CableHome の設定
この章では、適切な CableHome 配備を実現するために必要となる作業について説明します。
CableHome テクノロジーには、セキュア(SNMP)とノンセキュア(DHCP)の 2 つのバージョンがあります。この章では、主にノンセキュアなバージョンについて取り上げます。
ノンセキュア CableHome プロビジョニングのフロー
ノンセキュア CableHome プロビジョニングのフローでどのステップが失敗したかを特定して、それから他の詳細事項を診断するようにすると、非常に便利です。重要なプロビジョニング フローの要約を図6-1 に示し、それらのフローについて以降の手順で説明します。
図6-1 ノンセキュア CableHome のフロー
1. DHCP:1:WAN-Man が、自身の IP リースをこのステップで取得します。この IP リースでは、ポータル サービスが DHCP(ノンセキュア)モードでプロビジョニングされること、TFTP サーバ、および設定ファイルも指定されます。
2. TOD:2:ポータル サービスが、MSO のネットワークにある時刻サーバとのタイム同期を実行します。
3. TFTP:3:ポータル サービスが、ステップ 1 の説明と似た方法で設定ファイルを取得します。
4. TFTP:4:ステップ 3 で取得した設定ファイルにファイアウォールの情報が含まれている場合、ポータル サービスはファイアウォール設定ファイルも取得します。
5. SYSLOG/SNMP:5:設定が正常に終了した後に実行されます。ポータル サービスが SYSLOG メッセージまたは SNMP PDU を送信して、正常に設定されたことを BACC に通知します。
6. DHCP:6:ステップ 3 で取得したポータル サービス設定ファイルに、WAN-Data の IP アドレス数を 1 またはそれ以上に設定する MIB 設定が含まれている場合、ポータル サービス WAN-Data は要求された数の IP アドレスを取得します。
CableHome の設定
この項では、Network Registrar および CMTS を設定する方法について説明します。
Network Registrar の設定
ステップ 1 プロビジョニングされる WAN-Man とプロビジョニングされない WAN-Man の選択タグを作成し、プロビジョニングされる WAN-Data の選択タグも作成します。
ステップ 2 ケーブル モデムについて、プロビジョニングされないクライアント クラスとプロビジョニングされるクライアント クラス、およびスコープを『 Network Registrar User's Guide 』で指定されているとおりに設定します。
ステップ 3 WAN-Man について、プロビジョニングされないクライアント クラスとプロビジョニングされるクライアント クラス、およびスコープを設定します。
ステップ 4 WAN-Data について、プロビジョニングされるクライアント クラス、およびスコープを設定します。
ステップ 5 すべてのサブネットに到達するためのルートを追加します。
CableHome WAN-Man の設定
ステップ 1 プロビジョニングされる WAN-Man の DHCPCriteria を作成します。作成するには、クライアント クラスを Network Registrar CableHome WAN-Man で設定されているクライアント クラス名に設定します。
ステップ 2 プロビジョニングされる WAN-Man のサービス クラスを作成します。
• /cos/chWanMan/file を、このサービス クラス用の適切な CableHome 設定ファイルに設定します。
• /chWanMan/firewall/file を、目的のファイアウォール設定ファイルに設定します。
CableHome WAN-Data の設定
ポータル サービスで WAN-Data の IP アドレスを取得するときは、そのたびに次の WAN-Data パラメータを設定します。
ステップ 1 WAN-Data の DHCPCriteria を作成します。
ステップ 2 WAN-Data の ClassOfService を作成します。
Device Provisioning Engine の設定
CableHome テクノロジーをサポートするように DPE を設定するには、次の手順に従います。
ステップ 1 CableHome デバイス プロビジョニング WAN-Man 設定ファイルを開いて、DHCP オプション 60 が CableHome1.0 または CableHome1.1 のいずれかに設定されていることを確認します。一部の製造業者は、独自の MIB オブジェクトを使用して、単純なケーブル モデム、CableHome 以外のルータ、または CableHome ルータとして動作するようにデバイスに指示していることがあります。デバイスの DHCP パケットの DHCP オプション 60 に CableHome1.0 または CableHome1.1 が含まれていない場合、デバイスは必ずコンピュータとして表示されます。
ステップ 2 ポータル サービスで WAN-Data の IP アドレスを取得する場合は、次の手順に従います。
•WAN-Man 設定ファイルに含まれている TLV 28 で、cabhCdpWanDataIpAddrCount が 0 を超える値に設定されていることを確認します。
•ケーブル モデム設定ファイルで、CPE の最大数を、WAN-Data の IP アドレス数を収容できる数に設定します。
ステップ 3 CableHome デバイスのブート時にセルフプロビジョニングをイネーブルにするには、次の手順に従います。
•unprov-wan-man.cfg ポータル サービス設定ファイルで、ポータル サービスをパススルー モードで設定します。
•ケーブル モデム設定ファイルで、CPE の最大数を 2 以上に設定して、WAN-Man とコンピュータをプロビジョニングできるようにします。このコンピュータは、サインアップ Web ページに直接アクセスしてセルフプロビジョニングできます。
ステップ 4 CableHome 設定ファイルを閉じて保存します。