この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco AVVID 企業配備モデルに使用できる、次の 2 つのネットワーク管理ツールについて説明します。
• 「Cisco CallManager に対するリモート保守性」
この章では、ネットワーク管理、および CiscoWorks2000 システム アーキテクチャの概要を簡単に説明します。また、企業ネットワーク内の Cisco AVVID コンポーネントを管理する機能も説明します。
ネットワーク管理ツールは、適正に配備されていれば、企業ネットワークのすべてをネットワーク管理者に表示できます。コンバージしたネットワークが出現したときには、ネットワーク管理システムは、少なくとも次のような機能を使用できる必要があります。
• レポートの生成、システム ロギング、およびそれぞれのデータの分析
Cisco CallManager のリモート保守性、および CiscoWorks2000 は、上記の機能に加え、Cisco AVVID ネットワークの作動状態、およびアベイラビリティを監視できるようにする、その他のメカニズムを提供します。Cisco Callmanager Release 3.0 から、かなりの数の管理機能が追加され、Cisco AVVID ネットワークのオペレーションとレポート機能を監視できるようになりました。表 11-1には、ネットワーク管理アプリケーションがデータをエクスポートできるようにするために提供された機能が、記載されています。特に、CiscoWorks2000 に対しては、レポーティング、予防的管理、デバッグ、およびその他の機能が提供されました。
次のセクションでは、これらの機能の一部について詳細に説明します。
Cisco CallManager に使用する簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)機能は、ネットワーク管理アプリケーションが、標準の方式で Cisco CallManager サーバからデータを取得できるようにします。Cisco CallManager サーバ上の SNMP エージェントは、Microsoft Windows 2000 システム エージェントのサブエージェント(拡張エージェント)です。したがって、SNMP サービスを Windows 2000 システム上で使用可能にし、Cisco CallManager サーバに上に装備された SNMP を機能させる必要があります。
2 つの管理情報ベース(MIB)が、Cisco CallManager Release 3.0 に導入され、サーバのアドバタイズメントとディスカバリのサポートだけではなく、データのエクスポートが許されるようになりました。両方の MIB は、拡張エージェントであり、互いに無関係で、今後のアプリケーションと機能性を改善します。
この MIB は、Cisco CallManager データベース、および他のデータ ソースからデータをエクスポートします。エクスポートされるデータの例としては、Ciso CallManager グループ テーブル、地域テーブル、時間帯グループ テーブル、デバイス プール テーブル、電話詳細テーブル、ゲートウェイ情報テーブルとステータス トラップ、CDR ホスト ログ テーブル、パフォーマンス カウンターなどがあります。
この MIB は、Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用して、CiscoWorks2000 が、Cisco CallManager サーバを検出し、インターフェイス テーブル、デバイス ID などの変数から情報を取得できるようにします。この MIB は、限定的な MIB の実装であり、実質的には、アドバタイズメントに関連する CDP MIB のサブセット(つまり、MIB の「tell」サイド)です。
CDP MIB についての詳細は、次の URL にある Cisco Connection Online(CCO)から入手できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/fhubs/fh300mib/mibcdp.htm
システム ロギング コンポーネントの第一の目的は、中央処理型イベント ロギング、およびデバッグ トレース計画のための実用的なソリューションを、マルチプラットフォームの分散 Cisco AVVID 環境に提供することです。オープンの分散システム中では、複数のシステム上で複数のアプリケーションを実行できます。メンテナンスを容易に行うため、Cisco CallManager がイベントをレポートできる共通のイベント ログ、および共通のトレース ログを取るようにしてください。
ログ イベントへのインターフェイスは、大部分の共通プログラミング言語で使用できるようにする必要があります。また、共通ロギング インターフェイスを使用して、ログ メッセージの形式をシステム全体で統一して、判読し易いようにする必要があります。最後に、システムは、共通の管理インターフェイスをもち、すべてのイベント トレースを表示し、制御できる必要があります。
Cisco CallManager と CiscoWorks2000 は、統一メッセージのロギング、表示、および管理のためにこの機能を備えています。次の 2 つが、システム ロギング メカニズムの重要なコンポーネントです。
• Cisco CallManager に常駐する Syslog Collector
• Syslog Receiver(CiscoWorks2000 サーバは、「シスログ管理インターフェイス」で説明するように、レシーバとしても機能します)。
Syslog Analyzer Collector(SAC)プログラムは、Cisco CallManager サーバ、あるいはネットワークの任意の処理ノード上で、Windows NT サービスとして動作します。SAC プログラムは、コンフィギュレーション(.ini)ファイルを使用して、CiscoWorks2000 ホスト名、およびその他のパラメータのような環境変数を設定します。このコンフィギュレーション ファイル、SAenvProperties.ini、およびそのディレクトリ パスは、Windows NT レジストリに指定され、Cisco CallManager のインストール プログラムがその値を設定します。始動時、SAC は、
CiscoWorks2000 サーバにチェック インし、Common Object Request Broker
Architecture (CORBA) 方式のコールを使用して、一部の設定およびメッセージ フィルタ情報の取得を試行します。その後、SAC は、SAC ホスト名、シスログ ファイル名、および CiscoWorks2000 用のその他の情報で構成された初期化メッセージを送信して、そのメッセージを追跡します。
通常のオペレーション時、SAC は、User Datagram Protocol(UDP)ポート 514 からメッセージを読み取ります。SAC は、新しいメッセージを受信すると、そのメッセージを処理(たとえば、フィルタリングの実行および時間帯の変換)して、保管と分析のために CiscoWorks2000 サーバに送信します。SAC はまた、ステータス メッセージ、あるいは統計メッセージを定期的に CiscoWorks2000 サーバに送信します。図 11-1は、CiscoWorks2000 と Cisco CallManager の相互運用を示しています。
図 11-1 Cisco CallManager と CiscoWorks2000 の相互運用を行うシスログ アーキテクチャ
Cisco CallManager のインストレーション時、通常、インストール プログラムにより CiscoWorks2000 サーバ情報(たとえば、ホスト名あるいは IP アドレス)の入力が指示されます。インストレーションの際、このステップをスキップし、\Program Files\Cisco\Bin にある SAenvProperties.ini ファイルの内容を修正して、後から情報を追加できます。SAC_SERVER と BINDNAME を CiscoWorks2000 サーバに設定します。
SAenvProperties.ini ファイルの内容は、次のとおりです。
シスログ管理インターフェイスは、 Service > Trace の順に選択して表示される Cisco Call Manager Administration の一部である、Web ベースのインターフェイスです。新しいページは、図 11-2で示したように、Cisco CallManager クラスタ内の各サーバに対して、各トレース フラグのステータス、およびサービスごとのトレース出力オプションを示しています。データベース レイヤにあるトレース設定をアップデートする、管理インターフェイスからトレース フラグをオン、あるいはオフにできます。
図 11-2 シスログ トレース機能の管理ユーザ インターフェイス
デバッグ トレース メッセージを使用可能にして、シスログ サーバ名を設定するオプションもあります。デバッグ トレース メッセージ オプションは、システムにアクティビティがほとんどない場合にだけ、使用可能にしてください。この方法は、過度のトラフィックをネットワークに送信するのを回避し、システム上の負担を少なくします。Windows 2000 EventLog、ローカル ファイル、シスログ サーバ、あるいはこれら 3 つのすべてに、デバッグ トレース メッセージを送信できます。シスログ サーバとして CiscoWorks2000 SAC 以外のシスログ デーモンを使用する場合にだけ、シスログ サーバ名を入力します。それ以外の場合は、シスログ サーバ名をブランクのままにします。ローカル ホスト名がデフォルトになります。
CiscoWorks2000 は、ネットワーク管理、在庫管理、分析、およびデバッグで使用する 1 組の製品です。CiscoWorks2000 内の Common Management Framework(CMF)は、Web ベースのアプリケーションであり、一定の管理機能セットを提供する、各種プラグイン アプリケーションの組み合わせをもっています。図 11-3は、CMF へのユーザ インターフェイスを示しています。
図 11-3 CiscoWorks2000 用の Common Management Framework とユーザ インターフェイス
共通の Web ベース インターフェイスにある各アプリケーションの組は、共通のデータベースを利用します。CiscoWorks2000 は、Windows NT、あるいは Sun Solaris プラットフォームのいずれでも実行できます。表 11-2には、Cisco AVVID ネットワーク管理のための 1 組の製品を完成させるために必要な、それぞれのコンポーネントが記載されています。
前述のように、CiscoWorks2000 アーキテクチャは、単一の管理ポイントとして Web ベース デスクトップを使用する、Common Management Framework(CMF)で構成されています。追加コンポーネント、非同期ネットワーク インターフェイス(ANI)は、簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)、Cisco Discovery Protocol(CDP)、および暫定ローカル管理インターフェイス(ILMI)のテーブルを使用して、データ収集サービスを提供します。図 11-4は、このアーキテクチャを示しています。
ネットワークのディスカバリは、シード デバイス(望ましくは、ルータあるいはスイッチ)を提供したときに発生します。ANI は、このデバイスを介して、その隣の CDP キャッシュ テーブルと SNMP 変数を読み込んで、ネットワークを検出し、それに従ってネットワーク トポロジ マップを構築できます。CMF は、SNMP を介して、細かいセキュリティ、プロセス制御、およびデバイス情報検索も提供します。CMF は、CDP と Cisco CallManager 管理情報ベースを使用して、ネットワーク上の Cisco CallManager を検出し、その適切なデータ テーブルを取得しストアします。
ANI ディスカバリ プロセスは、Common Management Framework(CMF)Release 1.1.1 にある Cisco AVVID ネットワークの音声コンポーネントに対して、サポートを追加しました。この CMF リリースは、次の音声デバイスと機能をサポートします。
Cisco CallManager Release 3.0(およびそれ以降)には、CDP ドライバが含まれており、そのドライバは、一部の CDP MIB と SNMP をサポートします。
Cisco CallManager は、CDP の「tell」サイドであるため、常にエッジ デバイスとなり、トポロジ マップ上で Cisco CallManager アイコンとして表示されます。
音声ゲートウェイは、正規のルータとして同じ方法で検出されます。
• Cisco IP Phone(モデル 7960、7940、および 7910)
Cisco IP Phone には、CDP の「tell」サイドが含まれていますが、SNMP はサポートされていません。
この機能は、グラフィカル VLAN 設定、および論理トポロジ マッピング用のツールを提供します。
この機能は、モバイル ユーザ、および動的 VLAN トラッキングと設定用のツールを提供します。
この機能は、IP アドレスあるいはディレクトリ番号を使用して、2 つのデバイス、あるいは端末間のレイヤ 2 と レイヤ 3 のパスをトレースします。
ネットワークには、通常多くの Cisco IP Phone がインストールされているので、ANI は、Cisco IP Phone のディスカバリを個別に処理し、ネットワーク トポロジ マップの過密を回避する必要があります。このため、CMF Release 1.1.1 は、近隣のスイッチにある Cisco IP Phone の CDP キャッシュ エントリを無視して、 Cisco IP Phone のデバイス オブジェクトをまったく作成しません。それが理由で、デイジーチェーニングされた IP 電話は検出されません。Cisco IP Phone は、エンド ユーザ デバイスとして処理され、次のセクションで説明する User Tracking ディスカバリを介して検出されます。
User Tracking(UT)は、Campus Manager および ANI のサービス モジュールで、特にシステム、Cisco CallManager ホスト、Cisco IP Phone、さらに、非 CDP システムのようなエンド ユーザ ノードを検出します。User Tracking は、トポロジ マップ内のすべてのホストの初期ディスカバリ、および次回のディスカバリを実行して、ユーザ トラッキング テーブルを保持します。この次回のディスカバリに時間制限を指定でき、デフォルトは 1 時間です。
初期の UT ディスカバリは、次のステップを実行して電話表を生成します。
1. UT は、スイッチとルータの Content Addressable Memory(CAM)、および Address Resolution Protocol(ARP)テーブルを読み込みます。このスイッチとルータは、ANI によりすでに検出され、トポロジ マップに記録されています。
2. CAM と ARP の照会からの情報に基づいて、UT は、デバイスとポート情報を含むエンド ユーザ テーブルを生成します。エンド ユーザが Cisco IP Phone の場合、UT は次のステップを実行します。
–UT は、管理情報ベース CISCO-CCM-MIB を使用して、CCM ホストから電話エントリを読み取ります。
–UT は、図 11-5で示した値に一致する電話表を生成します。
–Cisco IP Phone の旧モデル(Cisco IP Phone モデル 12 SP+、および 30 VIP)に対しては、UT は、CCM-MIB を使用して Cisco CallManager に照会します。そして、初期ディスカバリから集めたデバイスとポート情報に基づいて、電話表を作成します。
(注) Cisco IP 電話以外に対しては、SNMP を介して Cisco CallManager に照会され、戻された情報は、スイッチに実行した標準照会、およびルータに実行した照会から得た情報との間で相互参照されます。このスイッチに実行した標準照会は、MAC アドレスとスイッチ ポートを取得する照会(CAM テーブルの照会)であり、ルータに実行した照会は、IP アドレスを MAC アドレスにマップする照会(ARP キャッシュの照会)です。
Path Analysis ツールは、Campus Manager の一部であり、ネットワーク内のすべての管理対象装置間の IP 接続をトレースします。トレースのエンドポイントは、UT 内の管理対象装置、あるいはエンド ユーザ ノードにする必要があります。その理由は、その実行するトレースに対して、正確な情報に十分な信頼性があるからです。トレースは、エンドツーエンドのレイヤ 3(IP)パスと、場合によっては、レイヤ 3 パス内のレイヤ 2 デバイスを表示します。Path Analysis ツールは、トレースの 2 つのタイプ、データ トレース、および音声トレースを提供します。この章では、音声トレースについてだけ説明します。
音声トレースは、コール詳細レコード(CDR)を使用して実行されます。また、2 つの電話間、あるいは電話と Cisco CallManager 間のネットワークの状態を検出する必要がある場合には、トレースの IP パスも表示します。データ パス マップは、レイヤ 3 IP ルーティング パスに適合性がある場合に使用される、逆パスも表示できます。非 CDR 音声トレースも、音声コールと同じ IP 優先順位値を使用して、ソースルート トレースを実行します(RTP だけ)。音声がデータと異なるパスに従い、音声に提供されているすべての QoS を利用、あるいは、QoS に関するすべての問題を検出できる場合、このトレースが使用されます。
CDR ベースの音声トレースは、トレースに必要な次の 3 つの値を許容できます。それらは、コールの照会に必要な時間、発信番号、および着信番号の 3 つです。データの照会は、入力された最も右側のディジットで発生します。パス分析ツールは、データベース内のすべての管理対象 Cisco CallManager ホストの CDR を探索し、一致したレコードを返信します。これらのツールは、問題の考えられる原因、および解決アクションに対する最善の提案を含むレコードを表示し、検査します。
図 11-6は、レイヤ 2 とレイヤ 3 のデバイスが表示された、パス分析のトレース例を示しています。
CiscoWorks2000 LAN 管理ソリューションは、Resource Manager Essentials(RME)にも組み込まれています。この製品は、在庫管理、システム設定リポジトリと設定管理、シスログ サーバとシスログ分析、およびその他のレポート機能で主に使用されます。RME Release 3.1 は、インポートされた Cisco CallManager ホストに対して、詳細レポートの作成機能と管理容易性をサポートする、必要最低限のリリースです。
「システム ロギング コンポーネント」で説明した Cisco CallManager のシステム ロギング機能は、CiscoWorks2000 と完全に統合されています。Syslog Collector のメッセージ フィルタを設定し、Cisco CallManager と他のシスコ管理対象装置に対して、デバイス詳細レポートを作成するための単一の管理ポイントとして、 RME を使用できます。
Cisco CallManager は、他のすべてのシスコ デバイス同じように、RME にサポートされています。Cisco CallManager がサポートする MIB は、標準の SNMP エージェントを使用してアクセスできます。RME は、Cisco CallManager を Compaq sysObjectID を使用して識別するので、Cisco CallManager を実行しない同じようなシステムのエクスポートは、回避する必要があります。回避しないと、RME は、非 CallManager システムからの設定情報を定期的に収集することで、リソースを無駄にします。
RME は、Cisco CallManager ホストが、在庫とレポートの管理のためにインポートされていることを検出すると、デバイス セレクタ(「Cisco CallMagers」と名前の付いた新しいシステム ビュー)に別個のグループも作成します。デバイス セレクタに表示されるレポートは、Cisco CallManager 自身の設定とその状態についてのデータを表示するためのもので、Cisco CallManager に設定された個別のコンポーネントに関する情報は、レポートしません。図 11-7は、RME からのデバイス レポートの例です。
RME は、マルチサービス ポート(MSP)レポートもサポートします。本質的に、IP 電話の配備のためのポートが装備され、インライン電源装置が取り付けられている、管理対象のすべての Catalyst 4000、および Catalyst 6000 のスイッチを評価するのが RME で、表示するのが MSP レポートです。
CiscoWorks2000 のサーバ側(RME)は、Web ベースの管理インターフェイスを提供し、管理対象ネットワーク内のすべてのデバイスからのシスログ レポートを表示します。シスログ レポートには、次の 2 つのタイプがあります。
MIB II SNMP 変数をサポートするすべてのデバイスを、CiscoWorks2000 設定のデバイス リストに追加して、管理対象装置として考慮できます。これらの管理対象装置からのシスログ メッセージは、Syslog Standard Report に収集されます。一方、非管理対象装置からのシスログ メッセージは、Unexpected Device Report に入ります。図 11-8は、Standard Report の管理ユーザ インターフェイスを示しています。
図 11-8 CiscoWorks2000 の Standard Report
CiscoWorks2000 の管理インターフェイスを使用して、ユーザ URL、自動アクション、および、(図 11-9で示したような)、メッセージ フィルタのようなカスタム レポートも定義できます。Syslog Analyzer、および管理インターフェイスのこれらの機能は、RME Release 3.1 でアップデートされ、Cisco CallManager とその 1 組の音声アプリケーションをサポートしています。
システム診断インターフェイス(SDI)フィルタリングに加え、Syslog Analyzer 内では、次の 2 個所でメッセージのフィルタリングを実行できます。
• Syslog Analyzer Collector(SAC)のプロセス内で、メッセージをネットワークに送信する前
• システム管理者がカスタム レポートを定義できる、CiscoWorks2000 サーバ内
(注) CiscoWorks2000 サーバ上でシスログ フィルタを設定すると、定義したすべてのシスログ メッセージがサーバに送信されます。その結果、膨大なネットワーク トラフィックが発生します。シスコは、メッセージをシスログ サーバに送信する前に、SAC を使用してフィルタを作成することをお勧めします。
フィルタリング メカニズムより、ソース、ファシリティ コード、サブファシリティ コード、重大度レベル、ニューモニック コード、あるいはメッセージのパターンに基づいて、フィルタを定義できます。図 11-9は、CiscoWorks2000 管理インターフェイスでメッセージ フィルタを定義する例です。
図 11-9 リモート SAC に対するメッセージ フィルタの定義
CiscoWorks2000 の Syslog Analyzer には、Web ベースの管理インターフェイスがあり、これを使用して、一連のイベント、あるいは特定デバイスからのシスログ メッセージに対する自動アクションを定義します。CiscoWorks2000 の今後のリリースで、この機能はさらに拡張され、アラームあるいはトラップを生成するようになります。現在、ログ ファイルへの書き込み、あるいは電子メールのメッセージ生成のいずれかによるイベント通知に対して、Syslog Analyzer を使用できます。シスコは、ページを生成できる任意の電子メール受信者か、あるいは任意の Network Operation Center(NOC)アラートの電子メール エイリアスを、適切な電子メール宛先として設定することをお勧めします。運用面からすると、イベント通知電子メールを電子メール受信可能なポケットベル、あるいはセルラー電話に送信できる明確な利点があります。