電話機設定チェックリスト
Cisco Unified IP Phone は、多機能な電話機であり、IP ネットワークに直接接続できます。H.323 クライアント、CTI ポート、および Cisco IP Communicator は、ソフトウェア ベースのデバイスから構成されているため、Cisco Unified IP Phone と同様に設定できます。 Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用すると、自動転送やコール待機などの電話機能を、ご使用の電話機に設定できます。また、電話ボタン テンプレートを作成して、 多数の電話機に共通のボタン設定を割り当てることもできます 。
システム管理者は電話機を追加した後、その電話機をユーザに関連付けることができます。ユーザを電話機に関連付けると、そのデバイスに対する制御権をそのユーザに渡すことになります。
表 42-1 では、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで手動で SCCP を実行する電話機を設定する手順を説明しています。自動登録を使用している場合、Cisco Unified Communications Manager は、自動的に電話機を追加し、電話番号を割り当てます。
表 42-2 では、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで手動で SIP を実行する電話機を設定する手順を説明しています。自動登録を使用している場合、Cisco Unified Communications Manager は、自動的に電話機を追加し、電話番号を割り当てます。
表 42-1 SCCP 用の電話機設定チェックリスト
|
|
ステップ 1 |
電話機について次の情報を収集します。 • モデル • MAC アドレス • 電話機の物理的なロケーション • その電話機に関連付けられる Cisco Unified Communications Manager ユーザ • パーティション、コーリング サーチ スペース、およびロケーションの情報(使用する場合) • 電話機に割り当てられる回線と関連 DN の数 |
「電話機の検索」 |
ステップ 2 |
電話機を追加し、設定します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 3 |
電話機上で回線(DN)を追加し、設定します。また、コール パーク、自動転送、およびコール ピックアップなどの電話機能も設定できます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 4 |
短縮ダイヤル ボタンを設定します。 ユーザに短縮ダイヤル ボタンを指定する場合、または特定のユーザに割り当てられていない電話機を設定しようとする場合は、電話機に短縮ダイヤル ボタンを設定できます。ユーザは、Cisco Unified CM のユーザ オプションを使用して、電話機上の短縮ダイヤルの設定を変更できます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 5 |
Cisco Unified IP Phone サービスを設定します。 ユーザにサービスを提供する場合、または特定のユーザに割り当てられていない電話機を設定する場合は、Cisco Unified IP Phone 7970/71、7960/61、7940/41、7912、7905、および Cisco IP Communicator にサービスを設定できます。ユーザは、Cisco Unified CM のユーザ オプションを使用して、電話機上のサービスを変更できます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 6 |
必要な場合は、電話ボタン テンプレートとソフトキー テンプレートをカスタマイズします。各電話機に対してテンプレートを設定します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 7 |
必要な場合、Busy Lamp Field 機能を設定します。BLF 短縮ダイヤルのボタンを設定するには、カスタマイズされた電話機ボタン テンプレートを使用する必要があります。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 8 |
必要な場合、電話ボタンにサービスを割り当てます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 9 |
Cisco Unified IP Phone に電源を供給してインストールを行い、ネットワークに接続できるか検証します。次にネットワークの設定を行います。 |
『Cisco Unified IP Phone Administration Guide for Cisco Unified Communications Manager』 |
ステップ 10 |
ユーザを電話機に関連付けます(必要な場合)。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 11 |
Cisco Unified IP Phone からコールします。 |
詳細については、個々の Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。 |
表 42-2 に、SIP をサポートする Cisco Unified IP Phone の設定手順を示します。SIP を実行するサードパーティ電話機については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
表 42-2 SIP 用の電話機設定チェックリスト
|
|
ステップ 1 |
電話機について次の情報を収集します。 • モデル • MAC アドレス • 電話機の物理的なロケーション • その電話機に関連付けられる Cisco Unified Communications Manager ユーザ • パーティション、コーリング サーチ スペース、およびロケーションの情報(使用する場合) • 電話機に割り当てられる回線と関連 DN の数 |
「電話機の検索」 |
ステップ 2 |
SIP を実行する電話機をセキュア モードで設定するには、[Cisco Unified CMの設定(Cisco Unified CM Configuration)] ウィンドウで [SIP電話ポート(SIP Phone Port)] を設定します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco Unified Communications Manager の設定」 |
ステップ 3 |
セキュリティが必要な場合は、電話セキュリティ プロファイルを設定します。SIP を実行する電話機に電話セキュリティ プロファイルを追加するには、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで電話セキュリティ プロファイルを選択します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話機のセキュリティ プロファイルの設定」 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 4 |
SIP プロファイルを設定します。SIP プロファイルを SIP を実行する電話機に追加するには、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウでプロファイルを選択します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 5 |
タイミングの同期に NTP を使用している場合は、[電話用 NTP の設定(Phone NTP Reference Configuration)] ウィンドウを使用して NTP サーバを設定します。NTP サーバを [日時グループの設定(Date/Time Group Configuration)] に追加した後、日時グループをデバイス プールに割り当てます。[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウでデバイス プールを選択して、SIP を実行する電話機にデバイス プールを追加します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 6 |
桁数を収集してから Cisco Unified Communications Manager へ桁数を送信する場合は、SIP を実行する電話機のダイヤル プランを設定します。[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用して、SIP ダイヤル ルールを SIP を実行する電話機に追加します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 7 |
SIP を実行する電話機を追加し、設定します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 8 |
電話機上で回線(DN)を追加し、設定します。また、コール パーク、自動転送、およびコール ピックアップなどの電話機能も設定できます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 9 |
短縮ダイヤル ボタンを設定します。 ユーザに短縮ダイヤル ボタンを指定する場合、または特定のユーザに割り当てられていない電話機を設定しようとする場合は、電話機に短縮ダイヤル ボタンを設定できます。ユーザは、Cisco Unified CM のユーザ オプションを使用して、電話機上の短縮ダイヤルの設定を変更できます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 10 |
Cisco Unified IP Phone サービスを設定します。 ユーザにサービスを提供する場合、または特定のユーザに割り当てられていない電話機を設定する場合は、Cisco Unified IP Phone 7970/71、7960/61、7940/41、7912、7911、7905、および Cisco IP Communicator にサービスを設定できます。ユーザは、 Cisco Unified CM のユーザ オプション ウィンドウ を使用して、電話機上のサービスを変更できます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 11 |
必要な場合は、電話ボタン テンプレートとソフトキー テンプレートをカスタマイズします。各電話機に対してテンプレートを設定します。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 12 |
必要な場合、Busy Lamp Field 機能を設定します。BLF 短縮ダイヤルのボタンを設定するには、カスタマイズされた電話機ボタン テンプレートを使用する必要があります。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 13 |
必要な場合、電話ボタンにサービスを割り当てます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 14 |
Cisco Unified IP Phone に電源を供給してインストールを行い、ネットワークに接続できるか検証します。次にネットワークの設定を行います。 |
『Cisco Unified IP Phone Administration Guide for Cisco Unified Communications Manager』 |
ステップ 15 |
ユーザを電話機に関連付けます(必要な場合)。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 16 |
Cisco Unified IP Phone からコールします。 |
詳細については、個々の Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。 |
サポートされている Cisco Unified IP Phone
表 42-3 に、Cisco Unified Communications Manager がサポートする次の Cisco Unified IP Phone について、それぞれのモデルの機能の概要を示します。
• Cisco Unified IP Phone 7900 ファミリ(SCCP および SIP)
• Cisco Unified IP Video Phone 7985
• Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914、7915、および 7916
• Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュール
• Cisco IP Conference Station 7935 および 7936
• Cisco IP Phone 30 VIP
• Cisco IP Phone 12 シリーズ
これらの電話機モデルをサポートする機能とサービスの最新情報については、次の資料を参照してください。
• 電話機モデルおよびこのバージョンの Cisco Unified Communications Manager をサポートする電話機の管理またはユーザ マニュアル
• 使用する電話機モデルのファームウェア リリース ノート
• Cisco Unified Communications Manager リリース ノート
表 42-3 サポートされている Cisco Unified IP Phone と機能
Cisco Unified IP Phone モデル
|
|
Cisco Unified IP Phone 7970 および Cisco Unified IP Phone 7971 |
Cisco Unified IP Phone 7970 および 7971 はフル機能を搭載した、8 回線を備えたビジネス用電話機です。SCCP と SIP、および次の機能をサポートしています。 • コールの詳細と機能に簡単にアクセスするためのバックライト付き、カラー タッチスクリーン ディスプレイ • 次の 4 つの固定機能ボタン – メッセージ:ボイスメール メッセージへのアクセス – 設定:電話機の設定の調整用 – サービス:サービスへのアクセス – ディレクトリ:コール ログおよびディレクトリへのアクセス • コール機能のアシスタントをただちに提供するヘルプ ボタン • 回線ボタン、短縮ダイヤル ボタン、またはその他の電話サービスとして使用するプログラム可能な 8 つのボタン • その他のコールの詳細と機能にアクセスするための 5 つのソフトキー(合計 16 個のソフトキーは、コール状態に応じて変動) • 内蔵双方向全二重スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 Cisco Unified IP Phone 7970/71G-GE は、Cisco Unified IP Phone 7970/71 のギガビット イーサネット バージョンです。Cisco Unified IP Phone 7970G は、非ギガビット イーサネット バージョンです。 |
Cisco Unified IP Phone 7960 および Cisco Unified IP Phone 7961 |
Cisco Unified IP Phone 7960 および 7961 はフル機能を搭載した、6 回線を備えたビジネス用電話機です。SCCP と SIP、および次の機能をサポートしています。 • ヘルプ( ? )ボタン • 回線、短縮ダイヤル、または機能ボタンとして使用する 6 つのプログラム可能なボタン • ボイスメール メッセージへのアクセス、電話機の設定値の調整、サービスへのアクセス、およびディレクトリへのアクセス用の 4 つの固定ボタン • その他のコールの詳細と機能にアクセスするための 4 つのソフトキー(合計 16 個のソフトキーは、コール状態に応じて変動) • コールの詳細とソフトキーの機能を表示する、大型 LCD ディスプレイ • 内蔵双方向全二重スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 Cisco Unified IP Phone 7961-GE は、Cisco Unified IP Phone 7961 のギガビット イーサネット バージョンです。Cisco Unified IP Phone 7961G は、非ギガビット イーサネット バージョンです。 |
Cisco Unified IP Phone 7940 および Cisco Unified IP Phone 7941 |
Cisco Unified IP Phone 7940 および 7941 は、Cisco Unified IP Phone 7960 とほぼ同等の機能を持つ、2 回線を備えたビジネス用電話機です。SCCP と SIP をサポートし、次の機能があります。 • ヘルプ( ? )ボタン • 回線、短縮ダイヤル、または機能ボタンとして使用する 2 つのプログラム可能なボタン • ボイスメール メッセージへのアクセス、サービス、ディレクトリ、および電話機の設定値の調整用の 4 つの固定ボタン • その他のコールの詳細と機能にアクセスするための 4 つのソフトキー(合計 16 個のソフトキーは、コール状態に応じて変動) • コールの詳細とソフトキーの機能を表示する、大型 LCD • 内蔵双方向全二重スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 Cisco Unified IP Phone 7941G-GE は、Cisco Unified IP Phone 7941 のギガビット イーサネット バージョンです。Cisco Unified IP Phone 7941G は、非ギガビット イーサネット バージョンです。 |
Cisco Unified IP Phone 7931 |
Cisco Unified IP Phone 7931 は、従来のキー セットに慣れているユーザを対象として設計され、デジタル ビジネス電話機とほぼ同等の機能を装備しています。コールの発着信のほか、ミュート、保留、転送、短縮ダイヤル、自動転送などの機能を使用することが可能で、次の特徴があります。 • ピクセル ベースのバックライト付きディスプレイ • 24 個の設定可能な回線ボタン • ワイドバンド ヘッドセット オプション:デフォルトでは無効(有効にする必要があるのは、ユーザのヘッドセットがワイドバンドをサポートしている場合のみ) • 短縮ダイヤル(ソフトキー) • オーディオ メッセージ受信のインジケータ • 設定可能な自動転送表示 • 自動転送の宛先の上書き • コールの録音 • ダイレクト コール パーク • サイレント(DND; Do Not Disturb) • ビデオ サポート • 音声統合システム |
Cisco Unified Wireless IP Phone 7920 |
Cisco Wireless IP Phone 7920 は操作が容易な IEEE 802.11b 準拠の無線 IP Phone です。Cisco Unified Communications Manager および Cisco Aironet 1200、1100、350、および 340 シリーズの Wi-Fi(IEEE 802.11b)アクセス ポイントとともに使用でき、包括的な音声通信を提供します。次の機能をサポートしています。 • コール機能に直感的にアクセスできるピクセルベースのディスプレイ • ユーザにコール オプションを動的に提供する 2 つのソフトキー • 表示された情報の間を簡単に移動できる 4 方向のロッカー スイッチ • 使用中にハンドセット音量と呼び出し音量をデシベル レベルで簡単に調整できる音量制御 |
Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 |
Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 は、Cisco Unified IP Phone の機能を拡張する 14 個の追加ボタンを提供します。これらのボタンを回線または短縮ダイヤルとして設定するには、[電話ボタン テンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] を使用します。
(注) Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 の電話ボタン テンプレートは、Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 とともに使用している標準 Cisco Unified IP Phone 電話機モデルの電話ボタン テンプレートをコピーすることによって作成できます。詳細については、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』の「電話ボタン テンプレートの設定」を参照してください。
Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 は、ボタンの機能と回線の状態を示す LCD を備えています。 2 台の Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 をデイジーチェーン接続すると、28 個の回線、または短縮ダイヤルおよび機能ボタンを追加できます。 |
Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7915 および Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7916 |
Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7915 および 7916 は、Cisco Unified IP Phone の機能を拡張する 24 個の追加ボタンを提供します。 これらのボタンを回線または短縮ダイヤルとして設定するには、[電話ボタン テンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] を使用します。
(注) Cisco Unified IP Phone 拡張モジュールの電話ボタン テンプレートは、Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7915 または 7916 とともに使用している標準 Cisco Unified IP Phone 電話機モデルの電話ボタン テンプレートをコピーすることによって作成できます。詳細については、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』の「電話ボタン テンプレートの設定」を参照してください。
Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7915 および 7916 は、ボタンの機能と回線の状態を示す LCD を備えています。 2 台の Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7915 または 7916 をデイジーチェーン接続すると、48 個の回線、または短縮ダイヤルおよび機能ボタンを追加できます。 |
Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュール |
Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュールは、Cisco Unified IP Phone の機能を拡張する 36 個の追加ボタンを提供。 プログラム可能なボタンは、電話回線ボタン、短縮ダイヤル ボタン、または電話機能ボタンとして設定できます。これらのボタンを回線ボタン、短縮ダイヤル ボタン、または電話機能ボタンとして設定するには、[電話ボタンテンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] を使用します。
(注) Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュールの電話ボタン テンプレートは、Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュールとともに使用している標準 Cisco Unified IP Phone 電話機モデルの電話ボタン テンプレートをコピーすることによって作成できます。詳細については、『Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド』の「電話ボタン テンプレートの設定」を参照してください。
Cisco Unified IP Phone 8961 には、1 つの Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュールを接続して 36 個のボタンを追加できます。Cisco Unified IP Phone 9951 には、2 つの Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュールを接続して 72 個のボタンを追加できます。Cisco Unified IP Phone 9971 には、3 つの Cisco Unified IP Color Key 拡張モジュールを接続して 108 個のボタンを追加できます。 詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話ボタン テンプレートの設定」 を参照してください。 |
Cisco Unified IP Phone 7912 |
Cisco Unified IP Phone 7912 は、同時に最大 2 つのコールをサポートする単一回線の電話機です。SCCP と SIP をサポートし、処理する電話トラフィック量が小~中程度の場合に適した基本機能を提供します。 この電話機は、インライン パワーをサポートし、同時使用する PC との接続に一体型 10/100 イーサネット スイッチを提供します。 この電話機には、4 つのダイナミック ソフトキーが用意されています。 |
Cisco Unified IP Phone 7911 |
Cisco Unified IP Phone 7911 は、同時に最大 6 つのコールをサポートする単一回線の電話機です。SCCP と SIP をサポートし、処理する電話トラフィック量が小~中程度の場合に適した基本機能を提供します。 Cisco Unified IP Phone 7911 のメニューは、Cisco Unified IP Phone 7970 のメニューとほとんど同じです。アプリケーション メニュー ボタンを押すと、メイン アプリケーション メニューが開きます。 この電話機は、インライン パワーをサポートし、同時使用する PC との接続に一体型 10/100 イーサネット スイッチを提供します。 この電話機には、4 つのダイナミック ソフトキーが用意されています。 |
Cisco Unified IP Phone 7910 |
Cisco Unified IP Phone 7910 は、基本機能を備えた、単一回線の電話機です。主にロビーや休憩室などの、中程度の電話トラフィックがある共用の場所用に設計されています。次の機能をサポートしています。 • 4 つの専用機能ボタン(回線、保留、転送、および設定) • Cisco Unified Communications Manager の電話ボタン テンプレートを使用して設定可能な、6 つのプログラム可能な機能ボタン 利用可能な機能には、コール パーク、リダイヤル、短縮ダイヤル、コール ピックアップ、会議、すべてのコールの転送、メッセージ受信、およびミートミー会議があります。 • 電話番号、コール状況、日付と時刻を表示する、2 行 LCD(1 行当たり 24 文字) • ハンドフリー ダイヤル用に設計されている内蔵スピーカ |
Cisco Unified IP Phone 7906 |
Cisco Unified IP Phone 7906 は、同時に最大 6 つのコールをサポートする単一回線の電話機です。SCCP と SIP をサポートし、処理する電話トラフィック量が小~中程度の場合に適した基本機能を提供します。 Cisco Unified IP Phone 7906 のメニューは、Cisco Unified IP Phone 7970 のメニューとほとんど同じです。アプリケーション メニュー ボタンを押すと、メイン アプリケーション メニューが開きます。 この電話機は、インライン パワーをサポートし、同時使用する PC との接続に一体型 10/100 イーサネット スイッチを提供します。 この電話機には、4 つのダイナミック ソフトキーが用意されています。 |
Cisco Unified IP Phone 7905 |
Cisco Unified IP Phone 7905 は、基本機能を備えた単一回線の低価格電話機です。主にカフェテリアや休憩室、ロビー、製造フロアなどの共用の場所用に設計されています。SCCP と SIP をサポートし、次の機能があります。 • 時刻、日付、電話番号、発信者 ID、コール状況、ソフトキー タブなどの機能を表示する LCD • 対応する LCD タブに表示される機能と連動する 4 つのソフトキー (ソフトキーの機能は、電話機のステータスによって変わります) • 保留、メニュー、およびナビゲーション用の 3 つの専用機能ボタン • ハンドフリー ダイヤル用に設計されている内蔵スピーカ |
Cisco Unified IP Phone 7902 |
Cisco Unified IP Phone 7902 は、ロビー、研究室、製造フロア、または基本コール機能だけが必要とされる場所用の、コストパフォーマンスに優れたエントリ レベルの IP Phoneです。単一回線の Cisco Unified IP Phone 7902 は、次の機能をサポートしています。 • リダイヤル、転送、会議、ボイス メッセージ アクセス機能にワンタッチでアクセスできる固定機能キー • 保留、メニュー、および音量調節用の 3 つの専用機能ボタン • LAN 経由での電話機への電源供給が可能なインライン パワー |
Cisco Unified IP Phone 7985 |
Cisco Unified IP Phone 7985G は、コンピュータと同じデータ ネットワークを使用してビジネス品質のビデオを提供する電話機です。このテレビ電話は、Cisco Unified IP Phone と同じソフトキー機能とその他の機能を提供します。この機能により、コールの発信と受信、コール保留、コール転送、会議コールの発信などを行うことができます。Cisco Unified IP Phone 7985G は、次の機能をサポートしています。 • カラー画面 • 最大 8 つの回線番号または短縮ダイヤル番号 • ボタンと機能に関する文脈依存オンライン ヘルプ |
Cisco Unified IP Conference Station 7936 |
Cisco IP Conference Station 7936 は、多機能型の IP ベースのハンドフリー電話会議用の端末です。デスクトップやオフィス、中小規模の会議室での使用に適しています。次の機能をサポートしています。 • コール機能、およびコール パーク、コール ピックアップ、グループ コール ピックアップ、転送、会議(アドホックおよびミートミー)などの機能の使用方法をユーザにガイドする、3 つのソフトキーとメニュー ナビゲーション キー • 日付と時刻、発信側の名前、発信側の番号、ダイヤルされた数字、機能、および回線状況を知らせる LCD • 会議の参加者が会話中に移動できるようにする、デジタル調整スピーカと 3 つのマイクロフォン • マイクロフォン ミュート機能 • 面積が広い部屋をサポートするために外部マイクロフォンを追加する機能 |
Cisco IP Conference Station 7935 |
Cisco IP Conference Station 7935 は、多機能型の IP ベースのハンドフリー電話会議用の端末。デスクトップやオフィス、中小規模の会議室での使用に適しています。次の機能をサポートしています。 • ユーザがコール機能を使えるようにガイドする、3 つのソフトキーとメニュー ナビゲーション キー 使用可能な機能には、コール パーク、コール ピックアップ、グループ コール ピックアップ、転送、および会議(アドホックおよびミートミー)があります。 • 日付と時刻、発信側の名前、発信側の番号、ダイヤルされた数字、機能、および回線状況を知らせる LCD • 会議の参加者が会話中に移動できるようにする、デジタル調整スピーカと 3 つのマイクロフォン • マイクロフォン ミュート機能 |
Cisco IP Phone 12 SP+ |
Cisco IP Phone 12 SP+ は、PBX または POTS 電話機と同じ機能を多く備えています。次の機能をサポートしています。 • プログラム可能な回線ボタンと機能ボタン(12 個) • 12 個の機能ボタンと回線ボタンのそれぞれに対応していて、機能と回線状況を知らせる LED • コール状況と ID を表示するための 2 行表示の LCD(1 行当たり 20 文字) • 内蔵 2 ウェイ スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 |
Cisco IP Phone 30 VIP |
Cisco IP Phone 30 VIP は、PBX または POTS 電話機と同じ機能を多く備えています。次の機能をサポートしています。 • プログラム可能な回線ボタンと機能ボタン(26 個) • 26 個の機能ボタンと回線ボタンのそれぞれに対応していて、機能と回線状況を知らせる LED • 日付と時刻、発信側の名前、発信側の番号、およびダイヤルされた数字を表示するための、2 行表示の LCD • マイクロフォン ミュート機能付き、内蔵 2 ウェイ スピーカフォン • 転送、保留、およびリダイヤル用の専用機能ボタン |
Cisco Unified SIP Phone 3951 |
Cisco Unified SIP Phone 3951 は、アジア太平洋およびラテン アメリカ諸国でのみ使用可能で、SIP を実行するローエンドの電話機であることに注意してください。詳細については、代理店にお問い合せください。 |
SIP をサポートする Cisco Unified IP Phone
Cisco Unified Communications Manager は、次の Cisco Unified IP Phone 上で SIP をサポートします。
• Cisco Unified IP Phone 7975
• Cisco Unified IP Phone 7970/71
• Cisco Unified IP Phone 7965/45
• Cisco Unified IP Phone 7960/61
• Cisco Unified IP Phone 7940/41
• Cisco Unified IP Phone 7911/06
• Cisco Unified IP Phone 7905/12
管理者は Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用して、IP Phone を SCCP または SIP 用に設定します。SIP 用に設定する場合は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの追加の設定ウィンドウ([SIP プロファイルの設定(SIP Profile Configuration)] など)を使用して、SIP を設定します。設定の要件については、 表 42-2 を参照してください。SIP プロファイルと SIP ダイヤル ルールについては、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「SIP のダイヤル ルール設定」 および 「SIP プロファイルの設定」 の項を参照してください。
H.323 クライアントと CTI ポート
Cisco Unified Communications Manager の管理ページを使用すると、H.323 クライアントや CTI ポートなどのソフトウェア ベース デバイスを設定できます。ソフトウェア ベースの Cisco Unified Communications Manager アプリケーション(たとえば、Cisco IP SoftPhone、Cisco Unified Communications Manager Auto-Attendant、および Cisco IP IVR)は、仮想デバイスである CTI ポートを使用します。
H.323 クライアントには、Microsoft NetMeeting デバイスが含まれます。
H.323 クライアントと CTI ポートは、電話機の設定と同じように、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用して設定します。しかし多くの場合、設定に必要な項目数は、電話機より少なくて済みます。
(注) 回線グループで TAPI アプリケーションを使用する CTI ポートまたはデバイスを設定しないことをお勧めします。
H.323 クライアントおよびシェアドライン アピアランスの詳細については、「シェアドライン アピアランス」を参照してください。
H.323 クライアントと CTI ポートの設定方法については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco Unified IP Phone の設定」 の項を参照してください。
Cisco IP Communicator
Cisco IP Communicator は、ユーザが PC を使用して電話コールを発信および受信できるソフトウェアベースのアプリケーションです。 Cisco IP Communicator は、Cisco Unified Communications Manager のコール処理システムを利用して、テレフォニー機能と Voice-over-IP 機能を提供します。
このとき、Cisco Unified Communications Manager は Cisco IP Communicator と対話します。これは、Cisco IP Communicator が、デスクトップ アプリケーションのポータビリティを実現しつつ、フル機能の Cisco Unified IP Phone と同じ機能を提供することを意味します。また、ユーザは Cisco IP Communicatorページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用して、Cisco Unified Communications Manager の管理を電話機として管理することになります。
Cisco Unified Personal Communicator
Cisco Unified Personal Communicator は、音声、ビデオ、文書共有、およびプレゼンス アプリケーションへのアクセスのすべてを、単一のリッチ メディア インターフェイスから提供するデスクトップ ソフトウェア アプリケーションです。Cisco Unified Personal Communicator は、Cisco Unified Communications Manager のコール処理システムを利用して、テレフォニー機能と Voice-over-IP 機能を提供します。
この Cisco Unified Communications Manager との相互対話により、Cisco Unified Personal Communicator は統合ソフトフォン機能を提供し、ユーザの物理 IP Phone を制御できます。また、ユーザは Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用して、Cisco Unified Personal Communicator を電話機として管理することになります。
Cisco TelePresence
Cisco TelePresence Meeting Solution は、エンドポイント、IP テレフォニー インフラストラクチャ テクノロジー、およびユーザ ソフトウェア アプリケーションで構成されるビジュアル会議室ソリューションです。「今そこに存在している」ような実物大の映像によるテレビ会議を実現します。Cisco TelePresence IP Phone はソリューションの不可欠な要素であり、他の Cisco TelePresence 会議室への接続を確立してコーデックを利用するためのユーザ インターフェイス、仮想的な会議空間を構築するためのプラズマ ディスプレイ スクリーン、マイクロフォン、スピーカ、カメラを管理するデバイスを提供します。Cisco TelePresence IP Phone は、Cisco Unified IP Phone 7970 の標準機能と Cisco TelePresence の会議接続機能の両方を提供します。たとえば、Cisco TelePresence IP Phone ユーザ インターフェイスには当日の会議スケジュールが表示され、テレビ会議接続を有効にして拡張するためのソフトキーが用意されています。これらのソフトキーは、映像によるテレビ会議が進行している間に使用すると、音声会議参加者を追加することや、音声コールを発信することができます。
Cisco TelePresence の詳細については、次のシステム マニュアルおよび設定マニュアルを参照してください。
• 『Cisco TelePresence System Administrator's Guide』
• 『Cisco TelePresence Meeting User's Guide』
• 『Cisco Unified Communications Manager and Cisco TelePresence Configuration』
Cisco Unified Mobile Communicator
Cisco Unified Mobile Communicator は携帯型端末用のソフトウェア アプリケーションで、企業間通信のためのアプリケーションやサービスを携帯電話およびスマートフォンにまで展開できます。通信の方法や操作を合理化し、企業全体にわたるリアルタイムのコラボレーションを実現します。
Cisco Unified Mobile Communicator を設定するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで [デバイス(Device)] > [電話(Phone)] メニュー オプションを選択します。
Cisco Unified Mobility の機能と統合するための設定など、Cisco Unified Mobile Communicator の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』のの項を参照してください。
コーデックの使用
Cisco Unified Communications Manager リリース 5.1(3) 以降では、Advertise G.722 Codec エンタープライズ パラメータがサポートされています。このエンタープライズ パラメータは、Cisco Unified IP Phone が G.722 コーデックを Cisco Unified Communications Manager にアドバタイズするかどうかを決定します。コーデックのネゴシエーションには 2 つのステップがあります。最初に、電話機がサポート対象コーデックを Cisco Unified Communications Manager にアドバタイズする必要があります(すべての電話機が同じコーデック群をサポートするわけではないため)。次に、コール試行に関与しているすべての電話機からサポート対象コーデックを取得した Cisco Unified Communications Manager が、リージョン ペア設定を含むさまざまな要因に基づいて、共通してサポートされているコーデックを選択します。このパラメータは、Cisco Unified IP Phone 7941G、7941G-GE、7961G、7961G-GE、7970G、および 7971G-GE だけに適用されます。有効な値は、[Enabled](指定された Cisco Unified IP Phone は G.722 を Cisco Unified Communications Manager にアドバタイズする)または [Disabled](指定された Cisco Unified IP Phone は G.722 を Cisco Unified Communications Manager にアドバタイズしない)です。
(注) Advertise G.722 Codec エンタープライズ パラメータのデフォルトでは、クラスタ内のすべての電話機上で G.722 が使用可能になります。電話機の設定の Advertise G.722 Codec プロダクト固有パラメータのデフォルト値には、このエンタープライズ パラメータの設定で指定されている値が使用されます。
パラメータ Advertise G.722 Codec は、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの [プロダクト固有の設定(Product Specific Configuration Layout)] 領域でサポートされています。 個々の電話機単位でエンタープライズ パラメータを上書きするには、このパラメータを使用します。
表 42-4 に、各設定値での電話機の対処を示します。
表 42-4 各設定値での電話機の対処
|
|
|
Advertise G.722 Codec に [Enabled] を設定 |
[Use System Default] |
する |
Advertise G.722 Codec に [Enabled] を設定 |
[Enabled] |
する |
Advertise G.722 Codec に [Enabled] を設定 |
[Disabled] |
しない |
Advertise G.722 Codec に [Disabled] を設定 |
[Use System Default] |
しない |
Advertise G.722 Codec に [Disabled] を設定 |
[Enabled] |
する |
Advertise G.722 Codec に [Disabled] を設定 |
[Disabled] |
しない |
Cisco Unified Communications Manager は、ワイドバンド コーデックの G.722 と、ワイドバンドという名前の専用コーデックをサポートします。どちらもワイドバンド コーデックの一種です。ナローバンド周波数応答が 300 Hz ~ 3.4 kHz であるのに対し、ワイドバンド周波数応答は 200 Hz ~ 7 kHz であるため、G.722 などのワイドバンド コーデックでは優れた音声品質が得られます。G.722 コーデックは、64 kb/s で会議向けパフォーマンスと良好な音楽品質を提供します。
電話機のワイドバンド設定が有効になっている場合(デフォルトでは無効)、ワイドバンドをサポートするヘッドセットを使用すると、音声感度の向上を感じられます。電話機のワイドバンド ヘッドセットの設定にアクセスするには、[設定] アイコン > [ユーザ設定] > [オーディオ設定] > [ワイドバンドヘッドセット] の順に選択します。ユーザは、電話機システムが G.722 またはワイドバンドを使用するように設定されているかどうかをシステム管理者に確認する必要があります。システムにワイドバンド コーデック用の設定が行われていない場合は、ワイドバンド ヘッドセットを使用していても音声感度の向上を感じることはできません。
次の Cisco Unified IP Phone(SCCP と SIP の両方)は、ワイドバンド ヘッドセットとともに使用するワイドバンド コーデック G.722 をサポートします。
• Cisco Unified IP Phone 7971G-GE
• Cisco Unified IP Phone 7970G
• Cisco Unified IP Phone 7961G-GE
• Cisco Unified IP Phone 7961G
• Cisco Unified IP Phone 7941G-GE
• Cisco Unified IP Phone 7941G
[リージョンの設定(Region Configuration)] で G.711 コーデックまたは G.722 コーデックを選択すると、帯域利用率も選択したことになります。どちらのコーデックを選択しても同じ影響が生じます。G.711 または G.722 のいずれかを選択すると、G.722 ワイドバンド コーデックや Advanced Audio Codec(AAC)(AAC が 2 つ以上のチャネルを使用する場合)など、64 kb/s を超えるペイロードを持つコーデックを選択できなくなります。
G.711 または G.722 より低いリージョンを選択した場合は、システムが G.722、G.711、AAC、およびワイドバンドを許可しないため、Advertise G.722 Codec エンタープライズ パラメータは無視されます。
ヒント Advertise G.722 Codec パラメータを有効にすると、コール パークおよびアドホック会議に関して相互運用性の問題が発生します。このエンタープライズ パラメータをアドホック会議やコール パークなどの機能とともに使用する場合は、設定を [Disabled] に変更し、電話機のデバイス プールを更新してください。
このサービス パラメータが有効の場合、Cisco Unified IP Phone(7971、7970、7941、7961 など)は、同じリージョン内のコールの場合に G.722 コーデックのネゴシエーションを行い、使用することができます。
個々の電話機の制御および特定のコーデック タイプ(たとえば、G.711)の使用が必要な場合は、[電話の設定(Phone Configuration)] を使用して各電話機のパラメータ Advertise G.722 Codec の設定を確認し、設定を [Disabled] に変更してください。その後、変更を保存し、デバイスをリセットしてください。
(注) Advertise G.722 Codec エンタープライズ パラメータが [Enabled] に設定されている場合、管理者は G.722 Codec Enabled サービス パラメータを使用してこの設定を上書きできます。このサービス パラメータは、Cisco Unified Communications Manager が G.722 ネゴシエーションをサポートしないか、一部のデバイスに対してサポートするか、またはすべてのデバイスに対してサポートするかを決定します。有効な値は、[Enabled for All Devices](すべてのデバイスに対して G.722 をサポートする)、[Enabled for All Devices Except Recording-Enabled Devices](コール記録が使用可能になっているデバイスを除くすべてのデバイスに対して G.722 をサポートする)、または [Disabled] (G.722 コーデックをサポートしない)です。
電話ボタン テンプレート
Cisco Unified Communications Manager には、デフォルトの電話ボタン テンプレートがいくつか組み込まれています。電話機を追加するときに、これらのテンプレートから 1 つを選んで電話機に割り当てることができます。または、テンプレートを新規に作成することもできます。
テンプレートを作成して使用すると、共通するボタン設定を大量の電話機に容易に割り当てることができます。たとえば、ある会社のユーザが使用していない会議機能を別の機能(たとえば、短縮ダイヤル)ボタンに割り当て直すテンプレートを作成することができます。
テンプレートを作成するには、既存のテンプレートのコピーを作成し、そのテンプレートに固有の名前を割り当てます。一度作成したカスタム テンプレートを変更できます。また、デフォルトの電話ボタン テンプレートのラベルを変更することもできます。しかし、デフォルトのボタン テンプレートの機能を変更することはできません。既存のテンプレートの名前を変更したり、既存のテンプレートを変更して新しいテンプレートを作成したりすることができます。また、カスタム テンプレートを更新して、機能、回線または短縮ダイヤルを、追加または削除することができます。使用しなくなったテンプレートを削除することもできます。テンプレートを更新すると、その変更は、そのテンプレートを使用するすべての電話機に反映されます。
テンプレート自体の名前を変更しても、そのテンプレートを使用している電話機に影響を与えることはありません。このテンプレートを使用するすべての Cisco Unified IP Phone は、テンプレートの名前が変更された後も、このテンプレートを引き続き使用します。
どの電話機にも、最低 1 回線が割り当てられていることを確認してください。通常、この割り当てにはボタン 1 が使用されます。Cisco Unified IP Phone のモデルによっては、電話機に回線を追加して割り当てることができます。また、電話機には、一般に短縮ダイヤルなどのいくつかの機能がありますが、この機能は残りのボタンに割り当てられます。
電話テンプレートを削除できるのは、その電話テンプレートが、システム内の電話機に現在割り当てられておらず、所定の電話機モデルに対して別のテンプレートがある場合です。デバイスに割り当てられているテンプレートを削除することはできません。また、[デバイスのデフォルト設定(Device Defaults Configuration)] ウィンドウで指定されている見本のデフォルト テンプレートを削除することはできません。使用中のテンプレートを削除するには、そのテンプレートを使用しているすべての Cisco Unified IP Phone を別の電話ボタン テンプレートに割り当て直してから、そのテンプレートを削除します。
(注) ボタンを割り当てるには、標準電話ボタン テンプレートのコピーを使用します。拡張モジュールをサポートするすべての電話機の標準電話ボタン テンプレートには、電話機用のボタンと拡張モジュール用のボタンの両方が含まれています。たとえば、Cisco Unified IP Phone 拡張モジュール 7914 をサポートする Cisco Unified IP Phone 7960 には、両方のデバイスのボタン(最大 34 個)が含まれます。
[電話ボタン テンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] ウィンドウで、[関連リンク(Related Links)] ドロップダウン リスト ボックスから [依存関係レコード(Dependency Records)] を選択して、特定のテンプレートを使用するデバイスを表示します。
Cisco Unified Communications Manager は、電話ボタン テンプレートを使用して Cisco Unified IP Phone のすべての機能を直接制御するわけではありません。個々の Cisco Unified IP Phone ファミリ モデルの詳細については、『 Cisco Unified IP Phone Administration Guide for Cisco Unified Communications Manager 』およびその他の電話機資料を参照してください。
デフォルトの電話ボタン テンプレート
すべての Cisco Unified IP Phone は、ほぼ同等の機能をサポートしますが、モデルごとに、これらの機能の実装方法が異なっています。たとえば、保留や転送などの機能を、電話ボタン テンプレートを使用して設定しているモデルもあれば、他のモデルでは、設定することができないこれらの機能に対して、固定ボタンやオンスクリーン プログラム キーを備えています。また、サポートされている回線または短縮ダイヤルの最大数も、一部の電話機のモデルでは異なっています。こうした設定の違いがあるので、個々のモデルに対応する固有の電話ボタン テンプレートが必要になります。
各 Cisco Unified IP Phone モデルは、デフォルトの電話ボタン テンプレートを備えています。デフォルトのテンプレートをそのまま使用すると、簡単に電話機を設定できます。また、デフォルトのテンプレートをコピーし、変更を加えて、カスタム テンプレートを作成することも可能です。
カスタム テンプレートを使用すると、電話機の用途に応じて、一部またはすべての電話機で各種の機能を使用可能にしたり、特定の電話機に対して特定の機能を使用制限したり、一部またはすべての電話機に対して設定する回線数、または短縮ダイヤル数を変えたりすることができます。たとえば、会議室で使用される電話機に適用できるカスタム テンプレートを作成できます。
表 42-5 に、標準の電話ボタン テンプレートを示します。
表 42-5 モデルごとのデフォルト電話ボタン テンプレート
|
|
Standard 7985 |
Standard 7985 テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、Cisco IP Video Phone 7985 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7971 SCCP |
Standard 7971 SCCP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7971 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7971 SIP |
Standard 7971 SIP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7971 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7970 SCCP |
Standard 7970 SCCP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7970 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7970 SIP |
Standard 7970 SIP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7970 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7961 SCCP および Standard 7961G-GE SCCP |
Standard 7961 SCCP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、ボタン 3~6 には短縮ダイヤル、回線、またはプライバシーおよびサービス URL の機能を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7961 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7961 SIP |
Standard 7961 SIP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、ボタン 3~6 には短縮ダイヤル、回線、またはプライバシーおよびサービス URL の機能を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7961 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7960 SCCP |
Standard 7960 SCCP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、ボタン 3~6 には短縮ダイヤル、回線、またはプライバシーおよびサービス URL の機能を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7960 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7960 SIP |
Standard 7960 SIP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、ボタン 3~6 には短縮ダイヤル、回線、またはプライバシーおよびサービス URL の機能を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7960 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7941 SCCP および Standard 7941G-GE SCCP |
Standard 7941 SCCP テンプレートは、1 回線用の事前設定済み電話ボタン テンプレートを備えています(回線 1 にはボタン 1、短縮ダイヤルにはボタン 2)。電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7941 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7941 SIP |
Standard 7940 SIP テンプレートは、1 回線用の事前設定済み電話ボタン テンプレートを備えています(回線 1 にはボタン 1、短縮ダイヤルにはボタン 2)。電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7941 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7940 SCCP |
Standard 7940 SCCP テンプレートは、1 回線用の事前設定済み電話ボタン テンプレートを備えています(回線 1 にはボタン 1、短縮ダイヤルにはボタン 2)。電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7940 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7940 SIP |
Standard 7940 SIP テンプレートは、1 回線用の事前設定済み電話ボタン テンプレートを備えています(回線 1 にはボタン 1、短縮ダイヤルにはボタン 2)。電話機能(たとえば、(固定)短縮ダイヤル、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、折返し、会議など)を利用するには、Cisco Unified IP Phone 7940 上のソフトキーを使用します。 |
Standard 7931 SCCP |
Standard 7931 SCCP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用します。 |
Standard 7920 |
Standard 7920 テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~6 を割り当てています。 |
Standard 7912 SCCP |
Standard 7912 SCCP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~5、保留にボタン 6、設定にボタン 7 を使用します。 |
Standard 7912 SIP |
Standard 7912 SIP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~5、保留にボタン 6、設定にボタン 7 を使用します。 |
Standard 7911 SCCP |
Standard 7911 SCCP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用し、ボタン 2 を [プライバシ] ソフトキーとして設定可能(デフォルトでは [None])にして、短縮ダイヤル用にボタン 3~6 を割り当てています。ユーザは、電話機の [ディレクトリ] メニューまたはナビゲーション ボタンから短縮ダイヤルにアクセスします。 |
Standard 7911 SIP |
Standard 7911 SIP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用し、ボタン 2 を [プライバシ] ソフトキーとして設定可能(デフォルトでは [None])にして、短縮ダイヤル用にボタン 3~6 を割り当てています。ユーザは、電話機の [ディレクトリ] メニューまたはナビゲーション ボタンから短縮ダイヤルにアクセスします。 |
Standard 7910 |
Standard 7910 テンプレートでは、メッセージの受信にボタン 1、会議にボタン 2、自動転送にボタン 3、短縮ダイヤルにボタン 4 と 5、リダイヤルにボタン 6 を使用します。 Cisco Unified IP Phone 7910 には、回線、保留、転送、および設定用の固定ボタンがあります。 |
Standard 7906 SCCP |
Standard 7906 SCCP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用し、ボタン 2 を [プライバシ] ソフトキーとして設定可能(デフォルトでは [None])にして、短縮ダイヤル用にボタン 3~6 を割り当てています。ユーザは、電話機の [ディレクトリ] メニューまたはナビゲーション ボタンから短縮ダイヤルにアクセスします。 |
Standard 7906 SIP |
Standard 7906 SIP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用し、ボタン 2 を [プライバシ] ソフトキーとして設定可能(デフォルトでは [None])にして、短縮ダイヤル用にボタン 3~6 を割り当てています。ユーザは、電話機の [ディレクトリ] メニューまたはナビゲーション ボタンから短縮ダイヤルにアクセスします。 |
Standard 7905 SCCP |
Standard 7905 SCCP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~5、保留にボタン 6、設定にボタン 7 を使用します。 |
Standard 7905 SIP |
Standard 7905 SIP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~5、保留にボタン 6、設定にボタン 7 を使用します。 |
Standard 7902 |
Standard 7902 テンプレートでは、回線 1 にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~5、保留にボタン 6、設定にボタン 7 を使用します。 |
Standard 7936 |
Cisco Unified IP Conference Station 7936 用の Standard 7936 テンプレートは、回線 1 にボタン 1 を使用します(設定不可)。 |
Standard 7935 |
Cisco IP Conference Station 7935 用の Standard 7935 テンプレートは、回線 1 にボタン 1 を使用します(設定不可)。 |
Standard 30 SP+ |
Standard 30 SP+ テンプレートでは、回線にボタン 1~4、コール パークにボタン 5 を使用し、ボタン 6~8 と 17~21 は未定義で、短縮ダイヤルにボタン 9~13 と 22~25 を使用します。また、メッセージ受信のインジケータにボタン 14、自動転送にボタン 15、会議にボタン 16 を使用します。 (注) Cisco IP Phone 30 SP+ の場合のみ、ボタン 26 を Automatic Echo Cancellation(AEC)に割り当ててください。 |
Standard 30 VIP |
Standard 30 VIP テンプレートでは、回線にボタン 1~4、コール パークにボタン 5、短縮ダイヤルにボタン 6~13 と 22~26 を使用します。また、メッセージ受信のインジケータにボタン 14、自動転送にボタン 15、会議にボタン 16 を使用します。 |
Standard 12 シリーズ(12 S、12 SP、および 12 SP+ を含む) |
Standard 12 S、Standard 12 SP、および Standard 12 SP + テンプレートでは、回線にボタン 1 と 2、リダイヤルにボタン 3、短縮ダイヤルにボタン 4~6、保留にボタン 7 を使用します。また、任意転送にボタン 8、自動転送にボタン 9、コール パークにボタン 10、メッセージの受信にボタン 11、会議にボタン 12 を使用します。 |
Standard VGC Phone |
Cisco VG248 ゲートウェイ用の Standard VGC Phone テンプレートでは、回線にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~10 を使用します。 |
Default VGC Virtual Phone |
Cisco VGC Virtual Phone 用の Default VGC Virtual Phone テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用します。 |
Standard ATA 186 |
Cisco ATA 186 Analog Telephone Adaptor 用の Standard ATA 186 テンプレートでは、回線にボタン 1、短縮ダイヤルにボタン 2~10 を使用します。 |
ISDN BRI Phone |
ISDN BRI Phone テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用します。 |
Standard CIPC SCCP |
Standard CIPC(Cisco IP Communicator)テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、(電話機にソフトキー テンプレートを設定して)ソフトキーを使用します。 |
Standard CIPC SIP |
Standard CIPC SIP テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~8 を割り当てています。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、ボイス メッセージ システム、会議など)を利用するには、(電話機にソフトキー テンプレートを設定して)ソフトキーを使用します。 |
Standard IP-STE |
Standard IP-STE テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用します。 |
Standard Unified Communicator SIP |
Standard Unified Communicator SIP テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用します。 |
Standard Analog |
アナログ電話機用の Standard Analog テンプレートでは、回線 1 にボタン 1 を使用します。 |
Third-Party SIP Device (Advanced) |
SIP を実行するサードパーティ電話機用に使用される Generic SIP Phone - 2 Lines テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用します。 |
Third-Party SIP Device (Basic) |
SIP を実行するサードパーティ電話機用に使用される Generic SIP Phone - 2 Lines テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用します。 |
Standard Cisco TelePresence |
Cisco TelePresence で必要になる Standard Cisco TelePresence テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~42 を使用します。 |
電話ボタン テンプレートのカスタマイズのガイドライン
カスタム電話ボタン テンプレートを作成する際は、次のガイドラインに従ってください。
• 電話機のユーザが、カスタム テンプレートの最も基本的な機能を説明するクイック リファレンス カード、またはスタート アップ ガイドを受け取っていることを確認します。社員が使用するカスタム テンプレートを作成する場合は、そのテンプレートに次の機能が含まれていることを確認してください。また、ユーザ用に作成するクイック リファレンス カードにも、これらの機能の説明を記載してください。
– Cisco Unified IP Phone 7970/71、7960/61、7940/41、7911、7906:回線(1 つ以上)
– Cisco Unified IP Phone 7931:回線
– Cisco Unified IP Phone 7912:回線、短縮ダイヤル、保留、および設定
– Cisco Unified IP Phone 7910:すべてのコールの転送
– Cisco Unified IP Phone 7905 および 7902:回線、短縮ダイヤル、保留、および設定
– Cisco Wireless IP Phone 7920:回線(1 つ以上)
– Cisco IP Phone 12 SP+:回線(1 つ以上)、保留、コール パーク、およびすべてのコールの転送
– Cisco IP Phone 30 VIP:回線(1 つ以上)、コール パーク、およびすべてのコールの転送
– Cisco VGC Virtual Phone および Cisco ATA 186:回線および短縮ダイヤル
• 電話ボタン テンプレートをどのように設定するかは、各機能の特性を考慮し決定します。短縮ダイヤルと回線に複数のボタンを割り当てることができます。ただし通常必要なボタンは、 表 42-6 で説明されている電話ボタン機能のうち 1 つだけです。
表 42-6 電話ボタン機能の説明
|
|
AEC |
Cisco IP Phone 30 VIP 用のテンプレートを設定する場合は、この機能を 1 つ選択し、それをボタン 26 に割り当てる必要があります。Auto Echo Cancellation(AEC)は、発信側がスピーカフォンを使用するときに、着信側が受信するフィードバックの量を減らします。ユーザは、スピーカフォンの使用時に、Cisco IP Phone 30 SP+ 上の AEC ボタンを押す必要があります。スピーカフォンを使用していないときは、ユーザはこのボタンを押す必要はありません。この機能が作動するために必要な設定はありません。 |
応答/解除 |
ユーザがヘッドセット上のボタンを押すと、ヘッドセット機器と連動して、コールの応答と解除(接続解除)ができます。 |
自動応答 |
この機能がテンプレート上でプログラムされる場合、このボタンを押すと、着信コールの受信時にスピーカフォンが自動的にオフフックとなります。 (注) この機能を設定するには、電話機のモデルに応じて、[電話ボタン テンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] ウィンドウを使用する場合と [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用する場合があります。 |
コール パーク |
ユーザがこのボタンを押すと、コール パーク番号またはその番号の範囲と連動して、コールが電話番号に保留され、後で取り出せます。このボタンを機能させるには、システム内でコール パーク番号またはその番号の範囲を設定する必要があります。コール パーク番号またはその番号の範囲をユーザに提供し、ユーザがその番号をダイヤルして、コールを取り出せるようにします。 |
コール パーク BLF |
ユーザは、ダイレクト コール パーク番号のビジー/アイドル ステータスをコール パーク Busy Lamp Field(BLF)ボタンを使用して監視できます。また、ユーザは BLF ボタンを押すだけでこれらの番号をダイヤルすることもできます。ダイレクト コール パーク番号は、コール パーク BLF ボタンごとに 1 つずつ設定します。コール パーク BLF ボタンを使用してコールを正常にパークおよび取得するには、デバイスのパーティションとコーリング サーチ スペースが正しく設定されている必要があります。 (注) このボタンは、標準のコール パーク機能(保留機能)ではなくダイレクト コール パーク機能(転送機能)で使用します。 |
会議 |
ユーザが会議ボタンを押すと、アドホック会議を開始し、参加者を追加することができます (ユーザは [参加] ソフトキーを使用して、アドホック会議を開始することもできます)。 会議ボタンを押す必要があるのは、アドホック会議を開始するユーザだけです。このボタンが機能するためには、アドホック会議ブリッジ デバイスが Cisco Unified Communications Manager の管理ページで設定されている必要があります。詳細については、 「会議ブリッジ」 の章を参照してください。 |
すべてのコールの転送 |
ユーザは、このボタンを押して、指定した電話番号にすべてのコールを自動転送します。ユーザが、Cisco Unified IP Phone の設定ウィンドウで不在転送を指定するか、管理者が、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでユーザごとに不在転送番号を指定できます。 |
保留 |
ユーザは、このボタンを押して、アクティブ コールを保留にします。コールの保留を解除するには、ユーザが、その保留コール用の点滅する回線のボタンを押すか、受話器を持ち上げて、点滅する回線のボタンを押します。保留中の発信者には、保留状況を示すトーンが 10 秒ごとに聞こえます。または(保留音機能が設定されている場合)音楽が聞こえます。保留トーン機能を作動させるために必要な設定はありません。 |
回線 |
ユーザは、このボタンを押して番号をダイヤルするか、着信コールに応答します。このボタンを機能させるには、管理者がユーザの電話機上に電話番号を追加しておく必要があります。 |
ミートミー会議 |
ユーザは、このボタンを押してミートミー会議を開始し、会議への参加を要請した他のユーザがその会議にダイヤルするのを待ちます。ミートミー ボタンを押す必要があるのは、ミートミー会議を開始するユーザだけです。このボタンを機能させるには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでミートミー会議デバイスを設定しておく必要があります。 |
メッセージ受信 |
ユーザはこのボタンを押して、ボイス メッセージ システムに接続します。 |
なし |
ボタンに何も割り当てない場合は、なしを使用します。 |
リダイヤル |
このボタンを押すと、Cisco Unified IP Phone で最後にダイヤルされた番号を再度ダイヤルします。この機能を作動させるために必要な設定はありません。 |
プライバシー |
このボタンを押すと、ブライバシーを有効/無効にします。 |
サービス URL |
このボタンを押すと、個人ファストダイヤル、株価情報、または気象情報などの Cisco Unified IP Phone サービスにアクセスします。 |
短縮ダイヤル |
このボタンを押すと、指定された短縮ダイヤル番号をダイヤルします。システム管理者は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで短縮ダイヤル番号を指定できます。ユーザは、 Cisco Unified CM のユーザ オプション メニュー で短縮ダイヤル番号を指定できます。 |
BLF 短縮ダイヤル |
ユーザは、プレゼンス機能をサポートするデバイス上の関連する電話番号または SIP URI の状態を、このボタンでリアルタイムで監視します。このボタンを押すと、宛先にダイヤルできます。 |
転送 |
このボタンを押すと、別の電話番号にアクティブ コールを転送します。この機能を作動させるために必要な設定はありません。 |
プログラム可能な回線キー
Cisco Unified IP Phone は、回線ボタン(ディスプレイの右側にあるボタン)をサポートしています。このボタンを使用すると、特定の回線上でコールを開始、応答、または切り替えることができます。短縮ダイヤル、エクステンション モビリティ、プライバシー、BLF 短縮ダイヤル、DND、サービス URL など、限られた数の機能をこれらのボタンに割り当てることができます。
プログラム可能な回線キー(PLK; Programmable Line Key)機能は、回線ボタンに割り当てることのできる機能のリストを拡張して、通常はソフトキーで制御する機能を含めることができるようにします。たとえば、[発信]、[折返し]、[終了]、[不在転送] などです。これらの機能を回線ボタンに設定すると、その機能は常に表示されるようになり、「ハードウェア」の [発信] キーなどとして利用できます。
プログラム可能な回線キーでは、27 種類の機能を回線ボタンに割り当てることができます( 表 42-7 を参照)。プログラム可能な回線キーを割り当てるには、[電話ボタンテンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] ウィンドウを使用します。このウィンドウでは、電話機のモデルに応じた適切な(設定可能な)機能が表示されます。電話ボタン テンプレートを設定した後は、その電話ボタン テンプレートを [電話の設定(Phone Configuration)] を使用して電話機に割り当てる必要があります(リセットを要求されます)。『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のおよびを参照してください。
表 42-7 Cisco Unified IP Phone のプログラム可能な回線キー
|
電話モデル 7971、7970、7961、7941、7914、7915、7916
|
|
リダイヤル |
設定可 |
設定不可、既存の回線ボタンを使用 |
保留 |
設定可 |
設定不可、既存の回線ボタンを使用 |
転送 |
設定可 |
設定不可、既存の回線ボタンを使用 |
プライバシー |
設定可 |
設定可 |
不在転送 |
設定可 |
設定可 |
ミートミー |
設定可 |
設定可 |
会議 |
設定可 |
設定可 |
パーク |
設定可 |
設定可 |
ピックアップ |
設定可 |
設定可 |
グループ コール ピックアップ |
設定可 |
設定可 |
迷惑呼 ID(MCID) |
設定可 |
設定可 |
会議リスト |
設定可 |
設定可 |
最後の参加者の削除 |
設定可 |
設定可 |
QRT |
設定可 |
設定可 |
折返し |
設定可 |
設定可 |
他グループのコール ピックアップ |
設定可 |
設定可 |
ビデオ モード |
設定可 |
設定可 |
発信 |
設定可 |
設定可 |
終了 |
設定可 |
設定可 |
ハント(ハント グループ) |
設定可 |
設定可 |
モビリティ |
設定可 |
設定可 |
設定 |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定可 |
情報 |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定不可 |
サービス |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定可 |
メッセージ |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定可 |
ディレクトリ |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定可 |
アプリケーション メニュー |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定可 |
ヘッドセット |
設定不可、既存のボタンを使用 |
設定可 |
プログラム可能な回線キーは、既存のソフトキー機能には影響しません。ソフトキーは、引き続き必要に応じて表示され、電話機の状態(発信中、通話中、[サービス] メニューの操作中など)に対応して変化します。
機能がすでにプログラム可能な回線キーに割り当てられている場合でも、そのキーはソフトキーとして表示されることがあります。また、機能がすでにソフトキーに割り当てられている場合でも、そのキーはプログラム可能な回線キーとして表示されることがあります。
電話機が、ある機能の固定ボタンを備えている場合、その機能をプログラム可能な回線キーに割り当てることはできません。たとえば、Cisco Unified IP Phone 7931 は転送のための専用の固定ボタンを備えているため、転送機能をプログラム可能な回線キーに割り当てることはできません。
ソフトキー テンプレート
Cisco Unified IP Phone 上で、Cisco Unified Communications Manager Assistant などのアプリケーション、または折返しなどのコール処理機能に関連付けられているソフトキーを管理するには、ソフトキー テンプレートを使用します。ソフトキー テンプレートを作成および更新するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [ソフトキーテンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] ウィンドウにアクセスします ([デバイス(Device)] > [デバイスの設定(Device Settings)] > [ソフトキーテンプレート(Softkey Template)])。
Cisco Unified Communications Manager は、標準と非標準の 2 つのタイプのソフトキー テンプレートをサポートしています。Cisco Unified Communications Manager データベース内の標準のソフトキー テンプレートには、アプリケーション ソフトキーの推奨される選択および位置付けが含まれています。 Cisco Unified Communications Manager は、次の標準ソフトキー テンプレートを提供します。
• Standard User
• Standard Chaperone Phone
• Standard Feature
• Standard Assistant
• Standard Protected Phone
• Standard Shared Mode Manager
• Standard Manager
(注) Cisco Unified IP Phone 7960、7940、7965 などのほとんどの Cisco Unified IP Phone モデルでは、テンプレートを各電話機に個別に割り当てるか、または共通デバイス設定を各電話機に割り当てて、標準または非標準のソフトキー テンプレートを Cisco Unified IP Phone に割り当てる必要があります。Cisco Unified IP Phone 8961、9971、9951 などの一部の Cisco Unified IP Phone モデルでは、ソフトキー テンプレートは使用されません。使用する電話機でソフトキー テンプレートが使用されるかどうか、および電話機でどのソフトキーがサポートされているかを判断するには、使用する電話機モデルに対応した『Cisco Unified IP Phone Administration Guide』を参照してください。
非標準のソフトキー テンプレートは、Cisco Unified Communications Manager の管理の [ソフトキーテンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] ウィンドウを使用して作成します。非標準のソフトキー テンプレートを作成するには、標準のソフトキー テンプレートをコピーして、変更を加えます。管理者は、どの非標準のソフトキー テンプレートに対してでも、関連付けるアプリケーションを追加したり、関連付けられているアプリケーションを削除したりできます。さらに、非標準のソフトキー テンプレートに、各コール状態用のソフトキー セットを設定できます。
[ソフトキー テンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] ウィンドウには、標準および非標準のソフトキー テンプレートが一覧表示されます。このウィンドウでは、異なるアイコンを使用して、標準のテンプレートと非標準のテンプレートが区別されています。
管理者は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで次の設定ウィンドウを使用して、ソフトキー テンプレートを割り当てます。
• [共通デバイス設定(Common Device Configuration)]
• [電話の設定(Phone Configuration)](SIP および SCCP)
• [UDP テンプレートの設定(UDP Template Configuration)]
• [デフォルトのデバイス プロファイル設定(Default Device Profile Configuration)]
アプリケーションの追加
Cisco アプリケーションに関連付けられている標準のソフトキー テンプレートを、非標準のソフトキー テンプレートに追加できます。[ソフトキーテンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] ウィンドウから [アプリケーションを追加(Add Application)] ボタンをクリックすると、別のウィンドウが表示されます。このウィンドウで、非標準のソフトキー テンプレートの末尾に追加する標準のソフトキー テンプレートを選択できます。重複するソフトキーは、ソフトキー セットの末尾から順に削除されます。
ヒント 非標準のソフトキー テンプレートでアプリケーションのソフトキーをリフレッシュするには、すでにその非標準のソフトキー テンプレートに関連付けられている標準のソフトキー テンプレートを選択します。たとえば、管理者が当初 Standard User テンプレートをコピーしていくつかのボタンを削除した場合は、[アプリケーションを追加(Add Application)] ボタンをクリックして、Standard User ソフトキー テンプレートを選択します。この結果、選択したソフトキー テンプレートに含まれているボタンが追加されます。
どのコール状態でも、ソフトキーの最大数は 16 です。ソフトキーの最大数に達すると、メッセージが表示され、アプリケーション追加手順が停止します。管理者は、テンプレートに別のアプリケーションを追加する前に、コール状態からいくつかのソフトキーを手動で削除する必要があります。
[アプリケーションを削除(Remove Application)] ボタンを使用して、非標準のソフトキー テンプレートに関連付けられているアプリケーション ソフトキー テンプレートを削除できます。 選択したアプリケーションに関連付けられているソフトキーだけが削除されます。アプリケーション間で共有されているソフトキーは、そのソフトキーを共有するアプリケーションがソフトキー テンプレートからすべて削除されるまで、ソフトキー テンプレートに残ります。
ソフトキー レイアウトの設定
管理者は、非標準のソフトキー テンプレートに、各コール状態用のソフトキー セットを設定できます。管理者が [ソフトキーテンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] ウィンドウで [関連リンク(Related Links)] ドロップダウン リスト ボックスから [ソフトキーレイアウトの設定(Configure Softkey Layout)] を選択し、[移動(Go)] をクリックすると、[ソフトキーレイアウト設定(Softkey Layout Configuration)] ウィンドウが表示されます。
[ソフトキーレイアウト設定(Softkey Layout Configuration)] ウィンドウを使用すると、ダウンロード可能なソフトキー テンプレートをサポートするすべての電話機モデルで、ソフトキーおよびそれらの相対的な順序を指定できます。このウィンドウには、すべてのソフトキーが一覧表示されます。ただし、一部のソフトキーがサポートされない電話機モデルもあります。使用する電話機モデルでソフトキーがサポートされるかどうかを判断するには、使用する電話機モデルに対応した『 Cisco Unified IP Phone Administration Guide 』を参照してください。電話機でサポートされないソフトキーを選択した場合、[選択されたソフトキー(Selected Softkeys)] ペインにソフトキーを追加しても、そのソフトキーは電話機に表示されません。
(注) コール状態ごとにソフトキーの位置を変えないことをお勧めします。これにより、一貫性が保たれ、ユーザの操作性が向上します。たとえば、各コール状態で、[次へ] ソフトキーを必ず左から 4 番目の位置に置くようにします。
[ソフトキー レイアウト設定(Softkey Layout Configuration)] ペインには、次のフィールドがあります。
• [コール ステートの選択(Select a call state to configure)]:このドロップダウン リスト ボックスには、Cisco Unified IP Phone のさまざまなコール状態が表示されます。 コール状態の追加、更新、削除を行うことはできません。ドロップダウン リスト ボックスからコール状態を選択すると、そのコール状態で使用可能なソフトキーが示されます。 表 42-8 にコール状態の一覧を示します。
表 42-8 コール状態
|
|
Connected |
コールが接続されている場合に表示 |
Connected Conference |
接続コール状態での会議のコンサルテーション コール |
Connected Transfer |
接続コール状態での転送のコンサルテーション コール |
Digits After First |
ユーザが最初の数字を入力した後のオフフック コール状態 |
Off Hook |
電話機にダイヤル トーンが提供されている状態 |
Off Hook With Feature |
転送または会議のコンサルテーション コールのオフフック コール状態 |
On Hold |
保留のコール |
On Hook |
その電話機にコールがない状態 |
Remote In Use |
同じ回線を共有する別のデバイスがコールを使用している状態 |
Ring In |
コールを受信し、呼び出し音が鳴っている状態 |
Ring Out |
コールが開始され、宛先の呼び出し音が鳴っている状態 |
• [選択されていないソフトキー(Unselected Softkeys)]:コール状態に関連付けられているソフトキーを一覧表示します。[コール ステートの選択(Select a call state to configure)] ドロップダウン リスト ボックスに表示されているコール状態の、選択されていないオプション ソフトキーがこのフィールドに一覧表示されます。このフィールド内のソフトキーを、[選択されたソフトキー (Selected Softkeys、位置順)] フィールドに追加するには、右矢印を使用します。[選択されたソフトキー (Selected Softkeys、位置順)] のリストに、[Undefined] ソフトキーを複数回追加できます。[Undefined] を選択すると、Cisco Unified IP Phone に空白のソフトキーが表示されます。
• [選択されたソフトキー (Selected Softkeys、位置順)]:選択されているコール状態に関連付けられているソフトキーを一覧表示します。[コール ステートの選択(Select a call state to configure)] ドロップダウン リスト ボックスに表示されているコール状態の、選択されているソフトキーがこのフィールドに一覧表示されます。このフィールドに指定できるソフトキーの最大数は、16 です。サンプルのソフトキーのレイアウトについては、図 42-1 を参照してください。
図 42-1 サンプルのソフトキー レイアウト
ソフトキー テンプレートの動作
Cisco Unified Communications Manager Assistant などのアプリケーションがソフトキーをサポートするためには、ソフトキー テンプレートおよびそのアプリケーションを使用するデバイスごとに、データベース内にソフトキーおよびソフトキー セットが設定されている必要があります。
どのソフトキー テンプレートでも、アプリケーション ソフトキーとコール処理ソフトキーを混在させることができます。スタティック ソフトキー テンプレートは、データベース内でデバイスと関連付けられます。デバイスが Cisco Unified Communications Manager に登録されると、スタティック ソフトキー テンプレートがデータベースからコール処理に読み込まれ、デバイスに渡されて、セッションの間中(デバイスが登録解除されるかリセットされるまで)使用されます。デバイスがリセットされた場合は、管理者が行う更新によって、別のソフトキー テンプレートまたはソフトキー レイアウトが適用されることがあります。
ソフトキーは、アプリケーション ID と呼ばれるフィールドをサポートしています。Cisco Unified Communications Manager Assistant などのアプリケーションは、Cisco CTIManager およびコール処理を介して、特定のアプリケーション ID とともにデバイスに要求を送信することにより、アプリケーション ソフトキーを有効または無効にします。
ユーザが Cisco IP Manager Assistant サービスにログインしてサービスのアシスタントを選択すると、アプリケーションは Cisco CTIManager およびコール処理を介してデバイスに要求を送信し、そのアプリケーション ID を持つすべてのアプリケーション ソフトキーを有効にします。
いつでも、Cisco Unified IP Phone に複数のソフトキー セットを表示できます(コールごとに 1 つのソフトキー セット)。
データベース内でデバイス(Cisco Unified IP Phone など)に関連付けられているソフトキー テンプレートは、デバイスがコール処理に登録するときに使用されるものです。ソフトキー テンプレートとデバイスの関連付けは、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [ソフトキー テンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] を使用して行います。『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「ソフトキー テンプレートの設定」 を参照してください。
共通電話機プロファイル
Cisco Unified Communications Manager は共通電話機プロファイルを使用して、Cisco Unified IP Phone に関連付けられている電話機の属性を定義します。これらの属性を、すべての電話機に個別に追加することなく、プロファイルの中に入れておくと、管理者は電話機の設定に費やす時間を減らすことができ、電話機グループの値を変更できるようになります。共通電話機プロファイルでは、次の属性を指定します。
• プロファイル名
• プロファイルの説明
• ローカル電話機のロック解除パスワード
• DND オプション
• DND 着信呼警告
• 電話機のパーソナライゼーション
• 電話機の背景イメージ設定へのエンド ユーザ アクセス
共通電話機プロファイルは、電話機を設定する場合に必須フィールドになります。したがって、電話機を作成する前に、共通電話機プロファイルを作成する必要があります。 Cisco Unified Communications Manager に用意されている Standard Common Phone Profile をコピーして修正し、新しい共通電話機プロファイルを作成することもできます。ただし、Standard Common Phone Profile そのものは修正も削除もできません。
共通電話機プロファイルの設定方法については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
電話機を追加する方法
Cisco Unified Communications Manager データベースに、SCCP または SIP をサポートする電話機を追加する方法には、自動登録を使用した自動的な追加、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウを使用した手動による追加、または一括管理ツール(BAT)を使用したグループ単位の追加があります。
電話機をインストールする前に、自動登録を使用可能にしておくと、IP テレフォニー ネットワークに Cisco Unified IP Phone を接続するときに、その IP Phone を Cisco Unified Communications Manager データベースに自動的に追加できます。自動登録を使用可能にする方法については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。自動登録時に、Cisco Unified Communications Manager は、次に使用可能な電話番号を順に電話機に割り当てます。しかし、自動登録を使用したくない場合もあります。たとえば、特定の電話番号を電話機に割り当てたい場合、または『 Cisco Unified Communications Manager セキュリティ ガイド 』で説明されているように、認証または暗号化を実装する場合などです。
ヒント Cisco CTL クライアントを介した認証および暗号化についてクラスタ全体にセキュリティ モードを設定すると、Cisco Unified Communications Manager は自動的に自動登録を使用不可にします。
自動登録を使用しない場合は、手動で Cisco Unified Communications Manager データベースに電話機を追加するか、一括管理ツール(BAT)を使用する必要があります。BAT を使用すると、システム管理者は、大量の Cisco Unified IP Phone に対して追加、変更、および削除の操作を一括で実行できます。BAT の使用方法の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration ガイド 』を参照してください。
ヒント Cisco Unified Communications Manager をインストールした後、自動登録を使用可能にせず、電話機を Cisco Unified Communications Manager データベースに追加しない場合、この電話機の Cisco Unified Communications Manager への登録処理は行われません。この電話は、自動登録が有効になるか、Cisco Unified Communications Manager データベースに追加されるまで、「IPを設定中」というメッセージを表示し続けます。Real-Time Monitoring Tool および Cisco Unified Reporting は、登録済みのデバイスと未登録のデバイス情報を表示できます。詳細については、『Real-Time Monitoring Tool Administration Guide』および『Cisco Unified Reporting Administration Guide』を参照してください。
ユーザ/電話機の追加
[エンドユーザ、電話、DN、およびLAの設定(End User, Phone, DN, and LA Configuration)] ウィンドウを使用すると、新しいエンド ユーザを追加するときに、同時に新しい電話機を追加できます。その同じウィンドウを使用して、新しいエンド ユーザの電話番号(DN)およびライン アピアランス(LA)を関連付けることができます。[エンドユーザ、電話、DN、およびLAの設定(End User, Phone, DN, and LA Configuration)] ウィンドウにアクセスするには、[ユーザ管理(User Management)] > [ユーザ/電話の追加(User/Phone Add)] メニュー オプションを選択します。設定の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
(注) [エンドユーザ、電話、DN、およびLAの設定(End User, Phone, DN, and LA Configuration)] ウィンドウでは、新しいエンド ユーザと新しい電話機の追加だけができます。既存のエンド ユーザまたは既存の電話機を入力することはできません。
電話の移行
Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の移行(Phone Migration)] ウィンドウを使用すると、電話機の機能、ユーザ、回線の設定を別の電話機に移行できます。つまり、データを別の電話機モデルや、別のプロトコルを実行する同じ電話機モデルに移行することが可能です。たとえば、Cisco Unified IP Phone 7965 から Cisco Unified IP Phone 7975 にデータを移行できます。また、Cisco Unified IP Phone 7965(SCCP)から Cisco Unified IP Phone 7965(SIP)など、SCCP を実行する電話機モデルから、SIP を実行する同じ電話機モデルにデータを移行することも可能です。
ヒント 電話機間でデータを移行できるため、既存の電話機の設定を新しい電話機に移行するときに、電話機、回線、短縮ダイヤルなどを追加する必要がありません。
電話機の設定を新しい電話機に移行する前に、次の情報を考慮してください。
• 電話機モデルで同じ機能がサポートされていない場合、その新しい電話機で機能を使用できないことがあります。移行する設定を [電話の移行(Phone Migration)] ウィンドウで保存する前に、機能を使用できなくなる可能性があるという警告が Cisco Unified Communications Manager の管理ページに表示されます。
• 一部の電話機モデルは電話機の移行をサポートしていません。このようなモデルには、CTI ポート、H.323 クライアント、Cisco Unified Mobile Communicator、Cisco IP SoftPhone などがあります。
• 電話機の設定を移行するには、移行先の電話機モデルの電話テンプレートを BAT([一括管理(Bulk Administration)] > [電話(Phones)] >[電話テンプレート(Phone Template)] の順に選択)で作成する必要があります。たとえば、Cisco Unified IP Phone 7965 の設定を Cisco Unified IP Phone 7975 に移行する場合、Cisco Unified IP Phone 7975 の電話テンプレートを作成します。
• 新しい電話機で使用されるデータベース レコードは元の電話機と同じであるため、電話機の設定を新しい電話機に移行すると、元の電話機の設定が Cisco Unified Communications Manager の管理ページ/Cisco Unified Communications Manager データベースから削除されます。つまり、移行後は元の電話機の設定を確認または操作できません。
短縮ダイヤルや回線の数が少ない電話機に移行しても、元の電話機の短縮ダイヤルや回線は Cisco Unified Communications Manager の管理ページ/Cisco Unified Communications Manager データベースから削除されませんが、一部の短縮ダイヤルおよび回線は新しい電話機には表示されません。設定の移行後は、元の電話機のすべての短縮ダイヤルと回線を、新しい電話機の [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで確認できます。
• 電話機の設定を新しい電話機に移行する前に、電話機がネットワークに接続されていないことを確認します。移行作業を実行したら、新しい電話機をネットワークに接続できます。
• 電話機の設定を新しい電話機に移行する前に、新しい電話機のデバイス ライセンス ユニットの数が十分であることを確認します。
• 電話機間での設定の移行の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
• 複数の電話機の設定を移行する場合は、一括管理ツールを使用します。この作業の実行方法については、『 Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration ガイド 』を参照してください。
電話機能
Cisco Unified Communications Manager を使用すると、割り込み、プライバシー解除、折返し、コール パーク、コール ピックアップ、即時転送、回線をまたいで参加、迷惑呼 ID、Quality Report Tool、サービス URL、ワンボタン割り込み/C 割り込み、短縮ダイヤル(ボタン)、短縮ダイヤル(ソフトキー)などの電話機能を Cisco Unified IP Phone に設定できます。
電話番号に関連する機能については、「電話番号の機能」を参照してください。
サポートされる電話機能については、次の項を参照してください。
• 「オーディオ メッセージ受信インジケータ(AMWI)」
• 「割り込みとプライバシー」
• 「発信側正規化」
• 「自動転送」
• 「コール待機」
• 「コール待機キャンセル」
• 「コール診断と音声品質のメトリック」
• 「コール パーク」
• 「コール ピックアップ」
• 「コール ピックアップ通知」
• 「コール選択」
• 「会議のリンク」
• 「会議リスト」
• 「接続先番号の表示」
• 「デバイス モビリティ」
• 「直接転送」
• 「ダイレクト コール パーク」
• 「サイレント」
• 「保留復帰」
• 「即時転送」
• 「インターネット プロトコル バージョン 6(IPv6)」
• 「インターコム」
• 「参加」
• 「回線をまたいで参加」
• 「ハント グループからのログアウト」
• 「迷惑呼 ID(MCID)」
• 「モバイル コネクトとモバイル ボイス アクセス」
• 「監視と記録」
• 「オンフック コール転送」
• 「ピアツーピア イメージ配信(PPID)」
• 「コール応答時のプライム回線のサポート」
• 「品質レポート ツール」
• 「セキュア トーン」
• 「サービス URL」
• 「ワンボタン割り込み/C 割り込み」
• 「短縮ダイヤル(ボタン)および短縮ダイヤル(ソフトキー)」
オーディオ メッセージ受信インジケータ(AMWI)
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで Audible Message Waiting Indicator Policy サービス パラメータを設定すると、開封待ちのボイス メッセージがあるときにエンド ユーザが(ボイス メッセージが残された回線の)電話機をオフフックにした場合、スタッター ダイヤル トーンが受信されるように Cisco Unified IP Phone を設定できます。
(注) 下位互換性を維持するため、SCCP を実行している Cisco Unified IP Phone は、SCCP ファームウェアのバージョンが 10 よりも前の電話機には AMWI スタッター ダイヤル トーンを発行しません。これは、Cisco Unified Communications Manager の管理ページのウィンドウで AMWI が設定されているかどうかとは関係ありません。
割り込みとプライバシー
割り込みとプライバシーの機能は、連携して動作します。いずれの機能も、SCCP または SIP を実行している電話機でシェアドラインだけを使用して機能します。
割り込みは、進行中のコールにユーザを追加します。[割込み] または [C割込] ソフトキーを押すと、ユーザ(発信側)は、自動的にシェアドライン コール(ターゲット)に追加されます。現在コール中のユーザにはトーンが聞こえます
プライバシーを使用すると、ユーザは回線を共有したデバイスの他のユーザがデバイス コール情報を表示することを許可または禁止したり、別のユーザがアクティブ コールに割り込むことを許可したりすることができます。
割り込みとプライバシーの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「割り込みとプライバシー」 を参照してください。
発信側正規化
E.164 標準に準拠する発信側正規化は、一部の電話機のダイヤル機能を拡張し、コールが地理上の複数の場所にルーティングされる場合の折返し機能を強化します。この機能を利用することで、着信側は、電話機の通話履歴ディレクトリに記録されている電話番号を修正しなくても折返しコールを発信できます。また、発信側正規化では、電話番号をグローバル化およびローカライズして、電話機に適切な発信側番号を表示することもできます。
発信側正規化を設定すると、コールが IP WAN を通じて複数のロケーションにルーティングされる場合のトール バイパスの問題を軽減できます。また、コールの発信元を Cisco Unified Communications Manager で識別して、発信側の番号をグローバル化またはローカライズし、電話機ユーザに提供できます。
発信側番号は、電話機本体でローカライズすることもできます。発信側番号を電話機でローカライズするには、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで [発呼側変換CSS(Calling Party Transformation CSS)] または [デバイスプールの発呼側変換CSSを使用(Use Device Pool Calling Party Transformation CSS)] を設定する必要があります。
電話機に対してこの機能を設定する方法については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』のの章を参照してください。
国際エスケープ文字 + を設定することで、発信側番号をグローバル化できます。国際エスケープ文字 + については、「国際エスケープ文字 + の使用」の項を参照してください。
自動転送
自動転送を使用すると、ユーザは、Cisco Unified IP Phone に着信するすべてのコールが、別の電話機で呼び出し音を鳴らすように設定できます。自動転送は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページ内の [電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウで設定します。
ヒント コーリング サーチ スペースを設定することで、各自動転送タイプを、内部および外部のコールに設定でき、コールをボイス メッセージ システムまたはダイヤル先番号へ転送できます。
管理者は、自動転送情報表示オプションを最初の着信番号、またはリダイレクトされた着信番号、またはその両方に設定できます。管理者は、発呼側回線 ID の表示および発呼名の表示を有効または無効にすることができます。表示オプションは、各ライン アピアランスに対して設定できます。
自動転送の種類を次の項で説明します。
• 「不在転送(CFA の宛先の上書き、CFA ループの阻止、および CFA ループからの脱出を含む)」
• 「話中転送」
• 「無応答時転送」
• 「カバレッジなし時転送」
不在転送(CFA の宛先の上書き、CFA ループの阻止、および CFA ループからの脱出を含む)
Call Forward All(CFA; 不在転送)を使用すると、電話機のユーザがすべてのコールを所定の電話番号に転送できるようになります。
管理者は、コーリング サーチ スペースを設定することで、内部コールおよび外部コールに対して CFA を設定し、コールをボイス メッセージ システムまたはダイヤル先番号に転送できます。 Cisco Unified Communications Manager には、不在転送(CFA)に適用される二次コーリング サーチ スペースの設定フィールドが用意されています。不在転送の二次コーリング サーチ スペースは既存のコーリング サーチ スペースと組み合されて、代替 CSS システム設定のサポートを可能にします。不在転送がアクティブにされると、コーリング サーチ スペースおよび不在転送の二次コーリング サーチ スペースだけを使用して不在転送の宛先の妥当性が検査され、コールが不在転送の宛先へリダイレクトされます。これらのフィールドが空の場合、ヌル CSS が使用されます。不在転送の [コーリングサーチスペース(Calling Search Space)] フィールドと [不在転送の二次コーリングサーチスペース(Secondary Calling Search Space for Forward All)] フィールドで設定された CSS フィールドだけが使用されます。 電話機から不在転送がアクティブにされた場合、不在転送の宛先はコーリング サーチ スペースと不在転送の二次コーリング サーチ スペースを使用して妥当性が検査され、不在転送の宛先がデータベースに書き込まれます。不在転送がアクティブの場合、不在転送の宛先の妥当性は常に、不在転送のコーリング サーチ スペースおよび不在転送の二次コーリング サーチ スペースと照合して検査されます。
Cisco Unified Communications Manager で提供されているサービス パラメータ(CFA Destination Override)を使用すると、Call Forward All(CFA; 不在転送)の宛先が CFA の開始側にコールしたときに、管理者が CFA を上書きできます。この上書きによって、重要なコールの場合に CFA の宛先が開始側に到達できるようになります。つまり、コールの転送先ユーザ(宛先)がコールの転送元ユーザ(開始側)にコールした場合、自動転送が宛先に対して再度実行されるのではなく、開始側の電話機の呼び出し音が鳴ります。この上書きは、CFA の宛先電話番号が内部と外部のどちらであっても機能します。
CFA Destination Override サービス パラメータが [False] に設定されている場合(デフォルト値)、上書きは発生しません。CFA の上書きを有効にするには、このサービス パラメータを必ず [True] に設定します。サービス パラメータの設定の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」 を参照してください。
(注) CFA の上書きが発生するのは、CFA の宛先が開始側と一致し、CFA Destination Override サービス パラメータが [True] に設定されている場合だけです。このサービス パラメータが [True] に設定され、開始側が CFA の宛先と一致していない場合、CFA の上書きは発生せず、CFA は有効なままになります。
Cisco Unified Communications Manager は、不在転送のループを検出した場合、電話機の不在転送をアクティブにしません。Cisco Unified Communications Manager が不在転送のループを検出するのは、たとえば、電話番号 1000 の電話機でユーザが [CFwdALL] ソフトキーを押し、CFA の宛先として 1001 を入力したときに、1001 がすべてのコールを電話番号 1002 に転送し、1002 がすべてのコールを電話番号 1003 に転送し、1003 がすべてのコールを 1000 に転送した場合です。 この場合、Cisco Unified Communications Manager はループの発生を検出し、電話番号 1000 の電話機で CFA をアクティブにしません。
ヒント 不在転送を Cisco Unified Communications Manager の管理ページまたは Cisco Unified CM のユーザ オプション ウィンドウでアクティブにした場合、Cisco Unified Communications Manager は CFA ループの発生を阻止しません。
同一の電話番号が複数のパーティションに存在する場合(パーティション 1 と 2 に電話番号 1000 が存在する場合など)、Cisco Unified Communications Manager は、電話機での CFA のアクティブ化を許可します。
Forward Maximum Hop Count サービス パラメータは、Cisco CallManager サービスをサポートしており、不在転送のチェーン全体で許容されるコール ホップの最大数を指定します。たとえば、このパラメータの値が 7 で、不在転送のチェーンが電話番号 1000 から 1007 まで連続して発生する場合(ホップ数が 7)、1 つのコールで転送ホップ数が 7 を超えることはできないため、電話番号 2000 の電話機ユーザが電話番号 1000 への CFA をアクティブにしようとしても、Cisco Unified Communications Manager は拒否します。Q.SIG トランクを使用するコールでの特別な考慮事項など、このサービス パラメータの詳細については、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [サービス パラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウにある [Forward Maximum Hop Count] リンクをクリックしてください。
Cisco Unified Communications Manager が不在転送(CFA)ループの発生を阻止するのは、電話機で CFA がアクティブにされた場合、不在転送のホップ数が Forward Maximum Hop Count サービス パラメータで指定された値を超えた場合、および転送チェーンに含まれているすべての電話機で、(Call Forward Busy(CFB; 話中転送)、Call Forward No Answer(CFNA; 無応答時転送)、またはその他の自動転送オプションではなく)CFA がアクティブになっている場合です。たとえば、電話番号 1000 のユーザがすべてのコールを電話番号 1001 に転送し、1001 では電話番号 1002 への CFB および CFNA が設定され、1002 では電話番号 1000 への CFA が設定されているとします。この場合、1002 は、電話番号 1001 の(CFA ではなく)CFB および CFNA 宛先として機能するため、Cisco Unified Communications Manager はコールの確立を許可します。
Cisco Unified Communications Manager は不在転送ループからの脱出をサポートしているため、CFA ループが発生してもコールの処理には影響しません。CFA ループが検出された場合、コールは転送チェーン全体を通過し、不在転送ループから脱出し、通常どおりに確立されます。これは、転送チェーン内のいずれかの電話番号で、CFNA、CFB、またはその他のコール転送オプションが CFA とともに設定されている場合でも同様です。たとえば、電話番号 1000 の電話機ユーザがすべてのコールを電話番号 1001 に転送し、1001 のユーザはすべてのコールを電話番号 1002 に転送し、1002 のユーザはすべてのコールを電話番号 1000 に転送する場合、CFA ループが発生します。また、電話番号 1002 では電話番号 1004 への CFNA が設定されています。電話番号 1003 の電話機ユーザが電話番号 1000 にコールを発信すると、1001 に転送され、次に 1002 に転送されます。 Cisco Unified Communications Manager は CFA ループを検出し、コールはループを脱出して、電話番号 1002 に接続しようとします。電話番号 1002 の電話機ユーザがコールに応答する前に、無応答時の呼び出し時間のタイマーが満了した場合、Cisco Unified Communications Manager はコールを電話番号 1004 に転送します。
Cisco Unified Communications Manager は、1 つのコールについて複数の不在転送ループを検出できます。ループが検出されると、その都度コールを接続しようとします。
話中転送
Call Forward Busy(CFB; 話中転送)機能は、回線が使用中で、ビジー トリガー設定値に到達した場合にだけ、コールを転送します。
自動転送のビジー トリガーが、クラスタ内の各ライン アピアランスに設定されます。最大値は、ライン アピアランスに設定されたコールの最大数です。自動転送のビジー トリガーは、回線のアクティブ コール数を判別して、自動転送のビジー設定を有効にします(たとえば、10 コール)。
ヒント ユーザが発信コールや転送を行うことができるよう、ビジー トリガー値はコールの最大数よりわずかに小さくしておいてください。
コール転送先の電話番号がビジーである場合、コールは確立されません。
無応答時転送
Call Forward No Answer(CFNA; 無応答時転送)機能は、設定されている無応答呼び出し時間が経過した後に電話機が応答しない場合、または宛先が登録されていない場合に、コールを転送します。
自動転送の無応答呼び出し時間が、クラスタ内の各ライン アピアランスに設定され、デフォルトには 12 秒が指定されます。自動転送の無応答呼び出し時間は、呼び出し音が鳴っている時間を判別して、自動転送の無応答呼び出し設定を有効にします。
カバレッジなし時転送
Call Forward No Coverage(カバレッジなし時転送)機能は、呼び出しが実行し尽くされたかタイムアウトし、関連するカバレッジ用のハント パイロットが最終転送に [個人の初期設定を使用(Use Personal Preferences)] を指定している場合に、コールを転送します。
コール待機
コール待機機能を使用すると、ユーザは、最初に受けたコールの接続を解除することなく、同一回線上で 2 番目に着信したコールを受けることができます。2 番目のコールが着信すると、コール待機を知らせる短いトーンが聞こえます。このトーンは、[電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウの [呼出音設定(Ring Setting、電話がアクティブのとき)(Ring Setting (Phone Active))] で設定できます。
コール待機を設定するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウで、ビジー トリガー(3 以上)およびコールの最大数を設定します。
コール待機キャンセル
コール待機キャンセル機能を使用すると、ユーザは、コールがアクティブであるときにコール待機サービスをキャンセルできます。ユーザは、この機能を使用することによって、1 つのコールのコール待機動作をブロックできます。この機能を起動する場合、ユーザは、コール待機キャンセル コードをダイヤルし、再コール ダイヤル トーンを取得して、通常どおりにコールを発信します。この機能が起動されたコールの間は、コール待機サービスは非アクティブとなり、このユーザに対してコールを行うと通常のビジー処理が行われ、コール待機トーンによってコールが中断されることがありません。
(注) この機能は、IP Phone およびアナログ電話機の両方で使用できます。
管理者は、Cisco Unified Communications Manager で、コール待機キャンセルのソフトキーを使用して、コール待機キャンセル機能を有効にできます。これにより、非標準のソフトキー テンプレートに新しいソフトキーが追加されます。その後、サポートされているデバイスにこのテンプレートを割り当てます。
(注) ソフトキー テンプレートの詳細については、「ソフトキー テンプレート」を参照してください。
コール診断と音声品質のメトリック
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで Call Diagnostics Enabled サービス パラメータを設定すると、コール診断と音声品質のメトリックを収集するよう、SCCP および SIP を実行している Cisco Unified IP Phone を設定できます。
SIP によって、Cisco Unified IP Phone 7911、7941、7961、7970、および 7971 ではコール診断および音声品質メトリックが完全にサポートされます。サポート内容には、コール終了レポート、通話中レポート(コール保留やメディア切断など)、および音声品質メトリックが含まれます。SIP を実行している Cisco Unified IP Phone 7905、7912、7940 および 7960 では、音声品質メトリックおよび通話中レポートは報告されません。Cisco Unified IP Phone で SIP の音声品質メトリックを有効にするには、[SIPプロファイルの設定(SIP Profile Configuration)] ウィンドウで [コールの統計(Call Stats)] チェックボックスをオンにします。
コール診断および音声品質のメトリックを使用できる Cisco Unified IP Phone を設定する方法については、Cisco Unified IP Phone のユーザおよび管理者用マニュアルを参照してください。
コール パーク
コール パーク機能を使用すると、あるユーザがコールを保留にした後、Cisco Unified Communications Manager システムでコール パークを使用するよう設定されている任意のユーザが、そのコールを取り出せるように設定できます。
たとえば、あるユーザが内線番号 1000 でアクティブ コールを受けている場合、コール パーク専用内線番号(たとえば、1234)にそのコールを保留することができます。別のユーザは、1234 にダイヤルすると、そのコールを取り出すことができます。
コール パークを使用するには、電話機能の設定時に、Cisco Unified Communications Manager の管理ページ中にコール パーク専用内線番号(この場合、1234)を追加する必要があります。コール パークの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「コールパークとダイレクト コールパーク」 を参照してください。
コール ピックアップ
Cisco Unified Communications Manager では次のタイプのコール ピックアップを提供します。
• コール ピックアップ:ユーザは、指定したコール ピックアップ グループ内の呼び出し音が鳴っている電話機に応答できます。
• グループ コール ピックアップ:ユーザは、別のピックアップ グループ内の着信コールに応答できます。
• 他グループ ピックアップ:ユーザは、本人が所属するグループに関連付けられたピックアップ グループ内の着信コールに応答できます。
• ダイレクト コール ピックアップ:ピックアップ グループに所属する特定の電話番号(DN)にコールが着信し、そのグループが自分のグループに関連付けられている場合、直接応答できます。
これらのタイプのコール ピックアップはいずれも自動または手動で操作できます。Auto Call Pickup Enabled サービス パラメータが有効な場合、電話機にある次のソフトキーのいずれかを押すと、Cisco Unified Communications Manager は着信コールに自動的に接続します。
• [ピック(PickUp)]:コール ピックアップの場合(ユーザが所属するピックアップ グループ内のコール)
• [Gピック(GPickUp)]:グループ コール ピックアップの場合(別のピックアップ グループのコール)およびダイレクト コール ピックアップの場合(自分のピックアップ グループに関連付けられているピックアップ グループのコール)
• [他Grp(OPickUp)]:他グループ ピックアップの場合(ユーザが所属するピックアップ グループに関連付けられたピックアップ グループ内のコール)
コール ピックアップ機能を自動化すると、グループ コール ピックアップおよびダイレクト コール ピックアップを除き、コール接続に使用するキー入力は 1 回だけで済みます。グループ コール ピックアップの場合は、電話機の [Gピック(GPickUp)] ソフトキーを押し、他のピックアップ グループの DN をダイヤルします。ダイレクト コール ピックアップの場合は、電話機の [Gピック(GPickUp)] ソフトキーを押し、呼び出し音が鳴っているピックアップ対象の電話機の DN をダイヤルします。
(注) CTI アプリケーションでは、コールに応答している通話者を監視できます。しかし、コールの発信者または応答されたコールの着信先を監視することはできません。したがって、Cisco Unified Communications Manager Assistant では自動コール ピックアップ(ワンタッチ コール ピックアップ)は使用できません。
コール ピックアップ機能は、Cisco Unified Communications Manager に電話機能を設定する際に設定します。
コール ピックアップ グループは、回線を追加するときに指定できます。コール ピックアップ グループには、(指定されたパーティション内で)この電話番号へのコールに応答するためにダイヤル可能な番号を指定します。コール ピックアップの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「コール ピックアップ」 を参照してください。
コール ピックアップ通知
この機能は、ユーザの所属しているピックアップ グループの電話機にコールが着信したときに、ユーザがオーディオ アラートまたはビジュアル アラートを受信できるようにするものです。複数回線の電話機では、プライマリ回線に関連付けられたピックアップ グループのアラートのみ受信できることに注意してください。
次の通知パラメータを [コールピックアップグループの設定(Call Pickup Group Configuration)] ウィンドウで設定できます。
• 通知のタイプ(オーディオ、ビジュアル、オーディオとビジュアルの両方、または通知なし)
• ビジュアル通知メッセージの内容(着信側 ID、発信側 ID、発信側と着信側の ID、または通知なし)
• コールが元の着信側に到達した時点から、コール ピックアップ グループの残りのメンバーに通知するまでの待ち時間(秒単位)
電話機がアイドル状態または使用中のときに提供されるオーディオ通知のタイプは、[電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウで設定できます。コール ピックアップ通知を設定する方法については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「コール ピックアップ」 を参照してください。
コール選択
[選択] ソフトキーを使用すると、ユーザは、機能を使用するコールを選択することや、同一のライン アピアランスを共有する他のデバイスからのコールをロックすることができます。選択されたコールで [選択] ソフトキーを押すと、コールの選択を解除します。
コールがデバイスによって選択されると、ライン アピアランスを共有する他のすべてのデバイスが Remote-In-Use 状態になります。Remote-In-Use 状態のコールを選択することはできません。つまり、コール インスタンスを選択することによって、同一のライン アピアランスを共有する他のデバイスからコールをロックします。
選択されたコールは、特別な表示記号によって識別されます。
コール選択は、SIP または SCCP を実行している電話機でシェアドラインをサポートしています。シェアドライン以外での選択は、SIP を実行している電話機ではサポートされません。
会議のリンク
高度なアドホック会議では、アドホック会議を別のアドホック会議に個々の参加者のように追加して、複数のアドホック会議をリンクし、統合することができます。会議のリンクには、リニアとノンリニアの 2 タイプがあります。
会議リスト
会議リスト機能は、アドホック会議の参加者の電話番号をリストにして提供します。Cisco Unified Communications Manager の管理ページに設定されている参加者の名前だけが表示されます。
どの参加者も電話機に会議リスト機能を呼び出し、参加者を表示できます。会議の管理者は、会議リスト機能を呼び出して [削除] ソフトキーを使用すると、会議の参加者を表示および削除できます。
接続先番号の表示
コールがトランスレーション パターンまたはルート パターンを通じてルーティングされる場合、Call Forward All(CFA; 不在転送)または Call Forward Busy(CFB; 話中転送)の宛先にルーティングされる場合、コール転送または CTI アプリケーションを通じてリダイレクトされる場合は、接続先番号の表示が更新され、変更先またはリダイレクト先の番号が表示されます。
接続先番号の表示が制限されている場合、接続先回線 ID の表示は、コールが継続している間のみ、ダイヤル番号のみに制限されます。
接続先番号の表示の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「Call Display Restrictions 機能」 を参照してください。
デバイス モビリティ
Cisco Unified Communications Manager は、IP サブネット、およびロケーション情報を含んだデバイス プールを使用してデバイスのホーム ロケーションを判別します。IP サブネットをロケーションにリンクすると、デバイスがホーム ロケーションとリモート ロケーションのどちらにあるかをシステムが特定し、適切にデバイスを登録することができます。
デバイス モビリティをサポートするために、デバイス プールの構造が変更され、ユーザ情報がロケーションおよびモビリティの情報から分離されます。デバイス プールには、デバイス自体およびデバイス モビリティに固有の情報が保持されています。追加される共通プロファイルを利用して、管理者はユーザに関連するすべての情報を設定できます。管理者は、各デバイスをユーザ ベースの情報の共通プロファイルに関連付ける必要があります
デバイス モビリティの設定については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「デバイス モビリティ」 を参照してください。
直接転送
[D 転送] および [選択] ソフトキーを使用すると、ユーザは、任意の確立された 2 つのコールを転送し、IP Phone からコールを削除できます。直接転送の詳細については、「1 つの電話番号による複数コールの発信および受信」を参照してください。
ダイレクト コール パーク
ダイレクト コール パークは、ユーザが選択して待機状態になっているダイレクト コール パーク番号に対して、パークされているコールをユーザが転送できる機能です。ダイレクト コール パーク番号は、Cisco Unified Communications Manager の [ダイレクトコールパークの設定(Directed Call Park Configuration)] ウィンドウで設定します。設定されたダイレクト コール パーク番号は、クラスタ全体に存在します。電話機がダイレクト コール パーク Busy Lamp Field(BLF)ボタンをサポートしている場合、特定のダイレクト コール パーク番号のビジー/アイドル ステータスを監視するようにその電話機を設定できます。また、ユーザは BLF ボタンを使用してダイレクト コール パーク番号をダイヤルすることもできます。
ユーザは、コールを取得するための設定済みプレフィックスをダイヤルし、次にダイレクト コール パーク番号をダイヤルすることで、パークされているコールを取得できます。
(注) コール パーク(保留機能)とダイレクト コール パーク(転送機能)は、相互に排他的なものとして扱うことをお勧めします。一方を有効にする場合はもう一方を無効にし、同時に両方を有効にしないでください。両方とも有効にする場合は、それぞれの機能に割り当てる番号を、互いに排他的で重複しないものにする必要があります。
ダイレクト コール パークの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「コールパークとダイレクト コールパーク」 を参照してください。
サイレント
サイレント(DND)機能では、次のオプションが提供されます。
• [コール拒否(Call Reject)]:着信コールの情報をユーザに提供しないことを指定します。電話機では、[DND着信呼警告(DND Incoming Call Alert)] パラメータの設定に応じて、ビープ音の再生またはフラッシュによる着信通知を実行できます。
• [呼出音オフ(Ringer Off)]:呼び出し音をオフにしますが、着信コールの情報はデバイスに提供されるので、ユーザはコールに応答できます。
DND が有効になっているときは、Cisco Unified IP Phone のビープ音またはフラッシュで着信コールを通知することもできます。ユーザは、各自の Cisco Unified IP Phone または Cisco Unified CM のユーザ オプション ウィンドウで DND を直接設定することができます。
DND が有効になっているときは、通常の優先順位を持つ新しいコールが着信した場合、常にデバイスの DND 設定が優先されます。Cisco Emergency Responder(CER)からのコールや Multi-Level Precedence and Preemption(MLPP)を使用したコールなど、優先順位の高いコールについてはデバイスで呼び出し音が鳴ります。また、DND を有効にすると自動応答機能は無効になります。
ユーザは、次の任意の方法で DND を有効および無効にすることができます。
• ソフトキー
• 機能回線キー
• Cisco Unified CM のユーザ オプション ウィンドウ
システム管理者は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで電話機ごとに DND を有効または無効にすることができます。
サイレント機能の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「サイレント」 を参照してください。
保留復帰
保留復帰は、コールの保留期間が所定の時間制限を超えたときに、電話機のユーザに警告する機能です。コールの保留期間が制限値を超えた場合、Cisco Unified Communications Manager は電話機で呼び出し音やビープ音などのアラートを生成して、コールを処理するようにユーザに通知します。保留期間が所定の時間制限を超えると、保留されていたコールは復帰コールになります。たとえば、この機能を設定して、コールが 30 秒にわたって保留されたままになった時点で通知が発生するようにした場合、Cisco Unified Communications Manager は呼び出し音やビープ音などのアラートを 30 秒後に電話機に送信します。所定の間隔で再確認アラートを生成するように設定することもできます。ユーザは、電話機をオフフックにすることで保留復帰コールを取得できます。保留復帰機能は非アクティブになります。
管理者は、クラスタまたは回線の保留復帰タイマーおよびその他の機能の設定値を Cisco Unified Communications Manager の管理ページで設定します。
• [保留復帰の呼び出し時間(Hold Reversion Ring Duration、秒)] タイマーには、保留を実行した側の電話機に復帰コール アラートを発行するまでの待機時間を指定します。
• [保留復帰の通知間隔(Hold Reversion Notification Interval、秒)] タイマーには、保留を実行した側の電話機に定期的な再確認アラートを送信する頻度を指定します。
• [復帰コールのフォーカス優先度(Reverted Call Focus Priority)]には、ユーザが電話機をオフフックにするなどの操作を実行した場合に、着信コールと復帰コールのどちらのコール タイプがフォーカスを取得するかを指定します。
保留復帰の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「保留復帰」 を参照してください。
即時転送
即時転送機能では、ユーザがコールをボイス メッセージ システムにただちに転送できます。マネージャとアシスタントなど、回線を共有している場合にこの機能を使用できます。コールが転送されると、回線では新しいコールを発信または受信できるようになります。
Use Legacy iDivert サービス パラメータが [False] に設定されている場合、転送を開始するユーザが着信コールの転送先となるボイスメールボックスを選択できます。転送を開始するユーザが選択できるのは、最初の着信側のボイスメールボックスまたは転送を開始するユーザのボイスメールボックスです。
即時転送機能にアクセスするには、[即転送] ソフトキーを使用します。このソフトキーを設定するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページ内の [ソフトキー テンプレートの設定(Softkey Template Configuration)] ウィンドウを使用します。ソフトキー テンプレートは、Cisco Unified Communications Manager システムにある電話機に割り当てられます。
即時転送の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「即時転送」 を参照してください。
インターコム
インターコムを使用すると、事前定義済みのターゲットにコールを発信できます。コール先は、ミュートをアクティブにした状態で、コールにスピーカフォン モードで自動応答します。発信側と宛先の間に一方向の音声パスが確立され、発信側は着信側がビジーかアイドルかにかかわらず、短いメッセージを配信できます。インターコム コールが自動応答されたときに着信側の音声が発信者に送り返されないようにするため、Cisco Unified Communications Manager はウィスパー インターコムを実装しています。ウィスパー インターコムとは、発信者から着信側への一方向だけのオーディオです。着信側は、発信側と通話するには手動でキーを押す必要があります。
インターコムを設定する方法については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』のインターコムの章を参照してください。
インターネット プロトコル バージョン 6(IPv6)
インターネット プロトコル バージョン 6(IPv6)は最新版のインターネット プロトコル(IP)であり、パケットを使用して、データ、音声、ビデオのトラフィックをデジタル ネットワークでやり取りします。また、このプロトコルを使用すると、ネットワーク アドレスのビット数が 32 ビット(IPv4)から 128 ビットに増加します。Cisco Unified Communications Manager ネットワークでは IPv6 がサポートされているので、このネットワークはデュアルスタック環境で問題なく動作するほか、IP アドレス スペースを拡張し、ネットワークに接続されているデバイスで自動設定機能を使用できるようにします。
SIP を実行する Cisco Unified IP Phone は IPv4 のみをサポートします。SCCP を実行する Cisco Unified IP Phone は、IPv6 または IPv4 のいずれか一方をサポートするほか、デュアルスタック モードで IPv4 と IPv6 をサポートします。Cisco Unified IP Phone の IPv6 での動作方法の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』のを参照してください。また、使用する電話機モデルに対応した『 Cisco Unified IP Phone Administration Guide 』を参照してください。
回線をまたいで参加
回線をまたいで参加の機能を使用すると、複数の電話回線(電話番号が異なる回線または電話番号が同じでパーティションが異なる回線)上のコールを参加させ、会議を作成できます。回線をまたいで参加の機能の詳細については、「1 つの電話番号による複数コールの発信および受信」を参照してください。
ハント グループからのログアウト
ハント グループからのログアウト機能を使用すると、電話機のユーザが、各自の電話機をログアウトできます。ログアウト後は、その電話回線が関連付けられた回線グループに属している電話番号にコールがルーティングされても、受信しなくなります。電話機に関連付けられた回線グループ宛のコールではない着信コールについては、電話機のステータスにかかわらず、電話機の呼び出し音は通常どおりに鳴ります。電話機にログイン状態が表示されるため、ユーザは、自分が回線グループにログインしているかどうかを電話機を見て確認できます。
ハント グループからのログアウト機能は、次のコンポーネントでも利用されています。
• [ハント] ソフトキーを使用すると、電話機のユーザが、その電話機の電話番号が属しているすべての回線グループから電話機をログアウトできます。[ハント] ソフトキーは、[ソフトキーレイアウト設定(Softkey Layout Configuration)] ウィンドウで設定します。ユーザが [ハント] ソフトキーを押すと、電話機の画面に「ハントグループからログアウト」と表示されます。ユーザが [ハント] ソフトキーをもう一度押して再ログインし、ハント グループ コールを受信すると、電話機の画面の「ハントグループからログアウト」通知はクリアされます。
• この機能を有効にするには、[サービスパラメータ設定(Service Parameters Configuration)] ウィンドウの [Clusterwide Parameters (Device - Phone)] セクションで、Cisco CallManager サービスをサポートする Hunt Group Logoff Notification サービス パラメータを設定する必要があります。
ハント グループからのログアウト機能はデバイス単位で設定され、シェアドライン以外の場合とシェアドラインの場合では動作が異なります。
迷惑呼 ID(MCID)
MCID 機能は、迷惑電話または脅迫電話をトラッキングする有効な方法を提供します。ユーザがこのタイプのコールを受信した場合、Cisco Unified Communications Manager システム管理者は、[迷惑呼] ソフトキーをユーザの電話機に追加する新しいソフトキー テンプレートを割り当てることができます。SCCP ゲートウェイに接続された POTS 電話機では、ユーザはフックフラッシュを使用して、*39 の機能コードを入力し、MCID 機能を呼び出すことができます。
MCID の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「迷惑呼 ID」 の章を参照してください。
モバイル コネクトとモバイル ボイス アクセス
Cisco Unified Mobility モバイル コネクト機能を使用すると、ユーザは単一の電話番号を使用してビジネス コールを管理し、進行中のコールをデスクの電話機および携帯電話でピックアップすることができます。Cisco Unified Mobility モバイル ボイス アクセス機能は、モバイル コネクト コールの開始、およびモバイル コネクト機能のアクティブ化と非アクティブ化に使用される IVR(Interactive Voice Response; 対話型音声応答)システムを通じて、モバイル コネクト機能を拡張します。
モバイル コネクトおよびモバイル ボイス アクセスの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「Cisco Unified Mobility」 を参照してください。
監視と記録
Cisco Unified Communications Manager は、サイレント コール監視およびコール記録をサポートしています。
コール センターは、コール センターの職員が提供する顧客サービスの質を保証できる必要があります。職員を法的責任から保護するには、職員と顧客の会話をコール センターがアーカイブできる必要があります。
サイレント コール監視機能を使用すると、職員と顧客の会話を監督者が傍受できます。監視セッションが職員に気付かれることはありません。
コール記録機能を使用すると、システム管理者または承認を受けた担当者が、職員と顧客の会話をアーカイブできます。
監視と記録の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「モニタリングと録音」 を参照してください。
オンフック コール転送
オンフック コール転送機能は、コール転送を完了するための実行可能な最後のステップとして、オンフック(受話器を置く)アクションをサポートしています。オンフック コール転送を成功させるには、Transfer On-hook Enabled サービス パラメータを [True] に設定する必要があります。このサービス パラメータはオンフック コール転送を使用可能にします。サービス パラメータを [False] に設定すると、オンフック アクションによって第三者へのセカンダリ コールが終了します。
既存の実装では、ユーザ B が特定の回線で(ユーザ A から)アクティブ コールを受けた場合、この回線上のユーザ B のコールが最大数に達していなければ、ユーザ B の Cisco Unified IP Phone に [転送] ソフトキーが表示されます。ユーザ B が [転送] ソフトキー(または使用可能であれば転送ボタン)を 1 回押すと、ユーザ B にはダイヤル トーンが聞こえ、セカンダリ コールを発信できる状態になります。ここで、ユーザ B が第三者(ユーザ C)の番号をダイヤルします。 Cisco Unified Communications Manager により、ユーザ B に [転送] ソフトキーが再度表示されます。ユーザ B が [転送] ソフトキー(または使用可能であれば転送ボタン)を再度押すと、転送動作が完了します。
オンフック コール転送の実装では、ユーザ B は、ユーザ C の番号をダイヤルした後で受話器を置くことで転送を完了させることができます。既存の実装と新しい実装はいずれも、ブラインド転送(ユーザ C が応答する前にユーザ B が接続解除する)の場合にも、打診転送(ユーザ B はユーザ C が応答するまで待機し、ユーザ A からのコールであることを通知する)の場合にも機能します。
以前の実装は変更されていません。したがって、ユーザ B は [転送] ソフトキーを 2 回押して転送を完了させることができます。
コール応答時のプライム回線のサポート
コール応答時のプライム回線のサポートでは、電話機がアイドル(オフフック)状態のとき、どの回線のコールを受信しても、常にプライマリ回線がそのコールに対して選択されます。このサポートを設定すると、オフフックにしたときに 1 番目の回線のみがアクティブになります。これは、コールが電話機の別の回線に着信したときでも同じです。つまり、このコールにその回線で応答できません。この場合、電話機のユーザは別の回線を選択して、そのコールに応答する必要があります。
Cisco CallManager サービスに対して Always Use Prime Line サービス パラメータを設定したり(この場合、設定がクラスタ全体に適用されます)、デバイスまたはデバイス プロファイルに対して [常にプライム回線を使用する] 設定を行ったりすることができます。[常にプライム回線を使用する] 設定は、次の Cisco Unified Communications Manager の管理ページのウィンドウに表示されます。
• [システム(System)] > [サービスパラメータ(Service Parameters)] (Cisco CallManager サービスの場合)
• [デバイス(Device)] > [電話(Phone)]
• [デバイス(Device)] > [共通の電話プロファイル(Common Phone Profile)]
• [デバイス(Device)] > [デバイスの設定(Device Settings)] > [デフォルトのデバイスプロファイル(Default Device Profile)]
• [デバイス(Device)] > [デバイスの設定(Device Settings)] > [デバイスプロファイル(Device Profile)]
電話機がアイドル状態またはビジー状態のとき、[常にプライム回線を使用する] 設定がどのように機能するかについては、表 42-9を参照してください。
ヒント [サービス パラメータ(Service Parameter)]、[共通の電話プロファイル(Common Phone Profile)]、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで [常にプライム回線を使用する] 設定を指定した場合、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの設定が Cisco Unified Communications Manager で使用されます。
表 42-9 [常にプライム回線を使用する] の設定
|
|
|
アイドル(Idle) |
オン(On) |
電話機がアイドル(オフフック)状態のとき、どの回線のコールを受信しても、そのコールに対してプライマリ回線が選択されます。他の回線のコールの呼び出し音は鳴り続けるので、電話機のユーザはその回線を選択して、そのコールに応答する必要があります。 [デバイスプロファイル(Device Profile)] ウィンドウまたは [デフォルトのデバイス プロファイル設定(Default Device Profile Configuration)] ウィンドウで [常にプライム回線を使用する] 設定に [On] を選択し、Cisco エクステンション モビリティ を正しく設定した場合、Cisco エクステンション モビリティ をサポートするデバイスにログインした後、Cisco エクステンション モビリティ ユーザがこの機能を使用できます。 |
アイドル(Idle) |
オフ(Off) |
電話機がアイドル状態のとき、どの回線のコールを受信しても、電話機のユーザは、コールを受信した回線で(電話機がオフフックになったときに)コールに応答します。 |
アイドル(Idle) |
デフォルト(Default) |
[共通の電話プロファイル(Common Phone Profile)]、[デバイスプロファイル(Device Profile)]、[デフォルトのデバイス プロファイル設定(Default Device Profile Configuration)] のいずれかのウィンドウで [常にプライム回線を使用する] 設定に [Default] を選択した場合、ユーザ(Cisco エクステンション モビリティ ユーザなど)がこの機能を使用できるかどうかを判定するときに Always Use Prime Line サービス パラメータの設定が Cisco Unified Communications Manager によって使用されます。 [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで [常にプライム回線を使用する] 設定に [Default] を選択した場合は、共通の電話プロファイルの設定が Cisco Unified Communications Manager によって使用されます。 |
話し中(Busy) |
オン(On) |
電話の回線にすでにコールがある場合、Cisco Unified Communications Manager は、[コール最大数(Maximum Number of Calls)] と [ビジートリガー(Busy Trigger)] の設定を使用してコールのルーティング方法を決定します。 |
アイドル(Idle) |
オン(On)。ただし、[ヘッドセットで自動応答(Auto Answer With Headset)] または [スピーカフォンで自動応答(Auto Answer with Speakerphone)] を設定している場合 |
[ヘッドセットで自動応答(Auto Answer with Headset)] オプションまたは [スピーカフォンで自動応答(Auto Answer with Speakerphone)] オプションを Cisco Unified Communications Manager の管理の [自動応答(Auto Answer)] ドロップダウンリストで選択している場合、[常にプライム回線を使用する] 設定よりも [自動応答(Auto Answer)] の設定が優先されます。 |
ヒント この機能は、Cisco CallManager サービスを利用するので、Cisco Unified サービスアビリティで [Tools] > [Service Activation] の順に選択してこのサービスを有効にします。また、Cisco CallManager サービスの SDI トレースを実行することもできます。ログを RTMT で参照すると、デバイスで使用される設定済みの値を確認できます(alwaysUsePrimeLineForVM=1 など。これは、デバイスでこの設定に [オン(On)] が使用されることを示しています)。
(注) 上記の設定を行う場合は、『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration ガイド』の説明に従って、一括管理ツールでコール応答時のプライム回線のサポートを設定できます。
ピアツーピア イメージ配信(PPID)
ピア ファームウェア共有機能は、高速なキャンパス LAN を設定する場合に次の利点をもたらします。
• 中央集中型 TFTP サーバへの TFTP 転送で、輻輳が抑制されます。
• ファームウェアのアップグレードを手動で制御する必要がありません。
• アップグレード中に多数のデバイスを同時にリセットするとき、電話機のダウンタイムが削減されます。
ピア ファームウェア共有機能は、帯域幅の限られた WAN リンク経由で事業所が配置されているシナリオにおいて、ほとんどの状況でファームウェアのアップグレードを最適化します。
この機能が有効になっている場合、電話機は、サブネット上でファームウェア イメージのコンフィギュレーション ファイルを要求している類似の電話機を検出して、ファイルごとの転送階層を自動的に構築することができます。ファームウェア イメージを構成する個々のファイルを TFTP サーバから取得できるのは、階層内のルート電話機だけです。ファイルは、TCP 接続を使用して転送階層の下方向にすぐに転送され、サブネット上の他の電話機に到達します。
PPID は、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウから [プロダクト固有の設定(Product Specific Configuration Layout)] の [Peer Firmware Sharing] 設定を使用して設定します。このメニュー オプションは、電話機で PPID をサポートするどうかを示しています。設定値は、有効または無効(デフォルト)です。
多数の電話に PPID 機能を設定するには、一括管理ツールの [電話テンプレート(Phone Template)] ウィンドウにある [Peer Firmware Settings] フィールドを使用します。『 Cisco Unified Communications Manager Bulk Administration ガイド 』を参照してください。
詳細については、適切な Cisco Unified IP Phone アドミニストレーション ガイドを参照してください。
品質レポート ツール
品質レポート ツール(QRT) は、Cisco Unified IP Phone の音声品質および一般的な問題の報告ツールです。これを使用すると、ユーザが自分の IP Phone に関するオーディオおよびその他の一般的な問題を、簡単かつ正確に報告できるようになります。QRT は Cisco Unified Communications Manager のインストール時にロードされ、Cisco Extended Functions(CEF)サービスによってサポートされます。
QRT 機能を有効にするには、システム管理者として、ソフトキー テンプレートの作成、設定、および割り当てを行い、ユーザの IP Phone 上の QRT ソフトキーに関連付けます。QRT に必要なユーザ対話のレベルに応じて、2 つの異なるユーザ モードのどちらかを選択できます。次に、システムにおける機能の動作を定義するため、システム パラメータを設定し、Cisco Unified サービスアビリティ ツールを設定します。QRT Viewer アプリケーションを使用すると、IP Phone の問題に関するレポートを作成、カスタマイズ、および表示できます。
QRT 機能のサポートは、次の機能を含む IP Phone すべてが対象となります。
• ソフトキー テンプレートのサポート
• IP Phone サービスのサポート
• CTI による制御が可能
• 内部 HTTP サーバを含む
(注) 詳細については、次の URL で、使用する電話機に該当する Cisco Unified IP Phone ガイドを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/phones/ps379/tsd_products_support_series_home.html
IP Phone に問題が発生した場合、ユーザは次のいずれかのコール状態で Cisco Unified IP Phone 上の [品質] ソフトキーを押すと、問題や他の関連統計のタイプを報告できます。
• Connected
• Connected Conference
• Connected Transfer
• On Hook
サポート対象のコール状態において、適切な問題分類カテゴリを使用した場合、ユーザは報告する IP Phone の問題を説明するのに最適な理由コードを選択できます。IP Phone の問題に関するレポートをカスタマイズすると、特定の情報が得られます。
品質レポート ツール機能の設定方法と使用方法の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「Quality Report Tool」 を参照してください。QRT Viewer の設定方法と使用方法の詳細については、『 Cisco Unified Serviceability Administration Guide 』を参照してください。
ユーザ インターフェイスについては、使用する IP Phone に該当する Cisco Unified IP Phone のマニュアルと『 Cisco Unified IP Phone Administration Guide for Cisco Unified Communications Manager 』を参照してください。
セキュア トーン
コールが暗号化されていること、およびコールの両端の電話機が「保護された(protected)」デバイスとして設定されていることについて、ユーザに 2 秒間のトーンを再生して通知するように電話機を設定できます。このトーンは、コールが応答されたときに、発信側と着信側の両方で再生されます。このトーンが再生されるのは、両方の電話機が保護されていて、暗号化されたメディア経由でコールが確立されている場合だけです。
セキュア トーンを再生するには、いくつかの設定上の要件があります。セキュア トーン機能および設定要件の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager セキュリティ ガイド 』を参照してください。
サービス URL
エクステンション モビリティ サービスなどの Cisco Unified IP Phone サービス URL を電話ボタンに設定できます。ボタンが押されると、サービスが呼び出されます。
サービス URL をユーザの電話ボタンに設定するには、管理者が次の手順を実行します。
1. [IP Phoneサービスの設定(IP Phone Services Configuration)] を使用して、サービスを作成します。
2. [電話ボタン テンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] を使用して、サービス URL 機能が含まれたカスタム電話ボタン テンプレートを作成します。
3. [電話の設定(Phone Configuration)] を使用して、サービス URL ボタンを必要とする各電話機にカスタム電話ボタン テンプレートを追加します。
4. [電話の設定(Phone Configuration)] を使用して、適切な各サービスに登録します。
5. [電話の設定(Phone Configuration)] を使用して、サービス URL ボタンを追加します。
6. ユーザ オプション メニューで [サービス URL ボタンの追加または更新(Add/Update your Service URL Buttons)] リンクを使用して、電話機にサービスを設定するようにユーザに通知します。
ワンボタン割り込み/C 割り込み
ワンボタン割り込み/C 割り込みおよびプライバシーの機能は、連携して動作します。これらの機能は、シェアドラインだけを使用して機能します。
割り込みおよび C 割り込み機能は、進行中のコールにユーザを追加します。ワンボタン割り込み/C 割り込み機能を使用すると、ユーザはコールのシェアドライン ボタンを押すだけで、自分自身をそのコールに自動的に追加できます。現在コール中のユーザにはトーンが聞こえます。
プライバシーを使用すると、ユーザは回線を共有したデバイスの他のユーザがデバイス コール情報を表示することを許可または禁止したり、別のユーザがアクティブ コールに割り込むことを許可したりすることができます。
ワンボタン割り込み/C 割り込み機能の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「割り込みとプライバシー」 を参照してください。
短縮ダイヤル(ボタン)および短縮ダイヤル(ソフトキー)
Cisco Unified Communications Manager は、最大 99 の短縮ダイヤル エントリの設定をサポートします。これらの短縮ダイヤル エントリには、電話ボタンおよび短縮ダイヤル(ソフトキー)を使用してアクセスします。
ユーザが最大 99 の短縮ダイヤル エントリを設定する場合、短縮ダイヤル エントリの一部を IP Phone の短縮ダイヤル ボタンに割り当てることができ、残りの短縮ダイヤル エントリが短縮ダイヤル(ソフトキー)に使用されます。ユーザが番号をダイヤルし始めると、[短縮] ソフトキーが表示されます。ユーザが、短縮ダイヤルの適切なインデックス(コード)を入力すると、任意の短縮ダイヤル エントリにアクセスできます。短縮ダイヤル(ボタン)の設定については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
ヒント 短縮ダイヤル(ボタン)のエントリと短縮ダイヤル(ソフトキー)のインデックスの設定は同じウィンドウで行います。[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウの上部にある [関連リンク(Related Links)] ドロップダウン リストで [短縮ダイヤルの追加/更新(Add/Update Speed Dials)] を選択し、[移動(Go)] をクリックします。この電話機の [短縮ダイヤルと固定短縮ダイヤルの設定(Speed Dial and Abbreviated Dial Configuration)] ウィンドウが表示されます。
電話機の関連付け
ユーザは、電話機などの一部のデバイスをコントロールできます。ユーザとして指定されたアプリケーションは、CTI ポートなど他のデバイスをコントロールします。ユーザが電話機の制御権を持つ場合、その電話機の特定の設定値(たとえば、短縮ダイヤルや自動転送)をコントロールできます。電話機とユーザとの関連付けの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
電話機管理上のヒント
次の項では、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで電話機を設定する際に役立つ情報を記載しています。
電話機の検索
次の項では、電話機を検索する方法を変更する方法について説明します。ネットワーク内に何千もの Cisco Unified IP Phone がある場合は、必要な電話機を見つけるために、絞り込み検索を行う必要があります。目的の電話機が見つからない場合は、検索対象を拡大して、表示される電話機を増やす必要があります。ユーザが現在ログインしているデバイスを検索する方法については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のを参照してください。
(注) 電話機の検索では、大文字と小文字は区別されません。
デバイス名による検索
電話機を追加するときに、[MAC アドレス(MAC Address)] フィールドにデバイスの MAC アドレスを入力すると、[電話の検索と一覧表示(Find and List Phones)] ウィンドウでその値をデバイス名として使用して検索できます。
説明による検索
電話機を追加するときに、[説明(Description)] フィールドにユーザ名または内線番号(もしくはその両方)を入力すると、[電話の検索と一覧表示(Find and List Phones)] ウィンドウでその文字や数値を使用して検索できます。
電話番号による検索
電話機をその電話番号(DN)によって検索するには、[電話番号(Directory Number)] を選択します。検索条件([が次の文字列で始まる(begins with)] や [が次の文字列で終わる(ends with)] など)を選択し、[検索(Find)] ボタンの下のドロップダウン リスト ボックスから電話番号を選択するか、検索文字列を入力します。[検索(Find)] ボタンをクリックして検索を実行します。
(注) 一部の電話番号は、電話機に関連付けることはできません。割り当てられていない DN と呼ばれる電話番号を検索するには、[ルート プラン レポート(Route Plan Report)] ウィンドウを使用するか、電話番号の設定の検索と一覧表示のウィンドウを使用します。
コーリング サーチ スペースによる検索
コーリング サーチ スペースを選択する場合は、[検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスから、データベース表示で使用できるオプションのいずれかを選択できます。
デバイス プールによる検索
デバイス プールを選択する場合は、[検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスから、データベース表示で使用できるオプション(たとえば、[Default])のいずれかを選択できます。
デバイス タイプによる検索
電話機をそのデバイス タイプによって検索するには、[デバイス タイプ(Device Type)] を選択し、デバイス タイプを入力するか、または [検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスからデバイス タイプを選択します。
コール ピックアップ グループによる検索
電話機をそのコール ピックアップ グループによって検索するには、[コール ピックアップ グループ(Call Pickup Group)] を選択します。[コール ピックアップ グループ(Call Pickup Group)] を選択した場合、[検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスから、データベース表示で使用できるオプションのいずれかを選択できます。または、[検索(Find)] ボタンだけをクリックします。
LSC ステータスによる検索
LSC ステータスを選択する場合は、[検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスから、データベース表示で使用できるオプション(たとえば、[Operation Pending])のいずれかを選択できます。
認証文字列による検索
電話機を認証文字列によって検索するには、[認証文字列(Authentication String)] を選択し、認証文字列を入力します。
デバイス プロトコルによる検索
電話機をプロトコルによって検索するには、[デバイス プロトコル(Device Protocol)] を選択し、SIP などのプロトコルを入力するか、または [検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスからプロトコルを選択します。
セキュリティ プロファイルによる検索
電話機をそのセキュリティ プロファイルによって検索するには、[セキュリティ プロファイル(Security Profile)] を選択し、セキュリティ プロファイル名を入力するか、または [検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスからセキュリティ プロファイルを選択します。
共通デバイス設定による検索
電話機をその共通デバイス設定によって検索するには、[共通デバイス設定(Common Device Configuration)] を選択し、共通デバイス設定の名前を入力するか、または [検索(Find)] ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスから共通デバイス設定を選択します。
検索条件の絞り込み
検索条件をさらに追加するには、[+] ボタンをクリックします。条件を追加した場合は、指定したすべての条件に一致するレコードが検索されます。条件を削除するには、[-] ボタンをクリックして、最後に追加した条件を削除します。または、[フィルタのクリア(Clear Filter)] ボタンをクリックして、追加したすべての検索条件を削除します。
データベース内のすべての電話機の検出
データベースに登録されているすべての電話機を検出するには、フィールドのリストからデバイス名を選択し、パターンのリストから「が空ではない(is not empty)」を選択します。次に、[検索(Find)] ボタンをクリックしてください。
(注) [電話の検索と一覧表示(Find and List Phones)] ウィンドウ上のリストには、ゲートウェイ(たとえば、Cisco VG200)に接続されているアナログ電話機、および FAX マシンは含まれません。このリストに表示されるのは、Cisco Unified Communications Manager の管理に設定された電話機だけです。
メッセージ ボタン
次のアクションを実行すると、Cisco Unified IP Phone 7970、7960、および 7940 上のメッセージ ボタンに対して、ボイス メッセージ アクセス番号を設定できます。この設定を行うと、ユーザはメッセージ ボタンを押すだけで、ボイス メッセージ システムにアクセスできます。
1. ボイスメール パイロット番号を設定するには、[拡張機能(Advanced Features)] > [ボイスメール(Voice Mail)] > [ボイスメールパイロット(Voice Mail Pilot)] を選択します。
2. ボイスメール プロファイルを設定するには、[拡張機能(Advanced Features)] > [ボイスメール(Voice Mail)] > [ボイスメールプロファイル(Voice Mail Profile)] を選択します。
3. [電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウ上の [ボイスメール プロファイル(Voice Mail Profile)] フィールドから適切なプロファイルを選択します。デフォルトでは、このフィールドはデフォルトのボイスメール パイロット番号設定を使用するデフォルトのボイスメール プロファイルを使用します。
(注) 通常は、デフォルトのボイスメール パイロットおよびデフォルトのボイスメール プロファイルを編集して、ユーザ サイトのボイス メッセージ サービスを設定します。
ボイス メッセージ サービスの設定の詳細については、 「Cisco Unified Communications Manager へのボイスメールの接続性」 の章を参照してください。
(注) Cisco IP Phone 12 SP+ および 30 VIP の場合、電話ボタン テンプレートを使用して、ボイス メッセージ サービスにアクセスするためのメッセージの受信機能を持つボタンを設定できます。
ディレクトリ ボタン
Cisco Unified IP Phone 7970、7960、および 7940 は、名前と電話番号のディレクトリを表示できます。IP Phone 上のディレクトリ ボタンからこのディレクトリにアクセスします。社内ディレクトリから連絡先を取得するエンド ユーザのために、管理者がユーザをディレクトリに入力する必要があります。連絡先を 1 つずつ入力するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [ユーザ管理(User Management)]([ユーザ管理(User Management)] > [エンドユーザ(End User)])を使用します。一括管理ツール([一括管理(Bulk Administration)] > [エンドユーザ(End User)])を使用して、複数のユーザを一括で追加することもできます。
IP Phone に表示できるその他のディレクトリ タイプには、パーソナル ディレクトリと電話ディレクトリがあります(不在履歴など)。これらのディレクトリの詳細については、個々の Cisco Unified IP Phone のユーザ ガイドを参照してください。
URL Directories エンタープライズ パラメータは、Cisco Unified IP Phone モデル 7970、7960、および 7940 上に表示される、グローバル ディレクトリを指す URL を定義します。電話機の XML デバイス コンフィギュレーション ファイルに、この URL が保管されます。
ヒント 名前解決に DNS ではなく IP アドレスを使用する場合は、URL Directories エンタープライズ パラメータ値が、ホスト名にサーバの IP アドレスを使用していることを確認してください。
URL Directories エンタープライズ パラメータの変更後に電話機の URL が正しく更新されなかった場合、Cisco TFTP サービスをいったん停止した後、再起動を試みてください。その後、電話機をリセットしてください。
Cisco Unified CM のユーザ オプション
Cisco Unified IP Phone ユーザは、各自の Web ブラウザを使用してCisco Unified CM のユーザ オプションにアクセスし、各種の機能を電話機で設定することができます。設定可能な機能には、ユーザ ロケール、ユーザ パスワード、自動転送、短縮ダイヤル、個人用アドレス帳などがあります。管理者は、エンタープライズ パラメータを [True] または [False] に設定することで、ユーザに対して使用可能にする機能を設定できます。たとえば、Show Speed Dial Settings エンタープライズ パラメータを [False] に設定すると、ユーザは自分の IP Phone に短縮ダイヤルを設定できなくなります。
Cisco Unified CM のユーザ オプションにアクセスして使用する方法の詳細については、個々の Cisco Unified IP Phone の電話ガイドを参照してください。
Maximum Phone Fallback Queue Depth サービス パラメータ
Cisco CallManager サービスは、優先順位が現在より高い Cisco Unified Communications Manager を登録に使用できるとき、その Cisco Unified Communications Manager 上でキューに入れる電話機の数を Maximum Phone Fallback Queue Depth サービス パラメータを使用して制御します。デフォルトでは、毎秒電話機 10 台が指定されます。プライマリの Cisco Unified Communications Manager で障害が発生すると、電話機はセカンダリの Cisco Unified Communications Manager にフェールオーバーします。フェールオーバー プロセスは、現在登録しているデバイス数を調整するためのプライオリティ キューを使用して、ただちに発生します。
プライマリ Cisco Unified Communications Manager が復旧すると、電話機はその Cisco Unified Communications Manager に復帰します。ただし、電話機は稼動中の Cisco Unified Communications Manager(この場合はセカンダリ システム)に残ったままであるため、稼動中のシステムから管理者が電話機をすぐに削除する必要はありません。キュー項目数の監視(Maximum Phone Fallback Queue Depth サービス パラメータ設定値を使用)は、登録を要求している電話機が現在または今後登録されるかを判別するために行われます。キュー項目数が 10(デフォルト)より大きい場合、電話機は現在の状態にとどまり、後でプライマリ Cisco Unified Communications Manager への登録を試みます。
Maximum Phone Fallback Queue Depth サービス パラメータは、[サービス パラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウで変更できます。パフォーマンス値の設定が高すぎる場合は(最大設定値は 500)、電話機の登録により、Cisco Unified Communications Manager のリアルタイムの応答が遅くなる場合があります。値の設定が低すぎる場合は(最小設定値は 1)、大規模グループの電話機をプライマリ Cisco Unified Communications Manager に戻すのに要する合計時間が長くなります。
依存関係レコード
特定の電話機がどの電話番号を使用しているか、またはどの電話機に電話番号が割り当てられているかを調べるには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウまたは [電話番号の設定(Directory Number Configuration)] ウィンドウで、[関連リンク(Related Links)] ドロップダウン リスト ボックスから [依存関係レコード(Dependency Records)] リンクを選択します。[依存関係レコード要約(Dependency Records Summary)] ウィンドウに、電話機を使用している電話番号に関する情報が表示されます。電話番号について詳細な情報を検索するには、電話番号をクリックして [依存関係レコード詳細(Dependency Records Detail)] ウィンドウを表示します。依存関係レコードがシステムで有効にされていない場合は、[依存関係レコード要約(Dependency Records Summary)] ウィンドウにメッセージが表示されます。
依存関係レコードの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』のの項との項を参照してください。
電話機のフェールオーバーとフォールバック
この項では、電話機が登録されている Cisco Unified Communications Manager が到達不能になる場合に、電話機がフェールオーバーとフォールバックを行う方法について説明します。また、電話機に関連したコールに影響を与える可能性がある状態(たとえば、リセットや再起動)についても説明します。
Cisco Unified Communications Manager に障害が起きるか、アクセス不能になる
アクティブな Cisco Unified Communications Manager の指定は、電話機がコール処理サービスを受け取る Cisco Unified Communications Manager に適用されます。アクティブな Cisco Unified Communications Manager は、通常、その電話機のプライマリ Cisco Unified Communications Manager として働きます(プライマリ マシンが使用不能である場合を除く)。
アクティブな Cisco Unified Communications Manager に障害が発生したか、アクセス不能になった場合、電話機は、その電話機が属するデバイス プールに指定されている Cisco Unified Communications Manager グループ内で、次に使用可能な Cisco Unified Communications Manager への登録を試みます。
プライマリ Cisco Unified Communications Manager が障害後に使用可能な状態に戻ると、その電話機は、ただちにプライマリ Cisco Unified Communications Manager に登録されます。フェールオーバー時の電話登録の詳細については、「Maximum Phone Fallback Queue Depth サービス パラメータ」を参照してください。
(注) コールの進行中は、電話機はフェールオーバーまたはフォールバックしません。
電話機がリセットされた
コールが進行中の場合、そのコールが終了した後で電話機はリセットされます。