この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco IP Phone のユーザ機能の設定、およびこれらの機能についての情報をユーザに提供する方法を説明します。Cisco IP Phone をネットワークに設置した後で、これらの IP フォンに対してネットワーク設定値を指定し、IP フォンを Cisco CallManager に追加します。次に Cisco CallManager を使用して、電話番号の設定、ユーザの割り当て、および各機能の設定を行う必要があります。
エンド ユーザが利用する多くの Cisco IP Phone 機能は、システム管理者が Cisco CallManager Administration アプリケーションを使用して設定しておく必要があります。 この章では、これらの設定手順の概要を記述します。 各手順の詳細は、Cisco CallManager Administration の資料を参照してください。
• 「Cisco CallManager を使用したテレフォニー機能の設定」
Cisco IP Phone を Cisco CallManager に追加した後、その IP フォンに機能を追加することができます。次の「Cisco IP Phone テレフォニー機能の設定」で詳細を説明します。
表 6-1 では、Cisco IP Phone 7960、7940、7910 の各モデルで設定できるテレフォニー機能、および Cisco CallManager を使用して設定するときに役立つヒントを説明します。 詳細は、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』、『Cisco CallManager システム ガイド』、『Cisco CallManager Features and Services Guide』、または Cisco CallManager Administration アプリケーションのオンライン ヘルプを参照してください。
システム管理者は、Cisco CallManager Administration を使用して、ネットワーク上のユーザに関する情報を表示し、その情報を管理できます。
システム管理者は、各種の機能を設定しておき、ユーザが次の操作を実行できるようにする必要があります。
• Cisco IP Phone から、社内ディレクトリやその他のカスタマイズされたディレクトリにアクセスする。
• ユーザ独自の短縮ダイヤル番号とコール転送番号を設定する。
• Cisco IP Phone からアクセスできるサービスに登録する。
前述の機能を設定するには、まず次のいずれかの方法で Cisco CallManager にユーザを追加する必要があります。
• ユーザを個別に追加するには、Cisco CallManager Administration アプリケーションを使用し、 User > Add a New User の順に選択します。
詳細は、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』、『Cisco CallManager システム ガイド』、または Cisco CallManager Administration アプリケーションのオンライン ヘルプを参照してください。
• ユーザを一括して追加するには、Bulk Administration Tool を使用します。この方法では、すべてのユーザに対して同じデフォルト パスワードを設定することもできます。
Cisco IP Phone 7960、7940、7910 の各モデルでは、どのモデルもほぼ同じ機能をサポートしていますが、その機能の実行方法は、それぞれの IP フォンで変えることができます。機能を IP フォンの各ボタンに割り当て、特定の IP フォン用に機能をカスタマイズする場合には、IP フォンのボタン テンプレートを変更してください。
テンプレートを変更してから、IP フォンをネットワークに登録するのが理想的な方法です。テンプレートを変更してから IP フォンを登録すると、登録時に Cisco CallManager Administration アプリケーションから、カスタマイズされた IP フォンのボタン テンプレート オプションにアクセスできます。
IP フォンのボタン テンプレートを変更するには、Cisco CallManager Administration アプリケーションを開き、 Device > Device Settings > Phone Button Template の順に選択します。 詳細は、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』、『Cisco CallManager システム ガイド』、またはアプリケーションのコンテキスト ヘルプを参照してください。
カスタマイズ可能なボタンと機能の数は、Cisco IP Phone のモデルによって異なります。 表 6-2 に記載した設定可能なオプションを常に理解していてください。
Cisco IP Phone 7910 のボタンの割り当てを変更する場合、ボタンに対応するラベルも変更できます。Cisco IP Phone 7910 には、ミシン目付きのシートが別途付属しており、このシート上に透明のラベルが付いています。ラベルに印字した後、そのラベルをシートから簡単にはがせます。このラベル用シートは、表裏の表面仕上げが異なっています。滑らかな面と、ざらつきのある面があります。ざらつきのある面には、「front(表)」というラベルが付いています。この面が、ユーザがボタンを押すときに触れる面です。使用する印刷方法によって、印字する面が異なります。ユーザの指でインクがこすれてはがれないようにするには、ラベルのなめらかな面に印字する方法を選択してください。
• 文字サイズ:10 ポイント(IBM PC 互換コンピュータ)、または 12 ポイント(Macintosh 互換コンピュータ)
Cisco IP Phones 7940/7960 で使用するアプリケーションに関連付けるソフトキーは、Cisco CallManager を使用して管理できます。Cisco CallManager では、 標準と非標準の 2 つのタイプのソフトキー テンプレートをサポートしています。 ソフトキーを使用するアプリケーションには、1 つまたは複数の標準のソフトキー テンプレートを関連付けることができます。 標準のソフトキー テンプレートは、変更することができません。 標準のソフトキー テンプレートには、Standard User、Standard IPMA Assistant、Standard IPMA Manager などがあります。 非標準のテンプレートは変更することができます。
ソフトキー テンプレートを設定するには、Cisco CallManager Administration アプリケーションを開き、 Device > Device Settings > Softkey Template の順に選択します。 詳細は、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』、『Cisco CallManager システム ガイド』、またはアプリケーション内のコンテキスト ヘルプを参照してください。
Cisco IP Phone 7960、7940、7910 の各モデルでは、ユーザが社内従業員の電話番号を検索したり、自分で保管しておいた電話番号一覧にアクセスできます。 この機能を使用するには、まず管理者が Corporate Directory(社内ディレクトリ)を設定し、Personal Directory(個人用ディレクトリ)を設定するためのソフトウェアをユーザに提供する必要があります。 次の項では、このディレクトリの設定について説明します。
Cisco CallManager は、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)ディレクトリを使用し、CiscoCallManager とインターフェイスする Cisco CallManager アプリケーションのユーザに関する認証と許可の情報を保存します。 認証は、システムにアクセスするためのユーザ権限を立証します。一方、許可は、ユーザが使用許可をもつ特定の内線番号などのテレフォニー リソースを指定します。
このような機能をインストールし、セットアップするには、『Installing and Configuring the Cisco Customer Directory Configuration Plugin』を参照してください。 このマニュアルでは、Cisco CallManager を Microsoft Active Directory、および Netscape Directory Server に統合する設定手順について説明しています。
LDAP ディレクトリの設定が完了すると、ユーザは Cisco IP Phone 7960 または 7940 の Corporate Directory(社内ディレクトリ)サービスを使用して、社内ディレクトリからユーザを検索できます。
Personal Directory(個人用ディレクトリ)は、Cisco CallManager LDAP ディレクトリに保存されている個人用アドレス帳、Cisco IP Phone Synchronizer、および Personal Address Book と Personal Fast Dials の 2 つの Cisco IP Phone サービスを備えています。 Cisco IP Phone Address Book Synchronizer を使用すると、ユーザは、Microsoft Outlook と Outlook Express のアドレス帳エントリを、Cisco CallManager のディレクトリと同期させることができます。 Cisco IP Phone 7960 または 7940 上で、ユーザは、Personal Address Book サービスを使用してエントリを検索し、エントリを選択し、ソフトキーを押してその番号にダイヤルすることができます。
個人用ディレクトリを設定するには、ユーザは User Options Web ページにアクセスします。 ユーザが Microsoft Outlook と同期させたい場合は、システム管理者から Cisco IP Phone Address Book Synchronizer ユーティリティを入手し、インストールする必要があります。
このソフトウェアを入手するには、Cisco CallManager から Application > Install Plugins の順に選択し、Cisco IP Phone Address Book Synchronizer をクリックします。
Cisco IP Phone 7960 および 7940 を使用すると、ユーザは、地元の映画の上映時間、株価情報、天気予報などの情報サービスにアクセスできます。ユーザはサービス(Services)ボタンを押して Cisco IP Phone にサービス メニューを表示し、これらのサービスにアクセスします。この場合、まずシステム管理者が、ユーザが登録できるサービスを事前に設定しておく必要があります。
• システム管理者は、Cisco CallManager Administration アプリケーションを使用して、利用可能なサービスを設定します。
• ユーザは、Cisco IP Phone User Options アプリケーションを使用して、サービスに登録します。この Web ベースのアプリケーションにある GUI(グラフィカル ユーザ インターフェイス)を使用すると、エンド ユーザは、IP フォンのアプリケーションの設定を一部行うことができます。
サービスをセットアップする場合は、事前に、セットアップするサイトの URL アドレスを入手し、ユーザが企業 IP テレフォニー ネットワークからこれらのサイトにアクセスできるかどうかを確認してください。
これらの機能をセットアップするには、Cisco CallManager Administration アプリケーションを開き、 Feature > Cisco IP Phone Services の順に選択します。 詳細は、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』、『Cisco CallManager システム ガイド』、または Cisco CallManager Administration アプリケーション内のコンテキスト ヘルプを参照してください。
これらのサービスを設定した後、ユーザが Cisco CallManager IP Phone Options の Web ベース アプリケーションにアクセスできるかどうかを確認してください。このアプリケーションでは、ユーザは設定済みのサービスを選択し、登録することができます。 システム管理者がエンド ユーザに提供する必要のある情報については、「サービスへの登録方法と電話機能の設定方法」を参照してください。
(注) 拡張モビリティ サービスをユーザに設定する場合は、『Cisco CallManager Extended Services アドミニストレータ ガイド』を参照してください。
Cisco IP Phone は、さまざまな言語に対応しています。 英語以外の環境で Cisco IP Phone を使用する場合は、次の項を参照して IP フォンをユーザに対して正しくセットアップしてください。
• 「Cisco IP Telephony Locale Installer のインストレーション」
Cisco IP Phone のボタン ラベルは、各言語ユーザに対応するために、ボタンの目的を表すのに文字ではなくアイコンで表記しています。 ただし、各言語に対応したボタン ラベルを購入し、ユーザの Cisco IP Phone 7960、7940、7910 の各モデルに貼り付けることができます。これらのボタン ラベルを注文するには、次の Web サイトにアクセスしてください。 http://www.overlaypro.com/cisco/
(注) IP フォンのボタン ラベルは、Cisco IP Phone のソフトウェアがローカライズされている言語に対してのみ入手可能です。 現在すべての言語のボタン ラベルは入手できません。随時前記の Web サイトの更新を確認してください。
英語以外のロケールで Cisco IP Phone を使用する場合は、Cisco IP Telephony Locale Installer を、クラスタ内のすべてのサーバにインストールする必要があります。 この Locale Installer をインストールすると、Cisco IP Phone で使用する最新版の翻訳テキスト、ユーザとネットワークのロケール、および各国の電話トーンを確実に使用できます。 詳細は、『Using the Cisco IP Telephone Locale Installer』を参照してください。
システム管理者は、自分が管理するネットワーク、または会社内の Cisco IP Phone ユーザから質問を受ける立場にあります。最新でしかも完全な情報をエンド ユーザに提供することが重要です。
サポートするサイトの内部に Web ページを作成し、Cisco IP Phone に関する重要な情報をユーザに提供することをシスコはお勧めします。
• 「Cisco IP Phone のサポートを受ける方法」
• 「Cisco IP Phone マニュアルを入手する方法」
『Cisco IP Phone 7960/7940 ユーザ ガイド』では、質問はシステム管理者に問い合わせるように記述しています。 ユーザが短縮ダイヤル番号、各サービス、ボイスメールの使用などの IP フォンの機能を正しく使用するには、システム管理者またはネットワーク チームから情報を入手するか、または支援を得るための問い合わせができなければなりません。
システム管理者は、Cisco IP Phone のユーザ用資料にエンド ユーザがアクセスできるようにする必要があります。 たとえば、『Cisco IP Phone 7960/7940 ユーザ ガイド』は、IP フォンの主要な機能の使用方法を詳しく説明しています。
Cisco IP Phone には複数のモデルがあるため、ユーザが Cisco.com サイトで目的の資料を見つけにくい場合があります。 ユーザが目的の資料を見つけやすいように、最新の資料にアクセスするためのリンクをユーザに提供することをお勧めします。 これにより、ユーザは最新の資料にアクセスできます。 ただし、ユーザが Cisco.com にアクセス不可の場合は、システム管理者が目的の PDF ファイルをダウンロードし、自分の運営する Web サイトでエンド ユーザに提供してください。
• 入手可能な資料については、次の Cisco IP Phone の Web サイトにアクセスしてください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/ip_clmgr/index.htm にアクセスし、希望する言語を選択してください。
エンド ユーザは、Cisco IP Phone User Options Web ページを使用して、さまざまな操作を実行できます。 実行できる操作は、ユーザが使用する Cisco IP Phone のモデルによって異なります。各サービスへの登録、短縮ダイヤルとコール転送番号の設定、呼び出し音の設定、個人用アドレス帳の作成などの操作を行うことができます。 エンド ユーザは、Web サイトを使用した IP フォンの設定に慣れていないことがあります。 システム管理者は、なるべく多くの情報をユーザに提供し、ユーザが正しく User Options にアクセスし、使用できるようにしてください。
User Options ページに関する次の情報は、必ずユーザに提供してください。
• User Options アプリケーションへのアクセスに必要な URL
http:// <serverName> /CCMUser/
ここで、 <serverName> は、Web サーバがインストールされているホストです。
• User Options アプリケーションへのアクセスに必要なユーザ ID、およびデフォルト パスワード
これらの設定値は、Cisco CallManager にユーザを追加したときに入力した値と同じです(「Cisco CallManager へのユーザの追加」を参照)。
• Web ベースの GUI アプリケーションの簡単な説明、および Web ブラウザを使用してこのアプリケーションにアクセスする方法
Cisco CallManager では、Cisco Unity ボイスメール システムなど、さまざまなボイスメール システムを容易に統合することができます。 システム管理者は、使用するボイスメール システムの使い方をユーザに知らせてください。
• ユーザのボイスメール アカウントへのアクセス方法:システム管理者は、Cisco IP Phone 7940/7960 のメッセージ ボタンを設定しておく必要があります。
• ユーザの初期パスワード:システム管理者は、すべてのユーザのデフォルト パスワードを設定しておく必要があります。
• システム上でメッセージ受信を知らせる方法:システム管理者は、メッセージ受信インジケータ(Message Waiting Indicator)を選択しておく必要があります。
ユーザは、Cisco IP Phone 7960、7940、7910 の各モデル上で個人用ディレクトリ(Personal Directory)のエントリを設定できます。ユーザが個人用ディレクトリを設定するには、次の機能にアクセスできる必要があります。
• User Options ページ:ユーザが使用する User Options ページへのアクセス方法をユーザに知らせてください。詳細は、「サービスへの登録方法と電話機能の設定方法」を参照してください。
• Cisco IP Phone Address Book Synchronizer:このインストーラを入手し、ユーザに提供してください。入手するには、Cisco CallManager から Application > Install Plugins の順に選択し、Cisco IP Phone Address Book Synchronizer をクリックします。
• Personal Directory Configuration Guide:このガイドを表示するための次のリンクをユーザに知らせてください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/serv_fea/config/index.htm