この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 のコンポーネントについて説明します。扱うトピックは、次のとおりです。
• 「ソリューションのハードウェア コンポーネントに関する情報の参照先」
Cisco uBR10012 ルータは、DOCSIS 1.x/2.0 CMTS として使用できます。このモードの場合、ワイドバンド コンポーネントは不要です。ワイドバンド ケーブル コンポーネントは、ワイドバンド CMTS として使用できるように、Cisco uBR10012 の基本システムに追加できます。ワイドバンド ケーブルの需要の増加にしたがって、この機能で既存の uBR10012 基本システムにワイドバンド コンポーネントを追加することによって容量を増やす方が、シャーシを追加するよりコストがかかりません。この Cisco ケーブル Wideband ソリューション のアドオン方式によって、投資コストと運用コストの両方が軽減されます。
Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 の場合、Cisco uBR10012 ルータ(図2-1 および図2-2)は、ワイドバンド ケーブル モデム ターミネーション システム(WCMTS)です。CMTS は、ケーブル ヘッドエンドに配置するか、または配線ハブに配置できます。Cisco ケーブル Wideband ソリューション では、1 つまたは複数の外部エッジ QAM(EQAM)デバイスを伴う、モジュラ CMTS(M-CMTS)アーキテクチャを使用します。
図2-1 ワイドバンド CMTS:Cisco uBR10012 ルータ--前面図(前面カバーを外した状態)
|
|
||
|
|
図2-2 ワイドバンド CMTS:Cisco uBR10012 ルータ--背面図
|
|
||
|
|
uBR10-MC5X20S/U/H または uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカード× 8 |
図2-2 に、フル装備の uBR10012 シャーシを示します。基本 CMTS またはワイドバンド CMTS の動作に最小限必要なコンポーネント数は、図2-2 より少なくなります。最小ハードウェア要件および推奨ハードウェア要件については、「基本 CMTS コンポーネント要件」および「ワイドバンド CMTS コンポーネント」を参照してください。
表2-1 に、Cisco uBR10012 基本システムの主要コンポーネントについて、最小ハードウェア構成および推奨ハードウェア構成を示します。基本システムは、DOCSIS 1.x/2.0 CMTS として使用できます。また、ワイドバンド CMTS にアップグレードできます。推奨カラムに示した数のコンポーネントが使用可能であれば、Cisco uBR10012 ルータ コンポーネントの冗長性が保証されます。
ワイドバンド ケーブル機能を使用するには、Cisco IOS Release 12.3(21)BC 以降が必要です。
|
|
|
---|---|---|
uBR10-MC5X20S/U/H または uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカード Part Number: |
||
* 必要なラインカードおよびスロット スプリッタ カードの数は、サポートするサービス セットおよび加入者数によって異なります。
Cisco ギガビット イーサネット ネットワーク アップリンク ラインカード(Part Number UBR10-1GE)も、基本 CMTS コンポーネントとしてサポートされます。これは Wideband SIP および SPA と組み合わせて使用する、フルハイトのラインカードであり、uBR10012 ルータのスロット 3/0 または 4/0 に搭載します。ただし、シャーシにはフルハイト ギガビット イーサネット ラインカードは 2 つしか搭載できないため、(フルハイト)Cisco ギガビット イーサネット ラインカードはワイドバンド ケーブル用の uBR10012 基本システム コンポーネントとしては推奨できません。uBR10012 シャーシは、スロット 3/0 および 4/0 に HHGE ラインカードを 4 つ搭載できます。
次に、Cisco uBR10012 基本システムで使用するケーブル インターフェイス ラインカードおよびネットワーク アップリンク ラインカードについて説明します。
• 「Cisco uBR-MC5X20S/U/H および uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカード」
Cisco uBR10-MC5X20S/U/H および uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカードは、Hybrid Fiber/Coax(HFC; 光ファイバ/同軸ハイブリッド)ネットワークを介して、加入者とヘッドエンド間で RF 信号を送受信します。図2-3 に、これらのラインカードの前面プレートを示します。
図2-3 uBR10-MC5X20S/U/H または uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカードの前面プレート
Cisco uBR-MC5X20S/U/H および uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカードは、標準 DOCSIS 1.x/2.0 サービス、Cisco ケーブル Wideband サービス、またはその 2 つを組み合わせたサービスに使用できます。これらのケーブル インターフェイス ラインカードは、DOCSIS ベースのケーブル モデム ネットワークを介して、アップストリームおよびダウンストリーム トラフィックをサポートします。
DOCSIS 1.x/2.0 動作の場合、および Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 動作の場合、加入者からのアップストリーム データは、ラインカードのアップストリーム ポート(US0 ~ US19)を通過します。ラインカードは、データを処理および構成し、バックプレーンから WAN/バックホール カードを経由して、インターネットに送り出します。
DOCSIS 1.x/2.0 システムの場合、加入者へのダウンストリーム データは、インターネットから WAN/バックホール カード、バックプレーン経由でケーブル インターフェイス ラインカードに届きます。ケーブル インターフェイス カードは、データを処理および構成し、適切なダウンストリーム ポート(DS0 ~ DS4)経由で送り出して、ヘッドエンドで残りのダウンストリーム信号と結合されるようにします。
Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 のボンディングされたチャネル動作では、ケーブル インターフェイス ラインカードはアップストリームのリターン トラフィックおよびシグナリングに使用されるほか、ダウンストリーム MAC 管理トラフィック、シグナリング トラフィック、および DOCSIS 3.0 Downstream Channel Bonding 動作に使用されます。ワイドバンドでは、ケーブル インターフェイス ラインカードのダウンストリーム チャネルの使用方法が DOCSIS 1.x/2.0 システムの場合と異なります。ワイドバンド チャネルのダウンストリーム データ トラフィックでは、Cisco Wideband SPA および外部エッジ QAM デバイスを使用します。Cisco ケーブル Wideband システムの詳細については、「Cisco ケーブル Wideband アーキテクチャ」を参照してください。
Cisco uBR10-MC5X20S ケーブル インターフェイス ラインカードは、Data-over-Cable Service Interface Specifications(DOCSIS; データオーバーケーブル サービス インターフェイス仕様)ベース ケーブル モデム ネットワーク上のダウンストリームおよびアップストリーム トラフィックをサポートします。このカードは、70 ~ 860 MHz の範囲でダウンストリーム チャネルを、5 ~ 42 MHz の範囲でアップストリーム チャネルをサポートします。各ダウンストリーム ポートには、オンボード統合アップコンバータが組み込まれています。Cisco uBR10-MC5X20S ケーブル インターフェイス ラインカードは、Annex B の Radio Frequency(RF; 無線周波数)データ レート、チャネル幅、および変調方式をサポートし、DOCSIS MAC 管理機能およびスペクトル管理機能を備えています。DOCSIS 2.0 の A-TDMA(非同期時分割多重アクセス)レートもサポートされます。
Cisco uBR10-MC5X20U/H ケーブル インターフェイス ラインカードは、DOCSIS ケーブル モデム ネットワークと EuroDOCSIS ケーブル モデム ネットワークの両方をサポートします。このカードは、70 ~ 860 MHz の範囲でダウンストリーム チャネルを、5 ~ 65 MHz の範囲でアップストリーム チャネルをサポートします。各ダウンストリーム ポートには、オンボード統合アップコンバータが組み込まれています。Cisco uBR10-MC5X20U/H ケーブル インターフェイス ラインカードは、Annex B および Annex A の RF データ レート、チャネル幅、および変調方式をサポートし、DOCSIS MAC 管理機能およびスペクトル管理機能を備えています。DOCSIS 2.0 の A-TDMA レートもサポートされます。
Cisco uBR10-MC5X20Hは、uBR10-MC5X20U と比較して、ラインカードの CPU 速度、メモリ、およびフラッシュが向上するので、コール負荷がはるかに大きく、ラインカードの CPU リソースを主に消費する高度な DOCSIS 機能を実行しているモデムの割合が高い状況で、VoIP をサポートすることができます。
Cisco uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカードは、DOCSIS ケーブル モデム ネットワークと EuroDOCSIS ケーブル モデム ネットワークの両方をサポートします。
Cisco uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカードは、Annex A および Annex B の RF データ レート、チャネル幅、および変調方式をサポートし、DOCSIS MAC 管理機能およびスペクトル管理機能を備えています。
表2-2 に、サポートする DOCSIS 変調方式を示します。
ラインカード |
|
|
---|---|---|
64 QAM 1 、256 QAM |
QPSK 2 、8、16、32、64 QAM |
|
Cisco uBR-MC5X20S/U/H および uBR10-MC5X20U-D ラインカードでは、省スペース型高密度コネクタを使用します。各ラインカードは、活性挿抜(online insertion and removal; OIR)をサポートするので、シャーシの電源をオフにしなくても着脱が可能です。各ケーブル インターフェイス ラインカードの詳細については、『 Cisco uBR10-MC5X20S/U/H Cable Interface Line Card 』(ハードウェア インストレーション)を参照してください。
Cisco HHGE ラインカードは、シングルポートのギガビット イーサネット(GE)ラインカードで、バックボーン ルータなどの装置へのトランク アップリンク、およびコンテンツ サーバや IP テレフォニー ゲートウェイへの接続機能を提供します。GE ラインカードは Cisco uBR10012 ルータに、全二重モードで最大 1 Gbps の動作が可能な、IEEE 802.3z 準拠のイーサネット インターフェイスを提供します。図2-4 に、HHGE ラインカードの前面プレートを示します。
|
|
||
|
|
||
|
|
Cisco uBR10012 ルータは最大 4 つの HHGE ラインカードをサポートするので、複数の宛先への接続およびネットワーク レイヤの冗長性に対応できます。HHGE ラインカードには、スロット スプリッタ カードが必要です。スロット スプリッタ カードは、uBR10012 ルータのスロット 4/0 またはスロット 3/0 に搭載する必要があります。1 つのスロット スプリッタに、HHGE ラインカードを 2 つ搭載できます。したがって、スロット スプリッタが 2 つ搭載された uBR10012 基本システムは、最大 4 つの HHGE ラインカードをサポートします。
HHGE ラインカードでは、各種ギガビット イーサネット インターフェイス タイプ(SX LX/LH、およびZX)をサポートする、着脱可能小型フォーム ファクタ(SFP)Gigabit Interface Converter(GBIC; ギガビット インターフェイス コンバータ)モジュールを使用します。これにより、インターフェイス タイプをいつでも変更またはアップグレードできます。
HHGE ラインカードでサポートされる SFP モジュールは、次のとおりです。
• 1000BASE-SX SFP -- SFP-GE-S。1000BASE-SX SFP は、最長 550 m の標準マルチモード光ファイバ リンク スパンで動作します。
• 1000BASE-LX/LH SFP -- SFP-GE-L。1000BASE-LX/LH SFP は、最長 10,000 m の標準シングルモード光ファイバ リンク スパンで動作します。
• 1000BASE-ZX SFP -- GLC-ZX-SM。1000BASE-ZX SFP は、最長 70 km の標準シングルモード光ファイバ リンク スパンで動作します。プレミアム シングルモード ファイバまたは分散シフト型シングルモード ファイバを使用すると、最長 100 km のリンク スパンが可能です。厳密なリンク スパン長は、ファイバの品質、接合数、コネクタなど、さまざまな要因によって異なります。
HHGE ラインカードは、活性挿抜をサポートするので、シャーシの電源をオフにしなくても着脱が可能です。HHGE ラインカードの詳細については、『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router Hardware Installation Guide 』を参照してください。
Cisco uBR10012 基本システムは、次のコンポーネントを追加することによって、ワイドバンド CMTS にアップグレードできます。
• 「Wideband SIP および Wideband SPA」
ワイドバンド CMTS 機能については、「モジュラ CMTS」を参照してください。
ワイドバンド ケーブルに必要な Wideband SIP および Wideband SPA は、必要になった時点で Cisco uBR10012 システムに追加できます。 表2-3 に、Wideband SIP および Wideband SPA に関する最小および推奨ハードウェア構成を示します。
|
|
|
---|---|---|
SIP は、ラインカードと同様、ルータ スロットに挿入するキャリア カードです。Wideband SIP 単独ではネットワークに接続できません。Wideband SIP は、uBR10012 ルータ上でフル ハイト スロットを 2 つ使用します。1 つの Wideband SIP で Wideband SPA を 2 つサポートします。図2-6 に、Wideband SPA を 2 つ搭載した Wideband SIP を示します。
uBR10012 ルータをワイドバンド CMTS として使用する場合は、Wideband SIP にスロット 1/0 および 2/0 を使用します。スロット 3/0 および 4/0 は、ハーフハイトのギガビット イーサネット ラインカード用です。
Wideband SIP と 個々のWideband SPA のどちらについても、活性挿抜がサポートされます。
Wideband SIP の詳細については、『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router SIP and SPA Hardware Installation Guide 』および『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router SIP and SPA Software Configuration Guide 』を参照してください。
Wideband SPA(図2-7)は、シングル幅、ハーフハイトの Shared Port Adapter(SPA; 共有ポート アダプタ)で、ダウンストリームのデータ パケットに Wideband Protocol for a DOCSIS Network フォーマットを提供します。Wideband SPA は、ダウンストリームのデータ トラフィックにのみ使用されます。外部エッジ QAM デバイスにトラフィックを送信するための、アクティブおよび冗長用のギガビット イーサネット ポートが 1 つずつあります。
Cisco uBR10012 ルータは、Wideband SPA を最大 2 つサポートします。1 つの Wideband SPA は最大 12 の論理ワイドバンド チャネル(ボンディング グループ)をサポートします。構成によって、1 つの Wideband SPA で最大 24 の RF チャネルを使用できます。各論理ワイドバンド チャネルは複数の RF チャネルで構成されます。Cisco IOS の CLI には、Cisco uBR10012 ルータ上の Wideband SPA を設定する一連のコマンドがあります。
Wideband SPA の 2 つのギガビット イーサネット ポートでは、SFP モジュールを使用します(図2-8 を参照)。
SFP モジュールは、Wideband SPA のギガビット イーサネット SFP ポートに差し込む input/output(I/O; 入力/出力)デバイスで、光ファイバ ネットワークを介してポートとエッジ QAM デバイスを接続します。
表2-4 に、Wideband SPA がサポートする SFP モジュールを示します。
|
|
|
---|---|---|
Multimode Fiber(MMF; マルチモード ファイバ)、850 nm 波長用の Cisco 1000BASE-SX SFP トランシーバ モジュール |
||
Single Mode Fiber(SMF; シングルモード ファイバ)、1300 nm 波長用の Cisco 1000BASE-LX/LH SFP トランシーバ モジュール |
||
Wideband SPA の詳細については、『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router SIP and SPA Hardware Installation Guide 』および『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router SIP and SPA Software Configuration Guide 』を参照してください。
シスコのワイドバンド CMTS では、1 つまたは複数の外部エッジ QAM(EQAM)デバイスを使用します。EQAM デバイスは、CMTS とは別のシャーシに配置されたネットワーク要素です。EQAM デバイスには、Wideband SPA に接続する、ギガビット イーサネット入力インターフェイスが 2 つ以上あります。さらに出力用として、EQAM デバイスには Hybrid Fiber Coaxial(HFC; 光ファイバ/同軸ハイブリッド)ネットワークに接続する、複数の QAM 変調装置および RF アップコンバータがあります。エッジ QAM デバイスは、ギガビット イーサネット インターフェイスで MPEG over IP を受け付け、QAM RF 出力にサービスをルーティングします。
Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 の他のコンポーネントとの相互運用性については、次のエッジ QAM デバイスがテスト済みです。
• 「Scientific Atlanta Continuum DVP XDQA24」
• 「Vecima Networks VistaLynx VL1000」
表2-5 に、各エッジ QAM デバイスでサポートされる出力 QAM チャネル数を示します。
|
|
---|---|
Wideband SPA 上で定義した論理 RF チャネルごとに、対応する出力 QAM チャネルが EQAM デバイス上に 1 つずつ必要です。必要な EQAM デバイスの数は、次の 2 つの要因によって決まります。
• CMTS の Wideband SPA で使用する論理 RF チャネル数。構成方法によって、1 つの Wideband SPA で最大 24 の論理 RF チャネルをサポートします。
–Annex A および 256 QAM の場合は、1 つの Wideband SPA で 18 の RF チャネルをサポートします。
–それ以外の場合は、1 つの Wideband SPA で 24 の RF チャネルをサポートします。
• EQAM デバイスの出力 QAM チャネル数 表2-5 を参照してください。
たとえば、Cisco uBR10012 ルータ(CMTS)に Wideband SPA が 2 つ搭載されていて、各 Wideband SPA に 18 の RF チャネルが構成されている場合、使用する RF チャネルの総数は 36 です。したがって、EQAM デバイス上には 36 の出力 QAM チャネルが必要になります。この場合、たとえば、DVP XDQA24 EQAM を 2 つ(合計 48 QAM)または NSG 9116 EQAM を 3 つ(合計 48 QAM)を配置すると、出力 QAM チャネル数の要件を満たすことができます。
2 つの Wideband SPA に 3 つ以上の EQAM デバイスが必要な場合は、SPA を EQAM デバイスに接続するためにギガビット イーサネット スイッチが必要です。
Scientific Atlanta Continuum DVP eXtra Dense QAM Array 24(XDQA24)は、他のソリューション コンポーネントとの相互運用性について、テストが完了しているエッジ QAM デバイスの 1 つです。Continuum DVP XDQA24 には、光ファイバ リンクおよび銅線リンク用の SFP モジュールを使用する冗長ギガビット イーサネット入力インターフェイスが 2 つあります。また、出力 QAM チャネル数は 24 です(12 の出力 QAM チャネルごとに 2 つの隣接 QAM チャネル)。Continuum DVP XDQA24 のソフトウェアは、Cisco ケーブル Wideband ソリューション の要件に合わせてカスタマイズされています。
図2-9 Scientific Atlanta Continuum DVP XDQA24 EQAM デバイス
Continuum DVP XDQA24 シャーシの高さは 1 ラック ユニットです。Continuum DVP XDQA24 では、単一 RF コンバータに QAM チャネルが 2 つある、ホットスワップおよび自動設定が可能な QAM カードを使用します。Continuum DVP XDQA24 の AC 電源および DC 電源には完全冗長性があります。Continuum DVP XDQA24 の詳細および Part Number については、次の URL にアクセスしてください。
http://www.scientificatlanta.com/customers/source/7005301.pdf
Harmonic Narrowcast Services Gateway(NSG)9116 は、他のソリューション コンポーネントとの相互運用性について、テストが完了しているエッジ QAM デバイスの 1 つです。NSG 9116 には、光ファイバ リンクおよび銅線リンク用の SFP モジュールを使用する冗長ギガビット イーサネット入力インターフェイスが 2 つあります。また、出力 QAM チャネル数は 16 です(8 つのデュアル QAM 出力チャネル)。NSG 9116 のソフトウェアは、Cisco ケーブル Wideband ソリューション の要件に合わせてカスタマイズされています。
図2-10 Harmonic NSG 9116 エッジ QAM デバイス
NSG 9116 シャーシの高さは 1 ラック ユニットです。NSG 9116 には、AC 電源または -48 VDC 電源のいずれかが搭載されています。NSG 9116 の詳細については、次の URL にアクセスしてください。
http://www.harmonicinc.com/stageone/files/harmonic/collateral/NSG%5Fv03%2D09%5FRS%2Epdf
Harmonic Narrowcast Services Gateway(NSG)9000 は、他のソリューション コンポーネントとの相互運用性について、テストが完了しているエッジ QAM デバイスの 1 つです。NSG 9000 には、光ファイバ リンクおよび銅線リンク用の SFP モジュールを使用する独立したギガビット イーサネット入力インターフェイスが 3 つあります。NSG 9000 は、DOCSIS 3.0 準拠です。
NSG 9000 は、最大 72 の QAM RF 出力をスケーラブルにサポートします。シャーシはパッシブ バックプレーンに装着されますが、すべての処理機能および変調機能は再取り出し可能なモジュール上で実行されます。シャーシには、QAM RF モジュール スロットが 9 つあります。ホットスワップ可能な QAM モジュールにはそれぞれ 2 つの RF ポートがあり、各ポートでは 最大 4 つの隣接 QAM チャネルをサポートできます(Annex A の 3 つのチャネル)
図2-11 Harmonic NSG 9000 エッジ QAM デバイス
NSG 9000 は、2 RU シャーシに収納されます。システムは、相互に冗長可能なロードシェアリング AC 電源または DC 電源に対応できます。NSG 9000 の詳細については、次の URL にアクセスしてください。
http://www.harmonicinc.com/stageone/files/harmonic/collateral/NSG9000%5Fv07%2D02%5FRS%2Epdf
Vecima Networks VistaLynx VL1000 は、他のソリューション コンポーネントとの相互運用性について、テストが完了しているエッジ QAM デバイスの 1 つです。VistaLynx VL1000 には、光ファイバ リンクおよび銅線リンク用の SFP モジュールを使用する冗長ギガビット イーサネット入力インターフェイスが 2 つあります。
VistaLynx VL1000 QAM チャネルは、QAM チャネルを 4 つずつ最大 24 まで増やすことができます。シャーシは、最小 2 つ、最大 6 つの QAM カードを受け入れ可能で、合計 24 の QAM チャネルに対応します。ホットスワップ可能な QAM カードにはそれぞれ 2 つの RF ポートがあり、各ポートでは 2 つの QAM チャネルを生成できます。
図2-12 Vecima Networks VistaLynx VL1000 EQAM デバイス
VistaLynx VL1000 シャーシの高さは 1 ラック ユニットです。システムには、2 つの冗長 AC 電源があります。VistaLynx VL1000 の詳細については、次の URL にアクセスしてください。
ギガビット イーサネット(GE)スイッチをオプションで使用すると、Wideband SPA をエッジ QAM デバイスに接続できます。ギガビット イーサネット スイッチは、SPA からの複数の GE リンクを集約し、GE リンクの数を減らしてから QAM デバイスへ光ファイバで転送します。
ギガビット イーサネット スイッチは、次の状況で EQAM デバイスに Wideband SPA を接続する場合に必要です。
• 2 つの Wideband SPA に 3 つ以上の EQAM デバイスが必要な場合
• video-on-demand(VoD; ビデオ オンデマンド)トラフィックおよびワイドバンド チャネルの RF チャネルが同一 EQAM デバイス上で混在する場合
Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 がサポートするワイドバンド ケーブル モデムは、次のとおりです。
• 「Linksys WCM300 ワイドバンド ケーブル モデム」
• 「Scientific Atlanta DPC2505 および EPC2505 ワイドバンド ケーブル モデム」
Cisco uBR10012 CMTS で使用する場合、Linksys WCM300-NA(DOCSIS用)、WCM300-EURO(EuroDOCSIS 用)、および WCM300-JP(J-DOCSIS 用)ワイドバンド ケーブル モデム(図2-13)は、最大 3 つのワイドバンド(ボンディングされた)チャネル(1 つのプライマリ ボンディング チャネルおよび 2 つのセカンダリ ボンディング チャネル)の獲得をサポートします。
(注) ワイドバンド モードの Linksys WCM300-NA、WCM300-EURO、および WCM300-JP モデムをサポートするには、Cisco IOS 12.3(21a)BC3 またはそれ以降の 12.3BC3 リリースが必要です。ワイドバンド モードでは、モデムの MAC ステートが w-online となり、Cisco uBR10012 は Cisco DOCSIS 3.0 Downstream Channel Bonding 機能を使用します。
各ワイドバンド チャネルで、Linksys WCM300 ワイドバンド ケーブル モデムは 1 つまたは複数のボンディングされた RF チャネルの受信をサポートします。Linksys WCM300 ソフトウェアは、チャネルごとに 6 MHz による最大 8 つのダウンストリーム チャネル、またはチャネルごとに 8 MHz による最大 6 つのダウンストリーム チャネルの 50 MHz キャプチャ ウィンドウでの受信をサポートします。プライマリ ボンディング チャネルおよびセカンダリ ボンディング チャネルのすべての RF チャネルは 50 MHz のキャプチャ ウィンドウ制限に準拠する必要があります。
またワイドバンドでは、Linksys WCM300 は MAC 管理およびシグナリング メッセージ用に プライマリ ダウンストリーム チャネル (uBR10-MC5X20 ラインカードからの従来の DOCSIS チャネル)の受信もサポートし、リターン データ トラフィックおよびシグナリング用に対応付けられた従来の DOCSIS アップストリーム チャネルを使用します。アップストリーム チャネルの動作は、DOCSIS 2.0 ケーブル モデムでの動作と同様です。
図2-13 Linksys WCM300 ワイドバンド ケーブル モデム
Linksys WCM300 は、DOCSIS 2.0 と互換性があり、このモードで使用できます(たとえば、モデムが非ワイドバンド Cisco CMTS または他社製の CMTS に接続されている場合)。モデムは、既存の DOCSIS 1.x ネットワークとも下位互換性があります。
Linksys WCM300-JP は、J-DOCSIS チャネル動作(88 ~ 860 MHz のダウンストリーム周波数範囲、および 5 ~ 65 MHz のアップストリーム周波数範囲を含む 6 MHz Annex B の拡張サポート)をサポートします。
Linksys WCM300 ソフトウェア イメージは、それぞれ DOCSIS および EuroDOCSIS のチャネル幅に使用されます。ワイドバンド チャネルのダウンストリームおよび対応付けられた従来の DOCSIS ダウンストリームは、64 QAM および 256 QAM 変調をサポートします。
Linksys WCM300 ワイドバンド ケーブル モデムには、次の 2 つのポートがあります。F タイプ 75 Ω コネクタはケーブル ネットワーク アタッチメントを提供し、RJ 45 ポートは個人または業務用に 10/100/1000 Mbps イーサネット接続を提供します。Linksys WCM300 ワイドバンド ケーブル モデムの詳細については、次の URL にアクセスしてください。
Cisco uBR10012 CMTS で使用する場合、Scientific Atlanta DPC2505(DOCSIS 用)および EPC2505(EuroDOCSIS 用)ワイドバンド ケーブル モデムは 1 つのワイドバンド チャネルの受信をサポートします。Cisco ケーブル Wideband ソリューション Release 1.0 では、ワイドバンド チャネルにチャネルごとに 6 MHz または 8 MHz での 2 つのボンディングされたダウンストリーム RF チャネルが含まれます。
2 つのボンディングされたダウンストリーム RF チャネルのほかに、Scientific Atlanta
DPC2505/EPC2505 モデムは MAC 管理およびシグナリング メッセージ用に プライマリ ダウンストリーム チャネル (uBR10-MC5X20 ラインカードからの従来の DOCSIS チャネル)の受信もサポートし、リターン データ トラフィックおよびシグナリング用に対応付けられた従来の DOCSIS アップストリーム チャネルを使用します。アップストリーム チャネルの動作は、DOCSIS 2.0 ケーブル モデムでの動作と同様です。
• ユニキャスト データは、任意のダウンストリーム チャネルで受信できます。
• DOCSIS 2.0 マルチキャスト データは、プライマリ ダウンストリーム チャネルでのみ受信できます。
Scientific Atlanta DPC2505 は、DOCSIS 2.0 と互換性があり、このモードで使用できます(たとえば、モデムが非ワイドバンド Cisco CMTS または他社製の CMTS に接続されている場合)。モデムは、既存の DOCSIS 1.x ネットワークとも下位互換性があります。
図2-14 Scientific Atlanta DPC2505 ケーブル モデム
DPC2505/EPC2505 ワイドバンド ケーブル モデムには、ケーブル ネットワーク接続用に F タイプ 75 Ω のコネクタがあります。データ ポートは 2 つです。自動ネゴシエーション、Auto-MDIX のギガビット イーサネット ポートおよび USB 2.0 ポートです。
DPC2505/EPC2505 には、前面パネル LED も備わっており、リアルタイムのデータ送信および動作状態を目で確認できます。DPC2505 には、ブラウザベースのユーザ インターフェイスである WebWizard があります。WebWizard は、インストレーションやトラブルシューティングに役立つ強力なツールです。WebWizard によって、Customer Premises Equipment(CPE; 宅内装置)にセットアップ ソフトウェアをロードする必要性がなくなります。
Scientific Atlanta DPC2505 は、DOCSIS 2.0 認証で、EPC2505 は Euro-DOCSIS 2.0 認証です。DPC2505 および EPC2505 ワイドバンド ケーブル モデムの詳細および Part Number については、次の URL にアクセスしてください。
http://www.scientificatlanta.com/customers/source/7008362.pdf
uBR10012 ワイドバンド CMTS、関連ハードウェア、および関連ソフトウェアによって、Cisco ケーブル Wideband ソリューション に冗長性および復元力が与えられます。信頼性が高く、耐障害性のあるコンポーネントおよび復元力のあるネットワーク テクノロジーによって、障害が自動的に識別されて解消されます。次に、ワイドバンド CMTS の冗長性および復元力に関連する機能について説明します。
表2-6 に、Cisco uBR10012 基本システムの推奨ハードウェア構成( 表2-1 を参照)に対する、冗長性および復元力のサポートについてまとめます。コンポーネント障害が発生した場合でも、冗長コンポーネントを正しく取り付けて設定してあれば、 表2-6 に記載されているコンポーネントはシステム動作を中断させることなく交換できます。
uBR10012 ルータ ハードウェアの冗長性の詳細については、『 Cisco uBR10012 Universal Broadband Router Hardware Installation Guide 』を参照してください。
Cisco IOS ソフトウェアの RPR+ 機能および DSSO によって、Cisco uBR10012 ルータの PRE2 ルート プロセッサは、DOCSIS ラインカードのリブートを伴わない、高速ルート プロセッサ フェールオーバーが可能になります。
RPR+ 機能を使用すると、Cisco uBR10012 ルータは冗長構成で 2 つの PRE2 ルート プロセッサ(アクティブ PRE2 モジュールおよびスタンバイ PRE2 モジュール)を使用できます。アクティブ PRE2 モジュールが故障またはシステムから取り外されると、スタンバイ PRE2 がそれを検知し、スイッチオーバーを開始します。スイッチオーバーの間にスタンバイ PRE2 はルータの制御を受け継ぎ、ネットワーク インターフェイスと接続し、ローカルのネットワーク管理インターフェイスおよびシステム コンソールを始動します。
RPR+ 機能を使用すると、スタンバイ PRE2 モジュールが完全に初期化され、設定されます。これによって、アクティブ PRE2 が故障した場合、または手動スイッチオーバーを実行する場合に、RPR+ によるスイッチオーバーの所要時間が大幅に短縮されます。スタートアップ コンフィギュレーションおよび実行コンフィギュレーションは両方とも、アクティブ PRE2 ルート プロセッサからスタンバイ PRE2 ルート プロセッサにたえず同期しているので、スイッチオーバー時にラインカードのリセットは発生しません。この移転中もインターフェイスはアップ状態のままなので、ネイバー ルータがリンク フラップを検出することはありません(したがって、リンクがダウンしてからアップに戻ることはありません)。
RPR+ 機能を使用すると、フェールオーバーを実行するためにシステムを全面リブートする必要がありません。システムが最初に初期化されると、セカンダリ PRE2 モジュールが簡略化された初期化ルーチンを実行します。モジュールはすべてのセルフチェックを実行し、Cisco IOS ソフトウェアをロードしますが、通常のシステム動作を実行する代わりに、プライマリ PRE2 モジュールのモニタリングを開始します。セカンダリ PRE2 モジュールがプライマリ モジュールの障害を検出した場合は、システム運用に対するプライマリの役割をセカンダリが迅速に引き受けます。
RPR+ スイッチオーバー時には、CMTS 上のワイドバンド ケーブル モデムはオンラインのままです。ワイドバンド ケーブル モデムの MAC ステートは、DOCSIS 2.0 モデムとして登録されるモデム用にオンラインのままとなるか、またはワイドバンド ケーブル モデムとして登録されるモデム用に w-online となります。
DSSO を使用すると、一方のプロセッサが故障しても、デュアル ルート プロセッサ間のスイッチオーバーが瞬時に行われるので、サービスの動作期間が長くなります。スイッチオーバーにラインカードのリセットまたはリロードは伴いません。また、関連サブシステムまたはプロセスが影響を受けることもありません。(RPR+ と組み合わせた)DSSO の利点は、プライマリ RP とスタンバイ RP 間のスイッチオーバーにケーブル インターフェイスのリセットが不要だということです。また、モデムを再登録したりオフラインにしたりする必要もありません。さらに、スイッチオーバー後も、ケーブル モデムが Service ID(SID; サービス ID)を維持できます。
PRE2、RPR+、および DSSO の詳細については、『 Route Processor Redundancy Plus on the Cisco uBR10012 Universal Broadband Router 』を参照してください。
Cisco uBR10012 ルータは、Cisco ケーブル Wideband ソリューション で使用する uBR10-MC5X20S/U/H および uBR10-MC5X20U-D ラインカードなどのケーブル インターフェイス ラインカード上で、N+1 の冗長構成をサポートします。
N+1 の冗長構成は、ローカルなシステム障害が発生したときも、安定したスイッチオーバーおよびリカバリを自動的に実行できるため、CPE のダウンタイムの短縮に有効です。N+1 の冗長構成によって、Hot Standby Connection-to-Connection Protocol(HCCP)現用インターフェイスの設定と、スイッチオーバー時に HCCP 保護インターフェイスに引き継いだ設定との間の同期機能が追加されます。これにより、どちらの設定も簡単になり、短時間でのスイッチオーバーが可能になります。
1 台の Cisco uBR10012 CMTS で最大 8 枚の uBR10-MC5X20S/U/H および uBR10-MC5X20U-D ケーブル インターフェイス ラインカードをサポートし、それぞれのカードは 5 つのダウンストリーム ケーブル インターフェイスおよび 20 のアップストリーム ケーブル インターフェイスを備えているため、シャーシの合計で最大 40 のダウンストリーム インターフェイスおよび 160 のアップストリーム インターフェイスをサポートします。Cisco uBR10012 ルータの 8 枚のカードを使用した 7+1 冗長構成は、ケーブル インターフェイス ラインカードが Cisco uBR10012 のシャーシの該当するすべてのスロットに搭載されている場合の冗長構成に対応します。他の冗長構成は、ケーブル インターフェイス ラインカードが Cisco uBR10012 のシャーシの一部のスロットに搭載されている場合に対応した設計です。
N+1 の冗長構成は、ケーブル ヘッドエンド ネットワークに Cisco RF スイッチ を追加することで実現できます。1 台の Cisco RF スイッチは Cisco uBR10012 CMTS に接続して、N+1 冗長構成を実現でき、同一シャーシ内で 1 台の保護ケーブル インターフェイス ラインカードが 1 ~ 7 枚の現用ケーブル インターフェイス ラインカードをサポートします。
(注) 7+1 および N+1 冗長構成スイッチオーバーが両方ともサポートされるのは、DOCSIS 1.x/2.0 モデムとして接続されたケーブル モデムに限られます。7+1 および N+1 冗長構成のスイッチオーバー時には、障害の発生したケーブル インターフェイス ラインカードを使用してワイドバンド モードで接続されているケーブル モデムの接続は切断されます。ワイドバンド ケーブル モデムを再び w-online にするには、手動介入(たとえば、clear cable modem wideband reset コマンドの使用)が必要です。
uBR10012 のラインカードの N+1 冗長構成の詳細については、『 Cisco Cable Modem Termination System Feature Guide 』を参照してください。
Wideband SPA は、さまざまなメカニズムによって冗長性および復元力を提供します。Wideband SIP および Wideband SPA は活性挿抜をサポートし、ホットスワップ可能です。
Wideband SPA には、外部エッジ QAM デバイスにトラフィックを送信するための、アクティブおよび冗長用のギガビット イーサネット ポートが 1 つずつあります。両方のギガビット イーサネット ポート(ポート 0 および 1)のリンク ステートが up である場合、最初に up と検出されたポートがアクティブ ポートとなります(トラフィックを転送します)。もう一方のポートは、そのリンク ステートが up に変わると、冗長ポートとなります。Wideband SPA 上のポート 0 および 1 の Port Status LED は、グリーンになります。
各ギガビット イーサネット ポートは、ポート自身と直接接続されているデバイス間でのリンク障害を検出できます。Wideband SPA からエッジ QAM デバイスへのギガビット イーサネット リンクの両方が up である場合、冗長リンクへの自動フェールオーバーは次のように動作します。
• 両方のギガビット イーサネット ポートがエッジ QAM デバイスに直接接続されている場合、冗長リンクへの自動フェールオーバーが発生します。
• たとえば、両方のギガビット イーサネット ポートが Wideband SPA とエッジ QAM デバイス間のスイッチに接続されている場合、スイッチとの冗長リンクへの自動フェールオーバーが発生します。
• Wideband SPA とエッジ QAM デバイス間にスイッチがある場合、SPA はスイッチとエッジ QAM 間のリンク障害を検出できません。冗長ギガビット イーサネット ポートおよび冗長リンクへの自動フェールオーバーは発生しません。
show controllers modular-cable コマンドを使用すると、Wideband SPA ギガビット イーサネット ポートの現在の状態が表示されます。Cisco IOS CLI では、コマンド ラインで Wideband SPA のギガビット イーサネット ポートを個別のギガビット イーサネット インターフェイスとしては指定しません。ポートは冗長ペアとしてタンデムで動作するからです。
ワイドバンド チャネルで障害が発生した場合、ワイドバンド ケーブル モデムはオフラインになり、再登録を行います。
• 別のワイドバンド チャネルのサービスが利用できる場合、ワイドバンド ケーブル モデムはそのチャネルを試行してオンラインになります。
• 利用できるワイドバンド チャネルがほかにない場合、ワイドバンド ケーブル モデムは従来の DOCSIS 2.0 モードでオンラインになります。
使用するエッジ QAM デバイスに応じて、その冗長度が異なります。個々のエッジ QAM デバイスについては、対応するベンダーのマニュアルを参照してください。
表2-7 に、Cisco ケーブル Wideband ソリューション のコンポーネントに直接関連する、ハードウェア インストレーション マニュアルを示します。uBR10012 ハードウェア インストレーション ガイドおよびアップグレード ガイドの全リストについては、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/cable/ps2209/prod_installation_guides_list.html
『 Release Notes for Cisco uBR10012 Universal Broadband Router for Cisco IOS Release 12.3(21) BC 』については、次の URL にアクセスしてください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/cable/ubr10k/ub10krns/index.htm