この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
WebView を使用すると、IPCC で設定されているICM システムおよびレガシーACD で設定されているICM システムについてレポートを使用できます。必要なレポートを作成するには、WebView で使用できるレポート テンプレートの種類、レポートに表示されるメディアのタイプ、および WebView レポート カテゴリについてよく理解しておく必要があります。
大部分のレポート カテゴリには、履歴レポートとリアルタイム レポートがあります。履歴テンプレートでは、履歴データベースへのクエリーが行われます(履歴データベースには、30 分インターバルでデータが格納されます)。リアルタイム テンプレートでは、ローカル ICM データベースへのクエリーが行われます(このデータベースには過去 5 分間の情報が格納されています)。データはローカル データベースに 5 分間保持された後、履歴データベースに移されます。レポート内のリアルタイム データの更新間隔は、15 秒、20 秒、30 秒、または 60 秒のいずれかを選択できます。
コンタクト センターの過去のアクティビティを参照する必要がある場合は、履歴レポート テンプレートを使用してレポートを作成します。履歴レポートは、傾向を分析する場合に特に役立ちます。
コンタクト センターの現在のアクティビティのスナップショットが必要な場合は、リアルタイム テンプレートを使用してレポートを作成します。リアルタイム レポートは、どのエージェントが休憩中か、どのスクリプト ノードが使用中かなど、現在の状態についての情報が必要な場合に特に役立ちます。
ブレンディッド エージェント以外のすべてのレポート カテゴリでは、全フィールド テンプレートが使用できます。リアルタイム 全フィールド テンプレートでは、ローカル ICM データベースへのクエリーが行われ、履歴 全フィールド テンプレートでは履歴データベースへのクエリーが行われます。対象とするエージェントなど、全フィールド レポートが扱う範囲を選択すると、全フィールド テンプレートによって、その範囲に対応するすべてのデータがクエリー先のデータベース テーブルから返されます。全フィールド テンプレートでは、レポート可能なすべてのデータが表示されます。
全フィールド レポートの情報は、ICM データベースから直接取得されます。ほとんどのテンプレートでは、WebView によってレポートの計算が実行されますが、全フィールド テンプレートでは、ICM データベースで計算が実行されます。
全フィールド レポートでは多くの情報を入手できますが、データを Excel スプレッドシートなどの別の形式にエクスポートすると参照しやすくなります。
• メディアの種類
システムには、コラボレーション サーバ、E-Mail Manager などのマルチメディア オプションを設定できます。処理対象として設定されている各タイプのメディアは、特定の メディア クラス に属しています。次のようなメディア クラスがあります。
同じメディア クラスのアプリケーションは、 メディア ルーティング ドメイン としてグループ化できます。
タスクおよびスキル グループはメディアに固有のものです。ICM ソフトウェアでルーティングされる各タスクのメディア タイプは、データベースに記録されます。各スキル グループは特定のメディア ルーティング ドメインに属します。たとえば、スキル グループが電子メール エージェントとなることがあります。ペリフェラル スキル グループは複数メディアにわたることはできません。ただし、さまざまなメディアからなるペリフェラル スキル グループのグループは、エンタープライズ スキル グループにグループ化できます。
WebView レポートにメディア フィールドが含まれている場合がありますが、このフィールドはエージェントが現在使用しているタスクのメディアか、またはレポートのスキル グループに関連するメディアを示しています。
コラボレーション サーバおよび E-Mail Manager のアプリケーションに固有の情報は、ICM ソフトウェア WebView には表示されません。ICM ソフトウェア WebView には、エージェントの状態やタスクのアクティビティに関する一般的な情報だけが表示されます。コラボレーション サーバには、共有 Web ページやチャット メッセージなど、セッション アクティビティの詳細をレポートする独自のレポート機能があります。E-Mail Manager には、電子メール アクティビティの詳細データを提供する個別の WebView アプリケーションがあります。コラボレーション サーバのレポートの詳細は、『Collaboration Server Administrator Guide』を参照してください。WebView for E-Mail Manager のレポートの詳細は、 第 3 章「E-Mail Manager のレポート」 を参照してください。
タスクのメディアの種類によって、タスクは 音声タスク または 音声以外のタスク に分けることができます。音声タスクには、電話、遅延コールバック、コールバックなどのタスクがあります。音声以外のタスクには、シングルセッション チャット、マルチセッション チャット、ブレンディッド コラボレーション、電子メール メディアなどのタスクがあります。
レポートにおける音声以外のタスクと音声タスクの主要な相違点は、次のとおりです。
• 音声以外のタスクの方向は常に受信だが、音声タスクの方向には受信と送信の両方がある。音声以外のタスクの送信に関連するレポート フィールドの値は、0 に設定されます。
• 音声以外のタスクの場合、会議機能、割り込み機能、転送、スーパーバイザ アシスタンス機能、放棄ショート コール機能、および無応答時のリダイレクト機能は使用できない。音声以外のタスクでは、これらの機能に関するレポート フィールドは 0 に設定されています。
• マルチセッション チャット タスクを処理するエージェントは、複数のタスクを同時に処理できる。エージェントが複数の音声以外のタスクを処理している場合、レポートには、スキル グループが違う場合でも各タスクのデータが含まれます。
ICM ソフトウェアでは、ペリフェラル サービス、エンタープライズ サービス、コール タイプ、ルートなど、一般的な ICM ソフトウェアのサービス レベル イベントが追跡されます。これらのサービス レベル イベントについてレポートするには、「サービス > ペリフェラル サービス」サブカテゴリ、「サービス > エンタープライズ サービス」サブカテゴリ、「コール タイプ」カテゴリ、および「ルート」カテゴリの WebView テンプレートを使用します。
次の項では、サービス レベルおよびその計算方法について説明します。
サービス レベルのしきい値 とは、エージェントに接続されるまでにカスタマが待つ必要がある、最大の時間として設定されている秒数のことです。サービス レベルのしきい値内で接続されたタスクはサービス レベルを満たしており、サービス レベルのしきい値内で接続されないタスクはサービス レベルを満たしていません。
サービス レベルとは、指定されたサービス レベルのしきい値内で接続されたタスクのパーセンテージのことです。たとえば、サービス レベルのしきい値を 30 秒に設定した場合は、30 秒以内にすべてのタスクが接続されるとサービス レベルは上がり、30 秒以内にすべてのタスクが接続されなかった場合はサービス レベルが下がります。たとえば、50 個のタスクが 30 秒以内に接続され、80 個のタスクが 30 秒以内に接続されなかったとすると、ICM ソフトウェアでのサービス レベルは次のように計算されます。
ICM ソフトウェアでは、次のサービス レベル イベントが追跡されます。
• タスクが接続も放棄もされないまま、サービス レベルのしきい値に達した。
サービス レベル イベントが発生したタスクは、 提供サービス レベル コール として処理されます。つまり、このタスクはサービス レベルの計算で使用されます。
サービス レベルを計算するには、次の 3 つの方法があります。
• 放棄タスクを無視する計算方法。 サービスレベルのしきい値を超えた後に放棄されたタスクは、この計算からは除外されます。
計算:ServiceLevelCalls/(ServiceLevelsCallsOffered- ServiceLevelCallsAband)
• 放棄タスクが、サービス レベルにマイナス方向の影響を与える計算方法。 この計算では、放棄タスクは、サービス レベルのしきい値を超えたものと見なされます。
計算:ServiceLevelCalls/ServiceLevelCallsOffered
• 放棄タスクが、サービス レベルにプラス方向の影響を与える計算方法 。この計算では、放棄タスクは、サービス レベルのしきい値内で接続されたと見なされます。
計算:(ServiceLevelCalls + ServiceLevelAband) /ServiceLevelCallsOffered
サービス レベルの計算方法は、システム マネージャまたは管理者が選択します。
(注) ペリフェラル サービスでは、複数の計算方法を使用できます。
サービス レベルの詳細は、『Cisco ICM ソフトウェア IP Contact Center 管理ガイド』または『Cisco ICM software Configuration Guide』を参照してください。
エンタープライズ データには、エンタープライズ サービスおよびエンタープライズ スキル グループのデータが含まれます。エンタープライズ データに関するレポートを作成するには、「サービス > エンタープライズ」サブカテゴリおよび 「スキル グループ > エンタープライズ スキル グループ」サブカテゴリの WebView テンプレートを使用します。
エンタープライズ サービス とは、複数のコンタクト センターにわたるペリフェラル サービスの集合のことです。 エンタープライズ スキル グループ とは、複数のコンタクト センターにわたるペリフェラル スキル グループの集合のことです。
エンタープライズ サービスおよびスキルグループのデータを集計する場合、ICM ソフトウェアでは、各メンバ ペリフェラル サービスまたはスキル グループに関するリアルタイム データベースまたは履歴データベースのレコードが検索されます。検索された個々のレコードの値の合計値または平均値が算出され、エンタープライズ サービスまたはスキル グループのための値が算出されます。ICM ソフトウェアでは、1 日の合計値を得るために、毎日 Half_Hour 行の値が合計されます。
ICM ソフトウェアでは、統計値を合計してエンタープライズ全体の値を取得することだけが可能です。たとえば、エンタープライズ スキル グループ内で応答可能なエージェントの数を取得する場合、ICM ソフトウェアでは、各メンバ ペリフェラル スキル グループで応答可能なエージェントの数が合計されます。
値が average handle time(AHT; 平均処理時間)や遅延の予測値のように平均値または計算された値である場合、ICM ソフトウェアではより高度な計算が実行されます。たとえば、エンタープライズ サービスの AHT を計算する場合、ICM ソフトウェアではメンバ ペリフェラル サービスの処理時間が合計され、この値が、すべてのメンバ ペリフェラル サービスのために処理されたタスクの合計数で除算されます。
表 2-1 に、エンタープライズレベルの計算の例を示します。
(注) 次の表のサービス レベルの計算は、エンタープライズ サービスにだけ適用され、スキル グループには適用されません。
WebView の各レポート カテゴリには、共通のレポート要件を満たすよう設計されたリアルタイム テンプレートと履歴テンプレートがあります。レガシー ACD で設定されている ICM システム用のテンプレートは、すべての WebView レポート カテゴリで使用できますが、IPCC で設定されている ICM システム用のテンプレートは、エージェント、コール タイプ、サービス、スキル グループ、およびトランク グループ のカテゴリでだけ使用できます。
各レポート カテゴリの個々のテンプレートの詳細は、 付録 A 「ICM 設定のための WebView テンプレート」 を参照してください。
• IPCC システムの ICM のトランク グループ IP-IVR に関するレポート
• レガシー ACD システムの ICM のトランク グループに関するレポート
エンタープライズ内のエージェントについてレポートするには、WebView エージェント レポート カテゴリを使用します。
エージェント カテゴリにはサブカテゴリが含まれており、このサブカテゴリを使用すると、個々のエージェント、特定のチームに属するエージェント、特定のスキル グループに割り当てられたエージェント、または特定のペリフェラルのエージェントについてレポートできます。
表 2-2 では、エージェント サブカテゴリについて説明します。
(注) スキル グループ別エージェント テンプレートでは、1 つのペリフェラルに属しているスキル グループのみがレポートされます。エンタープライズ スキル グループ(さまざまなサイトに配置されているスキル グループ、または 1 つのサイト内の複数のペリフェラル)に関してレポートする必要がある場合には、エンタープライズ スキル グループ レポート テンプレートを使用する必要があります。
次のようなエージェント ステータスまたは生産性に関するデータが必要な場合は、エージェント レポートを実行します。
• エージェントの現在のスキル グループ、状態、およびタスクの方向
• 提供されたタスク、処理されたタスク、放棄されたタスク、会議が行われたタスク、リダイレクトされたタスク、および保留されたタスクの数
• エージェントの状態が Not Ready、Wrap Up、および Busy Other であった時間
エージェント サブカテゴリ テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるエージェント、スキル グループ、チーム、またはペリフェラルを選択します。
アプリケーション ゲートウェイのアクティビティおよび統計をレポートするには、WebView アプリケーション ゲートウェイ レポート カテゴリを使用します。
ICM ソフトウェアでは、 アプリケーション ゲートウェイ によって、他のカスタマー アプリケーションを実行しているホスト システムとのインターフェイスを取ることができます。アプリケーション ゲートウェイは、ICM Script Editor でノードを介して実装されます。[Application Gateway] ノードを含むルーティング スクリプトでは、ホスト システムで実行されているアプリケーションにクエリーを行って、コールルーティングに使用するデータを取得することができます。ICM ソフトウェアは、そのクエリーで得られた結果に基づいて、ルーティングを決定することができます。
次のようなアプリケーション ゲートウェイ データが必要な場合は、アプリケーション ゲートウェイ レポートを実行します。
• コールルータがホスト システムに送信したクエリー リクエストの数
• ホスト システムが使用不可の状態のときに試行されたリクエストの数
アプリケーション ゲートウェイ テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるアプリケーション ゲートウェイを選択します。
アプリケーション パス ステータスについてレポートするには、WebView アプリケーション パス レポート カテゴリを使用します。
アプリケーション パス によって、コラボレーション サーバや E-Mail Manager などのアプリケーション インスタンスに CTI サーバが接続されます。
現在、アプリケーション パスによって CTI サーバに接続されているアプリケーション インスタンスおよび接続が確立された時間についての情報が必要な場合は、アプリケーション パス レポートを実行します。
アプリケーション パス テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるアプリケーション パスを選択します。
ブレンディッド エージェント レポートは、ICM ソフトウェア設定に Cisco ICM ソフトウェア ブレンディッド エージェントが含まれている場合にだけ使用できます。
ブレンディッド エージェントがインストールされている場合は、WebView でブレンディッド エージェント データをレポートするためのブレンディッド エージェント レポート カテゴリが使用できます。ブレンディッド エージェント カテゴリには、 表 2-3 に示す 4 つのサブカテゴリがあります。
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インポート ルールのステータスとインポートされたか、またはインポートされる予定の優良レコード、不良レコード、および総レコードのステータス |
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ダイヤラが検出したコンタクト(話中のコンタクト、音声コンタクト、留守番電話コンタクト、SIT Tone コンタクトなど) |
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ブレンディッド エージェント テンプレートは、ブレンディッド エージェント サブカテゴリ以外に、「エージェント > スキル グループ別」サブカテゴリ、および「スキル グループ > ペリフェラル」サブカテゴリにもあります。「エージェント > スキル グループ別」サブカテゴリのテンプレートは、特定のスキル グループに属しているエージェントの状態とアクティビティのデータを参照する必要がある場合に使用します。「スキル グループ > ペリフェラル」サブカテゴリのテンプレートは、特定のペリフェラル スキル グループの状態とアクティビティのデータを参照する必要がある場合に使用します。
ブレンディッド エージェントのレポートおよびレポート テンプレートの詳細は、『Cisco ICM Software Blended Agent User Guide』を参照してください。
ICM システムで定義されたすべてのコール タイプの統計をレポートするには、WebView コール タイプ レポート カテゴリを使用します。
コール タイプ はコンタクトの第 1 レベル カテゴリであり、コンタクトに関連付けられたデータによって決定されます。スクリプトにコール タイプを関連付けます。あるコール タイプのコンタクトを受信すると、関連付けられたスクリプトがそのコンタクトに対して実行されます。
指定したインターバルの間にデフォルトのルーティングを使用した特定のコール タイプのタスク数などのデータをレポートに表示することができます。
次のようなコール タイプのアクティビティ データが必要な場合は、コール タイプ レポートを実行します。
• 提供タスクの数、処理タスクの数、キューイングされているタスクの数、放棄タスクの数、および放棄タスクがサービス レベルに与える影響
• コールが放棄されるまでにカスタマがキューで待機した平均時間
• Busy 状態のターゲットおよび Ring 状態のターゲットにルーティングされたタスクの数
• デフォルト ルーティングを使用してルーティングされたタスクの数
コール タイプ テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるコール タイプを選択します。
ペリフェラル ゲートウェイのアクティビティについてレポートするには、WebView ペリフェラル レポート カテゴリを使用します。
ペリフェラル ゲートウェイ (PG)とは、コンタクト センターで直接 ACD、PBX、CallManager(IPCC 設定の場合)、または VRU と通信する、ICM システム内のコンピュータおよびプロセスのことです。PG はペリフェラルからステータス情報を読み取って、その情報をセントラル コントローラに送信します。ポストルーティング設定の場合、PG はルーティング リクエストをセントラル コントローラに送信し、応答としてルーティング情報を受信します。
次のようなペリフェラル ゲートウェイのアクティビティおよびステータスのデータを参照する必要がある場合は、ペリフェラル レポートを実行します。
• セントラル コントローラで認識されている現在のオンライン状態。ペリフェラルはオンラインまたはオフラインです。
• PG によってレポートされたペリフェラル モード。ペリフェラル モードには、オンライン、オフライン、またはバックアップ プロセッサを使用したオンラインがあります。
エンタープライズ内で使用しているルートのタスク統計についてレポートするには、WebView ルート レポート カテゴリを使用します。
ICM ソフトウェアは ルート をラベルに変換し、このラベルをルート応答でルーティング クライアントに返します。ルーティング クライアントは、適切なダイヤル番号識別サービス(DNIS)を使用して、該当するトランクグループまたはターゲットにタスクを配送します。ペリフェラルによってトランク グループおよび DNIS が認識されて、適切なターゲットにタスクが配送されます。
次のようなルート アクティビティ データを参照する必要がある場合は、ルート レポートを実行します。
• 提供タスク、キューイングされているタスク、処理タスク、および放棄タスクの数
ICM システムで定義されたさまざまなルーティング クライアントの統計をレポートするには、WebView ルーティング クライアント レポート カテゴリを使用します。たとえば、特定のインターバルの間の、ルーティング クライアントへのルート応答の最大遅延をレポートすることができます。
ルーティング クライアント によって、ルーティング リクエストが ICM ソフトウェアに送信されます。ルーティング リクエストとは、タスクのルーティング方法に関するリクエストのことです。通常、ルーティング クライアントは、長距離通信業者のサブシステム、またはポストルーティングを実行するペリフェラル(ACD、VRU、PBX)と通信します。
ルーティング クライアントが送信するルーティング リクエストには、ダイヤル番号(DN)、発信者番号(CLID)、および発信者入力番号(CED)を含めることができます。
次のようなルーティング クライアントのアクティビティ データを参照する必要がある場合は、ルーティング クライアント レポートを実行します。
• エラーが発生したか、またはタイムアウトになったルーティング クライアントからのルーティング リクエストの数
• ルーティング クライアントへのルート応答のうち、遅延しきい値を超過したルート応答の数
• バッファリングなどの内部的な制約によって削除されたタスクの数
ルーティング クライアント テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるルーティング クライアントを選択します。
WebView のスケジュール レポート カテゴリを使用すると、サードパーティのワークフォース マネジメント システムからデータをインポートできます。レポートでは、このデータは表形式で表示されます。表示されるデータの内容は、エンタープライズ内で使用しているサードパーティのシステムによって異なります。
現在使用しているルーティング スクリプト キュー ノードについてレポートするには、WebView スクリプト キュー レポート カテゴリを使用します。このカテゴリを使用すると、スクリプトのキューイング アクティビティを監視できます。
次のようなスクリプト キュー データが必要な場合は、スクリプト キュー レポートを実行します。
スクリプト キュー テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるスクリプト キューを選択します。
エンタープライズ内のサービスについてレポートするには、WebView サービス レポート カテゴリを使用します。
IPCC 設定の ICM の場合、 サービス は IVR およびエージェントのペリフェラル サービスを参照します。
サービス レポートには、次のようなサービスに関するレポートを作成できる 3 つのサブカテゴリがあります。
• ペリフェラル サービス。IPCC システムの ICM の ペリフェラル サービス には、特定のIVRペリフェラル サービスとエージェントのペリフェラル サービスがあります。ペリフェラル サービスは CallManager サイトに関連付けられています。レガシー ACD の ICM の ペリフェラル サービス は、コンタクト センター エンタープライズ内の特定のペリフェラル(ACD/PBX)に関連付けられています。IPCC 設定の ICM およびレガシー ACD の ICM では、通常、ペリフェラル サービスによって、発呼者が必要とするタスク処理のタイプが特定されます。たとえば、ソフトウェア企業のコンタクト センターでは、ソフトウェアのインストールに関する問い合せをカスタマから受けることがあります。その場合、このカスタマは、テクニカル サポート サービスなどに転送されます。
• サービス アレイ。サービス アレイ は、レガシー ACD 設定の ICM でだけ利用可能であり、同じネットワーク トランク グループに属する複数の VRU 上に存在する類似ペリフェラル サービスのグループです。このサービスを 1 つのアレイにグループ化すると、単一のターゲット(アレイ)にタスクを送信して、任意のメンバ ペリフェラル サービスにそのタスクを配信できます。
• エンタープライズ サービス。 エンタープライズ サービス とは、ペリフェラル サービスの集合(通常は、複数のコンタクト センターのペリフェラル サービス)のことです。IPCC 設定の ICM の場合、エンタープライズ サービスは、複数の CallManager サイトに存在する 1 つの IVR サービスと複数のエージェント サービスで構成されます。個々のサービスは特定のペリフェラルに関連付けられていますが、エンタープライズ サービスは複数のペリフェラルにまたがっている場合があります。
レガシー ACD 設定の ICM のテンプレートはすべてのサブカテゴリで使用できますが、IPCC 設定の ICM のテンプレートはペリフェラル サブカテゴリおよびエンタープライズ サブカテゴリでのみ使用できます。 表 2-4 では、サービス サブカテゴリについて説明します。
(注) アレイ サブカテゴリで利用可能なテンプレートは、レガシー ACD システムの ICM 用のテンプレートだけです。
次のようなペリフェラル サービスまたはエンタープライズ サービスのアクティビティ データを参照する必要がある場合は、サービス レポートを実行します。
サービス テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるペリフェラル サービス、エンタープライズ サービス、またはアレイを選択します。
エンタープライズ内のスキル グループについてレポートするには、WebView スキル グループ レポート カテゴリを使用します。
スキル グループ とは、スペイン語を話すカスタマに対応できる人材など、共通のスキルを持ったエージェントの集合のことです。
スキル グループ レポート カテゴリには、次のようなスキル グループに関するレポートを作成できる 3 つのサブカテゴリがあります。
• ペリフェラル スキル グループ。 ペリフェラル スキル グループ は、コンタクト センター エンタープライズ内の特定の 1 つのペリフェラルに関連付けられています。たとえば、1 つのペリフェラルに、英語のコールだけに対応できるエージェントをまとめたスキル グループと、スペイン語のコールに対応できるエージェントをまとめたスキル グループが関連付けられている場合があります。
• エンタープライズ スキル グループ。個々のスキル グループは特定のペリフェラルに関連付けられていますが、 エンタープライズ スキル グループ は複数のペリフェラルにまたがっている場合があります。
• ベーススキル グループ。 ベーススキル グループ とは、サブスキル グループが定義されていないスキル グループのことです。
表 2-5 では、スキル グループ サブカテゴリについて説明します。
次のような、ベース スキル グループ、ペリフェラル スキル グループ、またはエンタープライズ スキル グループのタスクおよびアクティビティのデータを参照する必要がある場合は、スキル グループ レポートを実行します。
• ログインしたエージェントの数およびエージェントがログインしていた時間
• 異なるエージェント状態にあるエージェントの数およびエージェントがこの状態にあった時間
(注) エンタープライズ スキル グループへのリクエストがキューイングされている場合、このリクエストは各ペリフェラル スキル グループでカウントされます。このため、5 つのスキル グループを持つエンタープライズ スキル グループへの 1 つのリクエストがキューイングされている場合、このリクエストは 5 回カウントされます。
• エージェントが通話しているインバウンド タスクおよびアウトバウンド タスクの数
• アクティブ タスクを Hold 状態にしているエージェントの数
• 受け取ったタスク、キューイングされているタスク、および放棄タスクの数
• エージェントがスーパーバイザ アシスタンスおよび緊急アシスタンスを依頼したタスクの数、および割り込みとインターセプトの数
スキル グループ テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるベース スキル グループ、ペリフェラル スキル グループ、またはエンタープライズ スキル グループを選択します。
エンタープライズ内の IVR ポートのアクティビティについてレポートするには、トランク グループ カテゴリのペリフェラル トランク グループ レポート サブカテゴリを使用します。このサブカテゴリのテンプレートを使用すると、1 つの IVR ペリフェラルまたは IVR ペリフェラル グループを使用するコンタクト センター内で IVR ポート のアクティビティを監視できます。
IPCC 設定の ICM の場合、 ペリフェラル トランク グループ とは、1 つの IVR ペリフェラルに関連付けられている IVR ポートの集合のことです。
次のような IVR ポートのステータス データを参照する必要がある場合は、ペリフェラル トランク グループ レポートを実行します。
• トランク グループ内のすべての IVR ポートが同時に話中だった時間
ペリフェラル トランク グループ テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるペリフェラルを選択します。
エンタープライズ内のトランク グループのアクティビティをレポートするには、WebView のトランク グループ レポート カテゴリを使用します。
トランク グループ レポート カテゴリには、次のようなトランク グループに関するレポートを作成できる 2 つのサブカテゴリがあります。
• ペリフェラル トランク グループ。 ペリフェラル トランク グループ とは、1 つのペリフェラルに関連付けられているトランクの集合のことです。多くの場合、トランク グループ内の各トランクは、共通の目的で使用されます。
• ネットワーク トランク グループ。1 つの ネットワーク トランク グループ は、1 つまたは複数のトランクにマッピングすることができます。たとえば ACD は、4 つの受信 T1 回線を 4 つのトランク グループと見なしていることがあります。ルーティング クライアントは、同じダイヤル番号識別サービス(DNIS)を持つタスクを、これらの回線上の 96 個の任意のトランクに配信できます。したがって、ルーティング クライアントは、これらの 4 つの T1 回線を、96 個のトランクが集まった 1 つのプール(ネットワーク トランク グループ)として扱っています。
表 2-6 では、トランク グループ サブカテゴリについて説明します。
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1 つのペリフェラルまたは小規模のペリフェラル グループを使用する 1 つのコンタクト センター内でトランク グループのアクティビティを監視する必要がある場合 |
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トランクに対するルーティング クライアントの見方を反映するようにまとめられたトランクの集合のトランク グループ アクティビティ |
次のような、ペリフェラル トランク グループまたはネットワーク トランク グループのステータスとアクティビティのデータを参照する必要がある場合は、トランク グループ レポートを実行します。
• トランク グループ内のすべてのトランクが同時に話中だった時間
トランク グループ テンプレートからレポートを作成する場合は、ウィザードに従って、レポートに含めるペリフェラル トランク グループまたはネットワーク トランク グループを選択します。