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この章では、以前の Cisco DCNM リリースのインストールが存在するサーバ システムで Cisco Data Center Network Manager(DCNM)をアップグレードする方法について説明します。
プライマリ サーバのアップグレードでは、次のいずれかの目的で、Cisco DCNM サーバ ソフトウェアを新しいリリースにアップグレードします。
• 単一サーバの Cisco DCNM 環境をアップグレードする。
• クラスタ化されたサーバ環境でプライマリ Cisco DCNM サーバをアップグレードする。
(注) Cisco DCNM サーバ クラスタ内のすべてのサーバで、同一リリースの Cisco DCNM(Cisco DCNM Release 5.0(2) など)が実行されている必要があります。プライマリ サーバをアップグレードする場合は、クラスタ内のすべてのセカンダリ サーバをアップグレードする必要があります。
プライマリ サーバのアップグレードでは、Cisco DCNM インストーラ ウィザードを使用して、アップグレード済みの Cisco DCNM サーバの設定方法に関する情報を収集します。インストーラで必要な情報を指定すると、サーバ ソフトウェアがアップグレードされます。
また、プライマリ サーバのアップグレードでは、 INSTALL_DIR /dcm/dcnm/config ディレクトリに upgrade-installation.properties ファイルが作成されます。このファイルは、プライマリ サーバが属するサーバ クラスタ内の各セカンダリ サーバをアップグレードするときに使用されます。Microsoft Windows サーバ システムでは、デフォルトの INSTALL_DIR の値は C:¥Program Files¥Cisco Systems です。RHEL サーバ システムでは、デフォルトの INSTALL_DIR の値は /usr/local/cisco です。
セカンダリ サーバのアップグレードでは、セカンダリ Cisco DCNM サーバをクラスタ化されたサーバ環境でアップグレードします。セカンダリ サーバのアップグレードは、クラスタ内のプライマリ サーバをアップグレードしないと実行できません。
セカンダリ サーバのアップグレードはサイレント インストールです。コマンド プロンプトからインストーラを実行したあと、情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。代わりに、セカンダリ サーバのアップグレードでは、セカンダリ サーバが属するクラスタ内のプライマリ サーバをアップグレードしたときに作成された upgrade-installer.properties ファイルの情報が使用されます。
Cisco DCNM のクラスタ化されたサーバの導入では、各セカンダリ サーバをまったく同じように設定する必要があります。プライマリ サーバの upgrade-installer.properties ファイルを使用することで、これを実現できます。詳細については、「クラスタ化されたサーバの設定の要件」を参照してください。
• 「単一サーバの Cisco DCNM のアップグレード プロセス」
• 「クラスタ化されたサーバの Cisco DCNM のアップグレード プロセス」
• 「プライマリ Cisco DCNM サーバのアップグレード」
• 「セカンダリ Cisco DCNM サーバのアップグレード」
ステップ 1 Cisco DCNM サーバ システムがサーバ システムの要件をすべて満たしていることを確認します。具体的には、サーバ システムが『 Cisco DCNM Release Notes, Release 5.x 』に記載されている要件を満たしていることを確認します。
詳細については、「Cisco DCNM サーバのインストールの前提条件」を参照してください。
ステップ 2 Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをダウンロードします。
手順の詳細については、「Cisco DCNM サーバ ソフトウェアのダウンロード」を参照してください。
ステップ 3 Cisco DCNM サーバ システムで、Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをアップグレードします。
手順の詳細については、「プライマリ Cisco DCNM サーバのアップグレード」を参照してください。
(注) Cisco DCNM で使用されているデータベースがプライマリ サーバに対してリモートの場合、および実行中のアップグレードでデータベースを移行する必要がある場合は、データベースの移行を手動で実行してから Cisco DCNM インストーラを再実行する必要があることが、Cisco DCNM インストーラによって警告されます。この警告では、データベース移行ツールの格納場所が示されます。データベース移行ツールを手動で使用する場合の手順は、ツールに付属の readme.txt ファイルに記載されています。
ステップ 4 (任意)Cisco DCNM サーバを起動していない場合は、ここで起動します。Cisco DCNM サーバの起動の詳細については、『 Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。
ステップ 5 Cisco DCNM クライアントをインストールします。詳細については、『 Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。
ステップ 1 Cisco DCNM サーバ クラスタ内の各サーバ システムが、サーバ システムの要件をすべて満たしていることを確認します。具体的には、各サーバ システムが『 Cisco DCNM Release Notes, Release 5.x 』に記載されている要件を満たしていることを確認します。
詳細については、「Cisco DCNM サーバのインストールの前提条件」を参照してください。
ステップ 2 各サーバ システムで、クラスタ化されたサーバ導入の追加のサーバ要件が満たされていることを確認します。
詳細については、「クラスタ化されたサーバの Cisco DCNM 環境の導入の前提条件」を参照してください。
ステップ 3 Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをダウンロードします。
手順の詳細については、「Cisco DCNM サーバ ソフトウェアのダウンロード」を参照してください。
ステップ 4 プライマリ サーバ システムで Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをアップグレードします。
手順の詳細については、「プライマリ Cisco DCNM サーバのアップグレード」を参照してください。
(注) Cisco DCNM で使用されているデータベースがプライマリ サーバに対してリモートの場合、および実行中のアップグレードでデータベースを移行する必要がある場合は、データベースの移行を手動で実行してから Cisco DCNM インストーラを再実行する必要があることが、Cisco DCNM インストーラによって警告されます。この警告では、データベース移行ツールの格納場所が示されます。データベース移行ツールを手動で使用する場合の手順は、ツールに付属の readme.txt ファイルに記載されています。
ステップ 5 各セカンダリ サーバ システムで、Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをアップグレードします。
手順の詳細については、「セカンダリ Cisco DCNM サーバのアップグレード」を参照してください。
ステップ 6 (任意)クラスタ内のすべての Cisco DCNM サーバを起動していない場合は、ここでサーバ クラスタ内の各サーバ システムを起動します。Cisco DCNM サーバ クラスタの起動の詳細については、『 Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。
ステップ 7 Cisco DCNM クライアントをインストールします。詳細については、『 Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。
(注) • 単一サーバの Cisco DCNM 環境の場合は、「単一サーバの Cisco DCNM のアップグレード プロセス」のステップ 1 ~ステップ 2 を実行しておく必要があります。
• クラスタ化されたサーバの Cisco DCNM 環境の場合は、「クラスタ化されたサーバの Cisco DCNM のアップグレード プロセス」のステップ 1 ~ステップ 3 を実行しておく必要があります。
サーバ システムでウイルス対策ソフトウェアおよび命令検出ソフトウェアをディセーブルにします。一般に、Cisco DCNM サーバ ソフトウェアのインストールを妨げる可能性があるセキュリティ ソフトウェアまたは機能をディセーブルにします。インストールの完了後に、ソフトウェアまたは機能を再度イネーブルにします。
ステップ 1 次に示す必要な特権を持つユーザ アカウントを使用してサーバにログインします。
• Microsoft Windows の場合、ユーザ アカウントはローカル管理者グループのメンバーである必要があります。
• RHEL の場合、ユーザ アカウントは root である必要があります。
Cisco DCNM を Microsoft Windows にインストールし、Remote Desktop Connection(RDC; リモート デスクトップ接続)を使用して Cisco DCNM サーバ システムにアクセスする場合は、次のようにコマンド プロンプトから RDC を開始し、/console オプションを使用します。
server は、Cisco DCNM サーバ システムの DNS 名または IP アドレスです。
ステップ 2 Cisco DCNM サーバをまだ停止していない場合は停止します。
ステップ 3 更新済みの Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをダウンロードしたディレクトリに移動し、次のいずれかのファイルを実行します。
• Microsoft Windows の場合は、dcnm-k9. release .exe ファイルを実行します。
Cisco DCNM インストーラが開始されると、Cisco DCNM サーバの既存のインストールが見つかったことを示す警告のダイアログボックスが表示されます。
[Configuration Options] ステップが Cisco DCNM インストーラ ウィンドウに表示されます。
ステップ 6 [Server IP Address] リストから、Cisco DCNM サーバで使用する IP アドレスを選択します。このリストには、サーバ システムのネットワーク インターフェイスに現在割り当てられている IP アドレスだけが表示されます。
(注) サーバ システムの IP アドレスはスタティックに割り当てられます。Cisco DCNM サーバは、インストール時に指定された IP アドレスにバインドします。Cisco DCNM サーバの IP アドレスが変更されると、Cisco DCNM クライアントが Cisco DCNM サーバに接続できなくなるため、Cisco DCNM サーバを再インストールして IP アドレスを再設定できるようにすることが必要になります。
ステップ 7 Cisco DCNM Web サーバが待ち受けるポートを変更する場合は、[Web Server Port] ボックスに新しいポート番号を入力します。デフォルトでは、Cisco DCNM Web サーバは TCP ポート 8080 を待ち受けます。
(注) Web サーバのポート番号を変更すると、Cisco DCNM ユーザが Cisco DCNM クライアントをダウンロードするために使用する URL に影響します。
ステップ 8 Cisco DCNM サーバが Cisco DCNM クライアントからの接続を受け入れるポートを変更する場合は、[Naming Service Port] ボックスに新しいポート番号を入力します。デフォルトでは、Cisco DCNM サーバは、Cisco DCNM クライアントからの接続を TCP ポート 1099 で受け入れます。
(注) Cisco DCNM サーバのポート番号を変更すると、Cisco DCNM ユーザが Cisco DCNM クライアントにログインするときに指定するポートに影響します。
ステップ 9 (任意)[Configuration Options] ステップで一覧表示される残りのサービス ポートについて、別のポート番号を指定する場合は、次の手順を実行します。
a. 変更するサービス ポート番号ごとに、フィールドに新しいポート番号を入力します。
b. [Resolve Port Conflicts] をクリックします。
Cisco DCNM インストーラによって、指定したポートがすでに使用されていることが検出された場合は、未使用のポート番号がサービスに自動的に割り当てられます。
[IP Multicast Addresses Configuration] ステップが Cisco DCNM インストーラ ウィンドウに表示されます。
ステップ 11 (任意)サーバ システムがクラスタ化されたサーバ環境のプライマリ サーバの場合は、次の手順を実行します。
a. [Partition Name] フィールドに、Cisco DCNM サーバ クラスタの一意の名前を入力します。デフォルトのパーティション名は、データベース ホスト インスタンス ID です。名前に使用できるのは英数字だけです。
b. (任意)必要に応じて、マルチキャスト IP アドレスを変更します。インストーラで提示されたアドレスが Cisco DCNM サーバ クラスタのルーティング環境ですでに使用されている場合は、マルチキャスト IP アドレスを変更する必要があります。
c. (任意)必要に応じて、マルチキャスト ポートを変更します。インストーラで提示されたポート番号が Cisco DCNM のインストール先のサーバ システムですでに使用されている場合は、マルチキャスト ポートを変更する必要があります。
[Pre-Installation Summary] ステップが Cisco DCNM インストーラ ウィンドウに表示されます。
ステップ 13 選択内容の概要をよく確認します。変更を加える必要がある場合は、Cisco DCNM インストーラ ウィンドウに変更する必要があるステップが表示されるまで [Previous] をクリックし、前の該当するステップに戻ります。
ステップ 14 Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをインストールする準備ができたら、[Next] をクリックします。
Cisco DCNM サーバ ソフトウェアがインストールされます。
[Start Cisco DCNM Server] ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 15 Cisco DCNM サーバを今すぐ起動するかどうかを選択します。Cisco DCNM サーバを今すぐ起動する場合は、サーバの起動中にスプラッシュ画面が表示されます。
[Install Complete] ステップが Cisco DCNM インストーラ ウィンドウに表示され、Cisco DCNM インスタンス ID 番号も表示されます。
ステップ 15 でインストール後に Cisco DCNM サーバを起動するように選択した場合は、サーバの起動中にスプラッシュ画面が表示されます。
ステップ 17 (任意)Cisco DCNM サーバを起動する必要がある場合は、『 Cisco DCNM Fundamentals Configuration Guide, Release 5.x 』を参照してください。
ステップ 18 (任意)サーバ システムがクラスタ化されたサーバ環境のプライマリ サーバの場合は、サーバ クラスタ内の各セカンダリ サーバで Cisco DCNM をアップグレードする必要があります。手順の詳細については、「セカンダリ Cisco DCNM サーバのアップグレード」を参照してください。
この手順では、Cisco DCNM サーバ ソフトウェアをクラスタ化されたサーバ環境のセカンダリ サーバ システムでアップグレードする方法について説明します。
(注) Cisco DCNM のクラスタ化されたサーバ環境に対するサポートは Cisco DCNM Release 5.0(2) で導入されました。そのため、セカンダリ サーバが Release 5.0(2) よりも前の Cisco DCNM リリースの場合は、アップグレードを実行することができません。
Cisco DCNM インストーラによって、セカンダリ サーバのアップグレードに使用するユーザ アカウントのホーム ディレクトリに、DCNM_InstallLog.log ファイルが作成されます。DCNM_InstallLog.log ファイルをモニタリングすることで、セカンダリ サーバのアップグレード インストールが正常に完了したかどうかを判断できます。
(注) 「クラスタ化されたサーバの Cisco DCNM のアップグレード プロセス」のステップ 1 ~ステップ 4 を実行しておく必要があります。
プライマリ サーバ システムの Cisco DCNM サーバ ソフトウェアがアップグレード済みである必要があります。セカンダリ サーバのアップグレードに必要な upgrade-installer.properties ファイルは、プライマリ サーバのアップグレード時に作成されます。
サーバ システムでウイルス対策ソフトウェアおよび命令検出ソフトウェアをディセーブルにします。一般に、Cisco DCNM サーバ ソフトウェアのインストールを妨げる可能性があるセキュリティ ソフトウェアまたは機能をディセーブルにします。インストールの完了後に、ソフトウェアまたは機能を再度イネーブルにします。
Microsoft Windows サーバ システムでは、デフォルトの INSTALL_DIR の値は C:¥Program Files¥Cisco Systems です。RHEL サーバ システムでは、デフォルトの INSTALL_DIR の値は /usr/local/cisco です。
ステップ 2 次に示す必要な特権を持つユーザ アカウントを使用してセカンダリ サーバにログインします。
• Microsoft Windows の場合、ユーザ アカウントはローカル管理者グループのメンバーである必要があります。
• RHEL の場合、ユーザ アカウントは root である必要があります。
Cisco DCNM を Microsoft Windows にインストールし、Remote Desktop Connection(RDC; リモート デスクトップ接続)を使用して Cisco DCNM サーバ システムにアクセスする場合は、次のようにコマンド プロンプトから RDC を開始し、/console オプションを使用します。
server は、Cisco DCNM サーバ システムの DNS 名または IP アドレスです。
ステップ 3 ディレクトリを選択し、次のファイルをそのディレクトリにコピーします。
• プライマリ Cisco DCNM サーバ システムからコピーした upgrade-installer.properties ファイル。
• ダウンロードした Cisco DCNM サーバ ソフトウェア。
ステップ 4 コマンド プロンプトで、必要に応じてディレクトリを変更し、作業ディレクトリが installer.properties ファイルと Cisco DCNM サーバ ソフトウェアを格納しているディレクトリになるようにします。Microsoft Windows では、引数を指定せずに chdir コマンドを使用して作業ディレクトリを表示します。RHEL では、 pwd コマンドを使用します。
• Microsoft Windows の場合:
dcnm-k9. release .exe -i silent -f upgrade-installer.properties -DDCNM_IP_ADDRESS= server_ip_address
• RHEL の場合:
sh dcnm-k9. release .bin -i silent -f upgrade-installer.properties -DDCNM_IP_ADDRESS= server_ip_address
たとえば、セカンダリ Cisco DCNM Release 5.0(2) サーバを、IPv4 アドレス 10.72.139.14 が割り当てられている Microsoft Windows サーバ システムでアップグレードする場合、アップグレード コマンドは次のようになります。
表 5-1 に、コマンド構文を示します。
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ステップ 6 DCNM_InstallLog.log ファイルをモニタして、アップグレード インストールのステータスを判別します。Cisco DCNM インストーラによって、現在のユーザ アカウントのホーム ディレクトリにログ ファイルが書き込まれます。
ステップ 7 (任意)Cisco DCNM ライセンスをインストールする場合は、 第 4 章「Cisco DCNM 導入のライセンス設定」 を参照してください。
表 5-2 は、この機能のリリースの履歴です。
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