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この章では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータCable Modem Termination System(CMTS; ケーブル モデム ターミネーション システム)、サポートされるサービス、ソフトウェア、および関連ハードウェアの機能について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
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サポート対象の Cisco IOS リリース トレイン、関連機能、各サポート トレイン用の最新の Cisco IOS イメージについて説明します。 CMTS 機能の設定では、まずご使用の Cisco IOS リリース トレイン、関連イメージ、フィーチャ セットを確認します。このセクションの内容は、これらを判別する際に役立ちます。 |
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Cisco uBR10012 ルータは、次の Cisco IOS の方式およびリリース トレインをサポートします。
• 動作の概要
Cisco uBR10012 ルータは、Type II の Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA; パーソナル コンピュータ メモリ カード国際協会)フラッシュ メモリ ディスク上に保存されている IOS イメージを実行します。このディスクは、プライマリ Performance Routing Engine 1(PRE1)の 2 つの PCMCIA スロットに搭載されています。どちらのスロットの PCMCIA ディスクにも Cisco IOS イメージまたはコンフィギュレーション ファイルを保存できます。
フラッシュ メモリ ディスクのほかに、各 PRE1 モジュールにもブートローダ保存用のオンボード フラッシュ メモリがあります。ローダは、システムリセットのあとに実行され、フラッシュ メモリ ディスクに Cisco IOS ソフトウェアを再ロードして実行します。
同様に PRE1 モジュールのオンボード フラッシュ メモリにもシステム コンフィギュレーションが保存されます。フラッシュメモリから読み取られた設定情報は、初期設定のあとで動作メモリにバッファされ、設定が保存されるとフラッシュ メモリ デバイスに保存されます。
各ラインカードにもオンボード フラッシュ メモリがあり、このメモリは機能的には PRE1 モジュールで使用されるものと同様に、ブートローダの保存に使用されます。ただし、ラインカードローダは、システムリセット、ラインカードリセット、またはラインカード装着のあとに動作し、ラインカードが正常に機能するためにラインカード上で稼働する必要のあるコードを再ロードして実行します。ソフトウェアイメージは外部 Trival File Transfer Protocol(TFTP; 簡易ファイル転送プロトコル)サーバに保存することもできます。Cisco uBR10012 ルータをそのように設定すると、TFTP サーバから適切なイメージがダウンロードされて実行されます。
Cisco IOS ソフトウェアは PRE1 モジュールに保存されています。PRE1 モジュールには前面パネル上に PCMCIA スロットが 2 つあります。どちらのスロットにも IOS イメージまたはコンフィギュレーション ファイルを保存できます。
PRE1 モジュール上のフラッシュメモリは、簡単な ROM モニタまたはブートローダの保存に使用されます。ローダは、システムリセット、ラインカードリセット、またはラインカード装着のあとに動作します。
ラインカードイメージは、PRE1 モジュール フラッシュメモリまたは外部 TFTP サーバに保存されている場合もあります。
PRE1 モジュール は、512 KB の NVRAM デバイスにシステム コンフィギュレーションを保存します。NVRAM から読み取られた設定情報は、初期設定後に RAM にバッファされ、設定が保存されるとデバイスに書き込まれます。
Cisco uBR10012 ルータ 上で稼働する Cisco IOS ソフトウェアのバージョンを判別するには、ルータにログオンして、特権 EXEC モードで show version コマンドを入力します。たとえば、次のように入力します。
アップグレードとは、前のものより多くの機能を備えた Cisco IOS®フィーチャ セットを発注することです。アップグレードはアップデートとは異なります。アップデートは、「同一の」フィーチャ セットの最新バージョンをインストールすることです。例外 ― あるフィーチャ セットが廃止された場合は、最近のリリースで、機能が最も近い次のフィーチャ セットがアップデートと見なされます。
新規ソフトウェアリリースへのアップグレードに関する全般的な事項については、Cisco.com で提供されている『 Cisco IOS Upgrade Ordering Instructions 』を参照してください。
12.3 リリース トレインは、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ上の Performance Routing Engine 2(PRE2)モジュールをサポートする最初の Cisco IOS Release です。このリリースでは多くの機能が追加されていて、以前サポートされていた 12.2 リリース トレインからの機能も継続してサポートします。これらの機能は、設定マニュアルの追加リンクとともに、「Cisco uBR10012 ルータでサポートされているソフトウェア機能」 で紹介しています。
表1-1 に、Cisco IOS Release 12.3(9a)BC が稼働する Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ用の Cisco IOS フィーチャ セットのメモリ推奨を示します。
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12.2 BC トレインは、DOCSIS 1.1 双方向サポートといくつかの新機能を提供する中間リリース トレインです。
Cisco IOS Release 12.2(4)BC1b には、前の 12.2 XF リリースからのマイグレーション パスが組み込まれています。Cisco IOS Release 12.2(4)BC1b は、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータをサポートしています。このルータは、大容量、高スループットの CMTS提供し、ケーブル ネットワークのエッジでのトラフィックの集約に最適化された製品です。このルータのプラットフォームは、ケーブル事業者およびサービス プロバイダーを対象に設計されており、ケーブル モデム、デジタル セットトップ ボックス、または IP テレフォニー ケーブル モデムを介して住宅加入者に接続し、高速データ、ブロードバンド エンターテイメント、および IP テレフォニー ソリューションを提供します。
(注) Cisco IOS Release 12.2(4)BC1b は、Telco リターン イメージはサポートしていません。
表1-2 に、Cisco IOS Release 12.2(4)BC1b が稼働する Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ用の Cisco IOS フィーチャ セットのメモリ推奨を示します。Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータには、48 MB と120 MB のいずれかの Type II PCMCIA フラッシュ メモリ カードを搭載できます。
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ubr10k-k8p6-mz 2 |
2.Cisco IOS 12.2(11)BC3 イメージは、128 MB フラッシュ ディスクから読み込むことができません。このイメージは、Cisco IOS 12.2(11)BC2a リビルド リリースで使用できません。 |
(注) ubr10k-k8p6-mz ソフトウェア イメージは、Cisco IOS Release 12.2(11)BC3 においてのみ 128 MB フラッシュ ディスク カードから読み取ることができませんでした。詳細については、Bug Toolkit の注意事項 CSCea65301 を参照してください。この注意事項は改善され、この制限事項は、Cisco ISO 12.2(11)BC3a 以降の Release 12.2 BC リリースでは削除されました。
Cisco IOS 12.2 CY リリース トレインは Cisco IOS Release 12.2(11)BC1b に基づいており、Cisco IOS Release 12.2(11)BC1b は Cisco IOS Release 12.2(11)T に基づいています。Cisco IOS Release 12.2(11)BC1b トレインは、選択された新しい機能のサポートのほか、DOCSIS 1.1 双方向サポートを提供する暫定的なリリース トレインです。Cisco IOS Release 12.2(11)BC1b には、前の 12.2 XF リリースからの移行パスが組み込まれています。
Cisco IOS 12.2 CY リリース トレインは、次の追加ソフトウェア機能を提供します。
• Cisco uBR10012 に対する PBR サポート
• Cisco uBR10012 に対する VLAN サポート
(注) Cisco IOS Release 12.2(11)CY は、Telco リターン イメージはサポートしていません。
表1-3 に、Cisco IOS Release 12.2(11)CY が稼働する Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ用の Cisco IOS フィーチャ セットのメモリ推奨を示します。Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータには、48 MB と120 MB のいずれかの Type II PCMCIA フラッシュ メモリ カードを搭載できます。
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Cisco uBR10012 ルータは、コストパフォーマンスに優れ、拡張性が高く、業界で定評のある CMTS を提供し、ケーブルネットワークのエッジでトラフィックを集約するように最適化された製品です。このルータには、8 つのブロードバンド集約スロットと 4 つの WAN バックホールスロットがあります。ブロードバンドスロットは、アダプタカード(ライン カード プロセッサ)を使用することで Cisco uBR7200 シリーズ ブロードバンド カードをサポートできます。
ケーブル事業者およびサービス プロバイダーを対象に設計されたCisco uBR10012 ルータ CMTS プラットフォームは、Cable Modem(CM; ケーブルモデム)、デジタル セットトップ ボックス、または IP テレフォニー CM を介して住宅加入者に接続し、高速データ、ブロードバンド エンターテイメント、および IP テレフォニーのソリューションを提供します。
(注) このマニュアルは、Cisco uBR10012 ルータのソフトウェアおよび関連ハードウェアに重点が置かれています。Cisco uBR10012 ルータシャーシおよびコンポーネントについての詳細は、次の資料を参照してください。
• 『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router Hardware Installation Guide 』
• Cisco.com の『 Cisco uBR10012 Field Replaceable Units(FRUs) 』 Web ページ
Cisco uBR10012 ルータのシャーシは、前面と背面から搭載されるように設計されています。シャーシの前面では、次のコンポーネントが搭載できます(図1-1)。
• 2 つの Performance Routing Engine 1(PRE1)または PRE2 プロセッサ モジュール
• 2 つの DC Power Entry Module(PEM; パワー エントリ モジュール)
シャーシの背面では、次のコンポーネントにアクセスできます(図1-2)。
• 8 つのケーブル インターフェイス ライン カード(1 ポート)
• 4 つの高速、高性能ネットワーク アップリンク インターフェイス ライン カード
• 2 つの Timing, Communication, and Control Plus(TCC+)カード
Cisco uBR10012 ルータは、-48-60 VDC の入力電源を使用する冗長 PEM を装備しています。オプションの AC 入力電源シェルフを使用すると、Cisco uBR10012 ルータに DC 出力電源を供給できます。
Cisco uBR10012 ルータには、次のカードを搭載できるカード スロットが合計で 16 個あります。
• 前面から搭載(図1-1を参照)
–1 つまたは 2 つの PRE1 または PRE2 モジュール(冗長構成の場合は 2 つのモジュール)
• 背面から搭載(図1-2を参照)
–ネットワーク アップリンク ライン カード(OC-12 POS または GigE)× 4
–1 または 2 個の TCC+ カード(冗長構成の場合は 2 個の TCC+ カード) ― 各 TCC+ カードは、外部クロック リファレンス ソース用のコネクタを 1 つ、バックアップ クロック ソース用の別のコネクタを 1 つ備えています。
図1-1に、フル搭載のCisco uBR10012 ルータの前面図(ベゼルなし)と対応するスロット番号を示します。
図1-1 Cisco uBR10012 ルータのスロット番号--前面図(ベゼルなし)
ヒント バックアップ PRE モジュール上のファスト イーサネット インターフェイスは、プライマリ PRE モジュールに障害が発生し、バックアップ PRE モジュールがアクティブにならないかぎり使用されません。バックアップ PRE モジュールがアクティブ PRE モジュールになると、そのファスト イーサネット インターフェイスが自動的にスロット 0/0 のアクティブ ファスト イーサネット インターフェイスになります。
図1-2に、フル搭載のCisco uBR10012 ルータの背面図と対応するスロット番号を示します。
図1-2 Cisco uBR10012 ルータ のスロット番号--背面図
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータ上で次のハードウェアをサポートします。サポートされているハードウェアのこれ以前の説明は、各 Cisco IOS Release のリリース ノートで入手できます。
ここでは、サポート対象の Cisco IOS リリース トレインすべてについて、Cisco uBR10012 ルータのソフトウェア機能を要約し、さらに各機能の設定について説明します。
表1-5に、Cisco uBR10012 ルータのソフトウェア機能とサポートしている関連 Cisco IOS リリースを示します。Cisco IOS は、その機能が最初に導入されたリリースを示しています。特に記載されていなければ、同じトレインまたは関連トレインの以降の Cisco IOS リリースでも引き続きその機能がサポートされています。
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DOCSIS 1.0 BPI の暗号化および認証は、Cisco IOS 12.2(1)XF1 以降の 12.2 XF リリース、12.2 BC リリース、および 12.3 BC リリースでサポートされています。 |
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DOCSIS 1.0 連結の変更 も参照してください。 |
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DOCSIS Set-Top Gateway Issue 1.0 |
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Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータには次のコンフィギュレーション ツールが搭載されており、設定方式を柔軟に選択できます。
AutoInstall プロセスを使用すると、WAN に接続した後、Cisco uBR10012 ルータを自動的に設定することができます。詳細については、「AutoInstall によるCisco uBR10012 ルータの設定」を参照してください。
CMTS を設定するには、Cisco uBR10012 ルータの Setup ファシリティ(別名 System Configuration Dialog)を使用すると便利です。Setup ファシリティは、ケーブル インターフェイスとケーブル インターフェイス ライン カードを(初期設定後に)完全に運用できるように、多数の機能をサポートしています。「Setup ファシリティによるCisco uBR10012 ルータの設定」を参照してください。
コンフィギュレーション モードを使用すると、Autoinstall またはケーブル インターフェイス Setup ファシリティを使用せずに、手動でCisco uBR10012 ルータを設定できます。詳細については、「コンフィギュレーション モードでのCisco uBR10012 ルータの手動設定」を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータでは、Cisco ネットワーク レジストラが使用できます。Cisco ネットワーク レジストラは、企業やサービス プロバイダーのネットワークのネーミングおよびアドレス提供の信頼性を大幅に向上します。また、拡張性の高い Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)サービスおよび Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)サービスを提供し、DOCSIS CM プロビジョニング システムの基盤を形成します。
Cisco ネットワーク レジストラは、ケーブル インターフェイス、PC、およびブロードバンド ネットワーク上の他のデバイスに対して、動的な IP アドレスを自動的に割り当てるコンフィギュレーション ツールです。Cisco ネットワーク レジストラを使用すると、ネットワーク上の各ケーブル インターフェイスのシリアル番号および MAC アドレスを追跡できるので、加入者 CPE 機器を追跡するカスタマー サービス作業が軽減されます。
Cisco ネットワーク レジストラの設定および使用に関する詳細は、シスコ Web サイト( http://www.cisco.com )で Cisco ネットワーク レジストラの最新マニュアルを参照してください。マニュアルとは、Cisco uBR7200 シリーズルータ用の『 Installing the Cisco Network Registrar 』や『 Cisco Subscriber Registration Center Device Provisioning Registrar 2.0 』などです。これらは両方とも Cisco.com で提供されています。
ケーブル インターフェイス Setup ファシリティ(このセクションで前述)を使用すると、CMTS の初期設定を作成できます。拡張 Setup ファシリティでは、CMTS の設定を進めながらシステム上に各インターフェイスを設定するよう求められます。詳細については、「拡張 Setup ファシリティによるケーブル インターフェイスの設定」を参照してください。
ここでは、Cisco IOS Release 12.3(9a)BC 以降の 12.3 BC リリース トレインで導入または拡張された一般的な Cisco IOS コマンドについて説明します。また、特定の新しい機能をサポートする新しいコマンドまたは拡張コマンドに関する追加機能の説明も参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、いくつかの新しいコマンドまたは拡張コマンドが導入されています。このリリースの場合、これらの機能固有のコマンドまたは拡張については、そのサポートする機能とともに説明します。詳細については、このマニュアルの追加機能の説明を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータの次の CLI コマンドを導入または拡張します。
• cable arp filter ( ケーブル ARP フィルタの拡張 を参照)
これらのコマンドの変更の詳細については、次のリソースを参照してください。
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/bbccmref/index.htm
Cisco IOS ソフトウェアは、Cisco uBR10012 ルータのネットワーク上で次の複数の DHCP 機能およびサーバ機能をサポートします。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS の以前の Cisco IOS リリースでサポートされていたような、標準 DHCP ソース確認チェックから信用 MAC アドレスを除外する機能が導入されています。この機能では、標準 DHCP ソース確認により拒否される場合を除き、信用 MAC アドレスからのパケットが通過できるようになります。この機能は、指定された MAC アドレスの Cisco CMTS での cable source-verify コマンドを無効にしますが、標準およびイネーブルの DHCP ソース確認プロセスの全体的サポートを維持します。この機能は、Cisco uBR10012 ルータ シャーシでの Performance Routing Engine 1(PRE1)および PRE2 モジュールでサポートされています。
DHCP の信用ソース MAC アドレスからのパケットをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで cable trust コマンドを使用します。MAC 除外リストから信用 MAC アドレスを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。除外リストから MAC アドレスを削除すると、そのソースからのすべてのパケットで標準 DHCP ソース確認が行われます。
信用 DHCP ソースの MAC アドレス、およびそこから送信されるパケットが標準 DHCP ソース確認を受けない MAC アドレス |
このコマンドおよび機能は、ケーブル ソース確認機能を Cisco CMTS ではじめてイネーブルにする状況でのみサポートされます。
ケーブル ソース確認のほかにこの機能がイネーブルである場合、パケットのソースは、Cisco CMTS の MAC 除外リストに属している必要があります。パケットがこの除外チェックを通過した場合、通常および以前にサポートされていたソース確認チェックに従い、送信元 IP アドレスが Address Resolution Protocol(ARP; アドレス解決プロトコル)テーブルと照らし合わせて確認されます。Service ID(SID; サービス ID)とパケットの送信元 IP アドレスは、Cisco CMTS の ARP ホスト データベースのものと一致している必要があります。パケットのチェックが成功した場合、パケットは通過できます。拒否されたパケットは、これら 2 つのチェックのいずれかで廃棄されます。
オプションの除外リストにある信用ソース MAC アドレスは、いつでも削除できます。MAC アドレスの削除により、以前信用されていたパケットは非信用ステータスに戻り、すべてのパケットが Cisco CMTS の標準ソース確認チェックを受けます。
拡張ケーブル ソース確認 DHCP 機能およびその使用に関する一般的なガイドラインの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 IP Address Verification for the Cisco uBR7200 Series Cable Router 』
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1830/products_feature_guide09186a0080087b55.html
• 『 Filtering Cable DHCP Lease Queries 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a008021b8fb.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
• CABLE SECURITY『 Cable Source-Verify and IP Address Security 』White Paper
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk86/tk803/technologies_tech_note09186a00800a7828.shtml
このネットワーク管理機能は、統合 DHCP サーバにより、プロビジョニングを簡易化します。DHCP、ToD、または TFTP サービスの設定については、Cisco.com の『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』の「Configuring DHCP, ToD, and TFTP Services」の章を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータおよび関連した Cisco IOS ソフトウェアは、DOCSIS 1.0 の複数の強化、拡張、および機能をサポートします。
• DOCSIS 1.0 コンフィギュレーション ファイルの設定
• DOCSIS 1.0 のSID 単位の帯域要求および認可カウンタ
• DOCSIS 1.0 ケーブル モデム用 ERBA のサポート
DOCSIS QoS およびその他の DOCSIS 機能の設定については、Cisco.com の『 DOCSIS 1.1 Feature Module for the Cisco uBR7200 Routers 』、または以下に示す DOCSIS 1.0 機能に関するその他の資料を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータ は、DOCSIS 1.0 BPI の仕様をフルサポートします。DOCSIS 1.0 対応の BPI は、共有メディア ケーブル ネットワークでユーザ データのプライバシを保護し、ケーブル ネットワークにおける DOCSIS 準拠データ トランスポート サービスへの不正アクセスを防止します。BPI は、CM と CMTS との間の RF インターフェイスでトラフィックを暗号化し、Authentication, Authorization, Accounting(AAA; 認証、認可、アカウンティング)機能を組み込みます。
データ プライバシのレベルは、アナログモデム、Digital Subscriber Line(DSL; デジタル加入者線)などの専用線ネットワーク アクセス サービスによって提供されるものとほぼ同等です。BPI はサービスの基本的な保護を提供し、MAC アドレスによって一意に識別された CM が、アクセスを許可されたサービスに限って、鍵情報を得られるようにします。
(注) 暗号化および復号化は、輸出ライセンスの規制対象になります。
BPI は、Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)、トンネル、フィルタリング、スプーフィングに対する保護、および RF サブネットにソース IP フィルタリングを設定するコマンドをサポートしているので、加入者が無効なソース IP アドレスを使用するのを防ぎます。
(注) Cisco IOS Release 12.2(8)BC1 以降のリリースを使用している場合、DOCSIS 1.0 BPI 仕様に対する最新の変更に適合するためには、BPI 暗号化に登録しようとするすべての DOCSIS 1.0 CM のDOCSIS コンフィギュレーション ファイルに Baseline Privacy Configuration Settings Option(Type 17)を設定する必要があります。Type 17 オプションが設定されていないと、CMTS コンソールに[Unauthorized SAID]の警告が表示され、その CM はオンラインになりません。
以前の Cisco IOS リリースの場合は、DOCSIS コンフィギュレーション ファイルに Type 17 オプションが設定されていなくても、DOCSIS 1.0 CM は BPI 暗号化に登録され、オンラインになります。ただし、DOCSIS BPI 仕様へのこの変更によって、Type 17 は BPI 動作の必須オプションとなりました。
この要件に関する詳細は、Cisco.com の TAC テクニカル ノートを参照してください
(http://www.cisco.com/warp/public/109/bpi_changes_23895.html)。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 ルータ での DOCSIS 1.0 連結の変更機能に対するサポートが導入されています。この機能により、連結がアップストリーム チャネルでサポートされている場合でも、DOCSIS 1.0 ケーブル モデムでの連結をディセーブルにすることができます。
DOCSIS 1.0 連結によって、ケーブル モデムは複数パケットに対するシングルタイム スライス要求を作成して、すべてのパケットを単一の大きなバーストにしてアップストリーム上で送信することができます。連結は、DOCSIS 1.0 + をサポートする以前の Cisco IOS リリースのアップストリーム受信ドライバで導入されました。その後、Cisco IOS Release 12.1(4)CX では、連結アクティビティのデバッグ用に SID 単位のカウンタが追加されました。
一部の状況では、DOCSIS 1.0 ケーブル モデムの連結を変更することが望ましく、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC はいずれのオプションもサポートしています。
(注) この機能により DOCSIS 1.0 連結がディセーブルになっている場合でも、DOCSIS 1.1 または DOCSIS 2.0 に準拠しているケーブル モデムでは、連結はイネーブルのままです。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC 以降のリリースで DOCSIS 1.0 連結の変更をイネーブルにするには、以前サポートされていた cable upstream < n > concatenation コマンドを特権 EXEC モードにして、新しい docsis10 キーワードを使用します。
アップストリーム ポート番号を指定します。有効な値は、ケーブル インターフェイス ライン カードの最初のアップストリーム ポートを表す 0 で始まります。 |
次の例は、Cisco uBR10012 ルータにおける DOCSIS 1.0 連結の変更を示しています。
この例では、DOCSIS 1.0 ケーブル モデムは REG-RSP によりアップデートされるため、連結の使用が許可されていません。
このコマンドの詳細については、Cisco.com の『Cisco Broadband Cable Command Reference Guide』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
DOCSIS コンフィギュレーション ファイルの詳細については、次のセクションを参照してください。
• 「DOCSIS 1.0トラフィック シェーピングおよびレート制限機能」
DOCSIS QoS およびその他の DOCSIS 機能の設定については、Cisco.com の『 DOCSIS 1.1 Feature Module for the Cisco uBR7200 Routers 』、および以下に示されているその他の資料を参照してください。
DOCSIS 1.0 へのこの拡張によって、プライオリティの高いトラフィックの処理が強化されます。DOCSIS コンフィギュレーション ファイルのフィールドを使用することにより、CM が音声 SID を要求するときに、Cisco uBR10012 ルータ上の MAC スケジューラが、そのトラフィック フロー用のアップストリームに一定間隔のスロットを設定します。CM はこれらのスロットを争奪する必要がなくなり、Cisco uBR10012 ルータがスロットのタイミングを制御するので、潜在的な遅延やジッタを細かく制御できます。
DOCSIS 1.0 ドライバは、MAC サブレイヤおよび関連インターフェイスの CableLabs 仕様をサポートします。「DOCSIS 1.0 の MAC 拡張--各 CM 単位のアップストリーム データ スループットの向上」を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータソフトウェアは DOCSIS 1.0 QoS をサポートします。これにより、データ パケットを効率的にトラフィック クラスにマッピングするようにサービス レベルを定義できます。このトラフィック クラスによって、どのようにネットワークリソースを割り当ておよび制御するかが決まります。QoS を提供するには、IP および ATM コアネットワークの QoS 機能と、IP 優先順位の Type of Service(ToS; サービス タイプ)ビットを組み合わせて使用します。
Cisco uBR10012 ルータソフトウェアは、サービスの差別化を実現するため、次のような QoS 定義をサポートしています。
• 保証レート サービス キュー ― アップストリーム チャネルで、最小アップストリーム レートが指定されているクラスに加入する CM からの帯域要求が保管されます。
• ベストエフォート サービス キュー ― アップストリーム チャネルで、最小アップストリーム レートが指定されていないクラスに加入する CM からの帯域要求が保管されます。
• 7 ~ 0 のサービス プライオリティ ― 値が大きいほどサービスが向上します。
DOCSIS QoS の機能および設定の詳細については、次の資料を参照してください。
• 『 DOCSIS 1.1 Feature Module for the Cisco uBR7200 Routers 』
• 『 Cisco IOS Quality of Service Solutions Configuration Guide 』Release 12.2
• 『 Cisco IOS Quality of Service Solutions Command Reference 』Release 12.2
DOCSIS 1.0 は、階層構造のベストエフォート型サービスおよび CIR 型サービスをサポートしています。Cisco uBR10012 ルータ および CMTS では現在、プライオリティの高いトラフィックに関して MAC レベルのスケジューリングを動的に開始および終了し、使用する QoS パラメータを正確に指定することができます。
DOCSIS 1.0 では、CM はアップストリーム方向に送信するパケットごとに、アップストリーム帯域幅(コンテンションまたはピギーバックのミニスロット認可)を明示的に要求します。これにより、ケーブルシステム上で各パケットの「要求/認可」往復遅延が発生し、CM が得ることのできるアップストリーム最大データスループットが制限されます。このケーブルモデム単位のアップストリーム スループットを向上させるため、Cisco uBR10012 ルータのソフトウェアが拡張されました。CMTS では現在、同一 CM からの複数の MAC フレームの連結バーストを受信することができます。
(注) CMTS および CM の両方が、この機能をサポートしている必要があります。
この機能を使用すると、TCP 関連のタイムアウトや再送信を実行せずに、伝送レートを超えたケーブル インターフェイスへのダウンストリーム認可のバッファリングをサポートします。この機能は、IP ヘッダーの ToS フィールドの 3 つの優先順位ビットを使用して、各パケットにサービスクラスを割り当てます。
IP 優先順位ビットが設定されたパケットには、高いプライオリティが与えられます。これにより、CMTS 管理者は、CM ベースごとのデータレートを設定したり、特定のフローのデータレートを計算することができます。
DOCSIS 1.0 は、SID に基づいて QoS を提供します。各 QoS プロファイルがパラメータとしてダウンストリームの最大レートを伝達し、この値に基づいて、ダウンストリームでピークレート制限やトラフィック シェーピングが実行されます。特定の CM でプライオリティの高いトラフィックとデータが一緒に処理されると、レートを超過した分のデータパケットがシャットダウンされたり、プライオリティの高いパケットが遅れたりして、品質が低下することがあります。IP 優先順位ビットに基づいてトラフィックを分離すれば、トラフィック ストリームに対して個別のレート制限を適用できます。
cable downstream if-output コマンドにいくつかのテスト機能が加えられ、ダウンストリーム インターフェイス上でテスト信号を生成できるように、次のオプションが追加されました。
• cable downstream if-output prbs ― ダウンストリーム インターフェイスをシャットダウンし、Pseudo Random Bit Stream(PRBS; 疑似ランダム ビット ストリーム)テスト信号を出力します。
• cable downstream if-output continuous wave ― ダウンストリーム インターフェイスをシャットダウンし、変調されていないキャリア信号を出力します。
(注) 以前のcable downstream if-output コマンドに変更はなく、引き続き、標準の変調信号を出力します。no cable downstream if-outputコマンドも変更されていません。すべての信号出力を停止して、インターフェイスをシャットダウンします。
コマンドの詳細については、『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
この機能によって、CM が逆方向の電力調整を頻繁に必要とする場合にCisco uBR10012 ルータによる調整が可能となります。この状況では、修正のたびに大幅な電力調整を行う代わりに、管理者は修正の平均値を計算してから電力を調整するように、Cisco uBR10012 ルータを設定できます。
• cable upstream power-adjust threshold ― このコマンドは 0 ~ 10 dB レンジを受け付けるようになりました(従来のレンジは 0 ~ 2 dB)
• cable upstream power-adjust noise % of power adjustment ― このコマンドは、特定のアップストリームに関するスレッシュホールド値(%)を設定し、標準電力調整方式とノイズ電力調整方式とを切り替えます。
ノイズ電力調整方式では、平均を算出するアルゴリズムを使用してから、修正を送信します。コマンドの詳細については、『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
この機能によって、Cisco uBR10012 ルータは、アップストリーム上の複数の SID 定義をサポートできます。ケーブル インターフェイスごとに複数のサービスクラスを設定できるので、必要に応じて、高いプライオリティを設定できます。
• プライオリティの高いトラフィックには、QoS の高い Committed Information Rate(CIR; 設定情報速度)セカンダリ SID が割り当てられ、データトラフィックにはベストエフォート ベースのプライマリ SID が割り当てられます。
• プライオリティの高いトラフィックに上位の QoS CIR 型クラスを提供するように、セカンダリ SID を定義できます。これらのクラスには、ゼロ以外の最小予約レート(CIR タイプ サービス)が設定されます。したがって、これらの SID はアップストリームの階層ベストエフォート型データ SID よりも、CMTS において優先的に処理されます。
(注) ベストエフォート型サービスは、チャネル上で最小アップストリーム レートが指定されていない要求を処理します。CMTS は、プライマリ SID とセカンダリ SID を個別に処理し、認可を発行します。CM の各 SID には、個別のステートマシンを設定します。各 SID のチャネルアクセスは、他の SID と無関係に実行されます。
• ケーブルモデムが開始するダイナミック MAC メッセージ ― Dynamic Service Addition(DSA; ダイナミック サービス追加)および Dynamic Service Deletion(DSD; ダイナミック サービス削除)。これらのメッセージにより、実行時にダイナミック SID を作成および削除できます。
• アップストリーム上の非送信請求の許可サービス(CBR スケジューリング) ― たとえば、Cisco uBR924 ケーブル アクセス ルータからのアップストリーム パケットに、より高品質のチャネルが割り当てられます。
QoS プロファイルの強制適用によって、CMTS 定義 QoS プロファイルを使用したレジストレーションの実行時に、ケーブル インターフェイスのプロビジョニング済みサービスクラスを書き換えることができます。この機能がイネーブルに設定されている場合、CMTS は登録する各 CM に、CMTS 管理者が設定したデフォルトの DOCSIS 1.0 サービスクラスをプロビジョニングします。
管理者が定義したサービスクラスが、CMTS に登録しようとする CM に強制適用されます。サービスクラスには、アップストリームまたはダウンストリームのレート制限はありません。
CM は、アップストリーム データを送信する場合、独自のレート ポリシング アルゴリズムがあるので、パケットのスロットリングまたは廃棄のない帯域要求を出します。CMTS は、オペレータによって強制適用された QoS プロファイルに基づいて、トラフィック シェーピングを行います。
(注) デフォルトでは、ケーブル インターフェイスに特定の QoS プロファイルが強制的に適用されることはありません。ケーブル インターフェイスに割り当てられる QoS プロファイルは、ケーブ インターフェイスの DOCSIS コンフィギュレーション ファイルに設定されているClass of Service(CoS;サービス クラス)パラメータによって異なります。
Cisco uBR10012 ルータは、RFC 2233 の DOCSIS OSSI 必須オブジェクトをサポートします。
Cisco uBR10012 ルータでは、次の特性を持つ複数のサービス クラス プロファイルを作成することができます。
• トラフィック プライオリティ(7、6、5、4、3、2、1、0)、7 が最も高いプライオリティ
上記のサービス クラス プロファイルを使用して、アップストリーム チャネル上のアップストリーム最小レートのクラスに加入する CM からの帯域要求を保管する保証レートサービスキュー、およびアップストリーム チャネル上のアップストリーム最小レート以外のクラスに加入する CM 用のベストエフォート型サービス キューを定義することができます。
Cisco uBR10012 ルータにより、各 CM の複数のサービスクラスおよびダイナミック SID がサポートされます。これにより、Cisco uBR10012 ルータで、サービフローを動的に割り当ておよび削除することができます。
CMTS はさらに、レート制限が不適切な CM からの干渉を無効にするために、QoS プロファイルの強制適用をサポートしています。CMTS のシステム管理者は、デフォルトの DOCSIS 1.0 サービスクラスを割り当てることによって、モデム上の既存のサービスクラスを変更することができます。CMTS は、管理者が強制適用する QoS プロファイルに基づいて、トラフィック シェーピングを実行できます。
トラフィック シェーピングにより、HFC ネットワーク上のホストにデータが再送信される可能性が少なくなるので、帯域幅を節約できます。トラフィック シェーピングを使用しなかった場合、Cisco IOS Release 12.2XFソフトウェアは、設定されたアップストリームピーク伝送レートを超過している CM からの帯域要求をドロップします。レートを超過しているケーブル インターフェイスからの帯域要求(およびそれに伴うアップストリーム パケット)をドロップすると、TCP 関連タイムアウトによって、情報を送信しているホストがその情報を再送信することになります。
Cisco IOS Release 12.2XFは、次のトラフィック シェーピング機能をサポートしています。
• ダウンストリーム レート制限 ― TCP 関連のタイムアウトおよび再送信を実行せずに、レートを超過した CM へのダウンストリーム認可をバッファリングできます。ダウンストリーム レート シェーピングを使用すると、IP ヘッダーの ToS バイトのうち、3 つの優先順位ビットを使用して各パケットのサービスクラス割り当てを指定することにより、CM のダウンストリーム トラフィックを複数のサービスクラスおよび複数のデータ レートに分割できます。ToS フィールドで IP 優先順位ビットが設定されたパケットには、高いプライオリティが適用されます。
ToS バイトを使用することにより、管理者は、CM 単位で設定されたデータ レートのほかに、特定のフローのデータ レートを計算できます。特定の ToS に最大データ レートを指定すると、共通のダウンストリーム最大データ レートを変更できます。
(注) ToS バイトにダウンストリーム データ レートが設定されていないパケットには、標準のデータ レート制限が適用されます。
• アップストリーム レート制限 ― TCP 関連のタイムアウトおよび再送信を実行せずに、レートを超過した CM からのアップストリーム帯域要求をバッファに保管できます。その結果、CMTS は、加入者 CPE の全体的な TCP パフォーマンスを下げずに、各 CM のアップストリーム最大レートを適用できます。アップストリーム認可シェーピングは、ケーブル インターフェイス(SID)ごとに設定できます。
シェーピングを使用するトークンバケット ポリシングは、CMTS で設定するアップストリーム単位のデフォルトレート制限です。シェーピングは、トークンバケット アルゴリズムでイネーブルまたはディセーブルに設定できます。
アップストリーム トラフィック シェーピングは、アップストリーム パケットのスケジューリングを遅らせます。そのため、パケットは、ドロップされるのではなく、ケーブル CPE デバイス上のバッファに保管されます。TCP/IP スタックは、アプリケーション トラフィックと適切に速度を合わせ、加入者の定義済み QoS レベルに相当するスループットを達成します。
Payload Header Suppression(PHS; ペイロード ヘッダー抑制)は、アップストリームおよびダウンストリームの両方のトラフィック フローで不要なパケット ヘッダーを抑制することで、リンクレイヤの帯域幅を節約します。設定については、「ペイロード ヘッダーの抑制および復元の設定」を参照してください。
この機能により、SID 単位での帯域要求および認可ができるので、プライオリティの高いトラフィックの制御が向上します。プロファイルをカスタマイズし、提供するサービスに合わせ、加入者サイトで必要なパラメータをスケジューリングできます。
また、show interface cx/y/z sid counter コマンド には、次の情報が表示されるverbose オプションがあります。
• 指定されたケーブル インターフェイスで特定の SID からCisco uBR10012 ルータが正常に受信した帯域要求の数
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC2 では、DOCSIS 1.0 ToS の変更に対するサポートを導入しています。現在では、ToS を変更するにはスタティック ケーブル QoS プロファイルの作成が必要であり、これらのプロファイルは、ToS フィールドに割り当てられます。この実装は、いくつかの異なるサービス タイプを提供するだけで十分に機能します。ただし、多数のサービス タイプが提供された場合、スケーラビリティの問題が発生し、各タイプで ToS の変更を行うためにスタティック QoS プロファイルが必要になります。
デフォルト DOCSIS 1.0 ToS 変更機能では、DOCSIS 1.0 ケーブル モデム(CM)が作成したすべてのプロファイルを自動的にデフォルト ToS 変更に制限することにより、ToS の変更を行うために複数の QoS プロファイルを作成する必要がなくなります。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、DOCSIS 1.0 ケーブル モデムおよび Cisco uBR10012 ルータ用の Enhanced Rate Bandwidth Allocation(ERBA)のサポートが導入されています。ERBA により、DOCSIS 1.0 モデムは、一時的な伝送レートを短期間でフルラインレートまで上昇させることができます。この機能により、インターネット ダウンロードのような瞬間的な帯域幅要求に、より高い帯域幅を提供できますが、QoS プロファイルの既存のサービス レベルは変更する必要がありません。
この機能により MSO は、Cisco CMTS で変更した DOCSIS 1.1 QoS プロファイル パラメータにマッピングすることにより、DOCSIS 1.0 ケーブル モデムのバースト伝送を設定できます。DOCSIS 1.0 ケーブル モデムは、一致する QoS プロファイルに登録する場合、DOCSIS 1.0 のパラメータが必要です。この機能により最大ダウンストリーム ラインレートがイネーブルになり、ERBA の設定は、対応する QoS プロファイルに登録されるすべてのケーブル モデムに適用されます。
(注) QoS 定義は、この機能をサポートするために、あらかじめ Cisco CMTS ヘッドエンドに存在している必要があります。
DOCSIS 1.0 ケーブル モデム の ERBA は、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC におけるこれらの新規または拡張のコマンドまたはキーワードでサポートしています。
• cable qos pro max-ds-burst burst-size
• show cable qos profile n [verbose]
DOCSIS 1.0 ケーブル モデムのダウンストリームで ERBA を定義するには、グローバル コンフィギュレーション モードで cable qos promax-ds-burst コマンドを使用します。この ERBA 設定を QoS プロファイルから削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
Cisco CMTS での DOCSIS 1.0 ケーブル モデムと QoS プロファイルに適用される ERBA 設定を表示するには、特権 EXEC モードで show cable qos profile コマンドを使用します。
次のグローバル コンフィギュレーション モードでの cable qos profile コマンドの例は、cable qos profile コマンドへの変更を示しています。説明のために、ERBA 機能に関連するフィールドを太字で示します。
次の show cable qos profile コマンドの例は、最大ダウンストリーム バーストが定義され、管理作成された QoS プロファイルであることを示しています。
次の例は、特権 EXEC モードでの show cable qos prof verbose コマンドによるサンプル QoS プロファイル 10の最大ダウンストリーム バースト サイズを示しています。
Cisco CMTS の既存の QoS プロファイルの 1 つに一致する QoS プロファイルにケーブル モデムが登録されると、デフォルト DOCSIS QoS プロファイルの 1522 の代わりに、そのプロファイルに定義された最大ダウンストリーム バースト サイズが使用されます。
たとえば、前述の例における QoS プロファイル 10 に一致する DOCSIS 1.0 の設定は、次のようになります。
最大ダウンストリーム バースト サイズ(および ToS の変更値)は、DOCSIS で定義されないため、QoS 設定ファイルでは明示的に定義されていません。ただし、この例ではほかのすべてのパラメータがプロファイル 10 と完全に一致するため、これらの QoS パラメータに登録される任意のケーブル モデムでは、最大 100000 バイトのダウンストリーム バーストが適用されます。
さらに詳しく説明するために、パケットが 100 パケット/秒(pps)で 1000 バイトの長さに設定されているシナリオを想定します。合計レートは、1000、100、および 8 または 800 kbps を掛けた合計になります。
これらの設定を変更するには、異なるダウンストリーム QoS 設定をもつ任意の 2 つ以上のトラフィック プロファイルを定義します。 表1-6 に、このような QoS プロファイルの例を 2 つ示します。
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この設定例では、両方の QoS プロファイルは、max-ds-burst のサイズ(QoS プロファイル 101 では 20000、QoS プロファイル 102 では 5000 に設定)を除いて同じです。
DOCSIS 1.0 ダウンストリーム パワーバーストの最適な設定
DOCSIS により、各サービス フローにトークン バケットのバースト サイズを含む異なるトークン バケット パラメータを設定できます。バースト サイズが 0 により近い場合、QoS はより厳密に実行され、ネットワーク リソースの共有が予測しやすくなり、ネットワーク計画がさらに容易になります。
バースト サイズがより大きい場合、遅延の変動も大きくなる可能性はありますが、個々のフローは情報をより速く(より小さい遅延で)伝送できます。
個々のフローでは、バースト サイズが大きい方が好都合である可能性があります。システムが輻輳していない限り、バースト サイズが大きい場合には各バーストが伝送するのにかかる時間が少なくなるため、同時に 2 つのフローが伝送する機会は少なくなります。ただし、チャネル帯域幅の使用量が増大するため、大きいバースト トラフィックはバッファの深さのしきい値を超える可能性があり、遅延はよい形態のトラフィックよりも長くなります。
cable qos profile コマンドと QoS プロファイルの設定の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
• 『Configuring DOCSIS 1.1 on the Cisco CMTS』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b57f.html
DOCSIS 1.0+ の拡張は、音声コールなどのリアルタイム トラフィックの処理に関する DOCSIS 1.0 の制限に対応するために、DOCSIS 1.1 に要求されていた重要な QoS 拡張を提供します。特にDOCSIS 1.0+の拡張により、DOCSIS リンクでの基本的な Voice-over IP(VoIP)サービスが可能となります。
Cisco DOCSIS 1.0+ の拡張には、次の DOCSIS 1.1 機能が組み込まれています。
• 各 CM に複数の SID ― 音声とデータのトラフィックに個別のサービス フローを構築します。これによって、CMTS および CM は、音声トラフィックに高いプライオリティを与えることができ、データ トラフィックが音声コールの品質に影響を与えないようにします。
• CM が開始するダイナミック MAC メッセージ ― DSA および DSD。これらのメッセージによって、オン デマンドでダイナミック SID を作成および削除できるので、音声コールに必要な帯域幅をコールの発生時に割り当てることができ、コールが終了したときに他の用途に解放することができます。
• アップストリーム上の非送信請求の許可サービス(CBR スケジューリング) ― Cisco uBR924 ケーブル アクセス ルータなどの Integrated Telephony CM(ITCM)から送られたアップストリーム VoIP パケットに、より高品質のチャネルを提供できます。
• パケット内の IP 優先順位値に基づき、所定の CM に個別のダウンストリーム レートを設定する能力。これによって、同一の ITCM に向かう音声シグナリングとデータトラフィックが分離され、レートシェーピングの目的に対応するようになります。
• 連結によって、CM は、それぞれに個別の許可要求を行うのではなく、複数のパケットを 1 つの大きなバーストで送信できます。
DOCSIS 1.1 は、ケーブル ネットワーク用の初期の DOCSIS 1.0 標準における最初の大きなリビジョンです。初期の標準は同軸ケーブル ネットワークでの高品質のデータ トラフィックを提供しましたが、音声やビデオなどのリアルタイム トラフィックの需要が増大したため、DOCSIS の仕様に多数の変更が必要となりました。
(注) このマニュアルの発行時には、DOCSIS 1.1 仕様の作業はまだ完了していませんでした。このマニュアルに記載されているのは、DOCSIS 1.1 仕様 SP-RFIv1.1-IO3-991105 です。DOCSIS 1.1 の現在の状況については CableLabs の Web サイト(http://www.cablelabs.com)を参照してください。
ここでは、Cisco uBR10012 ルータでサポートされている主要な拡張について説明します。
• DOCSIS 1.1 の CM データベース マネージャ
– DOCSIS 1.0 連結の変更 も参照してください。
• DOCSIS 1.1 ダウンストリーム パケット スケジューラ
• DOCSIS 1.1 のフラグメンテーションおよびリアセンブリ
• DOCSIS 1.1 のレイヤ 2 フラグメンテーション
• DOCSIS 1.1 のペイロードヘッダー抑制および復元
• DOCSIS 1.1 レート制限およびトラフィック シェーピング
• DOCSIS 1.1 サービス テンプレートとクラス マネージャ
• DOCSIS 1.1 のソフトウェア インフラストラクチャ
• DOCSIS 1.1 のタイム スロット スケジューリング
DOCSIS 1.1 では、BPI+ によって DOCSIS 1.0 BPI セキュリティ機能が強化されています。次のような機能があります。
• Pkcs#1 バージョン 2.0 暗号化による 1024 ビット公開鍵
• 加入者が無効なソース IP を使用しないようにするため、RF サブネットに対してソース IP フィルタリングを設定するコマンド
• 最も機密性の高いアプリケーションに適した 168 ビット 3DES(トリプル DES)による鍵暗号化
• 安全なソフトウェア ダウンロード ― サービス プロバイダーは、傍受、妨害、改ざんを心配することなく、CM のソフトウェアをリモートからアップグレードできます。
(注) BPI+ は『Baseline Privacy Interface Plus Specification』(BPI+_I06-001215)に規定されています。これは PDF フォーマットで CableLabs(http://www.cablemodem.com)から入手できます。
DOCSIS 仕様の違いについての詳細は、Cisco.com の『 DOCSIS 1.1 for Cisco uBR7200 Series Universal Broadband Routers 』フィーチャ モジュールを参照してください。
Cisco uBR10012 ルータは、40 ビットおよび 56 ビットの暗号化/復号化をサポートしています。暗号化/復号化をイネーブルにした場合、デフォルトでは 56 ビットが設定されます。必要に応じて、Cisco uBR10012 ルータで 40 ビット Data Encryption Standard(DES; データ暗号規格)鍵を生成できます。この場合、生成され元に戻される DES 鍵によって、56 ビット鍵の最初の 16 ビットがソフトウェア内でゼロとしてマスクされます。
(注) CM と CMTS の両方が、BPI+ 暗号化および認証をサポートしてイネーブルにする必要があります。また、CM には、DOCSIS 1.1 および BPI 仕様に適合したデジタル証明書が搭載されていなければなりません。
モデム単位およびホスト単位のアクセスリストにより、Cisco uBR10012 ルータは、送信元 MAC または IP アドレスに基づいて、個々のホストまたはケーブル インターフェイスからの着信パケットをフィルタリングできます。したがって、インターフェイス単位またはアドレス単位でアクセスリストを指定できます。
CLI を使用し、Cisco IOS の標準的なアクセスリストおよびアクセスグループ設定手順に従うことにより、フィルタを前もって設定しておくことができます。さらに、CLI または SNMP を使用して、ユーザまたはモデムにこれらのフィルタを割り当てることができます。この機能は、モデムのオンライン/オフラインステータスを、CMTS に通知するトラップもサポートします。
Cisco uBR10012 ルータでサポートされるアクセス リスト
Cisco uBR10012 ルータの Parallel eXpress Forwarding(PXF)プロセッサでは、アクセス リストが設定されていればすべてのアクセス リストを自動的にコンパイルすることにより、デフォルトで Turbo ACL のパフォーマンスを向上させます。
access-list compiled コマンドを使用して、Turbo ACL 機能をイネーブルにする必要はありません。アクセス リストを表示するには、compiled オプションを指定せずに show access-lists コマンドを使用します。
アクセス リストの詳細については、次の URL にある『Cisco IOS Release 12.1 Security Configuration Guide』の「Traffic Filtering and Firewall」を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios121/121cgcr/secur_c/scprt3/index.htm
DOCSIS 1.1 は、X.509 デジタル証明書と 3DES 鍵暗号化によって高度な認証とセキュリティをサポートします。
Cisco uBR10012 ルータは、Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)およびファイアウォール機能をサポートしています。NAT についての詳細資料は、オンラインで
http://www.cisco.com から入手することができます。
この機能により、Cisco uBR10012 ルータは、リレー IP アドレスで DHCPDISCOVER および DHCPREQUEST パケットの GIADDR フィールドを操作してから、DHCP サーバにそれらのパケットを転送できます。送信元が CM なのかホストなのかに基づいて GIADDR フィールドを変更することによって、Cisco uBR10012 ルータは、サーバが要求側クライアントにアドレスを割り当てる場所(どの IP サブネット上か)について、DHCP サーバに手がかりを与えることができます。
この機能により、IP アドレスのスプーフィングが防止されます。管理者は CLI から特定のケーブル インターフェイスの IP/MAC アドレスを調べたり、SID 番号により、ケーブル インターフェイスの MAC テーブルで学習された全デバイスの IP/MAC アドレスを表示したりできます。
CMTS は、CM の MAC アドレスに照らし合わせて送信元 IP アドレスを検証します。CM と PC の IP アドレスを検証することで、SID および MAC アドレスが整合するようにします。ケーブル インターフェイスに接続している PC には、DHCP サーバから IP アドレスが割り当てられます。別の PC またはケーブル インターフェイス上のユーザが同じ IP アドレスを PC に静的に割り当てた場合、Cisco uBR10012 ルータがそのことを報告します。管理者は、カスタマーデータベースを使用することによりスプーフィングしている CM および PC を相互参照し、それ以上使用されないようにできます。
(注) cable source-verify [dhcp](ケーブル インターフェイス用)コマンドを使用すると、DHCP リースクエリ要求を送信し、アップストリーム データ パケットで検出された未知の送信元 IP アドレスを調べるように指定できます。アップストリーム アドレス検証には、新しい LEASEQUERY メッセージタイプをサポートする DHCP サーバが必要です。Cisco ネットワーク レジストラは、Cisco IOS Release 3.01(T) 以降のリリースで、LEASEQUERY メッセージタイプをサポートします。
設定については、「CM アップストリーム アドレス検証のアクティブ化」を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS での BPI+ による複数の DOCSIS ルート証明書に対するサポートが導入されています。この機能によって、Cisco CMTS は、北米または欧州のケーブル モデムを次の実装ガイドラインによりサポートすることができます。
• 北米のルート証明書から欧州のルート証明書に変更する必要がある場合またはその逆の場合、Cisco CMTS で既存のルート証明書を変更し、reload または restart コマンドを使用して Cisco CMTS をリロードする必要があります。
• Cisco uBR10-MC5X20S/U ブロードバンド プロセッシング エンジン(BPE)は、北米と欧州の両方のルート証明書を同時にサポートしており、ルート証明書の同時サポートがこの場合の要件となります。
DOCSIS 1.1 CM は、同一ネットワーク内で DOCSIS 1.0 および 1.0+ CM と共存できます。Cisco uBR10012 ルータは、各 CM に適したサービスレベルを提供します。設定の詳細については、 第3章「Cisco uBR10012 ルータのケーブル インターフェイス機能の設定」 を参照してください。
CM データベース マネージャは新しいソフトウェア モジュールで、CMTS の CM 情報を管理します。このモジュールに問い合わせを行って、単一の CM(または CM グループ)に関する情報を収集できます。show cable modemコマンドの使用によって、出力される CM 単位でメンテナンスされている情報には、DOCSIS MAC 機能、カウンタ、エラー、QoS の設定、MAC ステート、接続統計情報などがあります。
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show cable modem [ ip-address | interface | mac-address ] [ options ] |
さらにコマンド オプションがいくつかあります。Cisco.com で『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
連結によって、CM は複数パケットに対するタイム スライス要求を作成して、すべてのパケットを単一の大きなバーストにしてアップストリーム上で送信することができます。これは、各フレームについて許可要求を行うのとは対照的です。連結は、DOCSIS1.0+ リリースのアップストリーム受信ドライバで導入されました。Cisco IOS Release12.2XF では、現在連結アクティビィティのデバッグ用に SID 単位のカウンタが追加されています。
「DOCSIS 1.0 連結の変更」 も参照してください。
1 つのパケットに複数のアップストリーム パケットを結合することで、パケット オーバヘッドおよび全体的な待ち時間が削減され、伝送効率が向上します。連結を使用すると、CM は、パケットごとに異なる帯域要求を行うのではなく、連結されたパケット用に帯域要求を 1 回行うだけですみます。この技法は、リアルタイム トラフィックに特に有効です。
ヒント 連結がサポートされるのは、DOCSIS 1.0 拡張の一部として連結をサポートしている CM に限られます。show controller コマンドの結果には、連結がインターフェイス上でイネーブルになっているかどうかが示されます。
デフォルトでは、現在のケーブル インターフェイス ライン カードに対して連結がイネーブルに設定されていますが、Cisco IOS のno cable upstream number concatenationインターフェイス コマンドによってディセーブルにすることができます。Cisco IOS のno cable upstream number concatenationインターフェイス コマンドを実行すると、CM の連結は不適合とみなされます。
設定についての詳細は、Cisco.com の『 DOCSIS 1.1 for Cisco uBR7200 Series Universal Broadband Routers 』フィーチャ モジュールを参照してください。
HTML ベースの DOCSIS 1.1 CPE コンフィギュレータツールを使用できます。詳細は
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/pcat/docsys.htm にアクセスして参照してください。このツールは、DOCSIS 1.1 CM コンフィギュレーション ファイルを生成するのに必要な情報を収集するように設計されています。ファイルは、 DOCSIS RF 仕様 (SP-RFI-105-991105) 準拠のバイナリ形式で
http://www.cablemodem.com/specifications.html に作成されます。
パケット分類子は、DOCSIS サービス フローにパケットをマッピングします。CMTS は、ダウンストリーム IP パケット分類子をサポートします。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
ダウンストリーム パケット スケジューラは新しいモジュールで、各ケーブル インターフェイスのダウンストリーム リンク上で出力パケット キューイング サービスを制御します。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
DSX MAC メッセージによって、CM と CMTS 間の QoS ダイナミック シグナリングが可能になります。このメッセージは、上位レイヤの作成、変更、切断メッセージの DOCSIS リンク レイヤに匹敵するものです。CMTS 上の DSX ステート マシンは、CM と CMTS 間のいくつかの同時ダイナミック サービス トランザクションを管理します。次の 3 つの DOCSIS 1.1 ダイナミック MAC メッセージ(DSX メッセージ)すべてのステート マシン サポートを組み込んでいます。
• Dynamic Service Add(DSA; ダイナミック サービス追加):このメッセージを使用して新しいサービス フローを作成します。
• Dynamic Service Change(DSC ;ダイナミック サービス変更):このメッセージを使用して既存のサービス フローの属性を変更します。
• Dynamic Service Deletion(DSD ;ダイナミック サービス削除):このメッセージを使用して既存のサービス フローを削除します。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
(注) Cisco IOS Release 12.1(4)CX では、CM による DSX メッセージだけがサポートされます。CMTS による DSX メッセージはサポートされません。
レジストレーション モジュールが拡張され、複数のレジストレーション スタイル
(DOCSIS1.0/DOCSIS1.0+/DOCSIS1.1)をシームレスにサポートできるようになりました。このモジュールでは、新しいTag-Length-Value パーサおよびエンコーダを使用する以外に、条件付きレジストレーション承認 MAC メッセージ ステート マシンもサポートします。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
MAC スケジューラはデータ スロットを分解して Unsolicited Grant Service(UGS; 非送信請求の許可サービス)スロット間のギャップを埋めます。大きなデータ パケットが共有アップストリーム チャネルで送信され、音声用の UGS スロットを使用する際に、分解によって音声パケットで発生するジッタが削減されます。分解は大きなパケット データを分割するので、このデータは UGS スロットで利用できるより小さなタイムスロットに収まります。MAC スケジューラで許可の分解がトリガされ、分解/組立がアップストリーム受信ドライバで発生します。
(注) DOCSIS の分解を IP パケットの分解と混同しないでください。IP パケットの分解は、パケットを小さな Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)でネットワーク セグメントに収めるために行います。DOCSIS の分解はレイヤ 2 分解であり、主に音声コールなどのハイ プライオリティ リアルタイム トラフィックに干渉しないで、ロー プライオリティ パケットを効率的に伝送することに関心があります。IP 分解はレイヤ 3 で実行され、主として異なる最大パケット サイズを使用するルータに適合することを目的としています。
アップストリームでのレイヤ 2 分解は、大きなデータ パケットが音声やビデオなどのリアルタイム トラフィックに影響しないようにします。大きなデータ パケットは分解されて、リアルタイム トラフィックに使用されるタイム スロットの間で利用可能なタイム スロットで伝送されます。
MAC スケジューラは、共有アップストリーム チャネル上でのすべてのタイムスロット割り当てを制御します。このブロックは再設計され、DOCSIS 1.1 の新しいスケジューリング規則をサポートするようになっています。重要な機能拡張には次のものがあります。
• Unsolicited Grant Service with Activity Detection(UGS-AD; 通話検出による非送信請求許可のサービス)および UGS 以外の Real-Time Polling Service(RTPS; リアルタイム ポーリング サービス)スロット スケジューリング メカニズム、ベストエフォート、DOCSIS 1.0+ の CIR サービスのサポート
PHS 機能は、DOCSIS リンクを伝送する前にパケット ヘッダーの反復または冗長部分を抑制します。これは、DOCSIS 1.1 MAC ドライバの新機能です。現在アップストリーム受信ドライバは CM によって抑止されたヘッダーを回復することができ、ダウンストリーム ドライバはパケット ヘッダーの特定フィールドを抑止してからフレームを CM に転送できます。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
拡張 QoS は、音声やビデオなどのリアルタイム トラフィックにプライオリティを与えます。
• DOCSIS 1.0 QoS モデル(QoS プロファイルに対応づけられた SID)はサービス フロー モデルに置き換えられています。このサービス フロー モデルでは、各種のトラフィックへの QoS パラメータの割り当てと帯域幅条件の変更の応答で柔軟性が増しています。
• DOCSIS 1.1 は CM ごとの複数のサービス フローをサポートするので、これによって単一の CM がデータ、音声、およびビデオ トラフィックの組み合わせをサポートできます。
• また、DOCSIS 1.1 は単一方向サービス フローを使用して、どちらの方向でも CM ごとの QoS の粒度が向上しています。
• ダイナミック MAC メッセージは、トラフィック サービス フローを作成、変更、削除してオンデマンド トラフィック要求をサポートします。
• アップストリーム用のサポート対象 QoS モデルには次のものがあります。
–ベストエフォート ― 保証のないベストエフォート ベースで送信されるデータ トラフィック
–UGS ― 音声などの CBR トラフィック、つまり固定間隔での固定サイズパケットが特徴
–RTPS ― 固定間隔でユニキャスト、可変サイズ パケットを生成するリアルタイム サービス フロー(例 : ビデオ)
–USG-AD ― USG と RTPS の組み合わせで、非活動期間がある可能性のあるリアルタイム トラフィックに対処(例 : 無音抑制を使用する音声)。サービス フローは、アクティブな間に UGS 固定許可を使用しますが、非活動期間中は RTPS ポーリングに切り替え、未使用の帯域幅を浪費しないようにします。
DOCSIS 1.1 QoS フレームワークは、次のオブジェクトに基づきます。
• サービス クラス ― CMTS によって維持される設定の集合。特定のサービス クラス内のサービス フローが割り当てられた CM に対して特定の QoS サービス層を提供します。
• サービス フロー ― DOCSIS リンク上のサービスクラスを受信する一連のパケットの単一方向シーケンス。
• パケット クラシファイア ― パケット ヘッダー フィールド セットの 1 つ。クラシファイアが所属するサービス フロー上にパケットを分類するため使用します。
• PHS ルール ― パケット ヘッダー フィールド セットの 1 つ。リンク上で伝送する前にエンティティを送信すると抑制され、ヘッダー抑制フレーム伝送の受信後エンティティを受信すると復元されます。PHS は、伝送前に反復パケット ヘッダーを削除することで帯域の効率を向上させます。
DOCSIS 1.1 では QoS の基本単位はサービス フローであり、これは CM と CMTS の間の RF インターフェイスでトランスポートされるパケットの単一方向シーケンスです。サービス フローの特長は、待ち時間、ジッタ、スループットの保証などの QoS パラメータのセットです。
CM はどれも、アップストリームとダウンストリームの両方向でプライマリ サービス フローを確立します。プライマリフローは、常に CM と CMTS の間の接続を維持します。
また、DOCSIS 1.1 CM は、複数のセカンダリ サービス フローを確立できます。セカンダリ サービス フローは、永久的に作成する(CM がリセットされるか電源が切断されるまで存続する)ことも、動的に作成して伝送されるオンデマンド トラフィックのニーズを満たすこともできます。
各サービス フローには、対応する QoS 属性のセットがあります。このような QoS 属性は、特定の CoS を定義し、サービス フローの最大帯域幅やそのトラフィックのプライオリティといった特性を決定します。CoS 属性は、事前設定された CMTS ローカル サービス クラス(クラスに基づくフロー)から継承されるか、サービス フローの作成時に個々に指定することもできます。
各サービス フローには対応する複数のパケット クラシファイアがあり、これによってそのサービス フローでの送信が許可されるアプリケーション トラフィックのタイプが決まります。また、各サービス フローは対応する PHS ルールを持ち、パケットがフローで伝送されるときにパケット ヘッダーのどの部分を抑制するかを決定できます。
図1-3 に、パケット クラシファイアのマッピングを示します。
(注) デフォルトでは、CM に特定の QoS プロファイルが強制的に適用されることはありません。CM に割り当てられる QoS プロファイルは、CM の DOCSIS コンフィギュレーション ファイルに設定された CoS パラメータによって異なります。
この機能により、アップストリーム上で受信した IP データグラムの ToS バイトを上書きしてから、ダウンストリームに転送できます。
Cisco IOS Release 12.2XF ソフトウェアは、DOCSIS-1.0-99 に基づくレート制限をサポートします。これにより、CM への、および CM からのデータ レートが制限されます。MAC スケジューラは、ダウンストリームおよびアップストリーム両方のトラフィックに対して、トラフィック シェーピング機能をサポートします。
レート制限により、すべてのチャネル帯域幅が 1 つの CM に占有されることがなくなり、CMTS 管理者は異なる加入者に対して個別の最大データ レートを設定することができます。料金が高くても高いピーク レートを望む加入者には、料金がより安くレート制限が低い通常の加入者に比べ、CM DOCSIS コンフィギュレーション ファイルに高いピーク レート制限を設定することができます。
フローに属すパケットが出力チャネルから送信されるたびに、トークン バケット ポリサー機能がそのフローのレート制限ステータスを調べ、次のパラメータを渡します。
• トークン バケットの深さ(最大送信バースト)(ビット単位)
• フローのトークン バケット最終更新タイム スタンプを示すポインタ
• パケット シェーピングが必要な場合に、バッファ遅延(ミリ秒)を戻す変数
• 以後のトラフィック シェイパが対処できる最大バッファ遅延(ミリ秒)
フローごとに独自のシェーピング バッファがあり、レートを超えたパケットは通常バッファに保管され、First-In First-Out(FIFO; 先入れ先出し)方式で送信されます。
ネットワーク上の CM にレート制限を適用すると、Cisco IOS Release 12.2XFのソフトウェアは通常、パケットをドロップすることによって、適用されたレート制限を維持します。要求側 CM からのパケットがドロップされると、情報を送信するホストから、その情報が再送信されます。再送信された情報は、ネットワーク上の帯域幅を消費します。情報の送信側および要求側の両ホストが同じケーブル プラント上にあると、アップストリーム帯域も消費されます。
トラフィック シェーピング機能は、アップストリーム パケットのスケジューリングを遅らせ、パケットをドロップするのではなくケーブル CPE デバイス上のバッファに保管します。ユーザ TCP/IP スタックは、アプリケーション トラフィックと適切に速度を合わせ、加入者の定義済み QoS レベルに相当するスループットを達成します。
Cisco uBR10012 ルータは、次のトラフィック シェーピング機能をサポートしています。
• ToS を含むダウンストリーム レート シェーピング ― DOCSIS ダウンストリーム チャネル上で、CMTS によるトラフィック シェーピングを実施できます。管理者は ToS バイトを設定して、特定フローのデータ レートを計算できます。また、ダウンストリームの標準的な最大データ レートを変更できます。
ダウンストリーム レート制限(シェーピング)の詳細については、「ダウンストリーム レート制限およびトラフィック シェーピングの設定」を参照してください。
ヒント ToS バイトにダウンストリーム データ レートが設定されていないパケットには、標準のデータ レート制限が適用されます。
• アップストリーム レート シェーピング ― DOCSIS アップストリーム チャネル上で、CMTS によるアップストリーム レート シェーピングを実施できます。アップストリーム認可シェーピングは、CM(SID)ごとに設定できます。認可シェーピング機能は、現在のアップストリーム トークン バケット レート制限アルゴリズムのオプションとして提供されています。
設定については、「アップストリーム レート制限およびトラフィック シェーピングの設定」を参照してください。
ヒント シェーピングを使用したトークン バケット ポリシーは、CMTS の新しいアップストリーム デフォルト レート制限設定です。シェーピングは、トークンバケット アルゴリズムでイネーブルまたはディセーブルに設定できます。
• 制限付き QoS クラス指定 ― CMTS 管理者は CM に設定された CoS を変更できます。この機能をイネーブルにすると、設定された CoS に関係なく、CMTS で登録しようとする CM に対してユーザ側で定義された QoS プロファイルが強制適用されます。
DOCSIS QoS およびその他の DOCSIS 機能の設定については、『 DOCSIS 1.1 Feature Module for the Cisco uBR7200 Routers 』、または以下に示す DOCSIS 機能に関するその他の資料を参照してください。
ヒント ケーブル オペレータが誤ったレート制限を実装した場合には、この機能がアドレス インスタンスに追加されます。管理者は、CM に静的に設定された QoS パラメータを変更し、CMTS で定義した特定の QoS プロファイルを CM に強制的に適用することができます。
サービス フロー マネージャは新しいモジュールで、ケーブル インターフェイス上のサービス フローに関するさまざまなサービス フローを管理します。一般的なイベントには、新しい DOCSIS サービス フローの作成、既存のサービス フローの属性変更、サービス フローの削除があります。
サービス テンプレートとクラス マネージャは、CMTS 上の各種 QoS サービス テンプレートとユーザ定義サービス クラスの作成、更新、削除を制御するソフトウェア モジュールです。
次のカテゴリを含む高速 Data-over-Cable システムの CableLabs 仕様をサポートします。
• Cisco uBR10012 ルータとケーブル ネットワーク間の RF インターフェイス ― ダウンストリームおよびアップストリームのトラフィック
• ケーブル インターフェイスと CPE デバイスのデータ インターフェイス、およびCisco uBR10012 ルータとデータ ネットワーク間の CMTS ネットワーク側インターフェイス
• 運用サポート インターフェイス ― ネットワーク エレメントと運用サポート システム間のネットワーク エレメント管理レイヤ インターフェイス
• 安全なソフトウェア ダウンロード ― サービス プロバイダーは、傍受、改ざんの危険性を心配することなく CM のソフトウェアをリモートからアップグレードできます。
複数のチャネル間の動作のバランスをとるために、特定のケーブル チャネルを使用する CM を割り当てます。各Cisco uBR10012 ルータ ケーブル インターフェイス カードは、特定のダウンストリーム チャネルおよびアップストリーム セグメントを使用します。使用するチャネルは、ネットワーク プラニングの際に定義します。
一般的なケーブル ネットワークでは、管理者によって、フィールド サービス技術者が行う設定の責任範囲および加入者 CPE 上で収集する情報量が制限されます。フィールド サービス技術者は、加入者宅またはオフィスを訪問し、CM または STB を設置して、すべてのコンピューティング機器が DHCP 対応であるかどうかを確認します。
CMTS 管理者は、DHCP および DOCSIS コンフィギュレーション ファイルを定義し、該当サーバにプッシュします。各 CM またはネットワーク上の STB の CM が、初期設定後、DHCP 要求を送信し、IP アドレスを受信し、TFTP/TOD サーバ アドレスを取得し、DOCSIS コンフィギュレーション ファイル(および必要なソフトウェア アップデート イメージ)をダウンロードできるようにするためです。
詳細は、Cisco.com の『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』を参照してください。
DOCSIS 1.0 準拠の CM がブロードバンド ネットワークに接続できるのは、次のプロセスが完了してからです。
• CM の初期化および使用可能周波数のレンジング。これにより CMTS との通信に使用できる最初の周波数が検索されます。ダウンストリーム チャネルではスキャンと呼ばれます。
• CM によるアップストリーム パラメータの取得、およびレンジングの実行。
• CM による DHCP サーバ プロセスの終了、IP 接続、ToD、およびセキュリティ(任意)の設定。この時点では、正しいチャネルと通信しているかどうかを CM で判別することはできません。
• CM は、TFTP サーバから DOCSIS コンフィギュレーション ファイルを受信します。DOCSIS コンフィギュレーション ファイルのパラメータの 1 つによって、CM が使用できるチャネルが指示されます。
• DOCSIS BPI またはセキュア データ セットをサポートしているネットワークでは、暗号化/復号化プロセスが初期化されます。
• CM の正常運用の準備完了。初期化が完了して動作可能になった CM は、CMTS にデータ送信開始要求を送信します。
CMTS のシステム管理者またはカスタマー サービス担当者は、ネットワークで使用しているプロビジョニング、課金、またはネットワーク管理システムで新しい加入者アカウントをアクティブにし、サポートするために、対応データベースが更新されているかどうかを確認する必要があります。通常、課金および管理システムには、各 CM または STB のシリアル番号および MAC アドレスが保管されています。
CM と CMTS 間の通信を維持するために、初期およびステーション メンテナンス管理メッセージが送信されます。次の例は CM の再初期化の例です。
共有多重アクセス アップストリーム リンク上の保証された遅延またはジッタに影響されやすいトラフィックをサポートするための、拡張タイム スロット スケジューリングです。詳細については、Cisco.com および Documentation CD-ROM の『 TCC+ Card for the Cisco uBR10000 Series Router 』を参照してください。
Type-Length-Value(TLV)パーサーおよびエンコーダは、CMTS 上の TLV の解析およびエンコードを取り扱う新しいモジュールです。古い DOCSIS1.0/1.0+ TLV はすべてサポートされます。また、サービス フロー エンコーディング、クラシファイア エンコーディング、PHS ルールのサポートなど DOCSIS 1.1 には新しい TLV が多数追加されています。新しい TLV パーサ機能は、さまざまな MAC メッセージ モジュールが使用します。
フローに属すパケットが出力チャネルから送信されるたびに、トークン バケット ポリシング機能がそのフローのレート制限ステータスを調べ、パラメータ数に関する情報を渡します。設定については、次のどちらかの章を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータ は、DOCSIS ベース双方向 CM、Cisco uBR924 または Cisco uBR904 などの Cisco ケーブル アクセス ルータ、Cisco uBR910 シリーズ ケーブル Data Service Unit(DSU; データ サービス ユニット)とのインターオペラビリティを装備しています。詳細については、 第5章「基本的なブロードバンド インターネット アクセスの設定」 を参照してください。
この機能では、ユーザは、パケットベースまたは TDM ベースのスケジューリングと同様に、Unsolicited Grant Services(UGS; 非送信請求の許可サービス)または Real Time Polling Service(rtPS; リアルタイム ポーリング サービス)のいずれかを選択できます。Low Latency Queueing(LLQ; 低遅延キューイング)は、DOCSIS の Time Division Multiplex(TDM; 時分割多重)インフラストラクチャでのパケット モードと同様の動作をエミュレートします。したがって、この機能は、パケットと TDM 間の一般的なトレードオフを提供します。LLQ によって、ユーザは UGS または rtPS のサービス パラメータをより柔軟に定義できますが、統計の分散以外、遅延やジッタなどのパラメータに関する保証はありません。
• 正しい動作を保証するには、Call Admission Control(CAC; コール アドミッション制御)をイネーブルにする必要があります。LLQ オプションがイネーブルの場合、アップストリーム パスが多くのコールで満たされてしまう可能性があり、アップストリーム パスが使用できなくなり、音声の品質が許容レベルを超えてしまいます。CAC を使用してコールの数を制限し、音声トラフィック以外のトラフィックを保証するとともに、許容レベルの音声品質を保証する必要があります。
• CAC がイネーブルになっていない場合でも、デフォルト(DOCSIS)スケジューリング モードでは、特定のコール数のあとのトラフィックがブロックされます。
• Unsolicited Grant Service with Activity Detection(UGS-AD; 通話検出による非送信請求許可のサービス)および Non Real Time Polling Service(nrtPS; 非リアルタイム ポーリング サービス)は、サポートしていません。
cable upstream n scheduling type
この新しいコマンドを使用して、さまざまなスケジューリング モードをオンまたはオフにします。 n には、アップストリーム ポートを指定します。
Cisco CMTS でのスケジューラ拡張の詳細については、次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Feature Guide ― Configuring Upstream Scheduler Modes on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_book09186a008019b6bd.html
• 『 DOCSIS 1.1 for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b57f.html
Cisco uBR10012 ルータでは、次の強力なハイ アベイラビリティ機能をサポートしています。
• HCCP N+1 冗長スイッチオーバー イベントの自動復帰機能
• Cisco uBR10012 ルータ上のグローバルに設定された HCCP 4+1 および 7+1 冗長
• Cisco CMTS の DOCSIS 1.1 をサポートする HCCP N+1 冗長
• HCCP 冗長の show コマンドでの HCCP タイミング およびエラー情報の拡張
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長をさらに強化するために、Cisco uBR10012 ルータに自動復帰機能が導入されています。スイッチオーバー イベントが HCCP プロテクト ラインカードから手動で行われ、プロテクト ラインカードにハードウェア障害がある場合、この機能によって、HCCP は HCCP ワーキング ラインカードに自動的に復帰します。定期メンテナンスまたは試験のために定期的なスイッチオーバーを行うことができますが、スイッチオーバーにより HCCP プロテクト ラインカードの予期しない問題が明らかになった場合でも、加入者サービスが中断されないという点で、これは非常に有効な機能です。
この機能および Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『Cisco CMTS Feature Guide』の「N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System」
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では show hccp channel switch Cisco IOS コマンドを導入していますが、このコマンドにより、Cisco RF スイッチがシャーシ内の各モジュールと通信し、RF スイッチ モジュールのビットマップでプログラムされる情報を提供します。Cisco IOS Release 12.3(13a)BC は、このコマンドに反応して 10 秒おきにポーリングを行い、キャッシュに保存される RF スイッチの情報を報告します。通常の動作では、スイッチは SNMP 応答に 2 ~ 5 秒を必要とします。
このコマンドに反応して SNMP エラーが検出された場合、スイッチはかなり長いタイムアウト期間を必要とする可能性があります。Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、このような状況でこのタイムアウトを中断するキーボード ブレーク シーケンスが導入されています。
show hccp channel switch コマンドにブレークを導入するには、Ctrl-Shift-6-x ブレーク シーケンスを使用します。Ctrl キーと Shift キーを押したまま 6 キーを押し、次に x キーを押します。
ブレーク シーケンスのあと、必要に応じて、show hccp g m channel コマンドを使用してグループの個々の HCCP メンバーを検査します。
Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』の「N+1 Redundancy on the Cisco CMTS」の章
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、ハイ アベイラビリティ環境での PHS ルールに対するサポートが導入されています。このリリース以降のリリースでは、PHS ルールは次のタイプのスイッチオーバー イベント中に同期し、サポートされます。
• アクティブおよびスタンバイ PRE 搭載の Route Processor Redundancy Plus(RPR+)
• ワーキングおよびプロテクト ケーブル インターフェイス ラインカード搭載の HCCP N+1 冗長
これらの拡張機能および関連するハイ アベイラビリティ機能の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Route Processor Redundancy Plus for the Cisco uBR10012 Router 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2209/products_feature_guide09186a00801a24e0.html
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、7+1 HCCP 冗長設定での Cisco RF スイッチのプラグアンドプレイ動作を可能にする CLI(コマンドライン インターフェイス)で、工場出荷時設定に HCCP 設定が導入されています。Cisco IOS リリースでは、HCCP 7+1 ラインカード レベルの冗長に対するビットマップとインターフェイス設定を自動的に生成するグローバル コンフィギュレーション モードでの追加 HCCP コマンドをサポートしています。
最大のパワーを必要とするユーザのために、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC は、以前の Cisco IOS リリースでサポートされていた設定を引き続きサポートし、7+1 および 4+1 HCCP 冗長のレガシー HCCP 設定をインターフェイス レベルの実装で使用することができます。
この機能および Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Feature Guide 』の「N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System」
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、Cisco uBR10012 ルータ でのグローバルに設定された HCCP N+1 冗長に対するサポートが導入されています。Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、次のハイ アベイラビリティ設定において、4+1 および 7+1 の両方の冗長をサポートしています。
• 7+1 冗長(2 つの Cisco RF スイッチをもつ Cisco uBR10012 ルータをサポート)
この設定では、7 つのワーキング ケーブル インターフェイス ラインカードが 1 つのプロテクト ケーブル インターフェイス ラインカードによりサポートされています。2 つの Cisco RF スイッチが 7 つの MC5X20U/D ケーブル インターフェイス ラインカードに接続されています。スイッチオーバー イベントは、7+1 冗長をサポートする以前の Cisco IOS リリースと同様に、インターフェイス レベルではなく、ラインカード全体に適用されます。グローバル設定により、このハイ アベイラビリティ機能の設定と使用がより簡単になります。7+1 冗長は、Cisco IOS Release 12.3(17a)BC での Cisco uBR10012 ルータのデフォルトの冗長方式です。
• 4+1 冗長(1 つの Cisco RF スイッチをもつ Cisco uBR10012 ルータをサポート)
この設定では、4 つのワーキング ケーブル インターフェイス ラインカードが 1 つのプロテクト ラインカードによりサポートされています。1 つの Cisco RF スイッチが 5 つのケーブル インターフェイス ラインカードに接続されています。スイッチオーバー イベントは、ラインカード全体に適用されます。
いずれの方式の N+1 冗長も、Cisco uBR10012 ルータでの Cisco uBR-MC5X20U/D BPE をサポートしています。
(注) N+1 冗長では、Cisco uBR10012 ルータのすべての BPE が同じである必要があります。Cisco uBR-MC5X20U/D BPE だけがサポートされています。
(注) Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、Cisco uBR10012 ルータ での 4+1 または 7+1 の冗長をサポートする簡易化されたグローバル コンフィギュレーション コマンドが導入されています。ただし、Cisco uBR10012 ルータにグローバル レベルの N+1 冗長が設定されている場合、以前の設定コマンドはサポートされません。
HCCP 4+1 冗長の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 N+1 Redundancy for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
Cisco CCMTSのN+1 冗長は、既存の HCCP 1+1 ケーブル インターフェイス冗長機能を拡張したもので、1つのインターフェイスがワーキング インターフェイス、もう1つのインターフェイスがプロテクト インターフェイスとして機能するように指定されています。ワーキング インターフェイスに障害が発生すると、プロテクト インターフェイスがオンラインになります。
N+1 冗長機能を使用することにより、Cisco uBR10012 ルータで1つのケーブル インターフェイスを最大7個のケーブル インターフェイスに対するプロテクト インターフェイスとして使用できるので、冗長運用にかかる費用を大幅に削減できます。ケーブル インターフェイスの接続は、Cisco uBR-RFSW RF スイッチを通じて確立されます。
(注) N+1 冗長機能についての詳細は、Cisco.com で提供されている『Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide』の「 N+1 Redundancy for the Cisco CMTS」の章を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長をサポートする show コマンドに拡張された情報を導入しています。これらのコマンドにより、HCCP ワーキングおよび HCCP プロテクト ケーブル インターフェイス ラインカード間の同期履歴およびエラーをチェックすることができます。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、このような拡張機能を次の show コマンドに導入しています。
この機能および Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Feature Guide 』の「N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System」
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、ハイ アベイラビリティ環境でのスイッチオーバー イベント中の IP マルチキャスト ストリームに対するサポートが導入されています。この機能は、RPR+、N+1 冗長、および暗号化 BPI+ ストリームに対してサポートされています。
IP マルチキャストおよびハイ アベイラビリティの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_technical_reference_chapter09186a00805fd8fb.html
• 『 Dynamic Shared Secret for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801b17cc.html
• 『 IP Multicast in Cable Networks 』White Paper
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk828/technologies_case_study0900aecd802e2ce2.shtml
• 『 N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Route Processor Redundancy Plus for the Cisco uBR10012 Router 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2209/products_feature_guide09186a00801a24e0.html
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、[no] shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによる新しい動作が導入されています。HCCP N+1 冗長方式では、シャットダウン コマンドによりシャットダウンされるインターフェイスは、関連するワーキングまたはプロテクト インターフェイスの HCCP スイッチオーバー イベントを作成しません。その代わりに、ケーブル モデムがオフラインになり、no shutdown コマンドが発行されたときにオンラインに戻ります。
この機能および Cisco CMTS での HCCP N+1 冗長の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Feature Guide 』の「N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System」
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco uBR10012 ルータでは、複数の Cisco IOS リリース トレインを通して、いくつかのインターセプト機能をサポートしています。
• Cisco MC5x20U-D および Cisco MC28U の BPE に対するケーブル モニタのサポート
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、ACL および Common Open Policy Service(COPS)機能の関連コマンドに対する拡張されたサポートが導入されています。
Cisco CMTS のすべての COPS リスナー アプリケーションに受信接続のための ACL を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで cops listeners access-list コマンドを使用します。Cisco CMTS からこの設定を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
現在のインターフェイスに適用されるアクセス リストを識別する数字の識別子です。標準のアクセス リストでは、有効範囲は 1 ~ 99、拡張アクセス リストでは、有効範囲は 100 ~ 199 です。 |
このマニュアルの Service Independent Intercept(SII)機能も参照してください。詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Configuring COPS for RSVP, Cisco IOS Versions 12.2 and 12.3 』
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800b75c9.html
• 『 Cable Monitor and Intercept Features for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b571.html
• 『 PacketCable and PacketCable Multimedia on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b576.html
• 『 Cisco PacketCable Primer White Paper 』
http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns341/ns121/ns342/ns343/networking_solutions_white_paper09186a0080179138.shtml
この操作機能は、ユーザ間トラフィックのキャプチャを可能にするメカニズムを提供します。ワイヤタップ機能は、RF CPE デバイスの MAC アドレスに基づくので、プライオリティの高いデータ接続またはデジタル接続のどちらにでも使用できます。この機能は、新しいインターフェイス コマンドのcable interceptコマンドで制御します。このコマンドには、パラメータとして MAC アドレス、IP アドレス、および UDP ポート番号が必要です。
cable intercept [ mac-address ] ip-address udp-port
この機能をアクティブにすると、Cisco uBR10012 ルータは、各パケットで所定の MAC アドレスの有無を調べます。一致する MAC アドレス(起点または終点エンドポイントのどちらかで)が検出されると、パケットのコピーが UDP パケット内でカプセル化され、指定されたサーバの特定の IP アドレスおよびポートに送信されます。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、ケーブル モニタ機能に次の拡張が導入されています。
• ACL は、現在 Cisco uBR-MC5X20U/D および Cisco uBR-MC28U のケーブル インターフェイス ラインカードでサポートされています。
• 無条件のダウンストリーム スニッフィングにより、現在では、MAC パケットまたはデータ パケットのいずれかについて、ダウンストリーム パケットを監視できます。この拡張では、DOCSIS と イーサネットの両方のパケット カプセル化をサポートしています。
ケーブル モニタ機能へのこの拡張の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cable Monitor and Intercept Features on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b571.html
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco MC5x20U-D BPE および Cisco MC28U ケーブル インターフェイス ラインカードのケーブル モニタ機能に対するサポートが導入されています。これらの Field Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)は Cisco uBR10012 ルータに適用され、後者は Cisco uBR7246VXR ルータに適用されます。この機能によって、DOCSIS 準拠のフレームに対するインターセプトおよびモニタリング機能が可能になります。
(注) ケーブル モニタ機能は、Cisco uBR7246VXR ルータの Cisco MC28U または Cisco MC16U などのインテリジェントなケーブル インターフェイス ラインカード、または Cisco uBR10012 ルータのインテリジェントなケーブル インターフェイス ラインカードのアクセス リストをサポートしていません。
Cisco Cable Modem Termination System(CMTS; ケーブル モデム ターミネーション システム)ルータのケーブル モニタおよびインターセプト機能は、ケーブル ネットワークからのトラフィックを監視して代行受信するためのソフトウェア ソリューションを提供します。この機能によって、Communications Assistance for Law Enforcement Act(CALEA)で要求される機能を含む合法的傍受機能もサービス プロバイダーに提供されます。
次の例では、特定のインターフェイスおよび関連 MAC アドレスにケーブル モニタを設定します。
ケーブル モニタの設定およびステータスの情報を表示するには、特権 EXEC モードで show interfaces コマンドを使用します。
ある期間におけるトラフィック統計情報およびカウンタを表示して監視するには、次に示すように、特権 EXEC モードで show cable modem counters コマンドと show interfaces コマンドを使用します。
ケーブル モニタがアクティブである場合、上記のコマンドのカウンタは時間の経過とともに増加するはずです。Cisco CMTS でのケーブル モニタリングの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cable Monitor and Intercept Features for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b571.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco IOS Release 12.2(4)XF では、cable monitor コマンドをサポートします。このコマンドにより、外部 LAN パケット アナライザまたはその他のサーバは、ケーブル インターフェイス上の Cisco CMTS と CM との間で送信された特定タイプのトラフィックについて着信および発信データ パケットをモニタすることができます。この機能により CMTS 管理者は、カスタマーのデータ交換におけるトラフィックの問題を分析することができます。この機能の設定および使用方法の詳細については、Cisco.com および Documentation CD-ROM の『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』の「Cable Monitor for the Cisco CMTS」の章を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 ルータの COPS 機能に対する最適化されたサポートが導入されています。この機能は、COPS プロセスをイネーブルにして設定するための 2 つの新しいコンフィギュレーション コマンドをサポートしています。Cisco 12.3(13a)BC での COPS 機能により、次の COPS 機能がイネーブルになります。
この機能によって、シスコ製ルータにより送受信される COPS メッセージの DSCP マーキングを変更できます。Differentiated Services Code Point(DSCP)の値は、シスコ製ルータの QoS 設定で使用されます。DSCP は DSCP と IP 優先順位の関係を要約します。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC は、グローバル コンフィギュレーション モードでの cops ip dscp コマンドによるこの機能をサポートしています。
Cisco CMTS の COPS TCP ウィンドウ サイズ
この機能によって、COPS プロセスで使用されるデフォルトの TCP 受信ウィンドウ サイズを変更できます。この設定は、COPS サーバが一度に過度に多量のデータを送信するのを防ぐために使用できます。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC は、グローバル コンフィギュレーション モードでの cops tcp window-size コマンドによるこの機能をサポートしています。
(注) これらの 2 つのコマンドは、すべての COPS サーバとのすべての TCP 接続に影響を与えます。
シスコ製ルータにより送信される COPS メッセージのマーキングを指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで cops ip dscp コマンドを使用します。この設定を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
• シスコ製ルータにより送信されるメッセージでは、デフォルトの DSCP 値は 0 です。
• シスコ製ルータへの着信接続の場合、デフォルトでは、COPS エンジンは、TCP 接続を開始する COPS サーバにより使用される DSCP 値を受け取ります。
• cops ip dscp コマンドにより、シスコ製ルータは、着信接続または発信接続のいずれかの COPS パケットに再びマーク付けすることができます。
• このコマンドは、すべての COPS サーバとのすべての TCP 接続に影響を与えます。
• このコマンドは、COPS サーバとの既存の接続に影響を与えません。いったんこのコマンドを発行すると、この機能は、その時点以降の新しい接続でのみサポートされます。
次の例は、サポートされたコマンド変動値による cops ip dscp コマンドを示しています。
Cisco 12.3(13a)BC は、COPS で使用するための ACL もサポートしています。「COPS インターセプトに対する ACL のサポート」を参照してください。
Cisco CMTS での COPS の設定の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cable Monitor and Intercept Features for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b571.html
• 『 Configuring COPS for RSVP 』
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800b75c9.html
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800b679d.html#53452
Cisco CMTS でのデフォルトの TCP 受信ウィンドウ サイズを変更するには、グローバル コンフィギュレーション モードで cops tcp window-size コマンドを使用します。この設定によって、COPS サーバが一度に過度に多量のデータを送信するのを防ぐことができます。TCP ウィンドウ サイズをデフォルト設定の 4K に戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。
このコマンドは、COPS サーバとの既存の接続に影響を与えません。いったんこのコマンドを発行すると、この機能は、その時点以降の新しい接続でのみサポートされます。
次の例では、TCP ウィンドウ サイズを 64000 バイトに設定しています。
Cisco 12.3(13a)BC は、COPS で使用するための ACL もサポートしています。「COPS インターセプトに対する ACL のサポート」を参照してください。
Cisco CMTS での COPS の設定の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cable Monitor and Intercept Features for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b571.html
• 『 Configuring COPS for RSVP 』
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800b75c9.html
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800b679d.html#53452
この機能により、インターフェイス MAC アドレスに基づいてケーブル ネットワーク アクティビィティを代行受信できます。
CMTS が、特定の CM 間を行き来する全トラフィックを、特定の UDP ポートにあるデータ コレクタに転送できるようにするには、ケーブル インターフェイス コンフィギュレーション モードでcable interceptコマンドを使用します。この機能を非アクティブにするには、このコマンドのno形式を使用します。
データコレクタでのインターセプト ストリームの宛先 UDP ポート番号を指定します。有効値は、0 ~ 65535 です。 |
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、PXF ARP フィルタ機能が導入されています。現在、ARP フィルタには、識別された [ARP offenders] の ARP パケットにフィルタをかける PXF コンポーネントがあり、これによって、ARP のパント レートおよび RP CPU の使用率が減少します。
詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801eefa9.html
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、PXF 迂回速度制限機能が導入されています。迂回パスの速度制限により、パケットがキューに入れられる前に、RP キューに輻輳を発生させるパケットがドロップされるため、有効なパケットは影響を受けません。
詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801eefa9.html
Cisco CMTS は、音声およびデータに関する Communications Assistance for Law Enforcement Act(CALEA)をサポートしています。Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 CMTS での Service Independent Intercept(SII)に対するサポートが導入されています。Cisco SII により、パケット インターセプト機能で提供されるより安定したレベルの Lawful Intercept(LI; 合法的傍受)オプションが提供されます。Cisco SII は、Cisco CMTS でのダイヤル アクセス、モバイル ワイヤレス、トンネル トラフィック、音声およびデータのトラフィックのための Resilient Transport Protocol(RTP)を含む、司法上認可された電子的傍受に対する次のレベルのサポートです。Cisco CMTS の SII には、次の機能が含まれています。
• 特定または不特定のインターフェイスまたはポートでのパケット インターセプト
• 仮想インターフェイス バンドルでのパケット インターセプト
• これらの各機能に対応する SNMP MIB 拡張(インターセプト要求は SNMPv3 を使用するメディエーション デバイス [MD] により開始される)
(注) このプラットフォームの制約事項については、『Cable Monitor and Intercept Features for the Cisco CMTS』の「Overview of CISCO-TAP-MIB」を参照してください。「関連情報」 を参照してください。
(注) Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、この機能に対する新しい CLI コマンドは提供されていません。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Multiple Service Operator(MSO; マルチプル サービス オペレータ)は、SII および LI の規制に完全に準拠しています。世界中のサービス プロバイダーは、政府機関がサービス プロバイダーの従来の電話に対してサーベイランスを行うことを許可するように法律で要求されています。SII 機能の目的は、政府機関が電子ネットワーク サーベイランスを行うことを法的に許可する New World ネットワークをもつサービス プロバイダーをイネーブルにすることです。
LI では、法の執行機関が回路およびパケットモードの通信の電子サーベイランスを行うプロセスおよび司法上の権限を説明しています。LI は、司法命令または行政命令によって認可され、Cisco CMTS での音声またはデータのいずれかのトラフィックに対して実施されます。 表1-7 に、Cisco uBR10012 に実装されているパケット インターセプトと SII 機能の相違点を示します。
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• 『 Configuring COPS for RSVP, Cisco IOS Versions 12.2 and 12.3 』
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800b75c9.html
• 『 Cable Monitor and Intercept Features for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b571.html
• 『 PacketCable and PacketCable Multimedia on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b576.html
• 『 Cisco PacketCable Primer White Paper 』
http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns341/ns121/ns342/ns343/networking_solutions_white_paper09186a0080179138.shtml
Cisco uBR10012 ルータは、次の IP ブロードキャストおよびマルチキャスト機能をサポートしています。
アップストリーム IP ブロードキャストエコーをアクティブ化できるので、Cisco uBR10012 ルータは、ブロードキャスト パケットをエコーできます。設定については、「オプションのブロードキャストおよびケーブル IP マルチキャスト エコーの設定」を参照してください。
この機能を使用すると、各マルチキャスト パケット(ケーブルラインカードから受信)のコピーを受信側 US ポートの MAC ドメインに対応づけられたダウンストリーム ポートに送信できます。また、この機能では、MAC ドメイン内のすべての CM が、同じ MAC ドメイン内の CM によって送信されたマルチキャスト パケットを受信できます。詳細については、「オプションのブロードキャストおよびケーブル IP マルチキャスト エコーの設定」を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、マルチキャスト ダウンストリーム QoS 機能に対するサポートが導入されています。この機能により、マルチキャスト グループにスタティック マッピングを割り当てることができます。マルチキャスト ダウンストリーム QoS 機能では、既存のインフラストラクチャ(DOCSIS 1.1 サービス フロー)を使用して、BPI 暗号化機能で使用されるマルチキャスト グループにマルチキャスト SID を割り当てます。
ディセーブルの場合、マルチキャスト ダウンストリーム QoS 機能は、ほかの機能に影響を与えません。ダウンストリーム ケーブル インターフェイスへのマルチキャスト パケットは、デフォルトのサービス フローに送信されます。
この機能は、マルチキャスト トラフィックがサービス フローに分類されないことを示す CSCeg22989 に反応して実装されるため、最終的にデフォルトのサービス フローのキューに入れられます。デフォルトのサービス フローでは、特定の QoS 保証が割り当てられません。したがって、いったんインターフェイスが輻輳レベルに近づくと、マルチキャスト パケットがドロップされる可能性があります。
• マルチキャストの定義はバンドル単位であり、インターフェイス単位ではありません。このことは、バンドル内のすべてのダウンストリームがマルチキャストと QoS の同じ対応づけを共有することを意味します。ダウンストリームは、同じ QoS パラメータに従って独自のサービス フローを作成します。
• マルチキャストと QoS の定義は、サブインターフェイス単位で割り当てることができません。
• グループがアイドル状態(IGMP レポートに対する応答なし)になった場合、マルチキャスト SID は削除されません。
• マルチキャスト グループに対する QoS の割り当ては、動的に変更できます。割り当てを変更したい場合、新しい [cable match] コマンドを設定する必要があります。
• マルチキャスト QoS は、Cisco uBR10012 ルータのマルチキャスト エコーではサポートされていません。
BPI がイネーブルまたはディセーブルの状態で、既存の cable match コマンドを使用して、マルチキャスト グループに QoS を割り当てます。
このコマンドを使用して、CMTS マルチキャスト QoS デバッグをオンにします。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、Cisco uBR10012 ルータでの Source-Specific Multicast(SSM)マッピング サポートが導入されています。
SSM マッピング機能が設定されている場合、ルータが特定のグループ G の IGMP バージョン 1 またはバージョン 2 メンバシップ レポートを受信すると、ルータは、このグループに対応づけられているよく知られた送信元の IGMPv3 (S, G) INCLUDE メンバシップ レポートのような、1 つまたはそれ以上の SSM (S, G) チャネルでこれを変換します。
ルータがグループ G の IGMP バージョン 1 またはバージョン 2 メンバシップ レポートを受信した場合、ルータは、SSM マッピングを使用して、グループ G の 1 つまたはそれ以上の送信元 IP アドレスを決定します。次に、SSM マッピングは、メンバシップ レポートを IGMP バージョン 3 レポート INCLUDE (G, [S1, G], [S2, G]...[Sn, G] として変換し、IGMP バージョン 3 レポートを受信したかのように継続します。次に、ルータは PIM ジョインを (S1, G) ~ (Sn, G) に送信し、IGMP バージョン 1 または バージョン 2 メンバシップ レポートを受信し続ける限り、また、グループの SSM マッピングが同じである限り、これらのグループに加入し続けます。
SSM マッピング機能がルータに静的に設定されている場合、送信元アドレスは、ルータに静的に設定されているテーブルによるか、または DNS を調べることにより検出できます。静的に設定されたテーブルが変更された場合、または DNS マッピングが変更された場合、ルータは、加入したグループに対応づけられている現在の送信元に加入したままになります。
この機能の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Source Specific Multicast (SSM) Mapping 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios123/123newft/123t/123t_2/gtssmma.htm
Cisco uBR10012 ルータでは、IP ルーティングのコンフィギュレーションおよびパフォーマンスに役立つ機能をいくつか備えています。
• Cisco uBR10012 に対する PBR サポート
IP ルーティングの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』 Release 12.2の「 IP Routing Protocols 」セクション
• 『 IP Routed Protocols 』
• シスコの Technical Assistance Center(TAC)の『 IP Technical Tips 』 Web ページ
• シスコの Technical Assistance Center(TAC)の『 Routing Protocols 』 Web ページ
• シスコの Technical Assistance Center(TAC)の『 Top Issues: IP Routing Protocols 』 Web ページ
• シスコの『 Enabled Technologies 』 Web ページ
Cisco IOS Release 12.2(15)BC2b で導入された cable arp filter コマンドにより、サービス プロバイダーは、ARP 要求と応答パケットにフィルタをかけることができます。これによって、このような大量のパケットがケーブル ネットワーク上のほかのトラフィックに干渉しなくなります。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、cable arp filter コマンドの拡張されたコマンド オプション構文が導入されています。ここで、number および window-size の値は、reply-accept および request-send の設定では省略可能です。
ケーブル インターフェイス上の各 SID で許容される ARP パケットの数を制御するには、ケーブル インターフェイス コンフィギュレーション モードで cable arp コマンドを使用します。CM での ARP ブロードキャストのフィルタリングを中止するには、このコマンドの no 形式を使用します。
cable arp filter { reply-accept number window-size | request-send number window-size }
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、HCCP プロテクト インターフェイスでの以前の注意事項も削除されています。以前、復帰 HCCP N+1 スイッチオーバーの場合に、cable arp filter reply および cable arp filter request の設定の手動による削除が、のちにプロテクト インターフェイスで必要になるケースがありました。
ARP フィルタリングの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/cblarpfl.htm
レジストレーション タイムアウト値(T9 タイマー)は設定可能です。この設定可能なタイマーパラメータは、CM が正常にレンジングステート 2 を完了してから最初のレジストレーション要求メッセージを発行するまでの経過時間を記述します。この時間の間、CM は IP 接続、ToD、およびセキュリティ(オプション)を設定し、TFTP サーバからの動作パラメータを転送します。
この機能によって、CM レジストレーション値(T9 タイマー)を変更できます。registration-timeout コマンドを使用して T9 タイマーを設定またはリセットします。
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プロキシ Address Resolution Protocol(ARP)により、Cisco uBR10012 ルータは同じケーブル ネットワーク サブネット上の CM のために、ARP 要求を発行できます。プロキシ ARP は、サブネット上のマシンがルーティングやデフォルトゲートウェイを設定しないでリモートサブネットに到達するのに役立ちます。
• シスコ ルータのインターフェイスを、プロキシ ARP を受け入れて応答するように設定する必要があります。
• ワークステーションはネットワーク全体を 1 つのネットワークとして表示するように設定する必要があります。これは、通常は、ネットワークが実際に使用するものよりも小さなサブネットマスクでワークステーションを設定して行います。
• ルータは、その MAC アドレスでプロキシ ARP 要求に応答します。したがって、ワークステーションはこの宛先アドレスのトラフィックをすべてルータに送信し、ルータはルーティング テーブルに従ってそれを転送します。
各ホストは、自身のネットワークの物理的な詳細がわからないので、ARP 要求を送信するだけで宛先に到達できるフラット ネットワークであると見なします。ただし、すべてに ARP を使用するデメリットもあるので、そのいくつかを以下に説明します。
• ホストは、IP/MAC 間のアドレス マッピングの処理により大きな ARP テーブルを必要とします。
• セキュリティを弱める可能性があります。パケットを代行受信する(「スプーフィング」と呼ばれる)ため、マシンは別のものにするよう要求できます。
• ARP は、アドレス解決に ARP を使用しないネットワークでは無効です。
• ARP はすべてのネットワークトポロジに対して適用しません(たとえば、2 つの物理ネットワークに接続する複数のルータ)。
設定の詳細については、「ケーブルプロキシ ARP 要求のアクティブ化」を参照してください。
この操作機能によって、レジストレーション プロセス中に、Cisco uBR10012 ルータで、ケーブル インターフェイスからの ToD(RFC 868)要求に応答できます。DHCP、ToD、または TFTP サービスの設定については、Cisco.com の『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』の「Configuring DHCP, ToD, and TFTP Services」の章を参照してください。
Policy-Based Routing(PBR; ポリシーベース ルーティング)は、ネットワーク管理者によって定義されるポリシーに基づいて、データ パケットのフォワーディングまたはルーティングを示して実装するためのツールを提供します。PBR では、アクセス リストやパケット サイズに基づいてポリシーを選択的に適用することにより、ルーティング プロトコルの決定におけるポリシーの変更を行うことができます。
また、ネットワーク管理者は、PBR を使用して、IP ToS、IP precedence、および IP QoS グループのフィールドをインターフェイス上の着信パケットに一致するように選択的に変更できます。
Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータは、各ポリシー内で最大 255 個の PBR ポリシーと 32 個のルート マップをサポートしています。Cisco IOS Release 12.2(11)CY では、次の PBR コマンドのサブセットがサポートされています。
• route-map map-tag [permit | deny] [sequence-number]
• match ip address {ACL-number | ACL-name} [ACL-number | ACL-name ...]
• set [default] interface type number [type number ...]
• set ip [default] next-hop ip-address [ip-address ...]
PBR の詳細については、次の URL の『 Cisco IOS Quality of Service Solutions Configuration Guide 』Release 12.2 の「Configuring Policy-Based Routing」の章を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122cgcr/fqos_c/fqcprt1/qcfpbr.htm
Cisco uBR10012 ルータ は、複数のクラスの複数のプロトコルをサポートしています。サポート対象には次のプロトコルが含まれますが、これらのプロトコルに限定されるわけではありません。
• Cisco Discovery Protocol(CDP)
• SNMPv2 および SNMPv3 統合 DHCP サーバ
(注) ルーティング プロトコルの設定時に、変更をイネーブルにするため、Cisco IOS ソフトウェアはインターフェイスをリセットする必要があります。通常は、そのインターフェイス上の動作に大きな影響が生じることはありませんが、ケーブル インターフェイスの場合は、その特定のダウンストリーム上のすべての CM が再初期化されるので、そのダウンストリーム上のデータ伝送が妨げられる可能性があります。したがって、ケーブル インターフェイスに対してrouter ripなどのルーティング グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ただし、影響を受ける加入者が最小限となる時期に行ってください。
IP ルーティング プロトコルの設定に関する詳細は、Cisco.com の『 Cisco IOS IP Configuration Guide, Release 12.2 』の 「IP Routing Protocols」 の章を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータは、次のように、CMTS ヘッドエンド設定、管理、および DOCSIS サポートをよりパワフルで効率的なものにする機能を備えています。
• CNEM 準拠
• DOCSIS 2.0 SAMIS ECR データ セット
• DOCSIS Set-Top Gateway Issue 1.0
• 拡張モード DOCSIS Set-Top Gateway Issue 1.1
• ロードバランシングのための Dynamic Channel Change(DCC)
• Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータでの EtherChannel のサポート
• Management Information Base(MIB)の変更と拡張
• Cisco IOS Release 12.3(9a)BC での MIB の変更およびアップデート
• Usage-Based Billing の SSL サーバ
• マルチキャストおよびケーブル インターフェイス バンドリングの SFID サポート
• SNMPv3
• スペクトル管理
• Cisco uBR10012 CMTS での拡張スペクトル管理サポート
• スタティック CPE の変更(cable submgmt default コマンド)
• 統計カウンタ
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS のアドミッション制御が導入されています。
Cisco CMTS のアドミッション制御は、CMTS ヘッドエンドで QoS ポリシーを実装する多面的な機能です。アドミッション制御では、以前の Cisco IOS リリースでは不可能であった方法により、効率的なリソースおよび帯域利用率が確立されます。
アドミッション制御は、Cisco CMTS での複数のシステムレベルのリソースを監視し、サービス要求に基づいて、リソースの割り当てを自動的に行います。アドミッション制御は、Cisco CMTS 全体のパフォーマンスを劣化させるリソース消費を防ぐことにより、システムレベルでの最適の動作を維持します。さらに、アドミッション制御により、アップストリームまたはダウンストリーム帯域幅リソースを特定の DOCSIS トラフィック タイプに割り当て、きわめて動的なトラフィック状態でこのような優先順位づけを維持します。
アドミッション制御では、リソースのモニタリングおよび管理に 2 つのイベント タイプを使用します。ケーブル モデムの登録とダイナミック サービス(音声コール)要求です。これらの 2 つのイベントが Cisco CMTS で発生した場合、アドミッション制御は、サービス コール要求を許可してサポートする前に、対応づけられたリソースが設定された制限に適合していることを確認します。
アドミッション制御は、トラフィック フローに QoS を適用するメカニズムではありません。スケジューリングとキューイングは、QoS の実装に使用されるメカニズムの一部です。QoS はパケット単位で適用されます。アドミッション制御チェックは、フローが処理される前に行われます。
Cisco IOS Release 12.3(13)BC のアドミッション制御は、Cisco CMTS での次のリソースを監視します。
• CPU 利用率 ― アドミッション制御は、Cisco CMTS での CPU 利用率を監視し、新しいトラフィックにより Cisco CMTS での CPU リソースが脆弱化しそうな場合に、既存のサービス フローに対して QoS を保存します。
• メモリ リソース利用率(I/O、プロセッサ、および組み合わせた合計) ― アドミッション制御は、一方または両方のメモリ リソースとその消費を監視し、CPU 利用率の場合と同じ方法で QoS を保存します。
• アップストリームおよびダウンストリームの帯域利用率 ― アドミッション制御は、アップストリームおよびダウンストリームの帯域利用率と対応するサービス クラス(データおよびダイナミック サービス トラフィック用)を監視します。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS でのアドミッション制御のための新しいコンフィギュレーション コマンド debug および show が導入されています。詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Admission Control for the Cisco Cable Modem Termination System 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a00804d2537.html
Cisco uBR10012 ルータは、加入者に対して、IF/RF 信号、TV 信号、およびアナログ/デジタルデータ信号を処理するブロードバンド インターネット アクセスを提供します。設定については、 第5章「基本的なブロードバンド インターネット アクセスの設定」 を参照してください。
ケーブル インターフェイス バンドルによって、双方向ケーブル プラントでのルーティング機能付きでIP アドレスの保存が行われます。IP アドレスのスペースが制限されている場合は、インターフェイスのバンドルによって IP アドレス リソースが節約されます。
インターフェイス バンドルは、バンドル マスタをサポートするケーブル インターフェイス バンドルとしてグループ化された、複数のケーブル インターフェイスで 1 つの IP サブネットを共有します。この機能は、Multiprotocol Label Switching(MPLS;マルチプロトコル ラベル スイッチング)コンフィギュレーションで使用できます。設定については、『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』のcable bundleコマンドを参照してください。
Consistent Network Element Manageability(CNEM)準拠機能は、CMTS プラットフォームを CNEM 1.3 の要件に準拠させることにより、CMTS プラットフォームのネットワーク管理機能を向上させます。
CNEM 1.3 の要件は、最小限の努力で Element Management System(EMS; エレメント マネジメント システム)をイネーブルにし、ネットワーク エレメントのシスコ製品ラインに EMS を最大限に適用することを目的としています。
詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_technical_reference_book09186a00801e8b9c.html
cpe maxコマンドにより、Cisco uBR10012 ルータは、CLI または SNMP を使用して CM ごとの CPE 数を報告および制限することができます。この機能は、複数の CPE デバイスをサポートする CM の機能とは無関係です。
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コマンドの詳細については、『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』および『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』を参照してください。これらは両方とも Cisco.com で提供されています。
Cisco CMTS の Usage-Based Billing 機能により、Subscriber Account Management Interface Specification(SAMIS)形式の加入者アカウントと料金請求の情報が提供されます。SAMIS 形式は、
Data-over-Cable Service Interface Specifications(DOCSIS; データオーバーケーブル サービス インターフェイス仕様)Operations Support System Interface(OSSI)仕様により指定されます。
Release 12.3(17a)BC では、OSSI 仕様の拡張、料金請求レポート(料金記録形式)、
CISCO-CABLE-METERING-MIB に対する追加サポート(加入者アカウントと料金請求の情報を SAMIS 形式で提供するオブジェクトを含む)、DCC に対する追加サポート、およびロード バランシングおよびダウンストリーム LLQ のための DCC が提供されます。
詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Usage-Based Billing for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801ef1d7.html
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ での DOCSIS Set-Top Gateway(DSG)Issue 1.0 に対するサポートが導入されています。DSG 機能により、Cisco CMTS は、アウトオブバンド(OOB)メッセージングとして知られるケーブル サービスのクラスを、既存のネットワークを通してセットトップ ボックス(STB)に提供できます。これにより、MSO およびほかのサービス プロバイダーは、既存のネットワークまたはケーブル モデムを変更することなく、ベンダーから独立した 1 つのオープンなネットワーク上で、DOCSIS と STB の両方の動作を組み合わせることができます。
DSG は、Cisco CMTS がアウトオブバンド(OOB)メッセージングとして知られるケーブル サービスのクラスを、既存の DOCSIS ケーブル ネットワークを通してセットトップ ボックス(STB)に提供できるようにする CableLabs® の仕様です。DSG 1.0 により、ケーブル Multi-System Operator(MSO)およびほかのサービス プロバイダーは、既存の DOCSIS ネットワーク インフラストラクチャを変更することなく、ベンダーから独立した 1 つのオープンなネットワーク上で、DOCSIS と STB の両方の動作を組み合わせることができます。
シスコによるこの発表の時点で、CabeLabs® DOCSIS DSG の仕様は、安定性、業界での厳しいレビュー、およびベンダー間の相互運用性により特徴づけられており、[Issued] の現在の状態にあります。
Cisco uBR10012 ルータでの DSG 1.0 の設定および使用の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 DOCSIS Set-Top Gateway for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/ubrdsg.htm
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 ルータ での DOCSIS Set-Top Gateway(DSG)Issue 1.1 に対するサポートが導入されています。DSG 1.1 は、以前の Cisco IOS 12.3(9a)BC リリースにおける DSG Issue 1.0 の拡張に基づいて構築され、DSG Issue 1.0 の拡張をサポートしています。
A-DSG 1.1 では、DOCSIS 1.1 および DOCSIS 2.0 に対する強力なサポートと最新の DOCSIS DSG 仕様が導入されています。A-DSG により提供される利点には、次のものがあります。
• アウトオブバンド(OOB)メッセージングの本質的な性質を保持するが、この性質を現代テクノロジーベースに移行する。
• 加入者帯域幅とトラフィックが大幅に増大しているため、ネットワーク上での 1 つのベンダーによる低密度の特殊な用途の機器に取って代わる。
• ケーブル モデムと STB データ トラフィックを共有の DOCSIS チャネルに統合
• DOCSIS 1.1 インフラストラクチャ上のケーブル TV 加入者に対する高速データ(HSD)サービスが増加
• DOCSIS 1.1 デジタル ビデオ ブロードキャスト トラフィックに対するサポートの拡張
• HSD または ビデオ トラフィックのいずれかに対する共有または専用サポートの有効化
• ストリーミング ビデオ、Web ブラウジング、E メール、リアルタイム チャット アプリケーション、対象のアドバタイジング サービスなど、一方向または双方向のオペレーションおよび拡張された双方向インタラクティブ アプリケーションをサポート
これらの強力な利点により、Hybrid Fiber-Coaxial(HFC; 光ファイバ/同軸ハイブリッド)プラント投資のパフォーマンスおよびリターンは最大となります。
DSG Issue 1.0 は DOCSIS DSG-I01 仕様に合わせたものであるのに対し、DSG Issue 1.1 は、新しい拡張モード(A-DSG)を含め、DOCSIS DSG-I02 仕様に合わせています。
次の DSG 1.1 の機能は 12.3(13a)BC でサポートされていますが、ベーシック モード DSG に対するサポートも引き続き行っています。
• DSG 1.1 により、ダイナミックなトンネル定義の学習が可能になります。DSG 1.0 では、スタティックなトンネル定義しかありませんでした(セットトップ ボックスにプログラムされていた)。
• DSG 1.1 では、新しい Cisco IOS CLI の設定および A-DSG の設定とネットワーク情報のための show コマンドを特徴として備えています。
以前の DSG とは異なり、拡張モード DSG(A-DSG)は Downstream Channel Descriptor(DCD)メッセージという DOCSIS MAC 管理メッセージを使用しており、この DCD メッセージにより、DSG トンネルのトラフィックを管理します。DCD メッセージは各ダウンストリームで 1 秒に 1 回送信され、使用するトンネルとクラシファイアを決定するために DSG クライアントにより使用されます。
DCD では、DOCSIS MAC 管理メッセージに DSG アドレス テーブルが配置されています。DSG 1.0(およびそれ以前の発行)と A-DSG 1.1 の主な相違点は、拡張モードでは、DSG トンネルの管理に DCD メッセージを使用するということです。
DCD メッセージには、以下のものを含む DSG ルールと DSG クラシファイアのグループが含まれています。
• DSG チャネル リストのタイプおよび長さの値(TLV)
• DSG クライアント クラシファイア(ブロードキャスト、CA システム、アプリケーション、または MAC レベル)
• Cisco IOS Release 12.3(13a)BC 以降の 12.3 BC リリースが必要です。
• Cisco DSG 1.1 は、PRE1 または PRE2 パフォーマンス ルーティング エンジン モジュールが搭載された Cisco uBR10012 でサポートされています。
• Cisco DSG 1.1 は、次のケーブル インターフェイス ラインカードおよびブロードバンド プロセッシング エンジン(BPE)が搭載された Cisco uBR10012 でサポートされています。
–Cisco uBR10-LCP2-MC16C/MC16E/MC16S ケーブル インターフェイス ライン カード
• Cisco DSG 1.1 は、レイヤ 3で使用可能なサービス フロー QoS をサポートしていません。
• Cisco DSG 1.1 はトンネル セキュリティをサポートしていませんが、厳密には ACL をサポートしています。
• Cisco DSG 1.1 はサブインターフェイスをサポートしていません。
• 『 Advanced-mode DOCSIS Set-Top Gateway Issue 1.1 for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guides_list.html
• 『 DOCSIS Set-Top Gateway (DSG) for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00802065c8.html
• 『 Cisco DOCSIS Set-top Gateway 』White Paper
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_white_paper09186a00801b3f0f.shtml
• CableLabs『 DOCSIS Set-top Gateway (DSG) Interface Specification SP-DSG-I03-041124 』
http://www.cablemodem.com/downloads/specs/CM-SP-DSG-I03-041124.pdf
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC2 では、拡張モード DOCSIS Set-Top Gateway(DSG)Issue 1.2 に対する認証されたサポートが導入されています。DSG Issue 1.2 では、CableLabs™ からの最新の DOCSIS Set-Top 仕様に対するサポートが導入されています。
• 『DOCSIS Set-top Gateway (DSG) Interface Specification』CM-SP-DSG-I05-050812
http://www.cablelabs.com/specifications/archives/CM-SP-DSG-I05-050812-Superseded.pdf
Cisco 拡張モード DSG 1.2 は、CableLabs™ により認証されており、最新の業界イノベーションをサポートする強力なツールです。拡張モード DSG 1.2 は、ブロードバンド ケーブル環境での拡張 DOCSIS の実装を実質的にサポートします。セットトップ ボックスは、MAC アドレス、トラフィック管理ルール、およびクラシファイアを含む、CMTS からの環境全体を動的に学習します。DSG 1.2 は、DOCS-DSG-IF-MIB をこの機能の 1 つのコンポーネントとしてサポートします。
DSG 1.2 の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Advanced-mode DOCSIS Set-Top Gateway 1.2 for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guides_list.html
• 『 Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide 』Rel 12.3(17a)BC2
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_mib_quick_reference_chapter09186a00806f06e5.html#wp2098579
この操作機能により、HFC ネットワーク上のすべてのケーブル インターフェイスは、それぞれのダウンストリーム周波数ではなく、固有のダウンストリーム チャネル ID によって識別されます。CM は、コネクションを設定するときにダウンストリーム周波数ではなく、ダウンストリーム ID を通信します。システム管理者は、設定可能なダウンストリーム チャネル ID として、デフォルト以外の値を入力できます。したがって、ケーブルネットワーク上で各ダウンストリーム チャネル ID が重複しないようにできます。設定の詳細については、「ダウンストリーム チャネル ID の割り当て」を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータ は、DOCSIS コンフィギュレーション ファイルの設定値を変更することによって、任意またはすべての CM のダウンストリーム周波数を変更できます。DOCSIS QoS の設定については、Cisco.com の『 DOCSIS 1.1 for Cisco uBR7200 Series Universal Broadband Routers 』フィーチャ モジュールを参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC4 では、ダウンストリーム ロード バランシングがさらに拡張され、これにより、アップストリーム ロードバランシング グループ メンバーが均等化されます。この拡張により、ロード バランシング グループ内の異なるケーブル インターフェイス ラインカード間の保留中の統計情報が同期化されます。
この拡張では、ダウンストリーム チャネルの負荷全体に基づくのではなく、同じアップストリーム ロード バランシング グループ内のアップストリーム チャネルでの負荷を構成するダウンストリーム ロード バランシングを行います。以前の Cisco IOS リリースでは、ケーブル モデムが個々のアップストリーム チャネルで均等に分散されず、互いを構成するダウンストリームおよびアップストリーム セグメントの負荷を構成する方法によっても分散されなかった可能性があります。
この拡張は、別のアップストリーム ロードバランシング セグメントをもつヘッドエンド システムでダウンストリーム ロードバランシングが発生した場合に適用され、アップストリーム セグメントは、複数のダウンストリーム セグメント上に分散されます。この拡張では、ダウンストリーム負荷の合計ではなく、アップストリーム負荷単位で構成し、それを利用する代替ダウンストリーム ロード バランシング方式が提供されます。
Cisco CMTS でのロード バランシングの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Load Balancing and Dynamic Channel Change on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801b17f2html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、Cisco CMTS での Dynamic Channel Change(DCC)およびロード バランシングのための DCC が導入されています。
DOCSIS 1.1 の DCC は、ケーブル モデムを強制的にオフラインにすることなく、変更後再登録することもなく、ケーブル モデムのアップストリームまたはダウンストリーム チャネルを動的に変更します。DCC は、以前の DOCSIS サポートのように 1 つの初期設定ではなく、4 つの異なる初期設定をサポートしています。
DCC およびロード バランシングのための DCC は、Cisco uBR7246VXR ルータと分散ケーブル インターフェイス ラインカード(Cisco MC28U および Cisco MC5X20S/U/H を含む)が搭載された Cisco uBR10012 ルータでサポートされています。
• ロードバランシング技術では、設定可能な初期化方法を使用することにより、DCC 搭載のケーブル モデムを移動することができます。
• DCC により、同じケーブル インターフェイス ラインカード内の別のダウンストリーム チャネルでのラインカード チャネルの変更が可能です(DCC 初期化方法の範囲は 0 ~ 4)。
• DCC は、ケーブル モデム状態の情報を発信ダウンストリーム チャネルから対象のダウンストリーム チャネルに転送し、ケーブル インターフェイス ラインカードと Network Processing Engine(NPE)または RP 間のケーブル モデム情報の同期化を維持します。
• 対象チャネルが ATDMA モードにある場合、DOCSIS 2.0 対応のモデムにおいてのみ、ロードバランシングを正常に行うことができます(DOCSIS 2.0 対応のモデムだけが ATDMA のみのアップストリーム チャネルで動作可能)。ロード バランシング グループでの同じチャネル設定を推奨します。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC 以降のリリースでは、ロードバランシングのための DCC は、次の新しいコマンドまたは拡張コマンドを必要とします。
• cable load-balance group group-num dcc-init-technique <0-4>
• cable load-balance group group-num policy { pcmm | ugs }
• cable load-balance group group-num threshold { load | pcmm | stability | ugs } <1-100>
• cable load-balance group group-num threshold load <1-100> { minimum }
• cable load-balance group group-num threshold load <1-100> { enforce }
• test cable dcc mac-addr { slot/port | slot/subslot/port} target-us-channel-id ranging-technique
Cisco CMTS での DCC の設定、コマンド リファレンス、試験、および例については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Load Balancing and Dynamic Channel Change (DCC) on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801b17f2.html
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801b17f2.html
各変調プロファイルの設定について、Cisco uBR10012 ルータは次の情報をサポートしています。
• ディファレンシャル エンコーディングのイネーブル/ディセーブル
• Forward Error Correction(FEC; 前進型誤信号訂正)のコード ワード長
ダイナミック アップストリーム変調および変調プロファイルの詳細については、Cisco.com 上の『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』の「 Spectrum Management for the Cisco Cable Modem Termination System 」の章を参照してください。
障害を事前に防止するスペクトル管理機能により、パフォーマンスが向上します。この機能は、各アップストリーム ポートのアクティブ リターン パスで Signal-to-Noise Ratio(SNR; 信号対雑音比)および FEC のカウンタをモニタします。この機能は、アップストリーム チャネルの信号品質が、設定されている変調方式をサポートできるかどうかを追跡し、必要に応じて、もっとも安定した変調方式に調整します。
ダイナミック アップストリーム変調および変調プロファイルの詳細については、『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』の「 Spectrum Management for the Cisco Cable Modem Termination System 」の章を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、PRE2 パフォーマンス ルーティング エンジン モジュール搭載の Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータで Gigabit EtherChannel(GEC)のサポートを導入しています。Cisco IOS Release 12.3(9) では、Cisco uBR10012 ルータで、帯域幅が向上した IEEE 802.1Q インター VLAN トランキングの ギガビット イーサネット インターフェイスをサポートしています。
(注) FastEtherChannel(FEC)インターフェイスおよび ATM トランキングは、Cisco uBR10012 ルータではサポートされていません。
EtherChannel では、最大 8 Gbps の速度をサポートする論理ポート チャネルに複数の GE 速度のポートをグループ化することにより、ギガビット イーサネット(GE)速度を提供します。これにより、スイッチ、ルータ、およびサーバ間のフォールトトレラントな高速リンクが実現します。
トランキングは、ネットワーク上で VLAN 間通信を提供するために、スイッチとルータ間に設定されます。トランキングでは、2 つのネットワーク デバイス間のポイントツーポイント リンクを介して複数の VLAN のトラフィックを伝送します。キャンパス ネットワークでは、トランキングは、高帯域幅チャネルを通して複数の VLAN 情報を伝送するために EtherChannel リンク上に設定されます。
Cisco uBR10012 ルータで EtherChannel を設定する方法については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 EtherChannel for the Cisco Cable Modem Termination System 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cfig_nts/ethrchan.htm
Cisco IOS Release 12.3(17a) での MIB の拡張により、Cisco uBR 7200 シリーズ ルータおよび Cisco uBR10012 ルータを Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)を通して管理できる拡張管理機能が提供されます。これらの拡張管理機能では、次のことを実行できます。
• SNMP セットを使用して、Cisco CMTS ユニバーサル ブロードバンド ルータ内の情報にアクセスするための要求を得る。
• 在庫管理のような機能を行うために必要な時間およびシステム リソースの量を軽減する。
• ルータの障害およびパフォーマンスを監視するための標準的なテクノロジー(SNMP)
• SNMP バージョン(SNMPv1、SNMPv2c、および SNMPv3)のサポート
• サービスに影響を与える可能性のある障害、アラーム、および状態の通知
詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide 』の「Revision History」の表
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cmtsmib/cmtsmbpf.htm
• 『 Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cmtsmib/index.htm
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータに対し、次の新しい MIB のサポートが追加されています。
Cisco CMTS の MIB の詳細については、Cisco.com の次のリソースを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cmtsmib/
CISCO-CABLE-METERING-MIB には、Cisco CMTS で SAMIS(Usage-Based Billing ともいいます)形式の加入者アカウントおよび課金情報を提供するオブジェクトが含まれています。この形式は、Data-over-Cable Service Interface Specifications(DOCSIS; データオーバーケーブル サービス インターフェイス仕様)Operations Support System Interface(OSSI)仕様により指定されます。
CISCO-CABLE-METERING-MIB の MODULE-IDENTITY は ciscoCableMeteringMIB で、その最上位 OID は、1.3.6.1.4.1.9.9.424(iso.org.dod.internet.private.enterprises.cisco.ciscoMgmt.ciscoCableMeteringMIB)です。
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
SAMIS の詳細については、次のリソースを参照してください。
• 『 Usage-Based Billing for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/ubrsamis.htm
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、次の機能を含む、CISCO-CABLE-QOS-MONITOR MIB の追加機能が導入されています。
• ccqmCmtsEnforceRuleTable 内のオブジェクトの数を追加して、DOCSIS 1.1 と DOCSIS 2.0 のケーブル モデムおよびピークとオフピークのモニタリングをサポート
• ccqmCmtsIfBwUtilTable を追加して、ダウンストリームおよびアップストリームの帯域利用率のしきい値を提供
• ccqmCmtsEnfRuleByteCount を廃止して削除
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9) では、これらの追加 MIB オブジェクトの拡張機能とともに、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータでの CISCO-CABLE-SPECTRUM-MIB のサポートが導入されています。
• ccsFlapListMaxSize および ccsFlapListCurrentSize SNMP オブジェクトにより、ケーブル フラップ リストに追加の説明を提供
• ccsFlapTable に代わる ccsCmFlapTable を追加。新しいオブジェクトでは、 downstream
、 upstream
、 Mac
をインデックスとして使用し、ccsFlapTable オブジェクトに取って代わります。
• 拡張 ccsSNRRequestTable オブジェクトにより、説明が修正された SNR 要求のテーブルを提供
• ccsUpSpecMgmtUpperBoundFreq オブジェクトを追加し、Cisco CMTS でのスペクトル管理を支援
• ccsCmFlapResetNow を追加し、特定のケーブル モデムのフラップ リストをリセット
• ccsFlapListMaxSize、ccsFlapListCurrentSize、および ccsSNRRequestTable の説明をアップデート
フラップ リスト内のエントリの最大数は、ルータ全体で最大 8191 から次のように変更されました。
• Cisco uBR-MC16U/X、Cisco uBR-MC28U/X、および Cisco uBR10-MC5X20S/U などの各 BPE ケーブル インターフェイス全体で、8191 エントリ
• Cisco uBR-MC16C、Cisco uBR-MC16S、および Cisco uBR-MC28C などのすべての非 BPE ケーブル インターフェイスでは、8191 最大フラップ リスト エントリ
現在、フラップ リストのサイズを追跡するために、次の 2 つのオブジェクトが使用されています。
• ccsFlapListMaxSize ― cable flap-list size コマンドにより設定されるフラップ リストのサイズを反映します。
• ccsFlapListCurrentSize ― 各 MAC ドメイン(ダウンストリーム)のフラップ リストの現在のサイズを反映します。
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9) では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータでの CISCO-CABLE-SPECTRUM-MIB のサポートが導入されています。
CISCO-ENHANCED-MEMPOOL-MIB により、Cisco uBR10012 ルータで「インテリジェント」なラインカードと BPE の CPU およびメモリの利用率を監視できます。これらには、Cisco MC16X および MC28X シリーズのラインカードが含まれています。
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9) では、PRE2 モジュール搭載の Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータでの CISCO-PROCESS-MIB のサポートが導入されています。CISCO-PROCESS-MIB により、Cisco uBR10012 ルータで RF カード、ケーブル インターフェイス ラインカード、および BPE の CPU およびメモリの利用率を監視できます。
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9) では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータでの DOCS-QOS-MIB への追加の MIB オブジェクト拡張機能が導入されています。
• DOCSIS OSSI v2.0-N-04.0139-2 によりアップデート
• docsQosPktClassIpSourceMask および docsQosPktClassIpDestMask オブジェクトのデフォルト値を 0xFFFFFFFF に設定
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
DSG-IF-MIB は、Cisco uBR7200 シリーズおよび Cisco uBR10012 ルータでの DOCSIS Set-top Gateway(DSG)1.0 の機能を設定、制御、監視するために使用するオブジェクトを定義します。
(注) DSG-IF-MIB の MODULE-IDENTITY は dsgIfMib で、その最上位 OID は、1.3.6.1.4.1.9.9.999(iso.org.dod.internet.private.enterprises.cisco.ciscoMgmt.dsgIfMib)です。これは実験的な MIB であるため、その最上位 OID は、DSG 仕様が確定した場合に変更されることが予測されます。
(注) 関連情報および MIB の制約条件については、Cisco.com の『Cisco CMTS Universal Broadband Router MIB Specifications Guide』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、モデム単位でのケーブル モデムのプレイコライゼーション制御が導入されています。この機能では、サポートされている Organizational Unique Identifier(OUI; 組織固有識別子)を使用して、インターフェイス ベースでプレイコライゼーション制御へのサポートを強化します。
プレイコライゼーションがアップストリーム インターフェイスでイネーブルである場合、この機能では、特定のケーブル モデムまたはケーブル モデムのグループに対し、プレイコライゼーション調整を選択的にディセーブルにすることができます。この機能は、Cisco CMTS から送信されるプレイコライゼーション要求を処理する際に、ケーブル モデムのフラッピングを防ぎます。
この機能には、Cisco IOS Release 12.3(17a)BC において、次の制約事項があります。
• モデム単位でサポートされるプレイコライゼーションでは、ケーブル モデムは、Cisco CMTS への登録後、プレイコライゼーションの検証を送信する必要があります。
• OUI を除外するオプションは、グローバル コンフィギュレーションです。OUI が除外されるケーブル モデムでは、除外された OUI はすべてのインターフェイスでディセーブルになります。この方式では、OUI の値のリストを使用し、プレイコライゼーションを送信されるモデムと送信されないモデムを記録します。
Cisco CMTS への登録中にケーブル モデムをプレイコライゼーションから除外するには、グローバル コンフィギュレーション モードで cable pre-equalization exclude コマンドを使用します。除外は、指定されたケーブル モデム、またはインターフェイス全体に指定された OUI 値でサポートされます。指定されたケーブル モデムまたはインターフェイスで除外を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。この設定を削除することにより、ケーブル モデムまたはインターフェイスは、ケーブル モデムの登録中に通常のプレイコライゼーション プロセスに戻ります。
指定されたインターフェイスの OUI。このキーワードを使用して、対応づけられたインターフェイスのケーブル モデム登録中、指定された OUI を除外します。 |
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プレイコライゼーションは、シスコ製ルータではデフォルトでイネーブルであり、有効で動作可能な DOCSIS コンフィギュレーション ファイルを持つケーブル モデムに対してイネーブルになっています。イネーブルの場合、プレイコライゼーションは各ケーブル モデムのレンジング メッセージを送信します。新しい exclude コマンドによりディセーブルになると、プレイコライゼーションは各ケーブル モデムで除外されます。
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プレイコライゼーション除外機能は、NPE、PRE、およびラインカード コンソールの実行コンフィギュレーションに設定する必要があります。
次の例では、指定されたケーブル モデム対して、除外するプレイコライゼーションを設定します。プレイコライゼーション データは、対応するケーブル モデムに送信されません。
次の例では、インターフェイス全体の指定された OUI 値に対して、除外するプレイコライゼーションを設定します。プレイコライゼーション データは、インターフェイス全体の対応する OUI 値に送信されません。
次の一連のコマンドでは、MC5X20U BPE 搭載の Cisco uBR10012 ルータにプレイコライゼーションを設定します。PRE コンソールで、次のコマンドを設定します。
同じ Cisco uBR10012 ルータのラインカード コンソールで、次のコマンドを使用して設定を確認します。
次の一連のコマンドでは、MC28U ケーブル インターフェイス ラインカード搭載の Cisco uBR72436VXR ルータにプレイコライゼーションを設定します。NPE コンソールで、次のコマンドを使用して設定し、確認します。
同じ Cisco uBR7246VXR ルータのラインカード コンソールで、次のコマンドを使用して設定を確認します。
これらのプレイコライゼーションの除外方式のいずれかを設定後、プレイコライゼーション データがすべてのレンジング メッセージに含まれていないことを確認できます。グローバル コンフィギュレーション モードで次のデバッグ コマンドを使用します。
• debug cable interface cx/x/x mac-addr
除外されていないケーブル モデムのレンジング メッセージにプレイコライゼーション データが含まれていることを確認し、除外されたケーブル モデムでは、レンジング メッセージにプレイコライゼーション データが含まれていないことを確認します。
次の例では、指定された OUI インターフェイスに対するプレイコライゼーション除外を削除します。これにより、ケーブル モデムまたは OUI は、通常のプレイコライゼーション機能に戻ります。レンジング メッセージは、プレイコライゼーション データの送信を再開します。
この機能の削除は、次の debug コマンドを使用して確認できます。
• debug cable interface cx/x/x mac-ad ― すべての除外されていないモデムのレンジング メッセージにプレイコライゼーション データが含まれていることを確認し、除外されたモデムでは、レンジング メッセージにプレイコライゼーション データが含まれていないことを確認します。
このコマンドまたはその他のコマンドの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_command_reference_book09186a0080108e88.html
• 『 DOCSIS 1.1 for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b57f.html
Cisco IOS Release 12.2(4)XF では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ上での RPR に対するサポートが導入されています。RPR 機能によって、Cisco uBR10012 で冗長構成の 2 つの PRE1 または PRE2 を使用できます。これにより、プライマリ PRE モジュールに障害が発生したり非アクティブになった場合は、システムが自動的にフェールオーバーを実行し、セカンダリ PRE1 モジュールがすべてのシステム動作を引き継ぎます。
RPR 機能では、フェールオーバーを実行するためにシステムを完全に再起動する必要はありません。システムが初期化されると、セカンダリ PRE1 または PRE2 モジュールは簡略化された初期化ルーチンを実行します。つまり、セカンダリ PRE モジュールはセルフチェックをすべて実行して Cisco IOS ソフトウェアをロードしますが、通常のシステム動作を実行するのではなくプライマリ PRE モジュールのモニタを開始します。セカンダリ PRE1 または PRE2 モジュールは、プライマリ モジュールの障害を検出すると、すぐにプライマリ モジュールのシステム動作を引き継ぐことができます。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、Cisco CMTS の Usage-Based Billing 機能とともに使用される Secure Socket Layer(SSL)サーバに対するサポートが導入されています。Usage-Based Billing は DOCSIS SAMIS 形式を実装します。
この新しい機能により、Cisco CMTS と収集サーバ間の SSL サーバの設定が可能になります。コンフィギュレーション、証明書の作成、および debug コマンドが追加または拡張され、Usage-Based Billing 機能を使用する SSL サーバと証明書をサポートしています。
詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Usage-Based Billing for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a00801ef1d7.html
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、バンドルされたケーブル インターフェイスを持つマルチキャスト グループを設定する際に、DOCSIS 1.1 アップストリーム パケット クラシファイアおよび Service Flow ID(SFID; サービス フロー ID)の作成を防げた CSCea45592 における以前の制約が削除されます。現在、ケーブル インターフェイス バンドリングは、マルチキャスト グループでの SFID をサポートしています。
(注) SFID により、個々の CPE デバイスは、個別の MPLS-Virtual Private Network(VPN; 仮想私設網)インターフェイスにマッピングされます。
(注) Cisco uBR10012 ルータでの Cisco IOS リリースでは、MPLS-VPN での重複する IP アドレスはサポートされていません。
設定の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cable Interface Bundling for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cmtsfg/ufg_bund.htm
Cisco IOS Release 12.2(4)BC1b から、Cisco uBR10012 ルータにcable modem remote-query コマンドが導入され、カスタマーは CMTS から直接 CM のパーフォーマンス統計をクエリできるようになりました。
ユーザは SNMP を使用してケーブル モデムに定期的にポーリングを行い、次のような情報をキャッシュできます。
この情報は、1 つのモデムの状態をすぐに知りたい場合や、プラント全体の状態を知りたい場合に役立ちます。設定については、『 Configuring cable modem remote-query Command 』( http://www.cisco.com/warp/public/109/remote_query.shtml )を参照してください。
SNMP バージョン 3 は、拡張セキュリティ機能を持ち、インターオペラビリティを向上させ、ネットワークを管理しやすくしています。MIB 実装セットにより、SNMP マネージャは、システム カード ディスクリプション、シリアル番号、ハードウェアおよびソフトウェアのリビジョン レベル、およびスロットの位置などのデータを収集できます。詳細は、「グローバルパラメータの設定」および「Cisco IOS Release 12.3(9a)BC での MIB の変更およびアップデート」を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータは、CoS の関連オブジェクトをサポートします。これは、ネットワーク管理に役立ちます。
スペクトル管理は CMTS で提供されるソフトウェアおよびハードウェアの機能であり、CMTS がダウンストリームとアップストリームの両方のプラント障害を検知して管理エンティティにレポートし、可能な場合は自動的に障害を軽減するようにします。スペクトル管理には様々な機能がありますが、これらについての詳細は、『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 ルータに対し、拡張スペクトル管理が次の拡張機能とともに導入されました。
• Cisco uBR10-LCP2-MC16C/E/S ケーブル インターフェイス ラインカードおよびCisco MC5x20S/U BPE の追加ソフトウェア機能をサポート
• イングレス ノイズの否定的な影響を回避し、中断されない加入者サービスを維持するために、予防的なチャネル管理およびホッピング決定をサポート
• アップストリーム チャネルでのイングレス ノイズが許容しきい値を超えた場合に行う処理の優先順位を MSO が決定できる、柔軟な設定の選択肢を提供。設定可能な処理は、周波数ホッピング、変調プロファイルの切り替え、およびチャネル幅の減少です。
• DSP アルゴリズムをインターフェイス単位およびモデム単位でリアルタイムに使用し、Cisco ネットワーク レジストラ(CNR)の計算を実施
• アクティブ チャネルでの CNR 計算、失われたステーション メンテナンス ポールの数、および修正可能または修正不可能な FEC エラーに基づいて、周波数、チャネル幅、または変調プロファイルの変更時期をインテリジェントに決定。以前は、失われたステーション メンテナンス ポールの数がユーザ定義しきい値を超えるか、または Broadcom チップが DOCSIS しきい値を超えた場合に、チャネル ホッピングが発生しました。
• Cisco uBR-MC16S ラインカードのダイナミック アップストリーム変調機能を拡張。この機能は、2 つのアップストリーム プロファイルを使用してダイナミック変調をサポートします。プライマリ プロファイル(一般的に、16-QAM または混合変調プロファイルを使用)は低ノイズ状態でも有効ですが、アップストリーム状態が悪化した場合、ケーブル モデムは、セカンダリ プロファイル(一般的に、QPSK 変調を使用)に切り替わり、オフラインになるのを回避します。ノイズ状態が改善されると、モデムはプライマリ プロファイルに戻ります。
現在、拡張スペクトル管理用のさまざまなコマンドにより、新しいオプションが提供されています。
• cable upstream n threshold cnr-profile1 threshold1-in-dB cnr-profile2 threshold2-in-dB corr-fec fec-corrected uncorr-fec fec-uncorrected
• cable upstream n upstream threshold snr-profiles threshold1-in-dB threshold2-in-dB
• cable upstream n threshold corr-fec corrfec-threshold
• cable upstream n threshold uncorr-fec uncorrfec-threshold
• show cable hop n upstream history
• show cable hop n upstream threshold
(注) 関連情報および例については、次の URL にある『Spectrum Management for the Cisco CMTS』の「Configuring Proactive Channel Management」および「Verifying the Spectrum Management Configuration」を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cmtsfg/ufg_spec.htm
Cisco CMTS でのスペクトル管理および拡張スペクトル管理の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Spectrum Management and Advanced Spectrum Management for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b586.html
• 『 Advanced Spectrum Management Feature for the Cisco uBR-MC16S Cable Interface Line Card 』
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps5013/products_feature_guide09186a00801999b2.html
cable submgmt static-cpe-override コマンドにより、MSO は、ノート型パソコンおよびコンソールの Cisco ユニバーサル ブロードバンド ルータとの接続におけるトラブルシューティングを行う際に、CPE デバイスでのネットワーク DHCP 設定を変更できます。
cable submgmt static-cpe-override コマンドの使用の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cisco CMTS Static CPE Override 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cfig_nts/stat_cpe.htm
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/bbccmref/index.htm
show controller c x/y upstreamコマンドの機能が拡張され、出力に追加の統計カウンタが表示されるようになっています。
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コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco IOS Interface Command Reference Guide』Release 12.2 を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ でのバージョン 1.1 から Subscriber Traffic Management(STM; 加入者トラフィック管理)へのサポートが導入されています。STM 1.1 は、DOCSIS 1.1 準拠ケーブル モデムをサポートしています。
STM 機能により、サービス プロバイダーは、登録された QoS プロファイルを基に許容された最大帯域幅を超える加入者を特定して制御することができます。STM 1.1 は、Network-Based Application Recognition(NBAR)および ACL と共同で機能し、サービス協定に従う他のネットワーク加入者に完全なネットワーク パフォーマンスを保証します。また、STM 1.1 は、Cisco Broadband Troubleshooter 3.2 と連動し、Cisco CMTS での追加のネットワーク管理およびトラブルシューティング機能をサポートします。
STM 1.1 では、DOCSIS 1.1 プライマリ サービス フローでの加入者のトラフィックを監視するための、以前の STM 機能を拡張し、次の追加機能をサポートしています。
• Cisco Broadband Troubleshooter(CBT)3.2 は STM 1.1 をサポートしています。
• DOCSIS 1.0 準拠および DOCSIS 1.1 準拠のケーブル モデムがサポートされています。
• トラフィック管理ポリシーのモニタリングおよびアプリケーションがサービス フローに基づいて適用されます。
• モニタリング ウィンドウの期間が 7 日から 30 日に延長されました。
STM 1.1 および Cisco CBT 3.2 の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Subscriber Traffic Management for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/ubsubmon.htm
• 『 Release Notes for Cisco Broadband Troubleshooter Release 3.2 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/trblshtr/cbt32/cbt32rn.htm
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータでの Usage-Based Billing 機能が導入され、DOCSIS 1.0 および DOCSIS 1.1 準拠ケーブル モデムをサポートしています。この機能により、SAMIS 形式での加入者アカウントと課金の情報が提供されます。SAMIS は、DOCSIS OSSI 仕様により指定されます。
SAMIS をサポートするために、Cisco IOS Release 12.3(9a)BC で CISCO-CABLE-METERING-MIB も導入されています。
Cisco uBR10012 CMTS での SAMIS の設定およびモニタリングの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Usage-Based Billing for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/ubrsamis.htm
Cisco uBR10012 ルータは、次の PacketCable および PacketCable MultiMedia 機能をサポートしています。
• PacketCable Emergency 911 ケーブル インターフェイス ラインカードの優先順位付け
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE 搭載の Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータで CALEA 準拠の PacketCable 1.0 への DOCSIS 1.1 のサポートが導入されています。
PacketCable は、HFC ケーブル ネットワークでパケットベースのリアルタイムの音声およびその他のマルチメディア トラフィックを提供する標準的な方法を確立するための、Cablelabs およびその関連ベンダーによるプログラム イニシアチブです。PacketCable の仕様は DOCSIS 1.1 に基づいていますが、インターネットや Public Switched Telephone Network(PSTN; 公衆電話交換網)などのケーブル以外のネットワークで使用する他の複数のプロトコルにより、DOCSIS プロトコルを拡張します。
これにより、PacketCable は、ケーブル ネットワーク上で発信および終了するトラフィックのエンドツーエンド ソリューションとなり、異なるネットワークおよびメディア タイプから構成されるインフラストラクチャでマルチメディア サービスを提供するタスクが簡易化されます。また、エンドツーエンド コール シグナリング、プロビジョニング、QoS、セキュリティ、課金、およびネットワーク管理に対するアプローチが統合されます。
Cisco IOS Release 12.2(11)BC1 および Cisco IOS 12.3 リリース トレインの以降のリリースでは、PaketCable 1.0 仕様および PacketCable 1.1 仕様の CALEA インターセプト機能をサポートしています。
Cisco CMTS で PacketCable を設定する方法については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Configuring PacketCable on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b576.html
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS で PacketCable Emergency 911 ケーブル インターフェイス ラインカードの優先順位付けが導入されています。この機能により、HCCP スイッチオーバー イベントの場合でも、Emergency 911 コールをサポートするケーブル インターフェイス ラインカードが非緊急音声コールをサポートするケーブル インターフェイス ラインカードに対して自動的に優先されます。このような場合、ワーキング HCCP ケーブル インターフェイス ラインカードが停止すると、プロテクト HCCP ラインカード インターフェイスは Emergency 911 音声コールへのサービスを自動的に優先させます。この機能は Cisco IOS Release 12.3(13a)BC ではデフォルトでイネーブルになっており、手動でディセーブルに設定することはできません。
(注) Emergency 911 ケーブル インターフェイス ラインカードの優先順位付けは、PacketCable 音声コールにのみ適用されます。
HCCP スイッチオーバー イベント中、ケーブル モデムは、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では次の順序で復旧します。
1. Emergency 911 音声トラフィックをサポートするケーブル モデム
3. サービスが停止する T4 タイムアウト イベントに近づいているケーブル モデム
Cisco CMTS で Emergency 911 音声イベントおよびケーブル インターフェイス ラインカードの優先順位付けについての情報を表示するには、特権 EXEC モードで show hccp <int x> <int y> modem コマンドと show hccp event-history コマンドを使用します。
• 『 PacketCable and PacketCable Multimedia on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b576.html
• 『 Cisco PacketCable Primer White Paper 』
http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns341/ns121/ns342/ns343/networking_solutions_white_paper09186a0080179138.shtml
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS で PacketCable Emergency 911 コールへの拡張情報サポートが導入されています。このサポートには、次の情報および関連する履歴が含まれています。
• 最近の Emergency 911 コールのあとに行われた音声コール
この機能は、次の新しい Cisco IOS CLI コンフィギュレーションおよび show コマンドにより有効化およびサポートされます。
• cable high-priority-call-window <minutes>
• show cable calls [ interface cx/y | slot z ]
• show cable calls [ interface | slot ](Cisco uBR 7200 シリーズの場合)
• show cable calls [ interface | slot/subslot ](Cisco uBR10012 ルータの場合)
• show cable modem [ ip_addr | mac_addr | interface ] calls
Cisco CMTS が Emergency 911 コールの記録を保持するコール ウィンドウ(分)を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで cable high-priority-call-window コマンドを使用します。Cisco CMTS からコール ウィンドウの設定を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
cable high-priority-call-window <minutes>
no cable high-priority-call-window
次のコマンド例では、Cisco uBR10012 ルータのコール ウィンドウを 1 分の長さに設定します。
設定されたウィンドウの範囲内で行われた Emergency 911 コールを観察するには、特権 EXEC モードで show cable calls コマンドを使用します。
次のコマンド例は、プライオリティの高いコールに設定されたウィンドウで、1 つの Emergency 911 コールが Cisco uBR10012 ルータの Cable8/1/1 インターフェイスで行われたことを示しています。
次のコマンド例は、この Emergency 911 コールが終了するときの Cisco uBR10012 ルータでの変更を示しています。
次のコマンド例は、同じ MTA から同じインターフェイス上の他の MTA に音声コールを行うときに利用できる情報を示しています。
次のコマンド例は、同じ MTA から同じインターフェイス上の一方の端の他の MTA への音声コールが終了したときに利用できる情報を示しています。
次のコマンド例は、ある期間にわたる Cisco uBR10012 ルータでの show cable modem calls コマンドを、変化するコール ステータス情報とともに示しています。
上記の例は、コールが終了するとコール情報が見えなくなることを示しています。次の例は、Cisco CMTS での新しい Emergency 911 コールを示しています。
次の例は、Cisco CMTS 上での Emergency 911 コールの終了を示しています。
次の例は、同じ MTA からの Cisco CMTS の非緊急音声コールを示しています。
次の例は、Cisco CMTS 上での非緊急音声コールの終了を示しています。
• 『 PacketCable and PacketCable Multimedia on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b576.html
• 『 Cisco PacketCable Primer White Paper 』
http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns341/ns121/ns342/ns343/networking_solutions_white_paper09186a0080179138.shtml
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータで PCMM へのサポートが導入されており、CableLabs PacketCable Multimedia Specification PKT-SP-MM-I02-040930 を完全にサポートしています。
http://www.packetcable.com/specifications/multimedia.html
CableLabs で説明したように、PCMM サービス配信フレームワークの主要な機能には、次のものが含まれています。
• 時間ベースおよび量ベースのネットワーク リソースの認可をサポートする DOCSIS 1.1 QoS メカニズムへの簡単で強力なアクセス
• 抽象的なイベントベースのネットワーク リソースの監査および管理メカニズム
• すべてのインターフェイスに整合性と適切なレベルの保護を提供する安定したセキュリティ インフラストラクチャ
より具体的には、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、次の機能を含む以前の Cisco IOS リリースでの複数の PacketCable の機能が拡張または変更されています。
• 追加の COPS 決定メッセージ ― PCMM は、次のような追加の COPS 決定メッセージをサポートしています。Gate-Set、Gate-Set-Ack、Get-Info などのメッセージの新しいオブジェクトには、ゲートの状態報告およびフロー利用率の追加オブジェクトを持つ異なるトラフィック プロファイルの定義および異なるゲート オブジェクト形式が含まれています。
• COPS セッションでの異なる COPS クライアントおよび UDP ポート ― PCMM は、基本的な PacketCable とは異なる COPS クライアント タイプを使用し、COPD セッションに異なる UDP ポートを使用します。これにより、Cisco CMTS で PacketCable と PCMM COPS セッションを区別することができます。
• MultiMedia ステート マシン ― PCMM は、PacketCable とは異なる MultiMedia ステート マシンをサポートしています。次に、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC で PCMM に導入されたマシン ステートの変更点を示します。
–PCMM ゲートは、すべて単方向です。PacketCable では、各ゲートは、アップストリームとダウンストリームの両方のサービス フローに対応づけられています。単方向フローは許可されていますが、双方向の電話接続には 1 つのゲートしかありません。
PCMM は、現在、各ゲートが単方向であるという点で異なっており、1 つのサービス フローのみに対応づけられています。その結果、PCMM の get info エレメントの構造は、PacketCable とはかなり異なっています。PCMM は、PacketCable のようにアップストリームとダウンストリームの両方の情報を維持するというよりも、1 セットのサービス フローの情報のみを維持する必要があります。
–これで、DOCSIS DSX サービス フローの情報は、Cisco CMTS で保持されます。PacketCable により、ゲートは、まず特定のゲート ID を持つ Cisco CMTS で許可、予約、または処理されます。次に、Cisco CMTS がメッセージ内で予約または処理されたゲート ID を使用して、DSX 交換を開始します。PacketCable では、ケーブル モデムは、DSX メッセージを発行し、サービス フローを作成する必要があります。ただし、PCMM では、ゲートが予約または処理された場合、DSX メッセージが Cisco CMTS により生成され、すぐに送信されます。したがって、ポリシー サーバは、サービス フローを確立するのに必要なすべてのサービス フローの情報をケーブル モデムではなく、Cisco CMTS に送信します。これにより、ゲート割り当て手順を制御するステート マシンが大幅に変更されます。
–新しいタイマー定義とイベント処理が PCMM でサポートされています。新しいタイマー定義とタイマー イベント処理は、ネット ステート マシンの適切な動作のためにサポートされています。PacketCable で使用される一部のタイマーは除去され、他のタイマーに対応付けられたイベントは PCMM 用に変更されました。
–PacketCable 1.x には存在していなかった新しい状態遷移が PCMM に追加されました。具体的には、ゲートを「処理」状態から「許可」または「予約」状態に移行させることができるようになりました。
–ケーブル インターフェイス ラインカードおよび BPE は、分散された DOCSIS 機能を実行します。DOCSIS 機能はラインカード プロセッサにより実行されるため、Cisco uBR7200 シリーズ ルータの Cisco MC28U ケーブル インターフェイス ラインカード、および Cisco uBR10012 ルータのすべてのラインカードは分散されていると見なされます。PCMM の GCP シグナリングとゲート ステート マシンは、NPE または RP プロセッサで実行されます。この機能は分割されているため、IPC シグナリングは、ゲート ステート マシンと DOCSIS レイヤ処理の間に常駐しています。
• イベント管理 ― イベント管理メッセージは、修正されたトラフィック プロファイルに関する情報を含め、PCMM ステート マシンでの変更に一致するように修正されました。さらに、使用制限ベースおよび時間ベースのゲートで使用されるゲートの使用およびゲートの処理時間オブジェクトをサポートするオブジェクトが追加されました。
Cisco CMTS での PacketCable および PacketCable MultiMedia の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 PacketCable and PacketCable Multimedia on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008019b576.html
• 『 Cisco PacketCable Primer White Paper 』
http://www.cisco.com/en/US/netsol/ns341/ns121/ns342/ns343/networking_solutions_white_paper09186a0080179138.shtml
「PacketCable は、双方向ケーブル プラントで高度なリアルタイムのマルチメディア サービスを配信するための相互運用可能なインターフェイス仕様を開発することを目的とした CableLabs ® 主導のイニシアチブです。業界多大な実績のあるケーブル モデム インフラストラクチャ上に構築された PacketCable ネットワークは、Internet Protocol(IP; インターネット プロトコル)テクノロジーを使用して、IP テレフォニー、マルチメディア会議、インタラクティブ ゲーム、および一般的なマルチメディア アプリケーションなどの広範囲のマルチメディア サービスを可能にします」(PacketCable.com)。
CableLabs ® は、PacketCable Multimedia IP サービス配信フレームワークの主要な機能について、次のように説明しています。
• 時間ベースおよび量ベースのネットワーク リソースの認可をサポートする DOCSIS ® 1.1 QoS メカニズムへの簡単で強力なアクセス
• 抽象的なイベントベースのネットワーク リソースの監査および管理メカニズム
• すべてのインターフェイスに整合性と適切なレベルの保護を提供する安定したセキュリティ インフラストラクチャ
PacketCable™ は、CableLabs ® の登録商標です。関連情報および仕様は、次の CableLabs の Web サイトからオンラインで入手できます。
Cisco uBR10012 ルータは、次の複数のセキュリティ機能をサポートしています。
• アドレス検証
(注) 「DOCSIS 1.1 機能のサポート」 で説明されているセキュリティ機能も参照してください。
Cisco uBR10012 ルータは、ケーブル インターフェイスおよび PC アドレスの検証をサポートして、ケーブル インターフェイス SID と MAC アドレスが整合するようにします。このセキュリティ機能によって IP アドレスがスプーフィングされないようにします。ケーブル インターフェイスに接続している PC には、DHCP サーバから IP アドレスが割り当てられます。別の PC またはケーブル インターフェイスのユーザが同じ IP アドレスを PC に静的に割り当てると、Cisco uBR10012 ルータはこれを検出し、スプーフィングを阻止します。管理者は CLI から特定のケーブル インターフェイスの IP アドレスと MAC アドレスを調べたり、SID 番号により、ケーブル インターフェイスの MAC テーブルで学習された全デバイスの IP アドレスと MAC アドレスを見たりすることができます。また、サービス プロバイダーのカスタマー データベースを使用して、スプーフィングしているケーブル インターフェイスと PC を特定し、不正使用を防ぐことができます。
アドレス検証の設定については、 第 4 章「HFC ネットワーク上のケーブルモデムの管理」 を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータでは、CM は最大 2000 バイトの最大伝送バーストサイズで登録できます。これは、連結および IP 分解なしで設定された DOCSIS 1.0 および 1.1 CM に適用されます。
ダイナミック アップストリーム変調および変調プロファイルの設定の詳細については、Cisco.com の次の資料を参照してください。
• 『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』
• 『 Cisco uBR7200 Series Dynamic Upstream Modulation 』( http://www.cisco.com/univercd/cc/td/ doc/product/cable/cab_r_sw/spec_mgt.htm )
cable source-verifyコマンドによって、CMTS 管理者はある CM に接続する PC を起動してから、別の CM にその PC を移動できます。これにより、ホスト テーブルにホスト情報が追加されます。セキュリティ違反を防止するために、この機能は旧 SID を使用してホストに ping を実行し、そのホストが実際に移動していることを確認できます。このセキュリティはアップストリームおよびダウンストリーム設定に適用されます。
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(注) ARP 要求を送信しないようにするには、CMTS でno cable arpコマンドを設定します。
no cable arpコマンドは、CPE ホストまたは IP/MAC アドレス対応づけを要求する CM に接続するデバイスに、CMTS が ARP ダウンストリームを送信しないようにします。CMTS がすでに対応を認識しているか、ほかの方法で学習できる場合は、IP パケットが転送されます。そうでない場合、宛先が不明のときは、パケットは廃棄されます。
CM ネットワーク上のデバイスは大きなサブネットを共用することがありますが、最初に CMTS を通過しなければ相互に通信することはできません。no cable proxy arpコマンドは、CMTS が同じサブネット上のホストに対する ARP 要求に応答しないようにし、このようにして CM に接続する加入者間のピアツーピア通信を防止します。
コマンドの詳細については、Cisco.com の『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、DMIC 検査の対象から OUI を除外するオプションが導入されています。新しい cable dynamic-secret exclude コマンドにより、次の Cisco CMTS プラットフォームのダイナミック共有秘密機能から特定のケーブル モデムを除外できます。
• Cisco uBR7246VXR ユニバーサル ブロードバンド ルータ
• Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ
ダイナミック共有秘密機能では、一意の DOCSIS 共有秘密をモデム単位で自動的に作成し、現在のセッションでのみ有効な 1 回使用の DOCSIS コンフィギュレーション ファイルを作成します。これにより、1 つのケーブル モデムのためにダウンロードされた DOCSIS コンフィギュレーション ファイルがほかのモデムで使用されたり、同じモデムがのちにこのコンフィギュレーション ファイルを再使用したりできないようにします。
この特許出願中の機能は、登録されたすべてのモデムが、登録時における特定のモデムのための DOCSIS プロビジョニング システムにより指定された QoS パラメータのみを使用することを保証するように設計されています。
コマンドの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Configuring a Dynamic Shared Secret for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cfig_nts/ubrdmic.htm
• 『 Cisco Broadband Cable Command Reference Guide 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/bbccmref/index.htm
Cisco uBR10012 ルータは、次のトラブルシューティングおよび診断機能をサポートしています。
• Cisco Broadband Troubleshooter 3.2
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータでの Cisco Broadband Troubleshooter(CBT)バージョン 3.2 に対するサポートが導入されており、次の追加ソフトウェア機能のインターオペラビリティが新しくサポートされています。
• 「Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE による CBT 3.2 スペクトル管理サポート」
MSO は、TV、ビデオ オン デマンド、データ、および加入者への音声テレフォニーなどのさまざまなサービスを提供します。ネットワーク管理者および Radio Frequency(RF; 高周波)技術者は、MSO のケーブル プラントで RF の問題を解決するには、特殊なツールが必要です。Cisco Broadband Troubleshooter 3.2(CBT 3.2)は、このような問題を正確に識別して解決するように設計された簡単で使いやすいツールです。
ユーザは、同じ CMTS で最大 3 つの異なるケーブル モデム(CM)、または同じ CMTS で 3 つの異なるアップストリームを選択できます。さらに、CBT 3.2 では、モニタリングおよびプレイバックのために、同じトレース ウィンドウでアップストリームとケーブル モデムの組み合わせ(混合)を表示する機能が導入されています。
(注) CBT 3.2 は、以前の CBT 3.1 の注意事項 CSCee03388 を解決します。CBT 3.1 では、トレース ウィンドウは、アップストリームとケーブル モデムの混合をサポートしていませんでした。
CBT 3.2、スペクトル管理、および STM 1.1 の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Release Notes for Cisco Broadband Troubleshooter Release 3.2 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/trblshtr/cbt32/cbt32rn.htm
• 『 Spectrum Management for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cmtsfg/ufg_spec.htm
• 『 Subscriber Traffic Management for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/ubsubmon.htm
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータのリモート スペクトル管理に対するサポートが導入されています。Cisco uBR10012 スペクトル管理は、Cisco IOS 12.3(9a)BC の Cisco CMTS に対し、これらの拡張機能との相互運用性をサポートしています。
• 「Cisco Broadband Troubleshooter 3.2」(Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE をサポート)
Cisco uBR10012 ルータでは、サポート対象となっている追加のスペクトル管理機能を、使用できます。完全なリストおよび Cisco uBR10012 ルータのスペクトル管理の最新情報については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Spectrum Management for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cfig_nts/ufg_spec.htm
• 『 Release Notes for Cisco Broadband Troubleshooter Release 3.2 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/trblshtr/cbt32/cbt32rn.htm
ダイナミック レンジング機能は、重大なプラント障害が発生した際にサービスの迅速な復旧をサポートするトラブルシューティング機能で、シスコシステムズでは特許を申請中です。ダイナミック レンジングを使用すると、ケーブル インターフェイス上のコンテンション レンジング スロットの保留時間が最小限になるので、多数のケーブル インターフェイスを迅速にオンラインに戻すことができます。その結果、ケーブル インターフェイスの再初期化時間が短縮されます。
これは、コンテンション帯域要求ミニスロット数および要求スロット数を変えるCisco uBR10012 ルータのアルゴリズムによって実現されます。ソフトウェアにより、現在の MAC 割り当ておよび管理メッセージ(別名 MAP)内で未割り当てのミニスロットが、必要に応じて要求ミニスロットに変換されます。アップストリームの負荷が小さい場合は、そのアップストリームの MAP の大半が未許可なので、スケジューラがすべての未割り当て(未認可)ミニスロットを要求ミニスロットに変換します。その結果、要求のチャンスが豊富にあるので、低負荷では CM のアクセス遅延が少なくなります。アップストリームの負荷が大きくなると、スケジューラは次の要求帯域を割り当てる前にデータ許可を得るので、要求ミニスロット数が自動的に削減されます。
初期レンジングスロット(別名、初期メンテナンス スロット)はそれぞれが 2 ミリ秒幅です。これらのスロットは、ケーブルネットワークに参加する CM が使用するため、レンジング コリジョンが生じることがあります。CM は、CMTS との初期接続のためだけに、これらのスロットを使用します。CM からの初期レンジングメッセージが正常に受信されると、CM は以降の動作では、これらのコンテンション レンジング スロットを使用しません。
CMTS は、ユニキャスト ステーション メンテナンス スロットで、CM を定期的にポーリングします。アップストリーム チャネルで多数の CM が同時に起動する状況(重大な電源障害後のサービス復旧、CMTS ケーブル インターフェイス ライン カードの Online Insertion and Removal[OIR; ホットスワップ]、光ファイバノードの保守など)では、関係するアップストリーム チャネルのそれぞれで、インパルス レンジング コンテンション ステートが発生します。アップストリーム上で再起動された CM は、ほぼ同時に、ブロードキャスト初期レンジングスロットを使用して、初期レンジング MAC メッセージを送信しようとします。Cisco uBR10012 ルータ アルゴリズムがイネーブルになっていない場合、CM は再試行する前に、任意数の初期レンジングスロットのコリジョンとバックオフを繰り返します。
Cisco uBR10012 ルータ アルゴリズムがイネーブルになっている場合は、CMTS は競合の激しいシナリオを検出し、初期レンジングスロットの周波数を増加して、レンジング コンテンションを迅速に解消します。激しいコリジョン ステートが解消されると(アップストリーム上で発生するレンジング コリジョンがほとんどなくなると)、CMTS はこの状況を検知して、元のステディ ステート モードに切り替えます。ステディ ステート モードでは、初期レンジングスロットの周波数がアップストリーム チャネル使用率の関数になります。追加のアップストリーム帯域を利用できる場合は、CMTS が割り当てる初期アップストリーム レンジング スロットが増加します。MAC スケジューラは、データ認可のためのアップストリーム帯域が必要になるとすぐに、初期レンジングスロットの周波数を減らします。
複数のコンポーネントでのダイナミック レンジングに関する詳細については、シスコの Web サイト( http://www.cisco.com )を参照してください。
ケーブル フラップ リストのトラブルシューティング機能は「フラッピング」 CM(間欠的な接続の問題がある CM)を追跡します。このような接続の問題の発生源は、ケーブルプラントのアップストリームまたはダウンストリーム部分、または CM 自身であることがあります。詳細は、『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』のフラップ リストについての説明を参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、HCCP N+1 冗長を備えた可用性の高い環境でのサポートを含む、Cisco uBR10012 ルータのフィールドでの Online Offline Diagnostics(OOD; オンライン オフライン診断)へのサポートが導入されています。OOD 機能では、ラインカードのハードウェア問題の試験および確認方法を提供するフィールド診断ツールが導入されています。
この機能は、Cisco uBR10012 ルータの次の Field Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)でサポートされています。
• Cisco uBR10012 PRE1 および PRE2 の Performance Routing Engine(PRE1 および PRE2)モジュール
• Cisco uBR10012 OC-48 DPT/POS WAN インターフェイス モジュール
フィールド診断によりサポートされている Cisco uBR10012 ルータのハードウェアのリストを表示するには、次のマニュアルを参照してください。
• 『 Online Offline Diagnostics--User's Guide for Cisco uBR10012 Router Field Diagnostics 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/ubr10k/ubr10kts/index.htm
Cisco uBR10000 シリーズのラインカードでハードウェア診断テストを行う場合は、OOD フィールド診断イメージをシスコから無料でダウンロードし、ラインカードの問題が本当にハードウェアの故障によるものかどうかを検査することができます。テスト結果により、ハードウェアが故障しているかどうかを確認します。
Cisco uBR10012 ルータは、主に Cisco IOS 12.3 BC リリース トレインにおいて、次の仮想インターフェイス機能をサポートしています。
• Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE での仮想インターフェイスおよび周波数スタッキングのサポート
仮想インターフェイス(VI)と周波数スタッキング(FS)は、1 つの物理コネクタでユーザ設定可能な MAC ドメインおよび複数の周波数を実現する 2 つの機能です。
• 仮想インターフェイスでは、1 つのダウンストリーム(DS)で最大 8 つのアップストリーム(US)が許可されます。仮想インターフェイスは、US ポートを物理コネクタに接続します。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE による HCCP N+1 冗長への仮想インターフェイスのサポート が導入されています。
• 周波数スタッキングにより、1 つの物理コネクタに 2 つの周波数を設定できます。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータでの周波数スタッキングに対するサポートが導入されています。
Cisco uBR10-MC5X20S/UBPE は、既存のラインカードの DS および US のコンフィギュレーションに一致させて設定することができ(最初に)、ケーブル オペレータが必要に応じてそのコンフィギュレーションを修正できます。これにより、このような組み合わせの比が変更される場合(1 × 6 » 1 × 4 » 1 × 1)、DS と US のポートの異なる比がサポートされます。たとえば、ラインカードは、ビジネスのカスタマーには 1 × 1 コンフィギュレーション、個人のカスタマーには 1 × 7 コンフィギュレーションで使用できます。
仮想インターフェイスおよび周波数スタッキングの設定の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Virtual Interfaces and Frequency Stacking Configuration on MC5x20S and MC28U Linecards 』
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk86/tk804/technologies_white_paper09186a0080232b49.shtml
• 『 Configuring Virtual Interfaces on the Cisco uBR10-MC5X20S/U Card 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122newft/122limit/122bc/122bc_15/mc5x2vif.htm
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE を使用する Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータで設定された仮想インターフェイスのための HCCP N+1 冗長に対するサポートが導入されています。
HCCP N+1 冗長は、CMTS およびブロードバンド メディアを使用するテレコミュニケーション ネットワークでのハイ アベイラビリティに向けての重要なステップです。HCCP N+1 冗長は、稼動中の局部的な障害がある場合に安定した自動的なスイッチオーバーと復旧をイネーブルにすることにより、CPE のダウンタイムを制限することに役立ちます。
Cisco IOS Release 12.2(15)BC2a より、HCCP N+1 冗長では、HCCP ワーキング インターフェイス コンフィギュレーションとスイッチオーバーで継承されたコンフィギュレーション間の同期を HCCP プロテクト インターフェイスに追加しています。これにより、両方のコンフィギュレーションが容易になり、スイッチオーバー時間が速くなります。
Cisco CMTS の HCCP N+1 冗長で仮想インターフェイスを設定する方法については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 N+1 Redundancy for the Cisco Cable Modem Termination System 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008015096c.html
• 『 Configuring Virtual Interfaces on the Cisco uBR10-MC5X20S/U Card 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/modules/ps4969/products_feature_guide09186a00801b17cd.html
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータ、Cisco uBR10-MC5X20S/U BPE、および Cisco uBR7246VXR ルータで仮想インターフェイス バンドルへのサポートが導入されています。
以前の Cisco IOS リリースでは、ケーブル インターフェイス バンドルはマスターまたはスレーブのインターフェイスとしての物理インターフェイスに限定されており、 show コマンドによってバンドルの情報は提供されませんでした。
仮想インターフェイス バンドルにより、マスターおよびスレーブ インターフェイスの以前の概念が削除され、次の追加の変更点が導入されています。
• 仮想インターフェイス バンドルは、マスターおよびスレーブ インターフェイスの代わりに、 バンドル インターフェイス および バンドル メンバー を使用します。
• 仮想バンドル インターフェイスは、たとえば、実質的に IP ループバック アドレスと同様に定義されています。
• 仮想インターフェイス バンドルは、複数の show ip interface コマンドでバンドル情報をサポートしています。
仮想インターフェイス バンドルにより、障害が発生した場合、バンドル内の 1 つのラインカードの Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ)で問題が発生した場合、またはマスター インターフェイスの設定が誤って削除された場合に、物理インターフェイス上で接続が失われるのを防止します。
仮想インターフェイス バンドルは、バンドル メンバー インターフェイスで次のレイヤ 3 設定をサポートおよび管理します。
• source-verify および lease-timer 機能
• cable dhcp-giaddr(giaddr フィールドは、DHCP クライアントの IP アドレスに設定されます)
• Protocol Independent Multicast(PIM)
仮想インターフェイス バンドルの設定情報、例、およびガイドラインの詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Cable Interface Bundling and Virtual Interface Bundling for the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_chapter09186a008022eba7.html
• 『 Virtual Interfaces and Frequency Stacking Configuration on MC5x20S and MC28U Line Cards 』
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk86/tk804/technologies_white_paper09186a0080232b49.shtml
• 『 Virtual Interfaces on the Cisco uBR10-MC5X20S/U Card 』
http://www.cisco.com/en/US/partner/products/hw/modules/ps4969/products_feature_guide09186a00801b17cd.html
Cisco IOS IEEE 802.1Q は、VLAN(仮想 LAN)の IEEE 802.1Q カプセル化へのサポートを提供します。VLAN は、IEEE 802.1Q カプセル化標準が必要な環境における Cisco IOS プラットフォームで実装できます。Cisco IOS IEEE 802.1Q サポート機能の導入により、Cisco IOS では、現在サポートされている ISL および IEEE 802.10 SDE カプセル化のほかに、802.1Q VLAN カプセル化がサポートされるようになりました。
Release 12.2(11)CY では、Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードキャスト ルータに 802.1Q VLAN サポートが追加されています。サービス プロバイダーは、ギガビット イーサネット インターフェイスで 802.1Q VLAN を使用して、異なるコンテンツ プロバイダーのトラフィックを分離することができます。802.1Q VLAN は、MPLS VPN にマッピングし、MPLS インフラストラクチャでのトラフィック分離を保持することができます。
詳細については、次の URL にある『 IEEE 802.1.Q Configuration Guide 』を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/access/mar_3200/mar_conf/m511m80.htm
コマンド リファレンスの詳細については、次の URL にある『 Cisco IOS IEEE 802.1Q Support Guide 』も参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios120/120newft/120t/120t1/8021q.htm#xtocid1 367322
Cisco uBR10012 ルータは、次の機能を含む VPN の複数の機能をサポートしています。
• Cisco uBR10012 上の GRE トンネリング
• NetFlow Accounting バージョン 5 および 8 のサポート
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、Cisco CMTS でダイナミック SID および VRF のマッピングへのサポートが導入されており、MPLS による VoIP をサポートしています。以前は、MPLS SID マッピング機能は、プロビジョニング済みのサービス フローのみに適用されていました。この機能により、特定の VRF へのすべての PacketCable DQoS サービス フローのマッピングが可能になります。
• 『 Mapping Service Flows to MPLS VPN on the Cisco CMTS 』
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide_book09186a008019b6bd.html
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC では、Cisco uBR10012 で Generic Routing Encapsulation(GRE; 総称ルーティング カプセル化)トンネリングを導入しています。
GRE は、IP トンネル内のさまざまなパケット タイプをカプセル化することが可能なトンネリング プロトコルで、IP インターネットワーク上のリモート ポイントにあるシスコ製ルータとの仮想ポイントツーポイント リンクを作成します。
Cisco IOS Release 12.3(17a)BC より、Cisco uBR10012 ルータでは、現在、SID と 802.1Q 間のマッピングに基づくレイヤ 2 VPN を使用した IPv6 をサポートしています。Cisco uBR10012 ルータは、Cisco IOS Release 12.3(13a)BC 以降のリリースで、すでにレイヤ 2 VPN による透過的な LAN サービスをサポートしていました。より多くのインターネット ユーザが IPv6 に移行するにつれて、Cisco IPv6 プロトコルのサポートは、IPv6 への移行に役立っています。IPv6 では、ルーティングおよびネットワークの自動設定の改善のほかに、利用できる IPv4 アドレスの数を制限するなど、IPv4 において複数の制限事項を設けています。この機能により、お客様は、オペレーションへの影響を最小限に抑えながら、IPv6 をネットワークに導入できます。
この機能の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 IPv6 Documentation:overview, technology, design and configuration information 』
http://www.cisco.com/en/US/tech/tk872/tsd_technology_support_protocol_home.html
Multiprotocol Label Switching Virtual Private Network(MPLS VPN;マルチプロトコル ラベル スイッチング仮想私設網)を使用することにより、サービス プロバイダーは、共有 Hybrid Fiber-coaxial(HFC)ネットワークおよび IP インフラストラクチャによるスケーラブルで効率的な私設網を構築できます。概要および設定については、Cisco.com の『 Cisco IOS Switching Services Configuration Guide 』Release 12.2 の「 Multiprotocol Label Switching 」セクションを参照してください。
Cisco IOS Release 12.3(9a)BC では、Cisco uBR10012 ルータ で NetFlow Accounting バージョン 5 および 8 へのサポートが導入されています。
(注) Cisco uBR10012 ルータでは、Cisco IOS Release 12.3(9a)BC および 12.3 BC トレインの以降のリリースで、NetFlow をサポートするため、PRE2 パフォーマンス ルーティング エンジン モジュールが必要です。また、1 パケットあたり 2 つのパスが要求されるため、NetFlow がイネーブルの場合、パケット/秒(PPS)によるパフォーマンスが 50% 低下することに注意してください。
NetFlow により、ルーティング デバイスでトラフィック フローの統計情報を収集できます。NetFlow は、ネットワーク管理者に、データ ネットワークの「呼詳細レコード」情報へのアクセス権を提供します。エクスポートされた NetFlow データは、ネットワークの管理および計画、企業の会計および部門での入金相殺、ISP 課金、マーケティングのためのデータ保管およびデータ マイニングを含むさまざまな目的に使用できます。
NetFlow は、入力 IP パケットに対するパケット フローの識別に基づいています。ルータ間でも、他のネットワーキング デバイスまたは端末に対しても、接続確立プロトコルは不要であり、外部での変更(トラフィックやパケット自体または他のネットワーキング デバイスでの変更)も必要としません。
NetFlow は、端末、アプリケーション ソフトウェア、および LAN スイッチなどのネットワーク デバイスを含む既存のネットワークに対して完全に透過的です。また、NetFlow は各インターネットワーキング デバイスで個別に実行され、ネットワーク上の各ルータで動作している必要はありません。NetFlow データ エクスポート(NDE)を使用して、データ収集および詳細な処理のために、データをリモート ワークステーションにエクスポートすることができます。ネットワーク計画者は、ルータ上またはサブインターフェイス単位で NDE を選択的に起動し、特定のネットワーク ロケーションでのトラフィック パフォーマンス、制御、または課金における利点を得ることができます。
NetFlow は、UDP データグラム内のフロー情報を 2 つの形式のいずれかでエクスポートします。バージョン 1 形式は最初にリリースされたバージョンで、バージョン 5 は、Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)Autonomous System(AS; 自律システム)情報およびフロー シーケンス番号を追加するためにその後リリースされた拡張バージョンです。
NetFlow バージョン 1 およびバージョン 5 形式では、データグラムは、1 つのヘッダーと 1 つ以上のフロー レコードから構成されています。ヘッダーの最初のフィールドには、エクスポートされたデータグラムのバージョン番号が含まれています。一般に、いずれかの形式を受け入れる受信アプリケーションは、いずれかの形式からの最大限のサイズのデータグラムに十分に大きいバッファを割り当て、ヘッダーのバージョンを使用して、データグラムの解釈方法を決定します。ヘッダーの 2 番めのフィールドはデータグラム内のレコードの数で、レコードにインデックスを付けるために使用されます。
バージョン 1 およびバージョン 5 のすべてのフィールドは、ネットワーク バイト順になっています。表 5 および表 6 はバージョン 1 のデータ形式を示し、表 7 および表 8 はバージョン 5 のデータ形式を示しています。
データグラムが有効な NetFlow 送信元から送信されていることを確認するために、受信アプリケーションによりデータグラムをチェックすることを推奨します。最初にデータグラムのサイズをチェックし、データグラムが少なくともバージョンとカウントのフィールドを含む長さであることを確認することを推奨します。次に、そのバージョンが有効で(1 または 5)、受信したバイト数がヘッダーおよびカウント フロー レコード(適切なバージョンを使用)として十分であることを確認することを推奨します。
NetFlow エクスポートは UDP を使用してエクスポート データグラムを送信するため、データグラムが喪失する可能性があります。フロー エクスポート情報が喪失したかどうかを判別するために、バージョン 5 のヘッダー形式には、フロー シーケンス番号が含まれています。シーケンス番号は、以前のシーケンス番号に以前のデータグラム内のフローの数を加えたものに等しくなります。新しいデータグラムを受信後、受信アプリケーションは、ヘッダー内のシーケンス番号から予測されるシーケンス番号を引くことにより、喪失したフローの数を求めることができます。
表1-8 に、NetFlow のバージョン 5 ヘッダー形式のバイト定義を示します。
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NetFlow エクスポート形式のバージョン番号とこのパケット内にエクスポートされたフローの数(1 ~ 30) 3 |
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3.NetFlow バージョン 5 エクスポート パケット(ip flow-export コマンドで設定)により、データグラムに保存されるレコードの数は、1 ~ 30 の変数になります。 |
表1-9 に、バージョン 5 フロー レコード形式のバイト定義を示します。
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未使用(ゼロ)バイト、TCP フラグの累積 OR、IP プロトコル(たとえば、6 = TCP、17 = UDP)、および IP ToS |
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NetFlow は、UDP データグラム内のフロー情報を複数の形式のいずれかでエクスポートします。新しいデータ エクスポート バージョンであるバージョン 8 は、集約キャッシュからのデータ エクスポートをサポートするために追加されました。バージョン 8 では、エクスポート データグラムに通常のバージョン 5 のエクスポート データのサブセット(特定の集約方式タイプに有効)を含めることができます。
図1-4 に、NetFlow バージョン 8 のヘッダー形式を示します。
表1-10 に、バージョン 8 のヘッダーで使用される用語の定義を示します。
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Cisco CMTS で NetFlow Accounting を設定する方法については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1828/products_configuration_guide_chapter09186a00800ca62d.html
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1831/products_configuration_guide_chapter09186a00800ca6cb.html
• 『 Configuring NetFlow 』(バージョン 1 および 5)
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1826/products_configuration_guide_chapter09186a00800880f9.html
• 『 Configuring NetFlow 』(バージョン 8)
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1831/products_configuration_guide_chapter09186a00800ca6cc.html
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1835/products_configuration_guide_chapter09186a00800ca7f8.html
• 『 Cisco IOS NetFlow 』ドキュメンテーション ホームページ
http://www.cisco.com/warp/public/732/Tech/nmp/netflow/netflow_documentation.shtml
• 『 Cisco IOS NetFlow White Papers 』
http://www.cisco.com/warp/public/732/Tech/nmp/netflow/netflow_techdoc.shtml
• 『 Cisco IOS Software Home Page for NetFlow 』
http://www.cisco.com/warp/public/732/Tech/nmp/netflow/index.shtml
Cisco IOS 12.3(9a)BC では、Cisco 10012 ルータでケーブルによる Trasparent LAN Service(TLS; 透過型 LAN サービス)機能へのサポートを導入しています。この機能により、既存の Wide Area Network(WAN; 広域通信網)サポートが拡張され、HFC ケーブル ネットワーク経由の複数の Internet Service Provider(ISP; インターネット サービス プロバイダー)サポートに、より柔軟な管理アクセスが提供されます。
この機能により、サービス プロバイダーは、アップストリーム SID を IEEE 802.1Q VLAN にマッピングすることで、レイヤ 2 トンネルを作成できます。
Cisco uBR10012 CMTS で TLS を設定する方法については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
• 『 Transparent LAN Service over Cable 』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/cab_rout/cfig_nts/tls-cmts.htm
Cisco uBR10012 ルータの Cisco TLS では、Cisco IOS Release 12.3(9a)BC または Cisco IOS 12.3BC トレインの以降のリリースで PRE2 パフォーマンス ルーティング エンジン モジュールが必要です。
Cisco IOS Release 12.3(13a)BC では、レイヤ 2 VPN による TLS 機能における次の変更または要件が導入されています。
• TLS 機能をレイヤ 2 VPN と一緒に使用する場合、使用するケーブル モデムでは、BPI セキュリティ機能がイネーブルになっている必要があります。イネーブルでない場合、Cisco CMTS は、このようなレイヤ 2 トラフィックをアップストリームまたはダウンストリームに廃棄します。
• CPE に関する情報は、 show cable modem コマンドの出力では表示されません。
TLS の詳細については、Cisco.com の次のマニュアルを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_feature_guide09186a0080159396.html
• 『 TLS Over Cable 』(TAC ドキュメント #60027)
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2217/products_configuration_example09186a008029160d.shtml