Time-of-Day ルーティングの概要
Time-of-Day ルーティングは、管理者が定義してタイム スケジュールにまとめる個々の時間帯で構成されます。管理者は、タイム スケジュールをパーティションに関連付けます。管理者は、[パーティションの設定(Partition Configuration)] ウィンドウで、発信側デバイスの時間か、タイム スケジュールに固有の任意の時間のいずれかを選択します。このパーティション内の電話番号にコールが発信されると、選択した時間がタイム スケジュールに対してチェックされます。[時間帯] および [スケジュール(Time Schedule)] メニュー項目は、[コールルーティング] メニューの [コントロールのクラス] サブメニューにあります。 [パーティション(Partition)] および [コーリングサーチスペース(Calling Search Space)] メニュー項目も、[コントロールのクラス] サブメニューに移動しました。
時間帯
時間帯は、開始時刻と終了時刻で構成されます。指定できる開始時刻および終了時刻は、24 時間制の 00:00 ~ 24:00 の範囲で 15 分間隔です。さらに、時間帯には反復間隔の定義も必要です。反復間隔は、曜日(たとえば、月曜日~金曜日)または月日(たとえば、6 月 9 日)で構成されます。
例
時間帯 weekdayofficehours を月曜日~金曜日の 08:00 ~ 17:00 に定義できます。
時間帯 newyearsday を 1 月 1 日の 00:00 ~ 24:00 に定義できます。
休業時間で構成される時間帯 noofficehours を水曜日に定義できます。このように定義すると、関連付けられているパーティションが水曜日にはアクティブでなくなります。
(注) 時間帯を定義する場合、開始時刻は終了時刻の前である(終了時刻より小さい)必要があります。
ヒント 月曜日~金曜日の 22:00 に開始して翌朝の 04:00 に終了する、日付の変わり目をはさむ期間を定義する場合は、lateevening(月曜日~金曜日の 22:00 ~ 24:00)と earlymorning(火曜日~土曜日の 00:00 ~ 04:00)のように、2 つの時間帯を作成します。[スケジュールの設定(Time Schedule Configuration)] ウィンドウを使用して、lateevening 時間帯と earlymorning 時間帯を結合し、日付の変わり目をはさむ 1 つのタイム スケジュールにします。
管理者は、時間帯を作成した後、時間帯とタイム スケジュールを関連付ける必要があります。
時間帯の動作
特定の日付に時間帯を定義すると、その特定の日付においては、その日付に定義された時間帯によって週単位で定義された他の時間帯が上書きされます。
例
次のような例について考えます。
• 月曜日から金曜日の 00:00 ~ 08:00 として定義された時間帯 afterofficehours が存在します。
• 12 月 31 日の 14:00 ~ 17:00 として定義された時間帯 newyearseve が存在します。
この場合、12 月 31 日には、 afterofficehours 時間帯は、より具体的な日付で定義された newyearseve 時間帯によって上書きされるため、考慮されません。
タイム スケジュール
タイム スケジュールは、管理者が関連付ける定義済み時間帯のグループで構成されます。管理者が時間帯を設定すると、その時間帯が [スケジュールの設定(Time Schedule Configuration)] ウィンドウの [使用可能時間帯(Available Time Periods)] リスト ボックスに表示されます。管理者は、時間帯を選択して、[選択された時間帯(Selected Time Periods)] リスト ボックスに追加できます。
(注) 管理者がタイム スケジュールと関連付けるために時間帯を選択した後でも、他のタイム スケジュールと関連付けるためにその時間帯を使用できます。
管理者は、タイム スケジュールを設定した後、[パーティションの設定(Partition Configuration)] ウィンドウを使用して、発信側デバイスの時間か、定義したタイム スケジュールに固有の任意の時間のいずれかを選択できます。ユーザによってコールが発信されると、選択した時間がタイム スケジュールに対してチェックされます。
Time-of-Day 機能では、CallingSearchSpace 内の各パーティションに定義されている Time-of-day 設定を介して CallingSearchSpace 文字列がフィルタリングされます。
time-of-day ルーティングを設定すると、着信コールの時刻がタイム スケジュール内の時間帯の 1 つに含まれる場合、そのコールのフィルタリングされたパーティション リスト検索にそのパーティションが含められます。
例
タイム スケジュール USAholidays を、時間帯 newyearsday、presidentsday、memorialday、independenceday、laborday、thanksgivingday、christmasday のグループとして定義できます。管理者は、まず、適切な時間帯を設定する必要があります。
タイム スケジュール library_open_hours を、時間帯 Mon_to_Fri_hours、Sat_hours、Sun_hours のグループとして定義できます。管理者は、まず、適切な時間帯を設定する必要があります。
エンド ユーザと Time-of-Day ルーティング
time-of-day ルーティングが設定されている場合、ユーザは特定の時間に特定の不在転送番号を設定できません。たとえば、ユーザ A の自動転送用コーリング サーチ スペースに、Time-of-Day が設定されたパーティションがあり、そのパーティションで 08:00 ~ 17:00(午後 5:00)の国際コールが許可されているとします。ユーザ A は、不在転送番号を国際番号に設定することを考えています。ユーザは 8:00 ~ 17:00 の時間帯だけこの番号を設定できます。なぜなら、その時間以外では、不在転送番号の検証に使用されるパーティションで国際番号が見つからないためです。
ユーザが不在転送の許可されている営業時間中に不在転送を設定し、営業時間外にコールを受信した場合、発信者には速いビジー トーンが聞こえます。
パーティションの設定に応じて、ユーザは、time-of-day ルーティングが設定されており、かつコールの時間中にアクティブでない一部のパーティション内の電話番号に到達できません。
また、ユーザは、コールの時間にアクティブでない time-of-day ルーティングが設定されているパーティション内のルート パターンおよびトランスレーション パターンに到達することもできません。
(注) ユーザは、電話機に適用されるパーティションおよび time-of-day 設定のため、電話機に不在転送を設定できないことがあります。ただし、その場合でも、管理者またはユーザは、Cisco Unified Communications Manager の管理ページから電話機に不在転送オプションを設定できます。
(注) TOD 設定は、回線がハント リストに含まれている場合に有効になります。この設定は、そのハント リスト内の回線ではなく、ハント パイロットにだけ適用されます。
依存関係レコード
時間帯およびタイム スケジュールに関する特定の情報を検索するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [時間帯の設定(Time Period Configuration)] ウィンドウおよび [スケジュールの設定(Time Schedule Configuration)] ウィンドウにある [関連リンク] ドロップダウン リスト ボックスから [依存関係レコード] を選択します。依存関係レコードがシステムで有効にされていない場合は、[依存関係レコード要約(Dependency Records Summary)] ウィンドウにメッセージが表示されます。
時間帯の依存関係レコード
時間帯の [依存関係レコード要約(Dependency Records Summary)] ウィンドウに、時間帯を使用しているタイム スケジュールに関する情報が表示されます。さらに詳細な情報を検索するには、レコード タイプをクリックして [依存関係レコード詳細(Dependency Records Detail)] ウィンドウを表示します。
タイム スケジュールの依存関係レコード
タイム スケジュールの [依存関係レコード要約(Dependency Records Summary)] ウィンドウに、タイム スケジュールを使用しているパーティションに関する情報が表示されます。さらに詳細な情報を検索するには、レコード タイプをクリックして [依存関係レコード詳細(Dependency Records Detail)] ウィンドウを表示します。
依存関係レコードの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。