Cisco Unity Connection のユニファイド メッセージングにおける Microsoft Office 365 のトラブルシューティング
次の項を参照してください。
• 「Unity Connection サーバのユーザが、シングル インボックスを正常に使用できない」
• 「ユニファイド メッセージング サービスに関連付けられたユーザが、シングル インボックスを正常に使用できない」
• 「Office 365 からのシングル インボックス同期に遅延が発生する」
• 「ADFS が使用された場合にシングル インボックスが Office 365 で失敗する」
• 「SMTP ドメイン名設定の問題の解決」
Unity Connection サーバのユーザが、シングル インボックスを正常に使用できない
Unity Connection サーバ上のいずれかのユーザが、シングル インボックスを正常に使用できない場合(たとえば、Unity Connection ボイス メッセージが Office 365 に同期されないため、ViewMail for Outlook から送信されたメッセージが配信されないなど)、次のタスクを実行します。
1. プライマリ サーバの Cisco Unity Connection Serviceability で [ツール(Tools)] > [サービス管理(Service Management)] を選択し、次のサービスのステータスが「開始済み(Started)」であることを確認します。
– Unity Connection メールボックスの同期([重要なサービス(Critical Services)] セクション)
2. Unity Connection と Exchange サーバ間、または Unity Connection と Active Directory ドメイン コントローラ間でファイアウォールが設定されている場合は、必要なポートが開いていることを確認します。詳細については、『 Security Guide for Cisco Unity Connection 』 (リリース 10.x) の「 IP Communications Required by Cisco Unity Connection 10.x 」の章を参照してください。このドキュメントは、 http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/connection/10x/security/guide/10xcucsecx.html から入手可能です。
ユニファイド メッセージング サービスに関連付けられたユーザが、シングル インボックスを正常に使用できない
シングル インボックスが正常に動作しておらず(たとえば、Unity Connection ボイス メッセージが Office 365 に同期されず、ViewMail for Outlook から送信されたメッセージが配信されないなど)、この問題が、ユニファイド メッセージング アカウントが同じユニファイド メッセージング サービスに関連付けられている Unity Connection ユーザにのみ発生している場合は、次のタスクを実行します。
(注) クラスタが設定されている場合は、プライマリ(アクティブ)サーバでのみ Unity Connection 固有のタスクを実行します。
1. ユニファイド メッセージング サービスが有効になっており、シングル インボックスが有効になっていることを確認します。
a. Connection の管理 の [ユニファイド メッセージング(Unified Messaging)] > [ユニファイド メッセージング サービス(Unified Messaging Services)] > [ユニファイド メッセージング サービスの編集(Edit Unified Messaging Service)] ページで [有効(Enabled)] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
b. [Unity Connection と Exchange のメールボックスを同期する(シングル インボックス)(Synchronize Unity Connection and Exchange Mailboxes (Single Inbox))] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
2. ユニファイド メッセージング サービスをテストします。
a. Connection の管理 の [ユニファイド メッセージング(Unified Messaging)] > [ユニファイド メッセージング サービス(Unified Messaging Services)] > [ユニファイド メッセージング サービスの編集(Edit Unified Messaging Service)] ページで [テスト(Test)] を選択します。
b. [タスクの実行結果(Task Execution Results)] ページの問題を解決します。
3. 影響を受けるユニファイド メッセージング アカウントのいずれかをテストします。
a. Connection の管理 の [ユーザ(Users)] > [ユーザの基本設定の編集(Edit User Basics)] > [ユニファイド メッセージング アカウント(Unified Messaging Accounts)] ページで [テスト(Test)] を選択します。
b. [タスクの実行結果(Task Execution Results)] ページの問題を解決します。[タスクの実行結果(Task Execution Results)] ページに表示される問題には、次のようなブラウザ エラーがあります。
401 エラー: ユニファイド メッセージング サービス アカウントのパスワードが不正、ユーザ名が不正、またはユーザ名の形式が不正などが原因として考えられます。
403 エラー :Office 365 で SSL が必要だが、Office 365 サーバの証明書に署名した認証局(CA)からのパブリック証明書が Unity Connection サーバにアップロードされていません。
456 エラー :考えられる原因には、サービス アカウントの期限切れが含まれます。Office 365 サーバでパスワードをリセットします。
4. Cisco Unity Connection Serviceability で [ツール(Tools)] > [サービス管理(Service Management)] を開きます。[重要なサービス(Critical Services)] セクションで、Unity Connection メールボックスの同期サービスのステータスが「開始済み(Started)」であることを確認します。
5. ユニファイド メッセージング サービス アカウントの Active Directory 設定を確認します。
– アカウントがロックされていないことを確認します。
– アカウントのパスワードが期限切れになっていないことを確認します。
6. ユニファイド メッセージング サービス アカウントを、Unity Connection UM User の Active Directory アカウントに一時的に置換します。
a. Connection の管理 の [ユニファイド メッセージング(Unified Messaging)] > [ユニファイド メッセージング サービス(Unified Messaging Services)] > [ユニファイド メッセージング サービスの編集(Edit Unified Messaging Service)] ページの [ユーザ名(Username)] および [パスワード(Password)] フィールドで、ユニファイド メッセージング サービス アカウントのクレデンシャルを、このユニファイド メッセージング サービスに関連付けられた Unity Connection ユーザのクレデンシャルに置換します。
b. ユーザに Unity Connection ボイス メッセージを送信し、ボイス メッセージが Office 365 と同期するかどうかを確認します。
メッセージが同期しない場合は、[ユーザ名(Username)] および [パスワード(Password)] フィールドをユニファイド メッセージング サービス アカウントの値に戻し、タスク 8 にスキップします。
メッセージが同期した場合は、ユニファイド メッセージング サービス アカウントのアクセス許可に問題がある可能性があります。タスク 6.c. を実行します。
c. [ユーザ名(Username)] および [Password(パスワード)] フィールドを、ユニファイド メッセージング サービス アカウントの値に戻します。
d. ユーザに Unity Connection ボイス メッセージをもう一度送信し、ボイス メッセージが Office 365 と同期するかどうかを確認します。
メッセージが同期した場合は、同じユニファイド メッセージング サービスに関連付けられた他のユーザもテストし、問題が解決したことを確認します。
7. ユニファイド メッセージング サービス アカウントを使用し、Unity Connection ユーザの Exchange メールボックスにアクセスするには、Microsoft EWSEditor を使用します。これにより、Unity Connection が関与していない場合でも問題が発生するかどうかを判別することができます。
EWSEditor ソフトウェアおよびマニュアルは、Microsoft の Web サイト www.testexchangeconnectivity.com から入手できます。
Office 365 からのシングル インボックス同期に遅延が発生する
Unity Connection から Office 365 への同期は実行されているが(たとえば、ボイス メッセージはユーザの Office 365 メールボックスに同期されているなど)、Office 365 からの同期に遅延が生じている場合(たとえば、ViewMail for Outlook で最後の Unity Connection ボイス メッセージが再生された直後に、メッセージ受信インジケータがオフにならないなど)、次のタスクを実行します。
1. Cisco Unity Connection の管理 で、影響を受けるユーザのユニファイド メッセージング アカウントを表示し、[リセット(Reset)] を選択します。
影響を受けるユーザに対する、Exchange から Unity Connection への同期が動作し始めると、影響を受けるユーザに関連付けられたユニファイド メッセージング サービスを表示し([ユニファイド メッセージング(Unified Messaging)] > [ユニファイド メッセージング サービス(Unified Messaging Services)])、[リセット(Reset)] を選択します。
[すべてのシングル インボックス メッセージを再同期(Resynchronize All Single-Inbox Messages)] SysAgent タスクの実行中に、Office 365 サーバから Unity Connection へのボイス メッセージの同期で遅延(時間の順序で)が生じる場合があります。時間外に [すべてのシングル インボックス メッセージを再同期(Resynchronize All Single-Inbox Messages)] SysAgent タスクを実行することを推奨します。
3000~5000 人の Office 365 ユーザの例として 表 8-1 を検討してください。
表 8-1 例
|
|
|
|
3000 |
2,39,657(231 KB) |
300 |
130 |
5000 |
2,39,657(231 KB) |
300 |
210 |
(注) Office 365 サーバから Unity Connection へのボイス メッセージの再同期時間は、次の要素に左右されます。
• CAS サーバ/アレイの数
• メールボックス単位の同期外れ(状態)のメッセージ数
• CAS パフォーマンス
• Unity Connection および 0ffice 365 間の遅延
ADFS が使用された場合にシングル インボックスが Office 365 で失敗する
Unity Connection は ADFS に対応していないため、Office 365 へのアクセスに使用される Unity Cisco Unity Connection Account が Active Directory に作成され、Office 365 にインポートされているシングル インボックスの Office 365 に Unity Connection を統合すると、シングル インボックスが機能しない可能性があります。
シングル インボックスを機能させるためには、Office 365 側でアカウントをローカルに作成する必要があります。
SMTP ドメイン名設定の問題の解決
SMTP ドメイン名設定の問題の解決
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、[システム設定(System Settings)] > [SMTP の設定(SMTP Configuration)] を展開して、[スマート ホスト(Smart Host)] を選択します。
ステップ 2 [スマート ホスト(Smart Host)] ページの [スマート ホスト(Smart Host)] フィールドに、SMTP スマート ホスト サーバの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します (サーバの完全修飾ドメイン名は、DNS が設定されている場合のみ入力します)。
ステップ 3 [保存(Save)] をクリックします。
ステップ 4 Connection ユーザの SMTP プロキシ アドレスとして社内電子メール(たとえば、userid@corp-hostname)アドレスを設定します。詳細については、『 User Moves, Adds, and Changes Guide for Cisco Unity Connection 』の「Setting Up Features and Functionality That Are Controlled by User Account Settings in Cisco Unity Connection 10.x」の章のの項を参照してください。
ステップ 5 Cisco Unity Connection の管理で、[システム設定(System Settings)] を展開し、[全般設定(General Configuration)] を選択します。
ステップ 6 [全般設定(General Configuration)] ページで、[受信者が見つからない場合(When a Recipient Cannot Be Found)] リストから [スマート ホストにメッセージをリレー(Relay message to smart host)] を選択します。
ステップ 7 [保存(Save)] をクリックします。
ステップ 8 Cisco Unity Connection の管理 で、[ユーザ(Users)] > [メッセージ アクション(Message Actions)] と展開します。[ボイスメール(Voicemail)] ドロップダウン リストから [メッセージを受信(Accept the message)] を選択します。[リレー アドレス(Relay Address)] フィールドの SMTP プロキシ アドレスを入力します。
(注) ユーザの SMTP プロキシ アドレスを作成しないでください。[電子メール(Email)]、[ファクス(Fax)]、および [開封確認(Receipt)] ドロップダウン リストから [メッセージをリレー(Relay the Message)] オプションを選択するようにします。
ステップ 9 Cisco Unity Connection エイリアスを社内電子メール ID に解決する Exchange Server の受信者ポリシーを設定します。
– Exchange 2013 または Exchange 2010 の場合は、次のリンクを参照してください。
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb232171.aspx
– Exchange 2007 の場合は、次のリンクを参照してください。 http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb232171(v=exchg.80).aspx
– Exchange 2003 の場合は、次のリンクを参照してください。
http://support.microsoft.com/kb/822447
– Unity Connection を使用した Exchange メール ポリシーの設定については、次のホワイト ペーパーのリンク先を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/prod/collateral/voicesw/ps6788/ps12506/ps6509/guide_c07-728014.html .