電話機のネットワーク設定値へのアクセス
電話機の Network Configuration メニューを使用して、Cisco 無線 IP 電話 7920 のほとんどのネットワーク設定オプションを表示および設定できます。
Network Configuration メニューに表示されるオプションの詳細については、 表 5-1 を参照してください。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
• 「Network Configuration メニューの表示」
• 「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」
• 「ネットワーク設定値の確認と入力」
Network Configuration メニューの表示
Cisco 無線 IP 電話 7920 で Network Config メニューを表示する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config を選択します。
図 5-1 に、Network Configuration メニューのトップ レベル メニュー オプションを示します。
Network Configuration メニューを終了するには、 Back ソフトキーを押してメイン画面に戻ります。
図 5-1 Network Configuration メニューのトップ レベル オプション
関連項目
• 「電話機のネットワーク設定値へのアクセス」
• 「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」
Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン
Network Configuration メニューのオプションの値を編集するときは、電話機のキーパッドから文字、数字、特殊文字を入力できます。 キーパッドの数字キーを使用して、数字または割り当てられている文字を入力します。 ボタンを押すたびに、別の文字を選択できます。 値を入力するときは、次のガイドラインに従います。
• 文字の入力 :数字キーを 1 回押すと、最初の文字が入力されます。 2 回押すと 2 番目の文字が、3 回押すと 3 番目の文字が入力されます。
• 数字の入力 :数字キーを 4 回押すと、数字が入力されます。
• 最後の文字の削除 : Clear を 1 回押すと、文字列の最後の文字または数字が削除されます。
• 文字列全体の削除 : Clear を押したままにすると、文字または数字の文字列全体が削除されます。
• 大文字の使用 を押すと、大文字と小文字が切り替わります。画面の右上に または が表示され、現在の文字が大文字か小文字かを示します。
• スペースの入力 : を押すと、文字の間にスペースが入力されます。
• 特殊文字または記号の入力 : を押します。 記号テーブルが表示されます(図 5-2)。 、 、 、または を使用して、目的の記号を選択します。 Use を押すと、テキストに記号が挿入されます。
• 編集モードの取り消し :必要に応じて Back を押すと、メニュー オプションまたはメイン画面に戻ります。
図 5-2 記号テーブル
関連項目
• 「Network Configuration メニューの表示」
• 「ネットワーク設定値の確認と入力」
ネットワーク設定値の確認と入力
現在の電話機のネットワーク設定値に関する詳細情報を Cisco 無線 IP 電話 7920 に表示できます。 この情報を使用して、問題のトラブルシューティングや設定値の変更ができます。 Network Configuration メニューを使用して、 表 5-1 に示すネットワーク設定値にアクセスできます。
表 5-1 ネットワーク設定値
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DHCP Enable |
Yes または No が表示され、ダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコル(DHCP)を使用して電話機の IP アドレスを取得しているかどうかを示します。 |
「DHCP 設定の修正」を参照してください。 |
DHCP Server |
電話機が IP アドレスの取得に使用するダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコル(DHCP)サーバの IP アドレスが表示されます。 |
「DHCP 設定の修正」を参照してください。 |
IP Address |
電話機のインターネット プロトコル(IP)アドレスが表示されます。 |
「IP アドレスの割り当て」を参照してください。 |
Subnet Mask |
電話機が使用するサブネット マスクが表示されます。 |
「サブネット マスクの割り当て」を参照してください。 |
Hostname |
電話機に割り当てられた SEP macaddress 形式の名前。 |
Cisco CallManager によって割り当てられます。 |
Primary Gateway |
電話機が使用するデフォルト ゲートウェイの IP アドレスが表示されます。 |
「プライマリ ゲートウェイの割り当て」を参照してください。 |
Primary TFTP Server |
電話機が設定ファイルを取得するために使用するプライマリ トリビアル ファイル転送プロトコル(TFTP)サーバの IP アドレスが表示されます。 |
「TFTP オプションの設定」を参照してください。 |
Primary DNS Server Secondary DNS Server |
TFTP サーバ、Cisco CallManager システム、および Web サーバのホスト名を解決するために電話機が使用するドメイン ネーム システム(DNS)サーバの IP アドレスが表示されます。 |
「DNS サーバの割り当て」を参照してください。 |
CallManager 1-5 |
この電話機からのコールを処理するために使用できる Cisco CallManager サーバ(優先順位が高い順)。 使用可能なサーバのオプションに、Cisco CallManager サーバの IP アドレスと、次のいずれかの状態が表示されます。 • Active :電話機は現在、この Cisco CallManager サーバからコール処理サービスを受けています。 • Standby :現在使用中のサーバがダウンした場合、この Cisco CallManager サーバに切り替わります。 • None :この Cisco CallManager サーバには TCP 接続されていません。 • SRST :他のすべての Cisco CallManager サーバが到達不能になった場合に、 コール処理を制御する Survivable Remote Site Telephony ルータ。 |
Cisco CallManager Administration を使用して修正します。 SRST ルータのアドレスは、Cisco CallManager Administration の Device Pool セクションで設定します。 |
(注) SRST Cisco CallManager は、アクティブな場合でも、常にサーバ リストの最後に表示されます。
関連項目
• 「現在の設定の表示」
• 「DHCP 設定の修正」
• 「静的な設定値の設定」
• 「TFTP オプションの設定」
現在の設定の表示
Cisco 無線 IP 電話 7920 の現在のネットワーク設定値を表示する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > Current Config を選択します。
ステップ 3 Select を押してネットワーク設定値のリストを表示します。
これらの設定値の説明と参考資料については、 表 5-1 を参照してください。
ステップ 4 Network Config 画面に戻るには、 Back ソフトキーを押します。
関連項目
• 「ネットワーク設定値の確認と入力」
• 「DHCP 設定の修正」
• 「静的な設定値の設定」
• 「TFTP オプションの設定」
DHCP 設定の修正
ダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコル(DHCP)は、デバイスをネットワークに接続したときに、自動的に IP アドレスを割り当てます。 ネットワークで DHCP を使用しない場合は、DHCP を無効にして、ネットワーク設定情報を手動で入力する必要があります。 電話機の DHCP Enable/Disable メニュー(図 5-3)を使用して、DHCP を設定できます。
ここでは、DHCP の有効化および無効化について説明します。内容は次のとおりです。
• DHCP の有効化(P.5-9)
• DHCP の無効化(P.5-9)
• 「静的な設定値の設定」
図 5-3 DHCP メニュー オプション
DHCP の有効化
Cisco IP Phone ではデフォルトで DHCP が有効ですが、無効になった場合はプロトコルをリセットできます。 電話機から DHCP を有効にする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable を選択します。
ステップ 3 Enable までスクロールして、 Select を押します。
選択したオプションの横にチェック マークが表示されます。
ステップ 4 Back を押してメニューを終了し、変更内容を保存します。
関連項目
• DHCP の無効化(P.5-9)
• 「静的な設定値の設定」
DHCP の無効化
ネットワークで DHCP を使用しない場合は、Cisco IP Phone に手動で IP アドレスを割り当てる前に、次の手順を実行して DHCP を無効にします。
(注) ネットワークで DHCP が有効な場合は、この手順で IP 設定値または TFTP オプションを設定することはできません。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable を選択します。
ステップ 3 Disable までスクロールして、 Select を押します。
Disable メニュー オプションが表示されます。
ステップ 4 Activate までスクロールして、 Select を押します。
Disable オプションの横にチェック マークが表示されます。
Static Settings メニューで、ネットワーク設定値を手動で設定する必要があります。 詳細については、「静的な設定値の設定」を参照してください。
関連項目
• DHCP の有効化(P.5-9)
• 「静的な設定値の設定」
IP アドレスの割り当て
IP アドレスは、TCP/IP ネットワークで、各ホスト コンピュータ(ノード)を識別する一意な論理アドレスです。 IP アドレスは 32 ビットの数値で、0 ~ 255 の 4 つの 10 進数をピリオドで区切って表現します。
IP アドレスを割り当てる前に、DHCP を無効にする必要があります。 無効にする方法については、「DHCP の無効化」を参照してください。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable > Disable を選択します。
ステップ 3 Static Settings までスクロールして、 Select を押します。
Static Settings メニュー オプションが表示されます。
ステップ 4 IP Address までスクロールして、 Select を押します。
ステップ 5 Edit ソフトキーを押します。
ステップ 6 IP アドレスを入力または修正します。
値の入力方法については、「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」を参照してください。
ステップ 7 Back を押して Static Settings オプションに戻ります。
サブネット マスクの割り当て
サブネット マスクは、IP アドレスをネットワーク識別子とホスト識別子に分割するために使用します。 サブネット マスクを使用して IP アドレスをマスクし、TCP/IP がネットワーク ID とホスト ID を区別できるようにします。
サブネット マスクを割り当てる前に、DHCP を無効にする必要があります。 無効にする方法については、「DHCP の無効化」を参照してください。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable > Disable を選択します。
ステップ 3 Static Settings までスクロールして、 Select を押します。
Static Settings メニュー オプションが表示されます。
ステップ 4 Subnet Mask までスクロールして、 Select を押します。
ステップ 5 Edit ソフトキーを押します。
ステップ 6 IP アドレスを入力または修正します。
値の入力方法については、「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」を参照してください。
ステップ 7 Back を押して Static Settings オプションに戻ります。
プライマリ ゲートウェイの割り当て
手動で IP アドレスを Cisco 無線 IP 電話 7920 に割り当てる場合は、使用するプライマリ ゲートウェイを指定する必要があります。 ゲートウェイは、電話機が属するサブネットを超えて IP ネットワークに接続できるようにします。
プライマリ ゲートウェイを割り当てる前に、DHCP を無効にする必要があります。 無効にする方法については、「DHCP の無効化」を参照してください。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable > Disable を選択します。
ステップ 3 Static Settings までスクロールして、 Select を押します。
Static Settings メニュー オプションが表示されます。
ステップ 4 Primary Gateway までスクロールして、 Select を押します。
ステップ 5 Edit ソフトキーを押します。
ステップ 6 IP アドレスを入力または修正します。
値の入力方法については、「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」を参照してください。
ステップ 7 Back を押して Static Settings オプションに戻ります。
プライマリ TFTP サーバの割り当て
TFTP Server で、電話機が設定ファイルを取得するために使用するプライマリ トリビアル ファイル転送プロトコル(TFTP)サーバを指定します。 DHCP が無効な場合は、プライマリ TFTP サーバを割り当てる必要があります。
ネットワークで DHCP を使用しているときに、この電話機に特定の TFTP サーバを割り当てることができます。 詳細については、「TFTP オプションの設定」を参照してください。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable > Disable を選択します。
ステップ 3 Static Settings までスクロールして、 Select を押します。
Static Settings メニュー オプションが表示されます。
ステップ 4 Primary TFTP Server までスクロールして、 Select を押します。
ステップ 5 Edit ソフトキーを押します。
ステップ 6 IP アドレスを入力または修正します。
値の入力方法については、「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」を参照してください。
ステップ 7 Back を押して Static Settings オプションに戻ります。
DNS サーバの割り当て
Cisco 無線 IP 電話 7920 の DNS 設定によって、ホスト名を使用してリモート コンピュータを指定できます。 ホスト名は覚えやすい文字列で、IP アドレスを使用するよりも簡単に、さまざまなコンピュータに関連付けることができます。
システムが IP アドレスではなく名前を使用するように設定されている場合、電話機は DNS を使用して、TFTP サーバ、Cisco CallManager システム、および Web サーバのホスト名を解決します。
プライマリ DNS サーバと、バックアップ リソースとしてセカンダリ DNS サーバを割り当てることができます。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > DHCP Enable/Disable > Disable を選択します。
ステップ 3 Static Settings までスクロールして、 Select を押します。
Static Settings メニュー オプションが表示されます。
ステップ 4 Primary DNS Server までスクロールして、 Select を押します。
ステップ 5 Edit ソフトキーを押します。
ステップ 6 IP アドレスを入力または修正します。
値の入力方法については、「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」を参照してください。
ステップ 7 Secondary DNS Server までスクロールして、 Select を押します。
ステップ 8 Edit ソフトキーを押します。
ステップ 9 IP アドレスを入力または修正します。
ステップ 10 Back を押して Static Settings オプションに戻ります。
関連項目
• Network Configuration メニューの表示(P.5-2)
• 「Network Configuration メニューの設定を編集するときのガイドライン」
• 「現在の設定の表示」
• 「TFTP オプションの設定」
• 「メディア アクセス制御(MAC)アドレスの表示」
TFTP オプションの設定
DHCP を使用して Cisco IP Phone を TFTP サーバに割り当てる場合、一部の電話機に、DHCP によって割り当てられるサーバではなく代替 TFTP サーバを割り当てることもできます。 TFTP サーバを電話機に割り当てる手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > TFTP Option を選択します。
ステップ 3 DHCP を使用して TFTP サーバの IP アドレスを割り当てる場合は、 Use DHCP までスクロールします。または、Static Settings オプションで割り当てた TFTP サーバの IP アドレスを使用する場合は、 Use Static までスクロールします。
ステップ 4 Select を押します。
ステップ 5 Back を押して Network Config メニューに戻ります。
関連項目
• 静的な設定値の設定(P.5-10)
• 「DHCP 設定の修正」
• 「メディア アクセス制御(MAC)アドレスの表示」
メディア アクセス制御(MAC)アドレスの表示
各電話機には、製造時にデバイスに割り当てられる一意なメディア アクセス制御(MAC)アドレスが設定されています。 MAC アドレスは、電話機の背面のバッテリの下に記述されています。または、メニューを使用して表示できます。
手順
ステップ 1 Menu ソフトキーを押します。
ステップ 2 Network Config > MAC Address を選択します。
ステップ 3 Select を押して電話機の MAC アドレスを表示します。
ステップ 4 Back を押して Static Settings オプションに戻ります。
無線ネットワーク設定を 802.11b メニューで設定する方法については、 第 6 章「Cisco 無線 IP 電話 7920 の無線ネットワーク設定値の設定」 を参照してください。
関連項目
• 「現在の設定の表示」
• 「TFTP オプションの設定」