この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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この章では、キューイング タスクができるように IPCC ソフトウェアを設定する方法について説明します。この章の内容は、次のコンポーネントがインストールされ設定されていることを前提としています。
• CallManager(ダイヤル番号が設定されていること)
• ICM ソフトウェアでのタイプ 2 ネットワーク VRU の設定
• VRU PIM のネットワーク トランク グループの作成
• ICM VRU スクリプト リスト内での VRU の識別
• エージェントが応答可能ではない場合の ICM テスト スクリプトの変更によるタスクのキューイング
これらのタスクが完了すると、この章の最後の手順に従って、キューイングのテスト、確認、およびトラブルシューティングができます。
各ルーティング クライアントには、ネットワーク Voice Response Unit(VRU; 音声応答装置)を 1 つ以上関連付けることができます。VRU はタッチトーンの発信者入力番号に応答する電話通信コンピュータであり、Interactive Voice Response(IVR)装置とも呼ばれます。
ネットワーク IVR では、ICM のサービス制御インターフェイスがサポートされています。ICM ルーティング スクリプトでは、コールがネットワーク IVR に転送され、特定の処理を実行するように IVR に指示されます。その後、ICM によってコールの最終的な宛先が決定されます。
ネットワーク VRU 機能を使用するための準備として、次の作業を行います。
• ICM コンフィギュレーション マネージャでネットワーク VRU ターゲットを設定する。
ICM ソフトウェアのネットワーク VRU を設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 コンフィギュレーション マネージャのメニューから、[Targets]>[Network VRU]>[Network VRU Explorer]を選択します。
ステップ 2 [Network VRU Explorer]ダイアログ ボックスが表示されます。
ステップ 3 [Retrieve]をクリックしてから[Add Network VRU]をクリックします。
ステップ 4 [Network VRU]タブで、次の値を追加します。
[Type]。[Type 2]を選択します。これは、顧客施設で IVR に使用するタイプです。
ステップ 5 [Save]をクリックしてから[Close]をクリックします。
IPCC では、ネットワーク トランク グループとは ICM データベース内のプレースホルダで、トランク グループを表します。それ以外の機能はありません。ICM ソフトウェアのネットワーク トランク グループを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 コンフィギュレーション マネージャのメニューから、[Configure ICM]>[Peripherals]>[Trunk Group]>[Network Trunk Group Explorer]を選択します。
ステップ 2 [ICM Network Trunk Group Explorer]ダイアログ ボックスが表示されます。[Retrieve]をクリックしてから[Add Network Trunk Group]をクリックします。
ステップ 3 [Network trunk group]タブが表示されます。ネットワーク トランク グループの一意な名前および適切な説明を追加します。
ICM トランク グループとは、1 つのペリフェラルに関連付けられ、通常は同じ目的で使用されるトランクの集合のことです。トランクとは、コール センターに接続され、受信コールと発信コールの両方に使用される電話回線のことです。IPCC 構成では、VRU PIM のトランク グループは、主に ICM データベース内のプレースホルダとして使用されます。
トランク グループは、設定済みの VRU PIM ごとに作成する必要があります。
ステップ 1 Network Trunk Group Explorer の[Add Trunk Group]をクリックします。
ステップ 2 [Trunk Group]タブのフィールドが表示されます。次のフィールドに入力します。
[Peripheral]。トランク グループが関連付けられているペリフェラルのエンタープライズ名。
[Peripheral Number]。ペリフェラルで認識されているトランク グループの番号。この番号は、このペリフェラルに関連付けられているすべてのトランク間で一意である必要があります。
[Peripheral Name]。ペリフェラルで認識されているトランク グループの名前。この名前は、このペリフェラルに関連付けられているすべてのトランク間で一意である必要があります。
[Name]。トランク グループのエンタープライズ名。ICM ソフトウェアでは、[Peripheral]フィールドおよび[Peripheral Name]フィールドのエントリを使用して、この名前のデフォルトを構成します。
[Trunk Count]。ドロップダウン リストを使用して、[Use Trunk Data]を選択します。ICM ソフトウェアでは、トランク テーブルの関連レコードによってトランク数が決定されます。
ステップ 3 [Save]をクリックしてから[Close]をクリックします。
CallManager PIM および VRU PIM のトランスレーション ルートを設定するには、[Translation Route]ウィザードを使用します。このウィザードによって、ペリフェラルのターゲット、ラベル、およびルートとの正しい関連付けが自動的に行われます。
ウィザードを使用してトランスレーション ルートを作成する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 コンフィギュレーション マネージャから、[Tools]>[Wizards]>[Translation Route Wizard]を選択します。[Translation Route]ウィザードの導入ダイアログ ボックスが表示されます。
ステップ 2 [Next]をクリックします。[Acquire Lock and Select Configuration Task]ダイアログ ボックスが表示されます。
ステップ 3 トランスレーション ルートを作成するには、[Create New]を選択して[Next]をクリックします。[Define Translation Route]ダイアログ ボックスが表示されます。
(注) ダイアログ ボックスの左側のグラフィックは、[Translation Route]ウィザードの使用中に定義するエンティティを示しています。
ステップ 4 トランスレーション ルートのロング ネームおよびショート ネームを入力します。オプションとして、説明を入力することもできます。ショート ネームはターゲット名の構成に使用されます。[Next]をクリックします。[Select Configuration]ダイアログ ボックスが表示されます。
ステップ 5 ドロップダウン リストを使用して、設定を選択します。グラフィックが変更されて、選択した設定が示されます。IPCC トランスレーション ルートでは、[Single peripheral, single routing client]オプションを選択します。
ステップ 6 [Next]をクリックします。[Select Peripheral Gateway, Peripherals, and Services]ダイアログ ボックスが表示されます。次の項目を指定します。
[Peripheral Gateway]。(スクロール形式のリスト)トランスレーション ルートのゲートウェイ ターゲット。
[Peripheral]。(スクロール形式のリスト)単一のペリフェラルまたはコールのルーティング先のペリフェラル。
[Service/Service Array]。(スクロール形式のリスト)トランスレーション ルートが単一のペリフェラルと関連付けられている場合は、トランスレーション ルートと関連付けられているサービスを選択します。トランスレーション ルートが複数の VRU と関連付けられている場合は、サービス アレイを選択します。
ステップ 7 [Next]をクリックします。[Select Routing Clients and Dialed Numbers]が表示されます。このダイアログ ボックスを使用して、トランスレーション ルーティングされたコールの発信元からのルーティング クライアントとして、CallManager PIM(または VRU PIM)を指定します。IPCC では、ダイヤル番号の文字列は適用されません。
ステップ 8 [Next]をクリックします。[Select Network Trunk Groups for Routing Clients]ダイアログ ボックスが表示されます。トランスレーション ルートに関連付けられたペリフェラル ターゲットで使用するネットワーク トランク グループを 1 つ以上選択します。
ステップ 9 ルーティング クライアントを選択し、そのネットワーク トランク グループの値を選択して、[Add]をクリックします。ダイアログ ボックスの下部のリストにネットワーク トランク グループが表示されます。
ステップ 10 [Next]をクリックします。[Configure DNIS]ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスを使用して、VRU のルート ポイントにマッピングされる DNIS 値を指定します。次のいずれかの操作を行います。
• 特定の DNIS 値を入力するには、[Add DNIS]をクリックして値を入力します。
• トランスレーション ルートでは、通常、DNIS 値の範囲を追加する必要があるため、[Add DNIS Range]をクリックします。DNIS の開始値および終了値の入力を求めるダイアログ ボックスが表示されます。[Translation Route]ウィザードによって、入力した範囲の DNIS 値が自動生成されます。
ステップ 11 [Next]をクリックします。[Configure Label]ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスを使用して、DNIS/CTI のルート ポイントにマッピングされるラベルを定義します。ラベルは、プレフィクスとサフィクスで構成されます。各 DNIS 値には一意のラベルが必要です。次のいずれかの操作を行います。
• このダイアログ ボックスのボタンを使用して、値の範囲を設定するか、または DNIS 値に基づいてプレフィクスとサフィクスの値を設定します。
ステップ 12 [Next]をクリックします。[Wizard Complete]ダイアログ ボックスが表示されます。
ステップ 13 [Create Translation Route]をクリックして、トランスレーション ルートおよび関連エンティティを作成します。最初に[Translation Route]ウィザードに成功メッセージが表示され、次のダイアログ ボックスが表示されます。
• ここで作成したトランスレーション ルートの詳細を参照するには、[Run Report]をクリックします。
• [Translation Route]ウィザードの開始部分に戻って新しいタスクを実行するには、[Start New Task]を選択して[Finish]をクリックします。
• [Translation Route]ウィザードを終了するには、[Finish]をクリックします。
VRU スクリプトは ICM ルーティング スクリプトとは異なります。設定された VRU スクリプトは、ICM が ICM ルーティング スクリプトを介して指示した場合にだけ実行されます。ICM での VRU スクリプトは、IP-IVR に常駐する VRU スクリプトに設定されているレコードです。VRU スクリプトでは、ディジットの収集や保留音の再生など、IVR の共通機能が数多く実行されます。
ステップ 1 コンフィギュレーション マネージャから、[Targets]>[Network VRU Script]>[Network VRU Script List]を選択します。
ステップ 2 [Network VRU Script List]ダイアログ ボックスが表示されます。[Attributes]タブで、次のように、BasicQ スクリプトの設定情報を入力します。
[VRU Script Name]。スクリプト名を入力します(BasicQ など)。
[Name]。スクリプト ファイル名を入力します(BasicQ.aef など)。
[Timeout[seconds]]。180 と入力します。
[Configuration param]。空白にしておきます。
[Customer]。コール タイプに対して選択した ICM 顧客をドロップダウン リストから選択します。
ステップ 3 [Interruptible]チェックボックスをオンにします。
ステップ 4 [Save]をクリックしてから[Close]をクリックします。
(注) VRU スクリプトを使用する場合は、IP-IVR のリポジトリに VRU スクリプトをアップロードする必要があります。
ネットワーク IVR および IVR スクリプトを設定した後、Script Editor を使用してルーティング スクリプトを記述し、VRU にコールを送信して、特定の VRU スクリプトを起動します。
ネットワーク IVR にコールを送信して IVR スクリプトを起動するには、VRU ノードへのトランスレーション ルートを使用します。
VRU スクリプトにタイムアウトが発生した場合、タイムアウトが発生したことが CallRouter から VRU PIM に通知されないことがあります。VRU PIM はこの問題を通知されていないため、スクリプトの取り消しを VRU に通知しません。この時点でのスクリプト フローのオプションは、次のとおりです。
• CallRouter スクリプトの障害パスによって、コールがラベルに送信される。VRU PIM は接続を取得し、IVR でサポートされている場合には、キャンセル メッセージを生成します。これが最も一般的な結果です。
• CallRouter によってラベルが選択される前に VRU スクリプトが完了して、VRU によって CallRouter にスクリプト結果メッセージが送信される。スクリプト結果が期待できないため、CallRouter によってダイアログ失敗イベントが送信されます。これは 2 番目に一般的な結果です。
• CallRouter スクリプトの障害パスによって、別の VRU スクリプトの実行が試行される。これはあまり一般的ではない結果です。
現在、この問題に対する最良の解決法は、使用するタイムアウトを長くするか、または VRU スクリプトを短くすることです。また、Run VRU Script ノードが失敗することによる終了は、解決する必要がある問題であることを認識してください。
特殊なコール変数 VruStatus を使用すると、 ICM で処理された前回の IVR ノード(Send To VRU/Translation Route to VRU/Run VRU Script)の結果をチェックできます。 表 7-1 に、この変数の値を示します。