MPLS レイヤ 2 VPN の設定
フレーム リレーと非同期転送モード(ATM)とのブリッジ型インターワーキング機能により、フレーム リレー接続仮想回線(VC)と、さまざまなプロバイダ エッジ(PE)ルータに接続した ATM 接続 VC との相互運用が可能になります。この相互運用性を実現するために、ブリッジ型(イーサネット)インターワーキング メカニズムに対応するブリッジ型カプセル化が使用されています。イーサネット フレームは、Ethernet over MPLS(EoMPLS)を使用した MPLS ネットワークを通じて転送されます。このインターワーキング機能は、フレーム リレー接続 VC と ATM 接続 VC に接続した PE ルータで、RFC 2684 および RFC 2427 に基づいて実行されます。
ギガビット EtherChannel(GEC)の Virtual Private Wire Services(VPWS)で xconnect をサポートする ASR 1000 の機能により、サービス プロバイダーは、単一の統合されたパケットベースのネットワーク インフラストラクチャである Cisco MPLS ネットワークを使用して、既存のデータ リンク レイヤ(レイヤ 2)ネットワークを持つカスタマー サイト間を接続できます。別々のネットワーク管理環境による別々のネットワークに代わり、サービス プロバイダーは、MPLS バックボーン上でレイヤ 2 接続が可能になります。
機能情報の確認
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。機能と注意点に関する最新情報については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに該当するリリース ノートを参照してください。本モジュールに記載されている機能についての情報と、各機能がサポートされているリリースの一覧については、「MPLS レイヤ 2 VPN の設定に関する機能情報」を参照してください。
プラットフォームのサポートおよび Cisco IOS と Cisco Catalyst のオペレーティング システム ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。 Cisco.com のアカウントは必要ありません。
L2VPN インターワーキングの概要
インターワーキングとは、2 つの異種接続回線(AC)を相互接続する変換機能です。インターワーキング機能にはいくつかの種類があります。使用される機能は、使用する AC のタイプ、扱うデータのタイプ、および必要とする機能性のレベルによって異なります。Cisco IOS XE ソフトウェアでサポートしているレイヤ 2 バーチャル プライベート ネットワーク(L2VPN)インターワーキング機能は、主にブリッジ型インターワーキングおよびルーテッド インターワーキングの 2 種類です。
マルチ プロトコル ラベル スイッチング(MPLS)と IP を介したレイヤ 2(L2)転送は、イーサネットツーイーサネット プロトコルやポイントツーポイント プロトコル(PPP)、イーサネットと VLAN 間、イーサネットとフレーム リレー間などで使用する AC 向けです。インターワーキング機能を使用することで、異種の L2 カプセル化どうしの変換が容易になります。
L2VPN インターワーキング モード
L2VPN インターワーキングは、イーサネット(ブリッジ型)モードまたは IP(ルーテッド)モードで機能します。疑似回線クラス コンフィギュレーション モードで interworking {ethernet | ip} コマンドを発行することで、このモードを指定できます。
interworking コマンドを実行すると、AC はローカルで終端されます。この 2 つのキーワードには次の機能があります。
• ethernet キーワードを指定すると、AC からイーサネット フレームが抽出されて、疑似回線に送信されます。イーサネットのエンドツーエンドの送信が再開します。イーサネット フレーム以外の AC フレームはドロップされます。VLAN の場合、VLAN タグが削除され、タグなしイーサネット フレームが残されます。
• ip キーワードを指定すると、AC から IP パケットが抽出されて、疑似回線に送信されます。IPv4 パケットを含まない AC フレームはドロップされます。
次の項では、イーサネット インターワーキング モードおよび IP インターワーキング モードについて詳しく説明します。
イーサネット(ブリッジ型)インターワーキング
イーサネット インターワーキングは、ブリッジ型インターワーキングとも呼ばれます。イーサネット フレームは、疑似回線を介してブリッジされます。CE ルータでは、ブリッジ グループ仮想インターフェイス(BVI)やルーテッド ブリッジ エンカプセレーション(RBE)などのブリッジ型カプセル化モデルを使用して、ネイティブでイーサネット トラフィックのブリッジやトラフィックのルーティングが可能です。PE ルータは、イーサネット Like-to-Like モードで動作します。
イーサネット インターワーキング モードでは次のサービスを提供します。
• LAN サービス:この例として、サービス プロバイダー(SP)ネットワークへのイーサネット接続を有するサイトと非同期転送モード(ATM)の接続を有するサイトが混在する企業があります。このような企業で、そのすべてのサイトへの LAN 接続が必須の場合、あるサイトのイーサネットまたは VLAN からのトラフィックを IP/MPLS ネットワークを通じて送信し、別のサイトの ATM VC に対してブリッジ型トラフィックとしてカプセル化できます。
• 接続サービス:この例として、ブロードキャスト リンクと非ブロードキャスト リンクとの間で互換性のある手順を持たない Internal Gateway Protocol(IGP)を実行している多数のサイトを有する企業があります。このような企業には、Open Shortest Path First(OSPF)や Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)などの IGP をサイト間で実行する複数のサイトがあります。このような場合、ルート アドバタイズメントや指定ルータ選択のように、基礎となる L2 プロトコルに依存する手順が一部に存在し、ポイントツーポイント ATM 接続とブロードキャスト イーサネット接続とでは手順が異なっていることがあります。したがって、ATM を介したブリッジ型カプセル化を使用することで、IGP を実行している CE ルータ間の同種イーサネット接続を実現できます。
IP(ルーテッド)インターワーキング
IP インターワーキングは、ルーテッド インターワーキングとも呼ばれます。CE ルータは、CE ルータと PE ルータ間のリンク上で IP をカプセル化します。新しいタイプの VC を使用して、MPLS の IP 疑似回線に対するシグナリングを実行します。この疑似回線をまたいで L2 カプセル化と IP カプセル化との変換が必要です。L2 カプセル化が異なると、アドレス解決プロトコルとルーティング プロトコルの処理も異なるので、これらのプロトコルの操作には特別の配慮が必要です。
IP インターワーキング モードは、サイトへの L2 接続があるかどうかに関係なく、これらのサイト間で IP 接続を実現するために使用します。これは、レイヤ 3 VPN とは異なります。レイヤ 3 VPN は本質的にポイントツーポイントであり、サービス プロバイダーはカスタマーに関するルーティング情報を保持していないためです。
アドレス解決は、以下のようにカプセル化によって異なります。
• イーサネットではアドレス解決プロトコル(ARP)を使用します。
• ATM では Inverse ARP を使用します。
• PPP では IP 制御プロトコル(IPCP)を使用します。
したがって、アドレス解決を PE ルータで終端する必要があります。また、エンドツーエンドのアドレス解決はサポートされていません。ルーティング プロトコルは、ブロードキャストとポイントツーポイント メディアでは異なる動作をします。イーサネットでは、CE ルータでスタティック ルーティングを使用するか、イーサネット側をポイントツーポイント ネットワークとして扱うルーティング プロトコルを設定する必要があります。
ルーテッド インターワーキングでは、AC から抽出された IP パケットは疑似回線に送信されます。この疑似回線は、IP レイヤ 2 転送(VC タイプ 0x000B)の Like-to-Like モードで動作します。ネットワーク サービス プロバイダー(NSP)側のエンドでは、AC テクノロジーに基づいて、目的とするアダプテーションがインターワーキング機能によって完了します。IPv4 ではないパケットはドロップされます。
ルーテッド インターワーキングでは、次の事項に留意する必要があります。
• ARP、Inverse ARP、および IPCP はルーティング プロトコルにパントされます。
したがって、NSP のエンドに置いたルータでは、イーサネットとフレーム リレーおよび ATM とフレーム リレーとのポイントツーポイントのサブインターフェイス接続回線に、次のアドレス解決機能を提供する必要があります。
– イーサネット:PE デバイスは、CE ルータからのすべての ARP 要求に対してプロキシ ARP サーバとして機能します。PE ルータは、そのローカル インターフェイスの MAC アドレスで応答します。
– ATM とフレーム リレーとのポイントツーポイントのサブインターフェイス:デフォルトでは、フレーム リレーでも ATM でも、ポイントツーポイントのサブインターフェイスでは Inverse ARP が動作しません。IP アドレスとサブネット マスクによって、接続されたプレフィックスが定義されているので、CE デバイスでは設定は不要です。
• インターワーキングでは、起動する疑似回線で両方の AC の MTU が一致している必要があります。一方の AC のデフォルトの MTU が、他方の AC の MTU と一致している必要があります。
表 1 は、さまざまな AC で設定できる MTU の範囲を示しています。
表 1 さまざまな AC の MTU の範囲
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ATM |
64 ~ 9216 |
ギガビット イーサネット |
1500 ~ 9216 |
POS |
64 ~ 9216 |
ファスト イーサネット |
1500 ~ 9216 |
• OSPF を実行するイーサネット接続 VC を備えた CE ルータは、 ospfIfType オプションを指定して設定する必要があります。これにより、基礎となる物理ブロードキャスト リンクが OSPF プロトコルによって P2P リンクとして扱われます。
フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキングの前提条件
フレーム リレーのデータリンク接続識別子(DLCI)と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキング機能をルータに設定する前に、次の前提条件を満たしていることを確認します。
• フレーム リレーのプロバイダー エッジ(PE)ルータでフレーム リレー スイッチングがイネーブルになっていること。
• カスタマー エッジ(CE)ルータで、ブリッジ グループ仮想インターフェイスまたはルーテッド ブリッジ エンカプセレーションをサポートしていること。
フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキング
この機能により、それぞれ異なる PE ルータに接続した ATM 接続 VC とフレーム リレー接続 VC と間で相互運用が可能になります。このインターワーキングでは、ブリッジ型(イーサネット)インターワーキング メカニズムに対応するブリッジ型カプセル化を使用します。イーサネット フレームは、Ethernet over MPLS(EoMPLS)を使用した MPLS ネットワークを通じて転送されます。この機能は、ブリッジ型モードのみで設定でき、ルーテッド モードでは設定できません。
図 1 は、ATM 接続 VC とフレーム リレー接続 VC に接続した PE ルータで実行されるインターワーキング機能を示しています。
図 1 フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキングのネットワーク トポロジ
インターワーキング機能を備えた ATM 側 PE ルータでは、ATM セグメントから MPLS クラウドへのトラフィックが発生すると、ブリッジ型カプセル化(ATM および SNAP ヘッダ)は破棄され、VC タイプ 5(イーサネット)を使用して疑似回線で転送するために必要なラベルを伴ってイーサネット フレームがカプセル化されます。逆方向の転送では、MPLS クラウドからのラベル ディスポジション後、ブリッジ型カプセル化を使用してイーサネット フレームが AAL5SNAP によってカプセル化されます。
インターワーキング機能を備えた FR 側 PE ルータでは、FR セグメントから MPLS クラウドへのトラフィックが発生すると、ブリッジ型カプセル化(フレーム リレーおよび SNAP ヘッダ)は破棄され、VC タイプ 5(イーサネット)を使用して疑似回線で転送するために必要なラベルを伴ってイーサネット フレームがカプセル化されます。逆方向の転送では、MPLS クラウドからのラベル ディスポジション後、ブリッジ型カプセル化を使用してイーサネット フレームが FR によってカプセル化されます。
PE ルータは、カスタマー エッジ(CE)ルータからの送信では、シスコと IETF の両方のフレーム リレーについてカプセル化の変換を自動的にサポートしますが、CE ルータへの送信では IETF への変換のみをサポートします。Cisco CE ルータは、シスコ カプセル化を送信するように設定されていても、IETF カプセル化を受信時に扱うことができます。
次のモードがサポートされています。
• AAL5SNAP カプセル化タイプを使用した ATM 相手先固定接続(PVC)モード、および ATM PVC を対象とした既存の Quality of Service(QoS)機能。
• フレーム リレーの DLCI モードおよびフレーム リレーを対象とした既存の QoS 機能。
PVC ステータス シグナリングは、Like-to-Like の場合と同様に機能します。PE ルータでは、疑似回線のアベイラビリティに基づいて PVC ステータスが CE ルータにレポートされます。
MPLS に接続する場合は、疑似回線両側の接続回線の最大伝送単位(MTU)が一致している必要があります。OAM セルのような、AAL5 ではないトラフィックは RP レベルで処理されるようにパントされます。ATM の PE ルータ上で実行する OAM セル エミュレーションを( oam-ac emulation-enable コマンドを使用して)設定した VC では、設定した間隔で CE ルータにエンドツーエンドの F5 ループバック セルを送信できます。疑似回線がダウンしている場合は、エンドツーエンドの F5 セグメントのアラーム表示信号(AIS)およびリモート障害表示(RDI)が、PE ルータから CE ルータに送信されます。
図 2 は、フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキング機能のプロトコル スタックを示しています。
図 2 フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキングのプロトコル スタック
フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキングの設定
フレーム リレー DLCI と ATM AAL5SNAP とのブリッジ型インターワーキング機能を ATM-PE ルータに設定するには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. no ip domain lookup
4. mpls label range minimum-value maximum-value [static minimum-static-value maximum-static-value ]
5. mpls label protocol ldp
6. mpls ip default-route
7. mpls ldp graceful-restart
8. xconnect logging pseudowire status
9. pseudowire-class [ pw-class-name ]
10. encapsulation mpls
11. interworking ethernet
12. exit
13. interface loopback loopback-interface-number
14. ip address ip-address mask
15. exit
16. interface GigabitEthernet slot/subslot/port
17. ip address ip-address mask
18. negotiation auto
19. mpls ip
20. exit
21. interface atm slot/subslot/port
22. no ip address
23. atm clock internal
24. no atm enable-ilmi-trap
25. exit
26. interface atm slot/subslot/port [ .subinterface-number {point-to-point}]
27. mtu bytes
28. no atm enable-ilmi-trap
29. pvc [ name ] vpi/vci l2transport
30. encapsulation encapsulation-type
31. xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pw-class pw-class-name
32. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# no ip domain lookup |
IP の Domain Naming System(DNS)をディセーブルにします。 |
ステップ 4 |
mpls label range minimum-value maximum-value [ static minimum-static-value maximum-static-value ]
Router(config)# mpls label range 101 4000 static 4001 5001 |
パケット インターフェイス上でマルチ プロトコル ラベル スイッチング(MPLS)アプリケーションから使用可能なローカル ラベルの範囲を設定します。 |
ステップ 5 |
mpls label protocol ldp
Router(config)# mpls label protocol ldp |
ATM-PE ルータのラベル配布プロトコル(LDP)を指定します。 |
ステップ 6 |
mpls ip default-route
Router(config)# mpls ip default-route |
IP デフォルト ルートに関連付けられているラベルの配布をイネーブルにします。 |
ステップ 7 |
mpls ldp graceful-restart
Router(config)# mpls ldp graceful-restart |
MPLS LDP グレースフル リスタートをイネーブルにします。 |
ステップ 8 |
xconnect logging pseudowire status
Router(config)# xconnect logging pseudowire status |
疑似回線ステータス イベントのシステム ロギング(syslog)レポートをイネーブルにします。 |
ステップ 9 |
pseudowire-class [ pw-class-name ]
Router(config)# pseudowire-class atm-fr-bridged |
指定した名前の疑似回線クラスを確立して、疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 10 |
encapsulation mpls
Router(config-pw-class)# encapsulation mpls |
インターフェイス上で MPLS カプセル化をイネーブルにします。 |
ステップ 11 |
interworking ethernet
Router(config-pw-class)# interworking ethernet |
L2VPN イーサネット インターワーキング機能をイネーブルにします。 |
ステップ 12 |
exit |
疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 13 |
interface loopback loopback-interface-number
Router(config)# interface loopback 0 |
ループバックの論理インターフェイスを指定します。 |
ステップ 14 |
ip address ip-address mask
Router(config-if)# ip address 44.1.1.2 255.255.255.255 |
ループバック インターフェイスの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 15 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 16 |
interface GigabitEthernet slot/subslot/port
Router(config)# interface GigabitEthernet 0/0/1 |
PE ルータを接続するギガビット イーサネット インターフェイスを指定します。 |
ステップ 17 |
ip address ip-address mask
Router(config-if)# ip address 10.10.1.2 255.255.255.0 |
ギガビット イーサネット インターフェイスの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 18 |
negotiation auto
Router(config-if)# negotiation auto |
ギガビット イーサネット インターフェイスの速度、デュプレックス、および自動フロー制御を自動ネゴシエーション プロトコルで設定できるようにします。 |
ステップ 19 |
mpls ip
Router(config-if)# mpls ip |
MPLS コアへの IPv4 パケットの MPLS 転送をイネーブルにします。 |
ステップ 20 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 21 |
interface atm slot/subslot/port
Router(config)# interface atm 0/1/2 |
ATM インターフェイスを設定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 22 |
no ip address
Router(config-if)# no ip address |
以前に設定した IP アドレスを削除します。 |
ステップ 23 |
atm clock internal
Router(config-if)# atm clock internal |
ATM インターフェイスで送信クロックを内部的に生成できるようにします。 |
ステップ 24 |
no atm enable-ilmi-trap
Router(config-if)# no atm enable-ilmi-trap |
統合ローカル管理インターフェイス(ILMI)の ATM トラップをディセーブルにします。 |
ステップ 25 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 26 |
interface atm slot/subslot/port [. subinterface-number {point-to-point}]
Router(config)# interface atm 0/1/2.1 point-to-point |
ATM インターフェイスを設定して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 27 |
mtu bytes
Router(config-subif)# mtu 1500 |
最大パケット サイズまたは最大伝送単位(MTU)サイズを調整します。 (注) 両方の接続回線の MTU サイズが一致している必要があります。 |
ステップ 28 |
no atm enable-ilmi-trap
Router(config-subif)# no atm enable-ilmi-trap |
ILMI の ATM トラップをディセーブルにします。 |
ステップ 29 |
pvc [ name ] vpi / vci l2transport
Router(config-subif)# pvc cisco 10/100 l2transport |
ATM PVC に名前を割り当てて、ATM PVC で実行するカプセル化のタイプを指定し、ATM 仮想回線のコンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 30 |
encapsulation encapsulation-type
Router(config-if-atm-l2trans-pvc)# encapsulation aal5snap |
ATM ポイントツーポイント インターフェイスの AAL5SNAP カプセル化(Any-to-Any)を設定します。 |
ステップ 31 |
xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pw-class pw-class-name
Router(config-if-atm-l2trans-pvc)# xconnect 190.1.1.1 100 encapsulation mpls pw-class atm-fr-bridged |
接続回線を疑似回線にバインドし、Any Transport over MPLS(AToM)スタティック疑似回線を設定します。 |
ステップ 32 |
exit |
現在のモードを終了して、グローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
例: ATM-PE ルータでのフレーム リレーと ATM とのブリッジ型インターワーキング
フレーム リレーと ATM とのブリッジ型インターワーキング機能を ATM-PE ルータに設定する例を次に示します。
mpls label range 101 4000 static 4001 5001
mpls ldp graceful-restart
xconnect logging pseudowire status
pseudowire-class atm-fr-bridged
ip address 44.1.1.2 255.255.255.255
interface GigabitEthernet0/0/1
ip address 10.10.1.2 255.255.255.0
interface ATM0/1/2.1 point-to-point
xconnect 190.1.1.1 100 pw-class atm-fr-bridged
フレーム リレーと ATM とのブリッジ型インターワーキング機能をフレーム リレー PE ルータに設定するには、次の手順を実行します。
(注) 次の設定では、チャネライズド T1/E1 インターフェイスを使用しています。Packet over SONET(PoS)などの他のインターフェイス上でフレーム リレーを設定できます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. (オプション)ipv6 unicast-routing
4. mpls label protocol ldp
5. mpls ip default-route
6. mpls ldp graceful-restart
7. frame-relay switching
8. xconnect logging pseudowire status
9. controller t1 slot/subslot/port
10. framing esf
11. clock source internal
12. linecode b8zs
13. cablelength long db-loss-value
14. channel-group channel-group-number timeslots range
15. exit
16. pseudowire-class [ pw-class-name ]
17. encapsulation mpls
18. interworking ethernet
19. exit
20. interface loopback loopback-interface-number
21. ip address ip-address mask
22. exit
23. interface serial slot/subslot/port:timeslot
24. no ip address
25. encapsulation frame-relay
26. frame-relay intf-type dce
27. frame-relay interface-dlci dlci switched
28. exit
29. interface GigabitEthernet slot/subslot/port
30. ip address ip-address mask
31. negotiation auto
32. mpls ip
33. exit
34. connect connection-name interface dlci l2transport
35. xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pw-class pw-class-name
36. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
ipv6 unicast-routing
Router# ipv6 unicast-routing |
(オプション)IPv6 ユニキャスト データグラムの転送タスクをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
mpls label protocol ldp
Router(config)# mpls label protocol ldp |
フレーム リレー PE ルータのラベル配布プロトコル(LDP)を指定します。 |
ステップ 5 |
mpls ip default-route
Router(config)# mpls ip default-route |
IP デフォルト ルートに関連付けられているラベルの配布をイネーブルにします。 |
ステップ 6 |
mpls ldp graceful-restart
Router(config)# mpls ldp graceful-restart |
MPLS LDP グレースフル リスタートをイネーブルにします。 |
ステップ 7 |
frame-relay switching
Router(config)# frame-relay switching |
フレーム リレーのデータ回線終端装置(DCE)で PVC スイッチングをイネーブルにします。 |
ステップ 8 |
xconnect logging pseudowire status
Router(config)# xconnect logging pseudowire status |
疑似回線ステータス イベントのシステム ロギング(syslog)レポートをイネーブルにします。 |
ステップ 9 |
controller t1 slot/subslot/port
Router(config)# controller T1 0/3/0 |
T1 コントローラを設定し、コントローラ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 10 |
framing esf
Router(config-controller)# framing esf |
T1 データ回線の拡張スーパー フレーム(ESF)を選択します。 |
ステップ 11 |
clock source internal
Router(config-controller)# clock source internal |
DS1 リンクのクロック ソースを設定し、インターフェイスから内部クロックを使用します。 |
ステップ 12 |
linecode b8zs
Router(config-controller)# linecode b8zs |
T1 コントローラのライン コード タイプとして Binary 8-Zero Substitution(B8ZS)を指定します。 |
ステップ 13 |
cablelength long db-loss-value
Router(config-controller)# cablelength long 0db |
送信信号の減衰値を 0 dB にします。これはデフォルト値です。 |
ステップ 14 |
channel-group channel-group-number timeslots range
Router(config-controller)# channel-group 0 timeslots 1-24 |
T1 インターフェイスまたは E1 インターフェイスでシリアル WAN を設定します。 |
ステップ 15 |
exit |
疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 16 |
pseudowire-class [ pw-class-name ]
Router(config)# pseudowire-class atm-fr-bridged |
指定した名前の疑似回線クラスを確立して、その疑似回線クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 17 |
encapsulation mpls
Router(config-pw-class)# encapsulation mpls |
インターフェイス上で MPLS カプセル化をイネーブルにします。 |
ステップ 18 |
interworking ethernet
Router(config-pw-class)# interworking ethernet |
L2VPN イーサネット インターワーキング機能をイネーブルにします。 |
ステップ 19 |
exit |
疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 20 |
interface loopback loopback-interface-number
Router(config)# interface loopback 0 |
ループバックの論理インターフェイスを指定します。 |
ステップ 21 |
ip address ip-address mask
Router(config-if)# ip address 44.1.1.2 255.255.255.255 |
ループバック インターフェイスの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 22 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 23 |
interface serial slot/subslot/port:timeslot
Router(config)# interface Serial 0/3/0:0 |
チャネライズド T1 コントローラに作成したシリアル インターフェイスを指定します。 |
ステップ 24 |
no ip address
Router(config-if)# no ip address |
以前に設定した IP アドレスを削除します。 |
ステップ 25 |
encapsulation frame-relay
Router(config-if)# encapsulation frame-relay |
シリアル インターフェイス上で Cisco フレーム リレーのカプセル化を設定します。 |
ステップ 26 |
frame-relay intf-type dce
Router(config-if)# frame-relay intf-type dce |
フレーム リレー スイッチのタイプを設定します。このルータは、他のルータに接続するスイッチとして機能します。 |
ステップ 27 |
frame-relay interface-dlci dlci switched
Router(config-if)# frame-relay interface-dlci 101 switched |
データリンク接続識別子(DLCI)をルータ上の指定したフレーム リレー サブインターフェイスに割り当てます。 |
ステップ 28 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 29 |
interface GigabitEthernet slot/subslot/port
Router(config)# interface GigabitEthernet 0/0/1 |
PE ルータを接続するギガビット イーサネット インターフェイスを指定します。 |
ステップ 30 |
ip address ip-address mask
Router(config-if)# ip address 10.10.1.2 255.255.255.0 |
ギガビット イーサネット インターフェイスの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 31 |
negotiation auto
Router(config-if)# negotiation auto |
ギガビット イーサネット インターフェイスの速度、デュプレックス、および自動フロー制御を自動ネゴシエーション プロトコルで設定できるようにします。 |
ステップ 32 |
mpls ip
Router(config-if)# mpls ip |
MPLS コアへの IPv4 パケットの MPLS 転送をイネーブルにします。 |
ステップ 33 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 34 |
connect connection-name interface dlci l2transport
Router(config)# connect fr-atm-2 Serial0/3/0:0 101 l2transport |
フレーム リレー PVC 間の接続を定義します。 |
ステップ 35 |
xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pw-class pw-class-name
Router(config-conn)# xconnect 190.1.1.1 100 encapsulation mpls pw-class atm-fr-bridged |
接続回線を疑似回線にバインドし、AToM スタティック疑似回線を設定します。 |
ステップ 36 |
exit |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
例:フレーム リレー PE ルータでのフレーム リレーと ATM とのブリッジ型インターワーキング
フレーム リレーと ATM とのブリッジ型インターワーキング機能をフレーム リレー PE ルータに設定する例を次に示します。
mpls ldp graceful-restart
xconnect logging pseudowire status
channel-group 0 timeslots 1-24
pseudowire-class atm-fr-bridged
ip address 190.1.1.1 255.255.255.255
encapsulation frame-relay
frame-relay intf-type dce
frame-relay interface-dlci 101 switched
interface GigabitEthernet1/3/1
ip address 10.10.1.1 255.255.255.0
connect fr-atm-2 Serial0/3/0:0 101 l2transport
xconnect 44.1.1.2 100 pw-class atm-fr-bridged
Virtual Private Wire Service のギガビット EtherChannel
AToM 向け GEC は、GEC を備えた MPLS バックボーン上でレイヤ 2 パケットを転送する VPWS 向けのソリューションです。
この機能を使用するサービス プロバイダーは、単一の統合されたパケットベースのネットワーク インフラストラクチャである Cisco MPLS ネットワークを使用して、データ リンク レイヤ(レイヤ 2)ネットワークを持つカスタマー サイト間を接続できます。別々のネットワーク管理環境による別々のネットワークに代わり、サービス プロバイダーは、MPLS バックボーン上でレイヤ 2 接続が可能になります。
Any-to-GEC モード
Any-to-GEC モードでは、2 つのセグメント CE1-PE1 と CE2-PE2 が互いに異なるタイプである 2 台の物理インターフェイスの間でデータの切り替えができます。この場合、図 4 に示すように、セグメントの一方は GEC としますが、他方は PPP、イーサネット、フレーム リレー、または ATM とすることができます。
Any-to-GEC モードには次の機能があります。
• 「Any-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング」
• 「Any-to-EtherChannel over MPLS(ルーテッド)インターワーキング」
図 4 VPWS 向け GEC 機能の Any-to-GEC モードのトポロジ
(注) ブリッジ型インターワーキングは、レイヤ 3 のコンテンツを無視して、レイヤ 2(L2)パケットを考慮する場合に使用します。ブリッジ型インターワーキングでは、接続回線から抽出されたイーサネット フレームが MPLS 疑似回線に送信されます。
(注) ルーテッド インターワーキングは、レイヤ 3 パケットの伝送に使用します。ルーテッド インターワーキングでは、接続回線から抽出した IP パケットが MPLS 疑似回線に送信されます。
Virtual Private Wire Service のギガビット EtherChannel に対する制限事項
VPWS のギガビット EtherChannel には、次の制限事項があります。
• VPWS 向け GEC は、Q-in-Q カプセル化およびリモート ポート シャットダウンをサポートしていません。
• ポート チャネルでサポートされているメンバ リンクは最大 4 つで、1 台のルータでサポートされているポート チャネル バンドルは最大 64 個です。
Virtual Private Wire Service のギガビット EtherChannel の設定
GEC の VPWS サポート機能は、EtherChannel インターフェイスでは AToM でサポートされ、次の機能があります。
• 「EtherChannel-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング」
• 「EtherChannel-to-EtherChannel over MPLS(ルーテッド)インターワーキング」
• 「Any-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング」
• 「Any-to-EtherChannel over MPLS(ルーテッド)インターワーキング」
EtherChannel-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング
PE ルータのアップストリーム インターフェイス上で L2VPN インターワーキングを設定します。PE ルータ上の L2VPN インターワーキングの設定の詳細については、「L2VPN インターワーキング モード」を参照してください。
MPLS 転送を設定した後、PE ルータのダウン ストリーム インターフェイスで次の手順を実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. mpls label protocol ldp
4. interface loopback loopback-interface-number
5. ip address ip-address ip-subnet-mask
6. exit
7. pseudowire-class pw-class-name
8. encapsulation mpls
9. interworking ethernet
10. exit
11. interface port-channel number
12. xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pseudowire-class pw-class-name
13. interface GigabitEthernet slot | subslot | port
14. channel-group port-channel number
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable |
対応する CLI セッションの特権レベルを変更します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
mpls label protocol ldp
Router# mpls label protocol ldp |
LDP をデフォルトのラベル配布プロトコルとすることを指定します。 |
ステップ 4 |
interface loopback loopback-interface-number
Router# interface loopback 1 |
ループバック インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
ip address ip-address mask
Router# ip address 10.10.2.1 255.255.255.0 |
ループバック インターフェイスの IP アドレスとマスクを設定します。 |
ステップ 6 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 7 |
pseudowire-class pw-class-name
Router(config)# pseudowire-class gec-bridged |
レイヤ 2 疑似回線クラスの名前を指定し、疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
encapsulation mpls
Router(config-pw)# encapsulation mpls |
疑似回線でデータをカプセル化するトンネリング方式として MPLS を使用します。 |
ステップ 9 |
interworking ethernet
Router(config-pw)# interworking ethernet |
L2VPN インターワーキング機能をイネーブルにし、接続回線からイーサネット フレームを抽出して疑似回線に送信するようにします。イーサネット エンドツーエンド送信が想定されます。イーサネット フレームを含まない接続回線フレームはドロップされます。VLAN の場合は、VLAN タグを削除して、純粋なイーサネット フレームとします。 |
ステップ 10 |
exit |
xconnect コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 11 |
interface port-channel number
Router(config)# interface port-channel 1 |
Cisco Cable Modem Termination System(CMTS)に EtherChannel インターフェイスを作成します。 |
ステップ 12 |
xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pseudowire-class pw-class-name
Router(config-if)# xconnect 10.0.0.1 707 encapsulation mpl pseudowire-class gec-bridged |
接続回線を疑似回線にバインドして AToM スタティック疑似回線を設定し、トンネリング方式として MPLS を指定して、xconnect コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 13 |
interface GigabitEthernet slot | subslot | port
Router(config)# interface GigabitEthernet 0/0/1 |
ギガビット イーサネット インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 14 |
channel-group port-channel number
Router(config-if) channel-group 1 |
EtherChannel グループに EtherChannel インターフェイスを設定します。 |
(注) EtherChannel-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング モードは、VLAN でもサポートされています。
EtherChannel-to-EtherChannel over MPLS(ルーテッド)インターワーキング
PE ルータのアップストリーム インターフェイス上で L2VPN インターワーキングを設定します。PE ルータ上の L2VPN インターワーキングの設定の詳細については、「L2VPN インターワーキング モード」を参照してください。
MPLS 転送を設定した後、PE ルータのダウン ストリーム インターフェイスで次の手順を実行します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. mpls label protocol ldp
4. interface loopback loopback-interface-number
5. ip address ip-address ip-subnet-mask
6. exit
7. pseudowire-class pw-class-name
8. encapsulation mpls
9. interworking ip
10. exit
11. interface port-channel number
12. xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pw-class pw-class-name
13. interface GigabitEthernet slot | subslot | port
14. channel-group port-channel number
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable |
対応する CLI セッションの特権レベルを変更します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
mpls label protocol ldp
Router# mpls label protocol ldp |
LDP をデフォルトのラベル配布プロトコルとすることを指定します。 |
ステップ 4 |
interface loopback loopback-interface-number
Router# interface loopback 1 |
ループバック インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
ip address ip-address mask
Router# ip address 10.10.2.1 255.255.255.0 |
ループバック インターフェイスの IP アドレスとマスクを設定します。 |
ステップ 6 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 7 |
pseudowire-class pw-class-name
Router(config)# pseudowire-class gec-bridged |
レイヤ 2 疑似回線クラスの名前を指定し、疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
encapsulation mpls
Router(config-pw)# encapsulation mpls |
疑似回線でデータをカプセル化するトンネリング方式として MPLS を使用します。 |
ステップ 9 |
interworking ip
Router(config-pw)# interworking ip |
L2VPN インターワーキング機能をイネーブルにし、接続回線から IP パケットを抽出して疑似回線に送信するようにします。IPv4 パケットを含まない接続回線フレームはドロップされます。 |
ステップ 10 |
exit |
xconnect コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 11 |
interface port-channel number
Router(config)# interface port-channel 1 |
Cisco Cable Modem Termination System(CMTS)に EtherChannel インターフェイスを作成します。 |
ステップ 12 |
xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pseudowire-class pw-class-name
Router(config-if)# xconnect 10.0.0.1 707 encapsulation mpl pseudowire-class gec-routed |
接続回線を疑似回線にバインドして AToM スタティック疑似回線を設定し、トンネリング方式として MPLS を指定して、xconnect コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 13 |
interface GigabitEthernet slot | subslot | port
Router(config)# interface GigabitEthernet 0/0/1 |
ギガビット イーサネット インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 14 |
channel-group port-channel number
Router(config-if) channel-group 1 |
EtherChannel グループに EtherChannel インターフェイスを設定します。 |
(注) EtherChannel-to-EtherChannel over MPLS(ルーテッド)インターワーキング モードは、VLAN でもサポートされています。
例:GEC Like-to-Like(ルーテッド)インターワーキング
GEC Like-to-Like(ルーテッド)インターワーキング機能の設定例を次に示します。
mpls label range 101 4000 static 4001 5001
mpls ldp graceful-restart
xconnect logging pseudowire status
pseudowire-class gec-bridged
pseudowire-class gec-routed
ip address 44.1.1.2 255.255.255.255
interface GigabitEthernet0/0/1
ip address 10.10.1.2 255.255.255.0
xconnect 190.1.1.1 100 encapsulation mpls pw-class gec-bridged
interface GigabitEthernet0/0/3
interface GigabitEthernet0/0/2
network 44.1.1.2 0.0.0.0 area 0
network 10.10.1.2 0.0.0.255 area 0
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. mpls label protocol ldp
4. interface loopback loopback-interface-number
5. ip address ip-address ip-subnet-mask
6. exit
7. pseudowire-class pw-class-name
8. encapsulation mpls
9. interworking ethernet
10. interface GigabitEthernet slot | subslot | port
11. xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pw-class pw-class-name
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable |
対応する CLI セッションの特権レベルを変更します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
mpls label protocol ldp
Router# mpls label protocol ldp |
LDP をデフォルトのラベル配布プロトコルとすることを指定します。 |
ステップ 4 |
interface loopback loopback-interface-number
Router# interface loopback 1 |
ループバック インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
ip address ip-address mask
Router# ip address 10.10.2.1 255.255.255.0 |
ループバック インターフェイスの IP アドレスとマスクを設定します。 |
ステップ 6 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 7 |
pseudowire-class pw-class-name
Router(config)# pseudowire-class gec-bridged |
レイヤ 2 疑似回線クラスの名前を指定し、疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
encapsulation mpls
Router(config-pw)# encapsulation mpls |
疑似回線でデータをカプセル化するトンネリング方式として MPLS を使用します。 |
ステップ 9 |
interworking ethernet
Router(config-pw)# interworking ethernet |
L2VPN インターワーキング機能をイネーブルにし、接続回線からイーサネット フレームを抽出して疑似回線に送信するようにします。イーサネット エンドツーエンド送信が想定されます。イーサネット フレームを含まない接続回線フレームはドロップされます。VLAN の場合は、VLAN タグを削除して、純粋なイーサネット フレームとします。 |
ステップ 10 |
interface GigabitEthernet slot | subslot | port
Router(config)# interface GigabitEthernet 0/0/1 |
ギガビット イーサネット インターフェイスを指定し、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 11 |
xconnect peer-ip-address vc-id encapsulation mpls pseudowire-class pw-class-name
Router(config-if)# xconnect 10.0.0.1 707 encapsulation mpl pseudowire-class gec-bridged |
接続回線を疑似回線にバインドして AToM スタティック疑似回線を設定し、トンネリング方式として MPLS を指定して、xconnect コンフィギュレーション モードを開始します。 |
(注) Ethernet-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング モードは、VLAN でもサポートされています。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. (オプション)ipv6 unicast-routing
4. mpls ip default-route
5. mpls ldp graceful-restart
6. xconnect logging pseudowire status
7. controller t1 slot | subslot | port
8. clock source internal
9. linecode b8zs
10. cablelength long db-loss-value
11. channel-group channel-group-number timeslots range
12. exit
13. pseudowire-class pw-class-name
14. encapsulation mpls
15. interworking ethernet
16. exit
17. interface loopback loopback-interface-number
18. ip address ip-address mask
19. exit
20. interface serial slot | subslot | port:timeslot
21. no ip address
22. encapsulation ppp
23. clock source internal
24. xconnect vc-id pw-class pw-class pw-class-name
25. xconnect peer-loopback vc-id pw-class pe-class-name
手順の詳細
|
|
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
ipv6 unicast-routing
Router# ipv6 unicast-routing |
(オプション)IPv6 ユニキャスト データグラムの転送タスクをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
mpls ip default-route
Router(config)# mpls ip default-route |
IP デフォルト ルートに関連付けられているラベルの配布をイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
mpls ldp graceful-restart
Router(config)# mpls ldp graceful-restart |
MPLS LDP グレースフル リスタートをイネーブルにします。 |
ステップ 6 |
xconnect logging pseudowire status
Router(config)# xconnect logging pseudowire status |
疑似回線ステータス イベントのシステム ロギング(syslog)レポートをイネーブルにします。 |
ステップ 7 |
controller t1 slot/subslot/port
Router(config)# controller T1 0/3/0 |
T1 コントローラを設定し、コントローラ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 8 |
clock source internal
Router(config-controller)# clock source internal |
DS1 リンクのクロック ソースを設定し、インターフェイスから内部クロックを使用します。 |
ステップ 9 |
linecode b8zs
Router(config-controller)# linecode b8zs |
T1 コントローラのライン コード タイプとして Binary 8-Zero Substitution(B8ZS)を指定します。 |
ステップ 10 |
cablelength long db-loss-value
Router(config-controller)# cablelength long 0db |
送信信号の減衰値を 0 dB にします。これはデフォルト値です。 |
ステップ 11 |
channel-group channel-group-number timeslots range
Router(config-controller)# channel-group 0 timeslots 1-24 |
T1 インターフェイスまたは E1 インターフェイスでシリアル WAN を設定します。 |
ステップ 12 |
exit |
疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 13 |
pseudowire-class [ pw-class-name ]
Router(config)# pseudowire-class atm-fr-bridged |
指定した名前の疑似回線クラスを確立して、その疑似回線クラスのコンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 14 |
encapsulation mpls
Router(config-pw-class)# encapsulation mpls |
インターフェイス上で MPLS カプセル化をイネーブルにします。 |
ステップ 15 |
interworking ethernet
Router(config-pw-class)# interworking ethernet |
L2VPN イーサネット インターワーキング機能をイネーブルにします。 |
ステップ 16 |
exit |
疑似回線クラス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 17 |
interface loopback loopback-interface-number
Router(config)# interface loopback 0 |
ループバックの論理インターフェイスを指定します。 |
ステップ 18 |
ip address ip-address mask
Router(config-if)# ip address 44.1.1.2 255.255.255.255 |
ループバック インターフェイスの IP アドレスを指定します。 |
ステップ 19 |
exit |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 20 |
interface serial slot/subslot/port:timeslot
Router(config)# interface Serial 0/3/0:0 |
チャネライズド T1 コントローラに作成したシリアル インターフェイスを指定します。 |
ステップ 21 |
no ip address
Router(config-if)# no ip address |
以前に設定した IP アドレスを削除します。 |
ステップ 22 |
encapsulation ppp
Router(config-if)# encapsulation frame-relay |
シリアル インターフェイスで PPP(シリアル インターフェイス対応)カプセル化を設定します。 |
ステップ 23 |
clock source internal |
T1/E1 リンクではインターフェイスから内部クロックを使用することを指定します。 |
ステップ 24 |
xconnect peer-loopback vc-id pw-class pe-class-name |
接続回線を疑似回線にバインドして AToM スタティック疑似回線を設定し、トンネリング方式として MPLS を指定して、xconnect コンフィギュレーション モードを開始します。 |
(注) Ethernet-to-EtherChannel over MPLS(ブリッジ型)インターワーキング モードは、VLAN でもサポートされています。
その他の参考資料
次の項では、フレーム リレーと ATM とのブリッジ型インターワーキングおよび GEC(VPWS)機能での xconnect のサポートに関する資料について説明します。
標準
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|
この機能がサポートする新しい規格または変更された規格はありません。 |
-- |
MIB
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• CISCO-IETF-PW-MIB • CISCO-IETF-PW-MPLS-MIB |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、およびフィーチャ セットに対する MIB を特定してダウンロードするには、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 http://www.cisco.com/go/mibs |
RFC
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|
RFC 2684 |
『Multiprotocol Encapsulation over ATM Adaptation Layer 5』 |
RFC 2427 |
『Multiprotocol Interconnect over Frame Relay』 |
シスコのテクニカル サポート
|
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右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。 ・テクニカル サポートを受ける ・ソフトウェアをダウンロードする ・セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける ・ツールおよびリソースへアクセスする - Product Alert の受信登録 - Field Notice の受信登録 - Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索 ・Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する ・トレーニング リソースへアクセスする ・TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html |
MPLS レイヤ 2 VPN の設定に関する機能情報
表 2 に、このモジュールで説明した機能をリストし、特定の設定情報へのリンクを示します。この表には、Cisco IOS Release 3.6.0S 以降のリリースで導入または変更された機能だけを示します。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、対応するコマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
プラットフォームのサポートおよびソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator を使用すると、Cisco IOS および Cisco Catalyst オペレーティング システムのソフトウェア イメージでサポートしている特定のソフトウェア リリース、フィーチャ セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
用語集
ATM:Asynchronous Transfer Mode(非同期転送モード)。スイッチド ネットワークを介して固定長パケットを送信するデータ転送方式。高速で高信頼性のパケット転送が可能なこの方式は、音声、ビデオ、およびデータの伝送に適しています。
AToM:Any Transport over MPLS。AToM は、MPLS バックボーン上でレイヤ 2 パケットを転送するソリューションです。AToM 機能を使用するサービス プロバイダーは、単一の統合されたパケットベースのネットワーク インフラストラクチャである Cisco MPLS ネットワークを使用して、既存のデータ リンク レイヤ(レイヤ 2)ネットワークを持つカスタマー サイト間を接続できます。別々のネットワーク管理環境による別々のネットワークに代わり、サービス プロバイダーは、MPLS バックボーン上でレイヤ 2 接続が可能になります。
EoMPLS:Ethernet over MPLS。このテクノロジーは、既存の MPLS バックボーン ネットワークを活用し、カスタマー サイトとのイーサネット接続に基づいて透過型 LAN サービスを提供します。
GEC:ギガビット EtherChannel。ギガビット/秒の伝送速度を実現する高性能イーサネット技術。スイッチ、ルータ インターフェイス、およびサーバの各リンクにわたって、レジリエンシー(復元力)とロード シェアリング機能を備えた柔軟でスケーラブルな帯域幅を提供します。チャネルあたり最大で 8 つのリンクをサポートします。
MPLS:マルチプロトコル ラベル スイッチング。あるネットワーク ノードから次のネットワーク ノードにデータを伝送する高性能な通信ネットワークのメカニズム。MPLS を使用すると、離れたノード間の仮想リンクを容易に作成できます。これにより、さまざまなネットワーク プロトコルのパケットをカプセル化できます。
VPLS:Virtual Private LAN Service(バーチャル プライベート LAN サービス)。IP ネットワークと MPLS ネットワークを経由してイーサネット ベースのマルチポイントツーマルチポイントの通信を実現する方法。