Conference Station への電力供給
Conference Station には、外部電源または Power over Ethernet(PoE)で電力を供給できます。外部電源は、独立型の電源を通じて提供されます。PoE は、イーサネット ケーブルを介して Conference Station に接続されているスイッチによって提供されます。
(注) オプション外部電源で電力が供給される Conference Station を設置する場合は、次の作業を行います。
• 電源インターフェイス ケーブルを使用して、PoE ケーブルと LAN 壁面ポートに接続します。電源インターフェイス ケーブルの接続方法については、「Conference Station の設置」を参照してください。
• 電源を Conference Station および電源コンセントに接続した後、イーサネット ケーブルを Conference Station に接続します。外部電源で電力が供給されている Conference Station を撤去する場合は、イーサネット ケーブルを Conference Station から抜いた後、電源を切り離します。
Conference Station への電力供給の詳細については、次の各項で説明します。
• 「電力に関するガイドライン」
• 「Conference Station の電力消費とディスプレイの明るさ」
• 「停電」
• 「電力に関する追加情報の入手」
電力に関するガイドライン
表2-1 に、Conference Station における外部電源および PoE 電力のガイドラインを示します。
表2-1 Conference Station への電力供給のガイドライン
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外部電力:外部電源によって電力を供給 |
• Conference Station の定格は 48 V DC、0.375 A です。Conference Station をオプションの外部電源で使用する場合、電源は、Limited Power Source(LPS)のリストに記載され、定格出力が 48 V、最小 0.375 A の電源である必要があります。 |
PoE 電力:イーサネット ケーブルを介して Conference Station に接続されているスイッチによって電力を供給 |
• インラインパワー パッチ パネル WS-PWR-PANEL は、Conference Station とは互換性がありません。 • Conference Station を無停電で運用するには、スイッチがバックアップ電源を備えている必要があります。 • スイッチ上で実行されている CatOS または IOS のバージョンが、予定している Conference Station 配置をサポートしていることを確認します。オペレーティング システムのバージョンに関する情報については、スイッチのマニュアルを参照してください。 |
Conference Station の電力消費とディスプレイの明るさ
Conference Station の消費電力は、電力設定によって決まります。電力設定の概要については、 表2-1 を参照してください。それぞれの設定オプションにおける Conference Station の最大消費電力、および対応する Conference Station スクリーンの明るさレベルについては、 表2-2 を参照してください。
(注) この表に示した電力消費値には、Conference Station をスイッチに接続するケーブル内部での電力損失も含まれています。
表2-2 電力設定ごとの電力消費とディスプレイの明るさ
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Conference Station の
スクリーンの明るさ
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シスコ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力、双方向電力ネゴシエーションは使用せず |
6.3 W |
約 1/2 |
サードパーティ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力 |
6.3 W |
約 1/2 |
シスコ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力、双方向電力ネゴシエーションを有効化 |
10.25 W |
最大 |
シスコ スイッチ(双方向電力ネゴシエーションを有効化または無効化)またはサードパーティ スイッチからの IEEE 802.3af Class 3 電力 |
15.4 W |
ほぼ最大 |
外部電源 |
-- |
最大 |
停電
緊急時に Conference Station で連絡を行うためには、Conference Station に電力が供給されている必要があります。電源が切断されている場合は、電源供給が再開するまで、サービスや緊急コール サービスにダイヤルできません。電力異常または停電の場合、サービスや緊急コール サービスにダイヤルする前に、電話機のリセットや再設定が必要になることがあります。
電力に関する追加情報の入手
電力については、 表2-3 に示したドキュメントを参照してください。これらのドキュメントでは、次のトピックについて情報を提供しています。
• Conference Station と連携するシスコ スイッチ
• 双方向電力ネゴシエーションをサポートしている Cisco IOS リリース
• 電力に関するその他の要件および制限事項
Conference Station の設定ファイルについて
Conference Station の設定ファイルは TFTP サーバに保存されており、Cisco Unified Communications Manager に接続するためのパラメータを定義しています。通常は、Conference Station のリセットが必要になる変更を Cisco Unified Communications Manager で行うと、変更内容が Conference Station の設定ファイルに自動的に適用されます。
設定ファイルには、Conference Station がどのイメージ ロードを実行するかも記述されています。このイメージ ロードが Conference Station にロードされているものと異なる場合、Conference Station は TFTP サーバにアクセスし、必要なロード ファイルを要求します。
次の条件を満たしている場合、Conference Station は、TFTP サーバにある XmlDefault.cnf.xml という名前のデフォルト設定ファイルにアクセスします。
• Cisco Unified Communications Manager で自動登録を有効にした。
• 該当する Conference Station が、Cisco Unified Communications Manager データベースにまだ追加されていない。
• 該当する Conference Station を初めて登録する。
自動登録が有効になっておらず、Conference Station が Cisco Unified Communications Manager データベースにまだ追加されていない場合、Conference Station の登録要求は拒否されます。この場合は、Conference Station がリセットされ、登録が繰り返し試行されます。
該当する Conference Station が以前に登録されていた場合、その Conference Station は、SEP mac_address .cnf.xml という名前の設定ファイルにアクセスします。 mac_address は、Conference Station のメディア アクセス制御(MAC)アドレスです。
Conference Station の起動プロセスについて
Conference Station は、VoIP ネットワークに接続するとき、 表2-4 に示した標準の起動プロセスを実行します。ネットワークの設定によっては、Conference Station でこれらのプロセス ステップの一部が発生しないこともあります。
表2-4 Conference Station の起動プロセス
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1. スイッチからの電力の取得 |
Conference Station が外部電源を使用していない場合は、Conference Station に接続されているイーサネット ケーブルを通じて、スイッチがインラインパワーを供給します。 |
「Conference Station への電力供給」を参照してください。 「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
2. 保存されている Conference Station イメージのロード |
Conference Station は、ファームウェア イメージとユーザ定義の設定値を保存するための不揮発性フラッシュ メモリを備えています。Conference Station は、フラッシュ メモリに保存されている Conference Station イメージをロードするブートストラップ ローダーを起動時に実行します。このイメージを使って、Conference Station はそのソフトウェアとハードウェアを初期化します。 |
「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
3. VLAN の設定 |
Conference Station をシスコ スイッチに接続している場合、スイッチは、スイッチ ポート上に定義されているボイス VLAN を Conference Station に通知します。Conference Station が DHCP 要求を使用して IP アドレスの取得を開始するには、自身の VLAN メンバーシップを Conference Station があらかじめ把握している必要があります。 |
「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。 「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
4. IP アドレスの取得 |
Conference Station で DHCP を使用して IP アドレスを取得する場合、Conference Station は DHCP サーバにクエリーを発行してアドレスを取得します。ネットワークで DHCP を使用していない場合は、個々の Conference Station がある場所でスタティック IP アドレスを手動で割り当てる必要があります。 |
「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。 「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
5. TFTP サーバへのアクセス |
DHCP サーバは、IP アドレスを割り当てるほかに、 Conference Station に対して TFTP サーバも指定します。 Conference Station の IP アドレスを静的に定義した場合は、Conference Station がある場所で TFTP サーバを設定する必要があります。設定すると、Conference Station は TFTP サーバに直接アクセスします。
(注) DHCP で割り当てられる TFTP サーバの代わりに、代替 TFTP サーバを割り当てて使用することもできます。
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「ネットワークの設定メニュー」を参照してください。 「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
6. 設定ファイルの要求 |
TFTP サーバは、設定ファイルを保持しています。このファイルは、Cisco Unified Communications Manager に接続するためのパラメータ、および Conference Station に関するその他の情報を定義しています。 |
「Conference Station の設定ファイルについて」を参照してください。 「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
7. Cisco Unified Communications Manager へのアクセス |
設定ファイルは、Conference Station が Cisco Unified Communications Manager とどのように通信するかを定義し、Conference Station にロード ID を提供します。Conference Station は、このファイルを TFTP サーバから取得すると、リストで優先順位が最も高い Cisco Unified Communications Manager への接続を確立しようとします。Conference Station は、非セキュア TCP 接続を確立します。 Conference Station をデータベースに手動で追加した場合は、Cisco Unified Communications Manager が Conference Station を識別します。Conference Station をデータベースに手動で追加しておらず、Cisco Unified Communications Manager で自動登録が有効になっている場合、Conference Station は自身を Cisco Unified Communications Manager データベースに自動登録しようとします。
(注) 自動登録は、Cisco Unified Communications Manager でセキュリティが有効になっている場合は無効です。この場合は、Conference Station を Cisco Unified Communications Manager データベースに手動で追加する必要があります。
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「起動時の問題の解決」を参照してください。 |
Cisco Unified Communications Manager データベースへの Conference Station の追加
Conference Station を設置する前に、Conference Station を Cisco Unified Communications Manager に追加する方法を選択しておく必要があります。この方法については、次の各項で説明します。
• 「自動登録による Conference Station の追加」
• 「自動登録と TAPS を使用した Conference Station の追加」
• 「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの Conference Station の追加」
• 「BAT による Conference Station の追加」
表2-5 に、Conference Station を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加する方法の概要を示します。
表2-5 Conference Station を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加する方法
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自動登録 |
なし |
Conference Station への電話番号割り当てを制御しません。 |
Tool for Auto-Registered Phones Support(TAPS)を使用した自動登録 |
なし |
自動登録および一括管理ツール(BAT)が必要です。ユーザが Conference Station から TAPS にコールしたときに、デバイスの MAC アドレスと DN を使用して、Cisco Unified Communications Manager データベースをアップデートします。 |
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの使用 |
あり |
Conference Station を個々に追加する必要があります。 |
BAT を使用 |
あり |
同一モデルの Conference Station をまとめて追加できます。 Conference Station を Cisco Unified Communications Manager に追加するスケジュールを設定できます。 |
自動登録による Conference Station の追加
Conference Station を設置する前に自動登録を有効にしておくと、次のことができます。
• Conference Station を IP テレフォニー ネットワークに物理的に接続したときに、Conference Station を Cisco Unified Communications Manager データベースに自動的に追加する。自動登録中に、Cisco Unified Communications Manager は連続する電話番号の中から次に使用可能なものを Conference Station に割り当てます。
• MAC アドレスを最初に Conference Station から収集せずに Conference Station を追加する。
• Conference Station を Cisco Unified Communications Manager データベースに迅速に入力し、電話番号などの任意の設定を Cisco Unified Communications Manager から変更する。
• 自動登録された Conference Station を新しい場所に移動し、電話番号を変更しないまま別のデバイス プールに割り当てる。
(注) 自動登録は、ネットワークに追加する Conference Station が 100 台未満の場合に使用してください。100 台を超える Conference Station をネットワークに追加するには、BAT を使用します。「BAT による Conference Station の追加」を参照してください。
状況によっては、自動登録を使用しない方がよい場合もあります。たとえば、Conference Station に特定の電話番号を割り当てる場合や、認証または暗号化を実装する計画がある場合です(『 Cisco Unified Communications Manager セキュリティ ガイド 』を参照)。
自動登録の有効化については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の「自動登録の使用可能化」を参照してください。
関連項目
• 「自動登録と TAPS を使用した Conference Station の追加」
• 「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの Conference Station の追加」
• 「BAT による Conference Station の追加」
自動登録と TAPS を使用した Conference Station の追加
自動登録と TAPS を使用すると、MAC アドレスを最初に Conference Station から収集しなくても、Conference Station を追加することができます。
TAPS は、Cisco Unified Communications Manager データベースにダミー MAC アドレスを使用して追加された一連の Conference Station を BAT と連携してアップデートします。TAPS を使用して Conference Station の MAC アドレスをアップデートし、あらかじめ定義しておいた設定をダウンロードします。
(注) 自動登録と TAPS は、ネットワークに追加する Conference Station が 100 台未満の場合に使用することをお勧めします。100 台を超える Conference Station をネットワークに追加するには、一括管理ツール(BAT)を使用します。「BAT による Conference Station の追加」を参照してください。
TAPS を利用するには、管理者またはエンドユーザが TAPS の電話番号をダイヤルして、音声プロンプトに従います。このプロセスが完了すると、Conference Station は電話番号とその他の設定値がダウンロードされた状態になり、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでは、Conference Station が適切な MAC アドレスを使用してアップデートされます。
TAPS が機能するためには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで自動登録を有効にする必要があります。
BAT および TAPS の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration ガイド 』を参照してください。
関連項目
• 「自動登録による Conference Station の追加」
• 「Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの Conference Station の追加」
• 「BAT による Conference Station の追加」
Cisco Unified Communications Manager の管理ページでの Conference Station の追加
Conference Station は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用して、Cisco Unified Communications Manager データベースに個々に追加することができます。追加するには、まず各 Conference Station の MAC アドレスを入手する必要があります。
MAC アドレスを特定する方法の詳細については、「Conference Station の MAC アドレスの特定」を参照してください。
MAC アドレスを収集できたら、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで[ デバイス]>[電話] の順に選択し、 [新規追加] をクリックして処理を開始します。
詳細な手順および Cisco Unified Communications Manager の概念については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』を参照してください。
関連項目
• 「自動登録による Conference Station の追加」
• 「自動登録と TAPS を使用した Conference Station の追加」
• 「BAT による Conference Station の追加」
Conference Station の MAC アドレスの特定
Conference Station の MAC アドレスは、次の方法で特定できます。
• Conference Station から、 [アプリケーション] >[ 設定]>[モデル情報] を選択し、[MACアドレス]フィールドを確認する。
• Conference Station の背面にある MAC ラベルを確認する。
• Conference Station の Web ページを表示し、 [デバイス情報] ハイパーリンクをクリックする。
Conference Station の Web ページへのアクセスについては、「Conference Station の Web ページへのアクセス」を参照してください。