この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Broadband Access Center(BAC)を正しくインストールするために必要な準備作業について説明します。
BAC コンポーネントのインストール プログラムを実行すると、次のコンポーネントの一方または両方をインストールするように要求されます。
• Regional Distribution Unit(RDU)。
RDU は BAC プロビジョニング システムのプライマリ サーバです。RDU は、「ハードウェア要件」に説明する要件を満たしている Solaris 9 サーバにインストールする必要があります。
–プロビジョニング グループからさまざまな Customer Premises Equipment(CPE; 宅内装置)に応答を誘導する指示を生成する。
–すべての BAC 機能に対するアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)要求を処理する。
(注) インストール プログラムは、必要なデータを RDU データベースにプリロードし、BAC ウォッチドッグ プロセスから RDU デーモンを起動します。RDU 用に SNMP エージェントと管理者 GUI がインストールされます。
SNMP エージェントの設定方法の詳細については、『Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference, Release 3.0』を参照してください。BAC ウォッチドッグ プロセスと管理者 GUI については、『Cisco Broadband Access Center Administrator's Guide, Release 3.0』を参照してください。
• Device Provisioning Engine(DPE)。
BAC は、Solaris 9 を実行している Sun SPARC コンピュータへの DPE の展開をサポートします。
–さまざまな CPE プロトコル サービスを管理する。これらのサービスは、指示のキャッシュから操作指示を取得します。
(注) インストール プログラムは、システムに CLI をインストールして、DPE を設定できるようにします。BAC ウォッチドッグ プロセスと SNMP エージェントは、DPE 用にもインストールされます。DPE の設定方法と SNMP エージェントの設定方法については、『Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference, Release 3.0』を参照してください。
インストールと準備作業を円滑に進めるために、次の順序に従って手順を実行します。
ステップ 1 BAC の個々のコンポーネントをインストールするコンピュータとサーバを決定します。
ステップ 2 BAC データベースとデータベース トランザクション ログ ファイルをインストールするディレクトリについて、ファイル システムのブロック サイズを確認します(「データベース要件」参照)。
ステップ 3 インストレーション チェックリストを確認します(「インストレーション チェックリスト」参照)。
ステップ 4 RDU をインストールします。次のことを確認します。
• log.txt という名前のテキスト ファイルが存在するかどうか確認する。存在する場合は、インストール中にエラーが発生しています。このファイルは BPR_HOME ディレクトリにあります。
ステップ 5 DPE をインストールします。次のディレクトリのインストール場所を確認します。
(注) オペレーティング システムのデータベースがインストールされた後で BAC のインストールを終了する場合は、BAC を再インストールする前に BPR_HOME ディレクトリと BPR_DATA ディレクトリをアンインストールする必要があります(アンインストール方法については、「Broadband Access Center のアンインストール」を参照してください)。また、インストールを途中で終了すると、ログ ファイルは生成されません。
指定したディレクトリをアンインストールせずにインストールを再実行した場合、BPR_DATA ディレクトリまたは BPR_DBLOG ディレクトリの場所を変更することはできません。
ステップ 6 RDU をインストールしたら、次のことを確認します。
• プロビジョニングする技術それぞれ(具体的には CPE WAN Management Protocol と DPE コンポーネント)に対して、有効な BAC ライセンス キーを取得している。
(注) まだライセンスを取得していない場合は、インストールを進める前にシスコの担当者に問い合せてください。
• BAC 管理者ユーザ インターフェイスを起動して、RDU が動作していることを確認する。
–管理者ユーザ インターフェイスを起動するには、次の構文を使用して管理者のロケーションを入力します。
machine_name には RDU が動作しているコンピュータを指定します。
(注) HTTP over SSL/TLS を使用して管理者ユーザ インターフェイスにアクセスするには、https://
machine_name と入力します。
管理者アプリケーションのサーバ側は、コンピュータ ポート上で動作しています。デフォルトでは、このポート番号は HTTP の場合 80、HTTP over SSL/TLS の場合 443 です。
–パスワードを変更するには、デフォルトのユーザ名( admin )とパスワード( changeme )を入力します。 Login をクリックします。
Change Password 画面が表示され、デフォルトのパスワードを変更するように要求されます。新しいパスワードを入力し、 Login をクリックします。
ステップ 7 オプションで、アラート用に syslog ファイルを設定します(「BAC からアラートを受信するように syslog ユーティリティを設定する方法」参照)。
(注) syslog ファイルは、すべての BAC コンポーネント サーバ上に設定できます。
ステップ 8 DPE をインストールしたら、次のことを確認します。
• CLI から DPE のログイン パスワードとイネーブル パスワードを変更する。
–ログイン パスワードを変更するには、イネーブル モードで CLI にアクセスし、次のように入力します。
password には、新しい DPE パスワードを指定します。
–DPE のイネーブル パスワードを変更するには、次のコマンドを入力します。
password には、ローカルに設定された現在有効なパスワードを指定するか、新しいパスワードを入力します。このパラメータを省略すると、パスワードを入力するように要求されます。
詳細については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference, Release 3.0 』を参照してください。
• CLI から DPE を設定する。この設定手順については、『 Cisco Broadband Access Center DPE CLI Reference, Release 3.0 』を参照してください。
ステップ 9 オプションで、アラート用に syslog ファイルを設定します(「BAC からアラートを受信するように syslog ユーティリティを設定する方法」参照)。
(注) syslog ファイルは、すべての BAC コンポーネント サーバ上に設定できます。
BAC をインストールする前に、次のことに注意してください。
BAC データベースのパフォーマンスと信頼性を最大限に高めるには、データベース ファイルとデータベース トランザクション ログ ファイルを格納しているファイル システム(複数の場合もある)の設定を調整して、ブロック サイズを 8 KB 以上にします。システムの設定で 8 KB のブロック サイズがサポートされていない場合は、ブロック サイズを 8 KB の倍数、たとえば、16 KB や 32 KB にしてください。
インストール プログラムによって、データベース ファイルとデータベース トランザクション ログ ファイルをインストールするディレクトリを指定するように要求されます。これらのディレクトリは、BAC ではそれぞれシステム変数 BPR_DATA と BPR_DBLOG によって識別されます。
ディレクトリが、少なくとも 8 KB のブロック サイズのファイル システムにあることを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 UNIX の mount コマンドをパラメータなしで実行して、ディレクトリがあるファイル システム デバイスを特定します。デフォルトのディレクトリは
/var/CSCObac です。
この例では、ファイル システム デバイスは /dev/dsk/c0t0d0s4 です。
ステップ 2 ファイル システムのブロック サイズを特定するには、df コマンドを使用します。
この例では、ブロック サイズは 8192 バイト、つまり 8 KB です。したがって、選択したディレクトリのブロック サイズは適切です。
データベース ファイルを配置するファイル システムは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートするように設定する必要があります。
大きなファイルのサポートを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 UNIX の mount コマンドをパラメータなしで実行します。
ステップ 2 目的のファイル システムに largefiles というキーワードが含まれているかどうかを見ます。
この例の出力には、キーワード largefiles が含まれています。したがって、このファイル システムは、サイズが 2 GB を超えるファイルをサポートできます。
インストールの前に、BAC コンポーネントである RDU と DPE が相互にまたは CPE と通信中に、リスニングを行うポートを決定する必要があります。
インストール プログラムは、すべてのポート(設定可能なポートと設定不可能なポートの両方)のアベイラビリティをチェックします。
指定したポートが使用できない場合、インストール プログラムは次のようなメッセージを表示します。
設定不可能なポートの場合、インストール プログラムは通知を行い、システムを変更することなく終了します。
表2-1 は、必要なポートとそのデフォルト値の一覧です。
インストール ソフトウェアを実行する前に、次のチェックリストを使用して、準備が済んでいるかどうか確認してください。また、「インストールに関する注意事項」の情報も確認してください。
1. 「概要」において、前提となっているシステムのハードウェア要件とソフトウェア要件を確認する。
2. BAC コンポーネントのインストール先となるコンピュータに対する root アクセス権があることを確認する。
3. BAC のライセンス キーを 1 つ以上入手する。BAC を使用してプロビジョニングする技術それぞれ、つまり CWMP と DPE に対して、有効なライセンス キーが 1 つずつ必要になります。
4. BAC コンポーネントをインストールするホーム ディレクトリ( BPR_HOME )を決定する。デフォルトのディレクトリは /opt/CSCObac です。
(注) ホーム ディレクトリ用に 350 MB 以上の使用可能ディスク領域を確保しておくことを推奨します。詳細については、「インストールに関する注意事項」を参照してください。
5. RDU に対して、データ ディレクトリ( BPR_DATA )とデータベース トランザクション ログ ディレクトリ( BPR_DBLOG )のインストール先を決定する。デフォルトのディレクトリは /var/CSCObac です。
(注) データベース トランザクション ログ ファイルは、ホーム ディレクトリやデータ ディレクトリとは別の物理ディスクにインストールすることを推奨します。詳細については、「インストールに関する注意事項」を参照してください。
6. RDU に対して、共有秘密パスワードを選択する。このパスワードは、ネットワーク上の BAC サーバが、相互に通信を認証するためのトークンとして使用します。共有秘密パスワードは、ネットワーク上の BAC サーバすべてに共通です。