この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、CTI OS サイレント モニタをインストールする方法について説明します。
(注) サイレント モニタ サービスをインストールおよび設定する前に、CTI OS をインストールする必要があります。
この項では、サイレント モニタ サービスの概要を示します。また、サイレント モニタ サービスのインストールおよび設定に関係するタスクを説明します。
(注) このマニュアルでは、サイレント モニタ サービスおよびサイレント モニタ サーバという用語を使用します。サイレント モニタ サービスは、エージェントやスーパーバイザのデスクトップ コンピュータ、あるいは Citrix クライアントで実行中のサイレント モニタリング サービスです。このサービスは、1 つのエージェントまたはスーパーバイザに対してサイレント モニタリング機能を処理します。サイレント モニタ サーバは、モバイル エージェントのグループに対してサイレント モニタリング機能を提供するサイレント モニタ サービスです。これらのエージェントは同一のゲートウェイを共有します。
サイレント モニタ機能は、CIL ではなく、別のサイレント モニタ サービスに存在します。これは Citrix 環境およびモバイル エージェント環境の両方をサポートするために必要です。C++ エージェントおよびスーパーバイザ デスクトップは、TCP 接続を介してサイレント モニタ サービスと通信します。エージェント デスクトップは、サイレント モニタ サービスを使用して音声ストリームをスーパーバイザのサイレント モニタ サービスへ転送します。スーパーバイザのサイレント モニタ サービスは、スーパーバイザのコンピュータ スピーカでストリームを再生します。
従来の IPCC 環境では、サイレント モニタ サービスは、エージェントおよびスーパーバイザのコンピュータで、エージェント デスクトップおよびスーパーバイザ デスクトップを同時に実行します。ただし、モバイル エージェント環境および Citrix 環境では音声パケットへの CIL アクセスを提供しません。これは、エージェントのコンピュータがエージェントの電話機を介してネットワークに接続されていないためです。Citrix 環境では、デスクトップは実際には Citrix Presentation Server で実行しています。エージェントおよびスーパーバイザのコンピュータは、Citrix クライアントを実行しています。これらのクライアントは、デスクトップにユーザ インターフェイスを表示しますが、実際のデスクトップ プロセスは、プレゼンテーション サーバで実行しています。Citrix 配置では、サイレント モニタ サービスは、エージェントの音声ストリームまたはスーパーバイザのスピーカにアクセスする Citrix クライアント上に配置されます。Citrix 配置では、サイレント モニタ サービスは、音声ストリームにアクセスするエージェントの Citrix クライアント上に配置されます。エージェント デスクトップは、このサービスを使用して、エージェントの音声ストリームをスーパーバイザへ転送します。スーパーバイザの Citrix クライアントもサイレント モニタ サービスを実行します。このサービスは、Citrix クライアントにあるスピーカを使用してモニタ対象エージェントからストリームを再生します。
モバイル エージェント配置では、音声パスは公衆電話交換網(PSTN)および 2 つのゲートウェイを通過します。1 つのゲートウェイはカスタマーの電話機からのコールを制御します。その他のゲートウェイはエージェント コールを制御します。この配置では、サイレント モニタ サービスは、エージェント ゲートウェイと同一のスイッチの SPAN ポートから配置されます。これにより、ゲートウェイを通過する音声ストリームへのアクセスを、サイレント モニタ サービスに提供します。モバイル エージェント環境では、スーパーバイザは、スーパーバイザのデスクトップまたは Citrix クライアントでサイレント モニタ サービスを引き続き使用して、音声ストリームを再生します。
次に、スーパーバイザ デスクトップ接続のアルゴリズムを示します。
1. スーパーバイザ デスクトップが Citrix で実行されている場合、Citrix クライアントの IP アドレスを確認します。Citrix クライアントのポート 42228 で実行中のサイレント モニタ サービスに接続します。
2. スーパーバイザ デスクトップが Citrix で実行されていない場合、ローカルホストのポート 42228 で実行中のサイレント モニタ サービスに接続します。
(注) CTI OS サイレント モニタ クラスタは通信にポート 42228(デフォルト)を使用し、サイレント モニタ ピアはポート 42029 を使用します。
次に、エージェント デスクトップ接続のアルゴリズムを示します。
1. エージェント デスクトップの接続プロファイルが、サイレント モニタ サーバまたはサイレント モニタ サーバのセットを指定している場合、接続プロファイルにあるポートを使用して、接続するサイレント モニタ サーバをランダムに選択します。サイレント モニタ サービスを含めように接続プロファイルを設定する方法の詳細については、「CTI OS サーバ インストール」を参照してください。
2. エージェント デスクトップが Citrix で実行されている場合、Citrix クライアントの IP アドレスを確認します。Citrix クライアントのポート 42228 で実行中のサイレント モニタ サービスに接続します。
3. エージェント デスクトップが Citrix で実行されていない場合、ローカルホストのポート 42228 で実行中のサイレント モニタ サービスに接続します。
(注) 接続プロファイルを使用して、ポート 42228 を上書きできます。この場合、デスクトップは前述のアルゴリズムを使用して、サイレント モニタ サービスのアドレスを確認します。アドレスを確認した後、デスクトップは確認したアドレスと接続プロファイルにあるポートを使用して接続します。
インストーラは、2 つのサイレント モニタ サービス インストーラを次のディレクトリに配置します。
次のインストーラは、7.1(1) CTI OS クライアントのアップグレード後に使用可能で、Cisco.com から入手できます。
• SilentMonitorInstall_nogui.exe:この実行可能ファイルは、次の設定で、サイレント モニタ サービスをサイレント モードでインストールします。
– ディレクトリ C:¥Program Files¥CiscoSystems¥CTIOS SilentMonitor へのインストール
この実行可能ファイルは、リリース 7.0(0) クライアントがリリース 7.1(1)(以降)にアップデートされると自動的に実行します。これはリリース 7.0(0) CIL をリリース 7.1(1)(以降)CIL に置き換え、エージェント デスクトップおよびスーパーバイザ デスクトップが機能を失わないように、サイレント モニタ サービスをインストールおよび開始します。デフォルト設定の上書きや、QoS またはセキュリティの有効化をしない場合は、この実行可能ファイルの実行だけで十分です。
(注) この実行可能ファイルは、WinPCap をインストールしていないか、WinPCap Release 3.0 がインストールされているマシンでのみ動作します。
• SMSelfExtractedInstallPackage.exe:この実行可能ファイルは、サイレント モニタ サービスのセットアップ プログラムを次のディレクトリに展開します。
別の宛先ディレクトリまたはポートを指定する場合、または QoS またはセキュリティ、あるいはその両方を有効にする場合、この実行可能ファイルを実行します。
次のように、この実行可能ファイルをサイレント モードで実行します。
ステップ 1 コマンド プロンプト ウィンドウを開き、ディレクトリ <Install Drive>:¥Program Files¥Cisco Systems¥
CTIOS Client¥CTIOS Toolkit¥Win32 CIL¥Silent Monitor Files¥SilentMonitorServiceInstall に移動します。
(注) これにより、提供される応答ファイルである setup.iss で指定されたデフォルト値で実行可能ファイルが実行されます。デフォルト値を上書きするには、この応答ファイルを編集して変更が必要な値を変更します。
この実行可能ファイル用のフル インストール プログラムを実行するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Windows のエクスプローラで、<Install Drive>:¥Program Files¥Cisco Systems¥CTIOS Client¥CTIOS Toolkit¥Win32 CIL¥Silent Monitor Files¥SilentMonitorServiceInstall ディレクトリに移動します。
ステップ 2 setup.exe をダブルクリックします。インストール プロセスが開始され、次の画面が表示されます。
図 4-1 サイレント モニタ サービスの InstallShield ウィザード I
デフォルトの宛先フォルダを受け入れるか、[Browse] ボタンをクリックして別のディレクトリを指定できます。
ステップ 3 [Next] をクリックします。次の画面が表示されます。
図 4-2 CTI OS サイレント モニタ InstallShield ウィザード II
• [Port]:サイレント モニタ サービスが着信接続をリッスンするポートの番号を入力します。
• [Silent Monitor Server]:これを選択してサイレント モニタ サービスが多数のモバイル エージェントを同時にモニタできるようにします。
重要:サイレント モニタ サーバは、サーバに単独でインストールする必要があり、CTI OS サーバまたはペリフェラル ゲートウェイと共存できません。このサーバ マシンは、『Hardware & System Software Specification (Bill of Materials) for Cisco Unified ICM/Contact Center Enterprise & Hosted, Release 8.0(1)』に指定されたハードウェアおよびソフトウェアの要件を満たす必要があります。この資料は、http://www.cisco.com/application/pdf/en/us/guest/products/ps1001/c1626/ccmigration_09186a00804d7607.pdf から入手できます。
• [Enable Quality of service]:これを選択して Quality of Service(QoS)を有効にします。
• [Enter peer(s) information]:このサイレント モニタ サービスが、サイレント モニタ サービスのクラスタの一部である場合は、これを選択します。
• [Hostname / IP address]:クラスタ内の他のサイレント モニタ サービスのホスト名または IP アドレスです。クラスタ内のサービスはすべて、同一のポートでリッスンするように設定する必要があります。たとえば、現在設定しているサービスのためにポートを 42228 に設定している場合、クラスタ内の他のすべてのサービスについても 42228 に設定する必要があります。「サイレント モニタ サービス クラスタ」も参照してください。
ステップ 4 このソフトウェアを Windows Server 2008 R2 で機能させるには、Windows Server 2008 R2 と互換性のあるメンテナンス リリース(MR)をインストールする必要があります。
(注) setup.exe が、ローカル ドライブから実行する場合、メンテナンス リリースを適用できません([Maintenance Release Installer] ウィンドウは表示されません)。
ステップ 5 [Next] をクリックして、インストール プロセスを終了します。
ステップ 6 セキュリティをセットアップします。自己署名認証局(CA)またはサードパーティ CA を使用するかどうかによって、 自己署名 CA によるサイレント モニタ サーバ証明書要求への署名の項、または サードパーティ CA によるサイレント モニタ サービス証明書要求への署名の項の指示に従います。CTI OS セキュリティの詳細については、「CTI OS セキュリティ」を参照してください。
次の手順に従ってサイレント モニタ サーバ証明書要求に署名します。
ステップ 1 自己署名型 CA が存在しない場合、CreateSelfSignedCASetupPackage.exe を実行し、CreateSelfSignedCASetupPackage.exe プログラムによって作成されたファイルをすべて安全な場所に保管します。
ステップ 2 CtiosServerKey.pem および CtiosServerReq.pem ファイルをサイレント モニタ サーバ マシンから、CtiosRoot.pem および CtiosRootCert.pem が存在するマシンへコピーします。CtiosServerKey.pem および CtiosServerReq.pem ファイルを両方とも、CtiosRoot.pem および CtiosRootCert.pem と同一のディレクトリにコピーする必要があります。
ステップ 3 SignCertificateSetupPackage.exe を、CtiosServerKey.pem、CtiosServerReq.pem、CtiosRoot.pem、および CtiosRootCert.pem が存在する同一のディレクトリから実行して、CTI OS Server Certificate Request を選択し、Ctios 認証局パスワードを入力します。この手順で成功すると、CtiosServer.pem ファイルが生成されます。失敗すると、エラー メッセージが表示されます。
ステップ 4 CtiosServer.pem および CtiosRootCert.pem をサイレント モニタ サーバが存在するマシンにコピーして戻し、C:¥Cisco Systems¥CTIOS¥Silent Monitor¥Security ディレクトリに保存します。
ステップ 5 サイレント モニタ サーバがインストールされているマシンから CtiosServerkey.pem を削除します。
ステップ 6 SignCertificateSetupPackage.exe を実行したマシンから、CtiosServerKey.pem、CtiosServerReq.pem、および CtiosServer.pem を削除します。
ステップ 7 サイレント モニタ サーバにピア サーバが存在する場合は、次を実行します。
a. CtiosClientkey.pem および CtiosClientreq.pem ファイルをサイレント モニタ サーバ マシンから、CtiosRoot.pem および CtiosRootCert.pem が存在するマシンへコピーします。CtiosClientkey.pem と CtiosClientreq.pem の両ファイルを CtiosRoot.pem および CtiosRootCert.pem と同じディレクトリにコピーする必要があります。
b. SignCertificateSetupPackage.exe を、CtiosClientkey.pem、CtiosClientreq.pem、CtiosRoot.pem、および CtiosRootCert.pem が存在する同一のディレクトリから実行して、CTI Toolkit Desktop Client Certificate Request を選択し、Ctios 認証局パスワードを入力します。この手順で成功すると、CtiosClient.pem ファイルが生成されます。失敗すると、エラー メッセージが表示されます。
c. CtiosClient.pem をサイレント モニタ サーバが存在するマシンにコピーして、C:¥Cisco Systems¥CTIOS¥Silent Monitor¥Security ディレクトリに保存します。
d. サイレント モニタ サーバがインストールされているマシンから CtiosClientkey.pem を削除します。
e. SignCertificateSetupPackage.exe を実行したマシンから、CtiosClientkey.pem、CtiosClientreq.pem、および CtiosClient.pem を削除します。
次の手順に従ってサイレント モニタ サービス証明書要求に署名します。
ステップ 1 CtiosServerReq.pem ファイルをサイレント モニタ サービス マシンから、サードパーティ CA が存在するマシンへコピーします。
ステップ 2 サードパーティ CA によるサイレント モニタ サービス証明書要求(CtiosServerReq.pem)への署名によって、サイレント モニタ サービス証明書が生成されます。証明書の名前を CtiosServerCert.pem に変更します。
ステップ 3 サードパーティ CA では、証明書のパブリック情報がファイルに保存されます。このファイルの名前を CtiosRootCert.pem に変更します。
ステップ 4 CtiosServerCert.pem および CtiosRootCert.pem をサイレント モニタ サービスが存在するマシンにコピーして、C:¥Cisco Systems¥CTIOS¥Silent Monitor¥Security ディレクトリに保存します。
ステップ 5 サイレント モニタ サービス マシンで、CtiosServerCert.pem ファイルのデータおよび CtiosServerkey.pem ファイルのデータを CtiosServer.pem という 1 つのファイルにコピーします。順序が非常に重要なため、CtiosServer.pem には、最初に CtiosServerCert.pem のデータを含め、2 番目に CtiosServerkey.pem のデータを含める必要があります。
ステップ 6 サイレント モニタ サービス マシンから CtiosServerCert.pem および CtiosServerkey.pem を削除します。
ステップ 7 サイレント モニタ サービス マシンにピア サーバが存在する場合は次を実行します。
a. CtiosClientreq.pem ファイルをサイレント モニタ サービス マシンから、サードパーティ CA が存在するマシンへコピーします。
b. サードパーティ CA を使用して CTI Toolkit Desktop Client 証明書要求(CtiosClientreq.pem)に署名することで、CTI Toolkit Desktop Client 証明書が生成されます。証明書の名前を CtiosClientCert.pem に変更します。
c. CtiosClientCert.pem ファイルをサイレント モニタ サービスが存在するマシンにコピーして、C:¥Cisco Systems¥CTIOS¥Silent Monitor¥Security ディレクトリに保存します。
d. サイレント モニタ サービス マシンで、CtiosClientCert.pem ファイルのデータおよび CtiosClientkey.pem ファイルのデータを CtiosClient.pem という 1 つのファイルにコピーします。順序が非常に重要なため、CtiosClient.pem には、最初に CtiosClientCert.pem のデータを含め、2 番目に CtiosClientkey.pem のデータを含める必要があります。
e. サイレント モニタ サービス マシンから CtiosClientCert.pem および CtiosClientkey.pem を削除します。
この項では、サイレント モニタ サービスをインストールした後に、実行する必要があるサイレント モニタ サービスの設定手順を説明します。これらの手順は、サイレント モニタ サービスの接続情報をクライアント アプリケーションに配信するために必要です。
CTI OS サーバ セットアップを再実行して、次のタスクを実行します。
• サイレント モニタ サービスを使用するようにエージェントを設定します。
• クライアントにセキュリティを設定します。そのためセキュリティを有効化したサイレント モニタ サービスに接続できるようになります。
• モバイル エージェントを設定します。セットアップを再実行する場合、モバイル エージェントおよび適切なエージェント モードを有効にします。これにより、レジストリ内の接続プロファイルの情報が変更されます。ログイン ダイアログに RAS フィールドを表示するために ShowFieldBitMask が変更され、RasCallMode レジストリ キーが追加されます。
• デフォルトの tracemark を 0x3 に設定できるようにします。
CTI OS サーバ セットアップを実行する手順については、「CTI OS サーバ インストール」を参照してください。
デスクトップを CTI OS Release 7.1(1) にアップグレードすると、サイレント モニタ サービスがデスクトップ コンピュータにサイレント モードでインストールされ、着信接続に対してポート 42228 でリッスンするよう設定されます。次に、アップグレードされたデスクトップは、サイレント モニタ サービスを使用して、ストリームを転送および再生します。
Citrix または Citrix/WTS 環境におけるサイレント モニタ サービスのインストールおよび設定には、次の考慮事項が適用されます。
• SilentMonitorInstall_nogui.exe 実行可能ファイルを使用して、エージェントおよびスーパーバイザの Citrix クライアントの両方に、サイレント モニタ サービスをサイレント モードでインストールできます。
• Citrix 環境におけるすべてのスーパーバイザには、Citrix クライアントを実行するコンピュータにインストールされたサイレント モニタ サービスが存在する必要があります。
• Citrix 環境におけるすべての標準 IPCC エージェントには、Citrix クライアントを実行するコンピュータにインストールされたサイレント モニタ サービスが存在する必要があります。
• Citrix 環境におけるモバイル エージェントは、エージェント ゲートウェイからトラフィックを転送しているサイレント モニタ サービスを使用しているため、サイレント モニタ サービスをインストールする必要がありません。エージェントを設定して特定のサイレント モニタ サービスを使用する方法については、「CTI OS サーバ インストール」を参照してください。
モバイル エージェントを実行する環境には、次の設定上の考慮事項が適用されます。
• モバイル エージェントは Siebel ではサポートされません。
• モバイル エージェント環境では、サイレント モニタ サービスはスイッチド ポート アナライザ(SPAN)ポートを使用して、エージェント ゲートウェイを通過する音声トラフィックを受信します。これには、サイレント モニタ サービスを実行しているコンピュータが 2 つの NIC カードを持つ必要があります。一方はクライアントとの通信を処理し、他方はスイッチから渡されるすべてのトラフィックを受信するものです。たとえば、エージェント ゲートウェイがポート 1 に接続されていて、SPAN トラフィックを受信するサイレント モニタ サーバの NIC がポート 10 に接続されている場合は、次のコマンドを使用して SPAN セッションを設定します。
SPAN ポートの設定の詳細については、スイッチのマニュアルを参照してください。一般に、エージェント ゲートウェイのポートとの間のトラフィックについては、サイレント モニタ サービスで SPAN トラフィックを受信するように設定されたポートに転送する必要があります。
• 2 つのゲートウェイが存在する必要があります。一方のゲートウェイはエージェント トラフィック用、他方は発信者トラフィック用です。1 つのゲートウェイがエージェントおよび発信者トラフィックに使用される場合、音声トラフィックはゲートウェイから出ず、サイレント モードでモニタできません。
• エージェント ゲートウェイから出ない、またはエージェント ゲートウェイを越えない音声トラフィックは、サイレント モードでモニタできません。たとえば、同一ゲートウェイを共有するモバイル エージェント間のエージェント間コールおよびコンサルト コールは、サイレント モードでモニタできません。ほとんどのモバイル エージェント配置で、唯一確実にサイレント モードでモニタできるコールは、エージェントとカスタマー間のコールです。
• モバイル エージェント環境のスーパーバイザはすべて、サイレント モニタ サービスを、デスクトップにインストールするか、スーパーバイザが Citrix 環境にある場合は、Citrix クライアントを実行しているコンピュータにインストールする必要があります。
• エージェントには、デスクトップにサイレント モニタ サービスを設定する必要はありません。ただし、エージェントが 1 つまたは方数のサイレント モニタ サーバを使用するように、CTI OS サーバ セットアップ プログラムで設定する必要があります。
• モバイルと従来の IPCC の両方になれるエージェントがある場合、そのようなエージェント用のプロファイルが少なくとも 2 つ必要です。1 つのプロファイルは、IPCC としてログインする場合に使用されるもので、サイレント モニタ サービス情報を含みません。2 番目のプロファイルは、モバイル エージェントとしてログインする場合に使用されるもので、サイレント モニタ サーバへの接続に使用する情報を含みます。これにより、モバイル エージェントがサイレント モニタ サービスをデスクトップ コンピュータまたは Citrix クライアントで使用できるようになります。また、そのモバイル エージェントにサイレント モニタリング機能が提供されます。
方数のエージェント ゲートウェイがコール センターに存在して、エージェントがいずれかのゲートウェイを使用してログインできる場合、サイレント モニタをサポートするように、サイレント モニタ サービスをクラスタ化する必要があります。個別のサイレント モニタ サーバを、それぞれのゲートウェイに配置する必要があります。前の項の説明に従って、それぞれのサイレント モニタ サーバに、SPAN ポートを設定する必要があります。次にサイレント モニタ サーバ インストーラを実行して、2 つのサイレント モニタ サーバをピアとしてインストールおよび設定する必要があります。これを実行した後に、接続プロファイルを設定して、エージェント デスクトップにそのピアの 1 つに接続するように指示する必要があります。(CTI OS Server サーバ インストーラ プログラムについては、「CTI OS サーバ インストール」を参照してください)。接続プロファイルを設定するには、サイレント モニタ サービスのインストール中に [Enter peer(s) information] チェックボックスをオンにして、[Hostname/ip address] テキスト ボックスに他のサイレント モニタ サービスの IP アドレスを入力します(「サイレント モニタ サービス インストーラ」の項のステップ 3 を参照してください)。
Windows ファイアウォール サービスが有効になっている任意の Windows 2008 R2 コンピュータは、次のパラメータで新規のポートを作成する必要があります。
• [Port Type]:Silent Monitor Service Port
(注) CTI OS サイレント モニタ クラスタは通信にポート 42228(デフォルト)を使用し、サイレント モニタ ピアはポート 42029 を使用します。
ICM セキュリティ強化スクリプトは、Windows Server 2003 でのみ実行できます。サイレント モニタ サーバにセキュリティ強化を適用するには、次の手順を手動で実行する必要があります。
ステップ 1 実行可能ファイル SMSelfExtractedInstallPackage.exe を実行します。そのリリース 7.1(1) インストール プロセスは次のディレクトリにインストールします。
この実行可能ファイルは、現在のディレクトリに CopySecurityHardeningFiles.bat というバッチ ファイルと SecurityTemplate ディレクトリを配置します。
ステップ 2 CopySecurityHardeningFiles.bat を実行します。これにより、ディレクトリ C:¥CiscoUtils が作成され、そこに対応するファイルがコピーされます。
次の手順では、Windows Server 2003 で Windows ファイアウォールが有効になっている場合に、例外としてサイレント モニタ サービスを追加する方法を説明します。
ステップ 1 Windows の [Control Panel] から、[Windows Firewall] をクリックします。
ステップ 2 メッセージ「Your PC is not Protected: Turn on Windows Firewall」が表示されたら、Windows ファイアウォールをオンにします。
ステップ 3 [Windows Firewall] ダイアログボックスから、[Exceptions] タブをクリックします。
ステップ 4 [Silent Monitor service] を選択し、例外として指定します。プログラムのリストにサイレント モニタ サービスが表示されない場合、[Add Program] ボタンをクリックし、[Browse] ボタンをクリックします。サイレント モニタ サービスの実行可能ファイル SilentMonitorService.exe は、インストール ディレクトリの下の bin ディレクトリにあります。
• カスタマーが 7.0 のデスクトップから 7.1 にアップグレードする場合、サイレント モニタ サービスは、エージェント デスクトップ コンピュータにサイレント モードでインストールされます。
• デスクトップは、エージェントの電話機の背後に配置されます。サイレント モニタ機能は、アップグレード前と同じになります。異なる点は、CIL ではなくサービスがサイレント モニタ機能を提供することだけです。
• サイレント モニタ サービスが、サイレント インストーラにより提供されるものと異なる設定を必要とする場合、SMSelfExtractedInstallPackage.exe を使用してサービスを再設定する必要があります。
• デフォルトの IPCC 接続プロファイルは、QoS が必須でない場合、IPCC エージェントに使用できます。そうでなければ、QoS 設定を含め接続プロファイルを設定する必要があります。これは、接続プロファイルによって設定されるサイレント モニタ サービスがない場合、CTI OS エージェント デスクトップはローカルホストへの接続を試みるため、正常に機能します。
• デフォルトの IPCC 接続プロファイルは、QoS が必須でない場合、IPCC スーパーバイザに使用できます。そうでなければ、QoS 設定を含め接続プロファイルを設定する必要があります。これは、接続プロファイルによって設定されるサイレント モニタ サービスがない場合、CTI OS スーパーバイザ デスクトップはローカルホストへの接続を試みるため、正常に機能します。
• 7.1 デスクトップが Citrix サーバにインストールされます。
• Citrix クライアントにサイレント モニタリング機能を持つ必要がある場合、Citrix クライアント コンピュータにサイレント モニタ サービスを配置する必要があります。
• サイレント インストーラを使用して、サイレント モニタ サービスをデフォルト設定でインストールできます。そうでなければ、SMSelfExtractedInstallPackage.exe を使用する必要があります。
• デフォルトの IPCC 接続プロファイルは、QoS が必須でない場合、IPCC エージェントに使用できます。そうでなければ、QoS 設定を含め接続プロファイルを設定する必要があります。これは、クライアントが Citrix で実行していることを検出すると、CTI OS エージェント デスクトップは Citrix クライアントで実行しているサイレント モニタ サービスへの接続を試みるため、正常に機能します。
• デフォルトの IPCC 接続プロファイルは、QoS が必須でない場合、IPCC スーパーバイザに使用できます。そうでなければ、QoS 設定を含め接続プロファイルを設定する必要があります。これは、クライアントが Citrix で実行していることを検出すると、CTI OS スーパーバイザ デスクトップは Citrix クライアントで実行しているサイレント モニタ サービスへの接続を試みるため、正常に機能します。
図 4-5 モバイル エージェント アナログ/PSTN 電話機トポロジ
• サイレント モニタ サーバは、SMSelfExtractedInstallPackage.exe インストーラを使用して別のコンピュータにインストールされます。
– サイレント モニタ サーバをインストールする際、[Silent Monitor Server] が選択されていることを確認します。
– このコンピュータは 2 つの NIC カードを持つ必要があります。一方は SPAN ポート トラフィックを受信し、他方はクライアントから制御要求を受信し、モニタ対象の音声ストリームを転送するものです。
• スーパーバイザは、スーパーバイザのコンピュータで設定されたサイレント モニタ サービスを使用します。
• サイレント モニタ サーバへの接続方法をモバイル エージェントに伝えるように、接続プロファイルを設定します。
• SPAN ポートをスイッチで設定します。次の手順を使用して SPAN ポートを設定します。
– エージェントの音声ゲートウェイが接続されているスイッチのポートを探します。
– サイレント モニタ サーバで、SPAN トラフィックを受信する NIC カードが接続されているスイッチのポートを探します。
– SPAN トラフィックをサイレント モニタ サーバにルートするように、スイッチを設定します。
• 音声ゲートウェイがスイッチのポート 10 に接続されて、サイレント モニタ サービスがポート 15 に接続された場合、次のコマンドをグローバル コンフィギュレーション モードで実行します。
一部の配置には、IPCC に使用される Unified CM 以外の Unified CM をホームとする IP 電話をモバイル エージェントが使用するものもあります。次の図はエージェント電話機の配置を示します。
これらの場合、サイレント モニタの配置は、対応する IPCC エージェント配置と同一です。異なる点は、エージェントの電話がホームとする Unified CM だけです。次の項では、モバイル エージェントが IP 電話を使用する場合のサイレント モニタの配置方法を説明します。
モバイル エージェントが IPCC に使用される Unified CM 以外の Unified CM をホームとする IP 電話を使用している場合、サイレント モニタは次に説明するように配置されます。
• カスタマーが 7.0 のデスクトップを 7.1 以降にアップグレードする場合、サイレント モニタ サービスは、エージェント デスクトップ コンピュータにサイレント モードでインストールされます。デスクトップは、エージェントの電話機の背後に配置されます。サイレント モニタ機能は、アップグレード前と同じです。異なる点は、CIL ではなくサービスがサイレント モニタ機能を提供することだけです。
• サイレント モニタ サービスが、サイレント インストーラにより提供されるものと異なる設定を必要とする場合、SMSelfExtractedInstallPackage.exe を使用してサービスを再設定する必要があります。
• 接続プロファイルを、エージェントとスーパーバイザがモバイル エージェントとしてログインできるように設定します。詳細については、このマニュアルの 接続プロファイルの定義の項を参照してください。
このサイレント モニタ配置の図については、このマニュアルの IPCC の配置の項の図を参照してください。
Citrix を使用するモバイル エージェントが IPCC に使用される Unified CM 以外の Unified CM をホームとする IP 電話を使用している場合、サイレント モニタは次に説明するように配置されます。
• 7.1 以降のデスクトップが Citrix サーバにインストールされます。
• Citrix クライアントにサイレント モニタリング機能を持つ必要がある場合、Citrix クライアント コンピュータにサイレント モニタ サービスを配置する必要があります。
• サイレント インストーラを使用して、サイレント モニタ サービスをデフォルト設定でインストールできます。そうでなければ、SMSelfExtractedInstallPackage.exe を使用する必要があります。
• 接続プロファイルを、エージェントとスーパーバイザがモバイル エージェントとしてログインできるように設定する必要があります。詳細については、このマニュアルの 接続プロファイルの定義の項を参照してください。
このサイレント モニタ配置の図については、このマニュアルの Citrix の配置の項の図を参照してください。
図 4-7 モバイル エージェント アナログ/PSTN および Citrix トポロジ
Citrix モバイル エージェントは、次の例外を除いて、Citrix 以外のモバイル エージェントとほぼ同様に設定されます。
• Citrix クライアントを使用するモバイル スーパーバイザでは、Citrix クライアントでサイレント モニタ サービスを設定する必要があります。
• クライアントは SPAN ポートから設定したサイレント モニタ サーバを使用するため、Citrix を使用するモバイル エージェントでは、サイレント モニタ サービスを設定する必要はありません。