問題の例
IP Phone(電話番号 2000)が 1 台あり、別の IP Phone(電話番号 3000)に全コール転送するように設定されています。ネットワークには、クラスタ内に 5 台の Cisco CallManager サーバがあります。
正常な設定の確認
次の手順を実行して、問題をトラブルシューティングします。
ステップ 1 Real-Time Monitoring Tool と Cisco CallManager Administration を使用して、DN 2000 の IP Phone が設定および登録されている Cisco CallManager サーバを検索します。
この例では、このサーバを「ノード A」とします。
ステップ 2 IP Phone に移動し、Cisco CallManager ノード A がアクティブであることを確認します(Settings ボタンを押し、Network Configuration までスクロールします)。
ステップ 3 Cisco CallManager Administration を使用して、DN 3000 の IP Phone(DN 2000 からのコールがここに自動転送される)が設定されている Cisco CallManager サーバを検索します。
ステップ 4 Real-Time Monitoring Tool を使用して、DN 3000 の IP Phone が登録されている Cisco CallManager を検索します。
この例では、このサーバを「ノード B」とします。
ステップ 5 Cisco CallManager Administration を使用して、ノード A 設定上の IP Phone が、正しく設定されている DN 情報とコール検索スペース(コーリング サーチ スペース)を持つ全コール転送を示していることを確認します。
この例では、設定は正しく行われています。
ステップ 6 クラスタ内にある任意の電話機から DN 3000 へコールします。
この例では、コールは完了します。コールは完了するので、トレースを有効にし、電話が正しくコールを自動転送しない理由を判別します。
トレースの設定
次の手順を実行してトレースを設定し、DN 2000 から DN 3000 への全コール転送が正しく動作しない理由を判別します。
ステップ 1 Cisco CallManager Serviceability ウィンドウから、Trace Configuration を選択します。
ステップ 2 ノード A に対して Cisco CallManager サービスを選択します。
ステップ 3 Apply to All Nodes チェックボックスをオンにして、ノード A およびノード B をトレースします。
ステップ 4 デバイスに基づくトレースを設定します。
ステップ 5 DN 2000 および DN 3000 の IP Phone を選択します。
ステップ 6 詳細なデバッグ トレース レベルで非デバイス トレースを有効にします。
ステップ 7 Trace Configuration 情報を保存します。
ステップ 8 クラスタ内にある任意の電話機から、DN 2000 にコールし、そのコールが DN 3000 に転送されることを確認します。
ヒント 時刻を記録します。これは後で必要になります。
トレースの収集
次の手順を実行して、トレースを設定し、IP Phone 間のコールについての情報を収集します。
ステップ 1 Cisco CallManager Serviceability ウィンドウから、Trace Collection を選択します。
ステップ 2 トレースを設定して、SDI 情報を収集し、「トレースの設定」 のステップ 8 で記録した時刻を使用します。
ステップ 3 Submit Form ボタンをクリックします。
ステップ 4 Trace Collection の結果を表示します。
(注) 結果を表示するには、テキスト形式または XML 形式のいずれかを使用します。
ステップ 5 トレースを設定して、SDL 情報を収集し、「トレースの設定」 のステップ 8 で記録した時刻を使用します。
ステップ 6 状態遷移情報の結果を表示します。
(注) 結果を表示するには、テキスト形式または XML 形式のいずれかを使用します。
結果の検討
この例では、SDI トレースおよび SDL トレース収集の結果を検討します。テキスト ファイルまたは XML ファイルを使用できます。Trace Analysis ツールを使用して、XML ファイルの結果を表示します。SDL 情報を検討することによって、スキルのあるエンジニアは、2 台の電話の間で発生している問題の種類を判別できます。
参考情報
関連項目
• 第 8 章「トレース」
• 『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』の 第5 章「トレースの設定」
• 『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』の 第6 章「トレース収集の設定」
• 『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』の 第7 章「トレース分析の設定」