この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco IP Phone 7914 拡張モジュール(以降 7914 拡張モジュールと記述)の増設方法を説明します。7914 拡張モジュールは、Cisco IP Phone 7960 に装着して使用します。この 7914 拡張モジュールは、回線または短縮ダイヤル番号を 14 個追加し、IP Phone 7960 の機能を拡張します。Cisco IP Phone 7960 には、7914 拡張モジュールを 1 つまたは 2 つ装着できます。7914 拡張モジュールを 1 つ装着すると、合計 20 の回線または短縮ダイヤル ボタンを使用できます。7914 拡張モジュールを 2 つ装着すると、合計 34 の回線または短縮ダイヤル ボタンを使用できます(図 4-1を参照)。
図 4-1 2 つの 7914 拡張モジュールを装着した Cisco IP Phone 7960
次の項では、7914 拡張モジュールの取り付け方法を説明します。
• 「始める前に」
• 「起動プロセス」
7914 拡張モジュールの取り付けを開始する前に、次の項の内容を確認し、必要な部品を用意してください。
• 「その他の器具」
上記のパッケージの内容物以外に、フットスタンド キットも必要になります(別途注文)。取り付ける 7914 拡張モジュールが 1 つの場合は、単体用フットスタンド キットが必要です。2 つの場合は、2 連用フットスタンド キットが必要です。
• 電源装置(AC アダプタ):取り付ける 7914 拡張モジュール数、および Cisco IP Phone 7960 への電力供給方法により、次の電源装置(AC アダプタ)が必要です。
1 つまたは 2 つの 7914 拡張モジュールを取り付ける場合、1 つの電源装置(AC アダプタ、別途注文)が必要です。 |
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(注) シスコが認定していない電源装置(AC アダプタ)を使用すると、正常に動作しない場合があります。また、シスコが提供する 7914 拡張モジュールの製品保証が無効になります。 |
7914 拡張モジュールを使用する場合の安全上の考慮事項は、次のとおりです。7914 拡張モジュールを取り付ける前、または使用する前には、これらの注意事項をお読みください。
警告 安全上の「警告」の意味です。人身事故を生じかねない状況に対する注意事項が記述されています。機器の作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策を十分理解してください。
警告 感電を防止するために、安全超低電圧(SELV)回路を電話網電圧(TNV)回路に接続しないでください。LAN ポートには SELV 回路が接続されており、WAN ポートには TNV 回路が接続されています。一部の LAN ポートと WAN ポートはいずれも、RJ-45 コネクタを使用しています。ケーブルの接続には、十分に注意してください。
次の警告は、7914 拡張モジュールに外部電源を使用するときに適用されます。
警告 このモジュールは、短絡(過剰電流)保護手段が装備されている建物内に設置してください。電源には、120 VAC、15Aを超えないフューズ、または回路遮断器(日本および米国の場合。他の国では 240 VAC、10A を超えないもの)が、各位相導体(すべての通電導体)に備えられていることを確認してください。
警告 この装置は、TN 電源システムで動作するように設計されています。
7914 拡張モジュールを取り付けるには、次に示す手順を順に実行する必要があります。各手順に対応する項には、詳細な説明と図を示しています。
• 「Cisco IP Phone 7960 からのフットスタンドの取り外し」
• 「Cisco IP Phone 7960 へのサポート バーの取り付け」
• 「サポート バーへの 7914 拡張モジュールの取り付け」
(注) 7914 拡張モジュールを正しく取り付けるには、必ず、「始める前に」をすべて読んで、記述されている内容を確認してください。
7914 拡張モジュールを取り付ける IP Phone 7960 からフットスタンドを取り外す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco IP Phone 7960 のネットワークと電源への接続を取り外します。
ステップ 2 受話器とヘッドセットが IP フォンに取り付けられている場合は、取り外します。
ステップ 3 Cisco IP Phone 7960 を裏返し、傷がつかないように異物のない平らな面に置きます。
ステップ 4 フットスタンドにある 2 本のフット ピンの位置を確認します。
ステップ 5 マイナス ドライバを使用して、フット ピンの一方を慎重に押し込んで、ロック状態を解除します。次に、もう一方のフット ピンも慎重に押し込んで、ロック状態を解除します。次に図 4-2 に示されているようにピンを押してください。
(注) フット ピンを押すときに、IP フォンを持ち上げて支えておくことが必要な場合があります。
ステップ 6 フットスタンドを持ち上げて IP フォンから取り外します。フットスタンドは、IP フォンとは別に保管しておきます。
図 4-2 Cisco IP Phone 7960 のフット ピン
Cisco IP Phone 7960 にサポート バーを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 IP フォンの背面上にサポート バーを置き、サポート バーと IP フォンがぴったり接触するようにします。
ステップ 2 2 本のコネクタ ピンの位置を確認します(図 4-3を参照)。
ステップ 3 サポート バーが IP フォンにしっかり固定されるように、マイナス ドライバを使用して各コネクタ ピンを慎重に押します。
サポート バーに 7914 拡張モジュールを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 IP フォンの前面が上向きになるように置きます(図 4-4を参照)。
ステップ 2 7914 拡張モジュールの底面にある 2 つの開口スロットを、サポート バーの 2 つのフックの位置に合わせます。フックをスロットに差し込み、7914 拡張モジュールの上部をサポート バーの方に回転させて、7914 拡張モジュールがサポート バーとぴったり接触するようにします。
ステップ 3 7914 拡張モジュールの背面にある取り付けネジを締めます。
2 つの 7914 拡張モジュールを取り付ける場合は、2 つ目の 7914 拡張モジュールに対して、ステップ 2 と 3 を繰り返してください。
図 4-4 7914 拡張モジュールのサポート バーへの取り付け
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RS 232 ケーブルを接続する手順を次に示します。また、次の表では、RS 232 ジャック上の「in」アイコンと「out」アイコンを示しています。
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ステップ 1 RS 232 ケーブルの一方の端を、Cisco IP Phone 7960 の RS 232 のラベルが付いているジャックに差し込みます(図 4-6を参照)。
ステップ 2 RS 232 ケーブルのもう一方の端を、7914 拡張モジュールの底面にある「in」アイコンの付いた RS 232 ジャックに差し込みます。
(注) 2 つ目の 7914 拡張モジュールを取り付ける場合は、ステップ 3 と 4 に進みます。2 つ目の 7914 拡張モジュールを取り付けない場合は、「電源装置(AC アダプタ)の接続」に進みます。
ステップ 3 2 本目の RS 232 ケーブルの一方の端を、1 つ目の 7914 拡張モジュールの底面にある「out」アイコンの付いた RS 232 ジャックに差し込みます(図 4-6を参照)。
ステップ 4 2 本目の RS 232 ケーブルのもう一方の端を、2 つ目の 7914 拡張モジュールの底面にある「in」アイコンの付いた RS 232 ジャックに差し込みます。
図 4-6 2 つの 7914 拡張モジュールのケーブル接続
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電源装置(AC アダプタ)を接続する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Cisco IP Phone 7960 への電力供給方法に応じて、次の作業のいずれかを実行します。
• Cisco IP Phone 7960 がイーサネットを通じて電力を供給されている場合
– 1 つの 7914 拡張モジュールを使用する場合は、電源装置ケーブルの一端を 7914 拡張モジュール上の AC アダプタ ポートに接続し、電源装置ケーブルのもう一方の端を壁面の標準コンセントに差し込みます。
– 2 つの 7914 拡張モジュールを使用する場合は、電源装置ケーブルの一端を IP フォンに近い方の 7914 拡張モジュール上の AC アダプタ ポートに接続し、電源装置ケーブルのもう一方の端を壁面の標準コンセントに差し込みます。
• Cisco IP Phone 7960 が外部電源から電力を供給されている場合
– 1 つの 7914 拡張モジュールを使用する場合は、元来の IP フォン の電源装置ケーブルの一端を IP フォンの AC アダプタ ポートに接続し直し、電源装置ケーブルのもう一方の端を壁面の標準コンセントに差し込みます。
– 2 つの 7914 拡張モジュールを使用する場合は、2 つ目の電源装置ケーブルの一端を IP フォンに近い方の 7914 拡張モジュールの AC アダプタ ポートに接続し、電源装置ケーブルのもう一方の端を壁面の標準コンセントに差し込みます。
ステップ 2 Cisco IP Phone 7960 の受話器とネットワークの接続を再度行います。
ステップ 3 図 4-7では、この手順を図で説明します。
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7914 拡張モジュールの背面にある AC アダプタ ポートに差し込まれている、AC アダプタ コネクタ(DC 電圧を供給) |
フットスタンドをサポート バーに取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 フットスタンドにある 3 つのフックの位置を確認します。
ステップ 2 これらのフックがサポート バーの 3 つの開口スロットの位置に合うように、フットスタンドを置きます。
(注) 注意:サポート バーの 3 組の開口スロットのそれぞれには、角度を調節する位置が 4 箇所あります。これにより、フットスタンドの角度を選択できます。
ステップ 3 フットスタンドのフックをサポート バーに差し込み、軽く押し込んで取り付けます。
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7914 拡張モジュールを取り付けた後、起動すると、点灯したボタンがすべて赤色になります。次に LCD 画面が更新され、点灯していたボタンがすべて消え、すべての回線が LCD 画面に表示されます。これで、7914 拡張モジュールを使い始められます。