ディレクトリ サービスについて
ディレクトリ サービスをイネーブルにするには、次の概念を理解しておく必要があります。
• 「ローカル ディレクトリ」
• 「外部ディレクトリ」
• 「Called-Name 表示」
• 「ディレクトリ検索」
ローカル ディレクトリ
Cisco Unified CME は、電話機のディレクトリ番号設定で割り当てられた電話番号を含む、ローカル電話ディレクトリを自動的に作成します。テレフォニー サービス コンフィギュレーション モードでローカル ディレクトリに追加エントリを作成できます。追加エントリは、会社で使用する他の Cisco Unified CME システムの電話番号など、ローカル以外の番号にすることができます。
電話機ユーザが [ディレクトリ(Directories)] > [ローカル ディレクトリ(Local Directory)] メニューを選択すると、Cisco Unified CME の検索ページが電話機に表示されます。ユーザが検索情報を入力すると、電話機はその情報を Cisco Unified CME へ送信します。要求された番号または名前がディレクトリ番号設定で検索され、応答が電話機へ返されます。一致する結果が電話機に表示されます。電話機は最大 32 のディレクトリ エントリを表示できます。検索結果のエントリ数が 32 を超える場合は、電話機にエラー メッセージが表示されます。ユーザは結果を絞り込むために、検索条件を限定する必要があります。
ディレクトリ エントリの名前の順序は、姓が先、名が先のいずれかになります。ディレクトリ名の文字列にスペースおよびカンマ(,)を含めることは可能ですが、アンパサンド(&)を含めることはできません。
IP Phone に表示されるローカル ディレクトリは、HTTP 経由でアクセスされるパスワード保護なしの XML ページです。ディレクトリ HTTP サービスをディセーブルにすると、ローカル ディレクトリを使用不可にできます。
設定については、「ローカル ディレクトリ サービスの設定」を参照してください。
外部ディレクトリ
Cisco Unified IP Phone は、[ディレクトリ(Directories)] ボタンを含む IP Phone の 4 つのプログラマブル機能ボタンと組み合わせて URL をサポートできます。これらのサービスの動作は、Cisco Unified IP Phone の機能および参照される URL のコンテンツによって決まります。ディレクトリ URL のプロビジョニングによって外部ディレクトリ リソースを選択すると、Cisco Unified CME のローカル ディレクトリ サービスはディセーブルになります。
Called-Name 表示
電話窓口係が複数の異なる部門または人々のコールに応答するとき、着信側の名前(番号ではなく)の表示があった方が便利なことがよくあります。たとえば、注文受付係が 3 つのカタログを処理し、1 つのオーバーレイ ephone-dn セット内でそれぞれ 800 番が設定されているとき、「カタログ N にお電話ありがとうございます。ご注文はお決まりでしょうか」などと正しく応じるには、どのカタログがコールされているかを知る必要があります。Called-Name 表示機能では、次のどちらのタイプの名前も表示できます。
• ローカル ディレクトリのディレクトリ番号の名前
• オーバーレイ ディレクトリ番号に関連付けられた名前。オーバーレイ番号セットの最初のディレクトリ番号へのコールでは、発信者 ID が表示されます。オーバーレイ セットの残りのディレクトリ番号へのコールでは、ディレクトリ番号に関連付けられた名前が表示されます。
ディレクトリ検索
Cisco Unified CME 4.3 では、ディレクトリ検索機能の使用時に検索結果リストでサポートされるエントリの数が、32 から最大 240 に増えています。たとえば、ユーザが姓として「smith」と入力したときに、240 個のすべての一致が 8 つのページに、ページごとに 30 エントリずつ表示されます。複数のページが必要な場合、電話機には 2 つのソフトキー [次へ(Next)] と [前へ(Prev)] が表示されます。電話機ユーザはこのキーを押して、次のページに進んだり前のページに戻ったりできます。[2/3 ページ(Page 2 of 3)] などのテキスト表示によって、検索結果の現在のページと合計ページ数が示されます。
ディレクトリ サービスの設定方法
ここでは、次の作業について説明します。
• 「ローカル ディレクトリ サービスの設定」
• 「SCCP:ディレクトリ番号の名前の定義」
• 「SCCP:ローカル ディレクトリへのエントリの追加」
• 「SCCP:外部ディレクトリ サービスの設定」
• 「SCCP:Called-Name 表示のイネーブル化」
• 「Called-Name 表示の確認」
• 「SIP:ディレクトリ番号の名前の定義」
• 「SIP:外部ディレクトリ サービスの設定」
• 「ディレクトリ サービスの確認」
ローカル ディレクトリ サービスの設定
ローカル ディレクトリ名の形式を決定したり、すべての電話機でローカル ディレクトリ表示をブロックするには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. telephony-service
4. directory { first-name-first | last-name-first }
5. no service local-directory
6. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
telephony-service
Router(config)# telephony-service |
telephony-service コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
directory { first-name-first | last-name-first }
Router(config-telephony)# directory last-name-first |
ローカル ディレクトリのエントリの形式を定義します。 • デフォルトは first-name-first です。 |
ステップ 5 |
no service local-directory
Router(config-telephony)# no service local-directory |
IP Phone のローカル ディレクトリ サービスをディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
end
Router(config-telephony)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
SCCP:ディレクトリ番号の名前の定義
ローカル ディレクトリ エントリとして発信者 ID 表示に使用する名前を定義するには、次の手順を実行します。
前提条件
• Cisco CME 3.0 以降のバージョン。
• ディレクトリ エントリを定義するディレクトリ番号には、 number (ephone-dn) コマンドを使用して番号を割り当てておく必要があります。設定情報については、 SCCP:ディレクトリ番号の作成を参照してください。
制約事項
• ディレクトリ番号に関連付ける名前にアンパサンド(&)などの特殊文字を含めることはできません。名前に使用できる特殊文字はカンマ(,)およびパーセント記号(%)だけです。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. ephone-dn dn-tag
4. name name
5. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
ephone-dn dn-tag
Router(config)# ephone-dn 55 |
ephone-dn コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
name name
Router(config-ephone-dn)# name Smith, John or Router(config-ephone-dn)# name Shipping and Handling |
このディレクトリ番号に名前を関連付けます。 • directory コマンドで指定された名前順序(first-name-first または last-name-first)に従う必要があります。 • name :表示する英数字文字列。 – name 文字列の 2 つの部分の間(名 姓または姓 名)を 1 つのスペースで区切る必要があります。 – name 文字列の 2 番めの部分には、「and Shipping」などのようにスペースを含めることができます。 name 文字列の最初の部分にスペースを含めることはできません。 – name 文字列には、表示目的で、たとえば、姓が先のパターン(姓, 名)を使用するときにはカンマ(,)を含めることができます。 |
ステップ 5 |
end
Router(config-telephony)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
SCCP:ローカル ディレクトリへのエントリの追加
ローカル ディレクトリにエントリを追加するには、次の手順を実行します。
制約事項
• 設定するディレクトリ エントリが Called-Name 表示に使用される場合には、設定される番号に少なくとも 1 つのワイルドカード文字を含める必要があります。
• ローカル ディレクトリのエントリに開く引用符または閉じる引用符(`、'、"、")を含めることはできません。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. telephony-service
4. directory entry { directory-tag number name name | clear}
5. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
telephony-service
Router(config)# telephony-service |
telephony-service コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
directory entry { directory-tag number name name | clear }
Router(config-telephony)# directory entry 1 5550111 name Sales |
IP Phone に表示される電話ディレクトリ エントリを作成します。エントリは入力された順序で表示されます。 • directory-tag:すべての設定作業中に、このディレクトリ エントリを識別する固有のシーケンス番号。範囲は 1 ~ 250 です。 • この名前が Called-Name 表示に使用される場合は、名前に関連付けられた number に少なくとも 1 つのワイルドカード文字を含める必要があります。 • name :スペースを含む 1 ~ 24 文字の英数字。名前に開く引用符または閉じる引用符(`、'、"、")を含めることはできません。 |
ステップ 5 |
end
Router(config-telephony)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
SCCP:外部ディレクトリ サービスの設定
サポートされる Cisco Unified IP Phone で外部ディレクトリ リソースをイネーブルにし、ローカル ディレクトリ サービスをその電話機でディセーブルにするには、次の手順に従います。
前提条件
Cisco Unified Communications Manager ディレクトリを Cisco Unified CME Phone の外部ディレクトリ ソースとして使用するには、Cisco Unified Communications Manager がその電話機を認識する必要があります。Cisco Unified Communications Manager で Cisco Unified CME Phone の MAC アドレスをリストして、Cisco Unified Communications Manager から電話機をリセットする必要があります。電話機に ephone-dn を割り当てる必要も、電話機を Cisco Unified Communications Manager に登録する必要もありません。
制約事項
• ディレクトリ URL のプロビジョニングによって外部ディレクトリ リソースを選択すると、Cisco Unified CME のローカル ディレクトリ サービスはディセーブルになります。
• 外部ディレクトリ サービスの設定は、Java ベースの電話機だけで機能します。Java ベースの電話機では、次の重複ディレクトリが表示されます。
– 不在履歴
– 受信
– 発信
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. telephony -service
4. url directories url
5. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
telephony-service
Router(config)# telephony-service |
telephony-service コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
url directories url
Router(config-telephony)# url directories http://10.0.0.11/localdirectory |
Cisco Unified CME でサポートされる Cisco Unified IP Phone のプログラマブル機能ボタン [ディレクトリ(Directories)] に URL を関連付けます。 • ディレクトリ URL のプロビジョニングによって外部ディレクトリ リソースを選択すると、Cisco Unified CME のローカル ディレクトリ サービスはディセーブルになります。 • これらのサービスの動作は、Cisco Unified IP Phone の機能および指定された URL の内容によって決定されます。 |
ステップ 5 |
end
Router(config-telephony)# end |
コンフィギュレーション モードを終了して、特権 EXEC モードを開始します。 |
SCCP:Called-Name 表示のイネーブル化
Called-Name 表示をイネーブルにするには、次の手順を実行します。
前提条件
• オーバーレイされたディレクトリ番号以外のディレクトリ番号の場合:Called-Name 表示に名前を表示するには、表示する名前がローカル ディレクトリに定義されていること。「SCCP:ローカル ディレクトリへのエントリの追加」を参照してください。
• オーバーレイされたディレクトリ番号の場合:オーバーレイされたディレクトリ番号セットにあるディレクトリ番号に対して、名前を Called-Name 表示に表示するには、表示する名前が定義されていること。「SCCP:ディレクトリ番号の名前の定義」を参照してください
制約事項
• service dnis overlay コマンドは、オーバーレイされた ephone-dn の設定だけに使用できます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. telephony-service
4. service dnis dir-lookup
5. service dnis overlay
6. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
telephony-service
Router(config)# |
telephony-service コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
service dnis dir-lookup
Router(config-telephony)# service dnis dir-lookup |
着信者番号に対する着信コールで、このディレクトリ番号に directory entry コマンドで定義された名前が表示されることを指定します。 • service dnis dir-lookup コマンドと service dnis overlay コマンドの両方が 1 つの設定で使用された場合は、 service dnis dir-lookup コマンドが優先されます。 |
ステップ 5 |
service dnis overlay
Router(config-telephony)# service dnis overlay |
(オーバーレイされたディレクトリ番号の場合のみ)着信者番号に対する着信コールで、このディレクトリ番号に name コマンドで定義された名前が表示されることを指定します。 コマンドが優先されます。 |
ステップ 6 |
end
Router(config-telephony)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
Called-Name 表示の確認
ステップ 1 show running-config コマンドを使用して、設定を確認します。Called-Name 表示は出力の telephony-service 部分に示されます。
Router# show running-config
telephony-service
service dnis overlay
ステップ 2 show telephony-service directory-entry コマンドを使用して、現在のディレクトリ エントリを表示します。
Router# show telephony-service directory-entry
directory entry 1 5550341 name doctor1
directory entry 2 5550772 name doctor1
directory entry 3 5550263 name doctor3
ステップ 3 show telephony-service ephone-dn コマンドを使用して、少なくとも 1 つのワイルドカード(ピリオド、つまり .)を ephone-dn プライマリ番号またはセカンダリ番号に使用したこと、あるいは番号の名前を入力したことを確認します。
Router# show telephony-service ephone-dn
ephone-dn 2
number 5002 secondary 200.
name catalogN
huntstop
call-forward noan 5001 timeout 8
ステップ 4 show ephone overlay コマンドを使用して、オーバーレイされた ephone-dn セットの内容を確認します。
Router# show ephone overlay
ephone-1 Mac:0007.0EA6.353A TCP socket:[1] activeLine:0 REGISTERED
mediaActive:0 offhook:0 ringing:0 reset:0 reset_sent:0 paging 0 debug:0
IP:10.2.225.205 52486 Telecaster 7960 keepalive 2771 max_line 6
button 1: dn 11 number 60011 CH1 IDLE overlay
button 2: dn 17 number 60017 CH1 IDLE overlay
button 3: dn 24 number 60024 CH1 IDLE overlay
button 4: dn 30 number 60030 CH1 IDLE overlay
button 5: dn 36 number 60036 CH1 IDLE CH2 IDLE overlay
button 6: dn 39 number 60039 CH1 IDLE CH2 IDLE overlay
overlay 1: 11(60011) 12(60012) 13(60013) 14(60014) 15(60015) 16(60016)
overlay 2: 17(60017) 18(60018) 19(60019) 20(60020) 21(60021) 22(60022)
overlay 3: 23(60023) 24(60024) 25(60025) 26(60026) 27(60027) 28(60028)
overlay 4: 29(60029) 30(60030) 31(60031) 32(60032) 33(60033) 34(60034)
overlay 5: 35(60035) 36(60036) 37(60037)
overlay 6: 38(60038) 39(60039) 40(60040
SIP:ディレクトリ番号の名前の定義
SIP 電話機のディレクトリ番号の名前を定義するには、次の手順を実行します。
前提条件
• Cisco CME 3.4 以降のバージョン。
• 名前を定義するディレクトリ番号に、 number (voice register dn) コマンドを使用して番号が割り当てられていること。設定情報については、 SIP:ディレクトリ番号の作成を参照してください。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. voice register dn dn-tag
4. name name
5. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
voice register dn dn-tag
Router(config-register-global)# voice register dn 17 |
voice register dn コンフィギュレーション モードを開始して、SIP 電話機のディレクトリ番号、インターコム回線、音声ポート、またはメッセージ待機インジケータ(MWI)を定義します。 |
ステップ 4 |
name name
Router(config-register-dn)# name Smith, John または
Router(config-register-dn)# name John Smith |
Cisco Unified CME のディレクトリ番号に名前を関連付け、SIP 電話機から発信されるコールの発信者 ID を指定します。 • 名前は directory (telephony-service) コマンドを使用して指定された順序に従う必要があります。 |
ステップ 5 |
end
Router(config-register-dn)# end |
コンフィギュレーション モードを終了して、特権 EXEC モードを開始します。 |
SIP:外部ディレクトリ サービスの設定
サポートされる Cisco Unified IP Phone で外部ディレクトリ リソースをイネーブルにし、ローカル ディレクトリ サービスをその電話機でディセーブルにするには、次の手順に従います。
前提条件
Cisco CME 3.4 以降のバージョン。
制約事項
• ディレクトリ URL のプロビジョニングによって外部ディレクトリ リソースを選択すると、Cisco Unified CME のローカル ディレクトリ サービスはディセーブルになります。
• Cisco Unified IP Phone 7960 および 7960G と Cisco Unified IP Phone 7940 および 7940G でのみサポートされます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. voice register global
4. url directory url
5. end
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
voice register global
Router(config)# voice register global |
音声レジスタ グローバル コンフィギュレーション モードを開始して、Cisco Unified CME でサポートされるすべての SIP 電話機に対してパラメータを設定します。 |
ステップ 4 |
url { directory url
Router(config-register-global)# url directory http://10.0.0.11/localdirectory |
Cisco Unified CME でサポートされる Cisco Unified IP Phone のプログラマブル機能ボタン [ディレクトリ(Directories)] に URL を関連付けます。 • ディレクトリ URL のプロビジョニングによって外部ディレクトリ リソースを選択すると、Cisco Unified CME のローカル ディレクトリ サービスはディセーブルになります。 • これらのサービスの動作は、Cisco Unified IP Phone の機能および指定された URL の内容によって決定されます。 |
ステップ 5 |
end
Router(config-register-global)# end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ディレクトリ サービスの確認
ローカル ディレクトリ サービスの設定を確認するには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. show running-config
2. show telephony-service
3. show telephony-service directory-entry
手順の詳細
ステップ 1 show running-config
このコマンドは、実行コンフィギュレーションを表示します。ディレクトリ コンフィギュレーション コマンドが出力の telephony-service 部分にリストされます。
Router# show running-config
caller-id name-only: enable
system message XYZ Company
web admin system name admin1 password admin1
web admin customer name Customer
edit DN through Web: enabled.
edit TIME through web: enabled.
create cnf-files version-stamp Jan 01 2002 00:00:00
transfer-system full-consult
multicast moh 239.12.20.123 port 2000
local directory service: enabled.
ステップ 2 show telephony-service
このコマンドは、telephony-service コンフィギュレーション情報のみを表示します。
ステップ 3 show telephony-service directory-entry コマンドを使用して、 directory entry コマンドで作成されたエントリを表示します。
ディレクトリ サービスの設定例
この項では、次の例について説明します。
• 「ローカル ディレクトリ」
• 「Called-Name 表示」
ローカル ディレクトリ
次の例では、Cisco Unified CME ルータによってサービスが提供される IP Phone のローカル ディレクトリの命名順序が定義されます。
telephony-service
directory last-name-first
次の例では、3 つの電話リストのディレクトリが作成されます。
telephony-service
directory entry 1 14045550111 name Sales
directory entry 2 13125550122 name Marketing
directory entry 3 12135550144 name Support Center
次の例では、Cisco Unified CME ルータによってサービスが提供される IP Phone のローカル ディレクトリがディセーブルになります。
telephony-service
no service local-directory
オーバーレイ セットの最初の ephone-dn:例
次の例は、オーバーレイされた同じ ephone-dn セットを各電話機のボタン 1 に使用する 3 台の電話機の設定を示しています。
telephony-service
service dnis overlay
ephone-dn 1
number 18005550100
ephone-dn 2
name department1
number 18005550101
ephone-dn 3
name department2
number 18005550102
ephone 1
button 1o1,2,3
ephone 2
button 1o1,2,3
ephone 3
button 1o1,2,3
3 台すべての電話機のデフォルト表示は、オーバーレイ セットにリストされる最初の ephone-dn の番号です(18005550100)。最初の ephone-dn(18005550100)にコールがあると、発信者 ID(たとえば、4085550123)が 3 台すべての電話機に表示されます。電話機 1 のユーザがコールに応答します。発信者 ID(4085550123)は電話機 1 に表示されたままで、電話機 2 および電話機 3 の表示はデフォルト表示(18005550100)に戻ります。次の ephone-dn へのコールがあります。電話機 2 および電話機 3 のデフォルト表示が、着信側 ephone-dn の名前(18005550101)に置き換わります。
オーバーレイされた ephone-dn セットのディレクトリ名:例
次に示すのは、ephone-dn のセカンダリ番号にワイルドカードを使用するオーバーレイされた ephone-dn セットの設定例です。ワイルドカードを使用すると、ダイヤルされた番号に従って表示を制御できます。この例は、1 つのボタンで 9 名の医師へのコールを受け付ける 3 台の IP Phone を使用する医療応答サービスの場合です。5550001 へのコールで ephone 1 ~ ephone 3 のボタン 1 が呼び出されると、「doctor1」が 3 つすべての ephone に表示されます。
telephony-service
service dnis dir-lookup
directory entry 1 5550001 name doctor1
directory entry 2 5550002 name doctor2
directory entry 3 5550003 name doctor3
directory entry 4 5550010 name doctor4
directory entry 5 5550011 name doctor5
directory entry 6 5550012 name doctor6
directory entry 7 5550020 name doctor7
directory entry 8 5550021 name doctor8
directory entry 9 5550022 name doctor9
ephone-dn 1
number 5500 secondary 555000.
ephone-dn 2
number 5501 secondary 555001.
ephone-dn 3
number 5502 secondary 555002.
ephone 1
button 1o1,2,3
mac-address 1111.1111.1111
ephone 2
button 1o1,2,3
mac-address 2222.2222.2222
ephone 3
button 1o1,2,3
mac-address 3333.3333.3333
ディレクトリ エントリの作成の詳細については、「ローカル ディレクトリ」を参照してください。オーバーレイされた ephone-dn の詳細については、 コール カバレッジ機能の設定を参照してください。
オーバーレイされた ephone-dn のハント グループのディレクトリ名:例
次の例は、2 台の電話機と 4 名の医師による医療応答サービスのハント グループの設定を示しています。各電話機に 2 つのボタンがあり、各ボタンに 2 名の医師の番号が割り当てられています。患者が 5550341 にコールすると、Cisco Unified CME はハント グループのパイロット セカンダリ番号(555....)と照合し、2 台の電話機の一方のボタン 1 を鳴らし、「doctor1」を表示します。
telephony-service
service dnis dir-lookup
max-redirect 20
directory entry 1 5550341 name doctor1
directory entry 2 5550772 name doctor1
directory entry 3 5550263 name doctor3
directory entry 4 5550150 name doctor4
ephone-dn 1
number 1001
ephone-dn 2
number 1002
ephone-dn 3
number 1003
ephone-dn 4
number 104
ephone 1
button 1o1,2
button 2o3,4
mac-address 1111.1111.1111
ephone 2
button 1o1,2
button 2o3,4
mac-address 2222.2222.2222
ephone-hunt 1 peer
pilot 5100 secondary 555....
list 1001, 1002, 1003, 1004
final number 5556000
hops 5
preference 1
timeout 20
no-reg
ハント グループの動作の詳細については、 コール カバレッジ機能の設定を参照してください。ワイルドカードはセカンダリ番号でのみ使用され、プライマリ番号では使用できないことに注意してください。ディレクトリ エントリの作成の詳細については、「ローカル ディレクトリ」を参照してください。オーバーレイされた ephone-dn の詳細については、 コール カバレッジ機能の設定を参照してください。
オーバーレイされていない ephone-dn のディレクトリ名:例
次の例は、それぞれが 2 つのボタンを持つ 3 台の IP Phone の設定です。ボタン 1 は doctor1、doctor2、および doctor3 からのコールを受け付け、ボタン 2 は doctor4、doctor5、および doctor6 からのコールを受け付けます。
telephony-service
service dnis dir-lookup
directory entry 1 5550001 name doctor1
directory entry 2 5550002 name doctor2
directory entry 3 5550003 name doctor3
directory entry 4 5550010 name doctor4
directory entry 5 5550011 name doctor5 directory entry 6 5550012 name doctor6
ephone-dn 1
number 1001 secondary 555000.
ephone-dn 2
number 1002 secondary 555001.
ephone 1
button 1:1
button 2:2
mac-address 1111.1111.1111
ephone 2
button 1:1
button 2:2
mac-address 2222.2222.2222
ephone 3
button 1:1
button 2:2
mac-address 3333.3333.3333
ディレクトリ エントリの作成の詳細については、「ローカル ディレクトリ」を参照してください。
オーバーレイされた ephone-dn の ephone-dn 名:例
次の例は、3 つの異なるカタログに対する 3 つの 800 番をピックアップするように割り当てられたボタン 1 を持つ 3 台の電話機を示しています。
4 台すべての電話機のデフォルト表示は、オーバーレイ セットにリストされる最初の ephone-dn の番号です(18005550000)。最初の ephone-dn(18005550000)にコールがあると、発信者 ID(たとえば、4085550123)がすべての電話機に表示されます。電話機 1 のユーザがコールに応答します。発信者 ID(4085550123)は電話機 1 に表示されたままで、電話機 2 および電話機 3 の表示はデフォルト表示(18005550000)に戻ります。2 番めの ephone-dn(18005550001)へのコールがあります。電話機 2 および電話機 3 のデフォルト表示は着信側 ephone-dn の名前(catalog1)と番号(18005550001)に置き換わります。
telephony-service
service dnis overlay
ephone-dn 1
number 18005550000
ephone-dn 2
name catalog1
number 18005550001
ephone-dn 3
name catalog2
number 18005550002
ephone-dn 4
name catalog3
number 18005550003
ephone 1
button 1o1,2,3,4
ephone 2
button 1o1,2,3,4
ephone 3
button 1o1,2,3,4
オーバーレイされた ephone-dn の詳細については、 コール カバレッジ機能の設定を参照してください。