コンフィギュレーション ファイルの管理

コンフィギュレーション ファイルを作成、ロード、維持することで、ユーザー設定のコマンド セットを生成し、現在のシスコ製ルーティング デバイスの機能性をカスタマイズできます。コンフィギュレーション ファイル管理コマンドの詳細については、『Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference』を参照してください。

コンフィギュレーション ファイルの管理の前提条件

  • ユーザーには、少なくとも Cisco IOS 環境とコマンドライン インターフェイスに関する基本的な知識が必要です。

  • システムでは、少なくとも最小限の設定が実行されていることが必要です。setup コマンドを使用して基本的なコンフィギュレーション ファイルを作成できます(詳細については、「セットアップ モードを使用したシスコ ネットワーキング デバイスの設定」を参照してください)。

コンフィギュレーション ファイルの管理の制約事項

  • このドキュメントで説明されている Cisco IOS コマンドの多くは、ルータの特定のコンフィギュレーション モードでのみ使用可能であり機能します。

コンフィギュレーション ファイルの管理について

コンフィギュレーション ファイルのタイプ

コンフィギュレーション ファイルには、現在のシスコ製ルーティング デバイス(ルータ、アクセス サーバー、スイッチなど)の機能をカスタマイズするために使用される、Cisco IOS ソフトウェア コマンドが含まれています。コマンドは、システムを起動したとき(startup-config ファイルから)、またはコンフィギュレーション モードで CLI にコマンドを入力したときに、Cisco IOS ソフトウェアによって解析(変換および実行)されます。

スタートアップ コンフィギュレーション ファイル(startup-config)は、ソフトウェアを設定するためにシステムの起動時に使用されます。実行コンフィギュレーション ファイル(running-config)には、ソフトウェアの現在の設定が含まれています。2 つのコンフィギュレーション ファイルは別々の設定にできます。たとえば、コンフィギュレーションを永続的ではなく短期間だけ変更する場合があります。その場合は、configure terminal EXEC コマンドを使用して実行コンフィギュレーションを変更しますが、そのコンフィギュレーションは copy running-config startup-config EXEC コマンドを使用して保存しません。

実行コンフィギュレーションを変更するには、「CLI でのコンフィギュレーション ファイルの変更」の説明に従って、configure terminal コマンドを使用します。Cisco IOS コンフィギュレーション モードの使用時には、通常コマンドはすぐに実行され、入力直後またはコンフィギュレーション モードを終了した時点で実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。

スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを変更するには、copy running-config startup-config EXEC コマンドを使用してスタートアップ コンフィギュレーションに実行コンフィギュレーション ファイルを保存するか、ファイル サーバーからスタートアップ コンフィギュレーションにコンフィギュレーション ファイルをコピーします(詳細については、「TFTP サーバーからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー」を参照してください)。

コンフィギュレーション モードおよびコンフィギュレーション ソースの選択

ルータ上でコンフィギュレーション モードを開始するには、特権 EXEC プロンプトで configure コマンドを入力します。Cisco IOS ソフトウェアは次のプロンプトで応答し、端末、メモリ、またはネットワーク サーバー(ネットワーク)上に格納されたファイルのいずれかを、コンフィギュレーション コマンドのソースとして指定するように要求されます。


Configuring from terminal, memory, or network [terminal]?

端末からの設定では、コマンドラインにコンフィギュレーション コマンドを入力できます(次の項を参照してください)。メモリからの設定では、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルがロードされます。詳細については、「スタートアップ コンフィギュレーション ファイルでのコンフィギュレーション コマンドの再実行」の項を参照してください。ネットワークからの設定では、ネットワーク経由でコンフィギュレーション コマンドをロードして実行できます。詳細については、「TFTP サーバーからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー」の項を参照してください。

CLI を使用したコンフィギュレーション ファイルの変更

Cisco IOS ソフトウェアは、1 行につき 1 つのコンフィギュレーション コマンドを受け入れます。コンフィギュレーション コマンドは、必要なだけ入力できます。コンフィギュレーション ファイルには、入力したコマンドを説明するコメントを追加できます。コメントの先頭には、感嘆符(!)を付けます。コメントは NVRAM にもコンフィギュレーション ファイルのアクティブ コピーにも格納されないため、show running-config or more system:running-config EXEC コマンドでアクティブな設定のリストを表示しても、コメントは表示されません。show startup-config または more nvram:startup-config EXEC モード コマンドでスタートアップ コンフィギュレーションのリストを表示しても、コメントは表示されません。コメントは、コンフィギュレーション ファイルがルータにロードされたときにコンフィギュレーション ファイルから削除されます。ただし、ファイル転送プロトコル(FTP)、リモート コピー プロトコル(RCP)、または Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバ上に格納されているコンフィギュレーション ファイルのコメントのリストは表示できます。CLI を使用してソフトウェアは設定するときは、ユーザの入力に従ってソフトウェアによりコマンドが実行されます。

コンフィギュレーション ファイルの場所

コンフィギュレーション ファイルは、次の場所に格納されます。

  • 実行コンフィギュレーションは RAM に格納されます。

  • クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム以外のすべてのプラットフォーム上では、スタートアップ コンフィギュレーションは不揮発性 RAM(NVRAM)に格納されます。

  • クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム上では、スタートアップ コンフィギュレーションは CONFIG_FILE 環境変数で指定された場所に格納されます(詳細については、の項を参照してください)。CONFIG_FILE 変数は、デフォルトでは NVRAM になりますが、次のファイル システムのファイルも指定できます。
    • nvram: (NVRAM)

ネットワーク サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

TFTP、rcp、または FTP サーバからルータの実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。この機能は、次のいずれかの理由により実行する場合があります。

  • バックアップ コンフィギュレーション ファイルを復元するため。

  • 別のルータにコンフィギュレーション ファイルを使用するため。たとえば、別のルータをネットワークに追加して、そのルータのコンフィギュレーションを元のルータと同様にする場合です。新しいルータにファイルをコピーすることにより、ファイル全体を再作成するのではなく、該当部分を変更できます。

  • 同一のコンフィギュレーション コマンドをネットワーク内のすべてのルータにロードして、すべてのルータのコンフィギュレーションを同様にするため。

コマンドラインにコマンドを入力した場合と同様に、copy {ftp: | rcp: | tftp: system:running-config EXEC コマンドはルータにコンフィギュレーション ファイルをロードします。コマンドを追加する前に、ルータにより既存の実行コンフィギュレーションが消去されることはありません。コピーされたコンフィギュレーション ファイル内のコマンドによって既存のコンフィギュレーション ファイル内のコマンドが置き換えられた場合、既存のコマンドは消去されます。たとえば、コピーされたコンフィギュレーション ファイルに含まれている特定のコマンドの IP アドレスが、既存のコンフィギュレーションと異なる場合は、コピーされたコンフィギュレーション内の IP アドレスが使用されます。ただし、既存のコンフィギュレーション内の一部のコマンドには、置き換えられたり無効になったりしないものもあります。このような場合、既存のコンフィギュレーション ファイルとコピーされたコンフィギュレーション ファイルで混成されたコンフィギュレーション ファイルが作成され、コピーされたコンフィギュレーション ファイルが優先されます。

コンフィギュレーション ファイルをサーバ上に格納されているファイルの正確なコピーとして復元するには、そのコンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーションに直接コピーし(copy ftp: | rcp: | tftp: } nvram:startup-config コマンドを使用)、ルータをリロードする必要があります。

サーバからルータへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、次の項で説明する作業を実行します。

使用するプロトコルは、使用中のサーバのタイプに応じて異なります。FTP および rcp のトランスポート メカニズムは、TFTP よりも高速でデータ配信の信頼性も優れています。これらの改善は、FTP および rcp のトランスポート メカニズムがコネクション型の TCP/IP スタック上に構築されており、これを使用しているために可能になりました。

ルータから TFTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

一部の TFTP 実装では、TFTP サーバー上にダミー ファイルを作成し、読み取り、書き込み、および実行を許可してから、ダミー ファイルを上書きする形でファイルをコピーする必要があります。詳細については、ご使用の TFTP のマニュアルを参照してください。

ルータから FTP サーバーへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

ルータから FTP サーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。

FTP ユーザ名およびパスワードの概要

FTP プロトコルでは、FTP 要求ごとにリモート ユーザー名およびパスワードを、クライアントがサーバーに送信する必要があります。FTP を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。

  1. copy EXEC コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。

  2. ip ftp username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。

  3. Anonymous

ルータは次の順番で最初に発見した有効なパスワードを送信します。

  1. copy コマンドで指定されたパスワード(パスワードが指定されている場合)。

  2. ip ftp password コマンドで設定されたパスワード(コマンドが設定されている場合)。

  3. ルータは、username @routername .domain というパスワードを生成します。変数 username は現在のセッションに関連付けられたユーザ名、routername は設定済みのホスト名、domain はルータのドメインです。

ユーザー名およびパスワードは、FTP サーバーのアカウントに関連付けられている必要があります。サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの FTP 書き込み要求を受け入れるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。

このサーバーがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバー上のユーザー名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。

詳細については、ご使用の FTP サーバのマニュアルを参照してください。

すべてのコピー操作に使用するユーザ名およびパスワードを指定するには、ip ftp username および ip ftp password グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。特定のコピー操作にのみ使用するユーザ名を指定する場合は、copy EXEC コマンド内でユーザ名を指定します。


Note


パスワードには特殊文字「@」、「:」、および「/」を含めることはできません。これらの特殊文字が使用されている場合、コピーはサーバーの IP アドレスを解析できません。


VRF によるファイルのコピー

copy コマンドで指定した VRF インターフェイス経由でファイルをコピーできます。copy コマンドで VRF を指定するほうが、変更リクエストを使用して設定を変更しなくても送信元インターフェイスを直接変更でき、簡単で効率的です。

次の例に、copy コマンドを使用して VRF 経由でファイルをコピーする方法を示します。

Device# copy scp: slot0: vrf test-vrf
Device# copy scp: slot0: vrf test-vrf
Address or name of remote host [10.1.2.3]?
Source username [ScpUser]?
Source filename [/auto/tftp-server/ScpUser/vrf_test.txt]?
Destination filename [vrf_test.txt]?
Getting the vrf name as test-vrf
Password:
Sending file modes: C0644 10 vrf_test.txt
!
223 bytes copied in 22.740 secs (10 bytes/sec) 

NVRAM より大きいコンフィギュレーション ファイル

NVRAM より大きいコンフィギュレーション ファイルを維持管理するには、以降の項の情報を知っておく必要があります。

コンフィギュレーション ファイルの圧縮

servicecompress-config グローバル コンフィギュレーション コマンドは、コンフィギュレーション ファイルを圧縮して NVRAM に格納することを指定します。コンフィギュレーション ファイルが圧縮されると、ルータは正常に機能します。システムの起動時に、システムはコンフィギュレーション ファイルが圧縮されていることを認識し、圧縮されたコンフィギュレーション ファイルを展開して、正常に処理を進めます。morenvram:startup-config EXEC コマンドにより、コンフィギュレーションが展開されてから表示されます。

コンフィギュレーション ファイルを圧縮する前に、適切なハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス マニュアルを参照してください。ご利用のシステムの ROM がファイル圧縮をサポートしていることを確認します。サポートしていない場合、ファイル圧縮をサポートしている新しい ROM をインストールできます。

コンフィギュレーションのサイズは、NVRAM のサイズの 3 倍を超えてはいけません。NVRAM のサイズが 128 KB の場合、展開できる最大のコンフィギュレーション ファイルのサイズは 384 KB です。

servicecompress-config グローバル コンフィギュレーション コマンドは、Cisco IOS ソフトウェア Release 10 以降のブート ROM を使用している場合に限り実行できます。新しい ROM のインストールは 1 回限りの操作で、ROM に Cisco IOS Release 10 がない場合にのみ必要です。ブート ROM が圧縮コンフィギュレーションを認識しない場合は、次のメッセージが表示されます。


Boot ROMs do not support NVRAM compression Config NOT written to NVRAM

ネットワークからのコンフィギュレーション コマンドのロード

コンフィギュレーションが大きい場合は、FTP、TFTP のいずれかのサーバに格納しておき、システムの起動時にダウンロードすることもできます。ネットワーク サーバーを大きいコンフィギュレーションの保存に使用するためのコマンドの詳細については、「ルータから TFTP サーバーへのコンフィギュレーション ファイルのコピー」および「コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするためのルータの設定」の各項を参照してください。

パーサー キャッシュの制御

Cisco IOS ソフトウェアの Cisco IOS コマンドライン パーサーは、コマンドラインを変換および実行(解析)します。パーサー キャッシュ機能は、大きいコンフィギュレーション ファイルを迅速に処理するために開発されました。これにより、ロード時間が大幅に改善されます。

パーサー キャッシュ機能では、簡略化された解析グラフをダイナミックに作成、キャッシュ、および再使用することにより、コンフィギュレーション ファイル内の、前回使用された設定行と微妙に異なる設定行(たとえば pvc 0/100、pvc 0/101 など)が、迅速に認識および変換できるようになります。この改善は、主に同じようなコマンドを何百回、何千回と繰り返すコンフィギュレーション ファイルに役立ちます。このようなコンフィギュレーション ファイルには、サブインターフェイス用に何千もの仮想回線を設定する必要のある場合や、何百ものアクセス リストを設定する必要のある場合などがあります。数値の引数だけが異なる同一のコマンドが繰り返し使用されているファイルのほとんどで、性能が向上します。

パーサー キャッシュは、Cisco IOS Release 12.1(5)T 以降のリリースを使用するすべてのプラットフォームで、デフォルトでイネーブルにされています。ただし、大きいコンフィギュレーション ファイルを必要としないシスコ デバイスを使用しているユーザーの場合は、パーサー キャッシュをディセーブルにし、この機能で使用されるリソースを解放できます(この機能により使用されるメモリは、解析されるコンフィギュレーション ファイルのサイズに依存しますが、通常は 512 KB 未満です)。

パーサー キャッシュを制御するには、いくつかの方法があります(これらはすべて任意です)。

  • パーサー キャッシュのクリア:リソースを解放するか、またはパーサー キャッシュのメモリをリセットするために、パーサー キャッシュ機能に格納されている解析エントリおよびヒット数とミス数の統計情報をクリアすることもできます。

  • パーサー キャッシュのディセーブル化:パーサー キャッシュ機能は、デフォルトでイネーブルされています。パーサー キャッシュ機能をディセーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで no parser cache コマンドを使用します。パーサー キャッシュがディセーブルになると、noparsercache コマンド ラインが実行コンフィギュレーション ファイルに書き込まれます。システム リソースを解放するためにパーサー キャッシュをディセーブルにする場合は、noparsercache コマンドを発行する前にパーサー キャッシュをクリアする必要があります。パーサー キャッシュをディセーブルにした後は、パーサー キャッシュをクリアできません。

  • パーサー キャッシュの再イネーブル化:パーサー キャッシュ機能をディセーブルにした後、再度イネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで parsercache コマンドを使用します。

  • パーサーのモニタリング:最後に解析されたコンフィギュレーション ファイルに関する統計情報は、パーサー キャッシュ機能により解析されたコマンドのヒット数とミス数の統計情報とともにシステム メモリに格納されます。「hits(ヒット数)」および「misses(ミス数)」は、前回使用された類似するコマンドに対し、コンフィギュレーション セッション中にパーサー キャッシュが検出した一致数を示しています。一致したコマンド(「hits」)は、より効率的に解析されます。一致しなかったコマンド(「misses」)の解析時間は、パーサー キャッシュにより改善されることはありません。

コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定

システムの起動時に 1 つまたは 2 つのコンフィギュレーション ファイルをロードするようにルータを設定できます。コンフィギュレーション ファイルは、コマンドラインにコマンドを入力した場合と同様に、メモリにロードされ読み込まれます。したがって、ルータのコンフィギュレーションは、元のスタートアップ コンフィギュレーションと 1 つまたは 2 つのダウンロードされたコンフィギュレーション ファイルで混成されたものになります。

ネットワークとホストのコンフィギュレーション ファイル

歴史的な理由から、ルータが最初にダウンロードするファイルは、ネットワーク コンフィギュレーション ファイルと呼ばれます。ルータが 2 番目にダウンロードするファイルは、ホスト コンフィギュレーション ファイルと呼ばれます。2 つのコンフィギュレーション ファイルは、ネットワーク上のすべてのルータが、同一コマンドの多くを使用する場合に使用できます。ネットワーク コンフィギュレーション ファイルには、すべてのルータを設定するために使用される標準コマンドが含まれます。ホスト コンフィギュレーション ファイルには、特定の 1 つのホストに固有のコマンドが含まれます。2 つのコンフィギュレーション ファイルをロードする場合、ホスト コンフィギュレーション ファイルを、もう 1 つのファイルより優先させる必要があります。ネットワーク コンフィギュレーション ファイルおよびホスト コンフィギュレーション ファイルは、両方とも TFTP、rcp、FTP のいずれかを介して到達可能なネットワーク サーバ上にあり、読み取り可能である必要があります。

コンフィギュレーション ファイル情報の管理方法

コンフィギュレーション ファイル情報の表示

コンフィギュレーション ファイルに関する情報を表示するには、このセクションの手順を実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. show boot
  3. more file-url
  4. show running-config
  5. show startup-config

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

show boot

Example:


Device# show boot

BOOT 環境変数の内容、CONFIG_FILE 環境変数によって指定されているコンフィギュレーション ファイルの名前、および BOOTLDR 環境変数の内容を示します。

Step 3

more file-url

Example:


Device# more 10.1.1.1

指定されたファイルの内容を表示します。

Step 4

show running-config

Example:


Device# show running-config

実行コンフィギュレーション ファイルの内容を表示します( more system:running-config コマンドのコマンド エイリアスです)。

Step 5

show startup-config

Example:


Device# show startup-config

スタートアップ コンフィギュレーション ファイルの内容を表示します。(more nvram:startup-config コマンドのコマンド エイリアスです)。

クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム以外のすべてのプラットフォーム上では、通常、デフォルトの startup-config ファイルは NVRAM に格納されます。クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム上では、CONFIG_FILE 環境変数はデフォルトの startup-config ファイルを指定します。CONFIG_FILE 変数のデフォルトは NVRAM になります。

CLI でのコンフィギュレーション ファイルの変更

Cisco IOS ソフトウェアは、1 行につき 1 つのコンフィギュレーション コマンドを受け入れます。コンフィギュレーション コマンドは、必要なだけ入力できます。コンフィギュレーション ファイルには、入力したコマンドを説明するコメントを追加できます。コメントの先頭には、感嘆符(!)を付けます。コメントは NVRAM にもコンフィギュレーション ファイルのアクティブ コピーにも格納されないため、show running-config or more system:running-config EXEC コマンドでアクティブな設定のリストを表示しても、コメントは表示されません。showstartup-config または more nvram:startup-config EXEC モード コマンドでスタートアップ コンフィギュレーションのリストを表示しても、コメントは表示されません。コメントは、コンフィギュレーション ファイルがルータにロードされたときにコンフィギュレーション ファイルから削除されます。ただし、ファイル転送プロトコル(FTP)、リモート コピー プロトコル(RCP)、または Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバ上に格納されているコンフィギュレーション ファイルのコメントのリストは表示できます。CLI を使用してソフトウェアは設定するときは、ユーザの入力に従ってソフトウェアによりコマンドが実行されます。CLI を使用してソフトウェアを設定するには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. 次のいずれかを実行します。
    • end
    • ^Z
  4. copy system:running-config nvram:startup-config

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:


Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。必要なコンフィギュレーション コマンドを入力します。Cisco IOS マニュアル セットに、テクノロジー別に編成されたコンフィギュレーション コマンドが説明されています。

Step 3

次のいずれかを実行します。

  • end
  • ^Z

Example:


Device(config)# end

コンフィギュレーション セッションを終了し、EXEC モードに戻ります。

Note

 

Ctrl キーと Z キーを同時に押すと、画面に ^Z と表示されます。

Step 4

copy system:running-config nvram:startup-config

Example:


Device# copy system:running-config nvram:startup-config

実行コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーション ファイルとして保存します。

copy running-config startup-config コマンド エイリアスも使用できますが、このコマンドは精度が高くないため、注意する必要があります。ほとんどのプラットフォーム上では、このコマンドによりコンフィギュレーションは NVRAM に保存されます。クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム上では、この手順によりコンフィギュレーションは CONFIG_FILE 環境変数によって指定された場所に保存されます(デフォルトの CONFIG_FILE 変数では、ファイルの保存先は NVRAM に指定されています)。

次の例では、デバイスのデバイス プロンプト名を設定しています。感嘆符(!)で示されたコメント行では、いずれのコマンドも実行されません。hostname コマンドを使用して、デバイス名を Device から new_name に変更しています。Ctrl-Z(^Z)キーを押すか、end コマンドを入力すると、コンフィギュレーション モードが終了します。copy system:running-config nvram:startup-config コマンドにより、現在のコンフィギュレーションがスタートアップ コンフィギュレーションに保存されます。


Device# configure terminal
Device(config)# !The following command provides the Device host name.
Device(config)# hostname new_name
new_name(config)# end
new_name# copy system:running-config nvram:startup-config

スタートアップ コンフィギュレーションが NVRAM にある場合は、スタートアップ コンフィギュレーションには現在の設定情報がコンフィギュレーション コマンドとしてテキスト形式で格納され、デフォルト以外の設定だけが記録されます。破損データから保護するために、メモリはチェックサム算出されます。


Note


一部の特定のコマンドは、NVRAM に保存されない場合があります。これらのコマンドは、マシンをリブートしたときに再入力する必要があります。これらのコマンドは、マニュアルに記載されています。リブート後にすばやくデバイスを再設定できるように、これらの設定のリストを保管しておくことを推奨します。


ルータから TFTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

TFTP ネットワーク サーバー上の設定をコピーするには、以下の手順を実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. copy system:running-config tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ]
  3. copy nvram:startup-config tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ]

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

copy system:running-config tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ]

Example:


Device# copy system:running-config tftp: //server1/topdir/file10

TFTP サーバーへ実行コンフィギュレーション ファイルをコピーします。

Step 3

copy nvram:startup-config tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ]

Example:


Device# copy nvram:startup-config tftp: //server1/1stdir/file10

TFTP サーバーへスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをコピーします。

次に、デバイスからから TFTP サーバーへコンフィギュレーション ファイルをコピーする例を示します。


Tokyo# copy system:running-config tftp://172.16.2.155/tokyo-confg
Write file tokyo-confg on host 172.16.2.155? [confirm] y
Writing tokyo-confg!!! [OK]

次の作業

copy コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。表示されるプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。

ルータから FTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

ルータから FTP サーバーへスタートアップ コンフィギュレーション ファイルまたは実行コンフィギュレーション ファイルをコピーするには、以下のタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. ip ftp username username
  4. ip ftp password password
  5. end
  6. 次のいずれかを実行します。
    • copy system:running-config ftp: [[[// [username [: password ]@ ]location/ directory ]/ filename ]
    • copy nvram:sta rtup-config ftp: [[[// [username [: password ]@ ]location/ directory ]/ filename ]

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:


Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Step 3

ip ftp username username

Example:


Device(config)# ip ftp username user1

(任意)デフォルトのリモート ユーザー名を指定します。

Step 4

ip ftp password password

Example:


Device(config)# ip ftp username guessme

(任意)デフォルトのパスワードを指定します。

Step 5

end

Example:


Device(config)# end

(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザー名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。

Step 6

次のいずれかを実行します。

  • copy system:running-config ftp: [[[// [username [: password ]@ ]location/ directory ]/ filename ]
  • copy nvram:sta rtup-config ftp: [[[// [username [: password ]@ ]location/ directory ]/ filename ]

Example:


Device# copy system:running-config ftp: //user1:guessme@company.com /dir10/file1

FTP サーバへ実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをコピーします。

FTP サーバーへの実行コンフィギュレーション ファイルの格納

次に、rtr2-confg という名前の実行コンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート ホスト上の netadmin1 ディレクトリにコピーする例を示します。


Device# copy system:running-config ftp://netadmin1:mypass@172.16.101.101/Rtr2-confg
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
Building configuration...[OK]
Connected to 172.16.101.101
Device#
FTP サーバーへのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの格納

次に、FTP を使用してファイルをコピーすることによって、サーバー上にスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを格納する例を示します。


Rtr2# configure terminal
 
Rtr2(config)# ip ftp username netadmin2
 
Rtr2(config)# ip ftp password mypass
 
Rtr2(config)# end
 
Rtr2# copy nvram:startup-config ftp:
 
Remote host[]? 172.16.101.101
 
Name of configuration file to write [rtr2-confg]?
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
![OK]

次の作業

copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。表示されるプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。

TFTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

TFTP サーバーからデバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、以下のタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. copy tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ] system:running-config
  3. copy tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ] nvram:startup-config

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

copy tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ] system:running-config

Example:


Device# copy tftp://server1/dir10/datasource system:running-config

TFTP サーバーから実行コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。

Step 3

copy tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ] nvram:startup-config

Example:


Device# copy tftp://server1/dir10/datasource nvram:startup-config

TFTP サーバーからスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。

次に、IP アドレス 172.16.2.155 にある、tokyo-config という名前のファイルからソフトウェアを設定する例を示します。


Device1# copy tftp://172.16.2.155/tokyo-confg system:running-config
 
Configure using tokyo-confg from 172.16.2.155? [confirm] y
 
Booting tokyo-confg from 172.16.2.155:!!! [OK - 874/16000 bytes]

次の作業

copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。表示されるプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。

FTP サーバーからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

FTP サーバーから実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、以下のタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. ip ftp username username
  4. ip ftp password password
  5. end
  6. copy ftp: [[[// [username [: password ]@ ]location ]/ directory ]/ filename ]system:running-config

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:


Device# configure terminal

(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始できます。この手順は、デフォルトのリモート ユーザー名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。

Step 3

ip ftp username username

Example:


Device(config)# ip ftp username user1

(任意)デフォルトのリモート ユーザー名を指定します。

Step 4

ip ftp password password

Example:


Device(config)# ip ftp password guessme

(任意)デフォルトのパスワードを指定します。

Step 5

end

Example:


Device(config)# end

(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザー名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。

Step 6

copy ftp: [[[// [username [: password ]@ ]location ]/ directory ]/ filename ]system:running-config

Example:

Example:


or 

Example:

copy ftp: [[[// [username
[: password
]@ ]location/ directory
]/ filename
] nvram:startup-config 

Example:


Device# copy ftp://user1:guessme@company.com /dir10/datasource nvram:startup-config

FTP を使用して、ネットワーク サーバから実行メモリまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。

FTP の Running-Config のコピー

次に、host1-confg という名前のホスト コンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバー上の netadmin1 ディレクトリからコピーし、デバイスでコマンドをロードして実行する例を示します。


Device# copy rcp://netadmin1:mypass@172.16.101.101/host1-confg system:running-config
 
Configure using host1-confg from 172.16.101.101? [confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host1-confg:![OK]
Device#
%SYS-5-CONFIG: Configured from host1-config by ftp from 172.16.101.101
FTP の Startup-Config のコピー

次に、リモート ユーザー名 netadmin1 を指定する例を示します。次に host2-confg という名前のコンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバー上の netadmin1 ディレクトリからスタートアップ コンフィギュレーションへコピーします。


Rtr2# configure terminal
Rtr2(config)# ip ftp username
 netadmin1
Rtr2(config)# ip ftp password
 mypass
Rtr2(config)# end
Rtr2# copy ftp: nvram:startup-config 
Address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.101.101
Name of configuration file[rtr2-confg]? host2-confg
Configure using host2-confg from 172.16.101.101?[confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host2-confg:![OK]
[OK]
Rtr2#
%SYS-5-CONFIG_NV:Non-volatile store configured from host2-config by ftp from 172.16.101.101

次の作業

copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。表示されるプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。

NVRAM より大きいコンフィギュレーション ファイルの保守

NVRAM のサイズを超えるコンフィギュレーション ファイルを保守するには、以降の項で説明する作業を実行します。

コンフィギュレーション ファイルの圧縮

コンフィギュレーション ファイルを圧縮するには、このセクションの手順を実行してください。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. service compress-config
  4. end
  5. 次のいずれかを実行します。
    • 新しいコンフィギュレーションをコピーするには、FTP、rcp、または TFTP を使用します。
    • configure terminal
  6. copy system:running-config nvram:startup-config

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Step 3

service compress-config

Example:

Device(config)# service compress-config

コンフィギュレーション ファイルを圧縮することを指定します。

Step 4

end

Example:

Device(config)# end

グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。

Step 5

次のいずれかを実行します。

  • 新しいコンフィギュレーションをコピーするには、FTP、rcp、または TFTP を使用します。
  • configure terminal
Example:

Device# configure terminal

新しいコンフィギュレーションを入力します。

  • NVRAM のサイズの 3 倍以上のコンフィギュレーションをロードしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

「[buffer overflow - file-size /buffer-size bytes]。」

Step 6

copy system:running-config nvram:startup-config

Example:

Device(config)# copy system:running-config nvram:startup-config

実行コンフィギュレーションの変更が終わったら、新しいコンフィギュレーションを保存します。

次に、129 KB のコンフィギュレーション ファイルを 11 KB に圧縮する例を示します。


Device# configure terminal
 
Device(config)# service compress-config
 
Device(config)# end
 
Device# copy tftp://172.16.2.15/tokyo-confg system:running-config
 
Configure using tokyo-confg from 172.16.2.155? [confirm] y
 
Booting tokyo-confg from 172.16.2.155:!!! [OK - 874/16000 bytes]
Device# copy system:running-config nvram:startup-config
 
Building configuration...
Compressing configuration from 129648 bytes to 11077 bytes
[OK]

パーサー キャッシュの管理

パーサー キャッシュ機能を制御するには、次の項で説明する作業を実行します。これらの作業はすべて任意です。

パーサー キャッシュのクリア

パーサー キャッシュ機能によって格納された情報をクリアするには、このセクションのタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. clear parser cache

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

clear parser cache

Example:

Device# clear parser cache

パーサー キャッシュ機能に格納されている解析キャッシュ エントリおよびヒット数とミス数の統計情報をクリアします。

パーサー キャッシュのディセーブル化

パーサー キャッシュ機能は、デフォルトでイネーブルにされています。パーサー キャッシュ機能を無効にするには、このセクションのタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. no parser cache

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:

Device# configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Step 3

no parser cache

Example:

Device(config)# no parser cache

パーサー キャッシュ機能をディセーブルにします。

  • パーサー キャッシュがディセーブルになると、noparsercache コマンド ラインが実行コンフィギュレーション ファイルに書き込まれます。

  • システム リソースを解放するためにパーサー キャッシュをディセーブルにする場合は、noparsercache コマンドを発行する前にパーサー キャッシュをクリアする必要があります。パーサー キャッシュをディセーブルにした後は、パーサー キャッシュをクリアできません。

パーサー キャッシュの再イネーブル化

パーサー キャッシュ機能を無効にした後に再度有効にするには、このセクションのタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. parser cache

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:

Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:

Device# configure terminal
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

Step 3

parser cache

Example:

Device(config)# parser cache

パーサー キャッシュ機能をイネーブルにします。

次の作業

showparserstatistics コマンドにより、次の 2 セットのデータが表示されます。

  • コンフィギュレーション ファイル内のコマンドのうち、最後に実行コンフィギュレーションにコピーされたコマンドの数、およびシステムがこれらのコマンドを解析するために要した時間(コンフィギュレーション ファイルはシステムの起動時または copy source running-config EXEC コマンドなどのコマンドを発行することによって実行コンフィギュレーションにロードされます)。

  • パーサー キャッシュのステータス(イネーブルまたはディセーブル)、およびシステムの起動以降またはパーサー キャッシュのクリア以降に一致したコマンドの数(ヒット数またはミス数)。

フラッシュ メモリからスタートアップまたは実行コンフィギュレーションへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

フラッシュ メモリから現在の NVRAM にあるスタートアップ コンフィギュレーションまたは実行コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルを直接コピーするには、ステップ 2 のいずれかのコマンドを入力します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. 次のいずれかを実行します。
    • copy filesystem : [partition-number: ][filename ] nvram:startup-config
    • copy filesystem : [partition-number: ][filename ] system:running-config

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

次のいずれかを実行します。

  • copy filesystem : [partition-number: ][filename ] nvram:startup-config
  • copy filesystem : [partition-number: ][filename ] system:running-config

Example:


Device# copy slot0:4:ios-upgrade-1 nvram:startup-config

NVRAM にコンフィギュレーション ファイルを直接ロードします。

または

現在の実行コンフィギュレーションにコンフィギュレーション ファイルをコピーします。

次に、スロット 0 にあるフラッシュ メモリ PC カードのパーティション 4 からルータのスタートアップ コンフィギュレーションへ ios-upgrade-1 という名前のファイルをコピーする例を示します。


Device# copy slot0:4:ios-upgrade-1 nvram:startup-config
 
Copy '
ios-upgrade-1
' from flash device
  as 'startup-config' ? [yes/no] yes
 
[OK]

FTP サーバーからフラッシュ メモリ デバイスへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

FTP サーバーからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、以下のタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. ip ftp username username
  4. ip ftp password password
  5. end
  6. copy ftp: [[[// [username: password@ ]location ]/ directory ]/ filename ] flash-filesystem: [partition-number: ][filename ]

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:


Device# configure terminal

(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザー名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 および 4 を参照)。

Step 3

ip ftp username username

Example:


Device(config)# ip ftp username user1

(任意)リモート ユーザー名を指定します。

Step 4

ip ftp password password

Example:


Device(config)# ip ftp password guessme

(任意)リモート パスワードを指定します。

Step 5

end

Example:


Device(config)# end

(任意)コンフィギュレーション モードを終了します。このステップが必要になるのは、デフォルトのリモート ユーザー名を上書きする場合のみです(ステップ 3 および 4 を参照)。

Step 6

copy ftp: [[[// [username: password@ ]location ]/ directory ]/ filename ] flash-filesystem: [partition-number: ][filename ]

Example:


Device> copy ftp:router-config slot0:new-config

FTP を使用してネットワーク サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。

次の作業

copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。表示されるプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。

rcp サーバからフラッシュ メモリ デバイスへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

rcp サーバーからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、以下のタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure terminal
  3. ip rcmd remote-username username
  4. end
  5. copy rcp: [[[// [username@ ]location ]/ directory ]/ filename ] flash-filesystem: [partition-number: ][filename ]

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure terminal

Example:


Device# configure terminal

(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザー名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 および 4 を参照)。

Step 3

ip rcmd remote-username username

Example:


Device(config)# ip rcmd remote-username user1

(任意)リモート ユーザー名を指定します。

Step 4

end

Example:


Device(config)# end

(任意)コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 および 4 を参照)。

Step 5

copy rcp: [[[// [username@ ]location ]/ directory ]/ filename ] flash-filesystem: [partition-number: ][filename ]

Example:


Device# copy rcp:router-config slot0:new-config

rcp を使用してネットワーク サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。追加情報または確認を要求するルータからのプロンプトに対し応答します。このプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt コマンドの現在の設定によって異なります。

TFTP サーバーからフラッシュ メモリ デバイスへのコンフィギュレーション ファイルのコピー

TFTP サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、以下のタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. copy tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ] flash-filesystem: [partition-number: ][filename ]

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

copy tftp: [[[// location ]/ directory ]/ filename ] flash-filesystem: [partition-number: ][filename ]

Example:


Device# copy tftp:router-config slot0:new-config 

TFTP サーバからフラッシュ メモリ デバイスへファイルをコピーします。追加情報または確認を要求するデバイスからのプロンプトに対し応答します。このプロンプトは、copy コマンドで入力した情報量および fileprompt コマンドの現在の設定によって異なります。

次の例は、TFTP サーバから Cisco 7500 シリーズ デバイスのネットワーク処理エンジン(NPE)またはルート スイッチ プロセッサ(RSP)カードのスロット 0 に挿入されたフラッシュ メモリ カードへ Device-config という名前のコンフィギュレーション ファイルをコピーする例を示します。コピーされたファイルの名前は new-config に変更されます。


Device# copy tftp:router-config slot0:new-config

スタートアップ コンフィギュレーション ファイルでのコンフィギュレーション コマンドの再実行

スタートアップ コンフィギュレーション ファイルのコマンドを再実行するには、このセクションのタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure memory

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure memory

Example:


Device# configure memory

スタートアップ コンフィギュレーション ファイルにあるコンフィギュレーション コマンドを再実行します。

スタートアップ コンフィギュレーションのクリア

スタートアップ コンフィギュレーションから設定情報を消去できます。スタートアップ コンフィギュレーションなしでルータをリブートした場合は、ルータを最初から設定できるように、ルータは Setup コマンド ファシリティに移行します。スタートアップ コンフィギュレーションの内容を消去するには、このセクションのタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. erase nvram

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

erase nvram

Example:


Device# erase nvram

スタートアップ コンフィギュレーションの内容をクリアします。

Note

 

クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム以外のすべてのプラットフォームでは、このコマンドにより NVRAM が消去されます。スタートアップ コンフィギュレーション ファイルは、いったん削除すると復元できません。クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム上では、erasestartup-config EXEC コマンドを使用すると、CONFIG_FILE 環境変数により指定されたコンフィギュレーションが、デバイスにより削除されます。この変数が NVRAM を指定している場合は、デバイスにより NVRAM が消去されます。CONFIG_FILE 環境変数がフラッシュ メモリ デバイスとコンフィギュレーション ファイル名を指定している場合は、デバイスによりコンフィギュレーション ファイルが削除されます。つまり、そのコンフィギュレーション ファイルはデバイスにより消去されるのではなく、「削除済み」としてマークされます。この機能では、削除されたファイルを回復できます。

指定されたコンフィギュレーション ファイルの削除

特定のフラッシュ デバイスの指定された設定を削除するには、このセクションのタスクを実行します。

SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. delete flash-filesystem : filename

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

delete flash-filesystem : filename

Example:


Device# delete slot0:myconfig

指定されたフラッシュ デバイス上の指定されたコンフィギュレーション ファイルを削除します。

Note

 

クラス A および B フラッシュ ファイル システムでは、フラッシュ メモリ内の特定のファイルを削除すると、そのファイルは削除済みとしてシステムによりマークされます。これにより、undelete EXEC コマンドを使用して、削除したファイルを後で回復できるようになります。消去されたファイルは回復できません。コンフィギュレーション ファイルを完全に消去するには、squeeze EXEC コマンドを使用します。クラス C フラッシュ ファイル システムでは、削除されたファイルは回復できません。CONFIG_FILE 環境変数で指定されたコンフィギュレーション ファイルを消去または削除しようとした場合、システムにより削除の確認を求めるプロンプトが表示されます。