペアレント モードである場合、VLAN 設定は実行コンフィギュレーション ファイルと VLAN データベースに保存されます。この場合、スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定が保存されます。 |
VLAN へのスタティック アクセス ポートの割り当て
VTP をディセーブルにすることによって(VTP トランスペアレント モード)、VTP に VLAN 設定情報をグローバルに伝播させずに、スタティック アクセス ポートを VLAN に割り当てることができます。
クラスタ メンバ スイッチのポートを VLAN に割り当てる場合、最初に rcommand 特権 EXEC コマンドを使用して、そのクラスタ メンバ スイッチにログインします。
(注) 存在しない VLAN にインターフェイスを割り当てると、新しい VLAN が作成されます(「イーサネット VLAN の作成または変更」を参照)。
VLAN データベース内の VLAN にポートを割り当てるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
VLAN に追加するインターフェイスを入力します。 |
ステップ 3 |
switchport mode access |
ポート(レイヤ 2 アクセス ポート)の VLAN メンバシップ モードを定義します。 |
ステップ 4 |
switchport access vlan vlan-id |
VLAN にポートを割り当てます。有効な VLAN ID は 1 ~ 4094 です。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show running-config interface interface-id |
インターフェイスの VLAN メンバシップ モードを確認します。 |
ステップ 7 |
show interfaces interface-id switchport |
表示された Administrative Mode および Access Mode VLAN フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、 default interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、VLAN 2 のアクセス ポートとしてポートを設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# switchport mode access
Switch(config-if)# switchport access vlan 2
拡張範囲 VLAN の設定
VTP バージョン 1 およびバージョン 2 では、スイッチが VTP トランスペアレント モード(VTP がディセーブル)の場合、拡張範囲 VLAN(1006 ~ 4094)を作成できます。VTP バージョンは、サーバ モードまたはトランスペアレント モードで拡張範囲 VLAN をサポートします。サービス プロバイダーは拡張範囲 VLAN を使用することにより、インフラストラクチャを拡張して、多数の顧客に対応できます。拡張範囲 VLAN ID は、VLAN ID が許可されている任意の switchport コマンドで使用できます。
VTP バージョン 1 または 2 では、拡張範囲 VLAN の設定は VLAN データベースには格納されません。ただし、VTP モードがトランスペアレントであるため、スイッチの実行コンフィギュレーション ファイルに格納されます。設定をスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存するには、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを使用します。VTP バージョン 3 で作成された拡張範囲 VLAN は、VLAN データベースに保存されます。
(注) スイッチは 4094 の VLAN ID をサポートしますが、実際にサポートされる VLAN の数については、「サポートされる VLAN」を参照してください。
ここでは、拡張範囲 VLAN の設定情報について説明します。
• 「VLAN のデフォルト設定」
• 「拡張範囲 VLAN 設定時の注意事項」
• 「拡張範囲 VLAN の作成」
VLAN のデフォルト設定
表 13-2 にイーサネット VLAN のデフォルト設定を示します。拡張範囲 VLAN については MTU サイズおよびリモート SPAN 設定ステートしか変更できません。残りのすべての特性はデフォルト状態のままでなければなりません。
(注) リモート SPAN をサポートするには、スイッチが LAN Base イメージを実行している必要があります。
拡張範囲 VLAN 設定時の注意事項
拡張範囲 VLAN を作成するときは次の注意事項に従ってください。
• 拡張範囲の VLAN ID は、スイッチが VTP バージョン 3 を実行していない場合は VLAN データベースに保存されず、VTP で認識されません。
• プルーニング適格範囲に拡張範囲 VLAN を含めることはできません。
• VTP バージョン 1 および 2 では、拡張範囲の VLAN を作成する場合は、スイッチを VTP トランスペアレント モードにする必要があります。VTP モードがサーバまたはクライアントの場合、エラー メッセージが生成され、拡張範囲 VLAN が拒否されます。VTP バージョン 3 は、サーバ モードおよびトランスペアレント モードで拡張範囲 VLAN をサポートします。
• VTP バージョン 1 または 2 では、グローバル コンフィギュレーション モードで、VTP モードをトランスペアレントに設定できます。「VTP モードの設定」を参照してください。VTP トランスペアレント モードでスイッチが起動するように、この設定をスタートアップ コンフィギュレーションに保存する必要があります。このようにしないと、スイッチをリセットした場合に、拡張範囲 VLAN 設定が失われます。VTP バージョン 3 で拡張範囲 VLAN を作成する場合は、VTP バージョン 1 または 2 に変更できません。
• 拡張範囲 VLAN では、STP はデフォルトでイネーブルになりますが、no spanning-tree vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用してディセーブルにできます。スイッチ上に最大数のスパニング ツリー インスタンスが存在している場合に、VLAN を新規作成すると、この VLAN 上でスパニング ツリーはディセーブルになります。スイッチ上の VLAN の数がスパニング ツリー インスタンスの最大数を超える場合、スイッチ上に IEEE 802.1s MSTP を設定して、複数の VLAN を単一のスパニング ツリー インスタンスにマッピングすることを推奨します。MSTP の詳細については、「MSTP の設定」を参照してください。
• スイッチ スタックは合計 255(標準範囲および拡張範囲)の VLAN をサポートしますが、スイッチのハードウェアの使用状況は、設定済み機能の個数に左右されます。拡張範囲 VLAN を作成するときに、使用できるハードウェア リソースが不足していると、エラー メッセージが生成され、拡張範囲 VLAN が拒否されます。
• スイッチ スタックでは、スタック全体が同一の実行 コンフィギュレーションと保存されているコンフィギュレーションを使用しており、拡張範囲 VLAN 情報はスタック全体で共有されます。
拡張範囲 VLAN の作成
グローバル コンフィギュレーション モードで拡張範囲 VLAN を作成するには、 vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力し、1006 ~ 4094 の VLAN ID を指定します。拡張範囲 VLAN はイーサネット VLAN のデフォルトの特性を備えており( 表 13-2 を参照)、MTU サイズおよび RSPAN 設定だけが変更できるパラメータです。すべてのパラメータのデフォルト値については、コマンド リファレンスに記載された vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドの説明を参照してください。VTP バージョン 1 または 2 では、スイッチが VTP トランスペアレント モードでない場合に拡張範囲 VLAN ID を入力すると、VLAN コンフィギュレーション モードの終了時にエラー メッセージが生成され、拡張範囲 VLAN が作成されません。
VTP バージョン 1 および 2 では、拡張範囲 VLAN は VLAN データベースに保存されず、スイッチの実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。拡張範囲 VLAN 設定をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存するには、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを使用します。VTP バージョン 3 は、拡張範囲 VLAN を VLAN データベースに保存します。
拡張範囲 VLAN を作成するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp mode transparent |
スイッチを VTP トランスペアレント モードに設定し、VTP をディセーブルにします。 (注) この手順は、VTP バージョン 3 では不要です。 |
ステップ 3 |
vlan vlan-id |
拡張範囲 VLAN ID を入力して、VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。指定できる範囲は 1006 ~ 4094 です。 |
ステップ 4 |
mtu mtu-size |
(任意)MTU サイズを変更して、VLAN を変更します。 コマンドだけです。 |
ステップ 5 |
remote-span |
(任意)RSPAN VLAN として VLAN を設定します。「RSPAN VLAN としての VLAN の設定」を参照してください。 RSPAN をサポートできるのは、スイッチで LAN Base イメージが実行されている場合だけです。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show vlan id vlan-id |
VLAN が作成されたことを確認します。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup config |
スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。拡張範囲 VLAN 設定を保存するには、VTP トランスペアレント モード設定および拡張範囲 VLAN 設定をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存する必要があります。これらを保存しないと、スイッチをリセットした場合に、スイッチがデフォルトで VTP サーバ モードになり、拡張範囲 VLAN ID は保存されません。 (注) VTP バージョン 3 では、VLAN コンフィギュレーションは VLAN データベースにも保存されます。 |
拡張範囲 VLAN を削除するには、 no vlan vlan-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スタティック アクセス ポートを拡張範囲 VLAN に割り当てる手順は、標準範囲 VLAN の手順と同じです。「VLAN へのスタティック アクセス ポートの割り当て」を参照してください。
次に、すべてデフォルトの特性で拡張範囲 VLAN を新規作成し、VLAN コンフィギュレーション モードを開始して、新規 VLAN をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存する例を示します。
Switch(config)# vtp mode transparent
Switch(config)# vlan 2000
Switch# copy running-config startup config
VLAN トランクの設定
ここでは、次の概要について説明します。
• 「トランキングの概要」
• 「レイヤ 2 イーサネット インターフェイス VLAN のデフォルト設定」
• 「トランク ポートとしてのイーサネット インターフェイスの設定」
• 「トランク ポートの負荷分散の設定」
トランキングの概要
トランクとは、1 つまたは複数のイーサネット スイッチ インターフェイスと他のネットワーキング デバイス(ルータ、スイッチなど)の間のポイントツーポイント リンクです。イーサネット トランクは 1 つのリンクを介して複数の VLAN トラフィックを伝送するので、VLAN をネットワーク全体に拡張できます。スイッチでは、IEEE 802.1Q カプセル化がサポートされています。
トランクを設定できるのは、1 つのイーサネット インターフェイスまたは EtherChannel バンドルに対してです。EtherChannel の詳細については、「EtherChannel およびリンクステート トラッキングの設定」を参照してください。
イーサネット トランク インターフェイスは、 表 13-4 に示すトランキング モードをサポートしています。インターフェイスをトランキングまたは非トランキングとして設定したり、ネイバー インターフェイスとトランキングのネゴシエーションを行ったりするように設定できます。トランキングを自動ネゴシエーションするには、インターフェイスが同じ VTP ドメインに存在する必要があります。
トランク ネゴシエーションは、PPP(ポイントツーポイント プロトコル)である Dynamic Trunking Protocol( DTP; ダイナミック トランキング プロトコル)によって管理されます。ただし、一部のインターネットワーキング デバイスによって DTP フレームが不正に転送されて、矛盾した設定となる場合があります。
この事態を避けるには、DTP をサポートしないデバイスに接続されたインターフェイスが DTP フレームを転送しないように、つまり DTP をオフにするように設定する必要があります。
• これらのリンクを介してトランキングを行わない場合は、 switchport mode access インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、トランキングをディセーブルにします。
• DTP をサポートしていないデバイスへのトランキングをイネーブルにするには、 switchport mode trunk および switchport nonegotiate インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、インターフェイスがトランクになっても DTP フレームを生成しないように設定します。
表 13-4 レイヤ 2 インターフェイス モード
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switchport mode access |
インターフェイス(アクセス ポート)を永続的な非トランキング モードにして、リンクの非トランク リンクへの変換をネゴシエートします。インターフェイスは、ネイバー インターフェイスがトランク インターフェイスかどうかに関係なく、非トランク インターフェイスになります。 |
switchport mode dynamic auto |
インターフェイスがリンクをトランク リンクに変換できるようにします。インターフェイスは、ネイバー インターフェイスが trunk または desirable モードに設定されている場合、トランク インターフェイスになります。すべてのイーサネット インターフェイスのデフォルトのスイッチポート モードは dynamic auto です。 |
switchport mode dynamic desirable |
インターフェイスがリンクのトランク リンクへの変換をアクティブに実行するようにします。インターフェイスは、ネイバー インターフェイスが trunk 、 desirable 、または auto モードに設定されている場合、トランク インターフェイスになります。 |
switchport mode trunk |
インターフェイスを永続的なトランキング モードにして、ネイバー リンクのトランク リンクへの変換をネゴシエートします。インターフェイスは、ネイバー インターフェイスがトランク インターフェイスでない場合でも、トランク インターフェイスになります。 |
switchport nonegotiate |
インターフェイスが DTP フレームを生成しないようにします。このコマンドは、インターフェイス スイッチポート モードが access または trunk の場合だけ使用できます。トランク リンクを確立するには、手動でネイバー インターフェイスをトランク インターフェイスとして設定する必要があります。 |
IEEE 802.1Q の設定に関する考慮事項
IEEE 802.1Q トランクは、ネットワークのトランキング方式について次の制約があります。
• IEEE 802.1Q トランクを使用して接続している Cisco スイッチのネットワークでは、スイッチはトランク上で許容される VLAN ごとに 1 つのスパニング ツリー インスタンスを維持します。他社製のデバイスは、すべての VLAN でスパニング ツリー インスタンスを 1 つサポートする場合があります。
IEEE 802.1Q トランクを使用して Cisco スイッチを他社製のデバイスに接続する場合、Cisco スイッチは、トランクの VLAN のスパニング ツリー インスタンスを、他社製の IEEE 802.1Q スイッチのスパニング ツリー インスタンスと結合します。ただし、各 VLAN のスパニング ツリー情報は、他社製の IEEE 802.1Q スイッチからなるクラウドにより分離された Cisco スイッチによって維持されます。Cisco スイッチを分離する他社製の IEEE 802.1Q クラウドは、スイッチ間の単一トランク リンクとして扱われます。
• IEEE 802.1Qトランクに対応するネイティブVLANが、トランク リンクの両側で一致していなければなりません。トランクの片側のネイティブ VLAN と反対側のネイティブ VLAN が異なっていると、スパニング ツリー ループが発生する可能性があります。
• ネットワーク上のすべてのネイティブ VLAN についてスパニング ツリーをディセーブルにせずに、IEEE 802.1Q トランクのネイティブ VLAN 上のスパニング ツリーをディセーブルにすると、スパニング ツリー ループが発生することがあります。IEEE 802.1Q トランクのネイティブ VLAN 上でスパニング ツリーをイネーブルのままにしておくか、またはネットワーク上のすべての VLAN でスパニング ツリーをディセーブルにすることを推奨します。また、ネットワークにループがないことを確認してから、スパニング ツリーをディセーブルにしてください。
レイヤ 2 イーサネット インターフェイス VLAN のデフォルト設定
表 13-5 に、レイヤ 2 イーサネット インターフェイス VLAN のデフォルト設定を示します。
表 13-5 レイヤ 2 イーサネット インターフェイス VLAN のデフォルト設定
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インターフェイス モード |
switchport mode dynamic auto |
VLAN 許容範囲 |
VLAN 1 ~ 4094 |
プルーニングに適格な VLAN 範囲 |
VLAN 2 ~ 1001 |
デフォルト VLAN(アクセス ポート用) |
VLAN 1 |
ネイティブ VLAN(IEEE 802.1Q トランク用) |
VLAN 1 |
他の機能との相互作用
トランキングは他の機能と次のように相互作用します。
• トランク ポートをセキュア ポートにすることはできません。
• トランク ポートをまとめて EtherChannel ポート グループにすることはできますが、グループ内のすべてのトランクに同じ設定をする必要があります。グループを初めて作成したときには、そのグループに最初に追加されたポートのパラメータ設定値をすべてのポートが引き継ぎます。次のパラメータのいずれかについて、設定を変更すると、入力した設定値がスイッチによってグループ内のすべてのポートに伝播されます。
– 許可 VLAN リスト。
– 各 VLAN の STP ポート プライオリティ。
– STP PortFast の設定値。
– トランク ステータス。ポート グループ内の 1 つのポートがトランクでなくなると、すべてのポートがトランクでなくなります。
• PVST モードで設定するトランク ポートの数は 24 まで、MST モードで設定するトランク ポートの数は 40 までにすることを推奨します。
• トランク ポートで IEEE 802.1x をイネーブルにしようとすると、エラー メッセージが表示され、IEEE 802.1x はイネーブルになりません。IEEE 802.1x 対応ポートをトランクに変更しようとしても、ポート モードは変更されません。
• ダイナミック モードのポートは、ネイバーとトランク ポートへの変更をネゴシエートする場合があります。ダイナミック ポートで IEEE 802.1x をイネーブルにしようとすると、エラー メッセージが表示され、IEEE 802.1x はイネーブルになりません。IEEE 802.1x 対応ポートをダイナミックに変更しようとしても、ポート モードは変更されません。
トランク ポートの設定
ポートをトランク ポートとして設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
トランクに設定するポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport mode { dynamic { auto | desirable } | trunk } |
インターフェイスをレイヤ 2 トランクとして設定します(インターフェイスがレイヤ 2 アクセス ポートである場合、またはトランキング モードを設定する場合に限り必要となります)。 • dynamic auto :ネイバー インターフェイスが trunk または desirable モードに設定されている場合に、インターフェイスをトランク リンクとして設定します。これがデフォルトです。 • dynamic desirable :ネイバー インターフェイスが trunk、desirable、または auto モードに設定されている場合に、インターフェイスをトランク リンクとして設定します。 • trunk :ネイバー インターフェイスがトランク インターフェイスでない場合でも、インターフェイスを永続的なトランキング モードに設定して、リンクをトランク リンクに変換するようにネゴシエートします。 |
ステップ 4 |
switchport access vlan vlan-id |
(任意)インターフェイスがトランキングを停止した場合に使用するデフォルト VLAN を指定します。 |
ステップ 5 |
switchport trunk native vlan vlan-id |
IEEE 802.1Q トランク用のネイティブ VLAN を指定します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show interfaces interface-id switchport |
インターフェイスのスイッチポート設定を表示します。 Administrative Mode および Administrative Trunking Encapsulation フィールドに表示されます。 |
ステップ 8 |
show interfaces interface-id trunk |
インターフェイスのトランク設定を表示します。 |
ステップ 9 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、 default interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。トランキング インターフェイスのすべてのトランキング特性をデフォルトにリセットするには、 no switchport trunk インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。トランキングをディセーブルにするには、 switchport mode access インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、ポートをスタティック アクセス ポートとして設定します。
次に、IEEE 802.1Q トランクとしてポートを設定する例を示します。この例では、ネイバー インターフェイスが IEEE 802.1Q トランキングをサポートするように設定されていることを前提としています。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface gigabitethernet0/2
Switch(config-if)# switchport mode dynamic desirable
トランクでの許可 VLAN の定義
デフォルトでは、トランク ポートはすべての VLAN に対してトラフィックを送受信します。各トランクですべての VLAN ID(1 ~ 4094)が許可されます。ただし、許可リストから VLAN を削除することにより、それらの VLAN からのトラフィックがトランク上を流れないようにすることができます。トランクが伝送するトラフィックを制限するには、 switchport trunk allowed vlan remove vlan-list インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、許可リストから特定の VLAN を削除します。
(注) VLAN 1 は、すべての Cisco スイッチのすべてのトランク ポートのデフォルト VLAN です。以前は、すべてのトランク リンクで VLAN 1 を必ずイネーブルにする必要がありました。VLAN 1 の最小化機能を使用して、個々の VLAN トランク リンクで VLAN 1 をディセーブルに設定できます。これにより、ユーザ トラフィック(スパニング ツリー アドバタイズなど)は VLAN 1 で送受信されなくなります。
スパニング ツリー ループまたはストームのリスクを軽減するには、許可リストから VLAN 1 を削除して個々の VLAN トランク ポートで VLAN 1 をディセーブルにします。トランク ポートから VLAN 1 を削除した場合、インターフェイスは引き続き VLAN 1 内で Cisco Discovery Protocol(CDP)、Port Aggregation Protocol(PAgP)、Link Aggregation Control Protocol(LACP)、DTP、および VTP などの管理トラフィックを送受信します。
VLAN 1 をディセーブルにしたトランク ポートが非トランク ポートになると、そのポートはアクセス VLAN に追加されます。アクセス VLAN が 1 に設定されると、 switchport trunk allowed の設定には関係なく、ポートは VLAN 1 に追加されます。ポート上でディセーブルになっている任意の VLAN について同様のことが当てはまります。
トランク ポートは、VLAN がイネーブルになっており、VTP が VLAN を認識し、なおかつポートの許可リストにその VLAN が登録されている場合に、VLAN のメンバになることができます。VTP が新しくイネーブルにされた VLAN を認識し、その VLAN がトランク ポートの許可リストに登録されている場合、トランク ポートは自動的にその VLAN のメンバになります。VTP が新しい VLAN を認識し、その VLAN がトランク ポートの許可リストに登録されていない場合には、トランク ポートはその VLAN のメンバにはなりません。
トランクの許可リストを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定するポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport mode trunk |
インターフェイスを VLAN トランク ポートとして設定します。 |
ステップ 4 |
switchport trunk allowed vlan { add | all | except | remove } vlan-list |
(任意)トランク上で許可される VLAN のリストを設定します。 add 、 all 、 except 、および remove キーワードの使用方法については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。 vlan-list パラメータは、1 ~ 4094 の単一の VLAN 番号、または 2 つの VLAN 番号(小さい方が先、ハイフンで区切る)で指定された VLAN 範囲です。カンマで区切った VLAN パラメータの間、またはハイフンで指定した範囲の間には、スペースを入れないでください。 デフォルトでは、すべての VLAN が許可されます。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show interfaces interface-id switchport |
表示された Trunking VLANs Enabled フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
すべての VLAN の許可 VLAN リストをデフォルトに戻すには、 no switchport trunk allowed vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ポートの許可 VLAN リストから VLAN 2 を削除する例を示します。
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# switchport trunk allowed vlan remove 2
プルーニング適格リストの変更
プルーニング適格リストは、トランク ポートだけに適用されます。トランク ポートごとに専用の適格リストがあります。この手順を有効にするには、VTP プルーニングがイネーブルに設定されている必要があります。VTP プルーニングをイネーブルにする方法については、「VTP プルーニングのイネーブル化」を参照してください。
トランク ポートのプルーニング適格リストから VLAN を削除するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
VLAN プルーニングを適用するトランク ポートを選択し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport trunk pruning vlan { add | except | none | remove } vlan-list [ ,vlan [ ,vlan [ ,,, ]] |
トランクからのプルーニングを許可する VLAN のリストを設定します(「VTP プルーニング」を参照)。 add 、 except 、 none 、および remove キーワードの使用方法については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。 連続していない VLAN ID は、カンマ(スペースなし)で区切ります。ID の範囲はハイフンで指定します。有効な ID 範囲は 2 ~ 1001 です。拡張範囲 VLAN(VLAN ID 1006 ~ 4094)はプルーニングできません。 プルーニング不適格の VLAN は、フラッディング トラフィックを受信します。 デフォルトでは、プルーニングが許可される VLAN のリストには、VLAN 2 ~ 1001 が含まれます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces interface-id switchport |
表示された Pruning VLANs Enabled フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
すべての VLAN のプルーニング適格リストをデフォルトに戻すには、 no switchport trunk pruning vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
タグなしトラフィック用ネイティブ VLAN の設定
IEEE 802.1Q タギングが設定されたトランク ポートは、タグ付きトラフィックおよびタグなしトラフィックの両方を受信できます。デフォルトでは、タグなしトラフィックは、ポートに設定されたネイティブ VLAN に転送されます。ネイティブ VLAN は、デフォルトでは VLAN 1 です。
(注) ネイティブ VLAN には任意の VLAN ID を割り当てることができます。
IEEE 802.1Q 設定についての詳細は、「IEEE 802.1Q の設定に関する考慮事項」を参照してください。
IEEE 802.1Q トランクでネイティブ VLAN を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
IEEE 802.1Q トランクとして設定するインターフェイスを定義して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport trunk native vlan vlan-id |
トランク ポート上でタグなしトラフィックを送受信する VLAN を設定します。 vlan-id に指定できる範囲は、1 ~ 4094 です。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show interfaces interface-id switchport |
Trunking Native Mode VLAN フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
ネイティブ VLAN をデフォルト(VLAN 1)に戻すには、 no switchport trunk native vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
パケットの VLAN ID が出力ポートのネイティブ VLAN ID と同じであれば、そのパケットはタグなしで送信されます。ネイティブ VLAN ID と異なる場合は、スイッチはそのパケットをタグ付きで送信します。
トランク ポートの負荷分散の設定
負荷分散により、スイッチに接続しているパラレル トランクの提供する帯域幅が分割されます。STP は通常、ループを防止するために、スイッチ間で 1 つのパラレル リンク以外のすべてのリンクをブロックします。負荷分散を行うと、トラフィックの所属する VLAN に基づいて、リンク間でトラフィックが分散されます。
トランク ポートで負荷分散を設定するには、STP ポート プライオリティまたは STP パス コストを使用します。STP ポート プライオリティを使用して負荷分散を設定する場合には、両方の負荷分散リンクを同じスイッチに接続する必要があります。STP パス コストを使用して負荷分散を設定する場合には、それぞれの負荷分散リンクを同一のスイッチにも、2 台の異なるスイッチにも接続できます。STP の詳細については、「STP の設定」を参照してください。
STP ポート プライオリティによる負荷分散
同一スイッチ上の 2 つのポートがループを形成すると、スイッチは STP ポート プライオリティを使用して、どのポートをイネーブルとし、どのポートをブロッキング ステートとするかを判断します。パラレル トランク ポートにプライオリティを設定することにより、そのポートに、特定の VLAN のすべてのトラフィックを伝送させることができます。VLAN に対するプライオリティの高い(値の小さい)トランク ポートがその VLAN のトラフィックを転送します。同じ VLAN に対してプライオリティの低い(値の大きい)トランク ポートは、その VLAN に対してブロッキング ステートのままです。1 つのトランク ポートが特定の VLAN に関するすべてのトラフィックを送受信することになります。
図 13-2 に、サポート対象スイッチを接続する 2 つのトランクを示します。この例では、スイッチは次のように設定されています。
• VLAN 8 ~ 10 は、トランク 1 で 16 というポート プライオリティが割り当てられています。
• VLAN 3 ~ 6 は、トランク 1 でデフォルトのポート プライオリティである 128 のままです。
• VLAN 3 ~ 6 は、トランク 2 で 16 というポート プライオリティが割り当てられています。
• VLAN 8 ~ 10 は、トランク 2 でデフォルトのポート プライオリティである 128 のままです。
このように設定すると、トランク 1 が VLAN 8 ~ 10 のトラフィックを伝送し、トランク 2 が VLAN 3 ~ 6 のトラフィックを伝送します。アクティブ トランクで障害が起きた場合には、プライオリティの低いトランクが引き継ぎ、それらすべての VLAN のトラフィックを伝送します。いずれのトランク ポート上でも、トラフィックの重複は発生しません。
図 13-2 STP ポート プライオリティによる負荷分散
(注) スイッチがスイッチ スタックのメンバの場合、spanning-tree [vlan vlan-id] port-priority priority インターフェイス コンフィギュレーション コマンドの代わりに、spanning-tree [vlan vlan-id] cost cost インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用し、フォワーディング ステートにするインターフェイスを選択する必要があります。低いコスト値を最初に選択する必要があるインターフェイスに割り当て、高いコスト値を最後に選択させるインターフェイスに割り当てます。詳細については、「STP パス コストによる負荷分散」を参照してください。
スタック構成をサポートしているのは、LAN Base イメージを実行している Catalyst 2960-S スイッチだけです。
図 13-2 のようにネットワークを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
スイッチ A で、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vtp domain domain-name |
VTP 管理ドメインを設定します。 1 ~ 32 文字のドメイン名を使用できます。 |
ステップ 3 |
vtp mode server |
スイッチ A を VTP サーバとして設定します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show vtp status |
スイッチ A および B の両方で、VTP 設定を確認します。 表示された VTP Operating Mode および VTP Domain Name フィールドをチェックします。 |
ステップ 6 |
show vlan |
スイッチ A のデータベースに VLAN が存在していることを確認します。 |
ステップ 7 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
interface interface-id_1 |
トランクとして設定するインターフェイスを定義し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 9 |
switchport mode trunk |
ポートをトランク ポートとして設定します。 |
ステップ 10 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 11 |
show interfaces interface-id_1 switchport |
VLAN 設定を確認します。 |
ステップ 12 |
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スイッチ スタックの別のポートに対して、スイッチ A 上でステップ 7 ~ 10 を実行します。 |
ステップ 13 |
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スイッチ B でステップ 7 ~10 を繰り返し、スイッチ A で設定されたトランク ポートに接続するトランク ポートを設定します。 |
ステップ 14 |
show vlan |
トランク リンクがアクティブになると、VTP がスイッチ B に VTP および VLAN 情報を渡します。スイッチ B が VLAN 設定を学習したことを確認します。 |
ステップ 15 |
configure terminal |
スイッチ A で、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 16 |
interface interface-id_1 |
STP のポート プライオリティを設定するインターフェイスを定義し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 17 |
spanning-tree vlan 8-10 port-priority 16 |
VLAN 8 ~ 10 にポート プライオリティ 16 を割り当てます。 |
ステップ 18 |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 19 |
interface interface-id_2 |
STP のポート プライオリティを設定するインターフェイスを定義し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 20 |
spanning-tree vlan 3-6 port-priority 16 |
VLAN 3 ~ 6 にポート プライオリティ 16 を割り当てます。 |
ステップ 21 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 22 |
show running-config |
設定を確認します。 |
ステップ 23 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
STP パス コストによる負荷分散
トランクにそれぞれ異なるパス コストを設定し、各パス コストをそれぞれ異なる VLAN 群に対応付け、各 VLAN でポートをブロックすることによって、VLAN トラフィックを分散するパラレル トランクを設定できます。VLAN はトラフィックを分離し、リンクが失われた場合に備えて冗長性を維持します。
図 13-3 で、トランク ポート 1 および 2 は 100BASE-T ポートとして設定されています。次の VLAN パス コストが割り当てられています。
• VLAN 2 ~ 4 は、トランク ポート 1 で 30 というパス コストが割り当てられています。
• VLAN 8 ~ 10 は、トランク ポート 1 で 100BASE-T のデフォルトのパス コストである 19 のままです。
• VLAN 8 ~ 10 は、トランク ポート 2 で 30 というパス コストが割り当てられています。
• VLAN 2 ~ 4 は、トランク ポート 2 で 100BASE-T のデフォルトのパス コストである 19 のままです。
図 13-3 パス コストによってトラフィックが分散される負荷分散トランク
図 13-3 のようにネットワークを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
スイッチ A で、グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id_1 |
トランクとして設定するインターフェイスを定義し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport mode trunk |
ポートをトランク ポートとして設定します。 |
ステップ 4 |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
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スイッチ A スタック内の別のインターフェイスでステップ 2 ~ 4 を繰り返します。 |
ステップ 6 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 7 |
show running-config |
設定を確認します。画面で、インターフェイスがトランク ポートとして設定されていることを確認してください。 |
ステップ 8 |
show vlan |
トランク リンクがアクティブになると、スイッチ A がもう一方のスイッチから VTP 情報を受信します。スイッチ A が VLAN 設定を学習したことを確認します。 |
ステップ 9 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 10 |
interface interface-id_1 |
STP コストを設定するインターフェイスを定義し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 11 |
spanning-tree vlan 2-4 cost 30 |
VLAN 2 ~ 4 のスパニング ツリー パス コストを 30 に設定します。 |
ステップ 12 |
end |
グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 13 |
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スイッチ A に設定したもう一方のトランク インターフェイスで、ステップ 9 ~ 12 を繰り返し、VLAN 8、9、および 10 のスパニング ツリー パス コストを 30 に設定します。 |
ステップ 14 |
exit |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 15 |
show running-config |
設定を確認します。両方のトランク インターフェイスに対してパス コストが正しく設定されていることを表示で確認します。 |
ステップ 16 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
VMPS の設定
VLAN Query Protocol(VQP)は、ダイナミックアクセス ポートをサポートする場合に使用します。ダイナミックアクセス ポートは VLAN に永続的に割り当てられるのではなく、ポートで認識された MAC(メディア アクセス制御)送信元アドレスに基づいて VLAN を割り当てます。未知の MAC アドレスが検出されるたびに、スイッチはリモート VMPS に VQP クエリーを送信します。クエリーには新たに検出された MAC アドレスとそのアドレスを検出したポートが含まれます。VMPS はそのポートの VLAN 割り当てで応答します。このスイッチを VMPS サーバにすることはできませんが、VMPS のクライアントとして機能させ、VQP を介して通信できます。
ここでは、次の情報について説明します。
• 「VMPS の概要」
• 「VMPS クライアントのデフォルト設定」
• 「VMPS 設定時の注意事項」
• 「VMPS クライアントの設定」
• 「VMPS のモニタリング」
• 「ダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップのトラブルシューティング」
• 「VMPS の設定例」
VMPS の概要
クライアント スイッチは新しいホストの MAC アドレスを受信するたびに、VMPS に VQP クエリーを送信します。このクエリーを受信した VMPS は、データベースで MAC アドレスと VLAN のマッピングを検索します。サーバの応答は、このマッピングと、サーバがオープン モードかセキュア モードかに基づいて行われます。セキュア モードの場合、サーバは不正なホストが検出されると、ポートをシャットダウンします。オープン モードでは、サーバはホストに対してポート アクセスを拒否するだけです。
ポートが 未割り当て の場合(つまり、VLAN 割り当てがまだ設定されていない場合)、VMPS は次のいずれかの応答を行います。
• そのポートでホストが許可されている場合、VMPS は割り当てられた VLAN 名を指定し、ホストへのアクセスを許可する VLAN 割り当て 応答をクライアントに送信します。
• そのポートでホストが許可されておらず、なおかつ VMPS がオープン モードの場合、VMPS は アクセス拒否 応答を送信します。
• そのポートで VLAN が許可されておらず、なおかつ VMPS がセキュア モードの場合、VMPS は ポートシャットダウン 応答を送信します。
ポートに VLAN 割り当てがすでに設定されている場合、VMPS は次のいずれかの応答を行います。
• データベース内の VLAN がポート上の現在の VLAN と一致した場合、VMPS は 成功 応答を送信し、ホストへのアクセスを許可します。
• データベース内の VLAN がポート上の現在の VLAN と一致せず、なおかつポート上にアクティブ ホストが存在する場合、VMPS は VMPS のセキュア モードに応じて、 アクセス拒否 または ポートシャットダウン 応答を送信します。
VMPS から アクセス拒否 応答を受信した場合、スイッチはそのホスト MAC アドレスのトラフィックを双方向で引き続きブロックします。スイッチはポート宛てのパケットを引き続きモニタし、新しいホスト アドレスを検出すると VMPS にクエリーを送信します。VMPS から ポートシャットダウン 応答を受信した場合、スイッチはそのポートをディセーブルにします。Network Assistant、CLI(コマンドライン インターフェイス)、または SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を使用して、ポートを手動で再びイネーブルにする必要があります。
ダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップ
ダイナミックアクセス ポートが所属できるのは、VLAN ID が 1 ~ 4094 の 1 つの VLAN だけです。リンクがアップになっても、VMPS によって VLAN が割り当てられるまで、このポートとの間でトラフィック転送は行われません。VMPS は、ダイナミックアクセス ポートに接続した新しいホストの最初のパケットから送信元 MAC アドレスを受信し、VMPS データベースの VLAN とその MAC アドレスを照合します。
一致した場合、VMPS はそのポートの VLAN 番号を送信します。クライアント スイッチがまだ設定されていない場合は、スイッチは VMPS からトランク ポートで受信した最初の VTP パケットからのドメイン名を使用します。クライアント スイッチがすでに設定されている場合は、クエリー パケットにスイッチのドメイン名を含めて VMPS に送信し、VLAN 番号を取得します。VMPS はパケット内のドメイン名が自身のドメイン名と一致することを確認した後、要求を受け入れ、クライアントに割り当てられた VLAN 番号を応答します。一致しない場合、(VMPS セキュア モードの設定に応じて)VMPS は要求を拒否するか、ポートをシャットダウンします。
ダイナミックアクセス ポート上で複数のホスト(MAC アドレス)をアクティブにできますが、それらのホストはすべて同じ VLAN に存在する必要があります。ただし、ポート上でアクティブなホスト数が 20 を超えると、VMPS はダイナミックアクセス ポートをシャットダウンします。
ダイナミックアクセス ポート上でリンクがダウンになると、ポートは切り離された状態に戻り、VLAN の所属から外れます。ポート経由でオンラインになるホストは VMPS によって VQP 経由で再チェックされてから、ポートが VLAN に割り当てられます。
ダイナミックアクセス ポートは、直接ホスト接続に使用したり、ネットワークに接続したりできます。スイッチ上のポートごとに、最大 20 の MAC アドレスを使用できます。ダイナミックアクセス ポートが一度に所属できる VLAN は 1 つだけですが、VLAN は検出された MAC アドレスに基づいて後で変更されることがあります。
VMPS クライアントのデフォルト設定
表 13-6 に、クライアント スイッチ上の VMPS およびダイナミック アクセス ポートのデフォルト設定を示します。
表 13-6 VMPS クライアントおよびダイナミックアクセス ポートのデフォルト設定
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VMPS ドメイン サーバ |
なし |
VMPS 再確認インターバル |
60 分 |
VMPS サーバ再試行回数 |
3 |
ダイナミックアクセス ポート |
未設定 |
VMPS 設定時の注意事項
ダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップには、次の注意事項および制限事項があります。
• VMPS を設定してから、ポートをダイナミックアクセス ポートとして設定する必要があります。
• ポートをダイナミックアクセス ポートとして設定すると、そのポートに対してスパニング ツリーの PortFast 機能が自動的にイネーブルになります。PortFast モードにより、ポートをフォワーディング ステートに移行させるプロセスが短縮されます。
• IEEE 802.1x ポートをダイナミックアクセス ポートとして設定することはできません。ダイナミックアクセス(VQP)ポートで IEEE 802.1x をイネーブルにしようとすると、エラー メッセージが表示され、IEEE 802.1x はイネーブルになりません。IEEE 802.1x 対応ポートを変更してダイナミック VLAN を割り当てようとしても、エラー メッセージが表示され、VLAN 設定は変更されません。
• トランク ポートをダイナミックアクセス ポートにすることはできませんが、トランク ポートに対して switchport access vlan dynamic インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力することは可能です。その場合、スイッチの設定は維持され、後にアクセス ポートとして設定された場合には、その設定が適用されます。
ダイナミックアクセス設定を有効にするには、ポート上でトランキングをオフにしておく必要があります。
• ダイナミックアクセス ポートをモニタ ポートにすることはできません。
• セキュア ポートをダイナミックアクセス ポートにすることはできません。ポートをダイナミックにするには、ポート上でポート セキュリティをディセーブルにしておく必要があります。
• ダイナミックアクセス ポートを EtherChannel グループのメンバにすることはできません。
• ポート チャネルをダイナミックアクセス ポートとして設定することはできません。
• VMPS クライアントと VMPS サーバの VTP 管理ドメインは、同じでなければなりません。
• VMPS サーバ上に設定された VLAN を音声 VLAN にしないでください。
VMPS クライアントの設定
ダイナミック VLAN を設定するには、VMPS(サーバ)を使用します。スイッチを VMPS クライアントにすることはできますが、VMPS サーバにすることはできません。
VMPS の IP アドレスの入力
スイッチをクライアントとして設定するには、サーバの IP アドレスを最初に入力する必要があります。
(注) スイッチ クラスタに対して VMPS を定義する場合は、コマンド スイッチにこのアドレスを入力する必要があります。
VMPS の IP アドレスを入力するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vmps server ipaddress primary |
プライマリ VMPS サーバとして動作するスイッチの IP アドレスを入力します。 |
ステップ 3 |
vmps server ipaddress |
(任意)セカンダリ VMPS サーバとして動作するスイッチの IP アドレスを入力します。 セカンダリ サーバのアドレスは、3 つまで入力できます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show vmps |
表示された VMPS Domain Server フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
(注) ダイナミックアクセス ポートを動作させるには、VMPS に IP 接続できなければなりません。IP 接続が可能かどうかをテストするには、VMPS の IP アドレスに ping を実行し、応答が得られるかどうかを確認します。
VMPS クライアント上のダイナミックアクセス ポートの設定
クラスタ メンバ スイッチのポートをダイナミックアクセス ポートとして設定するには、最初に rcommand 特権 EXEC コマンドを使用して、そのクラスタ メンバ スイッチにログインします。
注意
ダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップはエンド ステーション用、またはエンド ステーションに接続されたハブ用です。他のスイッチにダイナミックアクセス ポートを接続すると、接続が切断されることがあります。
VMPS クライアント スイッチにダイナミックアクセス ポートを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
エンド ステーションに接続するスイッチ ポートを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switchport mode access |
ポートをアクセス モードにします。 |
ステップ 4 |
switchport access vlan dynamic |
ポートをダイナミック VLAN メンバシップ適格として設定します。 ダイナミックアクセス ポートは、エンド ステーションに接続されている必要があります。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show interfaces interface-id switchport |
表示された Operational Mode フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、 default interface interface-id インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。インターフェイスをデフォルトのスイッチポート モード(dynamic auto)に戻すには、 no switchport mode インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。アクセス モードをスイッチのデフォルト VLAN にリセットするには、 no switchport access vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VLAN メンバシップの再確認
スイッチが VMPS から受信したダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップの割り当てを確認するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
vmps reconfirm |
ダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップを再確認します。 |
ステップ 2 |
show vmps |
ダイナミック VLAN の再確認ステータスを確認します。 |
再確認インターバルの変更
VMPS クライアントは、VMPS から受信する VLAN メンバシップの情報を定期的に再確認します。再確認を実行する間隔は数字を使用して分単位で設定できます。
クラスタのメンバ スイッチを設定する場合、このパラメータはコマンド スイッチの再確認インターバルの設定値以上でなければなりません。メンバ スイッチにログインするには、最初に rcommand 特権 EXEC コマンドを使用する必要があります。
再確認インターバルを変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vmps reconfirm minutes |
ダイナミック VLAN メンバシップの再確認を行う間隔(分)を入力します。指定できる範囲は 1 ~ 120 です。デフォルト値は 60 分です。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show vmps |
表示された Reconfirm Interval フィールドのダイナミック VLAN の再確認ステータスを確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
スイッチのデフォルト設定に戻すには、 no vmps reconfirm グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
再試行回数の変更
スイッチが次のサーバにクエリーを送信する前に、VMPS との接続を試行する回数を変更するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
vmps retry count |
再試行の回数を変更します。指定できる再試行回数の範囲は 1 ~ 10 です。デフォルトは 3 です。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show vmps |
表示された Server Retry Count フィールドの設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。 |
スイッチのデフォルト設定に戻すには、 no vmps retry グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VMPS のモニタリング
show vmps 特権 EXEC コマンドを使用して、VMPS に関する情報を表示できます。スイッチは VMPS に関する次の情報を表示します。
• VMPS VQP バージョン:VMPS との通信に使用する VQP のバージョン。スイッチは VQP バージョン 1 を使用する VMPS にクエリーを送信します。
• 再確認インターバル:スイッチが VLAN と MAC アドレスの割り当てを再確認する間隔(分)。
• サーバ再試行回数:VQP が VMPS にクエリーを再送信する回数。この回数すべてを試行しても応答が得られない場合、スイッチはセカンダリ VMPS へのクエリーを開始します。
• VMPS ドメイン サーバ:設定されている VLAN メンバシップ ポリシー サーバの IP アドレス。スイッチは current と表示されているサーバにクエリーを送信します。primary と表示されているサーバは、プライマリ サーバです。
• VMPS 動作:最新の再確認の結果。再確認は、再確認インターバルが経過したときに自動的に行われますが、 vmps reconfirm 特権 EXEC コマンドを入力するか、Network Assistant または SNMP で同等の操作を行うことによって、強制的に再確認することもできます。
次に、 show vmps 特権 EXEC コマンドの出力例を示します。
Reconfirm Interval: 60 min
VMPS domain server: 172.20.128.86 (primary, current)
ダイナミックアクセス ポート VLAN メンバシップのトラブルシューティング
VMPS は次の状況でダイナミックアクセス ポートをシャットダウンします。
• VMPS がセキュア モードであり、なおかつホストのポートへの接続を許可しない場合。VMPS はポートをシャットダウンして、ホストがネットワークに接続できないようにします。
• ダイナミックアクセス ポート上のアクティブ ホストが 20 を超えた場合。
ディセーブルにされているダイナミックアクセス ポートを再びイネーブルにするには、 shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドに続けて、 no shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力します。
VMPS の設定例
図 13-4 に、VMPS サーバ スイッチと、ダイナミック アクセス ポートを備えた VMPS クライアント スイッチが含まれるネットワークの例を示します。この例の前提条件は次のとおりです。
• VMPS サーバと VMPS クライアントは、それぞれ別のスイッチです。
• Catalyst 6500 シリーズのスイッチ A が、プライマリ VMPS サーバです。
• Catalyst 6500 シリーズのスイッチ C およびスイッチ J が、セカンダリ VMPS サーバです。
• エンド ステーションはクライアント(スイッチ B、スイッチ I)に接続されています。
• データベース コンフィギュレーション ファイルは、IP アドレス 172.20.22.7 の TFTP サーバに保存されています。
図 13-4 ダイナミック ポート VLAN メンバシップの構成例