IPCC Enterprise で使用するアウトバウンド オプションをインストールする方法
アウトバウンド オプションは、ICM のインストール時にオプション機能としてインストールします。次のインストール作業を行います。
• ICM コンポーネントでのアウトバウンド オプションの有効化
• アウトバウンド オプション ダイヤラのインストール
• アウトバウンド オプション プライベート データベースの作成
(注) アウトバウンド オプションは二重化システムではありません。ICM が二重化されている場合、アウトバウンド オプションのコンポーネントとデータベースは、サイド A だけにインストールしてください。アウトバウンド オプションのインストールと設定の詳細については、『Outbound Option Setup and Configuration Guide』を参照してください。
ICM コンポーネントでアウトバウンド オプションを有効にする方法
アウトバウンド オプションを有効にするには、ICM コンポーネントをインストールする際に特別な設定を選択する必要があります。ICM コンポーネントをインストールする際にアウトバウンド オプションを有効にする方法は、次のとおりです。
1. リアルタイム ディストリビュータの Admin Workstation をインストールする際に、[Admin Workstation Client Properties]ウィンドウで[Blended Agent Support]オプションを選択します。
2. Logger をインストールする際に、次のように設定します。
a. [Logger Component Properties]ウィンドウで、[Blended Agent]オプションを選択します。
b. [Configure]をクリックします。[Blended Agent Configuration]ウィンドウが開きます。
c. アウトバウンド オプション データベースを配置する SQL サーバ(通常は LoggerA のデータベース サーバ)の名前と、BA Import から Campaign Manager への接続チェック(ハートビート)の間隔をミリ秒単位で入力します。
d. [OK]をクリックします。
3. ルータをインストールする際に、[Device Management Protocol Properties]ウィンドウで、アウトバウンド オプションの PG を有効にします。
アウトバウンド オプション ダイヤラをインストールする方法
アウトバウンド オプション ダイヤラのインストールには、ICM セットアップを使用します。アウトバウンド オプション ダイヤラは、『Cisco ICM Software Release 6.0(0) Bill of Materials』で指定されているペリフェラル ゲートウェイ(PG)マシンの最低基準を満たしているサーバにインストールする必要があります。展開モデルによっては、アウトバウンド オプション ダイヤラを ICM PG プロセスとともに既存の PG サーバにインストールする場合もあります。アウトバウンド オプションの展開に関する詳細なガイドラインについては、シスコの担当者にお問い合せください。
(注) インストールが完了した後は、必要に応じて、インストールしたダイヤラごとに MR PG の MR PIM を設定する必要があります。
BA_IP ダイヤラをインストールする方法は次のとおりです。
1. (ICM サービスが停止していることを確認し)ICM セットアップを実行して、[Add]をクリックします。
2. [Dialer]をクリックします。
3. [Dialer Type]リスト ボックスで、[BA_IP Dialer]オプションを選択します。
4. [Next]をクリックします。
5. 次の値を入力します。
[Blended agent server name]:BA サーバ(BA Campaign Manager が配置され、常に LoggerA となるマシン)のホスト名または IP アドレスを入力します。
[CTI server A name]:CTI サーバのサイド A がインストールされているマシンのホスト名または IP アドレスを入力します。
[CTI server port A number]:ダイヤラが CTI サーバ サイド A との通信に使用するポート番号を入力します(デフォルトは 42067 です)。
[CTI server B name]:二重化されている環境の場合は、CTI サーバのサイド B がインストールされているマシンのホスト名または IP アドレスを入力します。
[CTI server port B number]:ダイヤラが CTI サーバ サイド B との通信に使用するポート番号を入力します(デフォルトは 42067 です)。
[Heart beat number]:ダイヤラが CTI サーバへの接続をチェックする間隔をミリ秒単位で入力します(通常はデフォルト値で問題ありません)。
[Media routing port number]:ダイヤラがメディア ルーティング PG にあるメディア ルーティング PIM との通信に使用するポート番号を入力します(デフォルトは 2000 で、通常はこの設定で問題ありません)。
[Call Manager TFTP server name]:CallManager TFTP サーバのホスト名または IP アドレスを入力します。これは、CallManager パブリッシャと同じマシンです。
6. 次の表で説明されている PortThrottleCount と PortThrottleTime の値を使用して、システム内のダイヤラごとにダイヤラの制限を設定します。PortThrottleCount はポートの制限数を示し、PortThrottleTime はポートの使用を制限する時間(秒単位)を示します。たとえば、count=40、time=2 に設定した場合は、同時にダイヤル可能なポート数が 40 までに制限され、2 秒間は他のポートにダイヤルできなくなります。
(注) Cisco ISN を使用して IVR への転送を行う場合は、PortThrottleCount が(デフォルトの)20 に設定されていることを確認してください。
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800 MHz 7835 サーバ |
24 |
2 |
1.2 GHz 7835 サーバ |
40 |
2 |
2X2.4GHz 7845 サーバ |
40 |
2 |
(注) これらの制限を設定しないと、ダイヤラから多数のコールが同時に発信されて、CallManager に過剰な負荷がかかる可能性があります。
7. セットアップが完了するまで、[Next]をクリックします。
アウトバウンド オプション データベースのサイズを見積る方法
アウトバウンド オプション プライベート データベースのサイズを見積るには、データを収集して見積りを行い、ICMDBA ツールの Estimate Database 機能を使用します。
次のデータの収集と計算を行います。
1. 次の情報を収集します。
–インポート ファイル内の各カスタマー レコードのサイズ(バイト単位)。128 バイト以下の場合は、128 を使用します(レコードのサイズを 128 バイトより低くすることはできません)。(RecordSize)
–インポートするレコードの数。(RecordCount)
–新しくインポートしたレコードを、既存のレコードに上書きするか、既存のレコードの後に追加するか。
–システムで同時に保持するコール不可レコードの最大数。(DoNotCallCount)
2. 次のいずれかの公式を使用して、コンタクト テーブルのサイズを見積ります。
–通常、新しくインポートしたレコードで既存のレコードを上書きする場合:レコード数を変更しません。
–通常、新しくインポートしたレコードを既存のレコードの後に追加する場合:RecordCount = カスタマー テーブルで同時に保持する列の合計数
コンタクト テーブルのサイズ = RecordSize * RecordCount * 1.18
3. 次のいずれかの公式を使用して、ダイヤリング リスト テーブルのサイズを見積ります。
–通常、新しくインポートしたレコードで既存のレコードを上書きする場合:RowCount = インポートする列の数 * 1.5(実際にインポートする列よりも 50 % 多い列がダイヤリング リストに挿入されます)
–通常、新しくインポートしたレコードを既存のレコードの後に追加する場合:RecordCount = カスタマー テーブルで同時に保持する列の合計数 * 1.5
ダイヤリング リスト テーブルのサイズ = ダイヤリング リスト内の列数 * 128 バイト * 2.26
4. コール不可テーブルのサイズを見積るには、次の公式を使用します。コール不可データのサイズ = コール不可テーブルで同時に保持する列の合計数 * 64 バイト * 1.18(これはインデックス用の乗数です。インデックス用の容量として 18 % 多くの容量が必要になります)
5. 次の公式を使用して、データベースのサイズを計算します。コンタクト テーブルのサイズ + ダイヤリング リスト テーブルのサイズ + コール不可テーブルのサイズ。
ICMDBA ツールの Estimate Database 機能を使用してデータベースのサイズを見積ることもできます。すべてのカスタマー レコードをインポートしてマージするために必要なアウトバウンド オプション プライベート データベースの容量を調べるには、このツールを使用します。
ICMDBA ツールは ICM ソフトウェアに含まれ、\icm\bin ディレクトリに配置されています。このツールは、ICM のデータベースを管理するための中心的なユーティリティです。このツールは、次の用途に使用できます。
• データベースに必要なサイズと帯域幅の見積り。
• ICM カスタマーに関するセントラル データベース、ローカル データベース、履歴データベースの作成、編集、削除。
• データベース デバイスのサイズ変更。
• データベースの再作成。
• データのデータベースへのインポートとデータベースからのエクスポート。
• データベース プロパティの表示。
• サーバの起動と停止、SQL サーバの部分的な設定。
プライベートのアウトバウンド オプション データベースを作成する方法
プライベートのアウトバウンド オプション データベースを作成するには、ICMDBA を使用します。
プライベートのアウトバウンド オプション データベースを作成する方法は次のとおりです。
1. Windows 2000 の[ファイル名を指定して実行]ダイアログ ボックスまたはコマンド プロンプトから、 ICMdba と入力して、ICMDBA を起動します。
2. [Logger]をクリックして、[Database]>[Create]を選択します(または、マウスを右クリックして、[Create]を選択します)。
3. [Create Database]ウィンドウで、データベースに関する次の情報を入力します。
–[Database Type]:BA データベース タイプを指定します。
–[ICM Type]:Standard、NAM、または CICM(Customer ICM)システムのいずれかを指定します。
–[Region]:地域情報を指定します。
–[Partitions]:パーティショニングが有効になっている場合は、このボックスをオンして、カスタマーに許可するパーティションの数(1 ~ 5)を指定します。
4. [Add]をクリックします。[Add Device]ウィンドウが開きます。
5. [Add Device]ウィンドウで、この BA データベース用の新しいデータ デバイスとログ デバイスを作成します。新しいデバイスごとに、ディスクのドライブ文字とサイズ(MB 単位)を指定します。デバイスを作成するために、[OK]をクリックして、[Create]をクリックします。[Start]をクリックします。
(注) 後からデバイスのストレージ サイズを変更したり、デバイスを削除する場合は、[Database]>[Expand]オプションを使用します。
6. [Close]をクリックします。
IPCC Enterprise で使用するアウトバウンド オプションを設定する方法
インストールが完了したら、この項で説明されている作業を完了して、IPCC Enterprise 環境で使用する ICM を設定します。
アウトバウンド オプションを設定するための前提条件について
この章に記載されているアウトバウンド オプション関連の設定作業を行う前に、次の作業を完了しておく必要があります。
アウトバウンド オプションを設定するための前提条件
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ICM をインストールして設定します。 |
ICM をインストールする際に、AW と Logger の両方に対してアウトバウンド オプションを有効にし、ルータで アウトバウンド オプションの PG を有効にしておく必要があります。 |
MR PG をインストールして設定します。 |
MR PG で、アウトバウンド オプションの PIM を作成します。 |
アウトバウンド オプション ダイヤラをインストールして、プライベート データベースを作成します。 |
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アウトバウンド オプションの設定作業について
次の表に、IPCC Enterprise システムで必要となるアウトバウンド オプションの設定作業が記載されています。これらの作業は、記載されている順序どおりに実行する必要があります。各作業の手順は、この項の後半に記載されています。
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1. アウトバウンド オプションを使用できるように ICM を設定します。 |
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2. アウトバウンド オプションを使用できるように CallManager を設定します。 |
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3. ルーティング スクリプトと管理スクリプトを作成します。 |
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アウトバウンド オプションを使用できるように ICM ソフトウェアを設定する方法
アウトバウンド オプション ダイヤラを設定する方法
アウトバウンド オプション システムで使用するすべてのダイヤラは、BA Dialer Configuration Component オプションで設定する必要があります。
アウトバウンド オプション ダイヤラを設定する方法は次のとおりです。
1. ICM コンフィギュレーション マネージャで、[Blended Agent]>[Dialer]を選択します。
2. [Retrieve]ボタンをクリックします。
3. [Add] ボタンをクリックして、新しいダイヤラを追加します。
4. [Dialer General]タブのフィールドに情報を入力します。
次の値を使用してダイヤラを作成します。Name-dialer_1、Peripheral-CCMPIM_1
5. [Port Map Selection]タブをクリックして、ダイヤラへのポートの追加を開始します。
1801 から 1810 までの 10 個のポートを追加します。
(注) これは、ダイヤラで使用可能なポートの数と、内線番号を示し、ACD によってこれらのポートに割り当てられます。ダイヤラ 1 つあたりの最大ポート数は 96 です。設定された各ポートは、CallManager ではダイヤラ電話機として扱われます。これらのダイヤラ電話機のデバイス ウェイトは、標準の IP 電話機のデバイス ウェイトよりも大きくなっています。
6. ポート番号の範囲を入力します。
7. [Save]をクリックして、すべての設定情報を保存します。
必須のボイス ゲートウェイの設定
Call Progress Analysis(CPA)機能を使用する場合は、[MTP Required]オプションがオフになっていることを確認してください。このオプションは、Cisco ISN の 音声ブラウザ/ゲートウェイを設定する場合にだけオンにしてください。CPA 機能と無音圧縮の詳細については、『Cisco ICM/IP
Contact Center Outbound Option User Guide』を参照してください。
一般システム時間オプションを設定する方法
連絡先にコールを発信する時間についての規則を順守するには、一般システム時間オプションを指定します。ここで入力した時間帯は、アウトバウンド オプション システムで実行されるすべてのキャンペーンに適用され、個々のキャンペーンの時間帯設定よりも優先されます。これにより、特定の時刻よりも前または後に連絡先へコールが発信されることがなくなります。指定された時間は、アウトバウンド オプションによって自動的に連絡先の現地時間に変換されます。
システム時間オプションを設定する方法は次のとおりです。
1. ドロップダウン リストから、[Blended Agent]-[System Options]をダブルクリックします。
2. カスタマーにダイヤルする時間帯の値を適切に入力します。
3. [OK]をクリックして、変更を保存します。
拡張コール コンテキスト変数を有効にする方法
アウトバウンド オプションの Expanded Call Context(ECC; 拡張コール コンテキスト変数)を有効にするには、System Information ツールおよび Expanded Call Variable List ツールを使用します。
アウトバウンド オプションの ECC 変数を有効にする方法は次のとおりです。
1. ICM コンフィギュレーション マネージャ アプリケーションの[Tools/Miscellaneous]フォルダにある System Information ツールを開きます。
2. [Enable expanded call context]チェックボックスをオンにします。
3. [Save]をクリックします。
4. List Tools を開きます。
5. Expanded Call Variable List ツールを開きます。
6. すべての BAxxxx 変数(BAAccountNumber、BABuddyName、BACampaign、BADialedListID、BAResponse、BAStatus、および BAResponse)をクリックします。
7. [Enabled]チェックボックスをクリックします。
8. [Save]をクリックします。
IVR への転送機能を設定する方法
IVR への転送機能を使用する場合は、『Cisco ICM/IP Contact Center Enterprise Edition Outbound Option User Guide』の説明に従って、IVR への転送キャンペーンを作成してください。この機能を使用する場合、アウトバウンド オプションでは IP IVR タイプ 2 と ISN タイプ 5(ISN Comprehensive Model)しかサポートされません。
(注) IVR への転送機能は、Cisco IP Contact Center(IPCC Enterprise)のアウトバウンド オプションだけでサポートされています。この機能は、ダイレクト プレビュー モードまたは通常のプレビュー モードでは使用できません。
タイプ 2 の IVR を使用する場合は、IVR への転送キャンペーンにトランスレーション ルートが必要となる場合があります。
(注) PG のインストール時に、必ず[Service Control]オプションを選択し、VRU PIM の
[Peripheral Gateway Component Properties]ウィンドウで[Queue Reporting]をオンにしてください。
アウトバウンド オプションを使用できるように CallManager を設定する方法
ICM ソフトウェアでアウトバウンド オプション機能を設定した後は、Cisco CallManager に戻ってアウトバウンド オプション ダイヤラのポート デバイスを設定し、アウトバウンド オプション デバイスの保留音楽を設定する必要があります。
この項は、次のトピックで構成されています。
• アウトバウンド オプションのポート デバイスを設定する方法
• 保留音楽を設定する方法
アウトバウンド オプションのポート デバイスを設定する方法
ICM ソフトウェアでアウトバウンド オプションのダイヤラ ポート マップを作成した後は、Cisco
CallManager を使用してダイヤラ ポート デバイスを作成します。
Cisco CallManager でダイヤラ ポート デバイスを作成する方法は次のとおりです。
1. ICM ソフトウェアで、ダイヤラ ポート マップを設定した後、[Export]ボタンをクリックして、
ポート マップ設定を CSV 形式のテキストファイル( DialerportExport.CSV
など)に保存します。
2. ([Application]>[BAT]を選択して)Cisco CallManager の Bulk Administration Tool から、新しい電話テンプレートを作成します(あらかじめ Cisco CallManager BAT がインストールされている必要があります。BAT は[Cisco CallManager Install Plugins]ページからインストールできます)。[Cisco 30 VIP phone]オプションを選択して、デバイス プールを設定し、[Default 30 VIP]電話ボタン テンプレートを選択します。
3. 短縮ダイヤルが設定されていない 1 つの回線を挿入します。
4. エクスポートした CSV ファイルを、パブリッシャ CallManager の BAT 電話ディレクトリ(通常は C:\Batfiles\Phones
)にコピーします。
5. BAT から、[Configure Phones]を選択し、エクスポートした CSV ファイルと新規に作成した電話テンプレートを選択してファイルをインポートし、新しいデバイスを作成します。
6. 新規に作成したデバイスを、CallManager PG 用に作成した Cisco CallManager ユーザと関連付けます。
a. Cisco CallManager Administration ページから、[User]>[Global Directory]を選択して、[Search]をクリックします。
b. 作成した PG ユーザをクリックします。[Device Association]をクリックします。
c. [Device List Filter]で、ディレクトリ番号を選択し、新規に作成したダイヤラ ポートの最初の数桁を入力します。
d. [Select Devices]をクリックします。各ダイヤラ ポートの横にあるチェックボックスがオンになっていることを確認します。
7. [Update]をクリックします。
(注) アウトバウンド コールを行うすべてのエージェント電話機に対して、CallManager の[Call Waiting]オプションがオンになっていることを確認します。[Call Waiting]オプションがオフになっている場合は、エージェントに転送されたカスタマー コールがすべて失敗します(CallManager リリース 4.0(0) 以降では、このオプションがデフォルトでオンになっているため、手動でオンにする必要はありません)。
アウトバウンド コールを発信するエージェント電話機に対して CallManager の[Call Waiting]オプションを有効にする方法
すべてのカスタマー コールを応対可能なエージェントへ確実に転送できるようにするには、アウトバウンド コールを行うすべてのエージェント電話機に対して、CallManager の[Call Waiting]オプションを有効にする必要があります。
(注) CallManager リリース 4.0(0) 以降では、このオプションがデフォルトでオンになっているため、手動でオンにする必要はありません。
[Call Waiting]を有効にする方法は次のとおりです。
1. CallManager の[Phone Configuration]ウィンドウから、回線 1 を選択します。
2. [Directory Number Settings]サブメニューで、[Call Waiting]プルダウン選択ボックスから[On]オプションを選択します。
3. [Update]をクリックして、変更を保存します。
保留音楽を設定する方法
アウトバウンド オプションによってカスタマー コールが確立されると、一瞬の間(通常は 1 秒以下)コールが保留状態になり、その後でコールがエージェントに転送されます。その間に、コールが保留中であることを示すトーン音がカスタマーに返される場合があります。
カスタマーにこのようなトーン音を返さないようにするには、Cisco CallManager を使用して、保留中に音楽を再生するように、アウトバウンド オプション ダイヤラのポート デバイスを含むデバイス プールを設定します。何も録音されていない 5 秒程度の音声ファイルを使用すれば、コールが転送されるまでの短い間、カスタマーには何も聞こえないようになります。
アウトバウンド オプション用スクリプトの作成について
アウトバウンド オプションを使用する場合は、次のスクリプトを作成する必要があります。
–MR ルーティング クライアントのダイヤル番号を使用し、事前に設定されたスキル グループにコールをルーティングする[選択]ノードが含まれるルーティング スクリプト。
–OutboundControl 変数やスキル グループのリザーブ率を制御する、スキル グループごとの管理スクリプト。
アウトバウンド オプション用スクリプトの作成方法については、『Cisco ICM/IP Contact Center
Enterprise Edition Outbound Option Setup and Configuration Guide』および『Cisco ICM/IP Contact Center
Enterprise Edition Outbound Option User Guide』を参照してください。
アウトバウンド オプション用のスクリプトを作成する際には、次の 2 つの変数について考慮する必要があります。
• OutboundControl 変数について
• OutboundPercent 変数について
OutboundControl 変数について
アウトバウンド オプション ダイヤラは、各スキル グループのモードを判別するために、
OutboundControl 変数を参照します。ICM Script Editor を使用して管理スクリプトを作成する際には、次のいずれかのアウトバウンド制御値を指定する必要があります。
• INBOUND :そのスキル グループは、アウトバウンド コールを発信せず、インバウンド コールの受信だけを行います。
• PREDICTIVE_ONLY :エージェント 1 人につき、複数のカスタマーにダイヤルします。カスタマーに電話がつながると、プレディクティブ ダイヤラによってエージェントにコールが転送され、エージェントのデスクにスクリーン ポップが表示されます。このプレディクティブ アルゴリズムでは、エージェントの待機時間が最小になるように、応対可能なエージェント 1 人あたりがダイヤルする回線の数が計算されます。
• PREDICTIVE_BLENDED :エージェントはインバウンド コールを受信しますが、応対可能な場合はアウトバウンド コールの処理も行います。
• PREVIEW_ONLY :アウトバウンド コールを発信する前にエージェントをリザーブ状態にして、そのエージェントのデスクにスクリーン ポップを表示します。エージェントは、次のいずれかを選択できます。
–そのコールを承認する:カスタマーにコールが発信され、そのコールがエージェントに転送されます。
–そのコールをスキップする:エージェントは別のカスタマー コールを受信します。
–そのコールを拒否する:エージェントがリリースされます。その時点で、別のプレビュー アウトバウンド コールや新規のインバウンド コールがそのエージェントに割り当てられている場合もあります。
• PREVIEW_BLENDED :エージェントはインバウンド コールを受信しますが、応対可能な場合はアウトバウンド プレビュー コールの処理も行います。
• PROGRESSIVE_ONLY :PREDICTIVE_ONLY に似ていますが、エージェント 1 人あたりがダイヤルする回線数は計算されません(応対可能なエージェント 1 人あたりがダイヤルする回線の数は常に固定されています)。
• PROGRESSIVE_BLENDED :PREDICTIVE_BLENDED に似ていますが、応対可能なエージェント 1 人あたりがダイヤルする回線の数は常に固定されています。
OutboundPercent 変数について
同じ管理スクリプトの中で、OutboundPercent 変数も設定します。たとえば、[設定のプロパティ]ウィンドウで OutboundPercent 変数を選択して、[値]フィールドにエージェントのパーセンテージを入力します。この変数は、特定のスキル グループにログインしているエージェントの中で、アウトバウンド コールの処理に利用できるエージェントのパーセンテージを制御します。たとえば、スキル グループ N に 100 人のエージェントがログインしており、OutboundPercent 変数が 50 % に設定されている場合は、50 人のエージェントがアウトバウンド コールの処理に割り当てられることになります。
(注) この変数は、特定のエージェントをアウトバウンド コールの処理に割り当てるのではなく、全体に占めるパーセンテージだけを制御します。
アウトバウンド オプションのスキル グループごとに管理スクリプトを作成して、OutboundControl 変数とスキル グループのリザーブ率を制御するには、ICM Script Editor アプリケーションを使用します。アウトバウンド オプション ダイヤラは、この変数を参照して、各スキル グループのモードを判別します。