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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco uBR10012 ルータで Shared Port Adapter(SPA; 共有ポート アダプタ)の取り付けまたは取り外しを行う方法について説明します。この章で説明する内容は、次のとおりです。
• 「活性挿抜」
各 SPA 基板は金属製フレームに取り付けますが、ESD(静電気放電)によって容易に損傷を受けます。取り付けの前に 第 4 章「SIP または SPA の取り付けの準備」 を読み、取り付けに必要な部品と工具の一覧を確認してください。
未使用のサブスロットがある場合は、必ず SPA ブランク フィラー プレートを取り付けて空のサブスロットをふさいでください。これにより、ルータまたはスイッチが EMI(電磁波干渉)防止基準を満たすことができ、取り付けたモジュール間に適度な通気が保たれます。未使用のサブスロットに SPA を取り付ける場合は、まず SPA ブランク フィラー プレートを取り外す必要があります。
Cisco uBR10012 ルータ SIP および SPA は、活性挿抜(online insertion and removal; OIR)をサポートしています。各 SPA は、SIP への装着または取り外しを個別に実行できます。SPA が取り付けられた状態の SIP の活性挿抜もサポートされます。
活性挿抜の実行の詳細については、「SPA の活性挿抜の準備」 を参照してください。
ここでは、SPA Interface Processor(SIP)内での SPA の取り付けおよび取り外しの手順について説明します。
SIP 内に SPA を取り付けるには、図6-2 を参照して、次の手順に従います。
警告 以下の作業を実行する際は、SPA の ESD 破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。一部のプラットフォームは、リスト ストラップを取り付けるための ESD コネクタを備えています。感電する危険があるので、手や金属工具がミッドプレーンまたはバックプレーンに直接触れないようにしてください。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを装着し、シャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に固定します。
ステップ 2 SIP に SPA を挿入するには、SIP 内で、SPA を適切に固定するためのガイド レールの位置を確認します。各 SPA ベイには、2 つの SPA 用ガイド レールがあります。ガイド レールは、約 1 インチのくぼみが付けられています。
• SIP が(図6-2 のように)水平方向になっている場合は、ガイド レールはベイの上部の左右にあります。
• SIP が垂直方向になっている場合は、ガイド レールはベイの右寄りの上下にあります。
ステップ 3 SPA の両端を SIP 内の 2 つのガイド レールに合わせます。
ステップ 4 SPA を慎重に SIP の奥まで差し入れ、SPA を SPA インターフェイス コネクタにしっかりと装着します。完全に装着されると、SPA は SIP の前面プレートよりやや後方に設置されます。
ステップ 5 SPA を適切に装着したあと、SPA を非脱落型ネジで固定します。
ステップ 6 インターフェイス ケーブルを取り付けます。ケーブルを取り付ける前に、光ファイバ接続のクリーニングをしておくことを推奨します。『 Inspection and Cleaning Procedures for Fiber-Optic Connections 』を参照してください。
SIP から SPA を取り外すには、図6-2 を参照して、次の手順に従います。
警告 以下の作業を実行する際は、SPA の ESD 破壊を防ぐため、必ず静電気防止用リスト ストラップを着用してください。一部のプラットフォームは、リスト ストラップを取り付けるための ESD コネクタを備えています。感電する危険があるので、手や金属工具がミッドプレーンまたはバックプレーンに直接触れないようにしてください。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを装着し、シャーシまたはフレームの塗装されていない金属面に固定します。
ステップ 2 取り外す SPA を確認します。インターフェイス ケーブルが接続されている場合は、SPA に接続されているケーブルを取り外します。その際、SPA 上のポートに対する現在のケーブル配線を必ず記録しておきます。
(注) SPA を SIP から取り外す前に、SIP の上下にある非脱落型ネジにゆるみがなく、SIP がルータのシャーシにしっかり固定されていることを確認します。
ステップ 3 SPA を固定している 2 つの非脱落型ネジを緩め、SIP から SPA を取り外します。
ステップ 4 SPA のハンドルを持ち、SIP から SPA を引き出します
ステップ 5 新しい SPA や交換用の SPA を取り付けない場合は、ブランク フィラー プレートを取り付けてスロットを保護し、ブランク フィラー プレート上の非脱落型ネジを締めます。
警告 ブランクの前面プレート(フィラー パネル)には、3 つの重要な役割があります。シャーシ内の危険な電圧および電流による感電を防ぐこと、他の装置への EMI(電磁波干渉)の影響を防ぐこと、およびシャーシ内の空気の流れを適切な状態に保つことです。必ずすべてのカードおよび前面プレートを正しく取り付けた状態で、システムを運用してください。
ここでは、光デバイスの取り付け、取り外し、およびクリーニングについて説明します。
Small Form-Factor Pluggable(SFP)モジュールの取り付けと取り外しについては、『 Cisco Small Form-Factor Pluggable Modules Installation Notes 』を参照してください。SPA に取り付けることができるのは、サポートされている SFP モジュールだけです。サポートされている SFP モジュールは、第 1 章の 表1-1 に一覧されています。
ファイバの接続部分が汚れていると、コンポーネントの障害、またはシステム全体の障害につながる可能性があります。コアが微粒子によって部分的または全体的に覆われてしまうと、強い後方反射が生じ、この結果レーザー システムが不安定になる場合があります。光ファイバ接続を行う前には、検査、クリーニング、および再検査の実行が重要となります。
光デバイスのクリーニングについては、『 Inspection and Cleaning Procedures for Fiber-Optic Connections 』を参照してください。
ここでは、SIP および SPA の取り付けを確認するための手順について説明します。具体的な内容は次のとおりです。
• 「ワイドバンド SIP とワイドバンド SPA の PLD コンフィギュレーション イメージのアップグレード」
• 「show コマンドによる SIP および SPA のステータスの確認」
ワイドバンド SIP とワイドバンド SPA の Programmable Logic Device(PLD)コンフィギュレーション イメージは、自動的にアップグレードされます。いずれのアップグレード プロセスでも、ユーザの操作は不要です。
• ワイドバンド SIP の Field-Programmable Gate Array(FPGA)コンフィギュレーション イメージは、永続的なものではありません。このイメージはバンドルされており、ワイドバンド SIP の電源を投入するたびに LCDOS でダウンロードされます。このプロセスをユーザが感知することはありません。
• ワイドバンド SPA の FPGA と Complex Programmable Logic Device(CPLD)は、必要に応じて自動的にアップグレードされるコンフィギュレーション イメージを使用します。アップグレード情報は、ユーザによってダウンロードされる別個のファイルではなく、Cisco IOS リリースの一部です。Cisco IOS ビルドには、FPGA および CPLD イメージの特定のリビジョンが含まれています。ワイドバンド SPA の電源を投入すると、Cisco IOS ビルドの FPGA および CPLD イメージがそのワイドバンド SPA 内に存在するものより新しい場合、FPGA と CPLD は自動的にアップグレードされます。FPGA のアップグレード プロセスには、ワイドバンド SPA あたり約 12 分かかります。CPLD のアップグレード プロセスには、ワイドバンド SPA あたり約 13 秒かかります。
ここでは、SIP LED と SPA LED の状態、およびコンソール端末に表示される情報を調べることで、SIP および SPA の取り付けを確認する方法について説明します。
システムによってすべてのインターフェイスが再初期化されると、SIP の障害 LED は消灯し、SPA のステータス LED がグリーン(オン)に点灯します。ポートの A/L LED は、接続と設定の状態に応じてグリーン(オン)に点灯します。コンソール画面には、再初期化中に各インターフェイスが検出されるごとに、これを示すメッセージが表示されます。
SIP および SPA が正しく取り付けられているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 システムによって各インターフェイスが再初期化される間、コンソールの表示メッセージを見て、SIP がシステムによって検出されることを確認してください。この流れは次のとおりです。
• SIP が初期化されると、障害 LED はまずオレンジに点灯します。これは、電源はオンであっても、SIP が初期化中であることを示します。SIP がアクティブになると、障害 LED は消灯します。
• SIP の初期化が完了すると、SPA も SIP と同じ動作を行います。SPA のステータス LED は最初はオレンジに点灯し、SPA がアクティブになるとグリーンに変わります。
• SIP の障害 LED が消灯し、SPA のステータス LED がグリーンになると、関連するすべてのインターフェイスが設定可能な状態となります。
(注) 新規インターフェイスは、設定が済むまでは使用できません。
SIP と SPA の設定方法については、『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router SIP and SPA Software Configuration Guide 』を参照してください。
• SIP または SPA を同じタイプのモジュールに交換した場合は(活性挿抜またはハードウェアの交換)、SIP または SPA がアクティブになった時点で、以前の設定が引き継がれます。
• 以前同じスロットまたはサブスロット内に SIP または SPA が取り付けられていなかった場合は、関連するすべてのインターフェイスの設定は空白となります。
ステップ 2 15 分以内に SIP および SPA がアクティブにならない場合は、次の手順でシステム コンソール メッセージを確認してください。
(注) ワイドバンド SPA では、Field-Programmable Device(FPD)のアップグレード プロセスに約 12 分かかります。
• SIP または SPA が FPD アップグレードを実行中の場合は、FPD プロセスが開始されたことを示すコンソール メッセージが表示されます。次に表示例を示します。
SIP または SPA は FPD アップグレードが完了すると、自動的にリブートされます。ステップ 1 に戻ってください。
• FPD アップグレードの実行中を示すメッセージが表示されない場合については、 第 7 章「インストレーションのトラブルシューティング」 を参照してください。
次の手順では show コマンドを使用して、新規 SPA の設定が完了し、正しく動作しているかどうかを確認します。
ステップ 1 システム設定を表示するには、 show running-config コマンドを使用します。新しい SPA インターフェイスが設定に含まれていることを確認してください。
ステップ 2 現在のすべての SPA、および各 SPA のステータス サマリを表示するには、 show diag コマンドと show hw-module bay all oir コマンドを使用します。
ステップ 3 取り付けられている SIP についての情報を表示するには、 show diag コマンドを使用します。
ステップ 4 取り付けられている SIP、および使用可能なインターフェイスについての複数の詳細情報を表示するには、 show version コマンドを使用します。
ワイドバンド SIP またはワイドバンド SPA のモニタリングに使用できるコマンドについては、『 Cisco Cable Wideband Solution Design and Implementation Guide 』を参照してください。
表6-1 は、SPA 情報を表示するための各 show コマンドの説明を示します。
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ワイドバンド SPA 特有のコマンドについては、『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router SIP and SPA Software Configuration Guide 』を参照してください。
SPA ブランク フィラー プレートは、未使用の SPA ベイ(サブスロット)をふさぐために使用します。
未使用の SPA ベイがある場合は、必ず SPA ブランク フィラー プレートを取り付けて空のベイをふさいでください。これにより、ルータまたはスイッチが EMI(電磁波干渉)防止基準を満たすことができ、SPA 間に適度な通気が保たれます。未使用のベイに新たに SPA を取り付ける場合は、まず SPA ブランク フィラー プレートを取り外す必要があります。
SPA には、ケーブル マネジメント ブラケットを含むアクセサリ キットが付属します。図6-3 は、SPA に取り付けられたケーブル マネジメント ブラケット、およびケーブルの引き回し方法を示します。
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SPA にケーブル マネジメント ブラケットを取り付けるには、次の手順を実行します。
ステップ 1 SPA の両側に、それぞれ 2 本の引きネジを固定します。
ステップ 2 ケーブル マネジメント クリップをスロットに挿入します。
ステップ 3 ケーブル マネジメント クリップを取り外すには、クリップのボタンを押して引き抜きます。
(注) ケーブル マネジメント クリップを取り付けない場合は、ブランク フィラー プラグを使用します。