サービス認識 GGSN の概要
Cisco GGSN と Cisco Content Services Gateway - 2nd Generation(CSG2)を一緒に実装すると、サービス認識 GGSN として機能します。
サービス認識 GGSN を実装する方法は 2 つあります。1 つは、Cisco IOS Diameter プロトコル/Diameter Credit Control Application(DCCA)サポートによる Cisco GGSN と Cisco CSG2 設定を GGSN 上で使用する方法です。もう 1 つは、Online Charging Service(OCS; オンライン課金サービス)アドレス サポートによる Cisco GGSN と Cisco CSG2 設定を使用してサービス認識 GGSN を GGSN で実装する方法です。
サービス認識 GGSN 実装では、Cisco CSG2 および GGSN は次の機能を提供します。
• Cisco CSG2
– パケットの検査、およびトラフィックの分類
– クォータの要求、および使用状況の報告
– 課金プラン、サービス名、およびコンテンツ定義の提供
– 非 DCCA トラフィック用の Remote Authentication Dial-In User Service(RADIUS)プロキシとして機能
– 各サービス フロー課金記録の前払いモードで機能
Cisco CSG2 の設定の詳細については、『 Cisco Content Services Gateway - 2nd Generation Installation and Configuration Guide 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/wirelssw/ps779/products_configuration_guide_book09186a0080856678.html
• Diameter/DCCA を使用して実装した場合の GGSN
– Cisco CSG2 へのクォータ サーバとして機能
– クォータ要求および応答用の Diameter インターフェイスを DCCA サーバに提供
– Cisco CSG2 によって要求され、DCCA サーバから受信したクォータの管理
– Cisco CSG2 課金プランへの DCCA サーバ ルールベースのマッピング
– Cisco CSG2 サービス クォータへの DCCA サーバ カテゴリ クォータのマッピング
• OCS アドレス選択サポートとともに実装した場合、GGSN は後払い加入者のクォータ サーバとしてだけ機能します。OCS アドレス選択サポートによって、Cisco CSG2 が直接接続する外部 OCS は、前払い加入者のオンライン クレジット制御を提供できます。
サービス認識 GGSN を実装するには、次の項の作業を実行します。
• 「制限事項および制約事項の確認」
• 「サービス認識課金のサポートのイネーブル」(必須)
• 「待機アカウンティングの設定」(サービス認識課金サポートが Access Point Name(APN; アクセス ポイント ネーム)でイネーブルになっている場合は必須)
• 「拡張 G-CDR を生成するための GGSN の設定」(必須)
• 「Cisco GGSN でのクォータ サーバ サポートの設定」(必須)
• 「Diameter/DCCA サポートによるサービス認識課金の実装」
(OCS アドレス選択サポートがイネーブルになっていない場合は必須)
• 「OCS アドレス選択サポートによるサービス認識課金の実装」
(Diameter/DCCA サポートが設定されていない場合は必須)
• 「課金プロファイルの拡張課金パラメータの設定」(必須)
• 「サービス認識 PDP の GTP セッション冗長性の概要」
制限事項および制約事項の確認
拡張サービス認識課金を実装する前に、次の点に注意してください。
• セッション冗長性が必要な場合、GGSN では、ユーザごとに最大 21 のカテゴリがサポートされます。
• Known User Table(KUT)エントリに PDP コンテキスト ユーザ情報を読み込むには、RADIUS アカウンティングを Cisco CSG と GGSN 間でイネーブルにする必要があります。
• Cisco CSG2 は、すべての GGSN インスタンスのクォータ サーバ アドレスを使用して設定する必要があります。
• DCCA を使用する場合、Cisco CSG 上のサービス ID は、DCCA サーバ上のカテゴリ ID と一致する数値ストリングとして設定する必要があります。
• RADIUS を使用しない場合、Cisco CSG2 を GGSN 上の RADIUS プロキシとして設定する必要があります。
• Serving GPRS Support Node(SGSN; サービング GPRS サポート ノード)では、GPRS Tunneling Protocol(GTP; GPRS トンネリング プロトコル)N3 要求と T3 再送信の数に設定されている値は、使用可能なすべてのサーバ タイマー(RADIUS、DCCA、および Cisco CSG2)の合計よりも大きい必要があります。
特に、SGSN N3*T3 は次の値よりも大きい必要があります。
2 x RADIUS タイムアウト + N x DCCA タイムアウト + Cisco CSG2 タイムアウト
上記の意味を次に示します。
– 2 は、認証とアカウンティングの両方を示します。
– N は、サーバ グループで設定されている Diameter サーバの数を示します。
• APN でサービス認識課金サポートをイネーブルにする場合は、PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信する前に RADIUS アカウンティング応答を待機するように GGSN を設定する必要があります。
サービス認識課金のサポートのイネーブル
Cisco GGSN でサービス認識課金機能を実装する前に、GGSN で拡張サービス認識課金サポートをイネーブルにする必要があります。
GGSN でサービス認識課金サポートをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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Router(config)# gprs service-aware |
GGSN がサービス認識課金をサポートできるようにします。 |
特定のアクセス ポイントでサービス認識課金サポートをイネーブルにするには、アクセス ポイント コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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Router(access-point-config)# service-aware |
APN がサービス認識課金をサポートできるようにします。 |
(注) APN でサービス認識課金サポートをイネーブルにする場合は、PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信する前に RADIUS アカウンティング応答を待機するように GGSN を設定する必要があります。RADIUS アカウンティング応答を待機するように GGSN を設定する方法については、「待機アカウンティングの設定」を参照してください。
待機アカウンティングの設定
サービス認識課金が APN でイネーブルになっている場合は、GGSN で待機アカウンティングを設定する必要があります。待機アカウンティングを GGSN で設定した場合、GGSN は、PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信する前に、RADIUS アカウンティング応答を待機します。
GGSN で待機アカウンティングをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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Router(config)# gprs gtp response-message wait-accounting |
PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信する前に RADIUS アカウンティング応答を待機するように GGSN を設定します。 |
(注) 待機アカウンティングは、eGGSN 実装の場合は必須ですが、スタンドアローン GGSN クォータ実施の場合は任意です。
拡張 G-CDR を生成するための GGSN の設定
G-Call Detail Record(CDR; 呼詳細レコード)には、PDP コンテキストの全期間または一部の期間に関する情報が含まれています。G-CDR には、加入者(MSISDN、IMSI)、使用されている APN、適用される Quality of Service(QoS)、SGSN ID(モバイル アクセスの場所として)、タイム スタンプと期間、アップストリームとダウンストリームの方向別に記録されるデータ量、および中間 CDR 生成の量しきい値やタリフ時間切り替えなどの情報が含まれています。
enhanced G-CDR(eG-CDR; 拡張 G-CDR)には、上記の情報以外に、カテゴリ ID で指定された、PDP セッションで使用される各サービス フローの使用状況データを含むサービス レコード Information Element(IE; 情報エレメント)も含まれています。たとえば、アップストリームとダウンストリームの量、および期間がサービス フローごとに記録されます。
デフォルトでは、GGSN では G-CDR にサービス レコードは組み込まれません。サービル認識 GGSN 実装をサポートするには、G-CDR を生成するように GGSN を設定する必要があります。これを行うには、G-CDR にサービス レコードを組み込むように GGSN を設定します。
(注) Cisco GGSN リリース 9.2 以降では、拡張 G-CDR(eG-CDR)を生成する場合、gprs charging release 7 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、GGSN で charging release 7 が設定されている必要があります。
G-CDR にサービス レコードを含めるように GGSN を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# gprs charging cdr-option service-record [ 1-100 ] |
G-CDR にサービス レコード IE を含めるように GGSN を設定し、G-CDR を閉じて G-CDR の一部を開くまでに G-CDR が保持できる最大サービス レコード数を指定します。有効な値は 1 ~ 100 の数値です。デフォルトは 5 です。 |
eG-CDR にサービス レコード IE の Public Land Mobile Network(PLMN; パブリック ランド モバイル ネットワーク)ID、Radio Access Technology(RAT; 無線アクセス テクノロジー)、または User Location Info の各フィールドを含めるように GGSN を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)#
gprs charging service-record include
[
plmn-id
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rat
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user-loc-info-change
]
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eG-CDR にサービス レコード IE の特定のフィールドを含めるように GGSN を設定します。それぞれの意味を次に示します。 • plmn-id :PLMN-ID フィールドを含めるように GGSN を設定します。 • rat :RAT フィールドを含めるように GGSN を設定します。RAT は、SGSN が User Equipment(UE; ユーザ端末)Universal Mobile Telecommunication System(UMTS)または Global System for Mobile communication(GSM)/EDGE RAN(GERAN)にサービスを提供するかどうかを示します。 • user-loc-info-change :User-Location-Info フィールドを含めるように GGSN を設定します。 |
Cisco GGSN でのクォータ サーバ サポートの設定
GGSN でクォータ サーバ サポートを設定するには、次の項の作業を実行します。
• 「Cisco CSG2 サーバ グループの設定」(必須)
• 「GGSN でのクォータ サーバ インターフェイスの設定」(必須)
• 「Cisco CSG2 を認証およびアカウンティング プロキシとして使用するための GGSN の設定」(RADIUS が使用されていない場合は必須)
• 「クォータ サーバから CSG2 への設定のモニタリングとメンテナンス」
Cisco CSG2 サーバ グループの設定
GGSN 上でクォータ サーバ プロセスと対話する場合は、2 つの Cisco CSG2(1 つはアクティブ、もう 1 つはスタンバイ)を 1 つとして機能させることを推奨します。
GGSN クォータ サーバ インターフェイスが Cisco CSG2 との通信に使用する Cisco CSG2 グループを設定する場合、冗長ペアを構成する各 Cisco CSG2 の実 IP アドレスとともに、仮想 IP アドレスを指定する必要があります。GGSN 上のクォータ サーバ プロセスは仮想アドレスと通信し、アクティブ Cisco CSG2 はその仮想 IP アドレスをリッスンします。
GGSN で Cisco CSG2 グループを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# ggsn csg csg-group-name |
Cisco CSG2 サーバ グループの名前を指定し、Cisco CSG2 グループ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config-csg-group)# virtual-address ip-address |
Cisco CSG2 グループの仮想 IP アドレスを指定します。これは、GGSN 上のクォータ サーバ プロセスが Cisco CSG2 との通信に使用する IP アドレスです。 |
ステップ 3 |
Router(config-csg-group)# port port-number |
(任意)クォータ サーバからの通信を Cisco CSG2 が受信するポートを設定します。デフォルトは 3386 です。 (注) Cisco CSG2 は、常にポート 3386 でクォータ サーバにメッセージを送信します。 |
ステップ 4 |
Router(config-csg-group)# real-address ip-address |
Cisco CSG2 からの着信メッセージの発信元チェック用に実 Cisco CSG2 の IP アドレスを設定します。冗長ペアを構成している各 Cisco CSG2 の実 IP アドレスを設定します。 |
GGSN でのクォータ サーバ インターフェイスの設定
Cisco GGSN リリース 9.2 以前のリリースでは、GGSN は、クォータ サーバ インターフェイスを Cisco CSG2 とのクォータ サーバ メッセージ交換に使用して使用状況情報を取得し、次のタイプのユーザの eG-CDR を生成します。
• サービス認識前払い(Gy)ユーザおよびサービス認識後払い(QS)ユーザ
前払い加入者、または CSG2 で前払いとして設定されている後払い加入者の場合、GGSN はクォータ サーバとして機能し、クォータ サーバ インターフェイスを介して CSG2 から使用状況を受信するたびにサービス コンテナを eG-CDR に追加します。
Cisco GGSN リリース 9.2 以降では、 ggsn quota-server コマンドの service-msg キーワード オプションを指定して、GGSN と Cisco CSG2 との間に 拡張 クォータ サーバ インターフェイスを設定できます。拡張クォータ サーバ インターフェイスは、サービス コントロール メッセージの交換をサポートします。サービス コントロール メッセージに含まれるサービス使用状況情報を使用して、GGSN では、次の追加タイプのユーザ用 eG-CDR を生成できます。
• サービス認識前払い(GTP)ユーザ
OCS アドレス選択を使用して実装されたサービス認識 GGSN では、GGSN は前払いユーザのクォータ サーバとして機能しません。OCS アドレス選択サポートによって、Cisco CSG2 は、GTP による直接接続が可能な外部 OCS からクォータを取得できます。GGSN は、拡張クォータ サーバ インターフェイス経由でサービス使用状況を取得して、eG-CDR を生成します。
• サービス認識後払いユーザ
GGSN は、サービス認識後払いユーザのクォータ サーバとして機能しません。GGSN は、拡張クォータ サーバ インターフェイスを使用して、Cisco CSG2 から使用状況を取得し、その使用状況を eG-CDR に追加します。
• Policy and Charging Control(PCC; ポリシー/課金制御)対応(Gx)ユーザ
Gx 対応ユーザが前払い(Gy)ユーザでもある場合は、eG-CDR 生成のサポートが Cisco IOS リリース 12.4(22)YE2 以前のリリースに存在しており、クォータ サーバ メッセージで受信した使用状況に基づいてサービス コンテナが eG-CDR に追加されます。
Gx ユーザが、CSG2 と OCS の直接インターフェイスが存在する実装での前払いユーザ、または(サービス認識または非サービス認識の)後払いユーザでもある場合、GGSN は拡張クォータ サーバ インターフェイス経由で CSG2 から使用状況を取得し、その使用状況を eG-CDR に追加します。
(注) Cisco IOS リリース 12.4(22)YE2 以降では、拡張クォータ サーバ インターフェイスが GGSN でイネーブルになっている場合、GGSN はサービス認識後払いユーザまたは Gx 後払いユーザのクォータ サーバとして機能しないため、これらのユーザは Cisco CSG2 で後払いとして設定する必要があります。Cisco CSG2 の設定の詳細については、『Cisco Content Services Gateway 2nd Generation - Release 3.5 Installation and Configuration Guide』を参照してください。
クォータ サーバ インターフェイス
GGSN のクォータ サーバ インターフェイスでは、次のことがサポートされています。
• Cisco CSG2 への RADIUS アカウンティング開始メッセージのアトリビュート
– 課金プラン ID:DCCA サーバから受信するルールベース ID に対応します。GGSN のクォータ サーバ プロセスによって、ルールベース ID が課金プラン ID にマップされます。
– クォータ サーバ アドレスおよびポート:Cisco CSG2 がユーザに使用する、クォータ サーバの IP アドレスおよびポートです。
– OCS アドレス選択サポートが GGSN でイネーブルになっている場合を除いて、デフォルトは GGSN の IP アドレスになります。GGSN での OCS アドレス選択サポートのイネーブル方法については、「OCS アドレス選択サポートによるサービス認識課金の実装」を参照してください。
– ダウンリンク ネクストホップ アドレス:(Cisco CSG2 から GGSN への)ダウンリンク トラフィック用のネクストホップ アドレス(ユーザ アドレス)です。
• Threshold Limit Value(TLV)
– Quota Consumption Timer(QCT)。QCT はゼロと見なされます。
– Quota Holding Timer(QHT)
– クォータしきい値
クォータ サーバ インターフェイス、課金プラン、および QCT と QHT については、『 Cisco Content Services Gateway Installation and Configuration Guide 』を参照してください。
拡張クォータ サーバ インターフェイス
拡張クォータ サーバ インターフェイスでは、追加で次のことがサポートされています。
• サービス コントロール メッセージ
– Service Control Request(SCR)
– Service Control Request Ack
– Service Control Usage(SCU)
– Service Control Usage Ack
• Cisco CSG2 への RADIUS アカウンティング メッセージと停止メッセージのアトリビュート
– クォータ サーバ モード:拡張クォータ サーバ インターフェイスの機能(オンライン課金がイネーブルにされるか、またはオフライン課金がイネーブルにされるか)を指定します。
– eG-CDR コリレータ ID:Service Control Usage を Service Control Request と一致させるために GGSN が使用する識別情報です。
拡張クォータ サーバ インターフェイスを設定する場合は、次の点に注意してください。
• サービス コントロール メッセージをトリガーするために、APN をサービス認識課金サポート( service-aware コマンド)または PCC 対応( pcc コマンド)用にイネーブルにする必要があります。
• GPRS Charging Release 7 は、「課金リリースの設定」の説明に従って設定する必要があります。
• 「APN での課金レコード タイプの設定」の説明に従って、参加している APN 用の課金レコード タイプを設定します。
• 「サービスごとのローカル シーケンス番号の同期の設定」の説明に従って、サービスごとのローカル シーケンス番号の同期を設定します。
• GGSN ごとに 1 つのクォータ サーバ インターフェイスを設定できます。複数のクォータ サーバ インターフェイスを設定すると、既存のインターフェイスが上書きされます。
GGSN でクォータ サーバ インターフェイスを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# ggsn quota-server server-name [ service-msg ] |
GGSN でクォータ サーバ プロセスをイネーブルにし、クォータ サーバ コンフィギュレーション モードを開始します。任意で、 service-msg キーワード オプションを指定して、クォータ サーバ プロセスがサービス コントロール メッセージを交換できるようにします。 |
ステップ 2 |
Router(config-quota-server)# interface interface-name |
使用するクォータ サーバに対して、論理インターフェイスを名前で指定します。ループバック インターフェイスをクォータ サーバ インターフェイスとして使用することを推奨します。 (注) クォータ サーバは、GTP 仮想テンプレート アドレスとは異なるアドレスを使用する必要があります。 |
ステップ 3 |
Router(config-quota-server)# echo-interval [ 0 | 60-65535 ] |
エコー要求メッセージを Cisco CSG に送信する前にクォータ サーバが待機する秒数を指定します。有効な値は 0(エコー メッセージはディセーブル)、または 60 ~ 65535 の値です。デフォルトは 60 です。 |
ステップ 4 |
Router(config-quota-server)# n3-requests number |
クォータ サーバが Cisco CSG へのシグナリング要求の送信を試行する最大回数を指定します。有効な値は 2 ~ 65535 の数値です。デフォルトは 5 です。 |
ステップ 5 |
Router(config-quota-server)# t3-response number |
要求への応答を受信していない場合に、シグナリング要求メッセージを再送する前にクォータ サーバが待機する最初の時間を指定します。有効な値は 2 ~ 65535 の数値です。デフォルトは 1 です。 |
ステップ 6 |
Router(config-quota-server)# csg-group csg-group-name |
クォータ サーバ プロセスが Cisco CSG2 との通信に使用する Cisco CSG2 グループを指定します。 (注) クォータ サーバ プロセスは Cisco CSG2 へのパスを 1 つだけサポートしているため、一度に 1 つの Cisco CSG2 グループだけを指定できます。 |
ステップ 7 |
Router(config-quota-server)# scu-timeout csg-group-name |
GGSN が、SCR を廃棄する前に Cisco CSG2 からの SCU の受信を待機する時間(秒単位)を指定します。有効な値は 1 ~ 1000 の数値です。デフォルトは 30 です。 |
ステップ 8 |
Router(config-quota-server)# exit |
クォータ サーバ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ダウンリンク トラフィックのネクストホップ アドレスのアドバタイズ
(Cisco CSG2 から GGSN への)ダウンリンク トラフィックのネクストホップ アドレス(ユーザ アドレス)が RADIUS エンドポイントへのアカウンティング開始要求でアドバタイズされるように設定するには、アクセス ポイント コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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GGSN(access-point-config)# advertise downlink next-hop ip-address |
GGSN 宛てのダウンリンク トラフィックのルーティング先となるネクストホップ アドレスがアカウンティング開始要求でアドバタイズされるように設定します。 |
グローバル RADIUS サーバの設定
RADIUS サーバをグローバルに設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# radius-server host { hostname | ip-address } [ auth-port port-number ] [ acct-port port-number ] |
RADIUS サーバ ホストを指定します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# radius-server key { 0 string | 7 string | string } |
GGSN と RADIUS デーモン間のすべての RADIUS 通信に対して認証および暗号鍵を設定します。 |
Cisco CSG2 を含む AAA RADIUS サーバ グループの設定
AAA RADIUS サーバ グループを定義し、このサーバ グループに Cisco CSG2 をサーバとして含めるには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# aaa group server radius group-name |
AAA RADIUS サーバ グループを指定し、選択したサーバ グループを認証サービス用に割り当てます。 |
ステップ 2 |
Router(config-sg-radius)# server ip_address [ auth-port port-number ] [ acct-port port-number ] |
サーバ グループの RADIUS エンドポイントの IP アドレスを設定します。 |
ステップ 3 |
Router(config-sg-radius)# exit |
サーバ グループ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
方式リストを使用したサポート対象サービスの指定
AAA 方式リストを使用して、グループがサポートするサービスのタイプを指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# aaa authentication ppp list-name group group-name |
PPP を実行しているシリアル インターフェイスで使用する、1 つ以上の AAA 認証方式を指定します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# aaa authorization network list-name group group-name |
ネットワーク アクセスをユーザに制限するパラメータを設定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# aaa accounting network list-name start-stop group group-name |
RADIUS を使用する場合、課金およびセキュリティのために、要求されたサービスの AAA アカウンティングをイネーブルにします。 |
APN の方式リストの指定
Cisco CSG2 を RADIUS プロキシとして使用する APN の方式リストを参照するには、アクセス ポイント コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(access-point-config)# aaa-group authentication server-name |
AAA サーバ グループを指定し、選択したサーバ グループをアクセス ポイント上の認証サービス用に割り当てます。 |
ステップ 2 |
Router(access-point-config)# aaa-group accounting server-name |
使用するクォータ サーバに対して、論理インターフェイスを名前で指定します。 |
クォータ サーバから CSG2 への設定のモニタリングとメンテナンス
次のコマンドを特権 EXEC モードで使用して、クォータ サーバから Cisco CSG2 への設定をモニタリングおよびメンテナンスします。
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Router#
clear ggsn quota-server statistics
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クォータ サーバ関連の統計情報(メッセージおよびエラー数)をクリアします。 |
Router#
show ggsn quota-server [parameters | statistics]
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クォータ サーバのパラメータ、またはクォータ サーバのメッセージとエラー数に関する統計情報を表示します。 |
Router#
show ggsn csg [parameters | statistics]
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Cisco CSG2 グループで使用するパラメータ、またはクォータ サーバで送受信されるパスとクォータ管理メッセージの数を表示します。 |
Diameter/DCCA サポートによるサービス認識課金の実装
Diameter/DCCA サポートを使用してサービス認識 GGSN を実装するには、次の項の作業を実行します。
• 「DCCA/Diameter によるサービス認識課金の確認」
• 「Diameter ベースの設定」
• 「GGSN での DCCA クライアント プロセスの設定」
• 「DCCA メッセージのベンダー固有 AVP のサポートのイネーブル」
• 「課金プロファイルの拡張課金パラメータの設定」
DCCA/Diameter によるサービス認識課金の確認
DCCA によるサービス認識 GGSN の実装では、Cisco CSG はトラフィックを分類し、使用状況を報告し、クォータを管理します。GGSN は、DCCA サーバと通信する DCCA クライアントとして機能することで、次の機能を提供します。
• DCCA サーバへの Diameter インターフェイス(Gy)。これを使用して、Cisco CSG はクォータを要求し、使用状況を報告します。
• クォータのネゴシエーション。これは、Cisco CSG2 から DCCA サーバにクォータ要求を送信し、DCCA サーバから Cisco CSG2 にクォータ応答をプッシュすることで行います。
• DCCA サーバ ルールベースから Cisco CSG2 課金プランへのマッピング。
• Cisco CSG2 サービス クォータへの DCCA サーバ カテゴリ クォータのマッピング。
• PDP メンテナンス、および PDP が前払いであるか後払いであるかの識別。
前払いサービスベースの課金、または後払いサービスベースの課金が必要な場合、エントリが Cisco CSG に作成されます。Cisco CSG はサービス カテゴリを調べ、使用状況を GGSN に報告します。ユーザが後払い加入者(オフライン課金)として処理される場合、GGSN は、Cisco CSG によって報告される使用状況情報を eG-CDR に記録します。ユーザが前払い加入者(オンライン課金)として処理される場合、GGSN は報告された使用状況情報を eG-CDR に記録し、その情報を変換して DCCA サーバに送信します。
GGSN は、クォータの再認可、サーバにより開始された再認可、または終了要求の Gn 側トリガーも処理します。Cisco CSG は、認可要求、クォータ レポート、およびサービス停止を GGSN に送信します。GGSN は、Cisco CSG が、Diameter インターフェイス経由のトランスポートに対する DCCA メッセージで何を送信したかを解釈します。DCCA サーバが追加クォータを戻した場合、GGSN はそのクォータを Cisco CSG にプッシュします。
(注) RADIUS を使用しない場合、Cisco CSG は RADIUS プロキシとして設定する必要があります。
図 7-1 に、DCCA サポートによるサービス認識 GGSN の実装の機能および特性を示します。
図 7-1 DCCA サポートによる実装でのサービス認識 GGSN 機能の概要
サポートされる機能
DCCA を使用してサービス認識 GGSN を実装できるようにするために、Cisco GGSN では次の機能がサポートされています。
• 前払い加入者のオンライン/リアルタイム クレジット制御のための Diameter/DCCA クライアント インターフェイス サポート(IP PDP コンテキストの場合だけ)
• サービス単位課金のための、Cisco CSG に対するクォータ サーバ機能およびインターフェイス
• 前払い加入者と後払い加入者のための、サービス認識 CDR の拡張 G-CDR
• AAA 認証インターフェイス:DCCA ルールベース サポートおよび課金プロファイル選択
• AAA アカウンティング インターフェイス:Cisco CSG Known User Table(KUT)の読み込みおよび Cisco CSG ベースのプロキシ
• オフライン課金用の拡張 Ga インターフェイス
サポートされない機能
次の機能は、DCCA によるサービス認識 GGSN の実装でサポートされていません。
• セカンダリ PDP コンテキストでの課金の相違
• PPP PDP コンテキスト
• PPP 再生成
• ネットワーク管理
• セル ID
• オンライン DCCA 交換とオフライン サービスベース使用状況の両方に対する PDP コンテキスト
• クォータの再認可待機時の、トラフィックのブロッキング/フォワーディングのダイナミック コンフィギュレーション
• Diameter プロキシ、リレー、またはリダイレクション
• Diameter トランスポート レイヤ セキュリティ
• SCTP トランスポート
• (量と時間のクォータを受信するための)二重クォータ サポート
メッセージ サポート
Diameter 経由のクレジット制御をサポートするために、GGSN 上の DCCA クライアント プロセスと DCCA サーバは、次のメッセージを交換します。
• Credit Control Request(CCR; クレジット制御要求):開始、更新、および最終
• Credit Control Answer(CCA; クレジット制御応答):開始、更新、および最終
また、GGSN Diameter インターフェイスでは、次の基本 Diameter メッセージがサポートされています。
• Capability Exchange Request(CER)および Capability Exchange Answer(CEA):GGSN は、CER メッセージで DCCA サポートをアドバタイズします。また、グローバル コンフィギュレーション モードで diameter vendor support コマンドを使用して、ベンダー固有の attribute value pair(AVP; アトリビュート値ペア)のサポートをアドバタイズするように GGSN を設定できます。
• Disconnect Peer Request(DPR)および Disconnect Peer Answer(DPA):Diameter ピアとの CER が失敗した場合、または設定されている Diameter サーバがない場合、GGSN は DPR メッセージを送信します。
• Device Watchdog Request(DWR)および Device Watchdog Answer(DWA):GGSN は DWR メッセージと DWA メッセージを使用して、Diameter ピアでのトランスポート障害を検出します。 timer watchdog Diameter ピア コンフィギュレーション コマンドを使用して、ウォッチドッグ タイマーを各 Diameter ピアに設定できます。
• Re-auth Request(RAR)および Re-auth Answer(RAA)
• Abort Session Request(ASR)/Abort Session Answer(ASA):正しくない ASR が DCCA サーバから送信された場合、No Failed-AVP が ASA で送信されます。
DCCA クライアントとして、GGSN は Cisco IOS AAA から次の通知も受け取ります。
• CCA メッセージの受信
• 非同期セッション終了要求
• サーバにより開始された RAR
DCCA データ フローを伴うサービス認識課金
次に、DCCA を使用する拡張サービス認識課金実装での前払い加入者の PDP コンテキスト作成時のトラフィック フローの概要を示します。
前払い加入者の PDP コンテキスト作成のデータ フロー
1. SGSN はサービス認識 GGSN に PDP コンテキストの作成要求を送信します。
2. GGSN は、Access-Request メッセージを RADIUS(サーバまたは RADIUS プロキシとして設定されている Cisco CSG2)に送信します。
3. RADIUS は Access-Accept 応答を返します。GGSN は、この Access-Accept 応答からデフォルトのルールベース ID を取得します。また、応答にデフォルトのルールベース ID が含まれていない場合、GGSN は、PDP コンテキストの作成要求で選択された課金プロファイル内のローカルに設定された値から、ルールベース ID を取得します。
4. サービス認識 GGSN は、Diameter クレジット制御要求(CCR)を DCCA サーバに送信します。
5. DCCA サーバは、クレジット制御応答(CCA)を GGSN に返します。この CCA には、ルールベースとクォータ要求が含まれている場合があります。
6. CCA にルールベースが含まれている場合、GGSN は選択したルールベースとともにアカウンティング開始要求を RADIUS に送信します。
7. RADIUS は GGSN からアカウンティング開始要求を受信し、ユーザの KUT を作成します。
8. RADIUS はアカウンティング開始応答を GGSN に送信します。
9. DCCA サーバが CCA のクォータ要求を GGSN に送信します。
10. GGSN はクォータ要求を Cisco CSG2 にプッシュします。
11. GGSN は、Cisco CSG2 からクォータ プッシュ応答を受信すると、PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信し、コンテキストが確立されます。
後払い加入者の PDP コンテキスト作成のデータ フロー
1. SGSN はサービス認識 GGSN に PDP コンテキストの作成要求を送信します。
2. GGSN は、選択したルールベースを含むアカウンティング開始要求を RADIUS(サーバまたは RADIUS プロキシとして設定された Cisco CSG2)に送信します。
3. RADIUS プロキシはアカウンティング開始要求を受信し、ユーザの KUT を作成します。
4. RADIUS プロキシはアカウンティング開始応答を GGSN に送信します。
5. RADIUS プロキシからアカウンティング開始応答を受信すると、GGSN が PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信し、コンテキストが確立されます。
Diameter ピアの設定
Diameter ピアを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(config)# diameter peer name |
デバイスを Diameter プロトコル ピアとして設定し、Diameter ピア コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config-dia-peer)# address ipv4 ip-address |
IPv4 を使用して、Diameter ピアのホストへのルートを定義します。 |
ステップ 3 |
Router(config-dia-peer)# transport { tcp | sctp} port port-num |
Diameter ピアに接続するためのトランスポート プロトコルを設定します。 (注) Cisco GGSN では、TCP がサポートされています。 |
ステップ 4 |
Router(config-dia-peer)# security ipsec |
IPSec を Diameter ピアツーピア接続のセキュリティ プロトコルとして設定します。 |
ステップ 5 |
Router(config-dia-peer)# source interface interface |
Diameter ピアに接続するようにインターフェイスを設定します。 |
ステップ 6 |
Router(config-dia-peer)# timer { connection | transaction | watchdog } value |
Diameter ベース プロトコル タイマーをピアツーピア接続用に設定します。有効な秒数の範囲は、1 ~ 1000 です。デフォルトは 30 です。 • connection :転送障害が原因でピアへの接続が停止したあとに、GGSN が Diameter ピアへの再接続を試行する最大時間。値 0 の場合は、再接続を試行しないように GGSN が設定されます。 • transaction :GGSN が別のピアを試行する前に Diameter ピアの応答を待機する最大時間。 • watchdog :GGSN がウォッチドッグ パケットへの Diameter ピアの応答を待機する最大時間。 ウォッチドッグ タイマーが期限切れになると、DWR が Diameter ピアに送信され、ウォッチドッグ タイマーがリセットされます。ウォッチドッグ タイマーの次の期限切れまでに DWA が受信されない場合は、その Diameter ピアに転送障害が発生しています。 タイマーを設定する場合、トランザクション タイマーの値は TX タイムアウト値よりも大きい必要があり、SGSN では、GTP N3 要求と T3 再送信の数に設定された値は、使用可能なすべてのサーバ タイマー(RADIUS、DCCA、および Cisco CSG2)の合計よりも大きい必要があります。特に、SGSN N3*T3 は、2 x RADIUS タイムアウト + N x DCCA タイムアウト + Cisco CSG2 タイムアウトよりも大きい必要があります。それぞれの意味を次に示します。 • 2 は、認証とアカウンティングの両方を示します。 • N は、サーバ グループで設定されている Diameter サーバの数を示します。 |
ステップ 7 |
Router(config-dia-peer)# destination host string |
Diameter ピアの Fully Qualified Domain Name(FQDN; 完全修飾ドメイン名)を設定します。 |
ステップ 8 |
Router(config-dia-peer)# destination realm string |
Diameter ピアの宛先レルム(ドメイン「@ realm 」の一部)を設定します。 このレルムは、AAA への要求の送信時に AAA クライアントによって追加されることがあります。ただし、クライアントがこのアトリビュートを追加しなかった場合は、Diameter ピア コンフィギュレーション モード時に設定した値が、宛先 Diameter ピアにメッセージを送信するときに使用されます。 Diameter ピア コンフィギュレーション モード時に値を設定しなかった場合は、 diameter destination realm コマンドを使用してグローバルに設定した値が使用されます。 |
ステップ 9 |
Router(config-dia-peer)# ip vrf forwarding name |
VPN Routing and Forwarding(VRF; VPN ルーティングおよび転送)インスタンスを Diameter ピアに関連付けます。 (注) VRF 名が Diameter サーバに設定されていない場合は、グローバル ルーティング テーブルが使用されます。 |
Diameter AAA サーバ グループの定義
冗長性を確保するために、複数の Diameter サーバをプライマリ サーバとセカンダリ サーバで構成される Diameter AAA サーバ グループとして設定します。
Diameter AAA サーバ グループを定義するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(config)# aaa new-model |
AAA をイネーブルにします。 |
ステップ 2 |
Router(config)# aaa group server diameter group-name |
さまざまな Diameter サーバ ホストを個別のリストおよび方式にグループ化します。 AAA サーバ グループを設定することで、さまざまなサーバを AAA の各要素に使用できます。また、1 つの冗長サーバ セットを各要素に定義することもできます。 |
ステップ 3 |
Router(config-sg-diameter)# server name auth-port 1645 acct-port 1646 |
グループ サーバの Diameter サーバの名前を設定します。 このコマンドに指定した名前は、 diameter peer コマンドを使用して定義した Diameter ピアの名前と一致する必要があります。 (注) ポート番号 1645 と 1646 は、それぞれ認可およびアカウンティングのデフォルトです。デフォルト以外のポート番号を使用する場合にだけ、明示的なポート番号が必要となります。 |
前払い加入者用の認可方式リストの定義
アクセスを前払い加入者のネットワークに制限するパラメータを適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# aaa authorization prepaid method_list group server_group [ group server_group ] |
前払い加入者用の認可方式リストを定義し、レコードを送信する Diameter AAA グループを定義します。 |
Diameter プロトコル パラメータのグローバル設定
Diameter パラメータを Diameter ピア レベルで定義していない場合、GGSN はグローバル Diameter プロトコル パラメータを使用します。
グローバル Diameter パラメータを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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ステップ 1 |
Router(config)# diameter timer { connection | transaction | watchdog } value |
Diameter ピア レベルで何も設定されていない場合に使用する Diameter ベース プロトコル タイマーを設定します。有効な秒数の範囲は 0 ~ 1000 です。デフォルトは 30 です。 • connection :転送障害が原因で切断されたあとに、GGSN が Diameter ピアへの再接続を試行する最大時間。値 0 の場合は、再接続を試行しないように GGSN が設定されます。 • transaction :GGSN が別のピアを試行する前に Diameter ピアの応答を待機する最大時間。 • watchdog :GGSN がウォッチドッグ パケットへの Diameter ピアの応答を待機する最大時間。 ウォッチドッグ タイマーが期限切れになると、DWR が Diameter ピアに送信され、ウォッチドッグ タイマーがリセットされます。ウォッチドッグ タイマーの次の期限切れまでに DWA が受信されない場合は、その Diameter ピアに転送障害が発生しています。 タイマーを設定する場合、トランザクション タイマーの値は TX タイマーの値よりも大きい必要があり、SGSN では、GTP N3 要求と T3 再送信の数に設定された値は、使用可能なすべてのサーバ タイマー(RADIUS、DCCA、および Cisco CSG2)の合計よりも大きい必要があります。特に、SGSN N3*T3 は、2 x RADIUS タイムアウト + N x DCCA タイムアウト + Cisco CSG2 タイムアウトよりも大きい必要があります。それぞれの意味を次に示します。 • 2 は、認証とアカウンティングの両方を示します。 • N は、サーバ グループで設定されている Diameter サーバの数を示します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# diameter redundancy |
Diameter ノードが Cisco IOS Redundancy Facility(RF; 冗長ファシリティ)クライアントとなり、セッション状態を追跡できるようにします。 Diameter ベースは、スタンバイ モードの Diameter ピアへの接続を開始しません。スタンバイ モードからアクティブ モードへの移行時に、新たにアクティブになったピアへの接続が確立されます。 (注) このコマンドは、サービス認識 PDP セッションの冗長性を確保するために必要です。サービス認識 PDP セッションの冗長性の詳細については、「サービス認識 PDP の GTP セッション冗長性の概要」を参照してください。 |
ステップ 3 |
Router(config)# diameter origin realm string |
Diameter ノードが配置されている元のレルム(ドメイン「@ realm 」の一部)を設定します。 元のレルム情報は、Diameter ピアへの要求で送信されます。 |
ステップ 4 |
Router(config)# diameter origin host string |
Diameter ノードのホストの完全修飾ドメイン名(FQDN)を設定します。 元のホスト情報は、Diameter ピアへの要求で送信されます。 |
ステップ 5 |
Router(config)# diameter vendor support {Cisco | 3gpp | Vodafone} |
Diameter ノードが Diameter ピアとの Capability Exchange メッセージでサポートしているベンダー AVP をアドバタイズするように Diameter ノードを設定します。 ベンダー ID が異なる場合は、このコマンドの複数インスタンスを設定できます。 |
Diameter ベースのモニタリングとメンテナンス
次のコマンドを特権 EXEC モードで使用して、Diameter ピア コンフィギュレーションのモニタリングとメンテナンスを行います。
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Router#
show diameter peer
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Diameter ピア関連情報を表示します。 |
GGSN での DCCA クライアント プロセスの設定
クォータを取得および要求するために DCCA サーバと対話する場合、GGSN は DCCA クライアントとして機能します。GGSN は DCCA クライアントとして、クレジット制御セッション(PDP セッションごとに 1 つのクレジット制御セッション)の間、DCCA サーバに CCR メッセージを送信し、DCCA サーバから CCA を受信します。また、DCCA クライアント プロファイルで設定したデフォルトは、サーバ フェールオーバーが発生し、サーバから指示が送信されなかった場合に GGSN がクレジット制御セッションを処理する方法を示します。
DCCA クライアントでのデフォルトの障害処理
次の 2 つの AVP によって、障害発生時の CC(クレジット制御)セッションの処理方法が決定されます。
• CC-Session-Failover AVP:CC セッションが代替 Diameter サーバにフェールオーバーする必要があることを示します。この AVP は、 session-failover DCCA クライアント プロファイル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定します。
• Credit-Control-Failure-Handling(CCFH)AVP:障害発生時の GGSN の動作を決定します。この AVP は、 ccfh DCCA クライアント プロファイル コンフィギュレーション コマンドを使用して設定します。
障害処理用にこれらの AVP のデフォルトを DCCA クライアント プロファイルで設定できますが、DCCA サーバから受信した値によって GGSN で設定したデフォルトは上書きされます。
次の障害状態が発生した場合は、CCFH AVP によって、DCCA クライアントがセッションで実行する処理が決定されます。
• Tx タイムアウトが期限切れになった。
• プロトコル エラー(結果コード 3xxx)を含む CCA メッセージを受信した。
• CCA の失敗(永久障害の通知(結果コード 5xxx)を含む CCA など)を受信した。
• 送信障害の状態が存在する(DCCA クライアントが目的の宛先に接続できない)。
• 無効な応答を受信した。
DCCA クライアント プロファイル(DCCA クライアント プロセスの特性を設定する)を設定し、課金プロファイルからその DCCA クライアント プロファイルを参照するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(config)# gprs dcca profile name |
GGSN で DCCA クライアント プロセスを定義し、DCCA クライアント プロファイル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config-dcca-profile)# authorization method_list_name |
Diameter AAA サーバ グループを指定するために使用する方式リストを定義します。 |
ステップ 3 |
Router(config-dcca-profile)# tx-timeout seconds |
DCCA クライアントが CCR と Diameter サーバ間の通信をモニタリングするために使用する TX タイムアウト値を秒数で設定します。 有効な範囲は 1 ~ 1000 秒です。デフォルトは 10 です。 タイマーを設定する場合、トランザクション タイマーの値は TX タイムアウト値よりも大きい必要があり、SGSN では、GTP N3 要求と T3 再送信の数に設定された値は、使用可能なすべてのサーバ タイマー(RADIUS、DCCA、および Cisco CSG2)の合計よりも大きい必要があります。特に、SGSN N3*T3 は、2 x RADIUS タイムアウト + N x DCCA タイムアウト + Cisco CSG2 タイムアウトよりも大きい必要があります。それぞれの意味を次に示します。 • 2 は、認証とアカウンティングの両方を示します。 • N は、サーバ グループで設定されている Diameter サーバの数を示します。 |
ステップ 4 |
Router(config-dcca-profile)#
ccfh {continue | terminate | retry_terminate}
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障害状態が発生した場合に PDP コンテキストで実行するデフォルトの Credit Control Failure Handling(CCFH)処理を設定します。 • continue :中断にかかわらず、関連カテゴリ(複数可)の PDP コンテキストおよびユーザ トラフィックの続行を許可します。他のカテゴリのクォータ管理には影響しません。 • terminate :PDP コンテキストおよび CC セッションを終了します。 • retry_terminate :関連カテゴリ(複数可)の PDP コンテキストおよびユーザ トラフィックの続行を許可します。最初の DCCA サーバが使用できなくなると、ハードコードされたクォータ(1 GB)が CSG2 に渡されます。 DCCA クライアントは、代替サーバへの CRR の送信を再試行し、その代替サーバで送信障害の状態が発生した場合は PDP コンテキストが終了します。 デフォルトは terminate です。 DCCA サーバからの CCA の値によって、デフォルトが上書きされます。 |
ステップ 5 |
Router(config-dcca-profile)# session-failover |
DCCA サーバからの CCA メッセージに CCSF AVP の値が含まれていない場合は、代替 DCCA サーバの Configures Credit Control Session Failover(CCSF)AVP サポートへのセッション フェールオーバーが必要であることを指定します。 デフォルトでは、セッション フェールオーバーはサポートされていません。 |
ステップ 6 |
Router(config-dcca-profile)# destination-realm string |
DCCA サーバへの最初の CCR 要求で送信される宛先レルムを指定します。後続の CCR では、最後の CCA で受信された元のレルム AVP が宛先レルムとして使用されます。 |
ステップ 7 |
Router(config-dcca-profile)# trigger { plmn-change | qos-change | rat-change | sgsn-change | user-loc-info-change } |
どのような変更が発生した場合に GGSN(DCCA クライアントとして機能する)がトリガーされ、クォータ再認可が要求されて、eG-CDR が生成されるかを設定します。 • plmn-id :PLMN ID の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 • qos-change :QoS の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 • rat :RAT の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。RAT は、SGSN が UE UMTS または GERAN にサービスを提供するかどうかを示します。 • sgsn-change :SGSN の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 • user-loc-info-change :ユーザ位置の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 このコマンドを変更しても、DCCA クライアント プロファイルを使用する既存の PDP コンテキストには影響しません。 plmn-change 、 rat-change 、および user-loc-info-change の各キーワード オプションでは、 gprs charging service record include コマンドを使用して、サービス レコード IE のこれらのフィールドを CDR に含めるように GGSN を設定する必要があります。 トリガーを設定する場合は、次の点に注意してください。 • このコマンドは、汎用 DCCA クライアントおよび 3GPP Gy-DCCA だけでサポートされています。 • 前払いユーザと後払いユーザの両方に対して明示的にすべてのトリガーをイネーブルにする必要があります。 • 設定された前払いトリガーは、PDP コンテキストを流れるすべてのサービスに適用されます。OCS サーバから特定のサービス用に受信されたトリガーは、 trigger コマンドを使用して設定されたものよりも優先されます。 |
DCCA メッセージのベンダー固有 AVP のサポートのイネーブル
Cisco GGSN では、次の DCCA 実装がサポートされています。
• IETF RFC-4006 に基づく汎用実装
• VF_CLCI(Vodafone)を使用する統合 eGGSN
• 3GPP Gy 準拠(3GPP)
デフォルトのサポート モードは、汎用実装です。Gy 準拠実装では、標準の DCCA アトリビュート以外に、一部の追加 3GPP Vendor Specific Attribute(VSA; ベンダー固有アトリビュート)がサポートされています。VF_CLCI 準拠実装では、Vodafone 固有の VSA、3GPP VSA(必要な場合)、および標準 DCCA アトリビュートがサポートされています。
Cisco GGSN では、CER メッセージの DCCA アプリケーション(認可アプリケーション ID 4)だけのサポートがアドバタイズされます。また、次に示すベンダー ID のサポートが(ベンダー固有の AVP の認識のために)アドバタイズされます。
• Cisco(ベンダー ID = 9)
• 3GPP(ベンダー ID = 10415)
• Vodafone(ベンダー ID = 12645)
Cisco GGSN が DCCA メッセージの標準 DCCA アトリビュートに加えて追加の 3GPP VSA を DCCA サーバに送信できるようにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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Router(config)#
gprs dcca 3gpp
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DCCA メッセージ内の追加 3GPP VSA をサーバに送信するように GGSN を設定します。 |
GGSN が標準 DCCA アトリビュートおよび追加の 3GPP VSA に加えて、DCCA メッセージ内の Vodafone VSA を DCCA サーバに送信できるようにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次の作業を実行します。
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Router(config)#
gprs dcca clci
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DCCA メッセージ内の Vodafone ベンダー固有 AVP をサーバに送信するように GGSN を設定します。 |
Gy ベース、VF-CLCI、および汎用 DCCA の各実装に関してサポートされている AVP のリストについては、『 Diameter Credit Control Application on the Cisco GGSN 』テクニカル ホワイトペーパーを参照してください。
課金プロファイルの拡張課金パラメータの設定
GGSN は、最大 256 個の課金プロファイルをサポートします。それぞれに 0 ~ 255 の番号が付与されます。プロファイル 0 は、常に GGSN に存在する設定済みプロファイルです。また、グローバルなデフォルト課金プロファイルでもあります。ユーザがプロファイル 0 を作成することはありませんが、charging-related グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると変更を加えることができます。プロファイル 1 ~ 255 は、Cisco GGSN 課金プロファイル コンフィギュレーション コマンドを使用して、ユーザが定義し、カスタマイズできるプロファイルです。
サービス認識課金をサポートするために、すべての課金またはオンライン課金だけに対して eG-CDR を許可および抑制するように、課金プロファイルを設定できます。
次のサービス認識課金特性を課金プロファイルに設定することもできます。
• ユーザに適用されるデフォルトのルールベース ID
• デフォルトの課金タイプ(主に前払い加入者または後払い加入者に使用)
• クォータ要求を問い合せるデフォルト DCCA サーバ(存在する場合はオンライン課金を示します)
サービス認識課金特性を課金プロファイルに設定するには、次の項の作業を実行します。
• 「デフォルト ルールベース ID の指定」
• 「オンライン課金の DCCA クライアント プロファイルの指定」
• 「前払い加入者の CDR の抑制」
• 「後払い加入者のトリガー条件の設定」
デフォルト ルールベース ID の指定
Diameter/DCCA によるサービス認識実装(「Diameter/DCCA サポートによるサービス認識課金の実装」を参照)では、トラフィックのカテゴリを定義するためのルールが含まれています。これらのカテゴリに基づいて、トラフィックを許可または拒否するかどうか、およびトラフィックをどのように測定するかが決定されます。GGSN によって、Diameter ルールベース ID が Cisco CSG2 課金プランにマップされます。
特定の課金プロファイルを使用して PDP コンテキストに適用するデフォルト ルールベース ID を設定するには、課金プロファイル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(ch-prof-conf)# content rulebase id |
この課金プロファイルを使用して、PDP コンテキストに適用するデフォルトのルールベース ID を定義します。 |
(注) RADIUS Access Accept メッセージのルールベース値によって、課金プロファイルに設定されたデフォルト ルールベース ID が上書きされます。DCCA サーバからの最初の CCA メッセージで受信したルールベース ID によって、RADIUS サーバから受信したルールベース ID および課金プロファイルに設定されているデフォルト ルールベース ID が上書きされます。
Gy:DCCA 前払いソリューションの場合、ルールベース ID は DCCA で受信されず、ルールベース ID はスタンドアローン前払いソリューションには適用されません。
オンライン課金の DCCA クライアント プロファイルの指定
プライマリ PDP コンテキストが作成されると、課金プロファイルが選択されます。
DCCA プロファイルを課金プロファイルで定義すると、オンライン課金はその PDP を示します。したがって、ユーザが前払いであるか後払いであるかに関係なく、 content dcca profile 設定が存在する場合、GGSN は DCCA サーバにアクセスします。
(注) この課金プロファイル設定では、サービス認識課金が Diameter/DCCA を使用して実装されている必要があります(「Diameter/DCCA サポートによるサービス認識課金の実装」を参照)。
ユーザが後払い加入者として処理されている場合、DCCA サーバは結果コード CREDIT_CONTROL_NOT_APPLICABLE(4011)とともに CAA を返し、そのユーザは後払い加入者として処理されます。
課金プロファイルに DCCA プロファイル設定が含まれていない場合、ユーザは後払い(オフライン課金)として処理されます。
DCCA サーバと通信する DCCA クライアント プロファイルを指定するには、課金プロファイル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(ch-prof-conf)# content dcca profile profile-name |
DCCA サーバと通信するプロファイルを指定します。 |
前払い加入者の CDR の抑制
Diameter/DCCA によるサービス認識実装(「Diameter/DCCA サポートによるサービス認識課金の実装」を参照)では、前払い加入者の課金は DCCA クライアントによって処理されるため、eG-CDR が前払い加入者用に生成される必要はありません。
DCCA サーバへのアクティブな接続を持つユーザについて eG-CDR を抑制するように GGSN を設定するには、課金プロファイル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(ch-prof-conf)# cdr suppression prepaid |
前払い加入者の CDR を抑制することを指定します。 |
(注) イネーブルである場合、セッションがアクティブであるときに Diameter サーバでエラーが発生すると、ユーザは後払いステータスに戻されますが、PDP コンテキストの CDR は生成されません。
後払い加入者のトリガー条件の設定
ユーザが拡張クォータ サーバ インターフェイスを使用していない前払い加入者である場合、すべてのクレジット制御が DCCA サーバによって実行されます。ユーザが拡張クォータ サーバ インターフェイスを使用していない後払い加入者であり、かつサービス認識課金がイネーブルである場合、課金プロファイルで設定されたデフォルト値によって、使用状況の報告頻度を制御する条件が定義されます。
(注) 前払い加入者と後払い加入者の両方に対してトリガーが明示的にイネーブルにされている必要があります。
後払い加入者の課金プロファイルでトリガー条件を定義するには、課金プロファイル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(ch-prof-conf)# content postpaid { qos-change | sgsn-change | plmn-change | rat-change } |
条件を設定します。この条件が発生すると、GGSN によって PDP コンテキストのクォータ再認可が要求されます。 • qos-change :Quality of Service(QoS)の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 • sgsn-change :SGSN の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 • plmn-change :パブリック ランド モバイル ネットワーク(PLMN)の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 • rat-change :無線アクセス テクノロジー(RAT)の変更によって、クォータ再認可要求がトリガーされます。 コマンドを使用して、サービス レコード IE の RAT フィールドや PLMN ID フィールドが CDR に含まれるように GGSN を設定する必要があります。 (注) 前払い加入者と後払い加入者の両方に対して明示的にトリガーをイネーブルにする必要があります。 |
ステップ 2 |
Router(ch-prof-conf)# content postpaid time value |
期間制限を指定します。これを超えると、GGSN によって、アップストリームとダウンストリームのトラフィック バイト カウントが収集され、特定の PDP コンテキストの G-CDR が閉じて更新されます。 有効な値は 300 ~ 4294967295 秒です。デフォルトは 1048576 です。 |
ステップ 3 |
Router(ch-prof-conf)# content postpaid validity seconds |
後払い加入者に許可されているクォータが有効な時間(秒単位)を指定します。有効な範囲は 900 ~ 4294967295 秒です。デフォルトでは、検証タイマーは設定されていません。 |
ステップ 4 |
Router(ch-prof-conf)# content postpaid volume value |
G-CDR を終了および更新する前に特定の PDP コンテキストのすべてのコンテナにわたって GGSN が保持する最大バイト数を指定します。 有効な値は 1 ~ 4294967295 です。デフォルトは 1,048,576 バイト(1 MB)です。 |
OCS アドレス選択サポートによるサービス認識課金の実装
DCCA オンライン課金ソリューションを使用する GGSN の代わりに、OCS アドレス選択をサポートするように GGSN を設定できます。OCS アドレス選択を使用すると、前払い加入者のオンライン クレジット制御を、Cisco CSG2 がダイレクト GTP インターフェイスを持つ外部 OCS によって指定できます。OCS アドレス選択をサポートするように GGSN を設定する場合、GGSN は後払い加入者に対してだけクォータ サーバとして機能します。GGSN は後払い加入者の拡張 G-CDR(eG-CDR)は生成しません。
デフォルトでは、GGSN はアカウンティング開始メッセージで自身の IP アドレスを(RADIUS プロキシとして機能する)Cisco CSG2 に送信して、GGSN 自身を前払い加入者と後払い加入者のクォータ サーバとして確立します。OCS アドレス選択サポートが設定されている場合は、OCS の IP アドレスが AAA サーバからの Access-Accept メッセージ内の「csg:quota_server」アトリビュートで返されると、GGSN はアカウンティング開始メッセージ内の同じアトリビュートのアドレスを Cisco CSG2 に転送します。これにより、外部 OCS を PDP コンテキストのクォータ サーバとして使用するように Cisco CSG2 に通知します。OCS アドレス選択を使用するサービス認識 GGSN 実装では、GGSN は後払い加入者に対してだけクォータ サーバとして機能します。
OCS アドレス選択によるサービス認識課金のデータ フロー
次に、OCS アドレス選択を使用する拡張サービス認識課金実装での前払い加入者の PDP コンテキスト作成時のトラフィック フローの概要を示します。
1. SGSN はサービス認識 GGSN に PDP コンテキストの作成要求を送信します。
2. GGSN は、Access-Request メッセージを RADIUS エンドポイント(サーバまたは RADIUS プロキシとして設定された Cisco CSG2)に送信します。
3. RADIUS エンドポイントは、ユーザが前払いであるかどうかを判別し、前払いである場合は、外部 OCS の IP アドレスやポートなどの「csg:quota_server」アトリビュートを含む Access-Accept メッセージを使用して Access-Request メッセージに応答します。
4. APN がサービス認識として設定されており、eG-CDR を生成するように GGSN が設定されている場合、GGSN は RADIUS エンドポイントから Access-Accept を受信し、そこに csg_quota_server アトリビュートが存在し、OCS の IP アドレスが含まれていることから、GGSN はそのユーザが前払い加入者であることを識別し、次のアトリビュートを含むアカウンティング開始要求を返します。
– csg:billing_plan
– csg:quota_server アトリビュート:csg:quota_server アトリビュートには、Cisco CSG2 に対する OCS IP アドレスおよびポートが含まれています。含まれていない場合、GGSN は csg:quota_server フィールド内の自身の IP アドレスを転送します。
– csg:eggsn_qs:拡張クォータ サーバ インターフェイスの IP アドレスとポート番号です。
– csg:eggsn_qs_mode:拡張クォータ サーバ インターフェイスが、サービス コントロール メッセージを CSG2 と交換できるかどうかを示します。
5. アカウンティング開始要求を受信すると、RADIUS エンドポイントは次のことを実行します。
a. KUT エントリを作成します。
b. GGSN が eG-CDR を生成したことを識別し、そのユーザのサービス レベル CDR 生成をディセーブルにします。
c. ユーザが、受信した課金プランに基づく前払いユーザであることを識別します。
d. 指定した OCS アドレスとのクォータ サーバ メッセージ交換をイネーブルにします。
e. GGSN とのサービス コントロール メッセージ交換をイネーブルにします。
f. アカウンティング開始応答を GGSN に送信します。
6. GGSN は PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信し、コンテキストが確立されます。
7. トリガー条件が発生すると、Service Control Request(SCR)メッセージと Service Control Usage(SCU)メッセージが GGSN と CSG2 間で交換されて、サービス コンテナが eG-CDR に追加されるか、eG-CDR が閉じます(あるいはその両方が行われます)。
8. GGSN は eG-CDR を生成し、それらを課金ゲートウェイに送信します。
(注) 外部 OCS が前払い加入者のクォータ サーバとして使用される場合、GGSN は後払い加入者のサービスレベル使用状況報告を Cisco CSG2 から受信し、それに応じて eG-CDR を生成します。「GGSN でのクォータ サーバ インターフェイスの設定」での説明どおりに拡張クォータ インターフェイスが設定されている場合を除いて、GGSN は前払い加入者の eG-CDR を生成しません。
GGSN での OCS アドレス選択サポートでは、次の条件が満たされている必要があります。
• サービス認識課金のサポートが、グローバルに、かつ APN レベル(「サービス認識課金のサポートのイネーブル」を参照)でイネーブルになっている。
• (「待機アカウンティングの設定」を使用して)待機アカウンティングがイネーブルになっている。
• Cisco CSG2 と通信するように GGSN が設定されている(「Cisco GGSN でのクォータ サーバ サポートの設定」を参照)。
• eG-CDR を生成するように GGSN が設定されている(「拡張 G-CDR を生成するための GGSN の設定」を参照)。
• 正しい設定が AAA サーバ上に存在する。
GGSN で OCS アドレス選択サポートをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(conf)# gprs radius attribute quota-server ocs-address |
アカウンティング開始メッセージ内の csg:quota server アトリビュートの RADIUS サーバから Access-Accept 応答で受信した OCS IP アドレスを Cisco CSG2 に送信するように GGSN を設定します。 |
APN での PCC のイネーブル
Gx インターフェイスは、Policy and Charging Rules Function(PCRF; ポリシー/課金ルール機能)と Policy and Charging Enforcement Function(PCEF; ポリシー/課金実施機能)間の参照ポイントです。ポリシー/課金制御(PCC)ファイルを PCRF から PCEF にプロビジョニングおよび削除するために使用されます。
PDP コンテキストの作成要求が、PCC 対応 APN 上の SGSN から受信された場合:
1. 認証後、GGSN は、(他の標準 3GPP アトリビュートに加えて)次の Cisco AVP を含む CSG2 にアカウンティング開始メッセージを送信します。
– pcc_enabled:加入者が Gx ユーザであるかどうかを示します。イネーブルである場合、CSG2 は加入者を Gx ユーザとしてマーキングし、加入者セッションを確立するために PCRF と通信します(イネーブルでない場合、CSG2 は加入者を非 Gx 加入者としてマーキングし、PCRF とは通信しません)。
– coa_flags:GGSN が、RADIUS CoA メッセージング経由の Gx 更新をサポートするかどうかを示します。イネーブルである場合、GGSN は、RADIUS CoA Gx メッセージング経由の更新をサポートします(イネーブルでない場合は、Mobile Station(MS; モバイル ステーション) によって開始された QoS 更新を示します)。
2. eG-CDR を生成するように GGSN が設定されている場合、GGSN は、アカウンティング開始メッセージに次の追加アトリビュートを含めます。
– csg:eggsn_qs:拡張クォータ サーバ インターフェイスの IP アドレスとポート番号です。
– csg:eggsn_qs_mode:拡張クォータ サーバ インターフェイスが、サービス コントロール メッセージを CSG2 と交換できるかどうかを示します。
3. アカウンティング開始要求を受信すると、CSG2 は次のことを実行します。
a. KUT エントリを作成します。
b. 受信したアトリビュートに基づいて、Gx ユーザであるかどうかを識別します。
c. GGSN が eG-CDR を生成したことを識別し、そのユーザのサービス レベル CDR 生成をディセーブルにします。
d. アカウンティング開始メッセージ内の csg:eggsn_qs アトリビュートで定義されている拡張クォータ サーバ インターフェイスとサービス コントロール メッセージとの交換をイネーブルにします。
4. CSG2 は PCRF と通信して、課金ルールおよび認可された QoS アトリビュートをプロビジョニングします。
5. CSG2 は、認可ステータスおよび認可された QoS アトリビュートの GGSN を通知する CoA 要求を GGSN に送信し、アカウンティング開始応答を GGSN に送信します。
6. Cisco GGSN は、CoA 要求を受信し、認可ステータスに基づいて、PDP コンテキストの作成要求応答を SGSN に送信し、PDP コンテキストが作成されます。
7. トリガー条件が発生すると、SCR メッセージと SCU メッセージが GGSN と CSG2 間で交換されて、サービス コンテナが eG-CDR に追加されるか、eG-CDR が閉じます(あるいはその両方が行われます)。
8. GGSN は eG-CDR を生成し、それらを課金ゲートウェイに送信します。
(注) APN が PCC 対応である場合、PDP コンテキストの作成応答を SGSN に送信する前に、RADIUS アカウンティング開始応答を待機するように GGSN を設定する必要があります。待機アカウンティングの設定については、「待機アカウンティングの設定」を参照してください。
APN を PCC 対応 APN として設定するには、アクセス ポイント コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config-access-point)# pcc |
APN を PCC 対応 APN として設定します。 |
スタンドアローン GGSN の前払いクォータ実施の設定
拡張課金サービスを提供するために一緒に実装されたサービス認識 GGSN、Cisco GGSN、および CSG2 を使用して、前払いクォータ実施を実装できます。または、スタンドアローン モードで動作する Cisco GGSN を使用して前払いクォータ実施を実装できます。
スタンドアローン モードで動作する Cisco GGSN を使用して前払い機能を実装した場合、GGSN は、量単位、時間単位、またはその両方を使用して前払い加入者ごとにデータ パケットをモニタリングします。GGSN を量と時間の両方のクォータ用に設定している場合、GGSN は両方の使用状況を検査し、いずれかの使用状況がしきい値に達するか、または期限切れになるとただちに追加クォータを要求します。
スタンドアローン GGSN の前払いクォータ実施を設定する場合は、次の点に注意してください。
• gprs service-aware グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、サービス認識課金のサポートを GGSN でイネーブルにする必要があります。
• 時間の測定は、セッションの確立と同時に開始されます。
• GGSN は、サービス単位ではなく、ユーザ単位でモニタリングします。
• 冗長な設定では、イベント トリガーが発生すると(各クォータの許可時など)、アクティブ GGSN は、クォータ情報をスタンバイ GGSN と同期化します。クォータの使用状況情報の定期的な同期は、実行されません。ユーザへの過剰請求を確実に回避するために、スタンバイ GGSN とアクティブ GGSN は、各クォータ許可とともに CC 要求番号の同期を維持します。
• GGSN はユーザごとにクォータをモニタリングします。したがって、スタンドアローン GGSN がクォータを要求した場合、MSCC AVP で予期されるサービスは 1 つだけとなります。CCA に複数のサービスが含まれているか、または MSCC AVP にサービスが含まれていない場合、CCA は無効な応答であると見なされ、CCFH によって処理が決定されます。
• 単一サービスだけがサポートされています。複数のサービスが設定されている場合は、CCFH によって、GGSN が PDP を拒否するか、または後払いに変換するかが決定されます。
• 二重クォータでは、Quota Holding Timer(QHT)は、Quota Consumption Timer(QCT)のあとに開始されます。QCT は量クォータには適用されず、この動作は時間クォータによって発生します。時間クォータでは、QHT は、QCT のあとに発生する、クォータ消費の停止後に開始されます。
• DCCA プロファイルが課金プロファイルで設定されていない場合、その PDP は拒否されます。
• PDP が後払いに変換されると、拡張 G-CDR は生成されなくなり、G-CDR だけが生成されます。
• 冗長設定では、Quota Validity Timer(QVT)を除くすべてのタイマー(QHT、QCT、時間しきい値など)が、スタンバイ GGSN がアクティブになると再開されます。QVT タイムスタンプが同期化され、スタンバイ GGSN がアクティブになると、その新たにアクティブになった GGSN は、タイマーを再開する代わりに、残りの時間が経過するのを待機します。
スタンドアローン モードで前払い加入者のクォータ実施を実行するように GGSN を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# gprs prepaid stand-alone |
スタンドアローン モードで前払いクォータ実施を実行するように GGSN を設定します。 |
受信した量/時間クォータのパーセンテージとして、量/時間クォータしきい値の最大制限を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# gprs prepaid quota threshold percentage |
DCCA サーバから受信した量/時間クォータ許可のパーセンテージとして、量/時間クォータしきい値の最大制限を設定します。有効な値は 0 ~ 100% です。デフォルトは 80% です。 |
前払いクォータしきい値を設定する場合、GGSN で使用されるしきい値は次の値よりも小さくなります。
• CCA で受信されるしきい値
• クォータ許可の設定済みパーセンテージ
スタンドアローン クォータ実施をモニタリングするには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# clear gprs prepaid quota sanity |
GPRS クォータ許可パラメータの健全性統計情報をクリアします。 |
Router# clear gprs prepaid statistics |
GGSN クォータ マネージャ統計情報をクリアします。 |
Router# show gprs prepaid quota sanity |
GPRS クォータ許可パラメータの健全性統計情報を表示します。 |
Router# show gprs prepaid statistics |
GGSN クォータ マネージャ統計情報を表示します。 |
APN での課金レコード タイプの設定
Cisco GGSN リリース 9.2 以降では、APN の課金レコード タイプを設定できます。このコマンドは、次のいずれかの条件が存在する場合にサポートされます。
• サービス認識(「サービス認識課金のサポートのイネーブル」を参照)または PCC 対応(「APN での PCC のイネーブル」を参照)となるように APN を設定している。
• 交換サービス コントロール メッセージをサポートするようにクォータ サーバ インターフェイスを設定している(「GGSN でのクォータ サーバ インターフェイスの設定」を参照)。
• GPRS Charging Release 7 が設定されている(「課金リリースの設定」を参照)。
APN の課金レコード タイプを設定するには、アクセス ポイント コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(access-point-config)# charging record type [ gcdr | egcdr | none ] |
APN の課金レコード タイプを設定します。それぞれの意味を次に示します。 • gcdr :G-CDR が生成されます。 • egcdr :eG-CDR が生成されます。 • none :レコードは生成されません。 デフォルトでは、G-CDR の生成がイネーブルになっていますが、 cdr suppression アクセス ポイント コンフィギュレーション コマンドを使用してディセーブルにすることができます。 |
課金レコード タイプは、次のモードで設定できます。
• グローバル コンフィギュレーション
• 課金プロファイル コンフィギュレーション
• アクセス ポイント コンフィギュレーション
APN レベルで課金レコード タイプを設定する場合は、課金プロファイル コンフィギュレーションによってグローバル コンフィギュレーションが上書きされること、および APN レベル コンフィギュレーションによって課金プロファイル コンフィギュレーションが上書きされることに注意してください。
たとえば、 gprs charging cdr-option service-record コマンドを使用して、eG-CDR の生成をグローバルにイネーブルにしてから、APN で charging record type gcdr コマンドを設定して、G-CDR を生成する APN のユーザを制限できます。残りのサービス認識ユーザは、eG-CDR を生成します。
課金レコード タイプ コマンドが APN レベルで設定されていない場合、デフォルトの動作は、 gprs charging cdr-option service-record コマンドを使用して設定された既存の eG-CDR 生成グローバル設定に基づきます。
サービス認識 PDP の GTP セッション冗長性の概要
GTP-Session Redundancy(GTP-SR; GTP セッション冗長性)を使用すると、アクティブ GGSN に障害が発生した場合でも、PDP コンテキストに関する必要なすべての情報をスタンバイ GGSN が所有して、サービスを中断することなく続行できます。これは、拡張サービス認識課金環境では、サービス関連の情報についてもアクティブからスタンバイのサービス認識 GGSN に同期化される必要があることを意味します。したがって、GGSN リリース 5.2 以降では、サービス認識 PDP セッションの課金の確立に必要なサービス認識データが、スタンバイ GGSN と同期化されます。
スタンバイ GGSN と同期化されるサービス認識データを次に示します。
• PDP コンテキスト単位のサービス:ルールベース ID および DCCA の障害処理設定(CCSF AVP と CCSH AVP)。
• カテゴリ単位の情報:カテゴリ ID、Cisco CSG2 セッション、およびカテゴリ状態とイベント トリガー。多くのカテゴリ状態は、中間状態であるため、スタンバイのサービス認識 GGSN とは同期化されません。ブラックリスト、アイドル、および認可のカテゴリ状態は同期化されます。
すべてのイベント トリガーが記録されます。アクティブ GGSN でのイベント処理の最後に、イベントのトリガーの消去がスタンバイ GGSN に同期化されます。スイッチオーバーが発生した場合、イベント トリガーがカテゴリ上に存在していると、新たにアクティブになった GGSN がイベントを再開します。
• パス状態:アクティブ GGSN 上のクォータ サーバ プロセスは、Cisco CSG2 へのパスの状態を、スタンバイ GGSN 上のクォータ サーバ プロセスに同期化します。スタンバイ クォータ サーバ上のパス エコー タイマーは、スタンバイ クォータ サーバがアクティブにならないと開始されません。パス シーケンス番号は同期化されません。スイッチオーバーの発生後、新たにアクティブとなったクォータ サーバの番号は 0 から始まります。
(注) カテゴリ使用状況データは、アクティブ GGSN からスタンバイ GGSN に同期化されません。これにより、スイッチオーバーが発生した場合に使用状況の過剰報告を防ぐことができます。
サービス認識 PDP セッションの GTP-SR のガイドライン
「ゲートウェイ GPRS サポート ノード(GGSN)の GPRS トンネリング プロトコル(GTP)セッション冗長性の設定」に記載している、サービス認識 PDP セッションのセッション冗長性を実現するための前提条件に加えて、冗長に設定されたサービス認識 GGSN で次の設定が存在することを確認します。
• グローバル コンフィギュレーション モードで gprs redundancy コマンドを使用して、GGSN で GTP-SR がイネーブルになっている。また、GGSN が Diameter ノードとして機能している場合は、グローバル コンフィギュレーション モードで diameter redundancy コマンドを使用してセッション状態を追跡できるようになっていることを確認します。Diameter の冗長性の設定については、「Diameter ベースの設定」を参照してください。
• クォータ サーバ プロセスが、アクティブ GGSN とスタンバイ GGSN の両方で同一に設定されている。特に、アクティブ/スタンバイの各ペアで、クォータ サーバ アドレスが同じであることが必要です。Cisco CSG2 がアクティブなクォータ サーバ プロセスだけと対話するようにするには、クォータ サーバへのメッセージを Gi インターフェイスの仮想 HSRP アドレス経由で常にルーティングするように Cisco CSG2 を設定します。反対に、GGSN は仮想 Cisco CSG2 アドレスを使用して、冗長ペアのアクティブな Cisco CSG2 にメッセージを送信します。仮想 Cisco CSG2 アドレスの設定の詳細については、「Cisco CSG2 サーバ グループの設定」を参照してください。
• Diameter を使用している場合は、DCCA クライアントの送信元アドレスをアクティブ GGSN とスタンバイ GGSN の両方に設定する必要があります。DCCA クライアントの送信元アドレスは、DCCA サーバへの TCP 接続で使用されるローカル アドレスです。アクティブ GGSN とスタンバイ GGSN 間の仮想 HRSP アドレス経由でルーティング可能な論理インターフェイスを使用することを推奨します。
Cisco IOS HRSP の設定については、『Cisco IOS IP Configuration Guide, Release 12.3』の「 Configuring the Hot Standby Router Protocol 」の項を参照してください。GTP-SR の詳細については、「ゲートウェイ GPRS サポート ノード(GGSN)の GPRS トンネリング プロトコル(GTP)セッション冗長性の設定」を参照してください。
Cisco CSG2 での耐障害性については、『 Cisco Content Services Gateway - 2nd Generation Installation and Configuration Guide 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/wirelssw/ps779/products_configuration_guide_book09186a0080856678.html
サービスごとのローカル シーケンス番号の同期の設定
課金ゲートウェイはサービスごとのローカル シーケンス番号を使用して、PDP コンテキストに関連付けられている重複サービス コンテナを検出します。
スタンバイ GGSN と同期化されるデータ量を最小化するために、サービスごとのローカル シーケンス番号は拡張 GGSN CDR(eG-CDR)が閉じるたびに同期化されるわけではありません。代わりに、ローカル シーケンス番号の現在値および最後に同期化された PDP コンテキストのローカル シーケンス番号がチェックされ、その差が設定されているウィンドウ サイズよりも大きい場合、現在のローカル シーケンス番号がスタンバイ GGSN と同期化されます。スタンバイ GGSN がアクティブ GGSN になると、同期化された最後の値とウィンドウ サイズから開始されます。
サービスごとのローカル シーケンス番号がスタンバイ GGSN といつ同期化されるかを決定するウィンドウ サイズを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router# gprs redundancy charging sync-window svc-seqnum size |
サービスごとのローカル シーケンス番号がスタンバイ GGSN といつ同期化されるかを決定するウィンドウ サイズを設定します。有効な値は、1 ~ 200 の数値です。デフォルトは 50 です。 |
拡張クォータ サーバ インターフェイス ユーザのトリガー条件
Cisco GGSN は、Cisco CSG2 と OCS との直接インターフェイスが存在する場合、加入者が Gx ユーザである場合、またはユーザが後払いである場合に、次のタイプのトリガー条件が発生すると eG-CDR を生成します。
• 「PDP コンテキストの変更」
• 「タリフ時間の変更」
• 「サービス フロー レポート」
• 「eG-CDR の終了」
(注) 次のトリガー条件では、GGSN での特別な設定は必要ありません。量と期間、およびサービス フローのトリガーが Cisco CSG2 で設定されている必要があります。Cisco CSG2 の設定の詳細については、『Cisco Content Services Gateway 2nd Generation - Release 3.5 Installation and Configuration Guide』を参照してください。
PDP コンテキストの変更
次のいずれかの PDP コンテキスト変更トリガーが発生した場合、GGSN は次の処理を実行します。
• RAT タイプ、PLMN 変更、または MS タイム ゾーンの変更
– 量コンテナを追加し、そのあとにサービス コンテナのリストを追加します。
– eG-CDR を閉じます。
– SVC レコードの制限に達した場合は、eG-CDR を閉じ、一部の CDR を開き、残りの SVC レコードを新しい eG-CDR に追加します。
• QoS の変更またはユーザ位置の変更
– 量コンテナを追加し、そのあとにサービス コンテナのリストを追加します。
– 課金条件の最大制限に達した場合は、eG-CDR を閉じます。
– SVC レコードの制限に達した場合は、eG-CDR を閉じ、一部の CDR を開き、残りの SVC レコードを新しい eG-CDR に追加します。
• SGSN の変更
– 量コンテナを追加し、そのあとにサービス コンテナのリストを追加します。
– 最大 SGSN 制限に達した場合は、eG-CDR を閉じます。
– それ以外の場合は、変更条件の最大制限に達した場合に eG-CDR を閉じます。
– この中間の場合、SVC レコード制限に達した場合は、eG-CDR を閉じ、一部の CDR を開き、残りの SVC レコードを新しい eG-CDR に追加します。
タリフ時間の変更
タリフ時間が変更されると、GGSN は、次の処理を実行します。
• 量コンテナを追加します。
• 最大変更制限に達した場合は、eG-CDR を閉じます。
• 前払い GTP ユーザの場合、Cisco CSG2 はサービス使用状況メッセージを送信し、GGSN がそのメッセージを eG-CDR に追加する場合があります。
サービス フロー レポート
次のサービス フロー トリガー条件が発生した場合、GGSN はサービスごとにサービス コンテナを生成します。
• 時間制限の期限切れ
• 量制限の期限切れ
• サービス フローの終了
量と期間、およびサービス フローのトリガーが Cisco CSG2 で設定されている必要があります。Cisco CSG2 で量と期間のトリガー、およびサービス フロー トリガーを設定する方法については、『 Cisco Content Services Gateway 2nd Generation - Release 3.5 Installation and Configuration Guide 』を参照してください。
また、GGSN は、前払い GTP ユーザに関して、同じトリガーが Cisco CSG2 に設定されている場合に次のトリガー条件が発生すると、サービス コンテナを生成します。
• 時間しきい値に到達した
• 量しきい値に到達した
• 時間クォータが使い果たされた
• 量クォータが使い果たされた
• サービス データ フローの終了またはサービスのアイドル アウト時
eG-CDR の終了
次の eG-CDR 終了トリガー条件が発生すると、GGSN は、CDR が手動でクリアされた場合を除いて、量コンテナを追加してからサービス コンテナを追加します。
• PDP コンテキストの終了
• 一部のレコードの原因
– データ量制限
– 時間制限
– 変更条件(QoS、タリフ時間、ユーザ位置情報の変更)の最大変更数
– 管理の介入
– MS タイム ゾーンの変更
– PLMN 間の SGSN 変更
– RAT の変更
設定例
GGSN で設定された拡張サービス認識課金サポートの 1 例を次に示します。
Current configuration :3537 bytes
! Last configuration change at 15:26:45 UTC Fri Jan 7 2005
service timestamps debug datetime msec
service timestamps log datetime msec
no service password-encryption
!Configures the CSG2 RADIUS server group
aaa group server radius CSG-group
server 10.10.65.100 auth-port 1812 acct-port 1813
!Configures the Diameter server group
aaa group server diameter DCCA
!Assigns AAA services to the CSG2 RADIUS and Diameter server groups
aaa authentication ppp CSG-list group CSG-group
aaa authorization prepaid DCCA group DCCA
aaa authorization network CSG-list group CSG
aaa accounting network CSG-list start-stop group CSG-group
gprs access-point-list gprs
!Enables service-aware billing on the GGSN
gprs access-point-list gprs
access-point-name cisco.com
access-mode non-transparent
aaa-group authentication CSG-list
aaa-group accounting CSG-list
gtp response-message wait-accounting
charging profile any 1 override
advertise downlink next-hop 10.10.150.2
access-point-name yahoo.com
access-mode non-transparent
aaa-group authentication CSG
gtp response-message wait-accounting
charging profile any 1 override
!Configures a DCCA client profile
destination-realm cisco.com
content postpaid volume 64000
content postpaid time 1200
content postpaid qos-change
content postpaid sgsn-change
!Congigures the quota server
virtual-address 10.10.65.10
radius-server host 10.10.65.100 auth-port 1812 acct-port 1813
radius-server host 10.20.154.201 auth-port 1812 acct-port 1813
radius-server vsa send accounting
radius-server vsa send accounting 3gpp2
!configures Diameter global parameters
diameter origin realm corporationA.com
diameter origin host sup-sami42.corporationA.com
diameter vendor supported cisco
!configures Diameter peer
address ipv4 172.18.43.59
destination realm corporationA.com