CUPS は複数の Diameter Routing Agent（DRA）をサポートし、Gy インターフェイス上の別のホストやピアを使用した以前の再認証要求（RAR）の保留中のクレジット制御要求更新（CCR-U）要求の中止を防ぎます。

P-GW は、ACS コンフィギュレーション モードで diameter pending-ccau allow-on-rar-peer-switch CLI コマンドを設定することで、さまざまなピアの異なる評価グループ（RG）を受け入れます。このコマンドを使用すると、保留中の CCR-U 要求を中止しないように DCCA クライアントを設定できます。

P-GW における複数の DRA サポートの詳細については、P-GW アドミニストレーション ガイド [英語] の「Support for Multiple DRA over Gy Interface」の章を参照してください。

この項では、CUPS での複数 DRA 機能の動作について説明します。

P-GW と CUPS では、コリジョンシナリオの処理方法が異なります。レガシー P-GW では、FORCED REAUTHORIZATION が設定された各 CCR-U が対応する DRA に送信されます。

CUPS では、ユーザープレーンは現在の使用状況レポートとともに送信されるすべての CCR-U を取得します。コリジョン中に、それぞれの評価グループの異なる DRA から複数の特定の RAR を同時に受信した場合、コントロールプレーンが Gy-URR バケットをマークし、Sx セッション変更要求をユーザープレーンに送信します。ユーザープレーンは、要求された Gy-URR バケットの現在の使用状況レポートを Sx セッション変更応答でコントロールプレーンに送り返します。異なる DRA から RAR を受信すると、ピアの切り替えが行われます。CUPS では、要求された評価グループの FORCED REAUTHORIZATION が設定された各 CCR-U が、スイッチされた最新のパスのピア DRA に送信されます。

次のコールフローは、P-GW が異なるピアから両方の RG を受け入れる方法を示しています。

複数の DRA を含む複数の RAR 要求に関する処理を設定するには、次の設定を使用します。

configure 
   context context_name 
   active-charging service acs_service_name 
      credit-control [ group cc_group_name ] 
         diameter dictionary dictionary 
            [ no ] diameter pending-ccau allow-on-rar-peer-switch 
            end 

注：

• diameter dictionary dictionary ：さまざまな DRA を処理するように Diameter ディクショナリを設定します。

  例：diameter dictionary dcca-custom-26

• diameter pending-ccau allow-on-rar-peer-switch ：DCCA クライアントが保留中の CCAU 要求の中止を防ぐことを許可します。

• no diameter pending-ccau allow-on-rar-peer-switch ：DCCA クライアントが保留中の CCAU 要求の中止を防ぐことを無効にします。

この項では、複数の DRA 機能のモニタリングおよび障害対応情報について説明します。