TAPS の概要
TAPS コンポーネントは、Cisco CallManager の最初のノードに Cisco CallManager インストールの一環としてインストールされます。TAPS が動作するためには、Cisco CallManager で、自動登録機能を使用可能にする必要があります。
(注) TAPS を使用すると、Cisco CallManager の自動登録範囲が狭くなります。TAPS を使用して更新したら、電話機の自動登録済み電話番号(DN)が未割り当ての DN になります。BAT を定期的に使用して未割り当ての DN を削除し、自動登録範囲を解放する必要があります。詳細については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
TAPS アプリケーションは Cisco Customer Response Solution(Cisco CRS)サーバにインストールする必要があります。TAPS には、ユーザ インターフェイスおよびプロンプトについて Cisco CRS サーバ上で稼働する Cisco IP Interactive Voice Response(IP IVR)アプリケーションが必要です。
管理者は、新規電話機を設定するための TAPS の使用方法について、エンド ユーザに手順を示す必要があります。エンド ユーザの手順については、「エンド ユーザ用の TAPS 情報」を参照してください。
(注) Cisco CallManager データベースに電話機を追加するときに TAPS を使用していない場合、TAPS サービスを停止することをお勧めします。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
新しい電話機での TAPS の使用方法
ダミー MAC アドレスを持つ新しい電話機設定が Cisco CallManager Administration に追加されると、電話機をネットワークに接続できます。システム管理者または電話機のユーザが、TAPS 電話番号をダイヤルすると、電話機にその設定がダウンロードされます。同時に、その電話機の情報は、正しい MAC アドレスを使用して、Cisco CallManager Administration 内で更新されます。TAPS が正しく動作するためには、Cisco CallManager Administration で、自動登録機能が使用可能になっていることを確認する必要があります。
(注) TAPS を使用すると、Cisco CallManager の自動登録範囲が狭くなります。TAPS を使用して更新したら、電話機の自動登録済み電話番号(DN)が未割り当ての DN になります。BAT を定期的に使用して未割り当ての DN を削除し、自動登録範囲を解放する必要があります。詳細については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
例
100 名の新入社員が月曜日から入社するとします。前の週末にはこれらのユーザとその新しい電話機を Cisco CallManager Administration に追加する必要があります。BAT を使用すると、その 100 台の電話機の電話機テンプレート、および電話機とユーザ用の CSV データ ファイルを作成できます。CSV データ ファイルでダミー MAC アドレス オプションを使用すると、新しい電話機に個々に MAC アドレスを追加する必要がありません。自動登録機能が Cisco CallManager で有効になっていると、電話機をネットワークに直接接続できます。システム管理者または新入社員は、TAPS 電話番号をダイヤルし、ボイス プロンプトの指示に従って設定をロードできます。
設定をリロードするための TAPS の使用方法
機能していない既存の電話機を交換する必要がある場合、TAPS を使用して既存の電話機設定を新しい電話機にダウンロードできます。ユーザは新しい電話機を受け取ってネットワークに接続すると、TAPS 電話番号をダイヤルして以前の電話機の設定をダウンロードできます。この処理中、ユーザは設定を変更できません。
Cisco CallManager Administration で、自動登録機能を有効にする必要があります。すべての電話機に対して TAPS を使用するように設定して、ユーザが既存の電話機設定をダウンロードできるようにする必要があります。詳細については、「TAPS 用の自動登録オプションの設定」を参照してください。
(注) TAPS を使用すると、Cisco CallManager の自動登録範囲が狭くなります。TAPS を使用して更新したら、電話機の自動登録済み電話番号(DN)が未割り当ての DN になります。BAT を定期的に使用して未割り当ての DN を削除し、自動登録範囲を解放する必要があります。詳細については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
例
John の Cisco IP Phone モデル 7940 に、雷雨で回路短絡が発生したとします。彼は、新しい Cisco IP Phone モデル 7940 を受け取り、ネットワークに接続します。John が TAPS 電話番号をダイヤルすると、損傷した電話機で以前に使用していた設定が新しい電話機にダウンロードされます。TAPS により Cisco CallManager Administration 内のデバイス情報が自動的に更新されます。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
電話番号の保護
TAPS では電話番号を置き換えることができるので、所定の電話番号を上書きしないように保護できます。重要な電話番号を保護するには、Secure TAPS オプションを使用します。詳細については、「電話番号の保護の設定」を参照してください。
例
電話番号 5000 には、システム用のボイス メッセージ アクセスが用意されています。このような場合、新しいユーザが誤って新しい電話機上で 5000 を設定しないようにします。Secure TAPS オプションを使用すると、TAPS が電話番号「5000」にアクセスできないように指定できます。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
TAPS ユーザ用の言語プロンプト
TAPS のユーザ プロンプトを複数の言語で再生できるように設定できます。管理者は、ユーザが使用できる言語を選択できます。詳細については、「TAPS のユーザ ロケールの設定」を参照してください。
英語以外の言語プロンプトを使用する必要がある場合は、クラスタ内の各 Cisco CallManager および Cisco CRS サーバに Cisco IP Telephony Locale Installer がインストールされていることを確認してから、TAPS をインストール、更新、または設定します。Locale Installer を使用すると、最新の翻訳済みテキスト、翻訳済みボイス プロンプト、各国/地域固有の電話トーン、および各国/地域固有のゲートウェイ トーンを電話機で利用できます。Cisco IP Telephony Locale Installer の詳細については、それぞれの Locale Installer のマニュアルを参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
TAPS のインストール
この項では、TAPS のインストール、再インストール、およびアンインストールについて説明します。TAPS は Cisco CallManager パブリッシャ サーバおよび Cisco Customer Response Solution(CRS)4.5 サーバの両方とのインターフェイスとなります。このインストール手順には、CRS サーバへの TAPS のインストールが含まれます。
Windows Terminal Services を使用して TAPS をインストールすることはできません。Cisco CallManager の最初のノード サーバおよび Cisco CRS サーバから直接 TAPS をインストールする必要があります。
始める前に
BAT Release 5.2(1) 用の TAPS をインストールするには、次の前提条件が必要です。
• Cisco CallManager の最初のノード データベースが設定され、実行されている。
• Cisco CallManager の最初のノード サーバの IP アドレスがわかっている。
• Cisco CRS サーバが設定されている。Cisco CRS 4.5 アプリケーションを独自の専用サーバ上に配置できる。
• 各国/地域に合せて TAPS プロンプトを作成する場合は、必ず Locale Installer を使用する。
CRS アプリケーション サーバに TAPS をインストールする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 管理者特権を使用して、Cisco CallManager の最初のノード データベースを実行しているシステムにログオンします。
ステップ 2 Applications > Plugins の順に選択します。Find and List Plugins ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 Cisco TAPS for Windows を検索し、 Download をクリックして、CRS アプリケーション サーバがインストールされている Windows サーバにプラグインを保存します。
ステップ 4 インストール ウィザードの Welcome ウィンドウが開きます。このインストール プログラムは、CRS アプリケーション サーバに TAPS をインストールします。Next をクリックします。
(注) 専用 CRS サーバが接続されたネットワークで TAPS をインストールする場合は、CRS サーバで TAPS インストール プログラムを再実行する必要があります。インストールおよび設定の詳細については、CRS オンライン ヘルプを参照してください。
ステップ 5 IP Address フィールドに CRS アプリケーション サーバの IP アドレスを入力して、 Next をクリックします。
ステップ 6 Installing TAPSonAppsServer ウィンドウに進行状況バーが表示されて、インストールの状況を示します。Next をクリックしてインストールを開始します。
ステップ 7 インストールが終了すると、Installation Completed ウィンドウが表示されます。 Finish をクリックします。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
CRS アプリケーション サーバでの TAPS アプリケーションの設定
Cisco CRS 4.5 アプリケーション サーバのマニュアルを参照するには、http://www.cisco.com の Cisco Voice Applications and Tools にアクセスしてください。アプリケーションの設定方法については、『 Cisco Customer Response Administration Guide 』を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
TAPS のアンインストール
アンインストール プログラムでは、Cisco CRS サーバから TAPS が削除します。
Control Panel の Add/Remove Programs を使用して TAPS をアンインストールする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CRS サーバで、 Start > Settings > Control Panel > Add/Remove Programs の順に選択します。
ステップ 2 TAPS を選択し、 Change/Remove ボタンをクリックします。アンインストール操作を確認するメッセージが表示されます。
ステップ 3 TAPS をアンインストールするには、 Yes をクリックします。取り消すには No をクリックします。Yes をクリックした場合、TAPS は Cisco CRS サーバからアンインストールされます。
ステップ 4 OK をクリックして、アンインストールを終了します。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
TAPS サービスのアクティブ化
適切な URL を使用して Cisco CallManager Serviceability にアクセスして使用すると、TAPS サービスのアクティブ化や非アクティブ化を行うことができます。サービスをアクティブ化する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Serviceability にアクセスします。
ステップ 2 Tools > Service Activation の順に選択します。
Service Activation ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 ドロップダウン リスト ボックスから、適切なサーバを選択します。 Next をクリックします。
ステップ 4 Database and Admin Services of the CM Services リストから Cisco TAPS Service を選択し、 Save をクリックします。
(注) サービスがすでにアクティブ化されている場合は、Activation Status に Activated と表示されます。
ステップ 5 サービスが有効になり、Activation Status カラムに Activated と表示されます。
TAPS の起動/停止/再起動
Cisco CallManager Serviceability を使用してアクティブ化されると、TAPS サービスは自動的に起動します。この項では、TAPS サービスの停止と再起動について説明します。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Serviceability で、 Tools > Control Center - Feature Services の順に選択します。
Control Center-Feature Services ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Servers ドロップダウン リスト ボックスから、Cisco CallManager サーバを選択します。
CM Services で、Database and Admin Services 領域のリストの Service Name カラムの下に、Cisco TAPS Service が表示されます。
(注) 「TAPS サービスのアクティブ化」を使用して TAPS をアクティブ化した場合、Status に Activated と表示されます。
ステップ 3 Cisco TAPS Service に対応するチェック ボックスをオンにします。
ステップ 4 TAPS を再起動する場合は、 Restart をクリックします。
サービスが再起動し、Service Successfully Restarted というメッセージが表示されます。
ステップ 5 TAPS サービスを停止する場合は、 Stop をクリックします。
サービスが停止し、Service Successfully Stopped というメッセージが表示されます。
ステップ 6 停止した TAPS サービスを起動する場合は、 Start をクリックします。
サービスが起動し、Service Successfully Started というメッセージが表示されます。
TAPS オプションの設定
管理者は、Cisco CallManager システムでの TAPS の使用方法を選択できます。次に示す TAPS 機能オプションによって、電話機の更新や電話機プロファイルのダウンロードをユーザがより柔軟に行えるようになります。TAPS オプションには、次のものがあります。
• 「TAPS 用の自動登録オプションの設定」
• 「電話番号の保護の設定」
• 「TAPS のユーザ ロケールの設定」
TAPS 用の自動登録オプションの設定
Configure TAPS オプションを使用すると、Cisco CallManager データベースに自動登録する電話機を TAPS を使用して更新できます。次の 2 つの方法が用意されています。
• BAT を使用して追加され、ダミー MAC アドレスを持つ電話機用
• Cisco CallManager Administration の既存の電話機用
デフォルトの設定では、TAPS の使用はプレフィックス「BAT」で始まるデバイス名で、ダミー MAC アドレスを持つ電話機に限定しています。
Configure TAPS オプションを設定して、標準 MAC アドレスを持つ電話機などの、すべての電話機を Cisco CallManager システムに自動登録できます。
(注) TAPS を使用すると、Cisco CallManager の自動登録範囲が狭くなります。TAPS を使用して更新したら、電話機の自動登録済み電話番号(DN)が未割り当ての DN になります。BAT を定期的に使用して未割り当ての DN を削除し、自動登録範囲を解放する必要があります。詳細については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
Configure TAPS オプションを設定する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration ウィンドウで、 System > Service Parameters の順に選択します。 Service Parameter Configuration ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Server ドロップダウン リスト ボックスから、適切なサーバを選択します。
ステップ 3 Service ドロップダウン リスト ボックスから、 Cisco TAPS Service を選択します。
ステップ 4 Parameter Value ドロップダウン リスト ボックスで、次の 2 つのオプションのいずれかを選択します。
• Allow Auto-Registered phones to reset with a profile with a dummy MAC address
TAPS は、ダミー MAC アドレスのみのプロファイルを持つ自動登録された電話機だけを更新します。
• Allow Auto-Registered phones to reset with any profile
TAPS は、任意のプロファイルを持つ自動登録された電話機を更新します。
ステップ 5 Save をクリックします。ステータス メッセージで更新の完了が示されます。
ステップ 6 Back をクリックして、TAPS Options ウィンドウに戻ります。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
電話番号の保護の設定
Secure TAPS オプションにより、TAPS がアクセスできない電話番号を指定できます。この機能は、電話番号が誤って別の電話機に割り当てられないように保護する場合に使用します。
(注) TAPS を使用すると、Cisco CallManager の自動登録範囲が狭くなります。TAPS を使用して更新したら、電話機の自動登録済み電話番号(DN)が未割り当ての DN になります。BAT を定期的に使用して未割り当ての DN を削除し、自動登録範囲を解放する必要があります。詳細については、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
制限された電話番号を表示したり、制限された電話番号をさらに追加したりする場合は、以下の項を参照してください。
• 「電話番号の保護の検索」
• 「電話番号の制限」
• 「電話番号に対する制限の解除」
電話番号の保護の検索
制限された電話番号を検索し、一覧表示する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Bulk Administration > TAPS > Secure TAPS の順に選択します。Find and List Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Next をクリックします。Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 適切な検索基準を入力し、 Search をクリックします。制限された電話番号のリストが表示されます。
ステップ 4 電話番号をさらに制限する場合は、「電話番号の制限」を参照してください。電話番号の制限を解除する場合は、「電話番号に対する制限の解除」を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
電話番号の制限
TAPS で使用できないように電話番号を指定する手順は、次のとおりです。TAPS は、保護対象の電話番号のリストに含まれる電話番号を使用できません。
手順
ステップ 1 Bulk Administration > TAPS > Secure TAPS の順に選択します。Find and List Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Add New をクリックします。Secure Directory Numbers Configuration ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 Directory Number フィールドに、TAPS から保護する電話番号を入力します。複数の電話番号を入力するには、電話番号のエントリごとに 1 回線を使用してください。
ステップ 4 Save をクリックします。
ステップ 5 Find and List Directory Numbers ウィンドウに戻るには、ウィンドウの右上隅にある Related Links ドロップダウン リスト ボックスから Back to Find/List を選択し、 Go をクリックします。
TAPS は、このリストに示されている電話番号を使用できません。ユーザが、このリスト内の電話番号のいずれかを入力して、デバイス プロファイルの更新を試みると、TAPS は、その要求を拒否します。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
電話番号に対する制限の解除
TAPS で使用できない電話番号のリストから、電話番号を削除する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Bulk Administration > TAPS > Secure TAPS の順に選択します。Find and List Secure Directory Numbers ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 削除する電話番号を検索する場合は、「電話番号の保護の検索」を参照してください。
ステップ 3 保護された電話番号のリストから削除する電話番号を選択し、 Delete をクリックします。
(注) 複数の電話回線で制限のない電話番号が共有され、そのような電話機を更新しようとしている場合は、電話機の外部電話マスクを入力するように求められます。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
TAPS ログ ファイルの表示
TAPS ログ ファイルを表示する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Bulk Administration > TAPS > View Taps Log File の順に選択します。
ステップ 2 View TAPS Log File ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 ログ ファイルの各行は、各 TAPS トランザクションを表します。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。