システム コンフィギュレーションの概要
Cisco Unified Communications システム全体を設定する際は、まずシステム レベルのコンポーネントの設定から始め、個々のデバイスの設定へと作業を進めます。たとえば、デバイス プール、ルート リスト、ロケーション、コーリング サーチ スペースなどの関連コンポーネントを設定後、これらの設定済みのコンポーネントを使用して電話機および回線を設定します。
この章では、Cisco Unified Communications ネットワークを構成するコンポーネントを設定する順序、つまり Cisco Unified Communications システムを設定する際の全体的なフローを説明します。この章の構成は、次のとおりです。
• 「基本設定のフロー」
• 「参考情報」
基本設定のフロー
表3-1 では、IP テレフォニー システムを設定するときに必要になる一般的な作業手順を示しています。特定の機能やコンポーネントを使用しない場合は、その手順は省略してください。この表に示す設定手順では、多少の柔軟性を持たせてあるため、場合によっては、複数のステップを交互に実行したり、あるステップに何度か戻ったりして、順序を変えて設定作業を進めることも可能です。
表3-1 全体的な設定チェックリスト
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ステップ 1 |
Cisco Unified CallManager ソフトウェアを 1 台のサーバにインストールします。このサーバはデータベース サーバとして機能し、最初のサーバと呼ばれます。 他のサーバをインストールする前に、必ず Cisco Unified CallManager の管理ページの[サーバの設定(Server Configuration)]でそのノードを定義してください。この操作は、セキュリティ上必要です。 |
『 Cisco Unified CallManager Release 5.0(4) インストレーション ガイド 』 『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「サーバの設定」 |
ステップ 2 |
Cisco Unified CallManager ソフトウェアを、他のサーバそれぞれにインストールします。 |
ステップ 3 |
必要に応じて、最初のデータベース サーバにサービスを追加します。 |
『 Cisco Unified CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』 『 Cisco Unified CallManager Serviceability システム ガイド 』 |
ステップ 4 |
システム レベルの設定値を設定します。 • Cisco Unified CallManager(自動登録の有効化や開始電話番号(DN)の設定など、Cisco Unified CallManager 固有の要素が必要なことに注意してください) • Cisco Unified CallManager グループ • 日付/時刻グループ • リージョン • ソフトキー テンプレート(ソフトキー テンプレートはデバイス プール設定の必須フィールドを示しますが、標準テンプレート オプションも提供します) • デバイス デフォルト • エンタープライズ パラメータ • ロケーション |
「システム レベルのコンフィギュレーション設定」 |
ステップ 5 |
ダイヤル プランを設計し、設定します。 • AAR グループ • アプリケーション ダイヤル規則(オプションで、Cisco Unified CM Assistant および Cisco WebDialer が使用します) • パーティション • コーリング サーチ スペース • ルート フィルタ • ルート グループおよび回線グループ • ルート/ハント リスト • ルート パターン(ルート パターンをゲートウェイに割り当てる場合は、ルート パターンをゲートウェイ用に設定する前にゲートウェイを作成する必要があります) • 変換パターン |
「パーティションおよびコーリング サーチ スペース」 「ルート プランの概要」 |
ステップ 6 |
メディア リソースを設定します。 • Conference Bridge • トランスコーダ • Annunciator • メディア ターミネーション ポイント • 保留音オーディオ ソース • 保留音サーバ • メディア リソース グループ • メディア リソース グループ リスト |
「メディア リソースの管理」 『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「メディア リソース グループの設定」 |
ステップ 7 |
デバイス プールの設定値を設定します。 • Cisco Unified CallManager グループ • 日付/時刻グループ • リージョン • ソフトキー テンプレート • SRST リファレンス • 自動登録用コーリング サーチ スペース • メディア リソース グループ リスト • ネットワーク保留 MOH オーディオ ソース • ユーザ保留 MOH オーディオ ソース • ネットワーク ロケール • ユーザ ロケール |
『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「デバイス プールの設定」 |
ステップ 8 |
次のボイスメール システムのいずれかをインストールし、設定します。 • 外部(シスコ以外の)ボイスメール システム • Cisco Unity ボイスメール システム |
「SMDI ボイスメールの統合」 Cisco Unity のアドミニストレーション ガイド |
ステップ 9 |
Meet-Me Number/Pattern を設定します。 |
『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「ミートミー番号/ パターンの設定」 |
ステップ 10 |
メッセージの受信番号を設定します。 |
『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「メッセージ受信の設定」 |
ステップ 11 |
機能を設定します。 • コール パーク • コール ピックアップとグループ コール ピックアップ • 割り込み • 即時転送 • Cisco IP Phone サービス • Cisco エクステンション モビリティ • Cisco Unified CallManager Attendant Console |
『 Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド 』の「コールパークの設定」 「コール ピックアップ グループ」 『Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド』の「割り込みとプライバシーの設定」 『Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド』の「即時転送の設定」 「Cisco Unified IP Phone サービス」 『Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド』の「Cisco エクステンションモビリティ」 「Cisco Unified CallManager Attendant Console」 |
ステップ 12 |
ゲートウェイをインストールし、設定します。 |
「Cisco Unified CallManager 音声ゲートウェイの概要」 |
ステップ 13 |
電話機を設定およびインストールしてから、ユーザを電話機に関連付けます。また、電話ボタン テンプレートとソフトキー テンプレートを設定します。 |
「Cisco Unified IP Phone」 「ディレクトリの概要」 『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「電話ボタン テンプレートの設定」 『 Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「ソフトキー テンプレートの設定」 Cisco Unified IP Phone のアドミニストレーション ガイド |
ステップ 14 |
Computer Telephony Integration(CTI; コンピュータ テレフォニー統合)アプリケーションのサポートを使用可能にし、必要な CTI アプリケーションをインストールおよび設定します。 |
「コンピュータ テレフォニー統合」 アプリケーション付属のマニュアル |
参考情報
関連項目
• 表3-1 を参照してください。
参考資料
• Cisco Unified CallManager Release 5.0(4) インストレーション ガイド
• Cisco Unified CallManager アドミニストレーション ガイド
• Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド
• Cisco Unified IP Phone のアドミニストレーション ガイド