この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
Power over Ethernet(PoE)機能は、PoE 対応デバイスでのみ使用できます。 「スイッチ モデル」 に、PoE 対応デバイスのリストが載っています。
PoE スイッチとは、ネットワーク トラフィックの中断、物理ネットワークの更新、またはネットワーク インフラストラクチャの変更を行うことなく、既存のカッパー ケーブルで、接続している Powered Devices(PD; 受電装置)に給電できる Power Sourcing Equipment(PSE; 給電装置)のことです。
•有線 LAN 上のすべてのデバイスに 110/220 V AC 電源を確保する必要がなくなる。
•すべてのネットワーク デバイスを電源の近くに置く必要がなくなる。
•2 重のケーブル システムを社内に配置する必要がなくなるため、設置コストを大幅に削減できる。
Power over Ethernet は、イーサネット LAN に接続する比較的低出力の装置を配置する企業ネットワークで使用できます。たとえば、次のような装置があります。
•検出:カッパー ケーブルに特殊パルスを送信します。PoE デバイスが相手側にある場合、そのデバイスがこのパルスに応答します。
•分類:検出ステージの後、給電装置(PSE)と受電装置(PD)間でネゴシエーションが開始します。ネゴシエーション中、PD は、自分が消費する最大電力を示すクラスを指定します。
•電力消費:分類ステージが完了すると、PSE は PD に給電します。PD が PoE をサポートしていても分類が行われていない場合、クラス 0 (最大)と見なされます。PD が、規格で許可されている以上の電力を消費しようとすると、PSE はポートへの給電を停止します。
•ポート制限:スイッチが供給に同意している最大電力は、分類ステージの結果にかかわらず、システム管理者が設定する値に制限されます。
•クラス電力制限:スイッチが供給に同意する最大電力は、分類ステージの結果によって決定されます。つまり、クライアントの要求により設定されます。
PoE 機能においては、次の 2 点について注意が必要です。
•モード。デバイス稼動中に、クラス電力制限からポート制限へ、またはその反対へモードを変更できます。ポート制限モードで設定されたポート別電力値は保持されます。
•ポート別数値制限(mW 単位)により許可される最大ポート制限(ポート制限モード)。
•PD が許容されている以上の電力を消費しようとした場合に生成されるトラップと、トラップが生成される最大電力割合。
PoE 対応ハードウェアが自動的に PD クラスを検出し、各ポートに接続されているデバイスのクラスに従い、電力制限を検出します(クラス制限モード)。
接続中、設定されている割り当て分で許可されている以上の電力を PD がスイッチから要求した場合(スイッチがクラス制限モードであってもポート制限モードであっても関係なく)、スイッチは次のことを行います。
PoE の [プロパティ] ページでは、ポート制限 PoE モードまたはクラス制限 PoE モードのいずれかを選択し、生成する PoE トラップを指定できます。
これらの設定は事前に入力されています。PD が実際に接続し、電力を消費しているとき、許可されている最大電力が、実際の最大電力より大きすぎる場合もあります。
リブート、初期化、およびシステム コンフィギュレーション中は、PD の損傷を避けるために出力電力はオフになります。
スイッチで PoE を設定し、現在の電力消費量を監視するには
ステップ 1 [ポート管理] > [PoE] > [プロパティ] の順にクリックします。PoE の [プロパティ] ページが開きます。
• [電力モード] :次のいずれかのオプションを選択します。
–[ポート制限]:ユーザが、ポートごとの最大電力量を設定します。
–[クラス制限]:分類ステージの結果として、デバイスのクラスがポート別最大電力量を決定します。
• [トラップ] :SYSLOG トラップを有効または無効にします。
• [電力トラップしきい値] :消費量しきい値を電力制限割合で入力します。電力がこの値を超えると、アラームが発生します。
• [定格電力] :スイッチが、接続している全 PD に給電できる電力総量。
• [消費電力] :PoE ポートが現在消費している電力量。
ステップ 3 [適用] をクリックして、PoE プロパティを保存します。
PoE の [設定] ページには、システムの PoE 情報が表示され、インターフェイスで PoE を有効にしたり、現在の電力消費量やポート別最大電力を監視したりすることができます。
このページでは、電力モードに応じて、2 つの方法で電力をポート別に制限します。
• [ポート制限] :電力は、指定のワット数に制限されます。これらの設定をアクティブにするには、システムが PoE ポート制限モードになっている必要があります。このモードは、PoE の [プロパティ] ページで設定されます。
ポートで消費される電力がポート制限値を超えると、ポート電力はオフになります。
• [クラス制限] :電力は、接続 PD のクラスに基づいて制限されます。これらの設定をアクティブにするには、システムが PoE クラス制限モードになっている必要があります。このモードは、PoE の [プロパティ] ページで設定されます。
ポートで消費される電力がクラス制限値を超えると、ポート電力はオフになります。
スイッチは、許容電力をすべてのポートに対して一度に給電できない場合があります。この問題を解決するためには、ポートに制限とプライオリティの両方を割り当てる必要があります。たとえば、48 すべてのポートに 15.4W が許容されていても、電力制限により、一度に 24 ポートにしか電力を供給できない場合があります。このような場合、制限を超えているポートがなく、すべてのポートに PD が接続されている場合でも、プライオリティにより、電力を受けるポートと受けないポートを決定することができます。これらのプライオリティは、PoE の [設定] ページで指定します。
PoE をサポートするスイッチ モデルと PoE ポートに割り当て可能な最大電力については、 「スマート スイッチのモデル」 の表を参照してください。
ステップ 1 [ポート管理] > [PoE] > [設定] の順にクリックします。PoE の [設定] ページが開きます。
ステップ 2 ポートを選択して [編集] をクリックします。[PoE設定の編集] ページが開きます。
• [PoE管理ステータス] :ポートの PoE を有効または無効にします。
• [電力プライオリティレベル] :電力供給が少ない場合に使用されるポート プライオリティを選択します。低、高、または重要から選択します。たとえば、電力供給率が 99% であるとき、ポート 1 のプライオリティが高で、ポート 3 のプライオリティが低の場合、ポート 1 は電力を受け、ポート 3 は電力を受けられないことがあります。
• [管理電力割り当て] :PoE の [プロパティ] ページで設定した電力モードがポート制限モードである場合のみ、このフィールドが表示されます。電力モードがポート制限モードである場合、ポートに割り当てる電力(ミリワット単位)を入力します。範囲は 0 ~ 15,400 です。
• [最大電力割り当て] :このポートで許可される電力の最大量が表示されます。
• [クラス] :PoE の [プロパティ] ページで設定した電力モードがクラス制限モードである場合のみ、このフィールドが表示されます。クラスは、次のように電力レベルを決定します。
|
|
---|---|
• [電力消費] :選択されたインターフェイスに接続している受電装置に割り当てられている電力量(ミリワット単位)が表示されます。
• [拒否カウンタ] :受電装置に給電されなかった回数が表示されます。
• [不在カウンタ] :受電装置が検出されなかったため、受電装置への給電が停止された回数が表示されます。
• [無効な署名カウンタ] :無効な署名が受信された回数が表示されます。署名は、受電装置が PSE に自身を識別させるための手段です。署名は、受電装置の検出、分類、またはメンテナンス中に生成されます。
ステップ 4 [適用] をクリックします。ポートの PoE 設定が定義され、実行コンフィギュレーション ファイルが更新されます。