この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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この章では、基本的なブロードバンド インターネット アクセスの設定およびメンテナンスのパラメータについて説明します。この章の内容は、次のとおりです。
Cisco uBR10012 ルータおよび Intermediate Frequency(IF; 中間周波数)/Radio Frequency(RF; 高周波数)アップコンバータは、デジタル データを伝送するため、ヘッドエンドまたは分散ハブに設置します。Cisco uBR10012 ルータのダウンストリーム ポートからアップコンバータに IF 信号が送信され、アップコンバータにより、ダウンストリーム信号がブロードキャスト用の RF 信号に変換されます。
さらに、ブロードキャストの必要性に応じて、レシーバ、スクランブラ、およびデスクランブラにより、TV 信号がエンコードまたはデコードされます。モジュレータは、アナログ TV 信号およびデジタル信号をフォーマットします。
アナログおよびデジタル信号はさらに、RF コンバイナを通過します。信号は光トランスミッタを経由して、ヘッドエンドからファイバノードにブロードキャストされます。
さらに、増幅器、同軸ケーブル、およびタップにより、信号が加入者宅まで伝送されます。信号は、次のように処理されます。
• Set-Top Box(STB; セットトップボックス)、TV、VCR に内蔵されている MPEG ビデオ、オーディオ、およびブロードキャスト サービス用のチューナが単方向アナログ信号を受信します。
• Cable Modem(CM; ケーブルモデム)は、デジタル データ信号を受信します。
–RF 信号は、双方向 CM から増幅器を経由して、ヘッドエンドの光ファイバ レシーバに戻されます。アップストリーム信号は、これらのレシーバからCisco uBR10012 ルータ上のアップストリーム ポートに渡され、処理されます。
図5-1に、CMTS での一般的な信号フローおよび関連プロセスを示します。
(注) 図5-1に示した外部アップコンバータは、ルータの内蔵アップコンバータを使用しない場合に限り、必要になります。
Cisco uBR10012 ルータは、接続先のすべての CM およびホストを完全にセルフプロビジョニングできる機能を備えています。このルータは、ホストおよび CM の異なるサブネットを含め、複数の IP サブネットをサポートします。設定オプションでは、使用できるコンフィギュレーション ファイルの長さだけが制限されます。
Cisco uBR10012 ルータは、DOCSIS 準拠 CM とホストを自動的に接続します。出荷時の設定では、ダウンストリーム RF の中心周波数は 851 MHz、アップストリームは 37 MHz で稼働します。
ステップ 1 デュプレックス フィルタに 1 つのアップストリームおよびダウンストリーム ポートを接続します。
(注) すべて同じ周波数に設定されるので、複数のポートを結合しないでください。
ステップ 2 最初のモデムを接続する前に最低 40 dB の減衰を適用します。モデムは 5 分以内に接続されます。
次に示すCisco uBR10012 ルータのコンフィギュレーション ファイル例には、以下の機能が設定されています。
• DHCP アドレスプール ― Cisco uBR10012 ルータは Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)サーバとして動作し、CM のサービスレベルに基づいて異なるアドレススペースを提供します。これには、ユーザがサービスを解約したためにネットワークアクセスが拒否される状況も含まれます。CM および対応 IP ホストには、異なるデフォルトプールを適用することができます。クライアントの MAC アドレスに基づいて、特定のクライアントに対し、スタティックな IP アドレスを割り当てることもできます。
• DOCSIS CM コンフィギュレーション ファイル ― これらのコンフィギュレーション ファイルによって、各種のサービスレベル オプションを設定します。
–platinum.cm ― ユーザに提供されるアップストリーム最大帯域幅は 128 kbps、最小保証帯域幅は 10 kbps です。ダウンストリームの最大帯域幅は 10 Mbps です。この接続では、8 台までの PC がサポートされます。
–gold.cm ― ユーザに提供されるアップストリーム最大帯域幅は 64 kbps、ダウンストリーム最大帯域幅は 5 Mbps です。この接続では、3 台までの PC がサポートされます。
–silver.cm ― ユーザに提供されるアップストリーム最大帯域幅は 64 kbps、ダウンストリーム最大帯域幅は 1 Mbps です。この接続でサポートされる PC は、1 台だけです。
–disable.cm ― ユーザのケーブルネットワークへのアクセスは拒否されます。このコンフィギュレーション ファイルは、サービスを解約したユーザ、または料金を支払っていないユーザに対して使用します。
設定としてスペクトル管理を含める場合には、次のコマンドを使用して主要な設定を行います。
この例では、アップストリーム チャネルに使用するスペクトル管理グループ番号 [1] を設定しています。前述の 2 つのコマンドラインで定義しているように、アップストリームの「推奨」オプションは 40 MHz チャネルです。40 MHz チャネルが不適切な環境では、アップストリーム伝送は自動的に 20 MHz に移行し、受信パワーレートが 2 dB 増加されます。
コンフィギュレーション ファイル例のcable modulation-profile で始まるコマンドラインには、コンフィギュレーション全体に対して変調プロファイルを設定するために必要な要素が含まれています。
この例では、アップストリーム チャネル用の変調プロファイル番号 [3] が、対応する設定のもとで使用できるように設定されています。この変調プロファイルは、QAM 16 変調方式を使用するように設定されていることに注意してください。(QAM 16 が設定されていない場合)アップストリーム プロファイルのデフォルトの変調方式は、QPSK です。
コンフィギュレーション ファイル例の後半で、スロット 5 に搭載されているケーブル インターフェイス カード上のアップストリーム ポート 0 が、この例で設定されているスペクトル管理と変調プロファイルの両方を使用しています。