この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco XR 12406 ルータのインストレーション手順について説明します。内容は次のとおりです。
• 「ルータの設置」
ここでは、Cisco XR 12406 ルータを設置する手順について説明します。内容は次のとおりです。
ルータを設置する前に、設置環境が準備されている必要があります。設置環境の準備に関する詳細については、 第2章「インストレーションの準備」 を参照してください。
ルータを設置する前に、次の条件が満たされていることを確認してください。
• シャーシ背面に搭載したブロワー モジュールの排気口が遮られていない。
• ルータに向かって右側にエアー フィルタが取り付けられ、ブロワー モジュールへのエアーフローが妨げられていない。
• シャーシ背面に 24 インチ(61 cm)以上のスペースがあり、ブロワー モジュールの LED を確認し、モジュールのメンテナンス作業を実行できる。
• ルータ シャーシの前面に 24 インチ(61 cm)以上のスペースがあり、ラインカードと電源モジュールの作業を行ったり、Network Interface Cable(NIC)または他のコンポーネントを取り付けることができる。
• 電源コードおよび電源モジュールが設置場所の電源に適合することが確認済みである。
• 装置のラベルをチェックし、設置場所の電力供給がルータに適していることが確認済みである。
ラックマウント ブラケットは、ラックにルータを位置付けるときに一時的にルータの重量を支えるものです。
ラックマウント ブラケットの使用は任意ですが、取り付けるとルータをラックに設置する作業がより簡単になり、ルータを確実に水平となるように設置できます。ラックマウント ブラケットは、シャーシの設置後も取り付けたままでかまいません。
警告 けがや装置が損傷するリスクを最小限にするために、ルータの設置作業は 2 人以上で行ってください。
ラックマウント ブラケットを取り付ける手順は、次のとおりです。図 3-1を参照してください。
ステップ 1 左右のラック レールで、同じ高さにある穴を計測して印を付けます。
a. 右側のラックマウント ブラケットを右側のラック レールに重ね、ブラケットの一番下のネジ穴を、レールの印を付けた穴の位置に合わせます。
b. ブラケットの一番下の穴にネジを差し込み、指で締めます。
c. ブラケットの一番上の穴に 2 本めのネジを差し込み、指で締めます。
ステップ 3 ステップ 2 a ~ 2 c を繰り返し、左側のラックマウント ブラケットを取り付けます。
ステップ 4 水準器を使用して、2 つのブラケットの上端が水平かどうかを確認します。または、巻き尺でラック レールの上端からブラケットまでの長さを測り、左右が同じ長さかどうかを確認します。
図 3-1 オプションのラックマウント ブラケットの取り付け
Cisco XR 12406 ルータをセンターマウントの位置に取り付ける場合は、装置ラックのレールに上下のセンターマウント ブラケットを取り付けてから、シャーシをセンターマウント ブラケットに固定する必要があります。オプションのセンターマウント ブラケットを使用しない場合は、「ラックへのシャーシの設置」に進んでください。
オプションのセンターマウント ブラケット インストレーション キットは、ルータの輸送用の箱に含まれているアクセサリ ボックスの中にあります。
センターマウント ブラケットを取り付けるには、図 3-2を参照し、次の手順に従ってください。
ステップ 1 左右の支柱で、同じ高さにある穴を計測して印を付けます。
a. 右側の下部ブラケットを右側のラック レールに重ね、下部ブラケットの一番下のネジ穴と印を付けたネジ穴を合わせます。
b. ラック レールの穴と重ねたブラケットの一番下の穴にネジを差し込み、指で締めます。
c. ブラケットの一番上の穴に 2 本めのネジを差し込み、指で締めます。
ステップ 3 ステップ 2 a ~ 2 c を繰り返し、右側の下部ブラケットと同じ高さになるように、左側の下部センターマウント ブラケットを取り付けます。
ステップ 4 水準器を使用して、2 つのブラケットの上端が水平かどうかを確認します。または、巻き尺でラック レールの上端からブラケットまでの長さを測り、左右が同じ長さかどうかを確認します。
ステップ 6 ステップ 1 ~ 5 を繰り返し、左右両方の上部センターマウント ブラケットを取り付けます。
シャーシを装置ラックに設置するには、シャーシをラック レールの所定の位置に置き、シャーシの左右どちらかのラックマウント フランジの穴にネジを通して、ラックまたはオプションのセンターマウント ブラケットにシャーシを固定します。
ラック レールの穴の配置パターンはラックによって異なるので、シャーシのラックマウント フランジには 8 つの楕円形ネジ穴のグループが、左右に 2 つずつあります(図 3-3を参照)。シャーシ フランジの取り付け穴は、各グループの取り付け穴の 1 つが、ラック レールまたはオプションのセンターマウント ブラケットの穴の位置と一致するように配置されています。シャーシの反対側でも(同じグループ内の)対応する取り付け穴を使用することにより、シャーシをラックに水平に設置できます。
警告 けがや装置が損傷するリスクを最小限にするために、ルータの設置作業は 2 人以上で行ってください。
シャーシをラックに設置するには、図 3-3を参照し、次の手順に従ってください。
ステップ 1 設置位置にできるだけ近く、かつ設置作業の妨げにならない場所にルータを移動します。
ステップ 2 1 人が前から、もう 1 人が後ろからシャーシを持ち、シャーシをパレットから持ち上げて、ラック内に位置付けます。
(注) シャーシを持ち上げてラック内で位置調整するときに、3 人めの作業員が必要になることもあります。
ステップ 3 ネジを取り付けて、シャーシをラックに固定します。
a. シャーシのラックマウント フランジで、一番下の取り付け穴を確認します。穴の 1 つをラックの取り付け穴に重ねます。
c. シャーシの反対側で、下部の取り付け穴グループの同じ穴がラックの穴に重なるように、シャーシの位置を合わせます。
ステップ 4 別の取り付け穴で、ステップ 3 a ~ 3 d を繰り返します。
Cisco XR 12406 ルータを卓上または他の安定した平面に設置する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ルータを設置位置のできるだけ近くに移動します。
ステップ 2 1 人が前から、もう 1 人が後ろからシャーシを持ち、シャーシをパレットから持ち上げて平面上に置きます。
ステップ 3 シャーシが落下しないように、シャーシを平面上に固定します。
ルータを輸送用パレットに固定していた同じ取り付け金具を使用して、シャーシを平面に固定できます。
Cisco XR 12406 ルータの電源を接続してオンにする前に、ルータに適切なシステム アースを施す必要があります。装置のアース接続は、各国および地域の電気規格に従って行ってください。
Cisco XR 12406 ルータを Network Equipment Building System(NEBS)環境以外で設定する場合は、これらの注意事項に関係なく、AC 電源 PEM 用の 5-15 15A North American プラグを使用して安全なアース接続を施すか、DC 電源 PEM 用のメイン端末ブロック アース接続を施すことができます。
• AC 入力電源用に構成された Cisco XR 12406 ルータの場合、AC PDU に 3 線電気アース タイプ コネクタがあり、ルータに付属の電源コードなど、3 線アース タイプ AC 電源コードを接続できます。これは、安全上の仕様です。
• DC 入力電源用に構成された Cisco XR 12406 ルータの場合、DC PDU に DC 電源コネクタ ブロックがあり、それぞれ、マイナス線(上側の端子)、プラス線(中央の端子)、アース線(下側の端子)を接続するワイヤ接続端子が付いています。これは、安全上の仕様です。
(注) Cisco XR 12406 ルータのアース アーキテクチャは、
Telcordia GR-1089-CORE に記載されているアースの DC-I(DC 絶縁)方式に準拠しています。DC-I アーキテクチャの場合、DC リターン端子とフレーム アース間は接続されません。DC リターンとフレーム アースは、ルータ上で相互に絶縁されます。
ルータを NEBS 環境に設置する場合には、ルータ シャーシ上の補助的なボンディング/アース ポイントに、セントラル オフィスのアース システムまたは内部機器アース システムを接続することを強く推奨します。このアース ポイントはネジ穴で構成され、シャーシ側面の背面パネル付近にあります(図 3-4を参照)。これは、NEBS ボンディング/アース レセプタクルとも呼ばれ、補助的なボンディング/アース接続に関する Telcordia NEBS 要件を満たすために用意されています。
図 3-4 NEBS 準拠の補助的なボンディング/アース ポート
中央の間隔が 0.63 インチ(16 mm)の 2 穴端子を、2 本の 6.3 mm(M6)ネジを使用してシャーシに接続します(図 3-4および図 3-5を参照)。この端子はシスコに発注できます(部品番号 32-0607-01)。
ルータの位置と設置環境に基づいて決定したサイズと長さのワイヤのアース線に、2 穴端子を圧着します。図 3-6は、市販されている標準的な圧着工具です。
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(注) アース レセプタクルの 3 つのネジ穴は、任意の 2 つの穴を使用して端子とアース線を固定できるように、三角形に配置されています。
Route Processor(RP; ルート プロセッサ)およびラインカードのケーブルを接続するには、図 3-7を参照し、次の手順に従ってください。
ステップ 1 左から右へ、最初の RP またはラインカードに接続するケーブルを順番に識別します。
ステップ 2 ネットワーク インターフェイス ケーブルを接続します。
a. 識別したケーブルを、ケーブル管理トレイにていねいに通して、カードのインターフェイス ポートに配線します。一度に 1 本ずつ接続してください。
b. 左から右へ、ケーブルをマジックテープで注意深く束ねます。
ステップ 3 シャーシの縦型のケーブル管理ブラケットのフィンガにケーブルを配線し、ブラケット前面のラッチを回して、ケーブルをブラケットに固定します。
Cisco XR 12406 ルータは、2 つのアラーム カードを搭載しています。各アラーム カードには、ALARM というラベルの標準 DB-9 コネクタが付いています。このコネクタを使用して、ルータを設置場所のアラーム メンテナンス システムに接続し、ルータにクリティカル、メジャー、およびマイナー アラームが発生した場合に、アラーム カード上でアラーム リレーをオンにして、外部サイトのアラームを起動させることができます。コネクタ ピンとアラーム カード リレー コンタクト間のピンと信号の割り当てについては、 付録A「Cisco XR 12406 ルータの技術仕様および警告」 を参照してください。
アラーム コネクタ ケーブルは、設置場所の環境によってそれぞれ異なるので、シスコではこれらのケーブルを提供していません。
(注) アラーム コネクタに接続できるのは、Safety Extra-Low Voltage(SELV; 安全超低電圧)回路だけです。アラーム回路の最大定格は、2 A、50 VA です。
GR-1089-CORE、Issue II、Revision 01、February 1999 の建物内落雷サージ要件に準拠するために、アラーム カードの外部アラーム ポートへの接続にはシールド付きケーブルを使用する必要があります。このシールド付きケーブルは、両端ともシールド付きコネクタで終端されていて、どちらのコネクタにもケーブルのシールド素材が接合されていなければなりません。
ここでは、ルータのコンソール ポートおよび補助ポートに、コンソール端末およびその他の補助装置を接続する場合の情報について説明します。システムの実行中は、Data Set Ready(DSR; データ セット レディ)および Data Carrier Detect(DCD; データ キャリア検出)の両方の信号がアクティブです。コンソール ポートは、モデム制御またはハードウェア フロー制御をサポートしていません。
PRP のシステム コンソール ポートは DCE RJ-45 レセプタクルで、データ端末を接続します。コンソール ポートには、 Console というラベルが付いています(図 3-8を参照)。
端末のボー レートを確認するには、使用する端末のマニュアルを参照してください。マニュアルに設定が指定されていない場合には、次の端末設定を使用してください。
コンソール ポートには RJ-45 ストレート ケーブルが必要です。
(注) Telcordia GR-1089 NEBS 標準の電磁適合性および安全性に準拠するために、コンソール、補助、イーサネット、および BITS のインターフェイスはすべて、建物内またはシールド付きの配線またはケーブルだけに接続してください。建物内のケーブルはシールド付きで、シールドは両端にアースが施されている必要があります。
図 3-8 PRP のコンソール ポートおよび補助ポートの接続
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(注) コンソール ポートおよび補助ポートは、非同期シリアル ポートです。これらのポートに接続する装置は、非同期伝送に対応していなければなりません。非同期は、シリアル デバイスの最も一般的なタイプです。たとえば、ほとんどのモデムは非同期デバイスです。
PRP のコンソール ポートは、DCE RJ-45 レセプタクルです。 表3-1 に、PRP のコンソール ポートの信号とピンの割り当てを示します。
ピン番号 |
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1 1 |
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81 |
PRP の補助ポートは DTE、RJ-45 プラグで、ルータにモデムまたは他の DCE デバイス(CSU/DSU または別のルータなど)を接続します。このポートには、 AUX というラベルが付いています(図 3-8を参照)。非同期の補助ポートは、ハードウェア フロー制御およびモデム制御をサポートしています。 表3-2 に、PRP の補助ポートの信号とピンの割り当てを示します。
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ルータの出荷時には、デフォルトで、有効な Cisco IOS XR ソフトウェア イメージが格納されたフラッシュ メモリ カード(図 3-9を参照)が、PCMCIA スロット 0 に取り付けられています。PCMCIA スロット 0(SLOT-0)は下側スロット、スロット 1(SLOT-1)は上側スロットです。各 RP の両方のフラッシュ メモリ カード スロットは、同時に使用できます。
ソフトウェア コンフィギュレーション レジスタは 0x0102 で、フラッシュ メモリ カードに格納された Cisco IOS XR ソフトウェア イメージからルータが自動的に起動するように設定されています。
RP のコンソール ポートにコンソール端末が接続され、電源がオンに設定されていること、または Telnet セッションを使用して他の装置からルータにリモート ログインしていることを確認してください。
PRP には 2 つの 10/100 Mbps イーサネット ポートがあり、それぞれに IEEE 802.3 10BASE-T(10 Mbps)または IEEE 802.3u 100BASE-TX(100 Mbps)接続ができる 8 ピン RJ-45 レセプタクルが付いています。イーサネット ポートの伝送速度は、デフォルトでは自動検知ですが、ユーザ側で設定できます。
PRP のイーサネット インターフェイス(ETH0 および ETH1 というラベルのポート)にケーブルを接続するには、カテゴリ 5 UTP ケーブルを PRP の RJ-45 レセプタクルに直接接続します。
(注) RPR のイーサネット インターフェイスは、リピータではなく端末装置です。したがって、イーサネット インターフェイスをリピータまたはハブに接続する必要があります。
(注) EIA/TIA-568 規格に準拠するケーブルを使用してください。ケーブルの推奨事項および仕様については、表3-4および表3-5を参照してください。
(注) Telcordia GR-1089 NEBS 標準の電磁適合性および安全性に準拠するために、コンソール、補助、イーサネットのインターフェイスはすべて、建物内またはシールド付きの配線またはケーブルだけに接続してください。建物内のケーブルはシールド付きで、シールドは両端にアースが施されている必要があります。
図 3-10に、イーサネット ポートの機能の例を示します。この例では、ルータ A の PRP 上のイーサネット ポート(ETH0)からネットワーク 2.0.0.0 にはアクセスできません。アクセスできるのは、ネットワーク 1.0.0.0 上のホストおよびルータ C だけです(図 3-10の点線矢印を参照)。
ルータ A からネットワーク 2.0.0.0 にアクセスするには、いずれかのラインカード(この例では、ルータ A のPacket-over-SONET [POS] ラインカード)上のインターフェイス ポートを使用して、ルータ B および ルータ C を経由してネットワーク 2.0.0.0 に接続します(図 3-10の点線矢印を参照)。
図 3-11に、PRPのRJ-45 レセプタクルおよびケーブル コネクタを示します。RJ-45 接続に外部トランシーバは不要です。RJ-45 接続には、カテゴリ 5 の Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア)ケーブルが必要です。カテゴリ 5 の UTP ケーブルは別途必要です。 表3-3 に、RJ-45 レセプタクルの信号とピンの割り当てを示します。
図 3-11 RJ-45 レセプタクルおよびプラグ(水平方向)
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警告 [Ethernet]、[10BASE-T]、[Token Ring]、[Console]、および [AUX] というラベルのポートは、SELV 回路です。SELV 回路は、SELV 回路にしか接続できません。BRI 回路は Telephone Network Voltage(TNV; 電話網電圧)回路と同様に取り扱われるので、SELV 回路を TNV 回路に接続しないでください。
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RJ-45 ケーブル接続の要件に応じて、図 3-12または図 3-13のどちらかのコネクタのピン割り当てを使用してください。
図 3-12 ストレート ケーブルのピン割り当て(MDI イーサネット ポートと MDI-X を接続する場合)
図 3-13 クロス ケーブルのピン割り当て(2 つの PRP を接続する場合)
表3-4 に、UTP ケーブルを使用する 100 Mbps 伝送のケーブル仕様を示します。
(注) イーサネット ポートの伝送速度は、デフォルトでは自動検知ですが、ユーザ側で設定できます。
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656 フィート(200 m) 4 |
2.EIA/TIA-568 または EIA-TIA-568 TSB-36 に準拠。別途必要です。 3.AWG = American Wire Gauge。このゲージは、EIA/TIA-568 の規格で定められています。 |
表3-5 に、100BASE-TX の IEEE 802.3u 物理特性を示します。
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100 m(DTE 5 とリピータ間) |
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ここでは、AC 電源にルータを接続する手順について説明します。
• オリジナル シリーズの Cisco XR 12406 ルータ:Power Factor Corrector(PFC; 力率補正回路)により、電源モジュールは、100 ~ 120 VAC 20 A(北米)および 185 ~ 264 VAC 16 A(国際標準)の AC 電源からの AC 電源電圧に対応しています。
• 拡張シリーズの Cisco XR 12406 ルータ:20 A(北米)および 16 A(国際標準)の供給を必要とする 220 VAC だけをサポートしています。
警告 AC 電源に接続する前に、AC 入力 PEM の電源スイッチをオフにしておく必要があります。
ルータの電源をオンにする前に、電源モジュール ベイに次のいずれかの組み合わせで、電源モジュールを搭載しておく必要があります( 表3-6 を参照)。
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AC 電源を AC PDU に接続するには、図 3-14を参照し、次の手順に従ってください。
(注) ルータを 1 台の電源モジュールで運用する場合は、EMI 規格に準拠するために、第 2 電源モジュール ベイにブランク フィラー(MAS-GSR-PWRBLANK=)を取り付ける必要があります。
ステップ 1 静電気防止用ストラップを手首に着用し、他方の端をシャーシまたはアースされた他の塗装されていない金属部分に取り付けます。
ステップ 2 輸送用パッケージから、2 本の AC 電源コードを取り出します。電源モジュールに付属の AC 電源コードが、設置場所に適したタイプであることを確認します。
(注) AC 電源コードのタイプが異なる場合は、購入した代理店に連絡し、交換してください。
ステップ 3 各 AC 電源コードのソケット側を PDU のレセプタクルに差し込みます(図 3-14を参照)。
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ステップ 4 各 AC 電源コードのプラグ側を AC 電源コンセントに差し込みます。
完全な冗長性を得るために、専用の回路ブレーカーを備えた個別の電源回路に各 AC 入力電源モジュールを接続してください。また、設置場所が停電した場合に備えて、Uninterruptible Power Source(UPS; 無停電電源)を使用することを推奨します。
ステップ 5 各 AC 入力電源モジュールに対応する AC 電源回路ブレーカーのスイッチがオンになっていることを確認します。
各 DC PDU を、6 つのネジ付き端子を使用して個別の DC 電源に接続する必要があります。マイナス端子(DC 電源)が 2 つ、プラス端子(DC 電源リターン)が 2 つ、アース端子が 2 つあります。DC 電源コードのリード線は、6 AWG の撚り線ワイヤを使用してください。PEM は、-48 ~ -60 VDC で動作する専用 35 A のDC 電源からの DC 電圧に対応しています。
(注) 完全な冗長性を得るために、各 DC PDU を個別の電源に接続することを推奨します。また、設置場所が停電した場合に備えて、Uninterruptible Power Source(UPS; 無停電電源)を使用することを推奨します。
警告 DC 入力 PEM 前面プレート上の回路ブレーカー スイッチを OFF の位置にしておく必要があります。
ステップ 1 静電気防止用ストラップを手首に着用し、他方の端をシャーシまたはアースされた他の塗装されていない金属部分に取り付けます。
ステップ 2 PDU の背面にある DC 電源ブロックの位置を確認します(図 3-15を参照)。
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ステップ 3 DC 電源コネクタ ブロックの 3 つの端子ポートに、次の順序で DC 電源リード線を接続します(図 3-16を参照)。
b. マイナス ドライバを使用して、ネジを締め、リード線を固定します。
c. ステップ 3 a ~ 3 b を繰り返し、もう一方の PDU コネクタ ブロックに残りのリード線を接続します。
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ステップ 4 DC PDU に対応する DC 電源回路ブレーカーのスイッチがオンになっていることを確認します。
ステップ 1 ルータの電源をオンにする前に、次の事項を確認します。
• すべてのカードがカード ケージに完全に挿入され、すべての非脱落ネジが締まっている。
• ラインカードのケーブル管理ブラケットが、それぞれのラインカードに取り付けられている。
• インターフェイス ケーブルが、ラインカードのケーブル管理ブラケットを通して配線され、整理されている。
• インターフェイス ケーブルが、ラインカードのコネクタに完全に固定されている。
• インターフェイス ケーブルが、シャーシのケーブル管理ブラケットを通して配線され、整理されている。
• 各 AC PEM ベイに PEM が、または DC PEM ベイに DC PDU が完全に挿入されている。
• 電源コードが PDU および電源に正しく接続され、適切なストレイン リリーフが施されている。
• シャーシ内のエアーフローおよび Electromagnetic Compatibility(EMC; 電磁適合性)を確保するために、未使用のカード スロットまたはカード ベイにカード ブランクが取り付けられている。
ステップ 2 すべての回路ブレーカーのスイッチをオンにし、ルータの AC PEM または DC PDU への電力を制御するアクティブな電源に電源コードを差し込んで、ルータに電源を投入します。
–AC ラベルのグリーンの LED ― 電源モジュールがベイに完全に装着され、所要範囲内の電力が供給されると、この LED が点灯します。これは、指定された制限内の AC 電力が存在することを意味します。電源モジュールのファンもオンになるはずです。
–DC ラベルの グリーンの LED ― 電源モジュールが、電源オンの状態で正常に動作しています。
–INPUT OK ラベルのグリーンの LED ― 電源モジュールがベイに完全に装着され、所要範囲内の電力が供給されると、この LED が点灯します。これは、指定された制限内の DC 電力が存在することを意味します。電源モジュールのファンもオンになるはずです。
–OUTPUT OK ラベルの グリーンの LED ― DC 入力 PEM が、電源オンの状態で正常に動作しています。
–MISWIRE ラベルのオレンジの LED ― 消灯しているはずです。点灯している場合、PDU 入力側の配線が逆になっています。
ステップ 4 ルータの背面で、ブロワー モジュールの前面にある 2 つの LED が次の状態になっていることを確認します。
ステップ 5 ブロワー モジュールのファンの動作音を確認します。正常であれば、ファンはすぐに動作します。
(注) 騒音のある環境では、ブロワーの動作音が聞き取りにくいことがあります。そのような場合には、シャーシ背面の排気口の前に手を当てて、ブロワーが動作しているかどうかを確認してください。
ステップ 6 2 つのアラーム カードの LED を確認します(図 3-17を参照)
• FAIL ラベルの MBUS ステータス LED × 1
• CRITICAL、MAJOR、MINOR ラベルのルータ アラーム LED × 3
• ENABLED ラベルの MBUS ステータス LED × 1
• ENABLED ラベルの CSC ステータス LED × 2
• ENABLED ラベルの SFC ステータス LED × 3
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ステップ 7 コンソール端末で、コンソールにシステム バナーが表示され、システムとすべてのインターフェイスが正常に初期化されたことを確認します。
ルータの電源がオンにならない場合、またはいずれかのインターフェイスが正常に初期化されない場合には、 第4章「インストレーションのトラブルシューティング」 を参照してください。それでも問題を解決できない場合は、購入された代理店にサポートを依頼してください。
設定が完了すると、RP およびラインカードは外部ネットワークと通信できるようになります。
ネットワーク インターフェイスはすぐに設定する必要はありませんが、ネットワーク環境で動作するようにインターフェイスを設定するまでは、ネットワークに接続できません。
(注) ラインカードのインターフェイスを設定すると、ラインカード上のインターフェイス固有の LED が点灯します。
各ラインカードのインターフェイスが正常に動作しているかどうかを確認するには、初回のセットアップ手順および設定を完了したあと、各ラインカードのコンフィギュレーション ノートに記載されている LED の説明を参照しながら、インターフェイスのステータスをチェックします。
システムで起動プロセスの手順が完了しない場合には、 第4章「インストレーションのトラブルシューティング」 を参照してください。
ルータが有効なシステム コンフィギュレーション イメージを検出できない場合、またはユーザが起動シーケンスを中断した場合、システムで ROM モニタ モードが開始され、ROM モニタのプロンプト(rommon>)が表示されることがあります。ROM モニタ モードでは、多数のコマンドを使用でき、有効なシステム イメージを検索して起動できます。
次の例では、ルータが電源に接続済みで稼働しており、ブロワー モジュールのファンの動作音を確認でき、アラーム カードの ENABLED LED が点灯しているものとします。
• RP MBus モジュールに適正な DC 電圧が供給され、MBus ソフトウェアが起動します。
• RP から搭載されているすべてのデバイスに対して、アラーム カード経由で、識別情報を要求するメッセージが送信され、ルータのコンフィギュレーションが判別されます。デバイスからの応答には、スロット番号、カード番号、コンポーネントのタイプが含まれています。RP、ラインカード、CSC、および SFC の電源がオンになります。
• RP の電源投入時リセット ロジックは、電源およびローカル クロックと CSC クロックの両方が安定するまで遅延されます。
• 電源投入時リセット ロジックが解除されると、RP により ROM モニタ ソフトウェアが実行されます。
• ROM モニタが autoboot に設定されている場合は、Cisco IOS XR ソフトウェアが自動的にロードされ、起動します。
• ROM モニタが autoboot に設定されていない場合は、Cisco IOS XR ソフトウェアを手動で起動します。「手動によるシステムの起動」を参照してください。
• Cisco IOS XR ソフトウェアが起動すると、システムの他のすべてのカードがポーリングおよび起動され、各カードに必要な Cisco IOS XR ソフトウェアがロードされます。
• PDU の電源コードが PDU と電源の両方に正しく接続され、適切なストレイン リリーフが施されている。
• 未使用のカード スロットまたはカード ベイに、カード ブランクが取り付けられている。これにより、シャーシ内の適正なエアーフローと電磁適合性(EMC)が保持されます。
• すべてのカードが、それぞれのケージおよびベイに正しく装着されている。
• ラインカードのケーブル管理ブラケットが、それぞれのラインカードに取り付けられている。
• インターフェイス ケーブルが、ラインカードのコネクタに完全に固定されている。
• インターフェイス ケーブルが、シャーシのケーブル管理ブラケットを通して配線され、整理されている。
• 電源モジュールが電源モジュール ベイに正しく装着され、イジェクト レバーが完全に閉じた状態で固定されている。
AC 入力電源モジュールが搭載されたルータで、電源モジュールが電源モジュール ベイに装着され、所要電力が供給されている場合:
–AC ラベルのグリーンの LED が点灯している。AC 電源が存在し、指定された制限内であることを意味します。
–DC ラベルのグリーンの LED が点灯している。電源モジュールが電源オンの状態で正常に動作していることを意味します。
DC 入力 PEM が搭載されたルータで、PEM が PEM ベイに装着され、所要電力が供給されている場合:
–INPUT OK ラベルのグリーンの LED が点灯している。DC 電源が存在し、指定された制限内であることを意味します。
–OUTPUT OK ラベルのグリーンの LED が点灯している。PEM が電源オンの状態で正常に動作していることを意味します。
–MISWIRE ラベルのオレンジの LED が消灯している。点灯している場合、PDU 入力側の配線が逆になっています。
シャーシの背面で、ブロワー モジュールの 2 つの LED のステータスを確認します。ブロワー モジュールが正常に動作している場合、左側の LED(グリーン)が点灯し、右側の LED(オレンジ)は消灯しています。
ブロワー モジュールのファンの動作音を聞いて、動作していることを確認します。騒音のある環境では、ファンの音が聞き取りにくいことがあります。そのような場合は、シャーシ背面の上下の排気口の付近に手を当てて、ブロワーが動作しているかどうかを確認してください。
RP の英数字 LED は、RP 前面プレートの片側のイジェクト レバー付近にあります。図 3-18に、RP の LED ディスプレイを示します。
4 桁の各ディスプレイに、2 行のシステム メッセージの一部が表示されます。RP の起動プロセス中、この LED ディスプレイには、表3-7に示すような一連のメッセージが表示されます。
ディスプレイ |
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MBus マイクロコードの実行が開始されました。 nnnn はマイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコードがバージョン 1.17 の場合、0117 と表示されます。 6 |
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システムは動作状態で、ROM モニタのプロンプト( |
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RP はイネーブルで、システムのプライマリとして認識されています。有効な Cisco IOS XR イメージを実行中です。 |
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RP はイネーブルで、システムのセカンダリとして認識されています。有効な Cisco IOS XR イメージを実行中です。 |
Cisco XR 12000 シリーズ ルータは、Performance Route Processor(PRP2)を使用します。
(注) 特に指示がないかぎり、このマニュアルに記載されている RP は、PRP を意味します。
PRP の前面プレートには、装置またはポートのアクティビティを示す 8 つの LED があります(図 3-19を参照)。各 LED は、対応する PCMCIA スロットがアクセスされると点灯します。ポートの LED は、次のとおりです。
• PCMCIA スロット アクティビティ LED × 2(SLOT-0 および SLOT-1 ラベル)
• RJ-45 イーサネット ポート アクティビティ LED × 4。これらの LED は、RJ-45 イーサネット コネクタに対応しています。各コネクタに、リンク アクティビティ(LINK)、ポート イネーブル(EN)、データ送信(TX)、およびデータ受信(RX)を示す 4 つの LED があります。
• イーサネット ポート選択 LED × 2(PRIMARY ラベル)。この 2 つの LED の点灯は、どちらのイーサネット接続が選択されているかを示します。PRP では両方のポートがサポートされるので、ETH0 は常に点灯しています。ETH1 LED は、選択されると点灯します。
ルータが有効なシステム コンフィギュレーション イメージを検出できない場合、またはユーザが起動シーケンスを中断した場合、システムで ROM モニタ モードが開始され、ROM モニタのプロンプト( rommon> )が表示されることがあります。ROM モニタ モードでは、多数のコマンドを使用でき、有効なシステム イメージを検索して起動できます。