始める前に
Conference Station を設置する前に、次の各項の要件を確認してください。
• ネットワークの要件(P.3-2)
• Cisco Unified Communications Manager の設定(P.3-2)
• 安全性(P.3-2)
ネットワークの要件
Conference Station を Conference Station エンドポイントとしてネットワークで正常に運用するには、ネットワークが次の要件を満たしている必要があります。
• Voice over IP(VoIP)ネットワークが正常に稼働している
–シスコ ルータおよびゲートウェイ上で VoIP が設定されている
–Cisco Unified Communications Manager Release 6.0 以降がネットワークにインストールされ、コール処理用に設定されている
• IP ネットワークが Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)をサポートしているか、IP アドレス、ゲートウェイ、およびサブネット マスクの手動割り当てをサポートしている
Cisco Unified Communications Manager の設定
Conference Station は、コールの処理に Cisco Unified Communications Manager を必要とします。Cisco Unified Communications Manager を正しくセットアップして、Conference Station を管理し、コールを適切にルーティングおよび処理するには、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』または Cisco Unified Communications Manager アプリケーションの状況依存ヘルプを参照してください。
自動登録を使用する計画がある場合は、Conference Station をネットワークに接続する前に、自動登録が有効になっていること、Cisco Unified Communications Manager で正しく設定されていることを確認してください。自動登録の有効化および設定については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。また、「Cisco Unified Communications Manager データベースへの Conference Station の追加」も参照してください。
Conference Station を設定してテレフォニー機能を割り当てるには、Cisco Unified Communications Manager を使用する必要があります。詳細については、「Conference Station で使用できるテレフォニー機能」を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager では、ユーザをデータベースに追加して、特定の Conference Station に関連付けることができます。この手順を完了すると、コール転送、短縮ダイヤル、ボイス メッセージ システム オプションなどの項目を設定する Web ページにユーザがアクセスできるようになります。詳細については、「Cisco Unified Communications Manager へのユーザの追加」を参照してください。
安全性
Conference Station を設置する前に、次の警告事項を確認してください。これらの警告の翻訳を参照するには、このデバイスに付属している『 Regulatory Compliance and Safety Information for Cisco Unified IP Conference Stations 』を参照してください。
警告 必ず、取り付け手順を読んでから、システムを電源に接続してください。
警告 この装置の設置、交換、保守は、訓練を受けた相応の資格のある人が行ってください。
警告 この製品を廃棄処分する際には、日本国の法律および地方自治体の条例または規則に従ってください。
警告 雷の発生中は、システムでの作業、またはケーブルの接続や取り外しを行わないでください。
警告 感電事故を防ぐために、安全超低電圧(SELV)回路を電話網電圧(TNV)回路に接続しないでください。LAN ポートには SELV 回路があり、WAN ポートには TNV 回路があります。一部の LAN ポートと WAN ポートはいずれも、RJ-45 コネクタを使用しています。ケーブルを接続する場合には、注意してください。
注意 シスコが認定する適正な外部電源のみ使用してください。Conference Station に添付されている設置マニュアルを参照してください。
外部電源を使用する場合は、次の警告事項に従ってください。
警告 この製品は、設置する建物に短絡(過電流)保護機構が敷設されていることが前提になっています。各相導体(すべての通電導体)に 120 VAC、15 A(日本および米国)、または 240 VAC、10 A(前記以外の国)以下のヒューズ、または回路ブレーカーが使用されていることを確認してください。
警告 この装置は、TN 電源システムを使用して動作するように設計されています。
警告 プラグとソケットは常に手を伸ばして利用できる状態にしておく必要があります。これは、プラグとソケットが主要な切断装置であるためです。
Conference Station のコンポーネントについて
Conference Station は、次のコンポーネントを備えています。
• ネットワーク ポート
• オーディオ補助ポート
ネットワーク ポート
Conference Station の底面には、次のコネクタ ポートがあります。
• イーサネット ネットワーク(RJ-45)ポート:「LAN」のラベル付き
• 2 つの外部マイクロフォン(mini-VGA)ポート:印刷されたマイクロフォン アイコンのラベル付き
各タイプのポートは、外部デバイスとの 10/100 Mbps の半二重/全二重接続をサポートしています。10 Mbps 接続の場合は、カテゴリ 3 ケーブルとカテゴリ 5 ケーブルのどちらでも使用できますが、100 Mbps の接続には、カテゴリ 5 ケーブルを使用する必要があります。
Conference Station をネットワークに接続するには、イーサネット ネットワーク ポートを使用します。このポートでは、ストレート ケーブルを使用する必要があります。Conference Station は、この接続を通じてスイッチからインラインパワーを取得することもできます(Power over Ethernet)。図3-1 に、Power over Ethernet(PoE)を使用して Conference Station をネットワークに接続する方法を示します。PoE ではなく外部電源を使用して Conference Station をネットワークに接続する場合は、図3-2 を参照してください。Conference Station への電力供給の詳細については、「Conference Station への電力供給」を参照してください。
オプションの外部マイクロフォンを Conference Station に接続するには、外部マイクロフォン ポートを使用します。図3-3 に、オプションのマイクロフォンを Conference Station に接続する方法を示します。
オーディオ補助ポート
Conference Station の側面には、次のポートがあります。
• オーディオ補助ポート:印刷された音声入力/出力記号のラベル付き
オーディオ補助ポートは、Conference Station 右側の蓋を開けたところにあります。オプションの携帯型会議ステーション デバイスに全二重接続するには、オーディオ シリアル ポートを使用します。このポートでは、ストレート ケーブルを使用する必要があります。図3-4 に、オプション デバイスを Conference Station に接続する方法を示します。
Conference Station の設置
Conference Station は、使用する前にネットワークおよび電源に接続する必要があります。また、外部マイクロフォンおよび携帯型の会議ステーション デバイスを使用する場合は、Conference Station に接続します。接続の図解については、次の図を参照してください。
• 図3-1:Power over Ethernet(PoE)電力を使用した接続を示しています。
• 図3-2:オプションの外部電源を使用した接続を示しています。
• 図3-3:Conference Station へのオプションの外部マイクロフォンの接続を示しています。
• 図3-4:Conference Station へのオプションの携帯型会議ステーション デバイスの接続を示しています。
図3-1 は、PoE を使用する場合に Conference Station をネットワークに接続する方法を示しています。
図3-1 PoE を使用する場合の Conference Station のケーブル接続
|
Conference Station の RJ-45 ポートへのネットワーク ケーブルの接続 |
|
ネットワーク ケーブル(約 7.6 m(25 フィート)) |
|
LAN ポートへのネットワーク ケーブルの接続 |
PoE を使用する Conference Station を設置するには、次の手順を実行します。
|
|
|
1. カテゴリ 5 ストレート イーサネット ネットワーク ケーブルの一端(フェライト ビーズのない側)を Conference Station 底面の LAN ポートに接続します。 |
Conference Station には、イーサネット ケーブルが 1 箱に 1 本添付されています。 |
ガイドラインについては、「ネットワーク ポート」を参照してください。 |
2. カテゴリ 5 ストレート イーサネット ネットワーク ケーブルのもう一方の端(フェライト ビーズのある側)を LAN ポートに接続します。 |
|
ガイドラインについては、「ネットワーク ポート」を参照してください。 |
図3-2 は、オプションの外部電源を使用する場合に Conference Station をネットワークに接続する方法を示しています。
図3-2 オプションの外部電源を使用する場合の Conference Station のケーブル接続
|
Conference Station の RJ-45 ポートへのネットワーク ケーブルの接続 |
|
ネットワーク ケーブル(約 7.6 m(25 フィート)) |
|
電源インターフェイス ケーブルへのネットワーク ケーブルの接続 |
|
電源インターフェイス ケーブル |
|
LAN 壁面ポートへの電源インターフェイス ケーブルの接続 |
|
外部電源への電源インターフェイス ケーブルの接続 |
|
外部電源 |
|
壁面コンセントへの外部電源の接続 |
オプションの外部電源を使用する場合、Conference Station をネットワークに接続するには次の手順を実行します。
|
|
|
1. 外部電源を壁面コンセントに接続します。 |
外部電源は、オプション品です。Conference Station には付属していません。 |
「電力に関するガイドライン」を参照してください。 |
2. 外部電源のもう一方の端を、電源インターフェイス ケーブルのレセプタクルに接続します。 |
電源インターフェイス ケーブルは、オプション品です。Conference Station には付属していません。 |
|
3. 電源インターフェイス ケーブルをネットワーク ポートに接続します。 |
|
ガイドラインについては、「ネットワーク ポート」を参照してください。 |
4. 電源インターフェイス ケーブルのもう一方の端を、カテゴリ 5 ストレート イーサネット ネットワーク ケーブルに接続します。 |
|
|
5. カテゴリ 5 ストレート イーサネット ネットワーク ケーブルの一端(フェライト ビーズのない側)を Conference Station 底面の LAN ポートに接続します。 |
Conference Station には、イーサネット ケーブルが 1 箱に 1 本添付されています。 |
ガイドラインについては、「ネットワーク ポート」を参照してください。 |
図3-3 に、オプションの外部マイクロフォンを Conference Station の背面に接続する方法を示します。
図3-3 Conference Station へのオプション外部マイクロフォンの接続
図3-4 に、オプションの携帯型会議ステーション デバイスを Conference Station の側面に接続する方法を示します。
図3-4 Conference Station へのオプションの携帯型会議ステーション デバイスの接続
関連項目
• 始める前に(P.3-2)
• ケーブル ロックによる Conference Station の固定(P.3-8)
• 起動時のネットワーク設定値の設定(P.3-10)
ケーブル ロックによる Conference Station の固定
Conference Station は、ラップトップ ケーブル ロックを使用して机上に固定できます。このロックは、Conference Station の側面にあるセキュリティ スロットに接続し、ケーブルは机に固定します。
セキュリティ スロットは、20 mm までのロックに適合します。互換性のあるラップトップ ケーブル ロックには、Kensington® ラップトップ ケーブル ロックや、セキュリティ スロットに適合する他社製のラップトップ ケーブル ロックがあります。
図3-5 に、ケーブル ロックを Conference Station に接続する方法を示します。
図3-5 Conference Station へのケーブル ロックの接続
Conference Station の起動プロセスの確認
Conference Station を電源に接続すると、次の手順が繰り返され、Conference Station の起動プロセスが開始されます。
1. 使用可、コール状況オフ:LCD スクリーンが点灯し、コンソール上面の LED インジケータがオレンジになります(20 秒間)。
2. 電源投入中:LCD スクリーンが暗くなり、LED インジケータが赤色に点灯します(5 秒間)。
3. 電源オン:LCD スクリーンが点灯し、シスコのロゴが表示されます。
4. Conference Station のメイン LCD スクリーンに、次の詳細情報が表示されます。
–現在の日付と時刻
–電話番号
–ソフトキー
Conference Station がこれらの段階を正常に完了した場合、Conference Station は正常に起動しました。Conference Station が正常に起動しない場合は、「起動時の問題の解決」を参照してください。
起動時のネットワーク設定値の設定
ネットワークで DHCP を使用していない場合は、Conference Station をネットワークに設置した後に、Conference Station 上で次のネットワーク設定値を設定する必要があります。
• IP アドレス
• サブネット マスク
• デフォルト ゲートウェイの IP アドレス
• TFTP サーバの IP アドレス
また、必要に応じてドメイン名と DNS サーバ設定値を設定できます。
これらの情報を収集し、「Conference Station の設定値の設定」の説明を参照してください。
最適なパフォーマンスを得るためのガイドライン
Conference Station と外部マイクロフォンのパフォーマンスを最適化するには、次のガイドラインに従ってください。
(注) さまざまな会議室構成に対する適切な装置の配置図については、「会議室のセットアップの例」を参照してください。
• Conference Station は、パーティションなどで仕切られたオフィスや、会議室で使用してください。利用できる広さは、6 m × 6 m(20 フィート × 20 フィート)まで(外部マイクロフォンなし)および 6 m × 9 m(20 フィート × 30 フィート)まで(外部マイクロフォンあり)です。
• Conference Station 本体は、平らな面に設置し、反響を起こす面から離してください。
• 外部マイクロフォン、Conference Station 本体、およびそれ以外の物体の間は、1.2 m(4 フィート)以上の間隔を置いてください。
• すべてのマイクロフォンが音響的に遮られていないことを確認してください。
• 外部マイクロフォンは、カバーする必要がある領域に向け、指向性の中心が Conference Station の方に向かないように配置してください。
• 会議の参加者は、Conference Station との距離が全員同じになるように座席を配置してください。
• 通常の会話の音量で、Conference Station に向かって話してください。
• 通話中に Conference Station 本体または外部マイクロフォンを動かしたり、触ったりしないでください。また、装置の近くで紙の音を立てないでください。
• オフィスまたは会議室の空調装置やファンなどの騒音は最小限に抑えてください。
会議室のセットアップの例
いくつかの会議室構成での Conference Station コンソールと外部マイクロフォンの適切な配置の例については、図3-6 を参照してください。
図3-6 Cisco Unified IP Conference Station 7937G 本体と外部マイクロフォンの配置